委員長 | 河野ゆりえ君 |
副委員長 | 早坂 義弘君 |
副委員長 | 田の上いくこ君 |
理事 | 伊藤こういち君 |
理事 | とや英津子君 |
理事 | 内山 真吾君 |
龍円あいり君 | |
大場やすのぶ君 | |
林あきひろ君 | |
栗下 善行君 | |
斉藤まりこ君 | |
栗林のり子君 | |
両角みのる君 |
欠席委員 一名
出席説明員生活文化局 | 局長 | 野間 達也君 |
総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 古屋 留美君 | |
オリンピック・パラリンピック準備局 | 局長 | 中村 倫治君 |
次長理事兼務 | 延與 桂君 | |
次長 | 小池 潔君 | |
次長理事兼務 | 福崎 宏志君 | |
次長総務部長事務取扱理事兼務 | 佐藤 智秀君 | |
技監 | 荒井 俊之君 | |
理事 | 中澤 基行君 | |
計画推進部長 | 田中 彰君 | |
パラリンピック部長 | 丸山 雅代君 | |
大会施設部長 | 鈴木 一幸君 | |
開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 | 柏原 弘幸君 | |
スポーツ推進部長 | 鈴木 研二君 | |
教育庁 | 教育長 | 藤田 裕司君 |
次長 | 松川 桂子君 | |
教育監 | 増田 正弘君 | |
技監 | 矢内真理子君 | |
総務部長 | 安部 典子君 | |
都立学校教育部長 | 谷 理恵子君 | |
地域教育支援部長 | 小菅 政治君 | |
指導部長 | 藤井 大輔君 | |
人事部長 | 浅野 直樹君 | |
福利厚生部長 | 田中 宏治君 | |
教育政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 稲葉 薫君 | |
教育改革推進担当部長 | 佐藤 聖一君 |
本日の会議に付した事件
意見書、決議について
教育庁関係
契約議案の調査
・第百三十七号議案 都立立川地区チャレンジスクール(仮称)(三)新築工事請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百十五号議案 都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
オリンピック・パラリンピック準備局関係
報告事項(質疑)
・有明アリーナ管理運営事業報告の公表について(令和元年度)
付託議案の審査(決定)
・第百十五号議案 都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
陳情の審査
1 三第三六号の一 東京大空襲の調査と資料館開設及び被害者救済に関する陳情
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について
○河野委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
初めに、意見書、決議について申し上げます。
委員から、お手元配布のとおり、意見書二件、決議二件を提出したい旨の申し出がありました。
本件については、理事会において協議の結果、選択的夫婦別姓制度に係る国会審議の推進に関する意見書(案)については調整がついた旨、その他については調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりました。
お諮りいたします。
本件については、理事会の協議結果のとおりとすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○河野委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
なお、調整のついた案文の朗読は省略いたします。
選択的夫婦別姓制度に係る国会審議の推進に関する意見書(案)
国の法制審議会は、平成八年に婚姻制度等の見直しを行い、民法の一部を改正する法律案要綱を答申し、選択的夫婦別姓制度の導入を提言した。
また、最高裁判所は平成二十七年十二月、民法の夫婦同姓規定を合憲とする一方で、「制度の在り方は、国会で論ぜられ、判断されるべき事柄」と指摘した。
その後、令和二年十二月に閣議決定された第五次男女共同参画基本計画では、「国民各層の意見や国会における議論の動向を注視しながら、司法の判断も踏まえ、更なる検討を進める。」としている。
この間、都は女性の活躍を推進するため、男女が共に働きやすい職場づくりなどに向けた各種対策を進めており、東京都議会でも、令和元年第二回定例会において、「選択的夫婦別姓制度の法制化を求める意見書の提出に関する請願」が採択された。
現在、国において、選択的夫婦別姓をめぐる議論が活発に行われている。この機を捉え、国の基本である戸籍制度を堅持しつつ、選択的夫婦別姓制度に関し、その意義や必要性並びに家族生活及び社会生活への影響について、社会に開かれた形で議論を進めていく必要がある。
よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、選択的夫婦別姓制度に係る国会審議を推進するよう強く要請する。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
令和三年六月 日
東京都議会議長 石川 良一
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
法務大臣 宛て
○河野委員長 次に、契約議案について申し上げます。
契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
公文の写しはお手元に配布してあります。
朗読は省略いたします。
令和三年六月二日
東京都議会議長 石川 良一
文教委員長 河野ゆりえ殿
契約議案の調査について(依頼)
左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
記
1 調査議案
第百三十七号議案 都立立川地区チャレンジスクール(仮称)(三)新築工事請負契約
2 提出期限 令和三年六月三日(木)
○河野委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁関係の契約議案の調査及び付託議案の審査、オリンピック・パラリンピック準備局関係の報告事項に対する質疑並びに陳情の審査、請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
これより教育庁関係に入ります。
初めに、契約議案の調査を行います。
第百三十七号議案を議題といたします。
本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
○斉藤委員 私から、都立立川地区チャレンジスクールの新築工事請負契約について意見を述べさせていただきます。
この工事請負契約について、日本共産党都議団は賛成するものですが、懸念されることがあるため、意見として述べさせていただきます。
本契約は、都立高校改革推進計画・新実施計画(第二次)に基づいて、立川地区のチャレンジスクールの新設のため、校舎棟の新築工事を行うものです。
この新実施計画(第二次)には、チャレンジスクールは、小中学校で不登校を経験した生徒を主に受け入れる学校で、都立高校の中でも入学希望者が多いとあります。
我が党も、不登校を経験した生徒たちのニーズに応える学校として、その貴重な役割を認識していますが、新設に伴って懸念されることもあります。
新実施計画(第二次)では、チャレンジスクールの新設や、チャレンジスクールと昼夜間定時制高校の夜間部の規模拡大を行い、その進捗や夜間定時制課程の応募倍率の推移を考慮しながら、一部の夜間定時制課程を閉課程にするとして、雪谷、江北、小山台、そして立川の四校の夜間定時制の閉課程を計画に載せています。
四校の定時制の存続を求める陳情が今期の都議会にも繰り返し出されて、我が党は、都民の声に基づいて存続を求めてきましたが、都教育委員会は、実際に、雪谷と江北は募集停止としてしまいました。
さらに、第一回定例議会にも、立川と小山台の定時制課程の存続を求める陳情が出され、クラス編制のもとの豊かな学びの場をなくさないでほしいという切実な都民の声を、我が党のとや英津子都議が届けたばかりです。
立川地区チャレンジスクールの開校を理由に、都立立川高校夜間定時制課程を閉課程にすることがないよう、強く求めて意見とします。
○河野委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○河野委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑は終了いたしました。
お諮りいたします。
本案は、異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○河野委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
以上で契約議案の調査を終わります。
○河野委員長 次に、付託議案の審査を行います。
第百十五号議案を議題といたします。
本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○河野委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○河野委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
以上で教育庁関係を終わります。
○河野委員長 これよりオリンピック・パラリンピック準備局関係に入ります。
報告事項、有明アリーナ管理運営事業報告の公表について(令和元年度)に対する質疑を行います。
本件につきましては、既に説明を聴取しております。
その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
資料について理事者の説明を求めます。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 去る五月二十八日の当委員会におきまして要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます文教委員会要求資料をごらんください。
