委員長 | 星見てい子君 |
副委員長 | 内山 真吾君 |
副委員長 | 柴崎 幹男君 |
理事 | うすい浩一君 |
理事 | とや英津子君 |
理事 | 福島りえこ君 |
龍円あいり君 | |
あかねがくぼかよ子君 | |
鳥居こうすけ君 | |
斉藤まりこ君 | |
遠藤 守君 | |
古賀 俊昭君 | |
谷村 孝彦君 | |
伊藤 ゆう君 |
欠席委員 なし
出席説明員生活文化局 | 局長 | 浜 佳葉子君 |
次長 | 武市 玲子君 | |
総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 根本 浩志君 | |
広報広聴部長 | 久故 雅幸君 | |
都民生活部長 | 金子 光博君 | |
消費生活部長 | 吉村 幸子君 | |
私学部長 | 濱田 良廣君 | |
文化振興部長 | 古屋 留美君 | |
都政情報担当部長 | 稲葉 薫君 | |
都民活躍支援担当部長 | 馬神 祥子君 | |
男女平等参画担当部長 | 赤羽 朋子君 | |
魅力発信プロジェクト担当部長 | 川崎 卓君 | |
文化総合調整担当部長 | 片岡 容子君 | |
文化施設改革担当部長 | 工藤 穣治君 | |
オリンピック・パラリンピック準備局 | 局長 | 潮田 勉君 |
次長理事兼務 | 延與 桂君 | |
次長 | 岩瀬 和春君 | |
次長総務部長事務取扱 | 中村 倫治君 | |
技監 | 荒井 俊之君 | |
理事 | 西村 泰信君 | |
理事 | 中澤 基行君 | |
調整担当部長 | 菅原 雅康君 | |
大会企画調整担当部長 | 中嶋 初史君 | |
自治体調整担当部長 | 小池 和孝君 | |
聖火リレー担当部長 | 田中 愛子君 | |
自治体連携担当部長 | 筒井 宏守君 | |
計画推進部長 | 田中 彰君 | |
運営担当部長 | 末村 智子君 | |
運営推進担当部長 | 関口 尚志君 | |
運営調整担当部長 | 三浦 幹雄君 | |
競技・渉外担当部長 | 川瀬 航司君 | |
事業推進担当部長 | 丸山 雅代君 | |
パラリンピック部長 | 越 秀幸君 | |
障害者スポーツ担当部長 | 加藤 みほ君 | |
大会施設部長 | 鈴木 一幸君 | |
開設準備担当部長利用促進担当部長兼務 | 鈴木 研二君 | |
施設担当部長 | 湯川 雅史君 | |
施設整備担当部長 | 草野 智文君 | |
選手村担当部長 | 斉藤 有君 | |
スポーツ施設担当部長 | 藤木 仁成君 | |
輸送担当部長 | 村田 拓也君 | |
輸送担当部長 | 佐久間巧成君 | |
スポーツ推進部長 | 小室 明子君 | |
ラグビーワールドカップ担当部長国際大会準備担当部長兼務 | 篠 祐次君 | |
教育庁 | 教育長 | 藤田 裕司君 |
次長 | 西海 哲洋君 | |
教育監 | 宇田 剛君 | |
総務部長 | 安部 典子君 | |
都立学校教育部長 | 江藤 巧君 | |
地域教育支援部長 | 太田 誠一君 | |
指導部長 | 増田 正弘君 | |
人事部長 | 浅野 直樹君 | |
福利厚生部長 | 小菅 政治君 | |
教育政策担当部長 オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 小原 昌君 | |
企画調整担当部長 | 谷 理恵子君 | |
教育改革推進担当部長 | 藤井 大輔君 | |
特別支援教育推進担当部長 | 高木 敦子君 | |
指導推進担当部長 | 瀧沢 佳宏君 | |
人事企画担当部長 | 黒田 則明君 |
本日の会議に付した事件
生活文化局関係
付託議案の審査(質疑)
・第九十九号議案 令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 生活文化局所管分
教育庁関係
契約議案の調査
・第八十一号議案 都立神代高等学校(三十一)体育館ほか改築及び改修工事請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第九十九号議案 令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 教育庁所管分
オリンピック・パラリンピック準備局関係
付託議案の審査(質疑)
・第九十九号議案 令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、繰越明許費 オリンピック・パラリンピック準備局所管分
付託議案の審査(決定)
・第九十九号議案 令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、繰越明許費 文教委員会所管分
○星見委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
初めに、委員の所属変更について申し上げます。
議長から、去る二月十七日付をもって、西郷あゆ美議員が本委員会から都市整備委員会に所属変更になり、新たに、伊藤ゆう議員が都市整備委員会から本委員会に所属変更になった旨の通知がありましたので、ご報告いたします。
この際、新任の伊藤ゆう委員をご紹介いたします。
○伊藤委員 伊藤ゆうです。どうぞよろしくお願いいたします。
○星見委員長 紹介は終わりました。
なお、議席につきましては、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。
○星見委員長 次に、契約議案について申し上げます。
契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
公文の写しはお手元に配布してあります。
朗読は省略いたします。
令和二年二月二十八日
東京都議会議長 石川 良一
文教委員長 星見てい子殿
契約議案の調査について(依頼)
左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
記
1 調査議案
第八十一号議案 都立神代高等学校(三十一)体育館ほか改築及び改修工事請負契約
2 提出期限 令和二年三月二日(月)
○星見委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、生活文化局、教育庁及びオリンピック・パラリンピック準備局関係の中途議決にかかわる付託議案の審査並びに教育庁関係の契約議案の調査を行います。
これより生活文化局関係に入ります。
付託議案の審査を行います。
第九十九号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、生活文化局所管分を議題といたします。
本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
○うすい委員 うすいでございます。よろしくお願いいたします。
私の方からは、令和元年度の生活文化局所管におけます補正予算案の歳出のうち、学務費、私立学校振興費、助成費の私立学校安全対策促進事業費補助が減額更正されていることについて、何点か質問をさせていただきます。
