経済・港湾委員会速記録第十号

令和三年九月二十九日(水曜日)
第八委員会室
午後二時開議
出席委員 十四名
委員長細田いさむ君
副委員長後藤 なみ君
副委員長松田 康将君
理事中田たかし君
理事山崎 一輝君
理事あぜ上三和子君
清水とし子君
玉川ひでとし君
磯山  亮君
本橋たくみ君
田の上いくこ君
阿部祐美子君
入江のぶこ君
高倉 良生君

欠席委員 なし

出席説明員
産業労働局局長村松 明典君
次長総務部長事務取扱坂本 雅彦君
産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務米澤 鉄平君
企画調整担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長
新型コロナウイルスワクチン接種連絡調整担当部長兼務
勝見 恭子君
商工部長緑川 武博君
商工施策担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務荒井 芳則君
金融部長篠原 敏幸君
金融支援担当部長高野  豪君
観光部長築田真由美君
観光振興担当部長小林あかね君
農林水産部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務山田 則人君
安全安心・地産地消推進担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務龍野  功君
雇用就業部長村西 紀章君
事業推進担当部長鈴木のり子君
中央卸売市場市場長河内  豊君
管理部長松田 健次君
港湾局局長古谷ひろみ君
技監山岡 達也君
総務部長相田 佳子君
労働委員会事務局局長鈴木  勝君

本日の会議に付した事件
産業労働局関係
付託議案の審査(説明・質疑)
・第百九十三号議案 令和三年度東京都一般会計補正予算(第十四号)中、歳出 産業労働局所管分
付託議案の審査(決定)
・第百九十三号議案 令和三年度東京都一般会計補正予算(第十四号)中、歳出 経済・港湾委員会所管分

○細田委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、先ほどの本会議におきまして付託されました産業労働局関係の付託議案の審査を行います。
 なお、本日は説明聴取の後、直ちに質疑を行い、質疑終了後、決定まで行いますので、ご了承を願います。
 これより産業労働局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百九十三号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第十四号)中、歳出、産業労働局所管分を議題といたします。
 本案について理事者の説明を求めます。

○村松産業労働局長 令和三年第三回東京都議会定例会に提出いたしました案件のうち、産業労働局関係の令和三年度補正予算案、令和三年九月二十九日提案分、一件につきましてご説明を申し上げます。
 九月三十日をもって緊急事態宣言が解除されることとなり、都といたしまして、十月一日から十月二十四日までをリバウンド防止措置期間とすることといたしました。
 再度の感染拡大を防ぐためには、本措置期間中に行う営業時間短縮の要請について、実効性を確保していくことが重要となっております。
 このため、今回の補正予算案では、都内の飲食店等に対して、営業時間の短縮等を要請することに伴う、協力金の支給に必要な予算を計上いたしました。
 また、この予算計上に伴いまして、現在ご審議をいただいております令和三年度の一般会計の補正予算案の既定予算額等に一部変更が生じております。
 以上で第三回定例会提出案件の概要説明を終わらせていただきます。
 なお、案件の詳細につきましては、次長からご説明させていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○坂本次長 今般、令和三年第三回定例会に追加で提出いたしました案件につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料1、令和三年度一般会計補正予算説明書(令和三年九月二十九日提案分)をご覧ください。
 本補正予算案は、緊急事態宣言の解除後、十月一日から二十四日までをリバウンド防止措置期間としたことに伴う対応に関し、予算措置を講ずる必要が生じたため、去る九月二十二日に本委員会でご説明いたしました令和三年度一般会計の補正予算案に先んじてご審議をお願いするため、提案するものでございます。
 表紙をおめくりいただき、一ページをご覧ください。総括表でございます。
 今回の補正予算額は、左下の合計欄にございますとおり、二千二百八十三億四千万円でございます。
 次に、歳入の内訳についてご説明申し上げます。三ページをお開きください。
 中段の3、国庫支出金の補正予算額は、二千二百六十一億一千百六十万円でございます。
 これは、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を受け入れるものでございます。
 六ページをお開きください。歳出の説明でございます。
 1、産業政策の立案の補正予算額は、二千二百八十三億四千万円でございます。
 ページ右側説明欄の1、飲食店等に対する営業時間短縮に係る感染拡大防止協力金(新型コロナウイルス感染症緊急対策)は、リバウンド防止措置期間中の十月一日から二十四日まで、都からの営業時間の短縮等の要請に協力いただいた飲食店等を対象に、店舗ごとに事業規模に応じて協力金を支給するものでございます。
 また、本補正予算案の提案に伴いまして、先日の本委員会でご説明いたしました令和三年度一般会計の補正予算案の既定予算額等に一部変更が生じましたことから、その際にお配りした資料に変更を加えて提出させていただきます。
 その詳細につきましては、お手元の資料2、令和三年度一般会計補正予算説明書を後ほどご覧いただければと思います。
 以上で令和三年第三回定例会に追加で提出した案件の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○細田委員長 説明は終わりました。
 それでは、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○松田委員 十月一日からの協力金について、何点か質問をさせていただきたいと思います。
 今回、緊急事態宣言が解除をされました。
 感染症対策に関する認証を受けた飲食店については、一定程度の条件の中で、酒類の提供が可能となることになりました。八時までのお酒の提供、そして九時までが営業ということで変更がなされました。
 しかし、営業時間短縮要請を含む段階的な緩和となっているので、なかなか事業者からは厳しいという声も伺っております。
 今、例えばおすし屋さんなどに行くと、お酒を出さないとおすしは食べないよという方が結構大勢いらっしゃるんだという声を伺います。こういった方々、事業者にとっては大変ありがたい変更だと思いますので、ぜひバックアップをお願いしたいと思います。
 また、こういった状況になったからといって、すぐに客足が戻るということはありません。営業時間短縮による売上げの減少など、先行きを不安視する声が後を絶たない状況であります。引き続き厳しい経営環境が続くことが見込まれる飲食事業者に対して、今後も協力金による支援を行うことは重要であります。
 宣言解除後となった今、引き続き協力金を支給することの考え方とその財源についても併せてお伺いいたします。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 都が緊急事態措置を解除する中、再び感染の拡大が進むことのないよう、十月一日から十月二十四日まで、飲食店等に営業時間の短縮を要請することに伴い、厳しい経営状況にございます事業者に確実に要請に応じていただき、その実効性を確保するため、要請に全面的にご協力いただいた店舗に対しまして、協力金を支給する予定でございます。
 財源につきましては、今回の協力金の対応に当たり、給付額の九九%まで、国の交付金を活用することとなります。

