文教委員会速記録第九号

平成二十年九月十六日(火曜日)
第三委員会室
   午後一時一分開議
 出席委員 十四名
委員長古館 和憲君
副委員長早坂 義弘君
副委員長門脇ふみよし君
理事斉藤あつし君
理事鈴木 一光君
理事石川 芳昭君
伊藤 ゆう君
松葉多美子君
中山 信行君
伊藤まさき君
古賀 俊昭君
大山とも子君
服部ゆくお君
川井しげお君

 欠席委員 なし

 出席説明員
生活文化スポーツ局局長秋山 俊行君
総務部長小林  清君
広報広聴部長石原 清次君
都民生活部長平林 宣広君
消費生活部長清宮眞知子君
私学部長小笠原広樹君
文化振興部長 廣瀬 秀樹君
スポーツ振興部長細井  優君
東京マラソン事業担当部長岸本 良一君
参事萩原まき子君
参事高橋  博君
参事桃原慎一郎君
参事池田 俊明君
教育庁教育長大原 正行君
次長影山 竹夫君
理事岩佐 哲男君
総務部長松田 芳和君
都立学校教育部長森口  純君
地域教育支援部長皆川 重次君
指導部長高野 敬三君
人事部長直原  裕君
福利厚生部長秦  正博君
教育政策担当部長石原 清志君
参事高畑 崇久君
参事中島  毅君

本日の会議に付した事件
 生活文化スポーツ局関係
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・平成二十年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 生活文化スポーツ局所管分
報告事項(説明)
・東京都消費生活基本計画について
・東京都スポーツ振興基本計画について
請願の審査
(1)二〇第一四号 都立スポーツ施設の整備等に関する請願

 教育庁関係
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・平成二十年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 教育庁所管分
・学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
・都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
・東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
・都立久我山学園特別支援学校(仮称)(二十)改築その他工事請負契約

○古館委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり理事会において申し合わせしましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、生活文化スポーツ局、教育庁関係の第三回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取並びに生活文化スポーツ局関係の報告事項の聴取及び請願の審査を行います。
 なお、提出予定案件及び報告事項につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求することにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思います。ご了承願います。
 それでは、これより生活文化スポーツ局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、生活文化スポーツ局長に秋山俊行君が就任されました。また、幹部職員に交代がありましたので、秋山局長からあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。

○秋山生活文化スポーツ局長 去る七月一日付をもちまして生活文化スポーツ局長に就任いたしました秋山俊行でございます。
 委員長を初め委員の皆様方のご指導を賜りまして、当局の所管しております事務事業が適切かつ円滑に推進できますよう、真摯に取り組んでまいる所存でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 引き続きまして、七月十六日付で人事異動がございましたので、幹部職員を紹介させていただきます。
 まず、総務部長の小林清でございます。都民生活部長の平林宣広でございます。消費生活部長の清宮眞知子でございます。私学部長の小笠原広樹でございます。東京マラソン事業担当部長の岸本良一でございます。参事で男女平等参画担当の高橋博でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○古館委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○古館委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○秋山生活文化スポーツ局長 平成二十年第三回東京都議会定例会に提出を予定しております生活文化スポーツ局関係の議案についてご説明を申し上げます。
 今回提出を予定しております議案は、補正予算案一件でございます。
 これは、公立学校と比べておくれている私立学校の耐震化をより一層促進するため、耐震化の前提となります耐震診断を行う私立学校に対する補助経費等として、歳出約一億一千万円の増額補正を行うものでございます。
 詳細につきましては、引き続き総務部長からご説明を申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○小林総務部長 それでは、局長からの概要説明に引き続きまして、私から、今定例会に提出を予定しております議案の詳細についてご説明申し上げます。
 平成二十年度補正予算案につきまして、お手元に配布の資料第1号、平成二十年度生活文化スポーツ局所管補正予算説明書に基づき、ご説明申し上げます。
 初めに、一ページをお開き願います。Ⅰ、補正予算総括表でございます。
 補正予算額の欄に記載のとおり、歳出約一億一千万円の増額補正を行うものでございます。
 次に、二ページをお開き願います。Ⅱ、内容でございます。
 まず、助成費の欄をごらんいただきたいと思います。約一億五百万円を計上しております。これは、私立学校は公立学校と比べて耐震診断の実施率が低くなっておりますが、耐震化の前提となります私立学校の校舎等の耐震診断の実施を促進するため、私立学校が行う耐震診断に対する補助率を現在の三分の二から五分の四に充実するための経費でございます。
 次に、その上の欄の管理費をごらんいただきたいと思います。五百万円を計上しております。これは、耐震化を促進するため、私立学校向けに実施をいたします耐震補強・改築の説明会、相談会等に要する経費でございます。
 以上、今定例会に提出を予定しております議案についてご説明させていただきました。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○古館委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○古館委員長 それでは、なしと認めます。