まず初めに、本事業の内容を改めてお伺いいたします。
○濱田私学部長 この補助事業は、子供たちの安全を確保するため、私立の幼稚園、小学校、中学校、高等学校等が行う校舎等の耐震診断、耐震補強工事、耐震改築工事等に要する経費の一部を補助するものでございます。
○うすい委員 今、内容をお伺いしました。
次に、本事業の過去三年間の予算と決算の状況についてお伺いいたします。
○濱田私学部長 私立学校安全対策促進事業費補助の予算、決算の状況でございますが、平成二十九年度は、予算現額六十九億八千四百万余円に対しまして、決算額二十四億六千六百万余円、平成三十年度は、予算現額六十五億八千四百万余円に対しまして、決算額十七億七千八百万余円となっております。
本年度は、当初予算額五十六億二千九百万余円、今般の減額補正によりまして、補正後の予算額は二十二億八千二百万余円となる予定でございます。
○うすい委員 今、予算、決算の額を伺いました。過去、三年間を振り返ってみても、相当の予算額と決算額の開きがあるわけでありますが、私立学校の耐震化を進めるためには、本事業がしっかりと活用されることが必要と考えるわけでございます。
実際には、事業の執行率は低い数値となっているわけでありますけれども、その理由についてお伺いをいたします。
○濱田私学部長 本事業につきましては、毎年度、未耐震の校舎等の耐震化に対応するために必要な予算を確保してまいりました。
都としては、本事業が活用され、学校の耐震化が進むよう、学校向けの事業説明会や、理事長や校長が参加する会議等の機会を通じまして、耐震化の必要性を訴え、速やかな対応を要請するなど、各学校への働きかけを行ってまいりました。
また、各学校からの専門的な相談に応じるため、公益財団法人東京都私学財団と連携し、建築士を学校に派遣する事業なども行ってまいりました。
しかしながら、各学校において耐震化に向けた検討に時間を要していることなどから、結果として事業実績が少なかったものでございます。
○うすい委員 本事業の活用に向けて、東京都としても、いろいろと取り組みをされてきているということは今伺いました。
そこで確認をさせていただきますけれども、現在、私立学校の耐震化はどこまで進んでいるのかをお伺いいたします。
○濱田私学部長 平成三十一年四月一日時点での私立学校の耐震化率は、幼稚園で九四・一%、小学校で一〇〇%、中学校で九九・六%、高等学校で九五・八%、これら全体で九五・四%となっております。
○うすい委員 大分進んでいるということでございます。私立学校の耐震化の完了まで、あともう少しというところまで来ているということでございますけれども、しかし、耐震化が完了していない学校もまだあるわけであります。
学校によっては、さまざまな事情があるとは思いますけれども、各学校の速やかな対応が求められるところだと思います。
私立学校における耐震化の促進を図るために、都として、きめの細かい取り組みをしていくべきと考えますが、都の見解をお伺いいたします。
○濱田私学部長 これまでの都の取り組みによりまして、私立学校の耐震化は進んできましたが、学校ごとのさまざまな事情により、耐震化が完了していない学校も残っております。
耐震化の一層の促進を図るため、今後、未耐震の校舎等を有する学校の設置者に対しまして、必要に応じて幼稚園の所轄庁である特別区や市とも連携しながら、個別に状況を確認し、耐震化に向けた相談に応じるなど、丁寧な働きかけを行っていきます。
今後も引き続き、私立学校の耐震化に向けた取り組みを支援してまいります。
○うすい委員 今後、しっかり頑張っていただくということでお答えをいただきました。
一昨年ですけれども、大阪で発生した震度六弱の地震で小学校のブロック塀が倒れて、そして、通学中の女子児童が亡くなったという事故がありました。また、昨年は、香川県の町民体育館でトイレの壁が倒壊をして、女性が大けがをしたという事故もございました。
そうした事故が二度と起きないように、万全な安全対策にぜひ取り組んでいただきたいと思いますし、それぞれ学校等にはさまざまな課題等もあると思いますので、都として、しっかりと学校に対して寄り添いながら、さらにご努力をしていただくことをお願い申し上げまして、質問を終わります。
○星見委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○星見委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
以上で生活文化局関係を終わります。
○星見委員長 これより教育庁関係に入ります。
初めに、契約議案の調査を行います。
第八十一号議案を議題といたします。
本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
○うすい委員 公明党のうすいです。よろしくお願いいたします。
私の方からは、都立神代高校体育館ほか改築、改修工事についてお伺いをいたします。
私の地元の足立区では、昨年十月の台風十九号の上陸時におきまして、区内全域で避難勧告が発令をされたわけであります。
このため、区内の小中学校における避難者の受け入れが困難となりまして、区からの要請もあり、東京武道館や都立学校など都有施設を避難所として、都にお願いをして避難者の受け入れが行われたところでございます。
今後も、いつ何どき、東日本大震災のような巨大地震、台風十九号のような巨大勢力の台風が発生するかわからない状況の中で、避難所となる都立学校施設の防災機能強化は極めて重要な課題でございます。
都立神代高校も、地元市の依頼に基づいて避難所指定を受けており、災害発生時には大変重要な役割を担うことになります。
これまで、私ども都議会公明党は、学校施設が災害発生時に地域住民が避難をしてくる重要な場所であることを踏まえて、トイレや空調の整備など、さまざまな切り口から質問をし、提案をしてきたところでございます。
きょうは、これまでの我が党の提案等を踏まえ、幾つか、確認の意味で質問をさせていただきます。
まず、トイレについて伺います。
避難所には、幼児や高齢者等の要配慮者も避難するわけであります。避難所となる学校施設には、こうした要配慮者でも利用しやすい洋式トイレを整備することが重要であり、また、東日本大震災の教訓を踏まえ、災害時にトイレが不足してしまうことのないよう、マンホールトイレの整備も必要でございます。
そこで、都立神代高校における洋式トイレとマンホールトイレの整備についてどうなっているのか、お伺いをいたします。
○江藤都立学校教育部長 神代高校においては、今年度から供用を開始しております校舎棟を含め、整備を予定している大便器のうち、八割以上について洋式便器を整備する計画でございます。
また、本工事終了後に計画をしておりますグラウンド整備の際に、マンホールトイレを整備してまいります。
○うすい委員 今、答弁いただきまして、災害時には電源の確保も重要でございます。
昨年九月に台風十五号が上陸した際には、千葉県内の広範囲で停電が発生をし、その復旧に多くの時間を要しました。
