委員長 | 里吉 ゆみ君 |
副委員長 | 川松真一朗君 |
副委員長 | 米川大二郎君 |
理事 | 大松あきら君 |
理事 | 米倉 春奈君 |
理事 | 木村 基成君 |
けいの信一君 | |
成清梨沙子君 | |
池川 友一君 | |
高倉 良生君 | |
白戸 太朗君 | |
入江のぶこ君 | |
斉藤れいな君 | |
古賀 俊昭君 |
欠席委員 なし
出席説明員オリンピック・パラリンピック準備局 | 局長 | 潮田 勉君 |
技監 | 相場 淳司君 | |
理事 | 小山 哲司君 | |
理事 | 延與 桂君 | |
総務部長 | 中村 倫治君 | |
調整担当部長 | 雲田 孝司君 | |
総合調整部長 | 根本 浩志君 | |
連絡調整担当部長 | 戸谷 泰之君 | |
連携推進担当部長 | 丸山 雅代君 | |
事業調整担当部長 | 高野 克己君 | |
自治体調整担当部長 | 小池 和孝君 | |
事業推進担当部長計画調整担当部長兼務 | 越 秀幸君 | |
運営担当部長 | 田中 彰君 | |
パラリンピック部長 | 萱場 明子君 | |
障害者スポーツ担当部長 | 新田見慎一君 | |
大会施設部長 | 鈴木 一幸君 | |
競技・渉外担当部長 | 小野 由紀君 | |
開設準備担当部長 | 鈴木 研二君 | |
施設担当部長 | 砂田 覚君 | |
施設整備担当部長 | 草野 智文君 | |
施設調整担当部長 | 湯川 雅史君 | |
輸送担当部長 | 片寄 光彦君 | |
選手村担当部長 | 朝山 勉君 | |
スポーツ施設担当部長 | 藤木 仁成君 | |
スポーツ推進部長 | 小室 明子君 | |
スポーツ計画担当部長 ラグビーワールドカップ会場運営担当部長 国際大会準備担当部長兼務 | 川瀬 航司君 | |
ラグビーワールドカップ準備担当部長 | 篠 祐次君 | |
教育庁 | 教育長 | 中井 敬三君 |
次長 | 堤 雅史君 | |
教育監 | 出張 吉訓君 | |
総務部長 | 早川 剛生君 | |
都立学校教育部長 | 初宿 和夫君 | |
地域教育支援部長 | 安部 典子君 | |
指導部長 | 増渕 達夫君 | |
人事部長 | 江藤 巧君 | |
福利厚生部長 | 太田 誠一君 | |
教育政策担当部長 オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 | 古川 浩二君 | |
教育改革推進担当部長 | 増田 正弘君 | |
特別支援教育推進担当部長 | 浅野 直樹君 | |
指導推進担当部長 | 宇田 剛君 | |
人事企画担当部長 | 鈴木 正一君 |
本日の会議に付した事件
意見書について
教育庁関係
契約議案の調査
・第百四十二号議案 都立八王子地区第二特別支援学校(仮称)(二十九)新築工事請負契約
・第百四十三号議案 都立光明学園(二十九)西棟新築工事請負契約
付託議案の審査(説明・質疑)
・議員提出議案第十六号 東京都小中学校給食費の助成に関する条例
オリンピック・パラリンピック準備局関係
契約議案の調査
・第百四十一号議案 有明テニスの森公園及び有明コロシアム(二十九)改築及び改修その他工事請負契約
・第百四十八号議案 有明テニスの森公園及び有明コロシアム(二十九)改築及び改修その他電気設備工事請負契約
・第百四十九号議案 有明テニスの森公園及び有明コロシアム(二十九)改築及び改修その他空調設備工事請負契約
・第百五十号議案 有明テニスの森公園及び有明コロシアム(二十九)改築及び改修その他給水衛生設備工事請負契約
・ 第百五十三号議案 有明テニスの森公園(二十九)施設改修その他工事請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百五十七号議案 武蔵野の森総合スポーツプラザの指定管理者の指定について
報告事項(質疑)
・東京体育館の改修整備計画について
○里吉委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
初めに、意見書について申し上げます。
委員から、お手元配布のとおり、意見書二件を提出したい旨の申し出がありました。
お諮りいたします。
本件につきましては、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○里吉委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
○里吉委員長 次に、契約議案について申し上げます。
契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
公文の写しはお手元に配布してあります。
朗読は省略いたします。
平成二十九年九月二十七日
東京都議会議長 尾崎 大介
文教委員長 里吉 ゆみ殿
契約議案の調査について(依頼)
左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
記
1 調査議案
第百四十一号議案 有明テニスの森公園及び有明コロシアム(二十九)改築及び改修その他工事請負契約
第百四十二号議案 都立八王子地区第二特別支援学校(仮称)(二十九)新築工事請負契約
第百四十三号議案 都立光明学園(二十九)西棟新築工事請負契約
第百四十八号議案 有明テニスの森公園及び有明コロシアム(二十九)改築及び改修その他電気設備工事請負契約
第百四十九号議案 有明テニスの森公園及び有明コロシアム(二十九)改築及び改修その他空調設備工事請負契約
第百五十号議案 有明テニスの森公園及び有明コロシアム(二十九)改築及び改修その他給水衛生設備工事請負契約
第百五十三号議案 有明テニスの森公園(二十九)施設改修その他工事請負契約
2 提出期限 平成二十九年十月二日(月)
○里吉委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、教育庁及びオリンピック・パラリンピック準備局関係の契約議案の調査及び付託議案の審査並びにオリンピック・パラリンピック準備局関係の報告事項に対する質疑を行います。
これより教育庁関係に入ります。
初めに、契約議案の調査を行います。
第百四十二号議案及び第百四十三号議案を一括して議題といたします。
本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
資料について理事者の説明を求めます。
○早川総務部長 去る九月十五日の当委員会において要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
お手元の文教委員会要求資料の表紙をおめくりいただき、目次をお開き願います。今回要求のございました資料は二件でございます。
恐れ入りますが、一ページをお開き願います。1、都立八王子地区第二特別支援学校(仮称)及び都立光明学園の施設規模でございます。
両校における施設の種類ごとの教室数等とその内訳及び建物延べ床面積についてそれぞれ記載してございます。
二ページをお開き願います。2、都立八王子地区第二特別支援学校(仮称)及び都立光明学園の児童・生徒数の推計でございます。
両校の児童生徒数の推計について年度別に記載してございます。
以上、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○里吉委員長 説明は終わりました。
ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
発言を願います。
○斉藤委員 都立八王子地区第二特別支援学校新築工事請負契約についてお伺いいたします。
既存の都立八王子特別支援学校の小学部学級数が三十二、中学部学級数が十六、高等部学級数が二十九で総数が七十七学級数あり、新しく建設される第二特別支援学校は、学級総数としては八十一学級、うち重度クラスは十二学級で計画していると認識しております。
総学級数がそこまで増加しないのに、床面積や建蔽率を見ると非常にゆったりと余裕を持って建設計画が策定されていることがわかり、生徒たちの豊かな活動や成長に寄与することを目指した事業であることがわかります。
私からの質問は二点です。
一点目です。資料にあります実習室、七つの内訳とその詳しい整備目的をご説明ください。
○浅野特別支援教育推進担当部長 都立八王子地区第二特別支援学校(仮称)に整備される実習室は、流通事務実習室、食品加工実習室、喫茶、販売実習室、布工実習室、ビルクリーニング実習室、農業実習室、窯業実習室の七室でございます。
これらの実習室は、卒業後の自立と社会参加を目指した職業教育とキャリア教育の充実を目的として整備するものでございます。
○斉藤委員 ありがとうございます。質問の二点目に移らせていただきます。
八王子地区第二特別支援学校は、八十一の普通学級から成る非常に大きな規模の新設学校であることがわかり、これまでも一貫して増加傾向にある知的障害特別支援学校の在籍者数が今後続いた場合も、この地区の児童生徒が将来も受け入れ可能であると期待されます。
ただ、普通学級がほぼ定員いっぱいに在籍した場合、特別教室や体育施設は適切な規模となっているかどうか、都の見解を伺います。
○浅野特別支援教育推進担当部長 都立八王子地区第二特別支援学校(仮称)については、本校の学校規模、すなわち八十一学級の児童生徒が在籍した場合でも、教育活動を適切に行うことが可能となるよう施設設備を整備することとしております。
具体的には、特別教室は二つの音楽教室と図工室、パソコン室、外国語室に加え、三つの多目的室を設置し、体育施設についても、空調設備を整えた二つの体育館、加温装置つきのプールを大小各一つずつ設置することとしております。
○斉藤委員 ご説明ありがとうございました。特別支援学校の就労教育にかける東京都教育庁の熱意が伝わってくる内容でございました。
障害を持つ児童が地域の中で自立や共生を目指していくために、今後ともぜひ地域に開かれた特別支援教育を推進していただきたいとお伝えして、私からの質問を終わりとさせていただきます。
○高倉委員 それでは、この契約議案について質問をさせていただきます。
災害の発生時には、学校というのは避難場所などとして重要な役割も担うわけでございます。これは特別支援学校についても同様でありまして、施設の面からもさまざまな対応が求められているというふうに思うわけであります。
今回増設ということで、既に学校がある光明学園については二次避難所に指定されているというふうにお聞きをしておりますけれども、今回新しくつくられる仮称八王子地区第二特別支援学校についてはどう位置づけられているのかについてお伺いしたいと思います。
○初宿都立学校教育部長 都立特別支援学校の多くは、地元区市町村の依頼に基づき、障害者等を対象といたしました福祉避難所でございます二次避難所に指定しております。
仮称でございますが、八王子地区第二特別支援学校は新設校でございまして、今後、八王子市から二次避難所指定の依頼がございましたら、八王子市と承認に向けた協議を行ってまいります。
○高倉委員 恐らく八王子市の方からもそうした依頼があるのではないかなというふうに思いますので、ぜひその際にはしっかりと協議をしてご対応していただくように、よろしくお願いしたいと思います。
この特別支援学校が災害の発生時に一定の役割を果たしていくためには、施設のハードの面での対応といったことが必要であるわけであります。
今回、新設、増設をされる二つの学校においては、その点からどのような整備を計画しているのかについて説明をいただきたいと思います。
○初宿都立学校教育部長 都立特別支援学校の整備に当たりましては、災害時に幼児、児童生徒の安全を確保するとともに、帰宅困難者の災害時帰宅ステーション及び二次避難所として機能するよう、防災機能の強化充実を図ることが重要であると考えております。
八王子地区第二特別支援学校及び光明学園の整備では、災害時に、学校の児童生徒のみならず地域住民の避難者の方々にも資する設備といたしまして、マンホールトイレや非常用発電機等を整備する計画でございます。
○高倉委員 今、マンホールトイレについての答弁があったわけでありますが、私はこれは大変大事なことではないかなというふうに思います。
災害時には、当然施設のトイレをそこに避難されてきたりする方は使うわけでありますけれども、さまざまな災害、これまでの過去の災害を見てもトイレが足りないといったことは、これはもう明らかになっているわけでありまして、少しでもそういうことに対しての対応が必要であるというふうに思います。
そのために、日常的には利用しませんけれども、災害のときにマンホールのふたをあけまして、そこに器具を設置して、そして、その周りを小さなテントのようなもので囲って使うというのが一般的にいわれているマンホールトイレというものであるというふうに思います。