○古館委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、順次これを聴取いたします。

○清宮消費生活部長 それでは、東京都消費生活基本計画の改定につきまして、お手元にお配りしてございます資料第2号によりご説明申し上げます。
 東京都消費生活基本計画は、東京都消費生活条例に基づいて知事が策定するもので、平成九年二月に策定いたしました計画の改定について、本年五月二十日に東京都消費生活対策審議会に諮問し、八月二十二日に答申及び提言を受け、改定したものでございます。
 次に、この計画の基本理念及び性格でございますが、都民の消費生活の安定と向上を図るため、都の消費生活関連施策を計画的、総合的に推進していく基本指針でございます。
 計画期間は、平成二十年度から二十四年度までの五年間でございます。
 次に、計画の実効性の確保でございますが、東京都消費生活対策審議会に、毎年度、基本計画に関連する施策について報告し、その意見を求めて、施策に反映してまいります。
 次に、消費生活の現状に対する基本認識でございます。
 その一つは、横行する悪質商法と深刻な消費者被害でございます。高齢者や若者などの消費者被害、架空請求や不当請求、インターネット利用等ITに関する消費者被害や多重債務問題などが、社会的にも問題になっております。
 もう一つは、商品やサービスに関するさまざまな不安でございます。身近な商品に思わぬ危険が潜んでいたり、毒入りギョーザ事件に代表されるような食品に対する不安や、賞味期限や産地の偽装表示など、都民の不安、不信が高まっております。
 次に、資料の中ほどの左側をごらんください。
 ただいま申し上げました基本的な認識に立ちながら、都といたしましては、現場主義の視点から、まず、四つの緊急対策を講じてまいります。
 緊急対策1といたしましては、都民の安全・安心のため、高齢者、若者等をねらう悪質商法を撲滅します。
 このため、悪質事業者を取り締まる特別機動調査班の体制を強化してまいります。関係部局、警察とも連携し、あらゆる法令を駆使して包囲網を構築し、行政権限をフルに行使するとともに、広域的な暗躍を許さないよう、首都圏で協力、連携して処分等を行ってまいります。
 緊急対策2といたしましては、待ちから攻めへ、情報を収集し発信します。
 商品を使用しているときのヒヤリ・ハット体験など、表面にあらわれにくい情報の収集に努めます。また、情報発信の面では、大学生や社会人ボランティアと協力し、悪質商法の手口をテーマとする落語などを高齢者の集会の場に出前するなど、攻めの情報発信を行ってまいります。
 緊急対策3といたしましては、現場最前線の専門性と利便性を向上するため、東京都消費生活総合センターを強化いたします。
 多発する不適正取引による消費者被害について、消費生活に関する専門的知見と豊かな知識、経験を持つ相談員による相談体制を確保します。また、平日以外にも相談窓口を開設してまいります。
 緊急対策4といたしましては、現場からの問題提起として、法制度上の問題点の改善を国に働きかけます。
 具体的な問題点としては、行政処分は事業者を対象として行われるため、その役員などが別の会社を起こすなどして商号を変え、不適正な取引行為を繰り返す事例が見られています。また、行政処分を受けた事業者が、その根拠となる証言を行った消費者に対し、証言は事実と異なると主張して損害賠償を請求することなどが考えられます。
 以上が緊急に取り組むべき四つの対策でございます。
 次に、資料の中ほど右側をごらんください。
 消費生活は、衣食住を初め健康、福祉、環境など、暮らしの全般に幅広くかかわっております。都政全般における施策を消費者の視点から明確にし、総合的に施策展開を図ることが重要でございます。ただいまご説明申し上げました緊急対策を初めとする当局の施策のほか、消費生活に関連する各局所管の施策について、政策課題の1から5までの分野ごとに施策の方向を定めてございます。
 政策課題1、消費者被害を防止し、救済を図るでは、当局を初め各局の事業を合わせて三十五の事業がございます。
 以下、政策課題2以降、同様でございまして、全体では、再掲事業を含め、百三十三の事業がございます。これらの施策の推進により、都民の消費生活の安全・安心を確保してまいります。
 大変簡単ではございますが、以上が消費生活基本計画の概要でございます。
 なお、資料第2号とともに計画の本書を配布してございますので、後ほどご参照いただきたく、よろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。

○細井スポーツ振興部長 それでは、続きまして、東京都スポーツ振興基本計画につきまして、お手元にお配りしてございます資料第3号によりましてご説明申し上げます。
 スポーツ振興基本計画は、スポーツ振興法に基づきまして策定する計画でございます。東京都におきましては、平成十四年に東京スポーツビジョンとして教育委員会が策定したところでございます。計画策定から五年を経て、東京都のスポーツを取り巻く環境が大きく変化したことから、東京都スポーツ振興審議会のご意見を伺い、新たな計画の策定作業を進めておりましたが、このほど計画を取りまとめ、去る七月三十一日に発表いたしましたので、ご報告させていただきます。
 資料をごらんいただきます。
 「スポーツが都市を躍動させる」と題しましたこの計画は、だれもが生涯を通じてスポーツに親しむことで、健康的で豊かな人生を楽しむことができる社会の実現を目指しております。また、スポーツが東京に変革をもたらす可能性に着目いたしまして、都市づくりとスポーツという観点から、東京における今後のスポーツ振興のあり方を展望したものでございます。
 スポーツ振興を都市戦略に位置づけ、「十年後の東京」の施策と連携してスポーツ振興に取り組むことによりまして、オリンピック・パラリンピック招致都市にふさわしいスポーツ都市東京の実現を目指すものでございます。
 この計画では、だれもが、いつでも気軽にスポーツに親しめる社会を実現するために、スポーツの実践層のすそ野を拡大することを大きな目標としております。計画の到達点をわかりやすく示すため、数値目標を設定することといたしました。
 資料の右下をごらんください。現在三九・四%にとどまっている、成人の週一回以上のスポーツ実施率を、オリンピック招致を目指す二〇一六年度までに、欧米諸国並みの六〇%以上とすることを計画の数値目標といたしました。
 恐れ入りますが、次に、資料の左側をごらんください。計画の内容につきましては、主な取り組みの例をご説明申し上げます。ここでは、スポーツ都市東京の実現に向けた具体的な施策展開を大きく三つの戦略に分けて掲げております。
 第一の戦略でございますが、スポーツを始めたくなる、もっと親しめる東京を実現といたしまして、スポーツ実施率を高めるための取り組みを示してございます。
 まず、主体ごとのアプローチといたしまして、子どもから高齢者まで、また障害をお持ちの方、それぞれに応じたスポーツ振興策でございます。運動部活動の充実や校庭芝生化の推進により、幼いころからスポーツの習慣を身につけさせ、子どもの体力向上を図るとともに、運動不足が指摘される働き盛りの世代に対しましては、仕事や家事の合間に取り組むことができるTOKYO体操の普及を図ってまいります。
 次に、世代を問わずスポーツを楽しむ場を提供し、スポーツに親しむきっかけをつくっていただくための取り組みといたしまして、地域スポーツクラブの設立支援や、スポーツ振興計画を策定した区市町村に対して、当面利活用の予定がない都有地を暫定的に貸し付けることを検討いたします。また、親子や地域のグループで気軽に参加できるスポーツイベントを実施するなど、都民の皆さんが身近でスポーツを楽しむことができる環境づくりを推進してまいります。
 続きまして、第二の戦略といたしまして、世界を目指す東京アスリートの育成でございます。
 競技力を向上させる取り組みといたしまして、オリンピックや国体を見据えたジュニア選手の発掘、育成、強化と練習環境の整備を進めるほか、パラリンピックを初めとする障害者の競技スポーツ振興にも新たに取り組んでまいります。
 第三の戦略といたしまして、スポーツ都市東京の実現に向けた、仕組みづくりと環境整備でございます。ここでは、さきにご説明いたしました二つの戦略を支える取り組みについて整理してございます。
 まず、スポーツ振興の新たな担い手といたしまして、東京版スポーツコミッションの創設について検討を開始いたします。また、スポーツに特化した顕彰制度として、都民スポーツ大賞を創設いたします。これにつきましては、北京オリンピック・パラリンピックでメダルを獲得した選手を表彰いたします。さらに、体育施設の整備といたしまして、駒沢オリンピック公園総合運動場の改修や、武蔵野の森総合スポーツ施設構想の再検討を計画しているところでございます。
 主な取り組みの内容は以上でございます。
 最後に、計画の実現に向けた推進体制についてご説明申し上げます。
 本計画に掲げました取り組みにつきましては、東京都が牽引役となりまして、区市町村や関係団体、民間企業、都民の皆様などさまざまな主体との連携と協働によって進めていくものでございます。
 なお、資料第3号の後ろに計画の冊子をおつけしてございますので、後ほどご参照いただきたく存じます。よろしくお願い申し上げます。

