経済・港湾委員会速記録第九号

令和五年九月十三日(水曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十三名
委員長慶野 信一君
副委員長あかねがくぼかよ子君
副委員長斉藤やすひろ君
理事石島 秀起君
理事西崎つばさ君
理事あぜ上三和子君
清水とし子君
星  大輔君
風間ゆたか君
川松真一朗君
藤井あきら君
本橋ひろたか君
まつば多美子君

欠席委員 なし

出席説明員
産業労働局局長坂本 雅彦君
次長理事兼務松本 明子君
総務部長早川 八十君
産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長DX推進担当部長兼務池野 大介君
企画調整担当部長山本麻里雄君
企画調整担当部長飯野 雄資君
働く女性応援担当部長田代 純子君
商工部長山崎 太朗君
商工施策担当部長江村 信彦君
金融部長福田 哲平君
金融支援担当部長原   郁君
産業・エネルギー政策部長阿部 泰之君
産業政策連携促進担当部長米澤 鉄平君
新エネルギー推進担当部長榎園  弘君
観光部長向井 一弘君
観光振興担当部長前田 千歳君
農林水産部長築田真由美君
安全安心・地産地消推進担当部長鈴木のり子君
雇用就業部長内田 知子君
事業推進担当部長新田 智哉君
中央卸売市場市場長早川 剛生君
次長松田 健次君
管理部長前田  豊君
事業部長大谷 俊也君
渉外調整担当部長DX推進担当部長兼務若井 太郎君
市場政策担当部長石井 浩二君
財政調整担当部長萩原 功夫君
環境改善担当部長萩原 清志君
港湾局局長松川 桂子君
技監片寄 光彦君
総務部長上林山 隆君
企画担当部長DX推進担当部長兼務石井  均君
調整担当部長千田  敏君
港湾経営部長野平雄一郎君
港湾振興担当部長三浦  知君
臨海開発部長松本 達也君
開発調整担当部長島しょ空港技術担当部長兼務福永 太平君
臨海副都心まちづくり推進担当部長大野 克明君
港湾整備部長村田 拓也君
計画調整担当部長山本 康太君
港湾計画担当部長港湾DX推進担当部長兼務水飼 和典君
離島港湾部長佐藤 賢治君
島しょ・小笠原空港整備担当部長渡邊 正也君

本日の会議に付した事件
副委員長の辞任及び互選
中央卸売市場関係
報告事項(説明)
・千客万来施設事業について
港湾局関係
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・新海面処分場(五)Dブロック東側護岸建設工事請負契約
・新海面処分場(五)Dブロック南側護岸建設工事請負契約
報告事項(説明)
・私債権の放棄について
・旧晴海上屋及び晴海三号上屋(五)解体工事その二
産業労働局関係
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・東京国際展示場(五)会議棟及び西展示棟改修給水衛生設備工事その二請負契約
報告事項(説明)
・令和四年度地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター業務実績評価について
・私債権の放棄について
・東京都が東京信用保証協会に対し交付する補助金に係る回収納付金を受け取る権利の放棄の報告について
陳情の審査
(1)五第二六号 アルバイト等の移動時間の時間給の保障や研修、社会保障制度の充実に関する陳情

○慶野委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、川松真一朗副委員長から、副委員長を辞任したい旨の申出がありました。
 お諮りいたします。
 本件は、申出のとおり辞任を許可することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○慶野委員長 異議なしと認めます。よって、申出のとおり、川松真一朗副委員長の辞任は許可されました。

○慶野委員長 次に、ただいまの川松真一朗副委員長の辞任に伴い、副委員長一名が欠員となりましたので、これより副委員長の互選を行います。
 互選の方法はいかがいたしましょうか。

○西崎委員 委員長の指名推選の方法によることとし、直ちに指名していただきたいと思います。

○慶野委員長 ただいまの動議にご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○慶野委員長 異議なしと認めます。よって、副委員長には斉藤やすひろ委員をご指名申し上げます。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○慶野委員長 異議なしと認めます。よって、副委員長には斉藤やすひろ委員が当選されました。
 斉藤副委員長より就任のご挨拶があります。

○斉藤副委員長 ただいま副委員長にご推挙を賜りました都議会公明党の斉藤やすひろでございます。
 慶野委員長をお支えし、公正、円滑な、そして、今、様々議論されています働き方改革にも沿った委員会運営に努めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 委員の皆様、そして、理事者の皆様、どうぞご協力よろしくお願い申し上げます。

