経済・港湾委員会速記録第七号

令和八年六月三日(水曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長大山とも子君
副委員長もり  愛君
副委員長渋谷のぶゆき君
理事両角みのる君
理事慶野 信一君
理事藤田りょうこ君
いいだ健一君
さとうさおり君
おぎの 稔君
上田 令子君
山田あさみ君
三雲 崇正君
福井ゆうた君
山崎 一輝君

欠席委員 なし

出席説明員
産業労働局局長吉村 恵一君
次長理事兼務関口 尚志君
理事奈良部瑞枝君
総務部長阿部 泰之君
産業企画担当部長DX推進担当部長兼務富岡麻紀子君
企画調整担当部長女性活躍推進担当部長兼務齋藤  順君
企画調整担当部長下羅 智宏君
働く女性応援担当部長金子しのぶ君
国際金融都市推進総括担当部長村本 一博君
国際金融プロモーション推進担当部長小出 真志君
商工部長福田 哲平君
商工施策担当部長大川 徳明君
金融部長若林  憲君
金融支援担当部長松田 義史君
産業・エネルギー政策部長米澤 鉄平君
産業政策連携促進担当部長岡野 守治君
新エネルギー推進担当部長佐藤 拓也君
観光部長江村 信彦君
観光振興担当部長前田 千歳君
農林水産部長板倉 広泰君
安全安心・地産地消推進担当部長三角知恵人君
雇用就業部長新田 智哉君
事業推進担当部長西田雄一郎君
スタートアップ戦略推進本部本部長佐久間巧成君
理事片山 和也君
戦略推進部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務鈴木  成君
プロモーション推進部長鈴木のり子君
イノベーション推進担当部長小澤 常裕君
東京eSGプロジェクト推進担当部長スタートアップ戦略推進担当部長兼務松本 克己君
スタートアップ戦略推進担当部長岩井 志奈君
スタートアップ戦略推進担当部長工藤 慎市君
スタートアップ戦略推進担当部長前林 一則君
港湾局局長田中  彰君
次長福崎 宏志君
技監村田 拓也君
総務部長原   郁君
企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務神戸 友成君
調整担当部長前山 琢也君
港湾経営部長石井  均君
港湾振興担当部長三浦 大助君
臨海開発部長水飼 和典君
臨海総合調整担当部長千田  敏君
臨海副都心まちづくり推進担当部長渡邊 正也君
港湾整備部長佐藤 賢治君
計画調整担当部長廣松 智樹君
港湾計画担当部長港湾DX推進担当部長島しょ空港技術担当部長兼務村岡洋次郎君
離島港湾部長儀間  潔君
島しょ・小笠原空港整備担当部長松本 祐一君

本日の会議に付した事件
スタートアップ戦略推進本部関係
第二回定例会提出予定案件について(説明)
・令和八年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 スタートアップ戦略推進本部所管分
港湾局関係
第二回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都海上公園条例の一部を改正する条例
・新海面処分場(八)Dブロック南側護岸遮水・裏埋工事請負契約
報告事項(説明・質疑)
・令和七年度東京都一般会計予算(港湾局所管分)の繰越しについて
・令和七年度東京都臨海地域開発事業会計予算の繰越しについて
・令和七年度東京都港湾事業会計予算の繰越しについて
産業労働局関係
第二回定例会提出予定案件について(説明)
・令和八年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 産業労働局所管分
報告事項(説明・質疑)
・令和七年度東京都一般会計予算(産業労働局所管分)の繰越しについて
陳情の審査
(1)七第一七九号の二 女性活躍政策の実効性の確保及び国民主権に基づく制度の再設計に関する陳情

○大山委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の担当書記に交代がありましたので、紹介いたします。
 議事課担当書記の廣政悟さんです。議案法制課担当書記の俣野陽平さんです。
 よろしくお願いいたします。
   〔書記挨拶〕

○大山委員長 次に、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 次に、先般の人事異動に伴い、労働委員会事務局及び中央卸売市場の幹部職員に交代がありましたので、順次ご紹介いたします。
 初めに、労働委員会事務局長に岩野恵子さんが就任されました。
 岩野事務局長から挨拶があります。
 岩野恵子さんを紹介いたします。

○岩野労働委員会事務局長 去る四月一日付で労働委員会事務局長を拝命いたしました岩野恵子でございます。
 大山委員長をはじめ、委員の皆様方のご指導、ご鞭撻を賜り、東京の経済の発展と働き方改革の着実な推進に向け、安定した労使関係の構築に尽力してまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○大山委員長 次に、中央卸売市場の幹部職員に交代がありましたので、中央卸売市場長から紹介があります。

○猪口中央卸売市場長 去る四月一日付の人事異動によりまして、当局の幹部職員に異動がございましたので、ご紹介をさせていただきます。
 管理部長の飯野雄資でございます。事業部長の澤崎道男でございます。渉外調整担当部長でDX推進担当部長兼務の新保幸裕でございます。市場政策担当部長で女性活躍推進担当部長、子供政策連携室企画調整担当部長及びスタートアップ戦略推進本部スタートアップ戦略推進担当部長兼務の渡邊勝美でございます。財政調整担当部長の大谷賢司でございます。環境改善担当部長の泉谷信夫でございます。本委員会との連絡に当たらせていただきます総務課長の渡邉和成でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○大山委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。

○大山委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、スタートアップ戦略推進本部、港湾局及び産業労働局関係の第二回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、港湾局及び産業労働局関係の報告事項の聴取並びに産業労働局関係の陳情の審査を行います。
 なお、本日は、提出予定案件については、説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行い、報告事項については、説明聴取の後、質疑を終了まで行いますので、ご了承願います。
 これよりスタートアップ戦略推進本部関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、スタートアップ戦略推進本部長に佐久間巧成さんが就任されました。
 佐久間本部長から挨拶並びに交代のあった幹部職員の紹介があります。
 佐久間巧成さんを紹介いたします。

○佐久間スタートアップ戦略推進本部長 去る四月一日付でスタートアップ戦略推進本部長に就任しました佐久間巧成でございます。
 当本部では、イノベーションを通じて社会課題の解決と経済成長の好循環を創出し、持続可能な都市、社会の実現に向けまして、スタートアップ支援の取組を推進しております。
 世界の人々が集い交流するSusHi Tech Tokyo、Tokyo Innovation Baseを結節点としたスタートアップエコシステムの形成など、国内外の多様な主体とともに、スタートアップ戦略二・〇に掲げたグローバルとスケールアップなどの取組を加速させてまいります。
 大山委員長をはじめ、各委員の皆様方のご指導、ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
 引き続きまして、先般の人事異動により、当部の幹部職員に交代がございましたので、ご紹介させていただきます。
 戦略推進部長の鈴木成でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者挨拶〕

○大山委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。

○大山委員長 次に、第二回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○佐久間スタートアップ戦略推進本部長 今定例会に提出を予定しておりますスタートアップ戦略推進本部所管の令和八年度一般会計補正予算案についてご説明いたします。
 お手元の資料第1号、令和八年度補正予算説明書の一ページをお開き願います。
 1、総括表、一般会計歳入歳出予算にございますとおり、歳出について四億円の増額補正を行うものでございます。
 以上が今定例会に提出を予定しております予算案の概要でございます。
 詳細は戦略推進部長から説明させていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○鈴木戦略推進部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 引き続き、私から、当本部所管部の令和八年度一般会計補正予算案につきましてご説明させていただきます。
 一ページの一般会計歳入歳出予算の総括表につきましては、ただいま本部長からご説明いたしましたとおりの内容でございます。
 二ページをお開きください。歳出予算科目は、款、産業労働費、項、スタートアップ戦略推進費、目、管理費でございます。
 これは、新たにSusHi Tech Globalプロジェクト選定企業から選抜したスタートアップと連携し、資源、エネルギーなどの構造転換につながる新技術の社会実装を推進するため、四億円を増額補正するものでございます。
 続きまして、三ページをお開きください。3、繰越明許費でございます。
 スタートアップによる資源・エネルギー等レジリエンス強化事業で七千五百万円を計上しております。
 続きまして、四ページをお開きください。4、債務負担行為でございます。
 スタートアップによる資源・エネルギー等レジリエンス強化事業といたしまして、債務負担の期間を令和九年度から令和十年度まで、限度額を八億五千万円としてございます。
 債務負担の理由といたしましては、支援期間が三年度にわたり、分割契約が困難なためでございます。
 以上をもちまして、大変雑駁ではありますが、今定例会に提出を予定しております案件につきまして、説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願いいたします。

○大山委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○上田委員 スタートアップによる資源・エネルギー等レジリエンス強化事業において対象となるSusHi Tech Globalプロジェクト選定企業の具体的な社数や職種、及びそのうち都内に本社を置く企業の割合が分かるもの。
 同じく外部人材による審査会の構成員及び審査プロセス、評価基準の詳細、想定が分かるもの。
 支援上限額最大二億円の積算根拠及び実証関連経費の内訳。コンサルタントや外部事業者の再委託とかちょっとチェックしたいので、それらが分かるもの。
 同事業における債務負担行為九億円の年度別、項目別の支出想定及び事業が不調に終わった場合の事業中止基準、補助金返還規定が分かるもの。
 以上です。

○さとう委員 私から三点ございます。
 一点目が、スタートアップによる資源・エネルギー等レジリエンス強化事業の成果目標が確認できる資料。
 二点目が、採択済み七十七社のうち、資源循環やエネルギー転換等に関連する企業の事業内訳リスト。
 三点目が、既存のGXエネルギー関連事業の進捗状況や成果が把握できる資料、事業開始から現在まで。
 お願いします。

○大山委員長 ほかにありますか。−−よろしいですか。
 ただいま上田委員、さとう委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
 以上でスタートアップ戦略推進本部関係を終わります。