災害時には帰宅困難者の支援ステーション、あるいは二次避難所といった役割も期待される、こうした学校の対応策としまして、今回、今の二つの学校については答弁がありましたけれども、今後新設をされる学校についてもマンホールトイレを整備していくべきであるというふうに考えるわけでありますが、その方針についてお伺いしたいと思います。
○初宿都立学校教育部長 災害時におきましては、既存のトイレが使用できなくなることや不足することが想定されるため、マンホールトイレの設置が有効であると考えております。
このため、平成二十九年三月に改正いたしました特別支援学校施設整備標準にマンホールトイレの整備等を盛り込んでおり、今後改築や新設する特別支援学校におきましては、災害発生時に備えまして、マンホールトイレを設置していく方針でございます。
○高倉委員 ぜひ積極的に取り組みを行っていただきたいと思います。
それから、私ども都議会公明党は、現在学校に通っている生徒さんたち、子供さんたち、この方々のご家庭においては大半が、おトイレが洋式になっているであろうというふうに思われるわけですけれども、それを踏まえて、都立学校とか、あるいは公立の小中学校のトイレも積極的に洋式化を進めるべきであるということをかねてずっと訴えてきたわけであります。
以前は学校のトイレ、和式が結構多かったわけでありますけれども、そうした点を改善して、現状を踏まえて洋式化を進めていくべきであるということを私どもは強く主張してきたわけでありますが、今回の新しくつくられる、また増設をされる、二つの学校のトイレの洋式化につきまして、どう整備をされるお考えなのかお伺いしたいと思います。
○初宿都立学校教育部長 八王子地区第二特別支援学校及び光明学園の整備におけるトイレの便器につきましては全て洋式便器でございます。
○高倉委員 今、全て洋式の便器であると。いわゆるパーセンテージにすると一〇〇%洋式のトイレであるという答弁であったというふうに思います。
これまでいろんな質疑なんかもしてくる中で、例えば、公立の小中学校のトイレの洋式化については、八割ぐらいを目指していくといったようなお考えも示されてきたというふうに思いますけれども、今の答弁では、この二つの学校については一〇〇%洋式であるというようなお話であります。
特に特別支援学校においては、洋式化の要望といったことが、より強いのではないかなというふうに思います。もちろん和式で入らなければというようなお子さん方もいらっしゃるでしょうし、教育上の指導の観点からも和式の必要性というのはあるのかもしれませんけれども、特別支援学校においては、洋式化の要望が、より強いのではないかなというふうに思います。
そこで、今後の他の特別支援学校においても、こうしたことを推進していかれるのかどうか、このことについてお考えをお聞きしたいと思います。
○初宿都立学校教育部長 平成二十九年四月一日現在の都立特別支援学校のトイレの洋式化率でございますが、八〇・四%でございまして、既に八割を超えております。
都立特別支援学校のトイレにつきましては、幼児、児童生徒が安心して学習、生活できる環境を確保するため、学校と相談しながら、さらなる洋式化を進めていく必要がございます。
このため、平成二十九年三月に改正いたしました特別支援学校施設整備標準にトイレの洋式化につきましても盛り込んでおります。
今後、特別支援学校の整備におきましては、学校の要望で残す和式便器以外は全て洋式便器とする方針でございます。
○川松委員 本日、私からは、この委員会に付託されました百四十二号議案、百四十三号議案について幾つか質問させていただきます。
ダイバーシティー実現に向けて、これはとても大切な議案でございます。今回の契約議案にある特別支援学校は、その学校単体で考えるというよりは、東京都内においてそれぞれが、それぞれの使命、役割の中で存在している特別支援学校との連携において、その存在がどうあるべきかということを考えていく必要がある、こういうことを私どもは以前から認識しておりました。
自由民主党としても、その時代その時代に即した適切な対応をすることで、その需要に応えていくべきさまざまな政策提言を教育庁の皆様方には行ってきたわけでございます。
そういったこれまでの議論の経緯を踏まえた上で、幾つかの質問をさせていただきます。
まず、光明学園は、光明特別支援学校に久留米特別支援学校の病弱機能を移転して、ことしの四月に開校したわけでございます。
この光明学園開校の目的と、その整備に向けた今後の予定について、今、確認をさせていただきたいと思います。
○浅野特別支援教育推進担当部長 旧久留米特別支援学校の在籍者数は、近年、非常に少なくなっており、学力向上や社会性の育成等のための適正な学習集団の確保が難しい状況でございました。
一方、旧光明特別支援学校においても、進学等を目指す児童生徒に対して、適正な学習集団による教科指導の充実が求められておりました。
こうしたことから、肢体不自由教育部門と病弱教育部門を併置して、部門間の交流により、両部門の児童生徒の社会性の育成や教科指導の充実を図ることなどを目的として、本年四月、旧久留米特別支援学校の病弱教育機能を移転して光明学園を開校し、肢体不自由教育部門と病弱教育部門の生徒の合同授業も開始したところでございます。
今後は、本年十月から開始する西棟の新築工事の終了後、平成三十一年から現校舎の北棟の改築工事、三十四年から南棟の改築工事を行い、最終的な供用開始を三十六年に予定しております。
○川松委員 今、お話ございましたように、旧梅ケ丘病院跡地の一期工事を来月から始めて、順に平成三十一年から二期工事、三十四年から三期工事を三十六年までに終わらせて、三十六年度以降は全て使っていくということになるんだろうと認識しております。
きょういただいた資料の中にも、生徒数の推計を見ていきますと、これから在籍数も伸びていくんだろうなと思います。
そこで、供用開始まで六年以上工事が継続することから、落ちついた教育環境を確保できるのかという不安の声が私どもに届いております。このことに対する都教委の対応について伺います。
○浅野特別支援教育推進担当部長 改築工事の実施に際しては、工事の時間帯や工事車両、重機の使用など、さまざまな面から十分な配慮を行うことで、児童生徒の安全を確保することはもとより、児童生徒にとって良好な教育環境を確保いたします。
また、校内の利用可能な空間を有効に活用するとともに、地元自治体に協力を要請して、近隣施設を活用した教育活動を展開いたします。
このようにして、工事実施期間中においても、児童生徒が安全に充実した教育を受けることができるよう、工夫しながら改築工事を円滑に進めてまいります。
○川松委員 ありがとうございます。今、近隣の施設を活用した教育活動を展開等というお話もございました。久留米から移ってこられた保護者の方とも直接お話をさせていただきましたが、体を動かすことがどうなのか、移っても環境は変わりませんよ、充実していますよといって移ってきたけれども、まだまだ工事が進んでいるわけではないので、充実できていない部分もありますという声もあります。
あるいは、雨天のときに久留米のときにはしっかりと動く施設があったけれども、ちょっと今では物足りないんじゃないかという声もございますので、これから都教委の皆さん方におかれましては、そのあたり配慮していただいて、あくまでこれは児童生徒の皆さん中心の視点で学校づくりをしていただきたいということをお願いしておきます。
今、工事の話がありましたけれども、関係者が心配しているところ、保護者の皆さんからも都教委にはいろいろ、先ほども含めて要望が届いていると思いますが、一期から三期までの工事のスケジュールを皆さんが出されていて、この中で供用開始の時期もセットしています。
折しも小池都政下において、入札契約制度改革というものが、今、試しの段階ということでございますけれども、試行されている中で、実際に工事の入札の不調という事案も出てきています。こういうことがもし、財務局等々と皆さん方のやりとりの中でいろいろ契約が決まっていきますが、また不調不調で繰り返しつながっていくと、工事のスケジュール自体に影響が出てきやしないかということを大変危惧しております。
契約案件がただ延びるということではなくて、このことは三十六年度に充実した環境で全て完成して学校を進めていこうという保護者の皆さん、そして生徒の皆さん方の期待を裏切ることになりかねませんので、契約制度に関してはきっちりと不備がないように財務局等々と調整をして進めていただきたいと思います。要望しておきます。
さて、次に、久留米特別支援学校の跡地についてでございますが、この跡地はどのように活用されるのか教えてください。
○浅野特別支援教育推進担当部長 東京都全域において、知的障害特別支援学校の在籍者数は、これまで一貫して増加傾向にあり、今後の将来推計においても、こうした傾向が続くことが見込まれております。
こうした中、清瀬特別支援学校、田無特別支援学校など、旧久留米特別支援学校周辺の知的障害特別支援学校においても、在籍者数増加への対応が必要となっております。
このため、旧久留米特別支援学校の跡地には、知的障害特別支援学校の教育環境の改善を目的として、平成三十二年度に知的障害教育部門高等部を設置する久留米特別支援学校(仮称)を開校する予定でございます。
○川松委員 ありがとうございます。いろんな社会的な環境、動向を見据えた上で、この跡地の利用という計画もなされてきたんだろうと思いますが、今、お話ありましたように、光明学園の開校というのは、肢体不自由教育及び病弱教育の充実はもとより、知的障害特別支援学校の教室不足を解消していくというテーマとも密接に関連する重要な取り組みでございます。ならばこそ、児童生徒のため今後とも十分な配慮をしつつ、着実な工事実施を要望しておきます。
では、八王子地区第二特別支援学校についてお伺いしますが、この学校の設置の考え方について教えてください。
○浅野特別支援教育推進担当部長 八王子市東浅川町に設置予定の八王子地区第二特別支援学校(仮称)は、当初、八王子市台町にある八王子特別支援学校を移転するものとして、平成二十二年策定の東京都特別支援教育推進計画第三次実施計画で定めました。
その後、知的障害特別支援学校の在籍者数のさらなる増加に対応するため、平成二十九年二月に策定した東京都特別支援教育推進計画(第二期)において、八王子市台町の八王子特別支援学校を残しつつ、新たに八王子地区第二特別支援学校を設置することに変更いたしました。
○川松委員 ありがとうございます。私は特別支援学校に通う児童生徒の成長をお支えするのは、保護者や学校のみならず、地域の方々の協力が不可欠であるという考えを以前から持っております。
そういう意味において、都教委が行いました平成二十八年度都立特別支援学校における社会貢献活動モデル事業というのを本当に評価しているところでございます。
この事業は、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けての事業でありますが、より活発に都教委の皆さん方にも力を入れていただいて展開をしていただきたいなと思うんですね。
また、各学校におかれては同じような取り組みを地域の皆様方にお願いすることで、それぞれがいい関係をつくり上げていく、そういう環境を整えていっていただきたいと思います。
そこで、そういう私のベースとなる考え方からすると、八王子地区第二特別支援学校の設置予定というのは、これまで学校があった場所ではありません。ですから、地域住民の皆様の理解というのは、これ、一層努力をして得ていかなければならない学校であると考えています。
都教委として新たに学校を設置する際に、地域の皆様方と信頼関係を築くため、どういう取り組みを行っているのかお伺いします。
○浅野特別支援教育推進担当部長 都立学校を新設するに当たっては、地域住民のご理解、ご協力が不可欠であり、近隣住民を対象とした計画説明会等を通して、丁寧に計画内容を説明することはもとより、可能な限り地域の要望に応えるよう努めております。
また、地域に開かれた学校づくりを促進するため、都立学校を広く開放する都立学校開放事業を実施しております。
さらに、副委員長からお話ございましたが、都立特別支援学校における社会貢献活動モデル事業を実施しており、特別支援学校の児童生徒が近隣の高齢者施設などを訪問し、地域の一員として地域の人々に貢献するとともに喜びを分かち合えることを実感できるような取り組みを進めております。
今後とも、さまざまな機会を活用して、地域の方々や地域の小学校、中学校、高等学校等と特別支援学校との双方向の交流を進め、地域との信頼関係の構築に努めてまいります。
○川松委員 ぜひそこを充実させていただきたいなと思うんですね。特別支援学校というよりは、都立学校というのは、区市町村立の小学校、中学校に比べて地域色というのは薄くなりがちです。ですので、都内の各学校には、より開かれた対応を、これは特別支援学校に限らず、都立の学校にはしていただきたいなということを教育庁の皆さん方に要望しておきます。