○慶野委員長 次に、議席について申し上げます。
 議席につきましては、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。

○慶野委員長 次に、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、港湾局及び産業労働局関係の第三回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、中央卸売市場、港湾局及び産業労働局関係の報告事項の聴取並びに産業労働局関係の陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件及び報告事項については、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより中央卸売市場関係に入ります。
 理事者から報告の申出がありますので、これを聴取いたします。

○若井渉外調整担当部長DX推進担当部長兼務
千客万来施設事業についてをご報告申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料を一枚おめくりいただき、一ページをお開きください。
 初めに、1、整備状況でございます。都は現在、豊洲市場と一体となったにぎわい創出の中核として、市場ならではのにぎわいを生み出し、地域のまちづくりや活性化に貢献することを目的として、万葉倶楽部株式会社を事業者に選定し、定期借地権を設定した上で、千客万来施設の整備を推進しております。
 施設は今月末の竣工予定であり、事業者では、令和六年二月一日の開業に向けて、テナントの誘致等の準備を進めております。
 次に、2、施設名称でございますが、事業者の方で、本日、令和五年九月十三日、施設の名称等について公表いたしました。施設の総称ですが、豊洲千客万来、これまで商業棟と呼んでおりました食楽棟が豊洲場外江戸前市場、温浴棟が東京豊洲万葉倶楽部としております。
 次に、3、施設の特色でございますが、まず、食楽棟については、豊洲市場に隣接する強みを生かし、新鮮な食材を販売、提供する施設として、一階には飲食店舗に加え、日用品の販売店舗などを、食楽棟の中核をなす二階には新鮮な魚や野菜等をはじめとした市場ならではの物販や飲食店を配置いたしますとともに、築地場外市場のような横丁の雰囲気を体感できる店舗などを、三階には団体来場客にも対応できる大型飲食エリア等を配置することとしております。
 また、温浴棟については、臨海部の景観を一望できる屋上に展望足湯庭園等を整備することとしております。
 次に、4、テナントリーシングでございますが、事業者は、現在、築地場外市場からの誘致、市場業者との連携、地元の商店街等との連携をコンセプトとしてテナントの誘致を鋭意進めております。
 次に、5、開業に向けた機運醸成の取組でございますが、都では、事業者や地元区等と連携し、豊洲地域の継続的なにぎわい創出のため、江戸前場下町等において、本年十二月まで毎月イベントを開催しております。
 以上、簡単ではございますが、千客万来施設事業についての説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○慶野委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。——なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。

○慶野委員長 これより港湾局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員に交代がありましたので、港湾局長から紹介があります。

○松川港湾局長 去る九月一日付で当局の幹部職員に異動がございましたので、ご紹介申し上げます。
 調整担当部長の千田敏でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○慶野委員長 紹介は終わりました。

○慶野委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○松川港湾局長 令和五年第三回東京都議会定例会に提出を予定しております当局所管の案件の概要につきましてご説明申し上げます。
 今回提出を予定しております案件は、工事請負契約議案二件でございます。
 お手元の資料1、工事請負契約議案の概要をご覧ください。
 表紙をおめくりいただきまして、目次に記載しておりますとおり、新海面処分場(五)Dブロック東側護岸建設工事外一件でございます。
 以上で令和五年第三回定例会提出予定案件の概要説明を終わらせていただきます。
 詳細につきましては、総務部長からご説明を申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○上林山総務部長 ただいまの局長の概要説明に続きまして、提出案件の詳細につきましてご説明申し上げます。
 工事請負契約議案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料1、工事請負契約議案の概要をご覧ください。
 表紙をおめくりいただきまして、目次に記載のとおり、新海面処分場(五)Dブロック東側護岸建設工事外一件でございます。
 一ページをご覧ください。新海面処分場(五)Dブロック東側護岸建設工事でございます。
 本件は、東京港第八次改訂港湾計画に基づき、新海面処分場Dブロック東側護岸の建設を行うものでございます。
 工事場所は東京都江東区海の森三丁目地先、契約の相手方は東洋・株木建設共同企業体、契約金額は十六億三千四十一万二千三百円、工期は令和七年二月二十八日でございます。
 契約の方法、入札回数、入札者数等はご覧のとおりでございます。
 なお、二ページに案内図を、三ページに図面を掲載してございますので、後ほどご覧いただきたいと存じます。
 続きまして、四ページをご覧ください。新海面処分場(五)Dブロック南側護岸建設工事でございます。
 本件は、一件目と同様に、新海面処分場Dブロックの整備に関する工事でございまして、こちらは南側護岸の建設を行うものでございます。
 工事場所は東京都江東区海の森三丁目地先、契約の相手方は若築・家島建設共同企業体、契約金額は十億七千八百一万五千四百円、工期は令和七年二月二十八日でございます。
 契約の方法、入札回数、入札者数等はご覧のとおりでございます。
 なお、五ページに案内図を、六ページに図面を掲載してございますので、後ほどご覧いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますが、令和五年第三回都議会定例会に提出を予定しております港湾局関係の案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○慶野委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。——なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○慶野委員長 次に、理事者から報告の申出がありますので、これを聴取いたします。