○大山委員長 これより港湾局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員に交代がありましたので、港湾局長から紹介があります。

○田中港湾局長 去る四月一日付で当局の幹部職員に異動がありましたので、ご紹介させていただきます。
 次長の福崎宏志でございます。総務部長の原郁でございます。企画担当部長でDX推進担当部長及び女性活躍推進担当部長を兼務しております神戸友成でございます。調整担当部長の前山琢也でございます。港湾経営部長の石井均でございます。港湾振興担当部長の三浦大助でございます。臨海開発部長の水飼和典でございます。臨海総合調整担当部長の千田敏でございます。港湾計画担当部長で港湾DX推進担当部長及び島しょ空港技術担当部長を兼務しております村岡洋次郎でございます。離島港湾部長の儀間潔でございます。当委員会との連絡に当たります総務課長の伊藤正則でございます。企画計理課長の升田修輔でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○大山委員長 紹介は終わりました。

○大山委員長 次に、第二回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○田中港湾局長 令和八年第二回東京都議会定例会に提出を予定しております当局所管の案件の概要につきましてご説明申し上げます。
 今回提出を予定しております案件は、条例案一件、工事請負契約議案一件でございます。
 初めに、条例案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料1、令和八年第二回東京都議会定例会条例案をご覧ください。
 表紙をおめくりいただきまして、目次に記載のございますとおり、東京都海上公園条例の一部を改正する条例の一件でございます。
 一ページをご覧ください。今回の改正は、東京都立京浜島ふ頭公園を特別区へ移管するため、廃止するものでございます。
 条例案の説明は以上でございます。
 続きまして、工事請負契約議案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料3、工事請負契約議案の概要をご覧ください。
 表紙をおめくりいただきまして、目次に記載しておりますとおり、新海面処分場(八)Dブロック南側護岸遮水・裏埋工事でございます。
 一ページをご覧ください。本件は、東京港第九次改訂港湾計画に基づき、新海面処分場Dブロック南側護岸の遮水、裏埋工事を行うものでございます。
 以上で令和八年第二回定例会提出予定議案の概要説明を終わらせていただきます。
 詳細につきましては、総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○原総務部長 ただいまの局長の概要説明に続きまして、提出案件の詳細についてご説明申し上げます。
 初めに、条例案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料2、条例案の概要をご覧ください。
 表紙をおめくりいただきまして、目次に記載のとおり、東京都海上公園条例の一部を改正する条例の一件でございます。
 一ページをご覧ください。改正の概要でございますが、東京都立京浜島ふ頭公園を特別区へ移管するため、廃止するものでございます。
 主な改正内容といたしまして、東京都立京浜島ふ頭公園の名称等を削除するものでございます。
 本条例の施行期日は、公布の日を予定しております。
 また、二ページに新旧対照表を掲載しております。
 続きまして、工事請負契約議案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料3、工事請負契約議案の概要をご覧ください。
 表紙をおめくりいただきまして、目次に記載のとおり、新海面処分場(八)Dブロック南側護岸遮水・裏埋工事でございます。
 本件は、東京港第九次改訂港湾計画に基づき、新海面処分場Dブロック南側護岸の遮水、裏埋工事を行うものでございます。
 工事場所は東京港新海面処分場(Dブロック)、契約の相手方は若築・京浜港湾建設共同企業体、契約金額は十六億八千百九十万円、工期は令和九年十二月二十八日でございます。
 契約の方法、入札回数、入札者数等はご覧のとおりでございます。
 二ページに案内図を、三ページに図面を掲載してございますので、後ほどご覧いただきたいと存じます。
 以上で令和八年第二回都議会定例会に提出を予定しております港湾局関係の案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○大山委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○上田委員 京浜島ふ頭公園の移管に関する大田区から東京都への要望及び協議に関わるこれまでの経緯が分かるもの。
 大田区が策定検討しているとされる、この京浜島ふ頭公園周辺の空港臨海部における緑やにぎわい創出等に関わる施策計画の概要が分かるもの。
 同じく、大田区ですね、特別区への移管に伴う財産処分の基本方針や、数字を込めた財産処分の状況が分かるもの。
 次に、新海面処分場Dブロック南側護岸遮水・裏埋工事の契約締結に係る入札参加条件と参加可能事業者数及び辞退理由、低入札者への聴取の日時と内容の分かるもの。
 以上です。

○大山委員長 ほかにありますか。−−よろしいですか。
 ただいま上田委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○大山委員長 次に、理事者から報告の申出がありますので、これを聴取いたします。

○原総務部長 令和七年度予算の繰越しにつきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料4、令和七年度繰越説明書をご覧いただきたいと存じます。
 三ページをお開き願います。初めに、一般会計予算の繰越しについてご説明させていただきます。
 繰越明許費繰越の総括表でございます。
 一番上の段に記載のとおり、令和七年度の歳出予算現額七百六十億三千七百万余円に対しまして、繰越明許費の予算議決額は二百三十一億円、繰越額は四十一億三千九百万余円でございます。
 次に、繰越しの内訳についてご説明申し上げます。
 五ページをお開き願います。1、東京港整備事業でございます。
 繰越明許費の予算議決額は百九十八億九千百万円、繰越額は二十八億五千五百万余円でございます。
 五ページから六ページの右側説明欄に記載のとおり、工事の調整等に日時を要したことにより、事業の一部を翌年度に継続実施するものでございます。
 七ページをお開き願います。2、島しょ等港湾整備事業でございます。
 繰越明許費の予算議決額は三十二億九百万円、繰越額は十二億八千三百万余円でございます。
 七ページから八ページの右側説明欄に記載のとおり、工事の調整等に日時を要したことにより、事業の一部を翌年度に継続実施するものでございます。
 以上で一般会計予算の繰越しについて説明を終わらせていただきます。
 引き続きまして、臨海地域開発事業会計予算の繰越しについてご説明申し上げます。
 一一ページをお開き願います。建設改良費繰越の総括表でございます。
 令和七年度予算で建設または改良に要する経費として計上した額は百二十二億一千百万余円、このうち繰越額は、右から三列目、翌年度繰越額の欄に記載のとおり九億八千八百万余円でございます。
 繰越しの内訳につきましては、一三ページに記載してございます。
 右側説明欄に記載のとおり、工事の調整に日時を要したことにより、事業の一部を翌年度に継続実施するものでございます。
 引き続きまして、港湾事業会計予算の繰越しについてご説明申し上げます。
 一七ページをお開き願います。建設改良費繰越の総括表でございます。
 令和七年度予算で建設または改良に要する経費として計上した額は二十七億二千万余円、このうち繰越額は、右から三列目、翌年度繰越額の欄に記載のとおり一億三千七百万余円でございます。
 繰越しの内訳につきましては、一九ページに記載してございます。
 右側説明欄に記載のとおり、工事の調整に日時を要したことにより、事業の一部を翌年度に継続実施するものでございます。
 以上で令和七年度予算の繰越しにつきましてご説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○大山委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○上田委員 まず、一般会計、東京港、島しょ整備です。
 東京港整備事業などで総額四十一億四千万円が翌年度に繰り越されています。繰越説明書の内訳を確認しますと、東京国際クルーズふ頭の陸上電力供給設備導入をはじめ、幾つかの工事で、一様に工事の調整等に日時を要したためという理由が挙げられています。
 クルーズ客船への陸電供給など環境に配慮した港湾整備は、今後の東京港にとっても大切な取組だと認識はしておりますが、繰越しとなった経緯をまずお聞かせください。

○佐藤港湾整備部長 東京国際クルーズふ頭の陸上電力供給設備につきましては、基本設計の委託受注者より前払い金を請求しない旨の申出がありましたことから、その分、繰越しを行ったものでございます。

○上田委員 あわせて、これら繰り越された事業の現在の進捗状況と、今年度中の完了に向けた今後の見通しについて局の受け止めを伺います。

○原総務部長 今回繰り越した各事業につきましては、年度中に完了するよう取り組んでいます。

○上田委員 クルーズふ頭の陸電設備について、基本設計の受注者からの前払い金の請求がなかったことを繰越しの理由とされておりますが、これは単に支出のタイミングという会計上の手続の話にすぎず、なぜ年度内に設計業務そのものが完了しなかったのか、受注者との調整や船会社との技術的な協議に想定以上の時間を要したのではなかったのか、見解を伺います。

○佐藤港湾整備部長 本基本設計につきましては、令和七年度から八年度の二か年にわたる債務行為によりまして実施することになってございます。

○上田委員 二か年完了をしっかりと見届けたいと思います。
 次に、臨海地域開発事業会計でございます。
 こちらは、予算計上額約百二十二億一千万円に対して、翌年度繰越額が約九億八千万円となっています。また、繰越しの明細にある土地区画整理事業の開発者負担金についても、やはり工事の調整が理由とされています。
 開発者や関係各所との調整に日時を要したとのことですが、本件繰越しが生じた具体的な背景にはどのような要因があったのでしょうか。入札の動向や精査によるものなのか、あるいは現在の社会情勢や経済環境の変化が影響しているのか、繰越しとなった経緯を教えてください。

○水飼臨海開発部長 土地区画整理事業の道路補修工事や橋桁防護設置工事におきまして、交通管理者や地元自治会との協議に時間を要したことから、開発者負担金が繰越しとなったものでございます。

○上田委員 その上で、今後の臨海副都心開発の進め方やスケジュールにどのような影響があるのか、今後の方向性について見解を伺います。

○水飼臨海開発部長 これらの工事につきましては、供用中の道路におけます道路標識の交換など、道路の通行に支障を及ぼすものではなく、事業の進捗に影響はございません。

○上田委員 影響はないということなんですが、交通管理者や地元自治会との協議に時間を要したとしつつ、事業の進捗には影響はないという答弁でした。
 しかし、供用中の道路である以上、警察や地元自治会との調整が必要になることは、当初から十分に予見できたはずではないでしょうか。
 事前の調整プロセスの見通しが甘かったのではないか、局の認識を伺います。