そして、特別支援学校というのは、それぞれ学校によって設備が異なりますから、一概に同様に開放しますといってルールをつくって開放できる施設ではないことはわかっていますけれども、それぞれの学校の地域の皆さん方に応援団になっていただく、そういう意味においても、ここは一層力を入れるべきじゃないかな、これから、先ほど資料をいただいたように生徒数が伸びていくという傾向にあるわけですから、より地域の皆様方のお力をいただく必要があると考えています。
そこで、私自身考えたいのは、知的障害特別支援学校の教室不足の解消というのは、いわずもがな喫緊の課題なわけですね。都教委として教室不足に関する、どのような認識を持って改善に向けた意気込みがあるのか、お聞かせいただきたいと思います。
○浅野特別支援教育推進担当部長 これまで都教育委員会では、知的障害特別支援学校の在籍者数の増加や、児童生徒の障害の重複化に適切に対応するため、特別支援学校の適正規模、適正配置を着実に推進してまいりました。
一方で、知的障害のある児童生徒は増加傾向にあり、最新の将来推計を踏まえると、今後も在籍者数が増加していくと見込まれていることから、引き続き、教育環境の充実に向けた取り組みが必要でございます。
都教育委員会は、東京都特別支援教育推進計画(第二期)に基づき、学校の新設や増改築を初めとして、多様な方法により教育環境を改善し、特別教室等から転用した普通教室や、間仕切りした普通教室を計画的に解消してまいります。
○川松委員 ありがとうございました。都立の特別支援学校に区市町村立の小中学校から転校する、あるいは、都立の特別支援学校から区市町村立の学校に転校するというケースがあるかもしれません。その際に、この行き来が学校、保護者、あるいは各教育委員会との間でスムーズにいっていないという声も届いています。
ぜひ教室不足の解消と同時に、それぞれの地域の現場環境を整えるということは、都教委の皆さん方のリーダーシップがあってこそだと私は考えておりますので、運用面での内容の充実を求めておきます。
いろいろとお聞きしてまいりましたけれども、一番大切なことは、児童と生徒の視点に立ってベストな環境を、どう教育庁として提供していくことができるのかということであります。
それぞれの現場現場におけるよい面をご理解いただけるよう、私も努力して多くの皆さん方に知っていただくようPRさせていただきたいと思いますが、都教委の皆様方におかれましても取り組みをお願いいたします。
未来に向かって、とても大切な学校施設でございます。さまざまな方の意見を聞いて、一人でも多くの方に気持ちよく学んでいただける学校をつくっていただきたいと要望し、質問を終わります。
○米倉委員 資料をありがとうございました。第百四十三号議案、都立光明学園の西棟新築工事について伺います。
光明学園はことし四月、肢体不自由部門の光明特別支援学校と病弱部門の久留米特別支援学校の併置校として開校しました。
我が党は、この併置に反対してきましたが、少なくとも校舎が完成する前に、病弱部門の子供たちが移ってくるべきでないと繰り返し議会でも申し上げてきました。
光明学園の改築、改修工事は三期に分けて行われることになっており、今回の工事が第一期です。第二期、第三期と工事を行い、二〇一九年度から現在の校舎を改築し、整備が完成する予定は二〇二三年度、つまり六年後です。
先に病弱部門の子供たちを転校させて、とにかく新しい学校を開校してから工事を始めるというのはやはりおかしいと思うのですが、幾つか今度の工事に関連して伺っていきたいと思います。
まず、給食をつくる厨房について伺います。
病弱部門の子供たちが転入してきたことで、厨房の広さが足りなくなったため、教職員も含めた必要数の給食が用意できていないと伺っていますが、これは事実でしょうか。その場合どのように対応しているのかも伺います。
○初宿都立学校教育部長 都立光明学園の学校給食につきましては、在籍する児童生徒と給食指導を行います教職員に提供しており、必要な給食は実施してございます。
なお、給食指導にかかわっていない教職員につきましては、厨房で対応できる食数に限りがございますことから、新校舎の厨房が完成するまでの間は給食を提供してございません。
○米倉委員 何とか児童生徒と給食指導にかかわる教職員には提供できているということですが、本来、それ以外の教職員の方々にも提供できていた給食が提供できていないということがわかりました。
そこで、今回の工事についてなんですが、厨房ができることで、大きさは現在の広さからどのぐらい広がるのでしょうか。
○初宿都立学校教育部長 新しく整備いたします厨房につきましては、約四百九十平方メートルを計画しており、現在より約百五十平方メートル増加する計画でございます。
○米倉委員 今の三百四十平方メートルから四百九十平方メートル、一・四倍以上大きくなるということでした。
これだけの大きさの厨房が必要なのに、整備される前に病弱部門の子供たちを転入させてしまったということではないかと。今回何とか子供の給食に影響が出ていないようですが、やはり新しい学校の開校を急ぎ過ぎたのではないかということは指摘しておきたいと思います。
次に、障害児の給食の場合、一人一人の障害の状態に応じてさまざまな形態食を出していると思いますが、現在、形態食は何形態で対応しているのでしょうか。また、食物アレルギーのお子さんも多いと思いますが、どのように対応しているのかもあわせて伺います。
○初宿都立学校教育部長 食物形態別調理によります学校給食でございます形態食は、現在、初期食、中期食、後期食、普通食の四つの形態で対応してございます。
光明学園におけます食物アレルギー対応につきましては、国が平成二十七年三月に策定いたしました学校給食における食物アレルギー対応指針に基づき、校内設置のアレルギー対策委員会で、医師の診断や保護者との面談等を経て児童一人一人の状況を検討し適切に対応してございます。
○米倉委員 現場で働いていた方にお話を伺いますと、四つの形態食よりも細かく対応することもあるそうです。一人一人に合わせた対応を行って給食をつくっていくことができると思うんですね。
障害児への教育としての給食ですので、一人一人の障害の状況に応じて給食を提供するのがやっぱり原則だと思います。現況は狭くて難しいと思いますが、広くなりましたら、形態食はさらに丁寧に対応していただくよう要望しておきます。
食物アレルギーを持つお子さんも多いと思いますので、一人一人に適切な対応をお願いしておきます。
次に、プールについて伺います。
障害児にとって、特に肢体不自由の子供にとって、水の中でこわばった体を動かせる、そして浮力で体が軽くなり、地上にいるときより自由な動きができるプールの授業は有意義です。
しかし、肢体不自由児の場合、特に体温調節が難しいために天候や気温や水温が低いときなどでプールに入れないことが多いと、我が党は繰り返しプール環境の改善を求めてきました。一夏で一回か二回しか入れないこともあると伺っています。
新しいプールは屋内で加温式と聞いていますが、加温式とはどういうものでしょうか。また、六月から九月の水泳の授業が気温や気候に左右されず、ちゃんとプールの授業が受けられるようになるということでいいのか確認をいたします。
○浅野特別支援教育推進担当部長 光明学園の新しいプールで採用する加温式とは、ガスのボイラー及び熱交換器を使用したものであり、水温や気温の状況にもよりますが、最大十度程度プール水の水温を上げることが可能となるものでございます。
これにより、夏季の水泳指導が気温や気候の影響により中止になることはほぼ避けられると考えております。
○米倉委員 プールの授業のある六月から九月の期間に、天候などに左右されずプールの授業が行えるということで、これは本当によかったと思います。
ただ、実はこの建てかえの際に、私たちのところには、せっかく新築でプールをつくるのだから温水プールにして、夏だけでなく一年中使えるようにしてほしいという要望が寄せられておりました。
我が党も、特別支援学校のプール改築のときに温水プールにすれば、特別支援学校に通う子供たちが一年中活用できますし、また、地域の障害者スポーツの拠点として、地域に住む障害者の皆さんが泳げるようにもなりますから、ぜひ実現をと繰り返し求めてまいりました。
そこで伺いますが、光明学園の保護者の皆さんからの新しいプールはぜひ温水プールにしてほしいという要望について検討はされたのでしょうか。
○浅野特別支援教育推進担当部長 特別支援学校のプールは、夏季に水泳の授業を円滑に行うことを目的として設置しており、そのために必要な施設設備を整備しております。
光明学園のプールの使用については、設計の段階で学校と協議を重ねており、新たなプールについては、学校の教育課程や要望を十分踏まえたものでございます。
○米倉委員 温水になれば、子供たちはもちろん、地域の障害者を初めとする皆さんに使っていただくこともできると思います。そうした面からの検討も今後行っていただくことを要望しておきます。
光明学園の改築工事の最後に、現在の校舎について伺います。
光明学園の改築が完了するまで、これから少なくとも六年かかります。それまでの間は今の校舎で過ごすことになりますが、老朽化しているために、さまざまな支障が出ています。
ことしの夏は、教室のクーラーが相次いで故障したそうです。直してはもらえるそうですが、一つ直しても別の教室のクーラーが壊れという状況だったそうです。また、昨年の冬も暖房が故障し修理に一カ月以上かかり、電気カーペットやオイルヒーターでしのいだということですが、寒くて授業に集中できなかったと伺いました。
迅速な対応が必要だと思いますが、都教委としてはどのように対応するのか伺います。
○浅野特別支援教育推進担当部長 施設設備については、毎年各学校とヒアリングを実施し、現地調査を行った上で、危険防止、安全確保など優先度の高いものから計画的に改修しております。
光明学園の空調設備については、故障したものは改修済みであり、機能が低下しているものは緊急性の高いものから更新しております。
今後も、光明学園の施設設備においてふぐあい等が生じた場合には、学校及び中部学校経営支援センターと連携を図りながら迅速に対応してまいります。
○米倉委員 先日は、二階で、トイレに水を流してお掃除をしていたら一階に水漏れしたということも伺っております。既に修理に来られたそうですけれども、とにかくこういうことが繰り返されているということでした。
迅速に対応していくというご答弁でしたので、ぜひ、これから寒くなってきますが、暖房が故障して修理に何週間もかかって寒くて授業に集中できないということがないようにしていただきたいと思います。
最後に、病弱について要望を申し上げておきます。
今、児童生徒の中には、いじめや不登校、心身症の子供がふえていると聞いています。久留米特別支援学校のときには、寄宿舎は自然の中で、裏山もありましたが、光明学園に統合されて住宅街に寄宿舎が移ったことで、子供たちは体を動かす場所がなく、精神的にもストレスを抱えていると保護者から話を伺っています。ことし四月から五月には、体育館も使えなかったために、体力も落ちてしまったということです。
最近は羽根木公園を使えるようになり、少しは状況が軽減されたとのことですが、今後校舎の建てかえの中で、ストレスを抱えず寄宿舎生活を送れるか、保護者からは、心配の声が上がっています。丁寧に対応していただくことを求めておきます。
次に、八王子地区第二特別支援学校新築工事の契約案について伺います。
今回の特別支援学校は、東京都特別支援教育推進計画(第二期)・第一次実施計画に基づいて新設される知的障害特別支援学校です。
旧計画では、八王子特別支援学校の移転改築の移転先となる予定だったものが、教室不足の解消は学校の新築でと求めていた都民、保護者、関係者の皆さんの要望に応え、八王子特支は現在地で改築をして、こちらも、第二特支は全くの新設で整備することになったものです。子供たちの環境整備もよくなると期待されています。
既に二〇二〇年四月の開校を目指し、学校予定地の近隣住民の皆さんには説明が行われております。新たな学校ができることについて、住民の皆さんは、学校を受け入れる雰囲気だと聞いておりますが、説明会の場などでは、地域や学校の生徒の交通上、安全性が確保されているのか心配の声が上がっていますので、何点か確認をさせていただきます。
まず、通学バスが学校敷地に信号を曲がって入る場所についてですが、バスが曲がるには道幅が狭くて曲がり切れるのかと疑問の声が上がっています。
そもそも、この新校舎の通学バス駐車場の場所はどういう理由で設計されているのでしょうか。
○浅野特別支援教育推進担当部長 当該敷地については、敷地の東側と西側で道路に接しておりますが、西側で道路に接している箇所については、道路との高低差が大きいため、車両の出入り口には適さない状況でございます。
一方、敷地の東側で道路と接している箇所については、道路との高低差がなく、道路幅も約八メートルあることから、敷地東側にバスヤードを設置することといたしました。
なお、スクールバスの出入り口や、スクールバスが出入りする際の動線等については所轄の警察署とも協議済みでございます。
○米倉委員 バスはちゃんと曲がれるということと、現場の状況については必要な協議がされているということでした。