○上林山総務部長 東京都債権管理条例第十三条に基づき、港湾局が令和四年度に実施した私債権の放棄についてご報告をいたします。
 恐れ入りますが、お手元の資料2、私債権の放棄についてをご覧ください。
 令和四年度に放棄した私債権は、建設発生土受入れ料金で、金額は十七万八千百七十八円でございます。
 当該債権は、新海面処分場埋立地への建設発生土受入れに係る受入料金で、平成二十一年度に発生し、債務の履行が滞っている債権でございます。
 債務者に対し、催告、交渉、各種調査など、徴収に向けて鋭意努力を重ねてまいりましたが、実質的に回収不能となったものでございます。
 また、当該債権は消滅時効に係る時効期間が令和四年度に経過しておりますとともに、債務者についても死亡するなど、時効の援用の確認を得ることができないため、令和五年三月に放棄を実施したところでございます。
 以上で私債権の放棄についてのご説明を終わらせていただきます。
 続きまして、工事請負契約についてご報告申し上げます。
 お手元の資料3をご覧いただきたいと存じます。
 件名は、旧晴海上屋及び晴海三号上屋(五)解体工事その二でございます。
 本件は、旧晴海上屋及び晴海三号上屋の老朽化が進行していることから、建物の解体及びくいの撤去を行うものでございます。
 工事場所は東京都中央区晴海四丁目四番及び同所五番、契約の相手方は津久波・美禅・宮本建設共同企業体、契約金額は十六億五千七百十五万円、工期は令和七年三月二十五日でございます。
 契約の方法、入札回数、入札者数等はご覧のとおりでございます。
 なお、二ページに案内図を、三ページに位置図及び解体施設等の概要を掲載してございますので、後ほどご覧いただきたいと存じます。
 以上で工事請負契約についてのご報告を終わらせていただきます。

○慶野委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。——なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で港湾局関係を終わります。

○慶野委員長 これより産業労働局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員に交代がありましたので、産業労働局長から紹介があります。

○坂本産業労働局長 先般の人事異動によりまして、当局幹部職員に交代がございましたので、ご紹介させていただきます。
 総務部長の早川八十でございます。観光振興担当部長の前田千歳でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○慶野委員長 紹介は終わりました。

○慶野委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○坂本産業労働局長 令和五年第三回東京都議会定例会に提出を予定しております当局所管の案件の概要につきましてご説明申し上げます。
 今回提出を予定しております案件は、工事請負契約議案一件でございます。提出を予定しておりますのは、東京国際展示場(五)会議棟及び西展示棟改修給水衛生設備工事その二でございます。
 本件は、東京国際展示場が竣工から二十七年以上経過し、設備面の老朽化が著しい状況であることから、大規模改修工事を行うものでございます。
 以上で第三回定例会提出予定案件の概要説明を終わらせていただきます。
 なお、案件の詳細につきましては、総務部長からご説明させていただきます。よろしくご審議のほどお願いを申し上げます。

○早川総務部長 今回提出を予定しております産業労働局所管の案件につきまして、お手元の配布資料に基づきご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元資料1、工事請負契約議案の概要をご覧ください。
 表紙をおめくりいただき、件名表をご覧ください。今回提出を予定しておりますのは、東京国際展示場(五)会議棟及び西展示棟改修給水衛生設備工事その二の一件でございます。
 東京国際展示場は竣工から二十七年以上が過ぎまして、設備等の老朽化が著しい状況であることから、大規模改修工事を行うものでございます。
 一ページをご覧ください。東京国際展示場(五)会議棟及び西展示棟改修給水衛生設備工事その二の契約の相手方はオーク設備工業株式会社、契約金額は十九億三百万円、工期は令和七年十二月十二日まででございます。
 契約の方法、入札回数、入札者数、工事概要は記載のとおりでございます。
 この工事につきましては、二ページに案内図及び配置図をお示ししてございますので、ご確認いただきたいと存じます。
 以上で第三回定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○慶野委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。——なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○慶野委員長 次に、理事者から報告の申出がありますので、これを聴取いたします。