○水飼臨海開発部長 交通安全性の確保などにつきまして、周辺環境の変化に伴い、必要な調整を行ったものでございます。

○上田委員 最後に、港湾事業会計です。
 予算計上額約二十七億二千万円に対し、支払い義務発生額が約七億三千万円で、十号地ふ頭内通路の無電柱化整備予備設計などについては、約一億三千万円が翌年度に繰り越されています。
 防災や安全性の観点から、無電柱化の推進は、電柱ゼロというわけですから、着実に進めていくべき事業とも考えますが、予備設計の段階でどのような調整に時間を要したのか、まずはその理由をお聞かせください。

○石井港湾経営部長 電力設備の配線に関し、電線管理者との調整に時間を要したことによるものでございます。

○上田委員 では、事業全体として、これらの繰越しが生じた理由と、今後の事業執行について局の考えを確認します。

○原総務部長 これらの繰越しにつきましては、関連する事業者や他の工事との関係で工程を調整したことなどにより、工期を変更したものでございます。
 繰り越した各事業につきましては、年度中に完了するよう取り組んでいます。

○上田委員 最初の予備設計の段階から、電線管理者との調整にこれほど時間を要していては、今後の詳細設計や本工事の工程において、さらなる遅延を招く懸念が拭えません。中東の問題もありますしね。
 局が主導権を持って関係事業者との工程調整を綿密に行うべきと考えますが、今後の取組について伺います。

○石井港湾経営部長 電線管理者が配線計画の作成に当たり、周辺工事の進捗等を踏まえる必要が新たに生じたためでございます。
 引き続き、適切に取り組んでまいります。

○上田委員 それぞれの事業について、事前の地元調整や関係事業者との工程管理、さらには周辺工事の進捗に伴う新たな状況の変化など、現場における様々な予期せぬ調整の難しさがあることは、事実としては理解いたしました。
 また、一般会計のクルーズふ頭陸電設備について、二か年の債務負担行為による実施である旨の説明も承りました。
 単年度で完了しない大規模なインフラ整備において、このような複数年の財政枠組みを活用すること自体は、確実かつ合理的な事業執行のため必要で、正当な手続であると認識しております。
 しかしながら、制度上、正当な複数年事業であるからこそ、初年度の段階で生じる前払い金の請求がなかったといった会計上の理由や調整の遅れが、本来想定していた全体の進行工程に対してどのように影響をしているのか、進行管理の在り方を事後的にしっかりと検証していくことは、私どもの重要な役割でございます。
 最初の予備設計や事前の合意形成の段階における見通しの立て方は、その後の本工事全体のスケジュールや予算執行の適正化に直結する留意点でもございます。局として、当初の計画策定や見通しの精度向上にさらに取り組んでいただきたいと思います。
 局からは、不用額の具体的な内容については、秋の決算特別委員会において、決算額等と併せて説明の上、審議いただく想定であるとの見解は私も理解しているところで、事前にいただいているところでございます。
 今回は予算繰越しの報告事項でありますので、これ以上の精査はしませんが、秋の決算特別委員会等においては、今回生じている不用額や繰越しの背景にある構造的な課題、そして、今後のより確実な事業執行に向けた改善策について、より建設的かつ深い議論ができるよう心積もりをお願いいたします。
 以上、確実な事業執行と計画の透明性向上を要望いたしまして、私の質問を終わります。
   〔佐藤港湾整備部長発言を求む〕

○大山委員長 どうした−−質問されていませんよ。(佐藤港湾整備部長「すみません、追加でちょっと、先ほどの答弁を修正させていただきたいのですが」と呼ぶ)修正ですか。(佐藤港湾整備部長「はい」と呼ぶ)修正だけですね。(佐藤港湾整備部長「訂正させていただきたいのですが」と呼ぶ)訂正。(佐藤港湾整備部長「すみません」と呼ぶ)はい。訂正だけですよ。

○佐藤港湾整備部長 すみません、失礼いたしました。
 先ほどのクルーズふ頭の陸電設備の繰越理由の答弁で、債務と申し上げましたが、正しくは債務負担行為でございます。訂正させていただきます。

○大山委員長 ほかに発言ありますか。−−よろしいですか。
 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。

○大山委員長 これより産業労働局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、産業労働局長に吉村恵一さんが就任されました。
 吉村局長から挨拶並びに交代のあった幹部職員の紹介があります。
 吉村恵一さんを紹介いたします。

○吉村産業労働局長 去る四月一日付で産業労働局長に就任いたしました吉村恵一でございます。
 大山委員長をはじめ、委員の皆様のご指導、ご鞭撻を賜りまして、微力ではございますが、産業労働行政の一層の推進に全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 引き続きまして、先般の人事異動によりまして、当局幹部職員に交代がございましたので、ご紹介させていただきます。
 金融部長の若林憲でございます。農林水産部長の板倉広泰でございます。産業企画担当部長の富岡麻紀子でございます。働く女性応援担当部長の金子しのぶでございます。新エネルギー推進担当部長の佐藤拓也でございます。安全安心・地産地消推進担当部長の三角知恵人でございます。事業推進担当部長の西田雄一郎でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○大山委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。