交通上の安全については、生徒の安全対策も重要です。新校舎の最寄り駅となるのは、JR高尾駅、また、京王線の高尾駅、狭間駅になりますが、学校までは十分ほど歩く距離にあります。
高等部の生徒は、基本的に駅などから歩いて通学することになりますが、特に学校周辺の道は交通量が多くなっています。事故の危険性などは想定しているのでしょうか。
○浅野特別支援教育推進担当部長 八王子地区第二特別支援学校(仮称)の通学路は、現時点では定まっておりませんが、これまでも特別支援学校の通学路の決定に際しては、通学する生徒の障害特性や、近隣の交通状況などを踏まえながら、安全確保に配慮しております。
本校においても、地元自治体を含めた関係機関との調整を密に行っており、引き続き現地の状況の把握を進め、通学路の安全確保について必要な措置を検討いたします。
○米倉委員 ぜひ地域の交通状況を把握していただいて、安全確保を図っていただきたいと思います。
学校周辺で特に危険性が高いと地域の住民の皆さんが危惧されるのは、高尾駅から学校に向かう途中にある東浅川交差点です。高尾駅から学校に向かう途中にあるこの交差点は、地域の交通の要所となっておりまして交通量が多く、長年、地元住民からは、歩車分離にしてほしいと要望がある交差点です。
高尾駅から通う生徒も利用することになる場所にありますから、都は、この交差点について、危険性などについて住民関係者の声は聞いているのでしょうか。
○浅野特別支援教育推進担当部長 新しい学校の設置に際しては、地元の理解が重要であり、地元の住民や自治体を初めとした関係機関からさまざまな意見を聴取しております。
本校においてもさまざまな意見を受けておりますが、東浅川交差点の危険性について、現時点では地域住民や関係者から特段の意見は聞いておりません。
今後とも、通学路を定める中で、関係者等の声を伺いながら必要に応じて対応を検討してまいります。
○米倉委員 この交差点についてなんですが、警察や地元自治体とは、現段階でどういう協議があるのでしょうか。
○浅野特別支援教育推進担当部長 繰り返しになりますが、現時点では東浅川交差点の危険性について特段の意見は聞いておりません。
今後、通学路を定める中で、必要に応じて関係機関との協議を行います。
○米倉委員 この東浅川交差点ですが、地元の方からも常に車がいっぱいだと聞いております。実際、地域住民と市長との懇談会でも、この交差点の渋滞がひどい、不安だ、子供を交通事故から守れるように対策をしてほしいという声が幾つも上がる状況です。
ここの交通量も二〇一一年の国交省の調査でも、朝夕のピーク時間帯は最大百十メートルの渋滞をし、渋滞が四十分続いているとしています。
さらに、その後、交差点付近には、駐車場二千六百台分の大型商業施設が二つもできまして、さらにマンションもふえていますから、交通量はふえていると想定されるところなんです。
ですから、住民の皆さんは、交通量が多い交差点の中を車と人が交差をして、接触事故を起こさないように歩車分離信号にしてほしいと要望していらっしゃるんです。
そして、八王子市も、この地元の強い要望を受けて、交通管理者にこの声を届けているという状況が今あります。
警察庁も、歩車分離信号を導入すれば交通人身事故は四割減少する、そのうち人と車の事故は七割減少するということで、安全面の効果で大きな効果があると認めております。
都としてもぜひ、都の方から、地域の交通状況というものを把握して、生徒たちが安全に通学できるように、八王子市や警察との協議を丁寧に行っていただくことを要望して、質問を終わります。
○里吉委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○里吉委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
お諮りいたします。
本案は、いずれも異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議はございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○里吉委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
以上で契約議案の調査を終わります。
○里吉委員長 次に、付託議案の審査を行います。
議員提出議案第十六号を議題といたします。
本案について提出者の説明を求めます。
○米倉委員 今定例会に提案させていただきました東京都小中学校給食費助成条例案について趣旨説明をさせていただきます。
今回提出する条例案の内容は、都内公立学校に通う小学生と中学生、特別支援学校の小学部、中学部に在籍する児童生徒の学校給食費の一部を助成するものです。
憲法第二十六条は、全ての国民の教育を受ける権利を保障し、義務教育の無償を明記しています。しかし、実際には無償の内容は、公立小中、特別支援学校の授業料の不徴収と、小中、特別支援学校の教科書無償交付にとどまっています。
現在、給食費の平均月額は、都内小学校が学年によって約四千円から四千六百円、中学校が約五千円になり、文部科学省調査でも、小学生の保護者が負担する学校教育費の四割を占めています。
給食は義務教育の一環として重要な役割を果たしています。学校給食法では、学校給食の目的として、児童生徒が適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ることや、食について正しい理解を深め、健全な食生活を営めるよう判断力を培い、望ましい食習慣を養うこと、学校生活を豊かにし、明るい社交性、協同の精神を養うこと、食生活が自然の恩恵や、さまざまな人々の活動に支えられていることへの理解を深めること、伝統的な食文化への理解を深めることなどが挙げられていますが、これらの目的は、義務教育の目的を達成するために求められている目標となっています。
また、社会的にもさまざまな事情により朝食をとっていない子供がいるなど、成長期に十分な栄養が確保できないことが問題になる中、給食は子供の食のセーフティーネットの役割も果たしています。
全国的にも、若い世代の子育て支援や地産地消など、さまざまな観点から学校給食費を無償にしたり、一部を補助したりする区市町村がふえています。今年度は前年度から二十自治体ふえ、八十三自治体に上っています。
こうした中で、東京都として、給食費の保護者負担を軽くすることは、子育て支援や教育の充実を大きく進めることにつながります。
なお、この条例が成立すれば、都道府県レベルでの給食費の負担軽減制度を初めて実現することになります。
条例案の主な内容について説明をいたします。
この条例の目的は、児童生徒の給食費の一部を助成することで、保護者の給食費の負担を軽くし、それにより子育て支援や教育の充実を図ることとしています。
対象者は、都内公立小中学校に在籍する児童生徒の保護者と、特別支援学校の小学部及び中学部に在籍する児童生徒の保護者です。
助成額は、児童生徒一人当たり月額一千円で、転校やプリペイド方式の給食などにより、一食当たりでの助成が必要な場合は一食六十円です。八月は給食費が発生しないことから、助成額は年額一万一千円を上限とします。
この助成は、就学援助や就学奨励費を受給するなどし、既に給食費が無償となっている場合は対象外となっています。
助成の仕組みについてです。
保護者は、助成の申請、受領を学校長または教育委員会に委任します。学校長、教育委員会は、東京都から助成金を受け取り、保護者からは、給食費から助成金分の一千円を差し引いた金額を保護者から徴収することになります。
小中学校の給食費は、月額平均四千円から五千円ですから、この仕組みにより、保護者は初めから三千円から四千円の負担と、軽減されることとなります。
この仕組みは、保護者から一度給食費全額を支払っていただいて、後から助成金を受け取るという形ではなく、初めから保護者の負担を軽くするものとなっています。同時に、学校などになるべく負担をかけないものとなっています。
対象児童生徒数は約六十四万人で、必要財源は約七十億円です。
条例の施行日は、来年度、学校の始業時期である二〇一八年四月一日とします。よろしくご審議ください。
○里吉委員長 説明は終わりました。
これより本案に対する質疑を行います。
発言を願います。
○成清委員 議員提出議案第十六号、東京都小中学校給食費の助成に関する条例についてですが、地方自治法第百十二条一項で、普通地方公共団体の議会の議員は、議会の議決すべき事件につき、議会に議案を提出することができる。ただし、予算については、この限りではないとされています。
また、同法第百四十九条一項には、普通地方公共団体の長の担任する事務が列記されており、同条一項第二号で、予算を調製し、及びこれを執行することとされています。つまり予算編成は、普通地方公共団体の長のみできる事務となっています。
今回提案されている条例案は、東京都が学校給食費の一部を助成するものであり、予算を伴うものとなっているため、そもそも条例案の内容に立ち入って審査を行うべきものではありません。
以上。
○里吉委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○里吉委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
以上で教育庁関係を終わります。
○里吉委員長 これよりオリンピック・パラリンピック準備局関係に入ります。
初めに、過日の委員会で紹介できませんでした幹部職員について局長から紹介があります。
○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長
去る九月十五日の当委員会を公務のため欠席しておりました幹部職員をご紹介申し上げます。
事業調整担当部長の高野克己でございます。
なお、次長の鈴木勝は、病気療養のため、本日の委員会を欠席させていただいております。どうぞよろしくお願いいたします。
〔理事者挨拶〕
○里吉委員長 紹介は終わりました。
○里吉委員長 次に、契約議案の調査を行います。
第百四十一号議案、第百四十八号議案から第百五十号議案及び第百五十三号議案を一括して議題といたします。
本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
資料について理事者の説明を求めます。
○中村総務部長 去る九月十五日の当委員会で要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
お手元の文教委員会要求資料をごらんください。資料は全部で四項目となっており、このうち、契約議案に関して要求がございましたのは、資料1及び資料2の二項目でございます。
一ページをお開き願います。資料1、有明テニスの森公園テニス施設・東京辰巳国際水泳場・東京体育館の稼働率でございます。
三施設につきまして、平成二十四年度から平成二十八年度までの五年間の稼働率の推移を記載してございます。
一枚おめくりいただき、二ページをごらんください。資料2、有明テニスの森公園テニス施設・東京体育館の利用目的別件数でございます。
二施設につきまして、国際大会や全国大会などの利用目的別の件数を、それぞれ平成二十六年度から平成二十八年度までの三年間の推移を記載してございます。
以上、簡単ではございますが、契約議案につきまして要求のありました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○里吉委員長 説明は終わりました。
ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
発言を願います。
○高倉委員 それでは、議題となっております議案につきまして質疑を行いたいと思います。
有明テニスの森は、日本を代表するテニスのメッカともいえるところでございます。今回の改修は、二〇二〇年の東京でのオリンピック・パラリンピック大会を見据えたものでありまして、当然ながら、施設はオリンピック・パラリンピック後も都民などに広く利用をされる、いわば大会のレガシーにもなるというものであると思います。
そうした観点から、より多くの人々に親しまれ、長く利用される施設としていくことが強く望まれているというふうに思います。
そこでまず、大会開催後のレガシーという視点から、今回の整備によって利用者の利便性などがどう向上されるのか、このことについてお伺いしたいと思います。
○草野施設整備担当部長 有明テニスの森につきましては、国内有数の競技施設として、国際大会から一般の都民の利用まで幅広く活用されておりまして、多くのテニス愛好家や大会観戦者に親しまれている施設でございます。
このため、二〇二〇年には、大会の基準を満たすよう、合計二十七面とするテニスコートを、現在の施設規模を維持してほしいという競技団体等の利用者からの要望も踏まえまして、大会終了後には、現状と同数の合計四十九面に復旧する計画としております。