○古館委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求がある方はご発言願います。

○大山委員 六つお願いします。
 一つ目は、東京都スポーツ振興基本計画の原案に寄せられた意見と、このスポーツ振興基本計画にどう生かされているのかということがわかるような一表でお願いします。
 二つ目は、東京国体の会場と改修予定体育施設の一覧表と配置の地図。
 三番目は、武蔵野の森総合スポーツ施設の周辺の土地利用状況の地図。
 四番目は、人口百万人当たりの体育施設の整備図を各県ごとにお願いします。
 五番目は、都内自治体の体育施設の整備状況、規模もお願いします。
 六番目は、公立学校の地域への開放状況。これは都立と各区市町村立別でお願いします。
 以上です。

○門脇委員 議会の場合、基本的に文書主義でありますから、これが資料請求と呼べるかどうかわからないんですが、今ご説明の中にありましたTOKYO体操、私もインターネットで、シッティングバージョンと、それから、ややハードのバージョン、両方拝見させていただきましたが、インターネットですから持ち運びができないので、もしお許しをいただければ、DVD等でご配布をしていただければ、私どももPR等に活用することができると思いますので、よろしくお願いします。
 以上です。

○古館委員長 それは後ほど協議させてもらうということで。
 それでは、ただいま門脇副委員長、大山委員からそれぞれ資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○古館委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出を願います。

○古館委員長 次に、請願の審査を行います。
 請願二〇第一四号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○細井スポーツ振興部長 お手元に配布してございます請願審査説明表の表紙をお開きください。二〇第一四号、都立スポーツ施設の整備等に関する請願についてご説明を申し上げます。
 請願者は、豊島区、新日本スポーツ連盟東京都連盟、伊賀野明さん外六千五百八十七名からの請願でございます。
 請願の要旨でございますが、次のことを実現していただきたいといたしまして、最初に、1、都民の要望を集約し、都立スポーツ施設整備計画を策定することでございます。次に、2、多摩地域に少なくとも一つは、都立の総合体育館を建設することでございます。最後に、3、都内スポーツ施設の老朽化に伴う改修・改築等に対し、財政支援の制度を創設することでございます。
 これらの現在の状況でございますが、東京都スポーツ振興審議会より意見を伺い、本年七月に東京都スポーツ振興基本計画を策定いたしました。その中でスポーツ施設整備の考え方を明らかにしたところでございます。
 次に、東京国体の開催やオリンピックの招致を見据えた都のスポーツ振興の観点から、味の素スタジアムに隣接した地域における武蔵野の森総合スポーツ施設建設基本計画について、既に見直しを行うこととしております。
 最後に、東京国体の開催に向け、競技施設の整備促進を図るため、区市町村による競技施設整備への財政支援を行っているところでございます。
 以上、請願に関する説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願いいたします。

○古館委員長 説明は終わりました。
 本件についてご発言願います。

○早坂委員 東京都は、本年七月に、平成二十八年度までを計画期間とする新たなスポーツ振興基本計画を策定しました。この計画では、平成二十五年の東京国体や、その三年後の二〇一六年、東京オリンピック招致を視野に入れ、まちづくりとスポーツという新しい視点から、スポーツ都市東京の実現に向けた具体的な取り組みを示しています。
 ことしは北京オリンピックが開催され、我が国から多くのメダリストが誕生しました。このうち、水泳の北島康介選手を初めとする十一人が都民でありました。今後も東京から多くの世界的アスリートを輩出するために、そして都民が日常的にスポーツを行うために、スポーツ環境を整えていくことが重要であります。
 そこで、まず都立スポーツ施設の整備について、東京都の考え方を伺います。