○大山委員長 次に、第二回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○吉村産業労働局長 令和八年第二回東京都議会定例会に提出を予定しております産業労働局関係の令和八年度補正予算案一件につきまして、ご説明申し上げます。
 今回の措置は、中東情勢の影響が長期化しつつある状況を踏まえ、石油のみに頼らない社会の実現に向けて、エネルギー構造の転換等を加速化するとともに、足元で厳しい事業者の皆様の不安を払拭していく観点から行うものでございまして、つなぎ融資など一部事項につきましては、予備費を活用して迅速に対応を開始しております。
 補正予算案といたしましては、原材料価格高騰などの影響を受ける中小企業等の資金繰り支援や価格転嫁の後押しなど、経営の下支えに資する施策を講じるとともに、非石油由来製品等の開発支援のほか、ZEVの導入や水素の活用など脱炭素化の推進に資する施策などに必要な予算と繰越明許費、債務負担行為を計上してございます。
 以上で第二回定例会提出予定案件の概要説明を終わらせていただきます。
 なお、案件の詳細につきましては、総務部長からご説明させていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○阿部総務部長 令和八年度一般会計の補正予算案についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料1、令和八年度一般会計補正予算説明書をご覧ください。
 表紙をおめくりいただき、一ページをご覧ください。総括表でございます。
 今回の歳出の補正予算額は、左下の合計欄にございますとおり二百六十三億六千七百七十五万八千円でございます。
 次に、歳入の内訳についてご説明申し上げます。
 四ページをご覧ください。5、繰入金の補正予算額は百五億二千八百三十五万四千円でございます。これは、ゼロエミッション東京推進基金などからの繰入金を計上するものでございます。
 次に、歳出の内訳についてご説明申し上げます。
 六ページをご覧ください。1、中小企業対策の補正予算額は百三十八億七千九百八十一万七千円でございます。
 その下段にございます1、経営安定支援は二億二千七百七十三万九千円を計上しております。
 これは、ページ右側説明欄にございます1、中東情勢による原材料価格高騰に伴う価格転嫁等緊急支援事業について、中東情勢を契機としたコスト高騰の影響を受ける中小企業等の適切な価格転嫁等を後押しするため、相談支援体制を強化するとともに、プッシュ型での支援を実施するものでございます。
 2、技術支援は二億四千百九十二万六千円を計上しております。
 これは、ページ右側説明欄にございます1、非石油由来製品等開発支援事業について、石油代替製品や原材料及びエネルギー量の削減等に資する製品、サービス等の開発に取り組む都内中小企業等を支援するものでございます。
 3、創業支援は四千三百四十五万四千円を計上しております。
 これは、ページ右側説明欄にございます1、スタートアップを活用したナフサ代替素材等の社会実装促進事業について、資源やエネルギー面における課題解決に資する革新的な製品、サービス等を有するスタートアップを対象に、ビジネスモデルの実証を伴走型で支援するものでございます。
 4、総合的支援は百八億八千七百六十九万八千円を計上しております。
 これは、ページ右側説明欄にございます1、中東情勢による原材料価格高騰に伴う経営基盤安定化緊急対策事業について、中東情勢を契機としたコスト高騰等の影響を受け、利益率の低下が見込まれる中小企業等に対し、原材料費の縮減等に資する設備、システム等の導入に向けた取組に要する経費を助成するものでございます。
 七ページをご覧ください。5、金融支援は二十四億七千九百万円を計上しております。
 これは、ページ右側説明欄にございます1、制度融資信用保証料補助について、中小企業制度融資の信用保証料補助を拡充するものでございます。
 次に、2、産業・エネルギー対策の補正予算額は百二十四億四千七百四十八万一千円でございます。
 その下段にございます1、産業・エネルギー政策の企画・調整等は二十一億九千百七十三万一千円を計上しております。
 ページ右側説明欄にございます1、HTTに取り組む事業者の実践推進は、都内事業者への架電、企業訪問等によりHTT取組の周知及び関連事業の利用促進を図る取組について規模を拡充するもので、四千五百四十七万七千円を計上しております。
 2、国産SAF利用促進緊急対策事業は、国産SAFを製造し、羽田空港において航空会社へ供給する石油元売等の都内企業に対して、当初予算で実施している支援とは別に、新たに既存航空燃料との価格差を追加で補助することで国産SAFの利用を促進するもので、二億二千七百十二万七千円を計上しております。
 3、ナフサ代替素材等開発支援事業は、ナフサ代替原料を用いた石油由来製品の代替素材開発等、石油のみに依存しない新たな技術や素材等の開発に取り組む事業者等を支援するもので、二億五千六百七万円を計上しております。
 4、中小企業特別高圧電力・工業用LPガス価格高騰緊急対策事業は、特別高圧電力や工業用LPガスを利用する中小企業者の負担軽減に向けた緊急対策として支援金を支給するもので、十六億六千三百五万七千円を計上しております。
 その下段にございます2、省エネルギー施策の推進は三十五億八千二百五十九万六千円を計上しております。
 これは、ページ右側説明欄にございます1、ゼロエミッション化に向けた省エネ設備導入・運用改善支援事業について、省エネ設備の導入及び運用改善の実践を行う都内中小企業等に対して経費の一部を補助する取組について規模を拡充するものでございます。
 八ページをご覧ください。3、再生可能エネルギー施策の推進は二十二億一千十四万三千円を計上しております。
 これは、ページ右側説明欄にございます1、地産地消型再エネ・蓄エネ設備導入促進事業について、地産地消型の再エネ発電等設備、再エネ熱利用設備を設置する事業者に対して経費の一部を補助する取組について規模を拡充するものでございます。
 その下段にございます4、エネルギーマネジメントの推進は十二億三千五百五十一万一千円を計上しております。
 これは、ページ右側説明欄にございます1、需給最適化に向けたエネルギーマネジメント推進事業について、複数事業者が行うエネルギーマネジメントを推進する事業者に対して経費の一部を補助する取組について規模を拡充するものでございます。
 その下段にございます5、水素・新エネルギー施策の推進は一億円を計上してございます。
 これは、ページ右側説明欄にございます1、水素社会の実現に向けた自治体間連携事業について、水素の供給や需要の創出で先進的な取組を行っている自治体と共に、水素の社会実装に向けて自治体間の連携を強化する取組や水素活用の機運醸成を実施するものでございます。
 その下段にございます6、ZEVの普及促進は三十一億二千七百五十万円を計上しております。
 ページ右側説明欄にございます1、ZEV普及促進事業は、電気自動車等を導入する事業者に対して経費の一部を補助する取組について、車両価格の上昇等を踏まえ、補助上限額を引き上げることでZEVのさらなる普及を後押しするもので、三十億二千四百万円を計上しております。
 2、シェアリング・レンタル用車両ZEV化促進事業について、シェアリング、レンタル用車両に電気自動車等を導入する事業者等に対して経費の一部を補助する取組について、車両価格の上昇等を踏まえ、補助上限額を引き上げることでZEVのさらなる普及を後押しするもので、一億三百五十万円を計上してございます。
 九ページをご覧ください。3、農林水産対策の補正予算額は四千四十六万円でございます。
 その下段にございます1、農業経営の安定は三百四十六万円を計上しております。
 これは、説明欄にございます1、持続可能な東京農業支援事業について、中東情勢の影響による都内農家の経営への影響を抑えつつ、石油への依存を低減した農業用資材の普及や、その利活用を促進するため、資材購入経費のうち、バイオマス由来の製品への転換に資するもの等について補助率を拡充するものでございます。
 2、漁業経営の安定は三千七百万円を計上してございます。
 これは、説明欄にございます1、島しょ漁業資材高騰緊急対策事業について、中東情勢を契機とした資材費高騰の影響を受ける漁業者の負担軽減に向け、水産物の出荷に使用する魚箱等の資材購入費について、資材費が一定水準以上に高騰した場合には補助率を拡充するものでございます。
 次に、繰越明許費でございます。
 一二ページをご覧ください。年度内に事業が完了しないことが予想されるものにつきまして、1、中小企業特別高圧電力・工業用LPガス価格高騰緊急対策事業で十四億九千百四十万一千円、2、山村・離島振興施設整備事業で五億七千九百九十二万四千円、3、東京農業経営強靱化事業で九億七千五十二万三千円、4、持続可能な東京農業支援事業で二億八千七百五十九万六千円、5、東京農業法人育成支援事業で八億一千四百六十四万八千円、合わせて四十一億四千四百九万二千円を計上しております。
 最後に、債務負担行為でございます。
 一四ページをご覧ください。1、スタートアップを活用したナフサ代替素材等の社会実装促進事業は、スタートアップのビジネスモデルの検証支援やマッチング支援を、令和八年度から令和九年度にかけて切れ目なく実施するため、債務負担行為を設定するものでございます。
 2、ナフサ代替素材等開発支援事業業務委託は、素材等の開発から実証までを、令和八年度から最長三年間かけて切れ目なく支援するため、債務負担行為を設定するものでございます。
 以上で令和八年度一般会計の補正予算案に関する説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○大山委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○藤田委員 中東情勢に伴う中小企業相談窓口のこれまでの体制、また、相談件数とその内容及び対応実績の一覧。
 あと、中東情勢に伴う要望書等提出団体名及び要望、要請内容の一覧。
 それとあと、持続可能な東京農業支援事業の事業の内訳と、それぞれ当初予算の額の内訳についてもお願いします。

○大山委員長 資料要求のある方。

○上田委員 ちょっと今回の補正予算、産労がかなりのウエートを占めているのと、やはりゼロエミ事業が多いということで、しっかり資料要求したいと思います。
 ナフサ代替素材等開発支援事業に関する資料、新規採択するに当たり、協定事業者二件に求める具体的な選考基準、公募要件、都内における該当企業の想定数、職種、積算根拠が分かるもの。
 非石油由来製品等開発支援事業に関する資料、本助成金公募における採択審査基準、公募要件、都内における該当企業の想定数、職種、積算根拠が分かるもの。
 スタートアップを活用したナフサ代替素材等の社会実装促進事業に関する資料は、伴走支援を行う対象スタートアップの具体的な選定基準、公募要件、都内における該当企業の想定数、職種、積算根拠が分かるもの。
 国産SAF利用促進緊急対策事業に関しては、補助対象として想定している、国産SAFを製造し羽田空港において航空会社へ供給する都内企業の都内における想定社数と積算根拠。
 水素社会の実現に向けた自治体間連携事業については、連携を想定している、先進的な取組を行っている自治体の選定基準及び具体的な連携体制構築のロードマップ、積算根拠が分かるもの。
 持続可能な東京農業支援事業は、開始当初からこれまでの各年度の予算額、最終決算金額及び執行率の推移と積算根拠。
 ZEV普及促進事業及びシェアリング・レンタル用車両ZEV化促進事業は、開始当初からこれまでの各年度の予算額、最終決算額及び執行率の推移と積算根拠。
 地産地消型再エネ・蓄エネ設備導入促進事業は、これも開始当初からこれまでの各年度の予算額、最終決算金額及び執行率の推移と積算根拠。
 需給最適化に向けたエネルギーマネジメント推進事業に関する資料も、同様に、開始から各年度の予算額、最終決算額、執行率の推移と積算根拠。
 HTTに取り組む事業者の実践推進に関しては、開始からこれまでの各年度の予算額、最終決算金額及び執行率の推移と積算根拠。コールセンター等業務を請け負う民間事業者の委託料の総額及び契約形態、入札か企画提案か、分かるもの。
 ゼロエミッション化に向けた省エネ設備導入・運用改善支援事業に関しては、同じように、開始当初からの各年度の予算額、最終決算額及び執行率の推移と積算根拠。
 中東情勢による原材料価格高騰に伴う価格転嫁等緊急支援事業は、七万社へのプッシュ型アプローチを行うための、どういう選考基準かということ及びその具体的実施方法が分かるもの。
 中東情勢による原材料価格高騰に伴う経営基盤安定化緊急対策事業は、五百社もの申請審査を行うプロセスにおける選定審査基準が分かるもの。
 中小企業制度融資ですけれども、過去に実施された経営安定融資等の緊急融資メニューにおける各年度ごとの融資実行総額、利用事業者数、信用保証料の補助の執行率及び現在までの代位弁済の件数、金額、その代位弁済になった率、こちらの推移。
 島しょ漁業資材高騰緊急対策事業に関するものも、過去の同種資材高騰支援による予算額、最終決算金額、執行率の推移と積算根拠です。
 これは継続して聞いてまいりましたけれども、中小企業特別高圧電力・工業用LPガス価格高騰緊急対策に関しては、一回目、令和五年の四月からこれまでに実施された各回ごとの予算額、最終決算金額及び執行率の推移。
 以下の事業者区分ごとに、各回において、そもそも都が想定した事業者数と実際に支給執行された確定事業者数の比較及び事業者数の利用内訳の詳細が分かる資料。内訳は、都内の施設で特別高圧電力を直接受電する中小企業と、特別高圧電力を受電する都内の施設にテナントとして入居している中小企業と、都内で工業用LPガスを使用し事業を行う中小企業。
 各回における申請者のうち、新規申請と継続、リピート申請ですね、それぞれの件数及び割合の実績推移が分かる資料です。
 以上です。