また、十月に台風十九号が上陸した際には、武蔵小杉のタワーマンションで電源装置が浸水をし、やはり、その復旧に多くの時間を要したわけでございます。
こうした中、昨年の事務事業質疑におきまして、我が党ののがみ都議が、今後改築を行う学校において、電源装置が浸水することのないように対応をとることを強く求めたところであります。
そこで、今回の都立神代高校の整備に当たり、災害時の電源確保のためにどういった工夫を考えているのか、お伺いをいたします。
○江藤都立学校教育部長 本工事において整備する武道場棟の屋上には、太陽光発電設備の設置を計画しております。
災害に伴い停電が発生した場合には、その自立運転機能により、経営企画室、職員室、保健室、体育館の一部のコンセントへ電力を供給し、当該コンセントが使用可能となるよう計画をしております。
また、受電設備につきましては、今年度から供用を開始しております校舎棟の屋上に設置しております。
○うすい委員 浸水しないように、ぜひ、そうしたご努力をお願いしたいと思います。
最後に、体育館等への空調整備についてお伺いいたします。
学校体育館は、いざ災害が発生した場合に、先ほども申し上げたとおり、地域住民の方々が避難する場所となります。地域の高齢者の方などが厳しい避難生活にも耐えられるようにするためには、学校体育館への空調整備は大変に重要であります。
また、ここ数年、猛暑が続いている中、児童生徒たちに、よりよい教育環境の中でしっかりと勉学に励んでいただくためにも、学校体育館への空調整備は大変重要であります。
これらのことから、我が党は、本定例会の代表質問を含めて、これまで学校体育館への空調整備を繰り返し訴えてきたところであります。
また、武道場への空調整備についても、昨年の第一回定例会の代表質問、第二回定例会の文教委員会において質疑をさせていただきまして、繰り返し訴えてきたところであるわけでございます。
そこで、都立神代高校の体育館、武道場への空調整備についてどのように取り組んでいくのか、見解を伺います。
○江藤都立学校教育部長 本工事請負契約において、体育館、武道場への空調設備は盛り込んでおりませんが、体育館につきましては、別途発注を予定しております設備工事において整備する計画でございます。
武道場につきましては、現在、都立高校の屋内運動施設のうち、体育館への空調整備を精力的に進めていることから、その完了後、整備することを検討してまいります。
○うすい委員 都立神代高校だけではなくて、都立高校の体育館というのは、多くが避難所の指定を受けております。まず、そこに全力を注ぐという考えは理解はできるんですけれども、一方、学校によっては武道場が避難所となる可能性もあることから、本来なら、改築時に、ともに整備を行っていただきたいところでございます。
今、武道場についても、空調整備に向けてしっかり取り組んでいくとの答弁があったので、都立神代高校はもとより、今後、改築を予定している都立高校の武道場については、ぜひ早急に空調整備に取り組んでいただくことを要望しまして、質問を終わります。
○斉藤委員 日本共産党、斉藤まりこです。よろしくお願いいたします。
私からも、この都立神代高校の改築について、今後の都立高校の改築にもかかわることとして伺いたいと思います。
エアコンの設置と、それから給食室の二点について、それぞれ伺いたいと思います。
先ほどの質疑であった部分もありますので、重なるところは省きながらと思いますが、都は、昨年からの三年間で、全ての都立学校の体育館へエアコンの整備を進めているところですけれども、この神代高校の改築では、体育館や武道場の空調設備についてどうなっているのか、今の質疑の中で、本工事請負契約に体育館、武道場の空調設備は盛り込んでいないけれども、体育館については、別途発注予定の設備工事において整備をする計画だという答弁がありました。
改めてちょっと伺いたいんですけれども、武道場については、この改築工事では設置しないということですけれども、それはなぜなのか、改めてお願いいたします。
○江藤都立学校教育部長 現在、都立高校の屋内運動施設につきましては、体育館への空調整備を精力的に進めている状況にございます。
このため、武道場の空調整備につきましては、体育館への空調整備の完了後、検討していくこととしております。
○斉藤委員 体育館に優先的に進めていくということだと思いますが、柔道などを行う武道場では、猛暑の中では使用が危険なため、エアコンの設置は喫緊の課題です。
今年度は、都立豊島高校の改築の契約が六月にもありましたが、今回の神代高校と同様に、武道場へのエアコン設置は先送りにされています。このときに、我が党の米倉都議が質疑をしていますが、PTAなどから、高校の武道場へのエアコンの設置の要望が出ている状況です。
さらに、畳がある武道場は、災害時には活用が求められることも当然考えられます。
生徒たちの教育環境の向上という点からも、災害時に都民の命を守る役割を果たすという点でも、早急に設置するべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○江藤都立学校教育部長 都立高校の体育館は、その多くが避難所の指定を受けており、非常災害時には重要な役割を果たすことが求められております。
このため、まずは体育館を優先して整備を進め、その完了後に武道場への整備を検討していくとしているところでございます。
○斉藤委員 昨年の台風十九号の経験からも明らかなように、避難所をふやしていくことと同時に、災害時のQOLを上げていくということが求められています。畳の武道場は、高齢者や小さなお子さんたちにとっても、より快適な環境を提供できる施設になり、エアコンがあるかどうかで使えるかどうかが大きく変わります。
今後は、エアコンが設置されていない武道場に早急の設置の計画を具体化していくと同時に、今回のような改築の機会があれば、必ず設置を行うようにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○江藤都立学校教育部長 都立高校の屋内運動施設につきましては、現在、非常災害時に避難所として重要な役割を果たす体育館の空調整備を精力的に進めております。
具体的には、今年度二十校で整備を完成するとともに、さらに、百校程度で来年度中の整備完了を目指し、導入機種や設置場所の確認等の準備を鋭意取り組んでいるところでございます。
このように、今年度から三年以内としている体育館への空調整備に向けた取り組みを着実に進めた上で、武道場の空調整備を検討してまいります。
○斉藤委員 現在は体育館に設置していくことが優先で、鋭意取り組まれていることと思いますが、都立高校の武道場の改築というのは、あっても年に一件か二件ぐらいではないかというふうに思います。
体育館へのエアコンの設置については、我が党は繰り返し求めてきた中で、ようやく実現の道が切り開かれたところです。今、その設置にご尽力いただいている現場の皆さん方に、本当に敬意を表したい思いですけれども、武道場の改築に合わせたエアコンの設置も、あと少しの努力でできることではないかと思いますので、この点は重ねて強く要望させていただきます。
次に、給食調理室について伺います。