また、恒設で三千席の観客席つき屋外コートとして、ショーコート1を新たに整備することとしており、これにより、有明コロシアムで開催するには規模が小さかった、例えば学生や一般都民が参加するアマチュア大会等につきましても、観客席つきのコートで開催することが可能となります。
さらに、利用者からの希望が多い夜間の使用につきまして、照明設備つきのコートをこれまでの十六面から合計三十一面にふやすほか、雨天時にもプレーができ、災害時には一時滞在施設として活用することも想定しましたインドアコート棟を整備するなど、さまざまな視点から施設の利便性を向上させる計画としております。
○高倉委員 今、詳しく説明をしていただきました。その中には、三千席の観客席がついた新しいショーコート、こういったものも整備されるというお話がありました。
テニスの大会は、大変大きな大会もあれば、まさに今、説明もありましたけれども、アマチュアの方々の大会、そういう非常に大きな大会から比べると規模としては小さいわけでありますけれども、さまざまな規模のものがあるというふうに思います。
こうしたコンパクトといっていいと思いますが、ショーコートが新しく設置をされれば、今、答弁にもありましたように、学生の方々や一般の都民が参加するアマチュアの大会等にさらに活発に利用されるということが期待をされるというふうに思います。ぜひしっかりと取り組みをお願いしたいと思います。
有明テニスの森は、二〇二〇年のパラリンピック大会では、車椅子テニスの会場となるわけであります。これまでの有明コロシアムは、車椅子を使う人にとっては、必ずしも利用しやすい施設ではなかったというふうにも指摘をされております。
有明コロシアムは、アクセシビリティ・ガイドラインを踏まえまして、車椅子テニスの障害者のアスリートの方々や、車椅子を利用する観客などに十分に配慮された施設とすべきというふうに思いますが、このことについての見解をお伺いしたいと思います。
○藤木スポーツ施設担当部長 大会会場となる既存都立スポーツ施設の改修に当たりましては、Tokyo二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインを踏まえ、より高いレベルのバリアフリー化を進めてまいります。
選手エリアにつきましては、車椅子対応トイレを男女各二カ所、車椅子の展開可能なシャワーブースを男女各二カ所設置するとともに、既存の構造躯体の制約はございますが、できる限りスロープの傾斜改善等を行い、円滑な選手動線を確保いたします。
観客エリアにつきましては、車椅子席、同伴者席等をそれぞれガイドラインに適合する九十八席に増設するとともに、車椅子席のある二階への円滑なアクセスを確保するため、施設の外周部にガイドラインの推奨基準を満たす二十四人乗りのエレベーターを二基増設いたします。
これらによりまして、障害者アスリートや車椅子使用者が快適に利用できる施設を整備してまいります。
○高倉委員 今、答弁の中に既存の構造躯体の制約があるというようなお話もありました。今回は、いわゆる既存施設の改修ということでありまして、本来、あるべきところまで完璧にやれることはなかなか難しいといった制約があるというふうにも思いますが、そのことも踏まえながら、できるだけ万全を期すということで対応をぜひお願いしたいというふうに思います。
有明コロシアムには、車椅子を利用する人のほか、さまざまな障害のある方々が訪れるというふうに思います。例えば、視覚障害のある方々、また、聴覚障害のある方々といった方々にも配慮が必要ではないかというふうに私は思います。
障害のある方々のご意見を伺いながら、今回の設計を進めてきたというふうに聞いておりますけれども、誰もが安心して快適に利用できる施設となっていくのかどうか、このことについてお伺いしたいと思います。
○藤木スポーツ施設担当部長 有明コロシアムの改修に当たりましては、Tokyo二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインを適切に反映することに加え、より障害者の目線に立った施設となるよう、障害者等の意見を聴取するアクセシビリティーワークショップを開催し、可能な限り意見を設計に反映いたしました。
視覚障害者への対応といたしましては、点状ブロックにより段差等の注意喚起を行うとともに、点字表示や線状ブロック、音声誘導装置等の設置を行ってまいります。
聴覚障害者への対応といたしましては、トイレの個室において警報を認知できる光警報装置や各種案内板を設置してまいります。
さらに、ワークショップにおける議論も踏まえ、異性介助などのニーズに対応可能な男女共用トイレの新設、男子トイレ、女子トイレそれぞれにオストメイト対応便房、乳幼児対応便房の設置、観客席の手すりの設置などを行ってまいります。
これらによりまして、誰もが安心して快適に利用できる施設の整備を進めてまいります。
○高倉委員 有明テニスの森は、近隣にお住まいの方々には公園として親しまれているわけでございます。大きな大会が開催をされる施設としてだけではなくて、近隣の都民が日常的により親しめる公園となっていくべきであろうというふうに思います。
今回の整備において、近隣の都民の方々の日常的な利用にどう配慮をしていくのかについてお伺いしたいと思います。
○草野施設整備担当部長 有明テニスの森周辺にはマンションが多く立地しておりまして、子育て世代を含む多くの都民が有明テニスの森公園を散策するなど、委員お話しのように日常的に利用しているという状況でございます。
今回の整備では、多くの利用者が親しんでいる芝生広場を残してほしいという近隣住民の声を踏まえまして、二〇二〇年大会終了後には、現在の芝生広場を復元する計画としております。
また、公園の外周部には、歩道と一体となりました幅員二メートルから四メートルの歩道状の空地を設けまして、快適に歩行できる空間を整備するとともに、有明北地区から、りんかい線国際展示場駅への動線として利用されている公園内の通路について、施設配置を工夫するなどして拡充し、より快適な通路空間を整備するなど、近隣の利用者にも配慮した計画としております。
さらに、工事契約締結後には、これまでの説明会等でいただきました工事に関する意見を踏まえまして、受注者が施工計画を検討し、工事説明会等で丁寧に説明した上で工事に着手するということとしております。
今後とも、近隣にお住まいの方の意見を伺いながら、安全・安心に配慮しつつ、着実に工事を進めてまいります。
○高倉委員 今の答弁で、工事のお話がありました。現在の有明地区は、オリンピック・パラリンピックの工事だけではなくて、民間も含めて多くの工事が行われているわけであります。
有明テニスの森の近隣には大規模なマンションもありまして、工事に当たっては、お住まいの方々にも影響があるというふうに思います。
工事の内容や進め方につきまして、近隣への説明については、より丁寧に行っていただきまして、ご意見も十分にお伺いをしながら、安全に配慮して進めるよう要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。
○米倉委員 資料ありがとうございました。有明テニスの森公園の工事について伺います。
今回の工事契約は、東京オリンピック・パラリンピックのテニス会場を整備するためのものですが、今回の計画は、五輪会場整備によりテニスコートを十四面減らす当初計画を変更し、大会中は五輪に合う規格にするために面数を減らすものの、大会後には四十八面に戻すことを前提にした工事となっています。
コート数復元の都の計画変更は、テニスの愛好家の皆さんからも喜ばれておりますし、私たちも評価しています。今回のこの工事に伴い、四十八面、コロシアムを入れれば四十九面あるテニスコートの大半が三年近く利用できなくなります。
有明テニスコートは、全国でも最大規模の面数を誇る施設で、工事期間中、利用者への影響が心配されますが、現在、有明テニスの森公園のテニス施設のテニスコート四十八面の利用者の実績、また、大会開催など団体利用や、その他個人利用の内訳はそれぞれどうなっていますか。
○小室スポーツ推進部長 有明テニスの森公園テニス施設のテニスコート四十八面の施設利用者数は、平成二十八年度実績におきまして、ナイターを含め、延べ約三十二万四千人でございます。
このうち大会申し込みによる団体の利用実績は約二十三万七千人、その他利用者の利用実績は約八万七千人でございます。
○米倉委員 利用者約三十二万人のうち二十三万人が大会などの団体利用ということは、七割近くが団体として利用して、三割が個人の利用ということです。
私も休日の有明テニスの森に行きましたが、国際大会や、高体連の都大会、地域のテニス協会の大会、子供向けのテニススクールが開催され、団体利用が非常に多いと感じました。
都は、こうした利用者に有明テニスの森の工事について、どのように周知しているのでしょうか。また、テニス団体から工事中の利用については、どのような要望が出ているのか、都として代替施設を確保したり、何らかの措置はとるのでしょうか。
○小室スポーツ推進部長 ことし十一月より改修工事を予定しております有明テニスの森公園の休館につきましては、利用者や団体から可能な限り有明でテニスができる期間を確保してほしいという声が指定管理者に寄せられておりました。
このため、ことし十一月から来年九月までの期間につきましては、全四十八面のコートのうち八面のコートをご利用いただけるよう対応するとともに、仮設のクラブハウスも設置することといたしました。
このような対応につきましては、ことし二月八日に公表しておりまして、利用者に対しては、指定管理者より利用団体を対象とする説明会を開催するとともに、ホームページへの掲載や、クラブハウス内三カ所を含みます公園内二十一カ所にお知らせを掲示してございます。
今後とも、都立スポーツ施設の休館におきましては、利用者の立場に立って、受け皿となり得る都立はもちろん、区市町村立を含めた公立スポーツ施設の情報提供に努めるなど、指定管理者と連携して丁寧な対応を心がけてまいります。
○米倉委員 工事中も一定期間は八面のテニスコートを使用できるようにしたということは重要です。ですが、来年十月からは、約二年にわたって、四十八面全てのテニスコートが使えなくなるこの事態は、特に大会利用などでまとまったコートが必要な団体にとっては切実な問題だと思います。
有明テニスコートを利用していた団体やその他テニス団体からも、工事中に大会の場所を確保するのは大変になるというお話を伺っております。大会を開催するには、六から八面のコートが必要で、都立施設は数も限られ、そこに有明テニスコートの利用者も流れることになります。
国際大会や学校関係、各区のテニス協会は利用が優先されますが、その他のスポーツ団体や市民のスポーツの場が確保されない事態も生まれかねないのではないでしょうか。
実際、都にも、ことし五月にスポーツ団体から、市民スポーツレベルでスポーツ団体が努力を積み重ねてきたものが、五輪パラリンピックを前に崩れてしまう事態に遭遇していますとして、こうした事態を回避すべく東京都や大会準備局は対処すべきだと要請を受けています。
私もお話を伺いましたが、例年、年に四回オープン大会を行っているけれども、他の都立公園の土日の空き状況を見ると、既に利用者がいっぱいで、来年度に大会が開催できるか非常に厳しいと考えているということでした。
また、学校のテニス部の関係者からは、区市町村立のコートも借りたいが、例えば区立施設の場合、区民や区内団体優先なので、都レベルの大会は借りにくい、都が区市町村と協議してある程度調整してくれたら助かるのだがという声も伺いました。
公園施設ではなく、民間のテニス施設を使うとなると、料金もかなり高くなってしまいます。ここなら大会ができるというような民間施設ですと、土日に一面、一時間借りるだけで五千円を超える状況で、なかなか今までのように施設を借りることもできなくなります。
地域のテニススクールにも影響が出ています。都の工事を受けて、土日、昼間のクラスの継続はかなり難しく、そのほかも規模を縮小することになると通知を出し、千三百名もの会員に影響が出ている事態も生まれています。
東京都は、都民のスポーツ参加をさらにふやすことを目指しているわけです。今回の工事で、三年近く利用が制限され、さらに五輪大会中、そして、その後の工事中、相当な期間、利用が限られることになります。
他施設の情報提供にとどまらず、代替施設の確保や区市町村立の施設の調整、また、都立施設が使用できない間に民間や他県の施設をスポーツ団体が借りることになった際、負担増になった部分について補助するなど、支援も考えていただきたいと要望しておきます。
次に、有明テニスの森の緑についてです。
ここは近隣住民にとっては、唯一の緑豊かな公園となっています。有明テニスの森の樹木について、今回の改修により何本伐採されるのでしょうか。
○草野施設整備担当部長 有明テニスの森におけます会場整備に当たって、ショーコート1やクラブハウス、インドアコート棟などを建設するためには、既存の緑地を活用せざるを得ないことから、樹木調査を行い、できる限り既存の樹木を保存するよう施設配置の検討を行ってきたところでございます。
