文教委員会速記録第十二号

平成二十八年十月十一日(火曜日)
第三委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長植木こうじ君
副委員長里吉 ゆみ君
副委員長高木 けい君
理事栗山よしじ君
理事野上 純子君
理事ほっち易隆君
和泉ひろし君
小松 久子君
野上ゆきえ君
今村 るか君
鈴木貫太郎君
鈴木あきまさ君
山崎 一輝君
古賀 俊昭君

欠席委員 なし

出席説明員
生活文化局局長中嶋 正宏君
次長桃原慎一郎君
総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務武市 玲子君
オリンピック・パラリンピック準備局局長塩見 清仁君
総務部長鈴木  勝君
教育庁教育長中井 敬三君
次長堤  雅史君
総務部長早川 剛生君

本日の会議に付した事件
意見書について
付託議案の審査(決定)
・第百五十七号議案 東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
・第百五十八号議案 東京都立図書館条例の一部を改正する条例
・第百七十七号議案 移動観覧席及び装置一式の買入れについて
・第百七十八号議案 可動畳の買入れについて
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○植木委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、理事者の欠席について申し上げます。
 オリンピック・パラリンピック準備局の岡崎次長は、公務のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 次に、意見書について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任をいただきました意見書中、意見書一件につきましては、お手元配布の案文のとおり調整いたしました。
 案文の朗読は省略いたします。

   私学振興に関する意見書(案)
 東京の私立学校は、それぞれ独自の建学の精神や教育理念に基づき、新しい時代に対応する個性的で特色ある教育を積極的に展開しており、東京都ひいては我が国における公教育の進展に寄与している。
 現在、都内の学校に在学する園児・児童・生徒のうち、私立学校に在学・在園する割合は、高等学校で約六割、幼稚園では約九割を占めており、私立学校が東京の公教育に果たす役割は極めて大きい。
 しかし、少子化の影響等により、私立学校の経営は厳しさを増しており、重大な局面を迎えている。
 公教育の将来を考えるとき、公立・私立あいまっての教育体制が維持されてこそ、健全な発展が可能となり、個性化、多様化という時代の要請にも応え得るものである。
 そのためには、私立学校振興助成法第一条に規定するとおり、教育条件の維持向上と保護者の経済的負担の軽減を図るとともに、私立高等学校等の経営の健全性を高めていくことが求められている。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、平成二十九年度予算編成に当たり、私学教育の重要性を認識し、教育基本法第八条に規定される「私立学校教育の振興」を名実共に確立するため、現行の私学助成に係る国庫補助制度を堅持するとともに、次の事項を実現するよう強く要請する。
一 私立高等学校等の経常費助成等に対する補助を拡充すること。
二 私立高等学校等における耐震化、省エネルギー設備導入など、施設・設備に対する補助制度を拡充すること。
三 より一層の保護者負担の軽減を図るため、私立高等学校等就学支援金制度を拡充改善するとともに、都道府県の行う補助に対する国の支援を拡充すること。
四 都道府県の行う私立高等学校等奨学金事業に対する国の支援を拡充すること。
五 私立専修学校については、専門課程及び高等課程に対する新たな助成制度を設けること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成二十八年十月 日
東京都議会議長 川井しげお
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣
宛て

○植木委員長 本件は、議長宛て提出の手続をとりたいと思いますので、ご了承願います。
 なお、そのほかの意見書につきましては、いずれも調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○植木委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百五十七号議案、第百五十八号議案、第百七十七号議案及び第百七十八号議案を一括して議題といたします。
 本件につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○里吉委員 第百五十七号議案、東京都立学校設置条例の一部を改正する条例について申し上げます。
 東京都立光明学園特別支援学校については、なぜ病弱部門である久留米特別支援学校を併置するのか、なぜ新しい校舎の建築に入る前に、病弱の児童生徒にわざわざ久留米から移ってもらうのかなど質疑を行いました。
 文部科学省の調査でも、病弱部門の対象である子供の数は特に減少していません。しかし、病弱特別支援学校はまだ広く知られていません。もっと多くの都民に病弱特別支援学校の存在を広報し、必要な児童生徒が学べるようにすべきです。
 また、学校の規模が小さくても、人数が少数ですばらしい教育を行っている学校は幾らでもあり、病弱部門の児童生徒数が減っていることをもって久留米特別支援学校をなくし、光明と併置する理由にはなりません。今ある学校で学ぶのが病弱部門の子供たちには最善の教育環境だと思います。
 現在、光明特別支援学校の子供たちが学んでいる校舎の一部に病弱部門の子供たちを通わせ、三期に分けた七年にもわたる改修工事を進めている中で学校生活を送るということも、障害のある子供たちが学ぶ環境としてふさわしくありません。このような移行は避けるべきです。今通っている久留米の校舎があるわけですから、工事中はそこで学び、工事が終了した後に移ってくるというのが一番移転のストレスなどが少なく済む方法だと思います。
 二つの学校が一つになることで児童生徒数は変わらないのに、養護教諭の人数が減ることも問題です。
 以上の理由から、本件には反対とし、意見といたします。

○植木委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第百五十七号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○植木委員長 起立多数と認めます。よって、第百五十七号議案は原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百五十八号議案、第百七十七号議案及び第百七十八号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認めます。よって、第百五十八号議案、第百七十七号議案及び第百七十八号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○植木委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○植木委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○植木委員長 この際、所管三局を代表いたしまして、中井教育長から発言を求められておりますので、これを許します。

○中井教育長 所管三局を代表いたしまして、一言ご挨拶申し上げます。
 ただいま本定例会でご提案申し上げておりました議案につきましてご決定を賜り、まことにありがとうございました。
 ご審議の過程で賜りました貴重なご意見、ご要望等を踏まえ、これからの事務事業に万全を期してまいりたいと存じます。
 委員長を初め、委員の皆様方には、委員ご就任以来、児童生徒の学力、体力向上施策、都立高校改革の推進、特別支援教育の充実、また、私立学校への助成事業の拡充、芸術文化の振興、消費生活行政の推進、さらにスポーツの振興、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会、ラグビーワールドカップ二〇一九の開催準備など、私どもが所管しております事務事業に関して、さまざまな視点から熱心にご審議をいただきましたことを心から感謝申し上げます。
 皆様方には、今後とも、ご指導、ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
 簡単ではございますが、御礼の言葉とさせていただきます。ありがとうございました。

○植木委員長 発言は終わりました。
 この際、私からも一言ご挨拶をさせていただきます。
 この一年間、皆様には、教育庁、生活文化局、オリンピック・パラリンピック準備局の議案、事務事業、そして都民からの請願陳情などについて、活発にご議論いただきました。
 高木けい副委員長、里吉ゆみ副委員長を初め、理事の皆様、そして委員の皆様方のご協力に心から感謝申し上げます。
 また、理事者の皆様におかれましては、当委員会の審議に当たり、資料の提出等、大変なご協力をいただきましたことに厚くお礼を申し上げます。
 当委員会で議論されました委員の皆様の貴重なご意見については、都民の立場に立って、今後の事業に生かされるよう願っております。
 最後になりましたが、小関書記を初め、議会局の皆様にお支えいただき、円滑に委員会運営をすることができました。心からお礼を申し上げまして、甚だ簡単でございますが、委員長の挨拶とさせていただきます。本当にありがとうございました。(拍手)
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時八分散会

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