神代高校の改築では、この給食調理室が廃止をされていますが、今はどのように給食を提供しているのでしょうか。
○江藤都立学校教育部長 都立神代高校においては、平成三十一年四月より、他の学校で調理した給食を受配するグループ方式となっております。
○斉藤委員 なぜグループ方式を導入したのか、また、全体でグループ方式になっている学校は何校あるのか、伺います。
○江藤都立学校教育部長 都立神代高校においては、校舎の改築を機に、夕食の調理食数の推移や生徒数が減少している現状を踏まえ、検討した結果、これまでの単独調理方式からグループ方式で給食を提供することとしたものでございます。
夜間定時制課程五十五校のうち、グループ方式としているのは三十九校でございます。
○斉藤委員 定時制課程で、五十五校のうち三十九校がグループ方式ということで、既に七割以上の定時制課程でグループ方式になっているということです。
今、生徒数が減少しているということもいわれましたが、我が党は、さまざまな困難を抱えている生徒たちに、クラス編制による豊かな教育の場や、温かい給食を提供して喜ばれている定時制課程の充実こそ求められていて、そのためのPRも必要だと、これも繰り返し訴えてきております。特に、給食室があるということは、食育の観点からも重要です。
そこで伺いますが、学校栄養職員等の配置については、グループ方式ではどのようになるのでしょうか。
○江藤都立学校教育部長 学校栄養職員は、給食調理を行っている都立高校に配置しております。
○斉藤委員 給食調理を行う高校に配置ということですので、神代高校からはいなくなったということだと思いますが、学校栄養職員は、栄養教諭と同様に、食育を推進していくために欠かせない存在です。ご存じのとおり、学校給食法によって、栄養管理や給食指導のほかに、調査研究などが職務とされています。
この食育にかかわって、夜間学校給食実施基準の一部改正についての通知が二〇一八年七月に出されていますが、この中で、夜間学校給食の食事内容の充実等が改めて示されて、学校における食育の推進を図る観点から、学級担任や教科担任と栄養教諭等が連携し、給食時間はもとより、各教科において、夜間学校給食を活用した指導を効果的に行えるように配慮するとされています。
都教育委員会では、この通知をどのように受けとめていますか。
○江藤都立学校教育部長 都立高校夜間定時制課程における食育の推進につきましては、夜間学校給食実施基準に従い、栄養バランスを確保し、多様な食品を組み合わせた食を提供し、食に関する指導や食の内容の充実を図っております。
これまでも、生徒に必要な栄養量などを提供するため、学校給食を通して、季節感のある献立の作成や都内産食材の使用を行い、あわせて、献立表の配布や掲示物などを活用し、生徒の食に対する理解の推進に取り組んでまいりました。
今後も、こうした取り組みを推進してまいります。
○斉藤委員 栄養バランスや季節感のある献立、都内産食材の使用などに取り組んでいるということですが、この通知で求めていることは、それだけではないと思います。学級担任や教科担任と栄養教諭等とが連携し、給食時間はもとより、各教科において、夜間学校給食を活用した指導を効果的に行えるように配慮するということが示されているわけです。
とても重要なことだと思いますが、栄養職員がいない学校では、こうした取り組みが後退することになります。この通知の内容からも、食育の推進に逆行するようなグループ方式の導入は、もうやめるべきだというふうに思います。
さらに、食育の観点だけでなく、重要な役割が、今、学校給食には求められています。
東京都の子供の生活実態調査では、高校生や若年層で、食事、栄養状況に問題があると思われる結果が出ていますが、夜間定時制での給食提供の重要性をどのように受けとめているでしょうか。
○江藤都立学校教育部長 東京都子供の生活実態調査報告書では、定時制、通信制生徒の約四割が、毎日、二食以下の食事回数であったことを把握しております。
その主な理由が、時間がないや食欲がないが七割を超えており、生徒が食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身につけることが大切でございます。
学校給食は、適切な栄養の摂取による健康の保持増進はもとより、食について正しい理解を深め、健全な食生活を営むことができる判断力を養い、望ましい食習慣を養うことなどを役割として実施されております。
○斉藤委員 ご答弁のとおり、都の子供の生活実態調査では、定時制、通信制生徒の約四割が、食事の回数は、毎日、二食以下という結果でした。全日制の生徒では、毎日、二食以下というのは一二・五%なので、定時制に通う生徒の方が、その三倍以上に上っているわけです。その中で、学校給食が担う役割はとても大きなものです。
定時制の生徒は、日中に仕事をして、夕方に登校する生徒が多くいます。仕事帰りで疲れて登校したときに、温かい食事を、調理した調理士や栄養職員と挨拶を交わしながら食べることができるということが、若い生徒たちの大きな心の支え、また、健康の支えになっているということをぜひ考えていただきたいというふうに思います。
私は、今期、都議になって一年目のときに、地元の足立区の都立江北高校の定時制に伺い、当時まだあった給食室と食堂も見学をさせていただいて、実際に生徒の皆さんが食事をされている中で、私も一緒に給食をいただきました。そのとき、とや委員も一緒でした。食堂での生徒さんたちの和やかな笑顔がとても印象的でした。
そして、実際にここに通っていた生徒さんの中には、毎日、給食の写真を撮って記録していた方がいました。この元生徒さんから直接お話を伺いましたけれども、小学校の途中から不登校になって心を閉ざしていた中で、ふとしたきっかけで通うことになった定時制高校で心を許せる友人たちと出会えたこと、また、給食がおいしくて毎日楽しみにしていたということを話してくれました。だから、給食室も食堂もなくさないでほしいと訴えていました。
このことは、当時、我が党の池川都議が質疑をして、自校方式の給食室がある定時制課程を守ることを求めてきました。しかし、都教委は、この数年で、神代高校と、さらに豊島高校からも給食室をなくしてしまいました。
特に定時制に通う生徒さんは、さまざまな悩みや困難を抱えています。そうした中で、つくった人と言葉を交わしながら、目の前で配膳してもらい、温かい食事を感謝の気持ちを込めながら食べられるということは、彼らの生きる力を支えるかけがえのない場になっているということに、ぜひ都教委の皆さんに目を向けていただきたいというふうに思います。
定時制課程の自校方式の給食をなくしていくことは、食育の観点からも、生徒の食事や健康を支えていく役割からも逆行していくものです。改築のたびに給食室をなくしていくやり方は改めて、自校方式の給食室の整備を充実させていくことを強く求めて、質問を終わります。
○星見委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○星見委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑は終了いたしました。
お諮りいたします。