○細井スポーツ振興部長 早坂副委員長のご質問にお答えいたします。
 都内には国立から民間の施設までさまざまな設置者によるスポーツ施設がございまして、都民の日常的なスポーツ活動や大規模大会などに利用されてございます。都立のスポーツ施設は、都民のスポーツ活動の拠点であるとともに、全国的、国際的なスポーツ大会を開催する場として、都のスポーツ振興において重要な役割を果たしております。
 このような認識のもと、施設整備につきましては、スポーツ大会を開催したいという施設需要や都民ニーズに加え、立地における交通の利便性、地域の人口や区域の面積などに加え、維持管理のための必要な経費の算出など、長期的な財政状況など、さまざまな要素を総合的に判断するものというふうに考えてございます。

○早坂委員 スポーツ振興基本計画では、都民の身近なスポーツ活動の場は区市町村が設置するものとしています。都民の日常生活にスポーツを浸透させるには、身近なスポーツ活動の場として区市町村のスポーツ施設は重要な役割を担っており、都民の期待も大きいものがあります。
 都民のスポーツを振興する観点から、東京都は、区市町村が行うスポーツ振興の取り組みを支援すべきと考えます。ご見解を伺います。

○細井スポーツ振興部長 地域におけるスポーツの振興を図るためには、住民にとって最も身近な自治体である区市町村と連携し、スポーツ環境の整備を図ることが重要と考えております。
 都は、住民のスポーツ環境を整備しようとする区市町村の取り組みを支援するため、区市町村のスポーツ振興計画策定を前提に、当面活用計画がない都有地を運動場などとして暫定的に貸し付けできるように検討していきます。

○早坂委員 昭和三十九年の東京オリンピック会場となった駒沢オリンピック公園を初めとする都立スポーツ施設の中には、老朽化が進んでいるものもあります。東京都はこれまで、厳しい財政状況の中で、都民に安全な施設を提供するための必要最低限の補修を行うことで施設の維持管理を行ってきました。東京国体や東京オリンピック招致を見据え、このような老朽化した施設を大規模に改修や改築して、国際大会などを開催するのにふさわしい施設として再生すべきと考えます。また、防災拠点としての役割や省エネ化、ユニバーサルデザイン化など、かつてはかんがみられることの少なかった視点を盛り込むことも必要です。ご見解を伺います。

○細井スポーツ振興部長 早坂副委員長ご指摘のとおり、東京オリンピックのレガシーである駒沢オリンピック公園総合運動場は、建築から四十年以上経過いたしまして、老朽化が進んでございます。これまでも改修工事を繰り返し、硬式野球場の管理棟は昨年リニューアル工事を実施いたしましたが、都立スポーツ施設の改修状況を見ると、抜本的な改善には至っていない、このように感じております。
 そこで、今後は、都立全施設の現況を把握するため、劣化度調査を行いまして、その上で長期的な保全計画を策定しまして、設備の更新や屋根の補修などの必要な改修を実施いたします。あわせて、東京国体や国際的なスポーツ大会の開催にふさわしい施設へ再生するため、改築も視野に入れた施設の改修を計画的に実施してまいります。

○早坂委員 都立スポーツ施設は、国際大会も開催できる広域的な施設であることに加えて、スポーツ振興の拠点としての役割を今後も十分に担ってほしいと思います。
 だれもが、どこでもスポーツに親しめる社会を実現するためには、都民のスポーツ環境を整えることが重要です。都内には、東京都や区市町村が整備した公的スポーツ施設のほか、多くの企業のスポーツ施設などが集積しており、これらの財産を都民が享受できるような環境づくりが必要と考えます。今後もスポーツ振興基本計画を踏まえ、社会環境の変化に対応したスポーツ環境の整備に取り組むようお願いをいたします。

○斉藤委員 それでは、請願について質問いたします。
 この中で要望事項2の方では、多摩地域にというふうに入っております。多摩の出身の議員としても幾つか伺いたいと思います。
 この中で、多摩地域に少なくとも一つは、都立の総合体育館を建設することというふうにあります。確かに、都立の総合体育館というか、体育館自身があればうれしいですし、それなりにあったら活用するかなというふうには思います。ただ、この項目だけを見ますと、何か多摩地域のどこでも要望があるみたいな感じにもとれますし、どこに欲しいのか、はっきりしないというのがちょっと疑問だなということです。多摩は大変広いですし、南多摩、古賀先生の南多摩と私のいる北多摩では大分事情も違ったりして、かなりそのあたりについてのバランスがむしろ大事かなというところがあります。また、地域によっては鉄道の路線の流れが大分違いますので、そういった点でもこの部分のバランスというのは非常に大事ではないかなというふうに思います。ちょっとそのあたりが、多摩は四百万人もおります。面積も大変広大でございますので、もう少し具体的であればなというのが私の印象でございます。
 それを踏まえて、今説明があったわけですが、その説明に関して伺います。
 先ほどの局のお話の中に出てきます武蔵野の森総合スポーツ施設の建設基本計画というのがあります。これに関しては、調布飛行場に隣接しておりますし、このあたりは当然、飛行機のもしもの場合の落下事故、そしてまた、そんなにしょっちゅうではないでしょうけれども、騒音というものがあります。こういった部分の緩衝帯として、なかなか人家をつくったり入居施設をつくったりということについても制限が大変厳しくあるというふうに伺っております。活用方法が限られているということで、結局、周辺には公園、そしてまた、それと同時に幾つかのグラウンドがあって、緩衝帯と地域活用施設を兼ねて存在をして、特に滑走路に隣接するところになってくると、そういったもの以外に逆につくるのが難しいという場所でもあるというふうに聞いております。
 さて、説明にあったスポーツ施設整備計画ですが、この計画の予定の場所というのは、滑走路から若干離れた場所も含んでいるというふうに聞いておりますが、同時に、平成十二年ごろの東京都の財政赤字を背景にして計画が中断というか、中止というか、そういった形で滞っているというふうに伺っております。これについて質問するんですけれども、この計画地に関しては、滑走路から離れているとはいえ、飛行機の騒音等もありますので、入居施設、そしてまた住宅というのはなかなか建設するのは適当じゃないのかなというふうに考えますが、体育館についてはつくっても大丈夫な地域というふうなことで理解をしてよろしいでしょうか。
 そして、もう一点として、こちらの場所については、飛行場との絡みもございます。地域の方と相互の理解というのは重要ですが、この整備計画に関しての内容について、当然地域の方とは協議を現在もしており、また要望や意見の交換などについては順調なのでしょうか。ここを確認したいと思います。