○山崎商工部長 令和四年度地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターの業務実績評価につきましてご報告を申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料2、令和四年度地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター業務実績評価の概要をご覧ください。
 毎年度の業務実績評価につきましては、1、評価制度の概要、2、評価方針と手順にございますように、地方独立行政法人法及び東京都地方独立行政法人評価委員会条例に基づき、知事が法人に対するヒアリング等を実施するとともに、外部有識者で構成する評価委員会の意見を聴いた上で評価を行うこととなっております。
 評価の結果でございますが、3、評価結果の概要をご覧ください。(1)の項目別評価では、全体で二十の項目につきまして、事業の進捗状況や成果を、凡例に記載いたしましたとおり、SからDの五段階で評価をいたしました。
 評定Sは、外部資金導入研究・調査及び社会的課題解決支援の二項目、評定Aは、依頼試験、機器利用や共同研究など九項目、評定Bは、技術相談やオーダーメード型技術支援など九項目となり、評定C及び評定Dはございません。
 裏面の二ページをご覧ください。(2)、全体評価でございます。
 ア、総評でございますが、中期計画の達成に向け、優れた業務の進捗状況にあると評価をいたしました。
 具体的には、中小企業等との共同研究において、法人の技術シーズを活用した効果的な技術支援により、企業等の製品化、事業化を後押ししており、中期計画目標の達成に向けて順調に実績を積み重ねていること、また、外部資金導入研究においては、新規採択件数が中期計画目標の達成に向けて堅調に推移するとともに、歳入総額も近年の実績を大きく上回っていることなどを高く評価をいたしました。
 一方、改善や充実を求める事項として、法人の各支所等において、地域の産業特性を踏まえつつ、市場ニーズを的確に捉えた製品開発等支援を一層充実させること、また、法人が率先してSDGsの実現やGXの推進に向けた組織運営を行い、中小企業をリードする役割を果たすことを求めております。
 また、イ、研究開発、技術支援及び法人の業務運営等についてでございますけれども、法人が行う業務と組織運営について項目ごとの評価を記載しております。
 今後は、法人がこの評価結果を基に、より効率的で効果の高い法人運営を図ってまいります。
 詳細は、お手元の資料3、令和四年度地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター業務実績評価書をご覧いただきたいと存じます。
 以上をもちまして、令和四年度地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターの業務実績評価に関する報告を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○早川総務部長 東京都債権管理条例第十三条に基づき、産業労働局が令和四年度に実施いたしました私債権の放棄についてご報告をさせていただきます。
 恐れ入りますが、お手元の資料4、私債権の放棄についてをご覧ください。
 令和四年度に放棄した私債権は、中小企業設備近代化資金貸付金の三件で、合計百二十三万五千円でございます。
 この中小企業設備近代化資金貸付金ですが、国が協同組合に対し、共同施設の設置のために実施しました補助事業の収益納付に係る債権につきまして、旧中小企業近代化資金等助成法に基づき、都が昭和三十七年度、国から承継を受けたものでございまして、債務の履行が滞っているものでございます。
 これらの債権は、消滅時効に係る期間が経過しておりますとともに、債務者に対しまして督促などの回収の努力を重ねてまいりましたが、実質的に回収不能となったものでございます。
 具体的には、債務者である法人が解散いたしましたこと、事業実態がないこと、また、代表清算人が死亡し、時効の援用の確認を得ることができないものでございます。
 こうしたことを踏まえまして、令和五年三月に債権の放棄を実施いたしたところでございます。
 以上で令和四年度に実施した私債権の放棄についてのご報告を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○福田金融部長 東京都が東京信用保証協会に対し交付する補助金に係る回収納付金を受け取る権利の放棄についてご報告いたします。
 お手元の資料5をご覧ください。
 都は、中小企業者等の事業の再生の促進を図るため、東京都が東京信用保証協会に対し交付する補助金に係る回収納付金を受け取る権利の放棄に関する条例に基づき、東京信用保証協会に対して有する回収納付金を受け取る権利の放棄ができることとなっており、本件は条例第五条の規定に基づき、その報告を行うものでございます。
 今回放棄した権利は、資料の表のとおり二件でございます。
 表の番号1についてですが、権利を放棄した金額は七百九万四千六百七十九円であり、権利を放棄した日は令和五年五月二十六日でございます。権利放棄の理由は、条例第三条第一号に該当する中小企業活性化協議会の決定に従い、認定支援機関の支援により策定された事業再生計画に基づくものであり、かつ、当該計画が事業者の事業の再生に資すると認められるためでございます。
 次に、表の番号2についてですが、権利を放棄した金額は三百九十三万六千九百八円であり、権利を放棄した日は令和五年六月十六日でございます。権利放棄の理由は、条例第三条第一号に該当する中小企業活性化協議会の決定に従い、認定支援機関の支援により策定された事業再生計画に基づくものであり、かつ、当該計画が事業者の事業の再生に資すると認められるためでございます。
 権利を放棄した金額の合計は一千百三万一千五百八十七円でございます。
 以上で報告を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○慶野委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○あぜ上委員 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターについて、資料をお願いしたいと思います。六点です。
 一点目が、地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターの収入及び支出の推移。
 二点目が、同センターの役職員数の推移。
 三点目が、同センターの研究員の採用、応募状況の推移。
 四点目が、同センターの職員の平均給与年額の推移。
 五点目が、同センターの任期付研究員の女性の割合。
 六点目が、同センターの依頼試験、機械利用の区市町村別利用状況。
 以上六点です。よろしくお願いします。