本案は、異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○星見委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
以上で契約議案の調査は終わります。
○星見委員長 次に、付託議案の審査を行います。
第九十九号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、教育庁所管分を議題といたします。
本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○星見委員長 ありませんか。発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○星見委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
以上で教育庁関係を終わります。
○星見委員長 これよりオリンピック・パラリンピック準備局関係に入ります。
初めに、理事者の欠席について申し上げます。
小高ボランティア担当部長は、病気療養のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
付託議案の審査を行います。
第九十九号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、繰越明許費、オリンピック・パラリンピック準備局所管分を議題といたします。
本案につきましては、既に説明を聴取しております。
その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
資料について理事者の説明を求めます。
○中村次長 去る二月十四日の当委員会におきまして要求のございました資料につきましてご説明いたします。
お手元に配布してございます文教委員会要求資料をごらんください。
表紙をおめくりください。資料1、東京オリンピック・パラリンピック開催準備基金繰入金に係る予算額の推移でございます。
当局において歳入予算として計上しております財務局所管の東京オリンピック・パラリンピック開催準備基金繰入金について、平成二十六年度から令和二年度までの七年間の予算額の推移を事業区分ごとにお示ししてございます。
続きまして、一枚おめくりいただき、資料2、大会経費に係る事業と予算額の推移をごらんください。
昨年十二月に公表いたしました大会経費バージョンフォーの区分にて、平成二十六年度から令和二年度までの七年間の予算額の推移をお示ししてございます。
続きまして、一枚おめくりいただき、資料3、東京二〇二〇大会に関係する主な事業と予算額の推移をごらんください。
大会に関係いたします当局所管事業の例といたしまして、事業名と、平成二十六年度から令和二年度までの七年間の予算額の推移をお示ししてございます。
続きまして、一枚おめくりいただき、資料4、東京二〇二〇大会に係る共同実施事業等の予算額内訳をごらんください。
平成二十九年度補正予算から令和二年度予算案までに計上いたしました共同実施事業等の予算額の内訳につきまして、仮設等、エネルギーなどの各区分の項目ごとにお示ししてございます。
説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○星見委員長 説明は終わりました。
ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
発言を願います。
○とや委員 共産党のとや英津子です。よろしくお願いいたします。
まず、資料のご提出、ありがとうございました。
私からは、オリ・パラ準備局所管分の一般会計補正予算中、歳出、繰越明許費について伺っていきたいと思います。
オリンピックを約五カ月後、パラリンピックを約半年後に控え、開催都市である東京都には大変ご苦労をかけていると思いますが、大会経費の縮減はもとより、透明性、公平性を確保する、担保する予算執行と説明責任を果たすことが求められています。そして、議会には予算執行の妥当性のチェックが求められているのではないかと思います。
本日は、二〇一九年度予算の最終補正ということで質疑をさせていただきます。
今回の補正予算は、歳入で二千九百三十四億一千八百万円余の当初予算に対し、四百四十三億六千三百万円余の補正となり、この歳出については、全て基金ということであります。
歳出では、三千四百八十六億六千八百八十万円余に対し、スポーツ振興費で四百八十六億八千七百万円のマイナス補正ですが、まず、その内容について、大きく減額となっている事業の内訳、また、理由について伺います。
○中村次長 減額補正を行う事業費の内訳でございますが、まず、オリンピック・パラリンピック準備費におきまして、約四百四十億円を減額してございます。
具体的な内訳といたしましては、共同実施事業等に関するもので約四百十四億円で、オリンピック・パラリンピック競技施設等の整備に関するもので約二十三億円などでございます。
次に、スポーツ推進費におきましては、約四十七億円を減額しておりまして、内容といたしましては、体育施設の整備に関するもので約四十四億円などでございます。
主な減額の理由でございますが、共同実施事業等では、組織委員会が発注しております仮設工事におきまして工期が確定したことに伴いまして、支払い年度が変更となったもの、オリンピック・パラリンピック競技施設等の整備では、各競技施設の工事内容を見直したものや契約差金などによるものでございます。
また、体育施設の整備では、有明コロシアムや東京スタジアムなどの大規模改修におきまして、工事内容の見直しを行ったことなどによるものでございます。
以上のことなどによりまして、執行見込みのない予算を減額したものでございます。
○とや委員 オリンピック・パラリンピック準備費で約四百四十億円の減額補正、そのうち共同実施事業の支払い年度の変更によるものが四百十四億円です。競技施設等の整備で、契約差金などで約二十三億円の減額ということで、オリ・パラ準備局における補正のほとんどは共同実施事業であるということがわかりました。
では、共同実施事業のうち、補正となった事業の当初予算、そして補正額について伺います。
○菅原調整担当部長 共同実施事業等の補正予算案については、大会の準備が進み、個々の事業が進捗する中で、仮設工事の工期が確定したことなどにより支出年度の変更等が生じたことから、約四百十四億円の減額補正を計上したものでございます。
区分ごとの予算額でございますが、仮設等が、当初予算、約一千十七億円から約二百五十億円減の約七百六十七億円、エネルギーが、当初予算、約百二十億円から約四億円増の約百二十四億円、テクノロジーが、当初予算、約九十二億円から約十五億円増の約百七億円、輸送が、当初予算、約百三十億円から約九十二億円減の約三十八億円、セキュリティーが、当初予算、約二百億円から約八十四億円減の約百十六億円、オペレーション等が、当初予算、約三十三億円から約七億円減の約二十六億円となっております。
○とや委員 ありがとうございます。