○細井スポーツ振興部長 斉藤理事の質問にお答えいたします。
 武蔵野の森のスポーツ施設につきまして対象となる場所は、調布飛行場の周辺に位置してございます。このため、航空法に基づき建物に一定の高さの制限はあるものの、都市計画法上の用途地域は準工業地域でございまして、体育館の整備は可能でございます。
 もう一点でございますが、武蔵野の森総合スポーツ施設建設基本計画については、本年五月に、東京都と地元三市で構成いたします調布基地跡地関連事業推進協議会において、必要な施設について総合的に再検討し、改めて整備構想を策定するということと決まりました。今後も地元三市の意向なども参考に、適切に対応してまいります。

○斉藤委員 わかりました。なかなかほかの種類の施設が難しい場所ですので、活用の選択肢というのはこの地域は余りないんじゃないかというふうに推測されます。建物、箱物施設については建設の慎重さが要求されている昨今でありますし、また、今後、運営維持をしていく上で過度の負担がないようなコストに配慮するということは必要であります。もちろんその地域については、騒音で日々ご迷惑をおかけしております。そういったことで周辺住民の声をしっかりと反映して計画を進めていきたいと思います。
 私ども民主党も、会派の方で神津島や新島の方に、ことしの春に調布飛行場を使いまして実際に行った経緯がありますけれども、調布飛行場そのものの必要性というのは島の人たちにとっても大変大きいというふうに考えております。そういうことで、調布周辺の地域の方への配慮、そしてまた理解というものについては、引き続き努めていただきたいと思います。
 同時に、今の質問で説明があった場所については、大変特殊な事情を持っているということは理解ができました。翻って請願事項を読んでみますと、こちらの方の特別な事情は事情で、調布の周辺地域の事情は理解をしますし、また別建てでしっかり議論する必要があるなと思います。
 ただ、多摩地域全体のというふうなことになりますと、これは私の実感なんでありますが、確かに先ほど早坂議員の方からも質問がありましたときにちょっとご意見がありましたが、都内のスポーツ施設、これは都立のということではなくて地域のスポーツ施設に関しては、老朽化や、グラウンドが狭いなどの部分で拡張などを含めた要望が、実際に私の小平市の方でも大変多いのが実感です。同時に、都立の総合体育館までは要望の部分でなかなか聞こえてこないというのも、同時に持つ感想であります。多摩川沿いなどの地域と違う地については、グラウンドなどが大変少ない。サッカーや少年野球のチームの数に対してグラウンドが少ないという事情がありまして、大変切迫した不足感を持っております。
 むしろ私としましては、三番の項目が二番の項目よりも後になっているというのが非常に気になる部分であります。本来であれば、三番の項目が上位にあってしかるべきかなという感覚を持っております。そういったことで、若干この請願については疑問を持っているということで意見を述べて、質問を終わらせていただきます。

○大山委員 私からも、この請願について質疑していきたいと思います、
 まず請願項目の一番ですけれども、都民の要望を集約し、都立スポーツ施設整備計画を策定すること。先ほどご説明の中に、スポーツ振興基本計画の中でスポーツ施設整備の考え方を明らかにしたというふうに話がありました。東京都スポーツ振興基本計画、先ほどいただきましたけれども、その中の施設整備に関しては、六五ページで、三つ、項目があります。(1)が都立大規模施設の計画的な改築・改修、(2)で区市町村の競技施設整備への補助として、国体で使う施設には補助するということが書いてあります。(3)で武蔵野の森総合スポーツ施設構想の再検討となっているわけですね。
 (1)の都立スポーツ施設に関しては、改修と改築になっています。もちろん計画的な改修や改築というのは、これはもう当然のことだといえます。しかし、請願にあるように、都民の要望は何なのかということなんですね。
 昨年十一月十三日のこの文教委員会で、東京のスポーツ施設の整備について、私が、人口百万人当たりの体育館数は四十七都道府県中四十七位、多目的広場も運動広場も四十七位、水泳プールは四十六位で、全国最低レベルの整備率なんだということを示して認識を伺ったことに対して、民間のフィットネスクラブまで数に入れて、数は少なくないんだ、こう答弁されたんですね。
 しかし、スポーツ振興基本計画を作成するに当たって調査を東京都がしたわけですね。教育庁がしたんですね。都民の体力及び地域でのスポーツ活動に関する意識調査では、公共施設に望むことの断然トップが公共施設の増加です。公共スポーツ施設が不足しているという認識であり、都民の要望は公共施設の増加なんだということは、もう明確だと思います。この都民の要求をどうとらえて、どう実現しようとしているのかということを、まず聞かせてください。