表紙をおめくりください。大会延期期間における新規恒久施設の主な利用状況でございます。
新規恒久施設である六施設について、施設ごとの利用開始時期、利用内容、利用日数を記載してございます。
以上、簡単ではございますが、要求資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○河野委員長 説明は終わりました。
ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
発言を願います。
○とや委員 自席で質問させていただきます。
有明アリーナの管理運営事業報告についてであります。
東京都が約三百七十億円の巨費を投じて建設した施設でありますが、PFI法で、公共施設等の整備に関する事業として、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用することによって効率的かつ効果的に実施されるものとして、その手法の一つであるコンセッション方式をとり、株式会社電通を代表企業とするグループが設立した株式会社東京有明アリーナに運営権を九十四億円で売却がされているというものであります。
私どもは、この間、この有明アリーナについては、都立の施設の位置づけもなくて、今後二十五年間、運営内容などが議会にかかる仕組みもないことから、見直しを求め、民間事業者の事実上のもうけを優先する仕組みのコンセッション方式をこの施設に導入することについては反対をしてきました。
この間の質疑では、この施設が、本当にコンセッション方式がふさわしい運営方式なのか、導入していいものなのか、ほとんど根拠となる材料が示されず、疑問が払拭されたとはいえないまま契約が完了し、運営権の存続期間は二十五年間という長期間の運営がスタートしています。
新型コロナのために東京五輪が延期になって、運営権の存続期間終了が一年延びた、ずれているということでありますが、国も東京都も新型コロナの感染拡大が抑えられないもとで、新規恒久施設における大会準備が今進められているというふうに聞いています。こうした施設は、大会を一旦中止して、都民のための有効活用を検討してもらいたいという思いもあります。
きょうは、都民の財産である有明アリーナが、都民あるいは議会に開かれた透明性を確保し、健全な運営となっているのか、改めて、提出された資料に基づいて質問させていただきたいと思います。
まず、きょう、資料を提出いただきまして、本当にありがとうございます。
最初の質問として、まず、有明アリーナは、都民にとってどのような位置づけになっているのか、改めて確認をさせてください。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 有明アリーナにつきましては、平成二十九年四月に公表いたしました新規恒久施設の施設運営計画において、国際大会など質の高いスポーツ観戦の機会を提供し、スポーツムーブメントを創出するとともに、コンサート等のイベント開催による文化の発信により、東京の新たなスポーツ、文化の拠点とすることとしております。
都民のスポーツ利用につきましても、身近なスポーツ実践の場として、スポーツに親しめる場を提供していくこととしております。
有明アリーナ管理運営事業要求水準書におきましては、スポーツ利用への配慮を求めており、一定以上のスポーツ利用を行うとともに、利用料金の設定に際しましても、アマチュアスポーツへの配慮をすべきことを定めております。
○とや委員 東京の新たなスポーツ、文化の拠点にする、コンサート等のイベントもできるようにする施設だということです。同時に、都民のスポーツ利用についても、楽しめる場を提供していくというお答えでしたが、私たち、スポーツ関係者とお話ししますと、やっぱり都内ではスポーツ施設が不足しているんだという声もあります。
イベントなどを見る、スポーツ、これを重視することは、それ自体、都民の楽しみの一つではあります。ありますが、参加するというスポーツ、都民のスポーツ参加は、さらに大切にしていただきたいというふうに思っています。
要求水準書のご説明もいただきました。年間のスポーツ利用が六十日以上、そして、アマチュアのスポーツ大会優先予約の適用など、最低限の取り組みが書かれている。私も読ませていただいたのですが、ただ、これは、これまでも質疑してきましたけれども、都立のスポーツ施設であれば、最低限求められる水準であります。都民が気軽にスポーツを楽しめる施設として、やっぱり充実していただきたいというふうに思っています。
東京都が整備した新規恒久施設は、やっぱり公共的なスポーツ施設として、都民利用あるいはアマチュアスポーツへの配慮、障害者スポーツ振興の場としての利用など、民間施設とは異なる役割を持つと、東京都は議会でも説明をしています。有明アリーナについても、同様な役割をきちんと位置づけて、充実させていただきたいということを求めておきます。
実際、どうなっているのかについて伺っていきたいのですが、大会の延期に伴って、新規恒久施設が都民利用されているというふうに聞いています。