昨年度の最終補正でも、オリ・パラ準備費で四百十三億円の減額がありました。そのうち四百七億円が共同実施事業の減額補正でありました。
そして、昨年度の減額理由は、金額ベースで八割以上が既に発注済みで事業に着手しているものの、支払い年度の変更等が理由だということでありました。
では、今年度についてはどうなっているのか。共同実施事業は、今年度の当初予算で一千五百九十三億円が計上されています。そのうち約四百十四億円が減額で、執行率でいえば約七五%となっています。
減額となった内容について、もう少し詳しく教えていただけますか。
○菅原調整担当部長 共同実施事業等の減額補正、約四百十四億円の内訳でございますが、仮設等においては、仮設工事の前払い金が不要となったことや、工期が確定したことに伴う支出年度の変更等により約二百五十億円の減、エネルギーにおいては、ケーブルの数量増に伴う仮設電源設備整備の契約変更等により約四億円の増、テクノロジーにおいては、大会時の人員を早期に確保するため、契約方式を設計、施工、撤去等の段階別の個別契約から一括契約に変更したことに伴う支出年度の変更等により約十五億円の増、輸送におきましては、オリンピックルートネットワークの整備に係る経費精査や車両基地等の整備に係る契約差金、計画の具体化に伴う車両待機場や乗降場の整備等の支出年度の変更等により約九十二億円の減、セキュリティーにおいては、警備費用の精査やスクリーニング資機材等の契約差金、サイバーセキュリティー対策訓練の実施時期が確定したことに伴う支出年度の変更等により約八十四億円の減、オペレーション等においては、競技会場等における什器や備品の調達を一括で支払うことにしたことに伴う支出年度の変更等により約七億円の減となっております。
○とや委員 支払いを次年度に変更するものや、工期の確定、また契約差金などによるものなど、さまざまな理由でありましたが、昨年度と同様の理由によるものが多いのかなと思いました。
そこでお聞きしたいんですけれども、今回の補正予算で共同実施事業の減額補正のうち、翌年度へ繰り越しするもの以外で予算の縮減になった金額についてお答えいただけますか。
○菅原調整担当部長 今回の補正予算案における共同実施事業の増減理由と金額でございますが、減額要因としては、既に発注済みで事業に着手しているものの、支払いが令和元年度から令和二年度となるもので約三百九十三億円、今年度は未発注で令和二年度に繰り越されるもので約十三億円となっております。
一方、増額要因としましては、支払い時期が平成三十年度から令和元年度に繰り越されたものなどで約百二十億円となっております。
さらに、先ほどご答弁申し上げましたが、輸送やセキュリティーの事業に係る経費精査や契約差金などにより約百二十八億円を減額補正しておりまして、これが理事からお尋ねいただきました金額に該当するものでございます。
大会経費については、大会経費V4においても、V3と比較して事業ごとに増減が生じておりますが、こうした中で、約百二十八億円の経費縮減分などにより財源を生み出しまして、V4では百億円の緊急対応費を計上することができたところでございます。
○とや委員 百二十八億円の減額分が縮減に該当するということです。
私も、共同実施事業管理委員会の議事録要旨を拝見させていただきました。今後の突発事項や、大会の実施に当たって不可避な経費などの緊急的な措置に対応していくことを目的としたものと記載があって、百二十八億円は、昨年末に示されたV4の予算の緊急対応費として充てられたものだということで確認をさせていただきました。
都の公費負担は、約六千億円であります。平成二十九年の大枠の合意でこれが決まって、そのうち共同実施事業は三千七百五十億円の負担をすることになっております。大枠の合意の際も、予算の縮減等、効率化を基本的な方向として確認をして、知事も、予算の縮減は公約であります。都として、さらに予算の縮減に努めていただくことを求めておきたいと思います。
また、今申し上げたように、共同実施事業は全額公費負担です。投入する以上、透明性、公平性をどう担保していくのかが大変重要となっています。
この間、私どもは、共同実施事業については組織委員会が発注するため、決定プロセスが不透明であり、特にパートナー供給契約は、企業の不利益などを理由に、他の特別契約、つまり随意契約ですね。こうしたものは、そもそも公開されず、どのように調達しているのかがわからない状態がありまして、その改善も求めてまいりました。
この間、議会からもそういった声があって、批判もあって、共同実施事業管理委員会の議事の要旨の拡充も行われ、さらに、都や組織委員会の努力で、契約についても一定の公表がされたことについて、歓迎したいと思っています。しかし、それでも依然として不透明な部分が多いのが現状であります。
そこで伺いますが、共同実施事業のうち、パートナー供給契約は今年度末でどのくらいあるのか、件数、全体から見た割合について伺います。
○菅原調整担当部長 平成三十年度までの共同実施事業に係る契約二百六件のうち、パートナー供給契約の件数は四十五件でございまして、その割合は約二二%となっております。
なお、共同実施事業については、執行後の段階においても、組織委員会が都に実績報告書を提出し、都がその審査等を行った上で、都の負担金の対象となる契約及び金額が確定するため、令和元年度のパートナー供給契約の件数も、その時点で確定することとなります。
○とや委員 会計年度終了後に組織委員会から実績報告があって、審査を経て都の負担の可否が決まっていくと。
今年度も、千五百九十三億円のうち、パートナー供給事業は、かなりの件数と金額になるのではないかなというふうに思っているわけですけれども、これらの契約は、では、いつ公開されるのか、具体的にお答えください。
○菅原調整担当部長 共同実施事業においては、基本的に、契約の相手方及び金額を公表することとしております。
一方、パートナー供給契約では、パートナーが最低価格で商品等を提供することとなっていることから、その事業上の地位を脅かすことのないよう、契約当事者双方に守秘義務が課されておりまして、金額の公表には法的課題がございます。
こうした契約についても、組織委員会が契約の相手方と個別に調整を図り、合意が得られた契約について、昨年七月に続き、十二月に金額を公表しているところでございます。
残る契約についても、組織委員会が契約の相手方である個別企業や、トップパートナーについてはIOCと調整を行っておりまして、合意が得られたものから公表していくこととなっております。
令和元年度のパートナー供給契約につきましても同様でございます。
○とや委員 結果的に、昨年も七月と十二月に公表されているということです。
今のお答えですと、共同実施事業全体が、会計年度中にはノーチェックで執行され、誰とどのように契約しているかわからないということになります。
年度末で、さらにその金額にかかわる補正が議案になっているにもかかわらず、都議会にも報告できないとなれば、都民の理解は得られるものではないのではないかということを指摘させていただきます。
伺っておきたいんですけれども、オリ・パラ大会における共同実施事業を進めるに当たって、いわば公金を使用して事業を進めることになっているわけで、組織委員会としては、どのような認識を持って公金を活用しているか、都として把握をしていらっしゃいますか。
