経済・港湾委員会速記録第十号

令和六年十月二日(水曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長古城まさお君
副委員長平けいしょう君
副委員長大松あきら君
理事ほっち易隆君
理事中田たかし君
理事白石たみお君
竹平ちはる君
上田 令子君
星  大輔君
白戸 太朗君
入江のぶこ君
藤田りょうこ君
宮瀬 英治君
三宅 正彦君

欠席委員 なし

出席説明員
産業労働局局長田中 慎一君
次長理事兼務安部 典子君
総務部長早川 八十君
中央卸売市場市場長早川 剛生君
次長松田 健次君
管理部長住野 英進君
港湾局局長松川 桂子君
技監村田 拓也君
総務部長戸谷 泰之君
労働委員会事務局局長堀越弥栄子君

本日の会議に付した事件
付託議案の審査(決定)
・第百七十七号議案 令和六年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、繰越明許費 経済・港湾委員会所管分
・第二百十四号議案 東京都カスタマー・ハラスメント防止条例
・第二百十五号議案 東京都が東京信用保証協会に対し交付する補助金に係る回収納付金を受け取る権利の放棄に関する条例の一部を改正する条例
・第二百十六号議案 東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例
・第二百十七号議案 東京都港湾管理条例の一部を改正する条例
・第二百五十二号議案 東日本大震災における原子力発電所の事故に係る損害賠償請求に関する和解(その二)について
・第二百五十三号議案 船舶上下架用ストラドルキャリアの買入れについて
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○古城委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百七十七号議案、令和六年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、繰越明許費、経済・港湾委員会所管分、第二百十四号議案から第二百十七号議案まで、第二百五十二号議案及び第二百五十三号議案を一括して議題といたします。
 付託議案については、いずれも既に質疑を終了しております。
 付帯決議案の提出について申し上げます。
 ただいま議題となっております議案中、第二百十四号議案に対し、藤田りょうこ委員外一名から付帯決議案が提出されました。
 案文はお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

   付帯決議案の提出について
 第二百十四号議案 東京都カスタマー・ハラスメント防止条例
 右議案に付する付帯決議案を別紙のとおり東京都議会会議規則第六十五条の規定により提出します。
  令和六年十月二日
(提出者)
 藤田りょうこ  白石たみお
経済・港湾委員長 殿

   第二百十四号議案 東京都カスタマー・ハラスメント防止条例に付する付帯決議案
一 ハラスメントは人権侵害であるとの立場から、カスタマー・ハラスメントを受けた就業者の救済に万全を期すこと。
二 消費者基本法に掲げる消費者の権利が不当に侵害されないよう、万全を期すこと。また、関係各局が連携して消費生活に関する教育や啓発の強化・拡充を行うこと。
三 第十一条の指針を定め、又は変更するに当たっては、議会に報告すること。

○古城委員長 これを本案と併せて議題といたします。
 提出者の説明を求めます。

○藤田委員 日本共産党を代表して、第二百十四号議案、東京都カスタマー・ハラスメント防止条例案に対する付帯決議案の趣旨説明を行います。
 付帯決議の一つ目についてです。
 ハラスメントは命に関わる人権侵害です。カスタマーハラスメントを含め、全てのハラスメントを禁止しなければなりません。
 カスタマーハラスメントを原因とする精神障害による労災申請は、十年間で二百六十二人、労災認定が七十八人、うち二十四人が自殺と公表されており、被害は深刻です。カスタマーハラスメントを受けた就業者の救済に万全を期す必要があります。
 二つ目についてです。
 条例案では、事業者の範囲が公務労働、教育、福祉、医療など幅が広く、顧客等に当たる消費者の権利が不当に侵害される懸念があります。質疑では、条例の禁止規定により、憲法のほか各種法律で保障される正当な権利が不当に侵害されてはならないとの答弁がありました。そうであるなら、消費者基本法に掲げる消費者の権利が不当に侵害されないよう万全を期すこと、都の関係機関が連携して消費生活に関する教育や啓発の強化拡充を行うことが必要です。
 三つ目についてです。
 都民の意見であるパブリックコメントが公表されておらず、この委員会でも十分な議論が行われたとはいえません。また、どのような行為がカスハラに当たるかなどについては全て指針に委ねられていますが、指針の策定は無限定に東京都に委任されています。そして、その指針の策定もこれからとなっています。施行日は来年の四月一日です。条例は指針と一体で議論する必要があることから、本条例第十一号の指針を定め、または変更するに当たり、議会に報告することが必要です。
 以上で、付帯決議に対する趣旨説明を終わります。

