文教委員会速記録第十九号

平成十九年十二月十七日(月曜日)
第三委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長古館 和憲君
副委員長早坂 義弘君
副委員長門脇ふみよし君
理事吉原  修君
理事斉藤あつし君
理事石川 芳昭君
伊藤 ゆう君
松葉多美子君
中山 信行君
伊藤まさき君
鈴木 一光君
古賀 俊昭君
大山とも子君
服部ゆくお君

 欠席委員 なし

 出席説明員
生活文化スポーツ局局長渡辺日佐夫君
次長三橋  昇君
総務部長高西 新子君
教育庁教育長中村 正彦君
総務部長志賀 敏和君

本日の会議に付した事件
 意見書について
付託議案の審査(決定)
・第百九十二号議案 東京都育英資金条例の一部を改正する条例
・第百九十三号議案 東京都私立学校教育助成条例の一部を改正する条例
・第百九十四号議案 学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
・第百九十五号議案 学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
・第百九十六号議案 都立学校等に勤務する講師の報酬等に関する条例の一部を改正する条例
・第百九十七号議案 都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○古館委員長 ただいまから文教委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の今後の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 次に、意見書について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任をいただきました意見書中、二件につきましては、お手元配布の案文のとおり調整いたしました。
 案文の朗読は省略いたします。

国民生活センターの機能強化に関する意見書(案)
 近年、国民の消費生活を取り巻く環境は大きく変化している。悪質住宅リフォーム被害にみられるように、高齢者の生活基盤をも根底から危うくする深刻な消費者被害が多発している。また、幼児が指を切断するような痛ましい製品事故なども後を絶たない。商品表示の偽装や改ざんが露呈し、社会的信用を失墜させた老舗もある。
 もとより、消費者被害や事故が発生したときは、速やかに情報を収集・分析し、適切な対策を迅速に講ずることが求められているが、こうした危機的状況においては、国も地方自治体も、消費者保護対策を一層強化する必要がある。
 現在、国においては、独立行政法人改革を進めているが、国民生活センターの見直しに関しては、消費者保護を充実・強化するという観点から実施すべきである。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、次の事項を実現するよう強く要請する。
一 消費者から相談を直接受け付ける窓口を存続し、相談情報等の分析を基に被害の拡大防止を図る観点から、早期に対処すべき事案について、迅速に措置できるよう必要な態勢を整えること。
二 全国の消費者センターとの連携を強化するため、情報収集の迅速化と範囲の拡大を図るほか、事業者と消費者との間に生じた紛争が早期に解決されるよう機能を整備すること。
三 公正・中立な立場から製品事故の原因を究明するため、商品テストの大幅な外部委託化の方針を転換し、商品テスト機能を強化する方向で適切な措置を講ずること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十九年十二月 日
東京都議会議長 比留間敏夫
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
経済産業大臣
国民生活担当大臣
行政改革担当大臣  あて

原油価格高騰への対応に関する意見書(案)
 政府は、原油価格高騰が国民生活や中小企業経営を圧迫しつつある現状を踏まえ、国の内外において多くの重要かつ困難な課題を抱えるなかで、本年十二月十一日に関係閣僚会議を開き、緊急対策の基本方針を速やかに決定した。
 しかしながら、この先も原油価格が高騰を続けることになれば、国民生活と地域経済に大きな影響を及ぼすことになり、日本経済全体の先行きにとっても極めて重大な問題が生じてくる。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、次の事項を講ずるよう強く要請する。
一 国際原油市場の安定に向けた国際協調を推進すること。
二 資源・エネルギーの安定供給を確保すること。
三 食料品等の生活必需品の便乗値上げについて厳重に監視すること。
四 原油・石油製品及び鋼材の価格や供給の安定化を図ること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十九年十二月 日
東京都議会議長 比留間敏夫
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
経済産業大臣
経済財政政策担当大臣  あて

○古館委員長 本件は、議長あて提出の手続をとりたいと思いますので、ご了承願います。
 なお、その他の意見書につきましては、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○古館委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百九十二号議案から第百九十七号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○大山委員 私は、日本共産党を代表して、第百九十七号議案に反対、その他の議案には賛成する立場から意見を表明します。
 第百九十四号議案については、労使合意がなされていますので、賛成はします。しかし、この条例改定で指摘しなければならないのは、第一に休息時間の削除です。現在は、勤務時間四時間について、その勤務時間に含む十五分の休息時間を置かなければならないという規定になっているものをなくすことです。
 もう一つは、勤務時間が六時間を超える場合は四十五分だった休憩時間を、「少なくとも四十五分」と、「少なくとも」を入れたことです。休息時間がなくなったといっても、トイレや水分補給などの生理的な要求はいうまでもないことですが、くれぐれも抑えることにならないようにしなければなりません。
 同時に、勤務時間の問題です。ことしの都人事委員会勧告の人事制度及び勤務時間制度等に関する報告では、都内民間事業所における平均所定労働時間は、一日当たり七時間四十分、一週間当たり三十八時間二十九分だと報告し、国の人事院勧告では、民間準拠を基本に早期に職員の勤務時間を見直すことが適当であるとして、来年をめどに、行政サービスに支障を生じさせることがないよう勤務体制の整備等の具体的準備を行った上で勧告するとしていることも述べています。
 人事制度の位置づけからいっても、勤務時間についても民間準拠することは当然のことです。同じ報告の中に、都民サービス低下をしないように、また所要の環境整備を含めて検討していくとありますが、それも当然のことです。
 都民サービスの低下をしないように勤務時間を短縮するためには、人員増などの整備は当然のことといえます。早期に所要の環境整備を行い、勤務時間も民間準拠できるようにしていくことを求めておきます。
 同時に、指摘しなければならないことは、学校の現場では、教員が休憩時間も満足にとれない状況があるということです。文科省が昨年七月から十二月にかけて調査した全国の公立小中学校の教員への調査によれば、一日当たりの休息、休憩の平均取得時間は約十分、夏休みでもやっと四十五分です。休息、休憩時間、勤務時間の検討なら、こうした実態を解決することこそ必要です。教員の多忙化を解消するための条件整備をしていくことも強く求めます。
 第百九十七号議案は、学校医等の公務災害の補償に関する条例の改定でありますが、第一子、第二子については減額、第三子はわずかに増額ですが、圧倒的に該当が多い第一子、第二子の分を減額する理由は全くありませんので、反対です。
 以上です。

○古館委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第百九十七号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立を願います。
   〔賛成者起立〕

○古館委員長 起立多数と認めます。よって、第百九十七号議案は原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百九十二号議案から第百九十六号議案までを一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○古館委員長 異議なしと認めます。よって、第百九十二号議案から第百九十六号議案までは、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○古館委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○古館委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○古館委員長 この際、所管二局を代表いたしまして、中村教育長から発言を求められておりますので、これを許します。

○中村教育長 所管両局を代表いたしまして、ごあいさつをさせていただきます。
 本定例会にご提案申し上げておりました議案等につきまして、ご審議、ご決定をいただき、まことにありがとうございました。
 ご審議の過程で賜りました貴重なご意見、ご要望等を踏まえまして、これからの事業執行に万全を期してまいります。
 簡単ではございますが、御礼の言葉とさせていただきます。ありがとうございました。

○古館委員長 発言は終わりました。
 以上をもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時八分散会

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