○菅原調整担当部長 共同実施事業管理委員会のもとに設置している作業部会、この中には国、組織委員会、東京都が入っておりますが、組織委員会が契約手続に入る前に、必要性、効率性、納得性等の観点から案件ごとに確認を行っておりまして、パートナー供給契約についても、案件ごとに確認を行い、三者で把握をしているところでございます。
それらの契約につきましては、執行後の段階においても、都の負担金の対象とするかどうかについて、各会計年度の終了後、審査等を行った上で確定し、その一覧を公表しているところでございます。
パートナー供給契約につきましては、金額の公表に法的課題がある中で、組織委員会が契約の相手方である個別企業等と調整を行い、合意を得たものから金額を公表していくこととなっております。
○とや委員 手続についてはわかるんですけれども、組織委員会がどういう認識を持って都民の税金を活用し、事業を進めているのか、組織委員会の認識について、都として把握しているかどうかをお聞きしました。
そこら辺をもう一度お答えいただけますか。
○菅原調整担当部長 パートナー供給契約の金額の公表については、法的課題がございますが、公費を投入した事業であることから、都として組織委員会にも要請をしております。
組織委員会におきましては、金額の公表に法的課題がある中で、個別企業等と調整を行い、合意が得られたものから金額を公表していくこととなっております。
○とや委員 合意を得られたものから公表していくという意味でいえば、組織委員会としても、公金を活用して事業を進めていく--それが公金、税金であるわけですから、都民の前にきちんと明らかにしていく必要があるというふうに認識しているという理解でよろしいでしょうか。確認させてください。
○菅原調整担当部長 パートナー供給契約でございますが、最低価格での商品提供となっているため、その事業上の地位を脅かすことのないよう、守秘義務が双方に課されておりまして、契約金額が非公表となっているものと承知をしております。
このように、法的課題がある中で、組織委員会が契約の相手方である個別企業等と調整を行っているところでございます。
○とや委員 もうちょっと正面からお答えいただきたかったんですけれども、やっぱり税金を使っているということを考えたときに、いろいろその法的な課題というのは、具体的にどういうことなのかわからないんですけれども、やっぱりそういった自覚を持って、組織委員会がパートナー供給についても公表するということを前提に、スポンサーとも、きちんと公表していただきたい。そのことは、ぜひ引き続き組織委員会の方にも求めていただきたいと思っております。
二〇一七年五月の大枠の合意では、大会の成功に向けて、情報の共有と公開に努め、相互に緊密な連携を図っていくと記載をされております。
都が平成三十年五月にオリ・パラ特別委員会に示した共同実施事業に係る経費の確認についてという文書があるんですけれども、ここでは、作業部会を毎月開催して、計画、予算の段階で確認、執行の段階でも確認をしています。
こういったことから考えても、きちんと都民の前に、契約について明らかにしていく、これを前提に作業していただきたいと思っています。
そして、具体的にどういうふうに共同実施事業が実施されていくのかについてですが、共同実施事業の実施に向けてどのような手続を行っていくのか、その流れについてお答えいただけますか。
○菅原調整担当部長 共同実施事業の経費の確認方法でございますが、具体的な案件が契約手続に入る前に、まず、都の担当が組織委員会の担当から内容をヒアリングし、積算資料等を確認しながら、必要な内容、機能か、適正な規模、単価か、類似のものと比較して相応か、公費負担の対象として適切かなどの観点からチェックし、所定の様式である確認表に取りまとめております。
その上で、一定金額以上の案件につきましては、お話をいただきました東京都作業部会において、当該案件や確認の内容を組織委員会と東京都の双方の担当から説明を受け、疑問点等の質疑応答を行い、確認表に記載された内容の確認を行っております。
また、執行後の段階においても、各会計年度の終了後、組織委員会が都に実績報告書を提出し、都がその審査等を行った上で、都の負担金の対象となる契約を確定し、その一覧を公表しているところでございます。
○とや委員 作業部会でさまざまな手続を経て、詳細に、契約についてもチェックをしているということだと思うんですね。
そうであるなら、パートナー企業を含めて事業者名等をチェックしているわけですから、年度末にも、わかる範囲で公表できるのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○菅原調整担当部長 先ほどの作業部会では、組織委員会が契約手続に入る前に、必要性、効率性、納得性等の観点から案件ごとに確認を行っておりまして、パートナー供給契約についても、案件ごとに確認を行い、把握をしているところでございます。
それらの契約につきましては、執行後の段階においても、都の負担金の対象とするかどうかについて、各会計年度の終了後、審査等を行った上で確定し、その一覧を公表しているところでございます。
○とや委員 ですから、そういったお答えですと、結局、会計年度終了後に正式なチェックが行われるということで、公表は来年度の七月あるいは十二月になりますと、これでは、やはり都民の納得は得られないのではないかなというふうに思います。こうした仕組み自体、改善を求めておきたいと思います。
パートナー供給については、昨年度までの共同実施事業の件数は二百六件、約二千百二億円、パートナー供給は四十五件、約六百二十六億円ですけれども、このうち公開は二十三件と、半分にしかなっておらず、あとは非公開になっています。
やっぱり、先ほど来申し上げていますけれども、パートナー供給契約については全て公開させるべきだということを申し上げておきますが、今後、都としての対応についてお聞きしておきたいと思います。
○菅原調整担当部長 都といたしましては、先ほどの作業部会におきまして、共同実施事業、パートナー供給契約につきましても、案件ごとに確認を行っているところでございまして、こうしたことを続けるとともに、パートナー供給契約の金額の公表については、組織委員会に要請もしているところでございますが、東京都としても、組織委員会において個別企業等と調整が図られて、合意が得られたものから金額を公表していくこととなっているということでございますので、組織委員会とこれからも連携して取り組んでまいりたいと思います。
○とや委員 ぜひ全ての契約について都民の前に明らかにしていただきたいと思います。
今年度の予算計上は、先ほども申し上げましたが、一千五百九十三億円に上っています。決して小さな金額ではございません。このまま新年度も同様に、組織委員会がパートナー企業との契約金額を公表できないという事態が進むのであれば、やはり予算の執行自体も考え直す必要があるのではないか、都として厳しい態度で対応を求めるべきであることを重ねて要望しておきたいと思います。