これは、きょうの資料でも出していただきましたが、当該施設の大会前利用の考え方についてお聞かせください。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 都は、東京二〇二〇大会の延期を受けまして、新規恒久施設が大会後も広く都民に利用されるレガシーとして親しまれる施設としてまいりますため、大会及び大会準備に支障がない範囲で都民の皆様にご利用いただける機会を設けることとしまして、関係機関との協議や仮設物の安全対策等が整った施設から、順次、利用を開始いたしました。
有明アリーナでは、コンセッションの運営権者と連携して、大会後の新たなスポーツ、文化の拠点としての利用を見据えた事業を実施することにより、多くの方に施設をご理解いただき、親しんでいただけるよう、取り組むことといたしました。
○とや委員 大会後の利用を見据えた事業を実施するというご答弁だったのですが、では、有明アリーナの大会前利用状況について、具体的に教えていただけますか。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 有明アリーナの大会前利用につきましては、競技団体等の協力により、バレーボールの国際試合などの競技団体利用を実施しております。
また、運営権者と連携し、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、アスリートの対談を初めとしたスポーツイベントや音楽ライブなどの無観客配信事業を実施し、自宅で楽しめる良質なコンテンツを提供いたしました。
そのほか、都民を対象とした施設見学会や、アスリートと子供たちの交流事業についても計画していたところではございますが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令を受け、実施を見送りました。
○とや委員 競技団体に活用していただいたということで、バレーボールや車椅子バスケの五輪関係団体がテストイベントで使用しているほか、音楽ライブやストリートダンス、アスリートの対談を無観客で行われたということであります。
有明アリーナは、今は五輪延期ということもあって、契約はしているものの、現在は都直営で、電通に施設の管理運営を業務委託していると聞いています。
大会前の利用は、都と運営権者の共催でのイベントだということも聞いていますが、どのようなイベントにするか、どの業者に頼むか、そういったことは運営事業者に任せてお願いしたというふうに聞いております。
ほかの施設の利用状況を見ますと、施設見学会や競技体験会、フィットネスプログラムなどの一般利用が行われているわけですが、緊急事態宣言があって中止になったというお答えでしたけれども、施設の開放期間は一定期間あったわけですから、ぜひ都民が訪れる機会を持っていただきたかったというふうに思います。これは非常に残念だなというふうに思っています。
次に、管理運営状況について伺っていきます。
管理運営事業が二〇一九年度分になっていますが、これはどうしてなのか。そして、二〇年度はいつ提出されるのか、教えてください。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 二〇一九年度は運営権者による管理運営の初年度であることから、昨年度は、モニタリングの具体的な実施方法の構築などの仕組みづくりを進めるとともに、東京二〇二〇大会延期や新型コロナウイルス感染拡大による管理運営事業への影響について、運営権者と慎重に検討を行った上で、今回、管理運営事業報告を公表したものでございます。
二〇二〇年度の管理運営事業報告につきましては、今年度中に公表する予定でございます。
○とや委員 二〇年度は、今、質問させていただいた大会前利用が行われた年度でもあります。
有明アリーナは、現在、施設の開設準備期間中でありますから、収益を生む事業はできません。赤字になっているとも聞いています。しかし、この施設は、他の新規恒久施設は赤字という試算が出ていますけれども、有明アリーナだけは三・六億円の黒字が出るという試算がある施設であります。
二〇一七年に公表された新規恒久施設の施設運営計画では、アリーナ以外の五つの施設については指定管理者で運営されると。都の年間の負担額は約十億円余りだと聞きました。
一方、有明アリーナは三・六億円の黒字ということですが、都に提出されている業務計画書では財政スキームも盛り込まれていると思うんですけれども、準備期間中に出た赤字は、事業者はどのようにこの赤字を回収していくのか、それを教えていただきたいのですが。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 運営権者の事業によります赤字につきましては、二十五年間の運営期間の中で、赤字についても解消するという計画でございます。
○とや委員 その赤字の解消をどのようにやっていくかは、事業者は具体的に示していないのでしょうか。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 個別の赤字につきまして、二十五年間の運営期間の中でそれを解消していくという事業でございます。