○慶野委員長 ただいま、あぜ上理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○慶野委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○慶野委員長 次に、陳情の審査を行います。
 陳情五第二六号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○内田雇用就業部長 お手元の資料6、請願・陳情審査説明表をご覧ください。
 表紙をおめくりいただき、件名表をご覧ください。整理番号1の陳情についてご説明申し上げます。
 一ページをお開きください。整理番号1、陳情五第二六号、アルバイト等の移動時間の時間給の保障や研修、社会保障制度の充実に関する陳情についてでございます。
 陳情者は、練馬区の山本正子さんでございます。
 陳情の要旨は、都において、複数の勤務先で雇用もしくは業務の委託を受けた派遣などのアルバイトや個人事業主(実質的なアルバイト)が安心して生計を立てられるように、次のことを実現していただきたい。
 1、移動時間中の時間給を保障する制度の検討。
 2、都内で効率よく仕事を得られるように、移動時間の時間給を各事業所で折半して支払えるようにするなどの仕組みづくりの検討。
 3、資格取得等の研修制度の案内の周知。
 4、次のことについて、国や自治体、ハローワークなどの関係機関に働きかけること。
 (1)、願意1から願意3が広く実現されること。
 (2)、社会保険や雇用保険を整備すること。
 (3)、実現のための介護報酬制度等の整備、社会保障制度全体の改善を行うことというものでございます。
 続きまして、本件に関する現在の状況についてご説明いたします。
 国は、労働時間について、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものとしており、移動時間が労働時間に該当するかどうかは、個別具体的に判断する必要があるとしております。
 都は、労働相談情報センターにおいて、複数の勤務先における労働時間を含む労働問題全般に関し、労働相談やあっせんを実施しております。また、様々なスキルアップに向けた研修の制度について、東京しごとセンターや国等の関係機関と連携し、幅広く周知を行っております。
 さらに、様々な働き方の形態の方が安心して働ける環境の整備に向け、社会保障制度等の見直しについて検討を進めるよう、国に対し提案要求を行っております。
 以上で陳情五第二六号の説明を終わらせていただきます。よろしくご審査いただきますようお願い申し上げます。

○慶野委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○清水委員 陳情五第二六号について、日本共産党都議団を代表して意見を申し上げます。
 複数の勤務先で雇用されている労働者について、移動時間中の賃金や研修、社会保障制度を保障する法令等は、今現在はありませんが、副業やダブルワークが広がる中で、こうしたことをどう保障していくのかということそのものは重要な検討課題です。
 また、複数の利用者宅を訪問するヘルパーに対して、交通費や時間給を支給することや、複数事業所で働く労働者が、通算で八時間を超えて働いた場合に、割増し賃金が支給されることなど、現行法の下でも保障された権利です。しかし、こうしたことはあまり知られておらず、厳格に守られていないという声も寄せられています。
 東京都として、これらの権利やルールを労働者や事業者に知らせ、厳格に守らせる取組を進めるとともに、国に対しても、取組の一層の強化を要望していただくことを求めまして、日本共産党都議団の意見といたします。

○慶野委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○慶野委員長 起立少数と認めます。よって、陳情五第二六号は不採択と決定いたしました。
 陳情の審査を終わります。
 以上で産業労働局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時三十二分散会