○細井スポーツ振興部長 大山委員の質問にお答えいたします。
 スポーツ施設は、施設需要、交通の利便性、人口や区域の面積などさまざまな要素を総合的に勘案して評価するものでありまして、人口当たりの施設数で評価するものではないというふうに考えてございます。
 また、都内には多くの企業や国立のスポーツ施設も設置されておりまして、都は、こうした施設や区市町村との連携を図りながら、都民の要望にこたえていきたい、このように考えております。

○大山委員 私は、東京都がやった調査で、約四五%の方が公共施設の増加だというふうに答えているんですよね、断然トップなんですよ、都民の皆さんのこの要望をどう実現しようとしているのかということを伺っているんですね。人口当たりの整備率がそんな比較にならないんだといったら、どうやって比較すればいいんだと私は思いますけれども、結局、人口当たりの整備率が低いわけですから、近くにあったとしたってふさがっちゃっているというわけですよね。ですから、本当にみずからが調査したものですから、都民の公共施設の増加ということをどうとらえて、どう実現しようとしているのか、本当に正面から答えてください。

○細井スポーツ振興部長 スポーツ施設は、身近な施設と全都的広域施設と二つに分けることができるかと思っております。それぞれ自治体も基礎的自治体と広域的な都道府県というふうに役割がございますので、連携をしながら、この都民の要望にこたえていきたい、このように思っております。

○大山委員 連携をしながらということなんですけれども、民間のフィットネスクラブまで含めて、数が多いんだというのは、都としての責任を放棄しているというふうにいわなきゃならないと思うんです。
 振興基本計画の五〇ページには、今後行ってみたい運動・スポーツの調査というのも載っていますけれども、例えば、ウオーキング、四七・五%の人が一年間で行ったスポーツとして挙げています。今後行いたいスポーツとしている人は、ウオーキングはそれよりも少ないわけですね。例えば、軽い水泳、一年間で行ったスポーツに挙げた人は一三・九%ですけれども、今後行いたいスポーツとして軽い水泳を挙げた人は二七・九%と、約二倍です。同様にダンスは、一年間では五・四%ですが、やってみたいという人は一二・一%ですから、もう二倍以上です。
 人口百万人当たりの整備率は、プールは全国で四十六位、体育館は四十七位ですね。これは別に東京都の都立のだけを比較しているわけではありませんから、水泳やダンスをやりたい人たちの要求にもこたえていくというのが必要なんじゃないんですか。どうですか。

○細井スポーツ振興部長 大山委員おっしゃられたように、都民のスポーツに対する要望というのはさまざまなものがございます。この要望に少しでもこたえていくというのは行政の使命であろうと思っておりますが、施設建設ばかりでなく、学校の体育施設の有効な活用とか、そのほかいろんな対応策があろうかと思っております。都といたしましては、今後、都民意識の調査も継続的に行いながら、都民の要望、それから、スポーツ施設のあり方このものも考えながら対応していくように考えておるところでございます。

○大山委員 都民の要望を今後もきちんと把握していきたいとおっしゃるんですから、きちんと要望を把握して、それでどうこたえていくのかというのをちゃんと検討してもらいたいし、実施してもらいたいと思います。
 公共施設整備に関してもう一つ重要なことは、都内のスポーツ団体が都大会など区市町村を越えるスポーツ大会をするとき、会場を確保すること自体が大変だということです。スポーツ振興基本計画では、「都立体育施設については、区市町村を越えるスポーツ大会や交流の場として、また、国際大会も開催できる広域的施設としての機能を重視していきます」となっています。しかし、都内のスポーツ団体が区市町村を越えるスポーツ大会などを開催するとき、都立の四施設では足りずに、都内の自治体の施設のうち大規模なものが使われています。都としては、この都立四施設で足りているという認識なんでしょうか。

○細井スポーツ振興部長 先ほども申し上げましたとおり、都立のスポーツ施設は全都的、広域的施設として大規模なスポーツ大会の場であると同時に、都民のスポーツ拠点としての役割も担ってございます。また一方、区市町村は身近なスポーツ施設でございます。都や区市町村が設置しましたスポーツ施設は、それぞれの役割を明確にした上で、さらに相互の連携を図りながら全施設を有機的に運営することにより、大会需要にこたえているもの、このように考えてございます。

○大山委員 それぞれ役割を明確にして大会需要にこたえているとおっしゃいますけれども、例えば、東京体育館はいつも予約でいっぱいだということを聞きましたので、私もインターネットであき状況を見てみました。九月からことしいっぱい、九月、十月、十一月、十二月、この四カ月間を見ても、あいているのは十月のわずかに二コマだけでした。人気があるんですよね、実際。
 例えば、請願者であります新日本スポーツ連盟の東京都連盟は、東京体育館でもやりますけれども、それだけでは足りなくて、比較的大きな体育館を持っている、例えば、羽村体育館というのはバレーコートが五面とれるようなんですね。ここを使ったり、中野だとか世田谷とか大田だとか、それらの区の体育館も借りるんです。区市町村の体育館は身近な役割なんだとおっしゃいましたけれども、東京都のだけじゃなくて区や市の比較的大きな体育館を借りてやっているんですね。で、大会需要にこたえている。これでもいえるんでしょうか。

○細井スポーツ振興部長 先生おっしゃるとおり、区市町村においても比較的大きな体育館を最近設置しておりまして、そういったところとの連携も十分に図りながら対応すれば、現状の大会需要にはこたえている、このように考えてございます。