その結果、成育が不良な木などの健全性の高くないものや、植生に影響を及ぼすおそれのある外来種など、約九百五十本の樹木を伐採する一方で、移植に適した健全な樹木については移植を行うことといたしました。
さらに、在来種でありますシラカシやイロハモミジなど約三百四十本を新たに植えるなどしまして、可能な限り緑化を図り、江東区みどりの条例で定められました緑化基準を満たす計画としております。
なお、これらの計画につきましては、本年四月の環境影響評価書案で公表をさせていただいております。
○米倉委員 有明テニスの森は、コートなどの周辺は基本的に樹木に覆われていますので、施設整備のために緑地が影響を受けてしまうということでした。
しかし、今の計画ですと、相当の樹木を伐採することにつながります。都は、既存の樹木を残すためにどういう努力をするのでしょうか。
○草野施設整備担当部長 有明テニスの森におけます会場整備に当たりましては、先ほど答弁申し上げましたように、ショーコート1などの建設のために既存の緑地を活用せざるを得ないということから、樹木調査を行い、できる限りの既存の樹木を保存するよう施設配置の検討を行ったところでございます。
また、新設する施設との重複が避けられない既存の樹木につきましては、樹木診断等を実施し、移植に適した健全な樹木は公園地内に移植する計画としております。
その上で、成育が不良な木など健全性が高くないものや、植生に影響を及ぼすおそれのある外来種などを伐採する計画としておりまして、可能な限り既存樹木を残すよう配慮したところでございます。
○米倉委員 樹木を残すことについては、さまざま努力されているということでした。
この公園は緑豊かで、また、公園内には子供などに親しまれている芝生公園もあります。
公園について、この近隣住民の皆さんからは、こうした公園や緑の問題を初めとして、どのような要望が出ているのでしょうか。また、都は、どのように計画に反映していますか。
○草野施設整備担当部長 近隣の住民の方々からは、公園内の芝生広場を大会後に復元してほしいとのご意見をいただきました。
こうしたご意見も踏まえまして、二〇二〇年大会時に芝生広場に整備する施設を仮設としまして、大会終了後には、現在の芝生広場を復元することとしたところでございます。
さらに、整備計画につきまして、平成二十七年十一月以降、都市計画等に関する説明会を合計五回開催しまして、近隣住民に対して丁寧に説明を行ってきたところでございます。
工事契約締結後は、これまでの説明会等でいただきました工事に関する意見を踏まえて、受注者が施工計画を検討し、工事説明会等で説明した上で工事に着手することとしております。
今後とも、近隣にお住まいの方の意見を伺いながら、安全・安心に配慮しつつ着実に工事を進めてまいります。
○米倉委員 有明テニスの森は、近隣住民の皆さんに親しまれているというふうに聞いております。今の話で、地元の要望を踏まえて公園の整備をしていらっしゃるということなんですけれども、今後もこの地域については、大規模なスポーツ施設整備などが予定をされていまして、地域には、その施設を利用するために多くの方が、地元の住民の皆さんが使っていらっしゃる交通機関を使うなど、やっぱり今後影響が出ると考えられています。
こうした問題についても同様に要望を聞いていただいて対応していただくよう求めまして、質問を終わらせていただきます。
○里吉委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○里吉委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
お諮りいたします。
本案は、いずれも異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○里吉委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
以上で契約議案の調査を終わります。
○里吉委員長 次に、付託議案の審査を行います。
第百五十七号議案を議題といたします。
本案につきましては、既に説明を聴取しております。
その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
資料について理事者の説明を求めます。
○中村総務部長 過日の当委員会で付託議案につきまして要求のございました資料のご説明を申し上げます。
お手元の文教委員会要求資料をごらんください。付託議案につきまして要求がございましたのは、資料3及び資料4の二項目でございます。
それでは、恐れ入りますが、三ページをお開きください。資料3、武蔵野の森総合スポーツプラザの利用申込状況でございます。
平成二十九年十一月二十五日から平成三十一年三月末までの利用期間におけます優先受け付けに対する平成二十九年六月二十日時点の申し込み件数につきまして、スポーツ利用とスポーツ以外の利用でそれぞれ記載してございます。
一枚おめくりいただきまして、四ページをごらんください。資料4、武蔵野の森総合スポーツプラザのアクセシビリティ対応状況でございます。
資料には、武蔵野の森総合スポーツプラザのアクセシビリティー対応の経緯と主なアクセシビリティー追加工事項目を記載してございます。
次ページには、アクセシビリティー対応前後の比較を記載してございます。
以上、簡単ではございますが、付託議案につきまして要求のありました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○里吉委員長 説明は終わりました。
ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
発言を願います。
○成清委員 武蔵野の森総合スポーツプラザの指定管理者の指定についてご質問させていただきます。
指定管理者制度には、運営を民間事業者に委託することで弾力的な施設運営が可能となり、利用者の利便性が向上するといった点や、管理運営経費の削減により施設を所有する地方公共団体の負担の軽減というメリットがございます。
そこで、地方公共団体の負担の軽減という観点からお伺いいたします。
一般的な指定管理料の算定方法と、事業者である東京スタジアムグループが提案した平成二十九年度以降の指定管理料の金額の推移についてご教示ください。
○鈴木開設準備担当部長 まず、指定管理料の一般的な算定方法でございますが、施設運営に係る収入につきましては、類似施設の状況を踏まえ、条例で上限を定めた料金の範囲内で設定した料金と、需要予測に基づいた利用見込みから算定しています。支出については、人件費や維持管理費等を算定いたします。この収支の差額が委託料、つまり指定管理料となります。
指定管理者の選定は公募により行われまして、応募者は提出する事業計画書の中で、指定管理料となる額を都に提案いたしますが、提案された指定管理料の額は、選考における重要な評価要素となります。
今回、指定管理者候補者となった東京スタジアムグループが提案をしました指定管理料は、平成二十九年度については一億六千九百三十二万六千円、平成三十年度から三十二年度につきましては一億九千五百三十六万九千円、平成三十三年度及び三十四年度につきましては一億七千九百八十万八千円でございます。
○成清委員 収入から支出を引いたものが指定管理料として支払われるような仕組みになっているということをお伺いしました。
都営施設であることから、収支均衡、すなわち指定管理料をゼロにまで下げる必要はないと思いますが、公金投入という性質上、指定管理料の縮減に向けて都と事業者がどのように連携していくのかお伺いします。
○鈴木開設準備担当部長 東京スタジアムグループから提案されました指定管理料は、公募時に都が想定していた年間二億九百七十万一千円を下回るものでありまして、指定管理料の縮減が図られた提案となっております。
さらに、ラグビーワールドカップ二〇一九や東京二〇二〇大会に伴う運営上の制約がなくなる平成三十三年度以降は、指定管理料の一層の縮減を見込んだ提案となっております。
都といたしましても、提案された指定管理料の縮減が確実に図られますよう、東京スタジアムグループと緊密に連携し、施設の運用状況を的確に把握してまいります。
○成清委員 武蔵野の森総合スポーツプラザの収支の展望、そして都と事業者との連携についてご答弁いただきました。
都は都としての役割を果たし、当スポーツプラザが適正な運営のもと、一大スポーツ拠点として都民に親しまれ、盛況することを期待して、質問を終わります。
○高倉委員 それでは、指定管理者の指定にかかわる議案につきまして質疑をさせていただきます。
今回、応募があった団体の中から、この指定の候補となった団体が選ばれたということについて、適切な選定が行われたのかどうかといったことがポイントであるかなというふうに思います。既に審査報告書が公表されておりまして、選定の経過も説明されているわけであります。
そこでまず、今回の指定管理者をどう選定したのかについてお伺いしたいと思います。
○鈴木開設準備担当部長 武蔵野の森総合スポーツプラザの指定管理者につきましては、公募で選定することとし、四団体の応募がございました。
都では、具体的な選定に際し、学識経験者や公認会計士の外部委員を含めた指定管理者選定委員会を設置し、第一次審査と第二次審査の二段階で審査を行いました。
第一次審査では、応募書類をもとに応募団体の経営状況や体育施設等の管理運営実績などについて書類審査を行い、第二次審査では、事業計画書について各団体のプレゼンテーションを聴取し、募集要項で定めた評価項目及び配点に従いまして、各委員が採点を行いました。
この採点結果に基づき、選定委員会として最高得点者を決定し、指定管理者候補者を選定したものでございます。
○高倉委員 審査報告書を見ますと、選定に当たって、評価項目と、そしてそれぞれの配点を設定して、それらに基づいて採点をした結果といったことが明らかにされているわけであります。
それで、報告書で得点の状況というのが明らかになっているわけですが、今回指定の候補になった東京スタジアムグループと二位の団体の点数の差が実は非常にわずかな差なんですね。配点が全体で百五十点となっていまして、東京スタジアムグループ百二十八点、そして二位の団体が百二十六点という非常にわずかな差であるわけであります。
施設が果たすべき役割などを踏まえまして、評価項目や配点といったことを設定したというふうに思いますけれども、なぜこの東京スタジアムグループが最高得点者になったのかということについてお伺いしたいと思います。
○鈴木開設準備担当部長 東京スタジアムグループの提案は、多摩地域の一大スポーツ拠点として、地域にも貢献し、親しまれるための具体的で質の高い内容の提案がなされておりまして、さらに、ラグビーワールドカップ二〇一九と東京二〇二〇大会の円滑な開催にも資する提案となっております。
審査に当たりましては、募集要項に定める評価項目及び配点に従い評価を行っており、施設運営や利用料金など施設の提供に関する業務、それから、スポーツ振興に向けた事業に関する業務及び収支計画などを重視しております。
東京スタジアムグループの提案では、これらの評価項目のうち、事業に関する業務、特にスポーツ振興事業や地域貢献事業に関する内容が評価されております。
○高倉委員 今、答弁で、特にスポーツ振興事業や地域貢献事業に関する内容が高く評価されたというようなお話がありました。
それらの内容が含まれている評価項目の事業に関する業務、この評価項目により高い配点の設定がなされているんですね。四十点という配点設定が行われているわけであります。
今、説明にありましたスポーツ振興事業、高く評価されたということでありますが、東京スタジアムグループのスポーツ振興事業の提案内容、そしてそれがどう評価されたのかということについてお伺いしたいと思います。
○鈴木開設準備担当部長 東京スタジアムグループのスポーツ振興事業では、子供たちや親子を対象としたスポーツ教室やシニアスポーツ体験など、施設周辺地域の住民の属性等について商圏分析をも行った上で、ライフステージに応じたスポーツ参加機会を提供する、すぐれた提案がございました。
また、障害者スポーツにかかわる関係団体との連携により、スポーツを通じて障害の有無を超えて交流し障害者スポーツの振興を図るとともに、多様性を尊重する地域づくりにもつなげるプロジェクトの推進など、具体的で特色のある取り組みの提案があった点が評価されております。
○高倉委員 今、説明をしていただきましたスポーツ振興事業と、もう一つ、地域貢献事業、これも高く評価をされたというようなお話でありましたけれども、地元の自治体にとっても大変期待が大きい施設であるというふうに思います。そうした意味で、この地域貢献事業はとても大切な評価の項目であるというふうに思います。
この地域貢献事業について、東京スタジアムグループの提案がどう評価をされたのか、このことについてお伺いをしたいと思います。