○さとう委員 資料要求、八点ございます。
 一点目、補正予算における各事業の編成趣旨や緊急性が分かる要求説明資料。
 二点目、各事業によって創出される社会的インパクトなど、最終的な政策効果が確認できる政策評価資料、事業開始から現在まで。
 三点目、エネルギーマネジメント推進事業の計画、実績報告様式及び手引等、事業開始から現在まで。
 四点目、デマンドレスポンスのシステムや設備を導入しなかった場合の仮想の需要要求であるベースライン設計や、導入した場合の実際の電力消費削減量を示すDR導入時の実績値及び使用する排出係数などの情報が確認できる資料、事業開始から現在まで。
 五点目、地産地消型再エネ・蓄エネ設備導入促進事業の過去の採択事例について、オンサイト、オフサイト、バーチャル等の事業形態が分かる資料。
 六点目、バーチャルPPAの要件や環境価値の扱いが確認できる交付要綱等、事業開始から現在まで。
 七点目、原材料価格高騰対策における事業規模五百社、補助率五分の四、上限二千万円の設定根拠及び中東情勢等の影響を受ける都内中小企業の母数に対するカバー率の妥当性が確認できる資料。
 八点目、中小企業制度融資に係るスキーム図、信用保証協会の代位弁済に伴う都の損失補償割合や、将来的な財政負担見通しを含む都の財政リスク及び事業リスクの評価並びに過去のコロナ融資における不良債権発生実績と本事業への反映状況、不良債権化防止策等が確認できる資料。
 以上、八点お願いします。

○大山委員長 ほかに資料要求はありますか。−−よろしいですか。
 ただいま藤田理事、上田委員、さとう委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○大山委員長 次に、理事者から報告の申出がありますので、これを聴取いたします。

○阿部総務部長 令和七年度東京都一般会計予算の繰越しにつきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料2、令和七年度東京都一般会計予算繰越説明書をご覧ください。
 表紙をおめくりください。1、繰越明許費繰越でございます。
 対象となりました事業は、ページ中ほどの事業内訳欄に記載しておりますとおり、1、地域企業再建支援事業外九事業でございます。
 繰越明許費の予算議決額は五十九億五千八十八万九千円で、翌年度繰越額は四十五億五千十七万七千円でございます。
 事業内訳欄にございます地域企業再建支援事業、中小企業特別高圧電力・工業用LPガス価格高騰緊急対策事業及び八丈島等観光復興支援事業については、台風災害の被害状況が甚大であること等により、復旧等に相当期間を要することなどから、執行の終わっていない経費について令和八年度に繰り越したものでございます。
 林道整備及び治山事業、農林災害復旧、基盤整備促進事業、山村・離島振興施設整備、農業者暑熱緊急対策事業及び林業労働力総合対策事業については、工事資材の納期遅延により工期に遅れが生じたことなどから、執行の終わっていない経費について令和八年度に繰り越したものでございます。
 島しょ農林水産総合センター施設整備については、台風による災害復旧工事が島内各地で実施されたことで労務者の手配等が困難となり、工期に遅れが生じたことから、執行の終わっていない経費について令和八年度に繰り越したものでございます。
 これら繰越しの事業に要する財源内訳及び事業規模等につきましては、記載のとおりでございます。
 以上で令和七年度東京都一般会計予算の繰越しについてのご説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○大山委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○上田委員 今日は台風六号ということで、理事者の皆さんも委員の皆様も大変心ここにあらずというところで、自治体によっては東京都内も氾濫のレベル4といったところもあるところでございます。
 八丈島は、現在、レベル4の土砂災害危険警報が発表されており、三千九百十三世帯七千六百十三人に避難指示が出されていて、避難所を開設して、今、順次避難をしていて、公営のところもあれば、民間ホテルにもおいでになっているというような状況でございます。
 今般提出された繰越明許費の資料を拝見しますと、商工業振興費の地域企業再建支援事業ほかにおいて約三十五億円、農林水産費の林道整備及び治山事業ほかにおいて約十億円の予算が翌年度へと繰越しされております。
 被災地の状況や復旧のフェーズが刻々と変化する中、一過性の支援で終わらせるのではない、中長期的に寄り添い、切れ目のない継続支援を行うための前向きな繰越し対応であると評価するものです。
 我が会派の質問に対し、局は、被災された事業者の経営安定に必要な資金繰りなどの支援を速やかに講じてきたと答弁しております。この繰越予算が実際に活用されることで、さらなる復旧、復興へのはずみが期待されるところでございます。
 確認いたしますが、総額二十二億円規模、百四十事業者を想定した地域企業再建支援事業及び地域企業再建緊急特別雇用支援事業について、これまでの継続的な取組によって、現時点でどのように八丈島、青ヶ島の復興効果や離職防止などの成果が上がっているのか、まずは雇用支援について、局の見解を伺います。

○新田雇用就業部長 地域企業再建緊急特別雇用支援事業では、これまでに七十九の事業者に対し、従業員八百二十三人分の給料等への支援を実施することで、従業員の雇用の継続につなげ、事業の早期かつ安定的な立ち上がりに寄与したものと認識しております。

○上田委員 次に、企業支援につきまして局の認識を伺うとともに、繰り越された予算が今後どのように現場の経営力強化や再建を後押ししていくのか、今後の見通しについて説明を求めます。

○福田商工部長 都はこれまでも、地元自治体や商工会と連携した説明会や個別訪問などによって事業を周知しており、被災施設などの再建に係る経費について、三月末時点で三十七件の交付決定を行いました。
 引き続き、繰越予算を活用し、着実に取組を進めることで、被災した事業者の復旧、復興を支援してまいります。

○上田委員 ご答弁により、雇用支援において、これまでに七十九事業者、八百二十三人分の雇用の継続に寄与し、企業支援においても、三月末時点で三十七件の交付決定を行ったという、具体的なこれまでの実績値が明らかになりました。前向きな繰越予算の執行状況として、一定の評価をするものです。
 一方、当初の想定であった百四十事業者という全体目標に対しては、現在の交付決定数を見ますと、まだ多くの事業者が手続の途上にあるか、あるいは申請に至っていない状況だと推測されます。
 繰り越された予算が、今後のオンシーズンに向けて、まだ再建に踏み切れていない、あるいは手続を進めている残りの事業者に対して、今後、具体的にどのようなスケジュール感で現場の手続を加速させ、再建を後押ししていく予定か、今後の具体的な見通しを伺います。

○福田商工部長 三月末までに約百六十者からの相談を受けており、引き続き、個別相談を定期的に実施するなど、手続のサポートを行ってまいります。

○上田委員 百六十者からの相談を受け、引き続き安定な個別相談で手続をサポートしていくとのことでした。
 一方で、現場では、制度の運用面において、看過できない矛盾が生じています。
 雇用支援の申請ホームページには、施設、設備等の復旧を対象とした地域企業再建支援事業にも申請する必要がある旨、明記されていました。しかし、手続に膨大な時間を要する設備側の期限は延長されているにもかかわらず、雇用支援側の期限だけが本年三月十九日で一方的に終了しています。
 ホームページの案内を遵守し、設備側の書類が整うのを待っていた事業者が、この期限の乖離によって申請機会を失い、窓口で受付を拒絶される事態は極めて不合理でございます。苦しい半年間にわたり雇用を維持してきた実績がある以上、行政側のスケジュールの不一致を理由に、対象から切り捨てるべきではありません。
 また、既に申請済みの事業者に対しても来年一月までの事業完了が求められていますが、島内はいまだ復旧の途上にあり、また、現在も台風が襲来しております。資材調達や人的リソースが圧倒的に不足しています。その上、これからの季節は島の経済を支える夏の繁忙期であり、現地のホテル事業者からは、稼ぎどきであるオンシーズンに、工事のために宿を休業することなど、経営上不可能だとの切実な声が上がっています。
 相談件数や期限の数字を機械的に並べるのではなく、復旧すら終えられない現場の物理的、経営的な限界をしっかりと加味し、実態に即した遡及的な受付再開や、弾力的なスケジュール延長といった柔軟な救済措置を強く求めるものです。
 補助金の重複申請についてです。
 被災した事業者が一日も早く営農や営業を再開しようと血のにじむ努力を続ける中で、縦割り行政の弊害があることについて確認します。
 現在、島内で被災した農業者や事業者が地域企業再建支援事業を活用しようとしても、ほかの行政補助事業との重複申請が認められない規則になっているため、結果として、必要な支援の網の目から制度の谷間にこぼれ落ちてしまっている事例が挙がっております。
 私もさきの委員会でこの重複申請の柔軟な運用を求めた際、局は、行政が実施する補助金事業は必要な要件を定めて行うものと答弁されました。
 しかし、今回の台風被害は、八丈島、青ヶ島の全体に及ぶ、まさに未曽有の災害です。中長期的な視点から予算を繰り越し、継続的な支援体制をしいている今だからこそ、島しょの苛酷な被災実態に即し、重複申請の要件を弾力化、緩和するなど、さらに一歩踏み込んだ制度運用の柔軟な見直しを考えるべきと思いますが、現時点の局の見解を伺います。

○福田商工部長 本事業は、被災した事業者の復旧、復興を進めるため、補助対象や内容等の必要な要件を定めて、被災施設などの再建を支援しております。

○上田委員 必要な要件を定めて支援を行っているとの一律の原則論にとどまり、今回の台風被害が島全体に及んだ未曽有の災害である、しかも東京都です、この特殊性や、それによって制度の谷間にこぼれ落ちている事業者への救済措置については、具体的な言及をいただけなかったようでございます。
 中長期的な視点から予算を繰り越し、被災地に寄り添う継続支援を掲げている今だからこそ、しゃくし定規な運用の縛りによって再建を断念する事業者を生まないための配慮が必要であると、何度もいいます。
 ほかの行政補助事業との重複申請を一律に対象外とするのではなく、例えば同一の経費項目でない限り併用を認めるなど、実態に即した要件の弾力化や柔軟な見直しを行う余地はないのか、改めて局の認識を伺います。

○福田商工部長 補助を受ける目的及び対象が他の補助金と同一の施設及び設備等については、重複して本制度を利用することができないこととなっております。
 なお、目的及び対象が同一でなければ、他の補助金を利用することは可能である旨を定め、事業者への周知を図っております。