○大山委員 区市町村は身近なスポーツなんだ、東京都は区市町村の境を越えた拠点としての役割なんだ、そういうふうに役割を分けておきながら、結局、区市町村の大きなところも借りるんです。それで連携をとるんです。結局、身近な区市町村の体育館の機能というのが、そこで侵食されているということなんじゃないんでしょうか。
 それで、私、新日本スポーツ連盟の方々が要請に見えて、お話を伺ったんです。連盟では、区市町村レベル、都レベルで何千人も参加する大きな大会を開いているんですけれども、連盟の皆さんが本当に都民のスポーツ要求にこたえるための努力、工夫をなさっていることに、私も認識を新たにしました。
 例えば、卓球大会でも、トーナメント戦にすると、せっかくお弁当をつくって朝から参加しても、一回戦で負けてしまった人は午前中で終わってしまうわけですね。勝ち抜いた人は夕方まで試合ができます。それでも参加費も同じ。これでは弱い人は楽しくないということで、まず四人一組にしてリーグ戦をやって、次にそれぞれのグループの一位の人同士、二位の人同士、それから三位の人同士というふうに組み合わせで試合をするという形式に変えたそうなんですね。
 そうすれば、強い人も弱い人も、必ず何試合かできます。しかも、自分と同じようなレベルの人と対戦ができるということで、非常に満足度も高くなって、次の大会ではもう少し上に行けるように頑張ろうとか、自分に合った目標を持つことができるということでした。仕事や勉強の合間にスポーツを楽しみたいと考える都民にとって、こんな大会なら参加したいと思えるようになっているんですね。
 また、バレーボールでは、女子、男子というだけではなくミックスという区分も設けています。すると、性別にかかわらず、必要な人数を集めればチームをつくれるので、やりたいと考えている人が実際にやるためのハードルが低くなって、参加しやすくなるそうです。また、年齢的に中年の域に差しかかった人が、普通の男子チームだとハードでついていけないということで、自分はもう大会に出るのは無理だなと思っていたらしいんですけれども、ミックスができて出場できてうれしいと喜んでいるという方のお話も伺いました。この大会は、さらにシニア、シニアミックスと区分もふえて、多くの方がバレーボールを楽しんでいるそうです。
 どうしたら都民のスポーツ要求にこたえて、気軽に楽しくスポーツに取り組めるようにするかということで、本当にきめ細かい工夫がされていて、頭が下がる思いでした。それで、これらの大会への出場希望者がどんどんふえて、募集を締め切っても問い合わせが来るほどなんだそうですね。だけど、会場がいっぱいなので断らざるを得ない。大会規模を大きくしたいけれども、とにかく会場がどこも満杯でなかなか確保できないというのが大きな悩みで、本当に施設を充実してほしいという請願の内容は、切実な願いなのだということでした。
 私は、こうした都民のスポーツ要求にこたえることこそ、東京都の自治体としての大切な役割だと思います。ぜひこの立場で増設もしていく、整備していくということでお願いしたいと思っています。
 そもそもスポーツ振興基本計画で、民間のフィットネスクラブまで入れて数が足りているという認識を改めなければならないということを指摘しておきたいと思います。きちんと関係団体に調査もして、都立スポーツ施設の整備計画を策定すること、これは当然だといえます。
 東京都の総合体育館が多摩の地域にありませんということなんですね。武蔵野の森総合スポーツ施設基本計画の見直しに入ったことについて、体育館も含め、やっと動き出すのかという関係者のというか、都民の皆さんの期待が大きいわけですね。具体的には、どのような見直しを、どのようなテンポで進めようとしているんでしょうか。

○細井スポーツ振興部長 先ほどもお答えしておりますけれども、本年五月に、都と地元三市で構成いたします調布基地跡地関連事業推進協議会におきまして、改めて武蔵野の森スポーツ施設につきまして整備構想を策定することといたしました。今後も地元の意向なども参考としまして適切に進めてまいります。

○大山委員 適切に進めていくということなんですけれども、やはり多摩の地域、それこそ広大で人口も多いということはさっき発言ありましたけれども、せめて一カ所はというこの請願ですから、きちんと目標も決めて進めていってもらいたいと思っていますし、地元自治体と話し合うというのは、これは当然です。それぞれの議会では特別委員会も設置されているようですから、それとの話し合い、それから、都民、スポーツ関係者などの意見も聞いて、積極的に進めていってほしいと思います。
 三つ目の都内スポーツ施設の老朽化に伴う改修・改築等に対し、財政支援の制度を創設することについてですけれども、東京国体で使う施設については改修の費用を二分の一出すということなんですよね。都内の体育施設の老朽化というのは深刻な状況で、ことしになってからも天井の落下事故なども起こっているわけですけれども、振興基本計画では区市町村との連携を述べているわけですから、都内の体育施設について、老朽化などに関しての実態を調査して、東京国体に使用する施設だけではなくて、区市町村が改修などできるように補助することが必要だと思いますが、どうですか。

○細井スポーツ振興部長 区市町村が設置しましたスポーツ施設につきましては、設置者の判断と責任で整備すべきと考えております。都としては、区市町村の施設の実態調査を実施し、改修などに対して補助するなどの個別の支援は考えてございません。国体に使用する施設については、先ほど委員がいわれたとおりの補助制度を設けているところでございます。

○大山委員 本当に人ごとのようにおっしゃいますけれども、結局、さっきも質疑の中で明らかになったのは、大規模な大会をやるにしても、区市町村の施設を借りざるを得ない状況になっているわけですよね。それは当然身近なスポーツを押しやってしまう影響が出ているということも、当然考えられるわけです。ですから、振興基本計画でもいっている、区市町村を越えるスポーツ大会や交流の場としての広域的施設としての機能を、区や市の体育館も果たしているということだとしなきゃいけないわけですね。だからこそ、やはりスポーツの施設、区市町村のものであっても、連携をさっきから強調していますけれども、きちんと連携をするんだというのだったら、広域自治体としての東京都の責任もきちんと果たしていかなきゃいけないと思います。
 スポーツをしたい都民がスポーツできるようにしようというのだったら、条件整備を行うのは東京都の責任ですから、三項目とも採択することに賛成です。
 以上です。

