文教委員会速記録第九号

平成二十二年六月十四日(月曜日)
第三委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十四名
委員長大西さとる君
副委員長星 ひろ子君
副委員長村上 英子君
理事岡田眞理子君
理事谷村 孝彦君
理事馬場 裕子君
畔上三和子君
遠藤  守君
島田 幸成君
滝沢 景一君
遠藤  衛君
大津 浩子君
古賀 俊昭君
服部ゆくお君

 欠席委員 なし

 出席説明員
生活文化スポーツ局局長並木 一夫君
総務部長小林  清君
教育庁教育長大原 正行君
次長総務部長事務取扱松田 芳和君

本日の会議に付した事件
 意見書について
付託議案の審査(決定)
・第百十六号議案 平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 文教委員会所管分
・第百二十一号議案 東京都立学校の授業料等徴収条例の一部を改正する条例
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○大西委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任をいただきました意見書一件につきましては、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○大西委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百十六号議案、平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、文教委員会所管分及び第百二十一号議案を一括して議題といたします。
 本件につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○島田委員 補正予算に関しまして、一言、意見を申し添えたいと思います。
 東京マラソンの法人化により、自立的、効率的な経営のもとで、大会運営全般の経費についての見直し、削減を強く要望いたします。
 また、都政負担に関しても、交通規制の告知経費として出資する毎年一億円の補助金と、組織委員会従事職員五名分の経費をしっかり見直し、財政負担の削減に積極的に取り組むことを要望いたします。
 また、透明性の向上として、都の監理団体指導基準以上の情報公開を積極的に進めていただくことを求めます。
 最後に、東京マラソンのさらなる発展とともに、今回の法人化を機とした全体の監理団体改革、さらには、都の信頼性拡大につなげるためにも、以上のことを意見として強く要望させていただきまして、意見とさせていただきます。
 以上でございます。

○畔上委員 補正予算の東京マラソン法人化に対する出資金について、反対の立場から意見を述べさせていただきます。
 質疑を通じて、都と共同出資者である陸連との法人化についての合意の文書も交わすことなく、補正予算を提出していることが明らかになりました。
 また、出資金八億円の根拠とされている万一のときの損害金は、内容も不透明であり、法人化し、都の監理団体となった後の事業の契約の仕方も、都の原則に従い、競争入札にしていくのかとの問いにも明確なお答えがありませんでした。
 よって、東京マラソン財団設立に対する出資金の補正予算は組むべきではないと考え、反対を表明します。
 次に、東京都立学校の授業料等徴収条例の一部改正について一言申し上げます。
 国の制度により、公立高校の授業料が不徴収となる中で、条例により、授業料を徴収する生徒を規定するものです。
 質疑を通じて、留年し、徴収対象となる生徒の中には、減免制度を活用できない者もいることが明らかになりました。
 留年しても学ぼうとする生徒を支援すべきであり、憲法二十六条に基づいて、すべての国民の教育を受ける権利を保障する立場から、条例改正に反対するものです。
 以上、意見表明とさせていただきます。

○星委員 採決に先立ち、意見を述べさせていただきます。
 まず、第百十六号議案、平成二十二年度東京都一般会計補正予算中、文教委員会所管分、東京マラソン法人化についての予算ですが、東京マラソンは、当初、オリンピック招致活動の一環の色の濃いイベント、大都会の中心で七時間に及ぶ交通規制、大マスコミや企業の商業主義的な運営など、都民の批判の声が聞かれました。
 しかし、回を重ねるごとに市民の関心、理解も高まり、今後はエリートと市民のそれぞれが共存しながら、それぞれの夢をどう実現していくのか、その運営のあり方が注目されています。
 この間の質疑を通してわかったことは、八億円の出資と今までのように一億円の補助という以外ほとんどなく、法人の構成、今後の事業運営費、チャリティーの手法など、肝心な判断材料がなく、なぜ法人化を急ぐのか、理解することができません。
 補正予算は、都民生活にとって緊急かつ適正な施策に充てられるべきです。都民生活の生活実態、ニーズに即して八億円という巨額の予算を充てる必要性を感じないことから、この予算には反対します。
 次に、第百二十一号議案、東京都立学校の授業料等徴収条例の一部を改正する条例についてですが、本条例改正は、都立高校の授業料の無償化に当たり、対象者を明確化するもので、全日で三年、定時制、通信制で四年を超えるものに対し、都教委が特に必要と認める場合以外は、授業料、受講料を適用するという内容です。
 都立高校の現状は、全日制で一割、定時制においては三割の子どもたちが卒業できていない現状があります。全員不徴収とする自治体も少なくない中で、あえてルールの導入をする以上、さらなる教育委員会の創意工夫、努力を求め、賛成の意見といたします。

○大西委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第百十六号議案、平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、文教委員会所管分を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○大西委員長 起立多数と認めます。よって、第百十六号議案、平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、文教委員会所管分は原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百二十一号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○大西委員長 起立多数と認めます。よって、第百二十一号議案は原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○大西委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔異議なしと呼ぶ者あり〕

○大西委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○大西委員長 次に、今後の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。

○大西委員長 この際、所管二局を代表いたしまして、大原教育長から発言を求められておりますので、これを許します。

○大原教育長 所管両局を代表いたしまして一言ごあいさつをさせていただきます。
 本定例会にご提案申し上げておりました生活文化スポーツ局所管分の補正予算案のほか、教育庁関係の議案等につきましてご審議をいただき、まことにありがとうございました。
 ご審議の過程で各委員の皆様から賜りました貴重なご意見、ご要望等を踏まえまして、これからの事業執行に万全を期してまいりたいと存じます。
 簡単ではございますが、お礼の言葉とさせていただきます。ありがとうございました。

○大西委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時十分散会