○古城委員長 説明は終わりました。
 この際、本案に対し発言の申出がありますので、これを許します。

○上田委員 私もるる質問させていただきました。突貫工事といいますか、かなり拙速に立ち上がりながらも、理事者としては、必要な機関をつくり、議論を重ねるという体裁は整っているのかなということで、本案の方には賛同させていただくことでございますし、今回ちょっとこの提案者の趣旨も非常に理解するところであり、賛同はしないのではございますが、私も同じ心配を持っております。
 まだ国の方では法整備も整っていない中、国に先駆けてが先駆けちゃって、まあ今回の四月ですか、今度施行されるのはですかね、三定で議決ということになってしまいました。
 ですので、やっぱり国の動向を一緒に、これから、もっとより連携を、質疑でもさせていただきましたが、図りながら、その際に条例改正も考え得るということは理事者の方も答えていたかと思いますので、そのときにこの提案者の懸念、疑念をしっかりと理事者の方は反映をしていただきたいということをお願いさせていただきまして、私の態度表明への説明とさせていただきます。
 以上です。

○古城委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第二百十四号議案を採決いたします。
 まず、藤田りょうこ委員外一名から提出されました付帯決議案について、起立により採決いたします。
 本案にお手元配布の付帯決議を付することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○古城委員長 起立少数と認めます。よって、本案にお手元配布の付帯決議を付することは否決されました。
 次に、原案について採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○古城委員長 異議なしと認めます。よって、第二百十四号議案は原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百七十七号議案、令和六年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、繰越明許費、経済・港湾委員会所管分を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○古城委員長 起立多数と認めます。よって、第百七十七号議案、令和六年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、繰越明許費、経済・港湾委員会所管分は原案のとおり決定いたしました。
 次に、第二百十五号議案から第二百十七号議案まで、第二百五十二号議案及び第二百五十三号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○古城委員長 異議なしと認めます。よって、第二百十五号議案から第二百十七号議案まで、第二百五十二号議案及び第二百五十三号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○古城委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○古城委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○古城委員長 この際、所管四局を代表いたしまして、田中産業労働局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○田中産業労働局長 本委員会所管四局を代表いたしまして、一言ご挨拶申し上げます。
 古城委員長をはじめ委員の皆様方には、本定例会に提案いたしました議案につきましてご審議の上、ただいまご決定を賜り、誠にありがとうございました。
 また、報告事項を含め、ご審議の過程で賜りましたご意見やご指摘をしっかりと受け止め、今後の事務事業の執行に十分反映させ、万全を期してまいります。
 今後とも、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

○古城委員長 この際、私からも一言ご挨拶を申し上げます。
 昨年十月五日に皆様のご推挙を賜りまして、一年にわたって東京都議会経済・港湾委員会の委員長を務めさせていただきました都議会公明党の古城まさおでございます。
 理事会をご一緒くださいました平副委員長、大松副委員長、ほっち理事、中田理事、白石理事、上田委員、そして、共に闊達なご議論を交わしてくださいました竹平委員、星委員、白戸委員、入江委員、藤田委員、宮瀬委員、三宅委員、皆々様に心から感謝と御礼を申し上げます。
 本委員会では、ただいまご決定をいただきました東京都カスタマー・ハラスメント防止条例案、さらには東京港第九次改訂港湾計画の公示、新宿淀橋市場の拡張整備事業、また、労使関係の安定はじめ、殊に重要な事項を議論してまいりました。
 田中産業労働局長、坂本前局長、松川港湾局長、早川中央卸売市場長、堀越労働委員会事務局長、根本前局長をはじめ所管四局の理事者の皆様方におかれましては、都政を前進させるべくご協力をいただき、ありがとうございました。
 議事課の関さん、また、小塩さん、紀平さん、議案法制課の小野さん、定光さん、まさに白金黒のごとき触媒の働き、役割を担っていただいた担当書記の皆様には、委員会運営を献身的にお支えをいただきましてありがとうございました。
 私自身、浅学非才のゆえ至らぬ点が多々あったかと存じますけれども、本委員会に携わってくださいました全ての皆様のご尽力によりまして、委員長職の締めくくりを迎えることができました。衷心より感謝と御礼を申し上げます。
 結びに、本委員会におきまして、今後も都民生活を守り、都内経済を支えるための議論が大いに展開されますことをご祈念申し上げまして、一言ご挨拶に代えさせていただきます。皆様、誠にありがとうございました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時十一分散会