○古館委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○古館委員長 異議なしと認めます。よって、請願二〇第一四号は継続審査といたします。
 請願の審査を終わります。
 以上で生活文化スポーツ局関係を終わります。

○古館委員長 これより教育庁関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、教育長に大原正行君が就任されました。
 また、幹部職員に交代がありましたので、大原教育長からあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。

○大原教育長 平成二十年第二回定例会におきまして教育委員選任のご同意をちょうだいし、七月十三日付で教育長を拝命いたしました大原正行でございます。
 教育は今なお多くの課題を抱えておりますが、五月に策定をしました第二次東京都教育ビジョンで掲げた施策を着実に推進し、東京の教育改革を進めてまいる所存でございます。文教委員の皆様には、一層のご指導、ご助言をいただきますよう、何とぞよろしくお願いを申し上げます。
 続きまして、さきの人事異動で教育庁幹部職員に交代がございましたので、紹介をさせていただきます。
 次長の影山竹夫でございます。総務部長の松田芳和でございます。都立学校教育部長の森口純でございます。人事部長の直原裕でございます。教育政策担当部長の石原清志でございます。参事で人事企画担当の中島毅でございます。
 どうぞよろしくお願いを申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○古館委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○古館委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○大原教育長 平成二十年第三回都議会定例会に提案を予定しております議案の概要につきましてご説明を申し上げます。
 ご審議いただきます教育庁関係の案件は、平成二十年度教育庁所管補正予算案一件、条例案三件、契約案一件でございます。
 初めに、平成二十年度教育庁所管補正予算案についてでございます。公立小中学校及び幼稚園の耐震化は、次代を担う児童生徒等のとうとい命を守ることはもとより、地域の避難場所を確実に確保するためにも極めて重要な課題となっております。このため、区市町村の耐震化事業が一層促進されますよう、補助制度の創設や人材面での支援などを行う経費を計上するものでございます。
 次に、条例案でございますが、公益法人制度改革に伴い規定を整備する学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例外三件の条例案を提案してございます。
 続きまして、契約案でございますが、都立久我山学園特別支援学校(仮称)(二十)改築その他工事請負契約の一件でございます。
 詳細につきましては、総務部長からご説明を申し上げます。
 よろしくご審議のほどをお願い申し上げます。

○松田総務部長 初めに、平成二十年度教育庁所管補正予算案についてご説明申し上げます。
 お手元の平成二十年度教育庁所管補正予算説明書をごらんください。
 一ページをお開き願います。
 歳出予算の補正予算額は二十七億九千万余円でございます。
 二ページをお開き願います。
 補正予算額の内容でございますが、耐震化事業推進費といたしまして、区市町村に対し、公立小中学校及び幼稚園の耐震化事業に対する国庫補助金と起債可能額を除く設置者負担額及び国庫補助単価と実勢単価の差額の一部をそれぞれ補助する等の財政支援を行うとともに、区市町村の技術系職員の確保を支援するための経費を計上しております。
 以上、簡単ではございますが、補正予算案の説明を終わらせていただきます。
 続きまして、お手元の資料、平成二十年第三回東京都議会定例会議案(条例)によりまして、条例案のご説明をさせていただきます。
 一枚おめくりいただきまして、目次をお開き願います。
 今回提案を予定しております条例案は三件でございます。
 一ページをお開き願いたいと思います。
 学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例でございます。公益法人制度改革に伴いまして、規定を整備するものでございます。施行日は、平成二十年十二月一日としております。
 三ページをお開き願います。
 都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例でございます。公務災害補償の基準を定める政令の改正等に伴いまして、補償基礎額及び介護補償の額を改定するものでございます。施行日は、公布の日からとしておりますが、減額改正措置となるもののほかは平成二十年四月一日から適用としております。
 九ページをお開き願います。
 東京都立学校設置条例の一部を改正する条例でございます。改正内容につきましては、一一ページの新旧対照表をお開き願います。都立高校改革推進計画に基づき、高等学校で大田桜台高等学校、東京都特別支援教育推進計画に基づき、特別支援学校で青峰学園を、それぞれ設置いたします。施行日は、公布の日からとしております。
 次に、お手元の資料、平成二十年第三回東京都議会定例会議案(契約)に基づきまして、契約案のご説明をさせていただきます。
 今回提案を予定しております契約案は、都立久我山学園特別支援学校(仮称)(二十)改築その他工事請負契約でございます。
 一ページをお開き願います。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は十六億二千九百二十八万五千円、契約の相手方は東京都新宿区西新宿六丁目十六番六号、大日本・太陽建設共同企業体でございます。工期は、契約確定の日から平成二十二年十月二十九日まででございます。
 都立久我山学園特別支援学校(仮称)の平成二十二年度開校に向けて、改築その他工事を施行する必要があるものでございまして、四ページから七ページにかけまして各階の平面図を、八ページに契約案の概要を、それぞれお示ししております。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願いいたします。

○古館委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言願います。

○大山委員 三つ、お願いします。
 一つは、小中学校の耐震補強工事の実際にかかった工事費と、国の補助額及び補助単価に基づいて算出した額、それぞれの工事ごとに五年間お願いします。
 二つ目は、久我山学園特別支援学校の配置図はここの資料にありますが、広さがわかるようにお願いします。
 三番目は、久我山学園特別支援学校の教職員の配置と、盲学校と知的障害の特別支援学校がそれぞれ単独で設置された場合の教職員配置の比較を、職種別にお願いします。
 以上です。

○古館委員長 ただいま大山委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○古館委員長 異議なしと認めます。
 理事者においては、要求された委員と調整の上、ご提出を願います。
 以上で教育庁関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時九分散会

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