○鈴木開設準備担当部長 武蔵野の森総合スポーツプラザは、多摩の一大スポーツ拠点を形成し、スポーツの振興はもとより、にぎわいの創出など地域に貢献することを目的としております。
東京スタジアムグループの地域貢献事業では、地域のニーズを十分に把握した上で、地元自治体との具体的な連携策や、地域ににぎわいを創出する取り組みなどの提案がございました。
具体的には、地元自治体と連携したスポーツイベント等の開催によるラグビーワールドカップ二〇一九及び東京二〇二〇大会に向けた機運醸成や、高齢者の健康増進など地域の課題解決に向けた具体的ですぐれた提案が評価されております。
○高倉委員 今、いろいろと説明をいただきましたけれども、こうした提案内容がしっかり行われるように強く要望しておきたいと思います。
最後に一点だけ、最近、各地で大きな災害が頻発をしているわけでありまして、この都立施設も施設の目的に沿った機能や運営内容だけではなくて、災害時にも一定の役割を果たしていくことが求められているというふうに思います。
今回の指定管理者の指定に当たっての提案課題の中でも、危機管理及び災害対応の提示が求められているわけであります。
都立施設としての武蔵野の森総合スポーツプラザの防災対策につきまして、東京スタジアムグループはどういった提案をしているのかについてお伺いをして、質問を終わりたいと思います。
○鈴木開設準備担当部長 東京スタジアムグループの提案では、隣接する味の素スタジアムと一体的な警備体制、防災体制を構築することで、大規模災害への備えを万全にする旨の提案がございました。
具体的には、武蔵野の森総合スポーツプラザと味の素スタジアムが連携し、定期的な防災訓練の実施や、災害発生時に両施設の来場者の避難経路を確保するとともに、安全な誘導を行うための取り組みなどについて提案がございました。
なお、本施設は、東京都帰宅困難者対策条例及び東京都地域防災計画に基づく一時滞在施設に指定される予定でございまして、東京スタジアムグループは、本計画に基づく業務等について平常時から準備し、災害発生時には都に協力することになります。
○池川委員 資料のご提出ありがとうございます。第百五十七号議案、武蔵野の森総合スポーツプラザの指定管理者の指定について質問をいたします。
この施設は、調布基地の跡地利用の一つとして、調布、府中、三鷹の各市の要望とともに、都民からも多摩地域に少なくとも一つは都立の総合体育館を建設してほしいという請願が都議会に出されるなどして建設されることになった施設であります。多摩地域のスポーツの拠点として、多摩地域の人々は大変期待を寄せています。
まず、基本的な問題として、今回の指定管理者の応募は幾つあり、応募がどういう結果で東京スタジアムグループに決まったのかお伺いいたしたいと思います。
○鈴木開設準備担当部長 武蔵野の森総合スポーツプラザの指定管理者につきましては、公募で選定することとし、四団体の応募があったものでございます。
選定に際しまして、学識経験者等の外部委員を含めた指定管理者選定委員会を設置いたしまして、第一次審査と第二次審査の二段階で審査を行いました。
第一次審査におきましては、応募書類をもとに応募団体の経営状況や体育施設等の管理運営実績などについて書類審査を行いました。第二次審査では、事業計画書について各団体のプレゼンテーションを聴取し、募集要項で定めた評価項目及び配点に従いまして、各委員が採点を行いました。
この結果、選定委員会として東京スタジアムグループを最高得点者として決定して、指定管理者候補者を選定したものでございます。
○池川委員 四団体が応募し、一次、二次の審査を通じて、代表団体が株式会社東京スタジアム、構成団体として、株式会社京王設備サービス、株式会社シミズオクト、東京ビジネスサービス株式会社、株式会社東京ドームスポーツで構成する東京スタジアムグループに決まったということがわかりました。
審査報告書に記載されている得点の状況を見ますと、東京スタジアムグループは、百五十点満点中百二十八点、一方で、事業団・オーエンス・セントラルスポーツ・都水協グループは百二十六点と二点差となっています。
項目ごとに見ていくと、東京スタジアムグループが上回ったのは二項目、下回ったのは二項目、同点となっているのが三項目となっています。
三点と最も差がついた項目は事業に関する業務で、スポーツ振興事業、体育の日記念事業、地域貢献事業、自主事業などに関する業務、広報や業務の品質管理などの事業などを支える仕組みの項目になっています。
指定管理者の選定において、評価項目で重視したことは何かをお伺いします。また、これまでも東京都として、体育施設について指定管理を行っていますが、他の指定管理者の指定との違いがあるのかお伺いいたします。
○鈴木開設準備担当部長 武蔵野の森総合スポーツプラザの指定管理者の選定に当たりましては、施設運営や利用料金など施設の提供に関する業務や、スポーツ振興に向けた事業に関する業務及び収支計画などを重視しており、募集要項において評価項目及び配点を定めております。
また、重視する評価項目は、他の体育施設の場合と同様でございますが、武蔵野の森総合スポーツプラザは、多摩の一大スポーツ拠点を形成して、スポーツ振興はもとより、にぎわいの創出など、地域に貢献するという目的を有した施設であることを踏まえまして、事業に関する業務の中に地域貢献事業を新たに追加して提案を募りました。
○池川委員 重視されたとされる三項目でも、東京スタジアムグループが上回ったのは、事業に関する業務の一項目です。つまり追加された地域貢献事業での差がついたということなのではないかと考えます。
私たちが見ることができる事業計画書は、東京スタジアムグループのものしかありませんが、新たに追加された地域貢献事業について事業者提案を見てみると、約半数が不定期開催というふうに表示がされています。
さらに、自主事業のあり方についても、私たちが調査をしたところ、東京スタジアムグループでプール管理を行う株式会社東京ドームスポーツが指定管理をしている都内施設で、指定管理者が自主事業をやっていたために一般団体や個人の使用が抑制された事例があることを確認しています。本当に都民のスポーツの利用に供するか、これが問われてくることになります。
事業者提案の自主事業については、どのように評価されていたのかお伺いをいたします。
○鈴木開設準備担当部長 自主事業は、施設の有効活用のために指定管理者が独自の創意工夫を生かして、各種事業を企画立案し、実施するものでありまして、都としては積極的な取り組みを期待するものでございます。同時に、提案に当たりましては、自主事業と個人利用との調和を図ることを求めております。
東京スタジアムグループの自主事業では、施設利用が少ないことが見込まれる平日昼間及び夜間に、スタジオにおける体操教室やプールにおける健康増進プログラムを実施するなど、施設を最大限活用し、施設の利用を促進する提案が評価されました。
○池川委員 自主事業と個人利用との調和を図ると求めたという答弁は大変重要だと思います。管理委託後も都は常に気を配って、この点についてしっかりとチェックをしていただきたいと思います。
さらに伺います。公表された資料によると、構成団体、株式会社東京ドームスポーツについて、事業計画書では百カ所以上の運営実績とありますが、運営実績というのはどのように評価されたのか伺います。
○鈴木開設準備担当部長 指定管理者の公募におきましては、体育施設等の管理業務の実績を有することを応募資格の要件としておりまして、複数の団体で構成する共同事業体による応募の場合は、実績を有する団体が共同事業体に含まれていることを要件としております。
選考に当たりましては、第一次審査において、応募書類をもとに体育施設等の管理業務実績の有無を確認し、応募資格を満たしているか審査を行っておりまして、実績の多寡で評価しているものではございません。
東京スタジアムグループは、お話しの構成団体のみならず、全ての構成団体が体育施設等の管理業務実績を有しておりまして、応募資格を満たすものとして評価してございます。
○池川委員 つまり、株式会社東京ドームスポーツが、ほかの指定管理でどのような状況であるかはチェックの対象とされていないということがわかりました。利用者の増加については実績があるかもしれませんが、これでは本当に良質な管理ができるかどうかが問われることになります。
株式会社東京ドームスポーツは、文京区、板橋区、練馬区、豊島区、東村山市、東久留米市など、都内の施設の指定管理を行っています。豊富な実績として事業計画書に紹介されていますが、管理しているある自治体の体育施設では、三年しかたっていない施設でカビやさびが発生するなど、管理に問題が指摘をされています。
また、別の自治体の施設では、最低賃金以下で労働させていた実態があったということもわかりました。これは指定管理者が労働法令を遵守することは当然であり、指定管理者の選定に当たっても、指定管理において労働法令の遵守や雇用、労働条件への適切な配慮がなされるように留意することとした、二〇一〇年に総務省が発した指定管理者制度の運用についてという通知でも強調されている点です。
実績といった場合に、指定管理者になった経験の有無だけでなく、こうした部分についてしっかりチェックすることが必要だということをこの場で求めておきたいと思います。
次に、指定管理料について伺います。
指定管理料の参考価格を今回示したのはなぜか。また、その算出根拠について伺います。
○鈴木開設準備担当部長 武蔵野の森総合スポーツプラザは新規施設でございまして、これまでの実績がないことから、都の他の指定管理施設や他自治体の例を参考に、各団体が適切な指定管理料を算出できるよう一定の目安を示すこととしたものでございます。
指定管理料の参考価格二億九百七十万一千円の算出に当たりましては、類似施設の状況を踏まえ、条例で上限を定めた料金の範囲で設定した料金と、需要予測に基づいた利用見込みから収入を算出し、他方、人件費や維持管理費などから支出を算出して、その差額を指定管理料として算定したものでございます。
○池川委員 東京スタジアムグループの事業者提案の中では、最終年度指定管理料が一億七千九百万円を実現すると提案されています。参考価格から約三千万円安く提案されているということになります。
東京都の参考価格は二億九百七十万一千円で、かなりの部分で収益を上げるか、もしくはコストを削減するかで、この三千万円を埋めるということは容易に想像がつきます。
事業計画書の提案では、施設管理の工夫などで一定改善ができたとしても、収益を上げるための事業が最も重視される可能性があります。
また、公共サービス基本法の第十一条で、公共サービスの実施に従事する者の適正な労働条件の確保その他労働条件の整備に関し必要な施策を講ずるよう努めるものとするとされていますが、労働者にも大きなしわ寄せがいく可能性があります。また、管理の質に影響がある可能性もあります。
また、支出の点でいっても、二〇一〇年、先ほども紹介をした総務省の通知、指定管理者制度の運用についてでは、単なる価格競争による入札とは異なるものであることが指定管理者制度については明記をされています。
さまざまな矛盾が生まれてくれば、都立の体育施設としての役割や使命を果たすことができなくなる可能性があることを指摘しておきたいと思います。
次に、障害者スポーツの問題についてお伺いいたします。
多摩地域の一大スポーツ拠点として運営される武蔵野の森総合スポーツプラザですが、障害者スポーツにとって重要な拠点になることが期待されます。
先日、自閉症協会の方からお話をお伺いしたときに、障害者がプールを利用したいと思っても安心して使えるところがなく、特別な設備は必要ない障害者でも一般の人と一緒に泳ぐことが難しい場合も多く、課題があるとお伺いをいたしました。
豊島区では、プールに障害者の時間を設けていたり、また、葛飾区では、土日に障害者の方が使用する施設貸し出しを年間十日間貸し出すなど、障害者のスポーツを推進する積極的な役割を果たしている事例についても、ご紹介をいただきました。
障害のある方にとってプールというのは大変人気のあるスポーツですが、場所がないという壁があります。場所の確保は極めて重要な問題だと考えます。
そこで、多摩地域のスポーツ拠点として、障害者スポーツについてはどのような提案があり、評価をされたのかお伺いをしたいと思います。
○鈴木開設準備担当部長 東京スタジアムグループは、プールやトレーニングルームの運営等において、障害者利用の促進や高度なトレーニングを提供することなどを提案しております。
また、障害者スポーツにかかわる関係団体との連携によりまして、スポーツを通じて障害の有無を超えて交流し、障害者スポーツの振興を図るとともに、多様性を尊重する地域づくりにもつなげるプロジェクトの推進が提案されておりまして、具体的で特色のある取り組みである点が評価されてございます。
○池川委員 障害者スポーツを推進することが強く求められる中で、多摩地域における拠点として役割を発揮できるような取り組みを行うことを強く求めたいと思います。