○とや委員 では、黒字を生み出していくためにどういう運営をしていくのか、具体的には示していないということなのでしょうか。
業務計画書というのが東京都に提出されているんですけれども、それを私たちは見ることができないのですが、その中には何も書いていないということですか。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 二十五年間の事業計画を示しました提案書の中で、トータルでの収支を設定しておりまして、これに基づいて、運営権者の方では事業を行うということにしております。
○とや委員 業務の運営の計画書は、東京都にはもう既に出されていても、私たちは、都議会でそれを確認することはできないと聞きました。議会が確認できないもとで、こうして今の期間で出た赤字がどのように解消されていくのか、事業者がどういう手法で黒字を生み出していくのか、そういうことが確認できないという事態になっています。これは非常に問題じゃないかなということを指摘しておきます。
事業者の主要な収入源である利用料金、それから上限、障害者などの割引率、こうした料金設定もいまだに明らかになっていないんです。だから、それ自体でも、やはりどのように黒字を生み出していくのかがわからないんです。
これまでの質疑でも、利用料金についてはお答えいただいていないのですが、今、お答えできますか。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 利用料金につきましては、都の示しました要求水準書に従いまして、スポーツ利用に配慮するとともに、類似施設の料金水準を踏まえまして運営権者が定めて都に届け出ることとしておりまして、現在、運営権者は、届け出に向けた準備をしているところと聞いております。
また、先ほどございましたように、提案書につきましては公開をしておりますので、そちらで運営権者の事業についてはご確認いただけるということになっております。
○とや委員 どのような手法で財政運営をしていくかについては、議会は確認できないと聞いています。
それから、利用料金については、いまだに確認ができないという状況になっています。
要求水準書も、私、見せていただいたのですが、スポーツ利用の場合は、類似施設として東京体育館や武蔵野の森が挙げられて、参考に設定するようにというふうになっていましたが、上限はなかったということです。
そして、スポーツ以外のイベントなどは運営権者の提案によるということで、そこに定めはありませんでした。
つまり、東京都は、事実上、ほとんど介入ができないという状況になっているのが実態であります。
さらに、現段階では全くわからなくて、赤字分をどのように回収するのかは、それも二十五年間でという答弁しか返ってきていないということは、都民にとって非常に不透明だといわざるを得ません。
都の税金を投入しながら、ここまで来ても実態がつかめないという状況があるということであります。
そうしたら、今回提出いただいた運営事業報告書の中には、セルフモニタリングを実施しているということがありました。
東京都が直接、運営状況を確認することはないのでしょうか。
○柏原開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 セルフモニタリングは、運営権者がみずからの業務実施状況をチェックすることにより、管理運営に係る水準の維持向上を図っていくことを目的としております。
都は、年次、月次の業務報告により、定期的に業務実施状況の確認を行うほか、運営権者との定例的な会議を行うなど、都においても適切に管理運営状況を把握しているところでございます。
また、財務状況につきましては、各年度の投資額を含めた財務諸表について、管理運営事業報告の中で毎年公表をすることとしております。
○とや委員 東京都の都民の税金で建設をされた施設であるわけですから、東京都が責任を持って、みずから調査を実施していただきたいというふうに思います。
セルフモニタリングや定期的な懇談をしている、情報交換をしているということでありますが、私たちは、やっぱりコンセッション方式そのものに問題が多いというふうに考えます。都民の手からどんどん離れていって、議会のチェックもきかない、そういうもとで、とりわけ東京都がしっかりとチェックをする仕組みをきちんととるべきだと思います。
このコンセッション方式自体が、民間事業者にとって極めて有利なものであります。さらに、ガイドラインはとても緩くて、今回のチェック機能をどう働かせるかという問題についても、できる規定になっているので、運営状況のチェックは、東京都みずからが都民の施設であることをちゃんと自覚して、公平公正で、都民のために低廉な利用料金を設定するということも含めて、その運営については、適宜、要請していただきたいというふうに思います。
東京都は、スポーツ振興計画でも都民のスポーツ実施率七〇%を達成するというふうにいっています。誰もが、いつでも、どこでも、いつまでもスポーツを楽しんで、スポーツの力で人と都市が活性化するスポーツ都市東京を実現するというふうに述べているわけです。都条例に、都民の体育施設としてこの施設をしっかりと位置づけていただきたいということを求めておきます。