○上田委員 目的及び対象が同一でなければ、ほかの補助金の利用は可能であり、その旨を事業者へ周知しているとの明快なご答弁をいただきました。
 資材費や輸送コストが急騰している今の苛酷な被災実態において、この併用ルール自体は重要ですが、現在の物価高騰下では、別々のメニューを組み合わせるだけでは事業者の実質負担の限界を超えています。
 都は一企業の営利目的の設備に税金を二重投入できないという一律の原則論に矛盾するかもしれませんが、ここで問題にしているのは、単なる私企業への救済ではありません。その取組自体が地域や都の行政課題の解決に直結するものについては、特例的に同一経費への重複適用、重ねがけを認めるべきではないでしょうか。
 例えば、今回の台風によって発生した膨大な風倒木の処理です。これを行政が全額公費で支出、処分すれば、数十億円の規模の税金が投入されることになります。私の一般質問でしたことです。
 しかし、これを、民間の事業者がバイオマスボイラー等の設備を導入し−−今回も補正予算の中にバイオマスが入っていますよね。地域のエネルギーとして有効に活用、再資源化すれば、ごみ処理問題の解決だけではなく、都が推進するGXや島のレジリエンス強化に直接的に貢献することになります。
 行政が抱える重い課題を民間の活力を生かして解決する官民一体のプロジェクトは、離島という条件下では、初期投資のハードルが極めて高いのが実態です。だからこそ、こうした公共性の高い挑戦に対しては、実質負担を極小化するための強力な政策的インセンティブとして、特例的な重複適用を法律の許す限り認めるべきではないでしょうか。
 本庁内でのペーパーワークの周知にとどまらず、現場の窓口レベルまで、こうした柔軟な視点を持った運用の弾力化を徹底することを強く要望し、次の質問に移ります。
 現在、補助金の縛りが結果として事業者の負担を重くしている現実について、具体的な現場の声を踏まえて、私は何度も質問しておりました。
 今の制度では、補助金の対象が、被災した元の土地での復旧や新築のみに限定されており、運用の柔軟性が著しく欠けていることを指摘されております。
 例えば、被災したアシタバの加工工場では、莫大な費用と時間をかけて元の土地に工場を新築するよりも、島内にある空き店舗や、例えばパチンコ店ですよね、居抜き物件を活用すれば、はるかに安価でスピーディーに事業を再開できるという極めて合理的な−−これもゼロエミッションに通じますよね。経営判断に基づき窓口に問合せをされましたが、返ってきた答えは、対象外という非情なものでございました。コストを抑え、一刻も早く自立して再出発したいという事業者の知恵や自助努力を、行政のがちがちルールが阻害してどうするのかと私は思った次第です。
 また、居抜き物件で再開すれば、建設費も安く抑えることができて、補助金支出額も抑制できるはずです。
 可及的速やか、かつ事業者の自己資金、東京都の税負担を少しでも軽くして、いかに歩み出せるのか。被災者に寄り添った柔軟な特例措置を講じるべきと考えますが、局の見解を伺います。

○福田商工部長 被災した施設の復旧におきましては、現地の建て替えに代えて、別の場所で中古物件を購入し、事業を再建することも可能となっております。

○上田委員 現地の建て替えに代えて、別の場所で中古物件を購入して事業を再建することも可能であるという、非常に柔軟で踏み込んだ重要なご答弁をいただきました。これは、コストを抑え、一刻も早く自立して再出発したいと願う地元の事業者にとって、非常に大きな希望となる運用方針であり、高く評価します。
 しかし、現場の窓口において、こうした柔軟な特例措置が正しく共有をされず、塩対応しちゃったら、事業者が相談した際に対象外とはねのけられてしまう事態が再び生じかねません。
 この別の場所で中古物件購入による再建も可能という方針について、今後、島内の被災事業者や地元の商工会、窓口の担当者に対して、どのように周知徹底し、実際の申請手続において速やかに適用していく方針か、具体的な取組を伺います。

○福田商工部長 運用方法などにつきましては、これまでも商工会などと情報を共有し、事業者に適切な案内がなされるように周知するとともに、Q&Aとしてホームページにおいて公開しております。

○上田委員 これまで商工会と情報を共有し、ホームページのQAでも公開しているとのことでした。
 商工部長からさきの答弁で得た、現地での建て替えに代えて、別の場所で中古物件を購入して事業を再建することも可能という方針は、何度もいいますが、コストを抑え、一刻も早く事業を再開したいと願う事業者にとっては、もう本当に非常に合理的な運用方針であります。でも、現実の窓口においては正しく共有されていなかったため、元の場所でないと対象外と案内を受け、断念しかけていることが存在しているわけです。
 今後の周知徹底はもちろんですが、過去に誤った案内によって希望を断たれかけた相談者に対して、都として責任を持って遡及的なアプローチ、要りもしないキャンピングカーを送ったように、プッシュ型でこの柔軟な特例措置を改めて提示し直す、積極的なリカバリー対応を強く求めるものです。プッシュ、プッシュ、プッシュ型で、これはお願いしたいと思います。
 次の質問です。観光産業の復興についてお尋ねします。
 これまでの文書質問等の結果、八丈島等観光復興支援事業のキャンペーン予算一億五千七百万円のうち、一億二千四百三十万円が地元の八丈島観光協会へ、七百七十万円が東京諸島観光連盟へ委託され、現地主体の集客政策として大きな効果が期待されるところであります。
 一方で、観光PRイベント等の業務については、企画提案方式により、株式会社電通東日本に二千五百万円で委託されております。
 都は、今回の事業費に東京観光財団の事務経費は含まれず、全額が島の観光産業の復興に充てられるとしていますが、この大手広告代理店に委託された二千五百万円について、私たちは納税者の視点から、その中身を厳格に注視しなければなりません。
 このプロモーション費用が、本土の大手事業者に中間搾取、都民から批判の多い、いわゆる中抜きされることなく、真に実質的な島内消費額としてどれだけ現地に還元され、効果をもたらしたのか、検証されていると思うので、ご報告を伺います。

○江村観光部長 都は、八丈島と青ヶ島への誘客を効果的に進めるため、ツアーや宿泊プランの割引と併せて、島の魅力をPRするイベントを、町村や観光協会と連携し、開催いたしました。イベントでは、両島の食材や焼酎等の特産品を販売したほか、島民の方を招き、伝統工芸品の制作体験や復興状況の紹介などを行いました。
 島のPR映像を制作して、電車内のビジョンやウェブサイト、SNSにより周知を行い、三月の都庁展望室では七日間で約二千七百人、四月のKITTE丸の内では二日間で約一万五千四百人の来場がございました。
 四月の八丈島の観光客数は、前年同月より約六%増加しておりまして、引き続き誘客に向けた後押しを行います。

○上田委員 次に、被災した観光施設等の原状復帰整備、上限二千万円で六件想定について、現時点ではどのような修繕効果が上がっているのか、伺います。

○江村観光部長 観光施設等の復旧に向けた支援では、これまでに、八丈町には休憩施設の修繕や倒木の撤去など三件、青ヶ島村にはサウナ施設の応急修理など二件の助成を行っており、観光施設等の利用の再開に向けた取組を後押ししております。

○上田委員 今後の本格的なオンシーズンに向けて、観光協会や地元事業者らの要望が選択と集中の形で直接誘客につながるよう、さらなる支援強化を求めるものですが、所見を伺います。

○江村観光部長 都は、台風による八丈島と青ヶ島の観光施設の被害状況について情報収集を行い、町村や観光協会の意見も踏まえながら、観光産業の復興に向けて必要な支援策を進めております。
 今後も、今回の支援策のほか、他の観光振興策も活用しながら、島の観光産業の復興を後押ししてまいります。

○上田委員 大手広告代理店へのプロモーション委託に関して、都庁展望室やKITTE丸の内でのイベント開催実績、また、四月の八丈島の観光客数が前年同月比で六%増加したという一定の波及効果についてご説明いただきました。
 一方、私が納税者の視点から厳格な注視を求めた、委託費二千五百万円が中抜きされることなく、どれだけ実質的な島内消費や現地への直接の還元につながったのかという点、検証状況については、直接的な、明快なお答えはいただいていないようです。
 イベント全体の来場者数だけではなく、その予算が現地事業者の食材や特産品の仕入れ、島民の招聘費用など、真に島内に幾ら還流したのかという予算執行の精査に基づいて、都は今後どのような形で実績を点検し、次なる観光振興策へ生かしていくのか、方針を伺います。

○江村観光部長 この取組は、八丈島と青ヶ島の観光の復興に向け、その魅力を多くの人々に知ってもらうためのPRイベントでございます。
 イベントには、島民の方にもご参加いただき、特産品の販売や伝統工芸品の制作体験、復興状況の紹介、伝統芸能の実演などを行っていただきました。実施に当たっては、町村や観光協会とも連携しており、効果的なPRを行うことができたものと考えております。
 引き続き、観光客数の動向等を注視しながら、誘客に向けた後押しを行います。