次に、繰越明許についてです。
繰越明許費が四百二十八億七千四百万円余、事業内容と繰越明許とした理由についてお答えください。
○菅原調整担当部長 繰越明許費の内訳でございますが、仮設等について、各会場における仮設オーバーレイ工事等で約二百三十七億円、エネルギーについて、各会場の電力インフラ整備等で約二十九億円、テクノロジーについて、大会データネットワークの構築等で約八十五億円、輸送について、オリンピックルートネットワークや車両基地の整備等で約二十六億円、セキュリティーについて、高度監視制御センターの構築や、関係者の入退場管理に係る資機材の調達等で約三十二億円、オペレーションについて、選手等の飲食提供業務委託や競技用備品の調達等で約二十億円となっております。
これらは、いずれも、来年度に大会本番を迎える中、今年度に予算執行が終わらず、来年度の執行となる事業が生じた場合においても、大会の準備に支障を来すことのないよう、今年度の執行見込みを精査し、年度内に支出を終わらない見込みがある事業について繰越明許費として計上したものでございます。
○とや委員 繰越明許費で四百二十八億七千四百万円については、翌年度執行の事業が生じた場合も、大会の準備に支障を来さないようにするということであります。
そうした判断は私もあり得ると思いますが、一方で、今回、先ほどもお話があった、共同実施事業で四百十四億円の減額補正があって、千五百九十三億円の当初予算との関係で見ると、繰越明許費と合わせて約八百四十三億円が未執行、約五二%の執行率となるわけであります。
昨年度、いろいろ議事録を拾ってみますと、当初予算の見積もりが、共同実施事業を本格的に実施する前だったということで、当初予算の段階で見込むことが困難だということをおっしゃっているわけですけれども、今年度は、共同実施事業は本格的に実施されているわけですが、同じような予算の執行状況になっています。
それはなぜなのか、理由を教えていただけますか。
○菅原調整担当部長 今回の補正予算案につきましては、大会の準備が進み、個々の事業が進捗する中で、仮設工事の工期あるいはサイバーセキュリティー対策の訓練等、実施時期が確定したことなどによりまして支出年度の変更等が生じたことから、約四百十四億円の減額補正を計上したものでございます。
また、繰越明許費でございますが、来年度に大会本番を迎える中、今年度に予算執行が終わらず、来年度の執行となる事業が生じた場合においても、大会の準備に支障を来すことのないよう、今年度の執行見込みを精査し、令和元年度補正予算に約四百二十九億円を計上したものでございます。
いずれも、大会の準備を円滑に進めていくため、個々の事業の進捗を踏まえた上で計上したものでございまして、大会経費について適切な対応を図ったものでございます。
○とや委員 円滑に大会を実施させていくという意味では理解ができるんですけれども、去年は、執行率が低かった、繰越金が多かったということが、共同実施事業については本格実施前だったということが理由だったわけですよ。だけれども、ことしはもう本格実施されているんです。それなのに執行率が低くなってしまっている。
予算の見積もり段階でどうだったのかということが、予算というのは単年度ですから、私は問われてくるのではないかなと。オリンピック・パラリンピックだから仕方ないんだ、これは通るんだということではないんじゃないかと思うわけです。
ことしについては去年と違う状況があるわけですから、そこについてお答えいただきたいんです。
○菅原調整担当部長 今年度でございますが、大会を来年度迎える中で大会の準備が進みまして、個々の具体的な事業につきましても、仮設工事の工期、先ほど申し上げましたサイバーセキュリティー対策訓練の実施時期など、より具体的に確定してきたということが一点ございます。
また、繰越明許費につきましては、来年度、大会本番を迎える中で、昨年度は計上しておりませんでしたが、令和元年度の補正予算においては、今年度の執行見込みを精査し、大会の準備に支障を来すことのないよう計上したものでございます。
○とや委員 確かに、昨年の繰越明許費では、また違う理由で繰越明許が計上されていたので、ことしとは違うんですけれども、予算の組み方をどう見るかというところでいうと、やっぱり都民は、無駄を省いて、必要なところに必要な予算をつけていく、さらには、透明性や公平性を担保する予算として計上してほしい、使ってほしいと考える。これは当然のことだと思います。
特にオリ・パラ大会は、全体で一兆三千七百億円という巨額のお金が使われ、うち東京都は六千億円を負担することになる。そのうち三千七百億円は共同実施事業でありながら、都の関与は極めて弱いものであることが、きょうの質疑の中でもわかりました。
積極的な関与をしていただきたいと同時に、やっぱり予算を組むときは、その年度にどのような事業が見込まれるのか、なるべく執行率が低くなるようなことがないように--もちろん縮減は必要ですよ。それらを除いても、都民の納得がいくような予算計上をしていただきたいと思っています。
最後に、オリンピック・パラリンピックは目前であり、局の皆さんも準備に追われているところへ、今回、コロナウイルスなど、感染が広がっています。感染症対策については、来年度の予算で、次年度の予算、新年度の予算で、ボランティアさんへのMRワクチンの接種を初め、その強化が盛り込まれていますが、まさに都の危機管理が今も問われているのかなというふうに思います。
こうした点からも予算を精査していただき、適切な執行に努めていただくことを重ねて要望して、質問を終わります。ありがとうございました。
○星見委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○星見委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
以上でオリンピック・パラリンピック準備局関係を終わります。
○星見委員長 これより付託議案の審査を行います。
第九十九号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、繰越明許費、文教委員会所管分を議題といたします。
本案につきましては、既に質疑を終了しております。
これより採決を行います。
第九十九号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、繰越明許費、文教委員会所管分を採決いたします。
お諮りいたします。
本案は、原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○星見委員長 異議なしと認めます。よって、第九十九号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、繰越明許費、文教委員会所管分は、原案のとおり決定いたしました。
以上で付託議案の審査を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後二時十三分散会
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