また、多摩地域における障害者スポーツの拠点である東京都多摩障害者スポーツセンターが、二〇一八年三月から二〇一九年六月まで改修工事が行われ休館となる予定となっています。
代替施設について、現時点で告知をされているのは、味の素スタジアム内の室内施設とありますが、ほかにはまだお示しがありません。特に多摩障害者スポーツセンターのプール利用者からは不安の声が寄せられています。
身体障害者の機能維持、回復のために、週一回から二回、もしくは毎日通っている方まで多くの方が利用し、多摩障害者スポーツセンターのプールは貴重な役割を果たしています。
休館期間に安全に利用できるプールを確保すること、この武蔵野の森総合スポーツプラザを代替施設として活用できるよう強く要望しておきます。
次に、利用料金についてお伺いをしたいと思います。
条例上の料金、金額については既に決定をしていますが、日本共産党は、都民利用に寄与する料金設定をするよう求めてまいりました。
事業者から提案された料金の考え方がどうなっているのか、私たち共産党は、個人利用やアマチュアスポーツ、非営利団体への配慮を求めてきましたが、どのように提案を評価されたのかについてお伺いしたいと思います。
○鈴木開設準備担当部長 利用料金の金額は、条例の定める範囲内において類似施設の状況等を総合的に勘案し、東京都の承認を得て決定するものでございまして、その旨、指定管理者の募集要項にあらかじめお示ししております。
東京スタジアムグループも、東京都の条例に基づき適切な料金を設定するとともに、利用者にとってわかりやすく、利用しやすい料金体系とし、稼働率の向上につなげるとの提案をしている点を評価しております。
実際に適用する料金の設定に対しましては、今後、類似施設の状況などを総合的に勘案しまして、都民の理解が得られ利用しやすい料金となるよう配慮し、都として承認してまいりたいと考えております。
○池川委員 今、最後の部分で、都民の理解が得られ利用しやすい料金となるよう都が承認するというふうなお答えがありましたが、この部分についてはそうなるように重ねて要望したいと思います。
事業計画書において料金部分は白紙となっているため、提案内容は明らかにされていません。本来は全て明らかにして審査することが望ましいということも一言申し述べておきたいと思います。
次に、利用申し込み状況について伺いたいと思います。
資料では、スポーツ利用が五十一件、スポーツ以外の利用が六十五件であり、百十六件の申し込みがあったことがわかります。スポーツ利用よりもスポーツ以外の利用方法が多くなっています。
東京体育館の利用実績について見てみると、利用件数は昨年度実績で百四十六件、これは大会等の開催が主ですが、大会等の開催でスポーツ利用は百二十七件、スポーツ以外の利用は十九件となっており、武蔵野の森総合スポーツプラザが本当にスポーツの利用に供することができるのか、体育施設条例に位置づけられた施設として大変懸念があるということを述べておきたいと思います。
そこで、利用の申し込み状況については資料でわかりましたが、この利用申し込みについては、どこが取り扱いをしているのか、また、利用団体への案内、周知はどのように行ってきたのかをお伺いします。
また、条例上は東京体育館よりも料金が高額となっています。利用申し込みの辞退があった場合にはどのように対応するのか、あわせて伺います。
○小室スポーツ推進部長 武蔵野の森総合スポーツプラザの優先受け付けの利用申し込みにつきましては、当局が東京都スポーツ文化事業団に業務委託し、申し込みの取りまとめ及び調整を行っております。
利用団体への案内につきましては、本年四月に大規模なスポーツ大会や興行を実施する団体を対象としまして、開設日から三十年度末までの期間についての優先受け付けの案内や内覧会の開催につきまして周知を行ってまいりました。
本年十一月二十五日の開設日から平成三十年十一月末までの利用につきましては、申し込み団体に対し、日程調整の結果を通知しております。
また、条例に定める都立体育施設の利用料金ですが、施設を管理運営する上で直接必要となる経費をもとに算出した原価を基本としております。その上で、類似施設の利用料金などを勘案しながら設定しております。
本施設の利用申し込み団体が辞退した場合には、指定管理者が優先受け付けの際に、同日程の利用申し込みをした他団体と調整し、可能な限り施設の有効活用を図ってまいります。
仮に利用を辞退する団体から他施設の情報提供などの照会があった場合には、都内公立スポーツ施設の情報を提供するなど、指定管理者と連携しながら丁寧に対応してまいります。
○池川委員 今のに関連してなんですが、同じ日程でさまざまな団体から希望が重複した場合には、どのような調整を図るのかについて伺いたいと思います。
○小室スポーツ推進部長 それぞれの申し込み内容の公益性や、大会の規模などを勘案して決定しております。
○池川委員 多摩地域の一大スポーツ拠点として、東京都体育施設条例の体育・スポーツ及びレクリエーションの普及振興を図り、都民の心身の健全な発達に寄与するという条例の目的を達するためにも、スポーツ団体の利用が優先されるように対応していただきたいと思います。
本来、東京都民の財産である体育施設は、私たちは直営で行うべきだと考えています。直営でないとしても公益財団法人で、都の監理団体となっている事業者であれば、都民の立場を第一にした運営が可能であり、また、直営に近い透明性、公正性を確保でき、都民と都議会のチェックも可能であると考えます。
一方、株式会社の場合には、利益を出すことが至上命題であり、透明性という点でもかなり制限されているのが実情です。
先日、事務事業の説明のときに配布された監理団体の経営状況説明書を見ても、東京体育館などを管理している公益財団法人東京都スポーツ文化事業団は、行った事業内容、規模と実績、施設稼働率などが細かく説明をされています。
一方、味の素スタジアムなどを運営する株式会社東京スタジアムの事業実績はわずかA4一枚、内容も抽象的でよくわからないというのが実態です。公の施設の管理者としては、ふさわしくないということを一言申し上げておきたいと思います。
以上で質問を終わります。
○里吉委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○里吉委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
○里吉委員長 次に、報告事項、東京体育館の改修整備計画についてに対する質疑を行います。
本件につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
○白戸委員 東京体育館の改修整備計画についてお伺いします。
私の職場が、この東京体育館のすぐ裏に実はありまして、毎日のようにこの体育館を歩いております。ですので、いかにこの東京体育館のアリーナがにぎわっているのか、多くの方に愛されているのか、私、個人的に体感しているつもりでもあります。
また、プール、横にございますけれども、プールも個人的には大変利用させていただきまして、いかにそのプールが外光があって、明るくて、広くて、そして、時に混雑し過ぎて泳ぎにくいぐらい繁盛しているかということも逆に体感させていただいております。
その上で、きょうもいただきました資料をちょっと拝見させていただきました。平成二十七年のデータにおきましては、このメーンアリーナにおきましての稼働率が何と九九・七%、もうこれは都内の施設としては本当に物すごく優秀な、フルといってもいい状態だと思います。
そして、サブアリーナにおいては、利用こま数が二千五十八あるはずなんですが、これに対して二千五十六、つまり、ここも数値によると九九・九%、ほぼ一〇〇%こま数が埋まっているという、本当にすばらしい稼働率を誇っている、都内で有数というよりも、間違いなく日本でもトップクラスのアリーナではないかなというふうに思います。
そして、プールですけれども、こちらも都内で有数の室内の五十メートル長水プール、その人気は非常に高くて、平成二十七年度の利用者、四十二万八千七百十一人という数字が載ってございます。一日当たり大体千四百人ぐらいが使っているという、プールとしてはちょっと驚くべき数字だというふうに思います。
これだけ都民の皆様に愛されているスポーツ施設なんですが、先ほどちょっと同じような質問、有明テニスの森で同様の質問が米倉理事からもありましたけれども、これだけ利用者が多い施設なんですが、平成三十年七月から平成三十二年一月三十一日まで、長期の改修工事をするということで、休館となってしまいます。
この場合、既存の利用者、これだけたくさん既存利用者がいらっしゃるわけなんですが、どのように対応していらっしゃるのか、お聞かせ願えればと思います。
○小室スポーツ推進部長 東京体育館は施設の老朽化への対応やバリアフリー化等のため、来年度からの休館を予定してございます。サブアリーナは平成三十年四月から、メーンアリーナやプール等は七月から休館に入り、ともに平成三十二年一月までを予定しております。
休館期間や改修内容につきましては、今月、九月六日に報道機関に公表し、ホームページにも掲載してございます。また、館内の掲示により利用者に対しても周知してございます。さらに、大規模大会等を実施する利用団体に対しましては、来年度の利用申し込みを受け付ける際にも情報提供を行っております。
また、休館期間における団体利用や個人利用等につきましては、主に武蔵野の森総合スポーツプラザの利用をご案内するほか、都立はもちろん、区市町村立も含めた公立スポーツ施設の情報提供に努めております。
今後とも、都立スポーツ施設の休館におきましては、利用者の立場に立って、指定管理者と連携して丁寧な対応を心がけてまいります。
○白戸委員 ありがとうございます。ちなみに、この同じ時期に改修工事で休館する辰巳のプール、こちらも昨年の稼働率、辰巳プール九五・二%、こちらもプールとしては非常に高い数値、東京体育館よりは若干落ちますが、高い数値だというふうに思います。つまり、これらのプール、長水プールの人気の高さがうかがえるのかなというふうに思っております。
今回、この辰巳もそうなんですが、都内に三つある都営の長水プール、五十メートルの室内長水プール、辰巳、東京体育館、そして代々木、これが同時に三つとも休館するということで、都内の水泳愛好者は非常に混乱し、たくさんの不満が出ているのが現状であります。
この既存利用の団体さんは非常に、先ほどのご説明もいただきましたけれども、調整を進めていらっしゃるということで、こちらは混乱が少ないのかというふうに思いますが、イベントとは違いまして、個人の、日常の利用が非常に多いプールの利用者に対して、より丁寧な情報、説明が必要なのではないかなと思っております。
この既存利用者の受け皿となるスポーツ施設情報などにおいて、利用者に対して、よりわかりやすく提供していくべきでないかというふうに思っておりますが、このあたりいかがでしょうか。
○川瀬スポーツ計画担当部長ラグビーワールドカップ会場運営担当部長国際大会準備担当部長兼務 施設利用者が継続してスポーツをすることができる環境を確保する上で、利用可能なスポーツ施設の情報をわかりやすく紹介していくことは重要であると認識しております。
このため、都では、スポーツ情報のポータルサイトでありますスポーツTOKYOインフォメーションにおきまして、都内の公立スポーツ施設情報を競技種目や区市町村名から検索できるようにしております。
今後も、毎年施設情報を更新し、サイトの充実を図るとともに、施設においては利用者の相談にきめ細やかに応じるなど、適切な対応を行ってまいります。
○白戸委員 ありがとうございます。このあたりのコミュニケーションは非常に大事なことだというふうに思っております。
といいますのは、うまくいかないと利用者の方から都民のスポーツの機会をオリンピック・パラリンピックに奪われてしまったんじゃないかというような、逆にネガティブな意見が出てしまう。本来、このスポーツを愛好している方というのはオリンピック・パラリンピックを一番応援してもらう立場、やってもらいやすい人たちだと思うんですけれども、この情報の提供の仕方を失敗してしまう、コミュニケーションをミスしてしまうと、逆にネガティブな方に行ってしまって、非常にもろ刃の剣なところもございます。
ぜひ今後も利用者目線で、より丁寧な対応をしていただくようお願い申し上げて、質問を終わります。ありがとうございました。
○里吉委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○里吉委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
以上でオリンピック・パラリンピック準備局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後三時十四分散会
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