○上田委員 町村や観光協会と連携し、効果的なPRを行うことができたということで、数値もお示しされて、この点については一定評価しますが、島が被った二十億円といわれる巨額の経済損失に対し、大手広告代理店へ支払った二千五百万円の委託費が、真に島内の食材仕入れや島民の招聘費用など、どれだけ実質的な島内消費として現地へ直接還元されたのかという予算執行の精査については、重ねて申し上げますが、客観的な検証をお願いいたします。
 さらに、現場からは、現在最も集客効果を発揮しているお一人様三千円分の買物券という宿泊特典の予算が、七月の終了を待たずに間もなく枯渇しそうだという懸念の声が寄せられています。需要が旺盛な現場の施策にこそ、機動的に原資を補充し、条件緩和や期間延長を行うなど、回復基調に冷や水を浴びせない機動的な予算執行を強く求めて、次の質問に移ります。
 国際情勢の緊迫化に伴うリスクと、八丈島、青ヶ島をはじめとする東京都の島しょ地域全体の産業への複合的な悪影響について質問します。
 現在、世界的な原油価格の高騰やナフサ不足、それに伴う原材料費の上昇が深刻な影を落としております。こうした地政学的リスクによるコスト高は、物資の輸送やエネルギーの大部分を外部に依存せざるを得ない島しょ地域においては、本土以上に文字どおり死活問題となって跳ね返ってきております。
 燃料代やサーチャージの上乗せだけではない。実際に島内のアシタバ加工工場では、当初は補助金の満額である五千二百五十万円で、何とか工場再建の見込みを立てていたものの、この数か月の中東情勢の悪化に伴う建築資材の高騰によって、何と五千万円を超える追加予算が必要になり、総額が一億二千万まで跳ね上がってしまったという絶望的な悲鳴が上がっています。ただでさえ離島への資材搬入はコストがかかる中、タイミング悪く国際情勢の直撃を受け、自力ではどうにもできない窮地に追い込まれています。
 局として、今般の原油高や建築資材の不足が、被災した八丈島、青ヶ島の事業者の経営実態にいかに深刻な悪影響を及ぼしているのか、その現状認識を確認します。

○福田商工部長 中東情勢の緊迫化に伴う、事業活動に必要な原材料の高騰などによりまして、被災した事業者を含め、経営に影響が生じていることから、必要な措置を講じているところでございます。

○上田委員 前問に関連して、こうした国際情勢の荒波に直面する島しょ地域の産業全体を包括的に下支えしていくためには、目先の災害復旧にとどまらない、今後の方向性としての継続支援が不可欠であります。必要な措置を講じるということですからね。
 島の経済の基盤、歯車となる産業を最優先で救うと同時に、その歯車を円滑に回すための潤滑油となるのが、観光振興や流通の確保ではないでしょうか。
 例えば、都内各所で予定されている十か所程度の八丈島物産展が控えていますが、こうした機会に都の支援をさらに拡充し、集客や販促を強力にバックアップしていく必要があります。
 あわせて、今後、島で行われる各種イベントについても、都の後援や支援メニューをさらにブラッシュアップし、切らさず、産業労働局が他局や区市町村連携の結節点となり、継続支援を講じていくべきと考えますが、局の見解を求めます。

○江村観光部長 都は、島しょ地域の観光振興を図るため、地元の自治体や観光協会、民間事業者が取り組む新たな観光の魅力の創出を支援するほか、それらをウェブサイトやSNSを通じて発信しております。
 また、プレミアム付宿泊旅行商品券、しまぽ通貨を販売して誘客の促進を図るほか、都内各地の観光の魅力を発信するイベントにおける島の特産品の販売なども行っております。
 引き続き、これらの取組によりまして、島しょ地域の観光の活性化につなげてまいります。

○上田委員 もう拡充していくという、活性化につなげるということでありますが、今、島が欲しいのは、電通に任せた広告キャンペーンではなくて、お一人様三千円分の買物券ということをぜひ把握したいと思います。
 もう質問は終わりますが、今回の繰越予算の質疑を通じ、島しょ地域の復興に向けた予算枠の執行状況を確認してまいりました。
 しかし、本日、私が現地のホテル経営者をはじめ現場で直面している事業者の皆様から直接いただいたご意見は、都が描く机上の復興ロードマップと現場の実態との間に大きな乖離のあることを物語っています。雇用の維持と設備の復旧という本来連動すべき手続の期限が行政の都合で切り離され、都内の建築資材や人的リソースが圧倒的に不足しているにもかかわらず、来年一月までに工事を完了せよと迫る。さらに、島の経済を支える夏の繁忙期を前に、最も効果を上げている宿泊特典の原資が間もなく枯渇しようとしています。これらは全て、現場の営業実態や物理的な限界を直視していない縦割り行政の弊害とのそしりも受けざるを得ません。
 本日、局から得ました、現地での建て替えに代わる中古物件、居抜き物件の活用も可能という前向きな答弁や、目的が異なればほかの補助金と併用可能という答弁を、単なるこの委員会だけの答弁実績に終わらせないでください。過去に不適切な案内によって再建を断念しかけている事業者に対し、都の責任において積極的にリカバリー対応を行うこと、そして、国際情勢の緊迫化に伴う資材高騰で、再建見積りが数か月で倍増してしまうような境地に対し、予算上限の弾力化や直接的な負担軽減へ踏み込むことを強く要望いたします。
 大手広告代理店の二千五百万円のプロモーション委託が、真に島にどれだけ還流しているのかの厳格な精査も含め、私に声を届けてくださった主権者、納税者である島民の皆さんが経営の自立と暮らしの安定を確実に実感できる実利的な支援と、産業労働局が全庁の結節点となって横串を通し、速やかに実践することを強く求め、私の質問を終わります。

○大山委員長 ほかに発言ありますか。−−よろしいですか。
 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。

○大山委員長 次に、陳情の審査を行います。
 陳情七第一七九号の二を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○金子働く女性応援担当部長 お手元の資料3、請願・陳情審査説明表をご覧ください。
 表紙をおめくりいただき、件名表をご覧ください。
 整理番号1の陳情についてご説明申し上げます。
 一ページをお開きください。整理番号1、陳情七第一七九号の二、女性活躍政策の実効性の確保及び国民主権に基づく制度の再設計に関する陳情についてでございます。
 陳情者は、北海道札幌市の中井千佳子さんでございます。
 陳情の趣旨は、介護、福祉、医療、保育等、女性が多く従事する分野の現場で働く女性の生活実態を反映した女性活躍政策の見直しを行っていただきたいというものでございます。
 続いて、本件に関する現在の状況についてご説明いたします。
 都は、女性が働きやすい環境の整備に向けて、家庭と仕事の両立支援や非正規雇用で働く女性への就業支援など、様々な施策を展開しております。
 令和七年十二月には、雇用就業分野において女性がその個性や能力を発揮できる環境整備を一層進めるため、東京都雇用・就業分野における女性の活躍を推進する条例を制定し、本年七月に施行することとしております。
 この条例を踏まえ、職場環境の改善や両立支援などに取り組む事業者を後押しするための指針を策定するとともに、事業者や働く女性からの相談に対応する窓口を開設しております。
 以上で陳情七第一七九号の二の説明を終わらせていただきます。よろしくご審査くださいますようお願い申し上げます。

○大山委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○藤田委員 本陳情に対して意見を述べさせていただきます。日本共産党の藤田りょうこです。
 労働の分野で女性が能力を発揮して働けるようにするためには、男女間の賃金格差の是正、均等待遇の実現、ハラスメントの禁止を明確に掲げ、ジェンダー平等を本気で進めることが必要です。その点で、陳情者の趣旨に賛同いたします。
 誰もがケアなしには生きていけないにもかかわらず、介護、福祉、保育、医療などのケアの現場で働く労働者は、賃金が低く、人手が少なく、長時間労働という状況に長く置かれてきました。ケア労働の分野では、ほかの分野よりも女性労働者が多く働いています。
 ケア労働者の賃金が低く抑えられてきたのは、子供や高齢者、病人のケアは無償で女性が行うものというジェンダー意識、性別役割分業があり、明らかな女性差別が根底にあります。この差別の構造を変えていくことは待ったなしです。
 今、多くの産業で賃上げが進められていますが、ケア労働者の賃金は、いまだに全産業平均と比べて一月当たり約五万円低い状態となっています。
 例えば、医療の分野では、直近の診療報酬改定でも、二年間で四・五%増を目指したにもかかわらず、実際は三・四%にとどまりました。全産業の平均では七・四%増えていますので、医療従事者はその半分にも及んでおらず、他産業との格差が一層広がったということです。
 高齢化が進む中においては、ケア労働者の人手 不足は深刻な課題です。この打開のためには、診療報酬や介護報酬などの公定価格を引き上げ、ケア労働者の賃上げや長時間労働の是正などの処遇改善を進めること、保育士などの配置基準の改善に国が責任を持って取り組むことが必要です。
 東京都に対しては、女性が少ない分野だけでなく、女性が多いケアの現場で働く労働者についても、その労働実態、処遇状態をしっかりと把握して、処遇改善の方針を持つよう求めておきます。
 男女賃金格差など構造的な問題についても、その解決のために取り組むことを強く要望して、意見といたします。

○上田委員 陳情第3項目では、医療、介護、保育など、女性が多く従事する現場の生活実態を反映した政策見直しを求めています。その理由として、理念と実態、制度設計と成果との間に乖離が生じていると、主権者、納税者の視点から極めて重い指摘がなされています。
 ちょうど去る六月一日に、本条例に基づく具体的な取組指針や全四十一事例に及ぶ取組事例集をプレス発表し、特設サイトや相談窓口を一斉に開設されたところです。こうした環境整備に向けた局の迅速な実務対応については、まずは一定の評価をします。
 本陳情の項目1では、女性活躍政策全般の予算執行の整合性検証を求めており、先頃リリースされた施策も含め、そもそも女性活躍条例を制定し、包括的に所管しているのは産業労働局であると思料します。他局にまたがる事業も含め、都政全体の女性活躍政策を牽引、総括する立場にあると考えておりますことから、順次伺います。
 現在、東京都全体で実施されている女性活躍関連事業について、今般の陳情が求める目的、成果及び予算執行の整合性の包括的な検証を、所管局としてどのように全庁的に統括し、行っているのか、伺います。
 また、産業労働局が包括的に関与、把握している都政全体の主要事業の全体像と、それらがもたらした直近の客観的成果について説明を求めます。