また、今、東京都は、稼ぐ東京と銘打って、企業がもうけやすい環境を次々と推進しています。この有明アリーナは、ほかの新規恒久施設にはない黒字を生み出す施設といわれており、私たちとしては、わざわざコンセッションを導入する必要はないということをいい続けてきました。
改めて、コンセッション方式での運営はやめていただいて、都立施設として位置づけて、都民が本当に親しみやすい、そういう施設として運営していただきたいということを求めて質問を終わります。
以上です。
○河野委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○河野委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
以上でオリンピック・パラリンピック準備局関係を終わります。
○河野委員長 これより付託議案の審査を行います。
第百十五号議案を議題といたします。
本案につきましては、既に質疑を終了しております。
これより採決を行います。
第百十五号議案を採決いたします。
お諮りいたします。
本案は、原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○河野委員長 異議なしと認めます。よって、第百十五号議案は原案のとおり決定いたしました。
以上で付託議案の審査を終わります。
○河野委員長 次に、陳情の審査を行います。
陳情三第三六号の一を議題といたします。
本件は、昨日の本会議において本委員会に付託されたばかりで、十分な調査検討をする時間がありませんので、本日のところは継続審査とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○河野委員長 異議なしと認めます。
よって、陳情三第三六号の一は継続審査といたします。
以上で陳情の審査を終わります。
○河野委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項については、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○河野委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
○河野委員長 この際、所管三局を代表いたしまして、藤田教育長から発言を求められておりますので、これを許します。
○藤田教育長 所管三局を代表いたしまして、ご挨拶を申し上げます。
ただいま本定例会でご提案申し上げておりました議案につきましてご決定を賜り、まことにありがとうございました。
委員長を初め委員の皆様方におかれましては、私ども三局の事務事業につきまして、さまざまな視点からご審議をいただきまして、厚くお礼申し上げます。
審議、調査の過程で賜りました貴重なご意見、ご要望等を踏まえ、これからの事務事業に万全を期してまいりたいと存じます。
ここで、改めまして、今任期中に賜りましたご指導、ご鞭撻に対し、感謝を申し上げます。
特に、任期の満了とともにご勇退を予定されておられる委員の皆様方におかれましては、終始変わらぬご支援、ご指導を賜りまして、私ども一同、心からお礼を申し上げます。
最後に、委員長を初め委員の皆様方の今後のますますのご健勝を心からお祈り申し上げますとともに、引き続きのご指導を賜りますことをお願い申し上げまして、甚だ簡単ではございますが、御礼のご挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。
○河野委員長 この際、私からも一言ご挨拶を申し上げたいと思います。
人類史に刻まれる新型コロナウイルスのパンデミックのもと、都民生活や芸術文化支援、子供たちの学校生活をどうするか、延期された東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会の問題等をめぐり、教育庁、生活文化局、オリンピック・パラリンピック準備局に関するさまざまな課題と都民からの請願陳情について熱心にご議論をいただき、本当にありがとうございました。
田の上副委員長、早坂副委員長を初め、理事の皆様、委員の皆様のご協力に深く感謝申し上げます。
また、理事者の皆様におかれましても、大変なご協力をいただき、厚くお礼申し上げます。
新型コロナウイルス感染の終息は、いまだ見通しがつかない状況が続いています。委員会で積み重ねてきた貴重な議論が、今後、都民の立場に立った都政運営に生かされますことを願っています。
最後になりましたが、議会局の小林さん、関さん、北山さんに支えていただき、円滑な委員会運営をすることができました。心から感謝申し上げます。
甚だ簡単ではございますが、委員長の挨拶とさせていただきます。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後一時三十六分散会
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