○金子働く女性応援担当部長 当局では、雇用就業分野における女性の活躍を推進するため、昨年十二月に女性活躍推進条例を制定し、七月の施行に向けて、事業者が具体的な取組を行えるよう指針や事例集を策定いたしました。
 この条例に基づき、関係局が意見交換や連携協力をしながら、働く女性を支援する様々な施策を全庁横断的に展開することとしております。
 各事業については、毎年度、予算編成の過程等において、事業の実施状況や実績などを検証しております。

○上田委員 ご答弁では、毎年、予算編成の過程等において、事業の実施状況や実績を検証しているとのことでした。
 しかし、私が伺った、他局の事業も含めた都政全体の女性活躍施策の全体像、それらがもたらした客観的な成果については、具体的な数値等のご説明はいただいておりません。
 雇用就業をはじめとする都の女性活躍政策を包括的に所管し、条例を牽引する産業労働局として、全庁的な予算執行の効果をどのように集約、把握されているのか、いま一歩明確な説明を求めます。
 現在、都政全体における女性活躍関連の予算規模や、それによって具体的な処遇改善につながった定量的、客観的な実績値について、局の見解を求めます。

○金子働く女性応援担当部長 雇用就業分野における女性の活躍を推進するため、今年七月に施行する条例に基づき、関係局が意見交換や連携協力をしながら様々な施策を展開することとなります。
 産業労働局においては、今年度、約二百四十億円の予算を計上し、現在事業を実施しているところでございます。
 また、条例に基づく指針では、政策目標とその進捗を測る具体的な指標を定めております。

○上田委員 次に、過去の我が会派の質疑に対し、局は、性別に関する無意識の思い込みが影響している可能性があるとして、主に意識啓発や事業者の自主点検を促す指針の重要性を答弁されてきました。政策目標と具体的な指標を定めていると、さっきもおっしゃっていたようですけれども。
 しかし、本陳情が指摘するとおり、介護、福祉、医療、保育などの現場が直面しているのは、内面の意識の問題ではなく、低賃金構造や苛酷な労働実態という目に見える制度的、経済的課題です。
 こうした現場で生活する女性たちの切実な実態を、都の女性活躍政策全体あるいは産労局の事業においてどのようにリサーチし、政策に反映しているのか、伺います。
 また、これらエッセンシャルワークに従事する女性たちの待遇改善や活躍の向上に直結する具体的な都政事業としてどのようなものが機能しているのか、局の認識を伺います。

○金子働く女性応援担当部長 都は、雇用就業分野において女性がその個性や能力を一層発揮できるよう、女性活躍推進条例を制定し、具体的な取組を後押しする指針や事例集も策定しています。
 また、雇用状況等に係る国や都の調査等を活用して、事業者と働く女性双方の状況を定期的に把握し、効果的な施策展開につなげていくこととしております。

○上田委員 雇用状況に係る国や都の既存の調査等を活用し、状況を定期的に把握かつ効果的な施策展開につなげていくとのご答弁をいただきました。
 一方で、本陳情が指摘している医療、介護、保育などの現場においては、内面の意識の問題以上に、低賃金構造や苛酷な労働実態という制度的な、経済的な問題が依然として解消されていないということが示されているんですね。
 こうした既存の統計データだけでは見えにくい現場の切実な生活実態を、今後どのようにきめ細かくリサーチし、実際の政策へ反映させていく方針か、伺います。
 また、これらエッセンシャルワークに従事する女性たちの待遇改善や活躍の向上に結びつく具体的な都政事業の在り方について、局の現在の認識を求めます。

○金子働く女性応援担当部長 都は、雇用状況等に係る国や都の調査等を活用して、事業者と働く女性双方の状況を定期的に把握し、効果的な施策展開につなげることとしております。
 また、しごとセンター等における相談対応やセミナー、職業訓練など、女性一人一人のニーズに応じた、きめ細かく重層的な支援を行っております。

○上田委員 条例制定で、太陽光パネル義務化のときも相当紛糾しましたけれども、こうした女性系の、本来は向上ですよね、女性の生活とかライフスタイルとか、そうした向上の条例がこんなに、世界中じゃないですね、日本中を騒がすのもなかったと思うんですけれども、これって、都民や現場が感じたであろう理念と実態の乖離に対するもどかしさが本陳情の背景にあるのではないかと思います。全庁的な女性活躍政策の総合調整、推進を行う産労局の今後の明確な牽引力が問われるところでございます。
 本条例制定以降、産業労働局が結節点となり、医療、介護、保育などの他局にまたがる分野も含めた都の全事業を連動させるため、現在どのような全庁的なアプローチや調整が動き出し、現時点でどのような手応えや課題を得ているのか、確認します。
 あわせて、今後、これら条例にひもづく都政事業を本格化、本格稼働させていくに当たり、縦割り行政の弊害を排し、効果的な施策展開へつなげていくための局の今後の具体的な制度設計の想定やロードマップについて、見解を確認します。

○金子働く女性応援担当部長 都では、働く場における女性の活躍に関する事業や条例の検討状況について、関係局の間で情報共有や意見交換を重ねてまいりました。
 施行後も、条例の理念を共有しながら、引き続き連携し、女性活躍の取組を進めていくこととしております。

○上田委員 関係局間で情報共有や意見交換を重ねていき、連携を図るということでした。何度も聞いていますけれども、確認させてもらいます。
 本条例の主な所管局であり、都の雇用就業政策の結節点である産業労働局だからこそ、医療、介護、保育など他局の枠組みにまたがる分野に関しても、雇用政策のプロとしての視点から、小池知事がかねがね示唆する、横串を通し、実効性のある変革を促す役割が期待されていると考えます。
 単なる情報の共有や意見交換にとどまらず、今後は主所管局として、他局の事業に対してもより実効性のある見直しや改善の働きかけをどのように行っていく予定か、連携といっていましたが、具体的な連携の在り方について見解を求めます。

○金子働く女性応援担当部長 今後も条例の理念を共有し、引き続き、取組の方向性や課題を踏まえた情報共有や意見交換を行いながら、各局緊密に連携し、事業を進めていくこととしております。

○上田委員 最後の質問になります。
 以前、予算調査において、私が、本条例や関連施策が比較的恵まれた正規雇用の女性への支援に偏り、非正規女性等の困窮層への救済機能が欠落しているのではないかとただした際、局は、非正規雇用の方への教育訓練やキャリア形成支援、待遇差が生じていないかという視点を指針に示し、好事例を周知すると答弁されました。
 しかし、本陳情の理由に、現場で生活する多くの女性の実感として、非正規雇用の固定化や低賃金構造などの課題が依然として解消されていないとつづられているとおり、日々の生活維持や雇用の不安定さに直面している女性たちが求めているのは、指針に書かれた抽象的な視点や、都が印刷した好事例のパンフレットを配られることではありません。今まさに求められているのは、明日の暮らしを支える雇用の安定と直接的な所得の底上げです。
 確認したいのですが、局がこれまで答弁していた教育訓練の機会提示や事例周知といった啓発、ペーパーワークがどのようにして、本陳情が訴える現場で働く女性の生活実態の反映、ひいては、非正規雇用の固定化や低賃金に苦しむ最も困難な層の具体的な所得向上、生活安定という実利に直結していくのか。
 機会を与えた、好事例を示したという行政のアリバイづくりの答弁ではなく、個々の女性の生活救済に結びつく明確な論理構成と実効性を、陳情者の願意に即して明確にご説明ください。

○金子働く女性応援担当部長 都は、雇用就業分野における女性の活躍を推進するため、昨年十二月に女性活躍推進条例を制定しました。
 条例が施行される七月に向け、今般、事業者の具体的な取組を後押しするため、取組に関するポイントを示した指針や、都内の事業者の具体的な取組をまとめた事例集を策定いたしました。
 また、しごとセンター等における相談対応やセミナー、職業訓練など、女性一人一人のニーズに応じた、きめ細かく重層的な支援を行っております。

○上田委員 最後の答弁では、しごとセンターにおける相談対応、セミナー、職業訓練、個々のニーズに応じた重層的な支援を行っているとのことです。
 大体、私は、事務事業のときはこの利用率なんかも確認しているところでございますが、冒頭申し上げたとおり、本条例に基づく具体的な指針や全四十一事例に及ぶ取組事例集がプレス発表され、新たな相談窓口も一斉に開設されたところであります。これら環境整備に向けた局の迅速な実務対応については、一定評価をいたします。
 一方で、示された多数の取組事例の中にあっても、本条例に真に問題提起をしている非正規雇用の固定化、医療、介護、保育など現場の低賃金構造そのものに深く切り込んだ事例は、極めて断定的といわざるを得ませんでした。
 指針の策定や事例集の印刷、あるいは相談窓口の設置は、行政側にとっては施策の実績として示しやすいペーパーワークではありましょう。しかし、明日の生活費、日々の雇用の不安定さに直面している現場の女性たちが求めているのは、そうした行政指導の意識啓発や機会の提供ではなく、可処分所得の向上や雇用の安定という目に見える実利です。
 産業労働局におかれましては、形を整える段階からさらに一歩進め、最も困難な状況にある非正規雇用やエッセンシャルワークの女性たちが日々の暮らしの自立と安定を真に実感できる、直接的、実効性のある施策へと、今後の予算と事業をドラスチックにシフトしていくことを強く希望し、また、この陳情者の願意に強く賛同し、基本的には賛同ということで、私は二重丸だったのですけれども、会派というところで趣旨採択といいますか、賛同するものでございます。
 以上で私の質問を終わります。

○大山委員長 ほかに発言はありますか。−−ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○大山委員長 起立少数と認めます。よって、陳情七第一七九号の二は不採択と決定いたしました。
 陳情の審査を終わります。
 以上で産業労働局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時四十五分散会