○松田委員 ありがとうございます。今ご答弁いただいたとおり、九九%が国庫からの支出ということであります。これは東京都からの支給ではありますが、国庫支出ということで、ぜひこれからも、東京都といたしましては、国との連携を密にして、この難局を乗り切っていただきますようお願いを申し上げます。
 続きまして、支給金額についてお尋ねをいたします。
 今回、要請内容が緩和されたとはいえ、コロナ禍で客足が激減をしております、苦境にあえいできた飲食店に引き続き要請に協力いただくためには、営業時間の短縮による経営への影響をできるだけ抑える支援が必要となります。
 そこで、今回のリバウンド防止の措置期間における協力金、今回は二万五千円から七万五千円で、今行っているのが四万円から十万円、そして蔓延防止のときが三万円から十万円ということですが、この額に対する考え方をお伺いします。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 協力金の支給金額につきましては、営業時間の短縮要請の内容や国の交付金の活用など、様々な要素を勘案して設定してまいりました。
 令和三年四月十二日から五月十一日までの要請に係る協力金から、国が示した事業規模に応じた協力金制度に基づきまして、それまでの一律の金額による支給から、飲食店の売上高などを基準とした支給額に見直してございます。
 今回の十月一日から十月二十四日までの要請に係る協力金につきましても、国は、営業可能時間など、要請内容による経営への影響度を踏まえて支給額の基準を決めておりまして、この基準、この方針に基づきまして、協力金を支給いたします。

○松田委員 ありがとうございます。営業時間が延びたことなどでこういった額になったということはよく分かりました。
 続きまして、協力金の支給をなるべく早くしてほしいということで、一問、質問させていただきます。
 今、飲食事業者の多くは、家賃や人件費、食材の仕入れ費用など、日々発生する支払いに対して、借入れなどで手元資金を確保して、何とか苦境をしのいでいる状況であります。こうした飲食店にとって、協力金はまさに頼みの綱となっており、審査や入金の遅れは致命的になりかねません。
 今でも、やはり毎日のように、四月の協力金がまだ入らない、五月のがようやく入った、こんな事業者の声を、我々、毎日受けているところであります。
 今後も引き続き、事業者に安心して要請に協力してもらうには、協力金を一刻でも早く支給することが重要でありますが、支給の迅速化に向けた取組状況についてお伺いします。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 都では、協力金を速やかに支給できるよう、早期支給の取組のほか、様々な工夫を重ねてまいりました。
 具体的には、審査体制を本年三月の四百名規模から一千七百名規模に拡充するとともに、申請が集中する受付開始直後に人員を重点的に充てるほか、書類の不備に関する電話対応が増えた際には電話要員を増員するなど、臨機応変な人員配置によりまして、審査体制の最適化を図ってございます。
 また、事業者の申請に係る負担軽減を図るため、一日当たりの売上高が一定額以下の店舗では売上げ関係書類の提出を不要としたほか、感染防止徹底点検済証の写しの提出がある場合には、店舗の営業実態を証する書類を大幅に省略してございます。
 こうしたことなどによりまして、規模別協力金の導入によりまして制度が複雑化する中でも、着実に処理期間の短縮を図っており、オンライン申請の場合、現在では平均処理期間が十日程度となってございます。
 今後とも、協力金の迅速な支給に向けまして、必要な改善を重ねてまいります。

○松田委員 ありがとうございます。様々な取組で、今、短縮をして迅速化を図っていただいていることが分かりました。ぜひ事業者の立場に立って、これからも取り組んでいただくことをお願い申し上げます。
 さて、この間、様々な取組を行うことで、支給までの期間、これを短縮を図ってきた点については評価をしたいと思います。
 しかしながら、依然として飲食店からは、協力金の入金が遅れて資金繰りに窮している、要請期間の終了から申請の受付開始まで、相当な期間、待たされるという声も聞かれております。
 今、埼玉県では、翌日から申請を受け付けているというふうに伺っております。そこで、今後、さらなる支給の迅速化を図るためには、今いったような翌日から申請をできるような申請受付の開始時期の前倒しが必要だと考えておりますが、見解を伺います。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 営業時間短縮の要請に協力していただいた事業者に対しまして、迅速に協力金を支給するためには、申請を早期に受け付けることが重要でございます。
 都はこれまでも、申請の受付開始時期の前倒しを図るため、システム構築の期間を短縮し、要請期間終了から受付開始までの期間につきまして、以前は二か月弱かかる場合もございましたが、約二週間程度に短縮してございます。
 今後は、システムの仕様を見直し、より短い時間で立ち上げを可能とする工夫を図り、要請期間終了後、速やかに受付を開始する予定でございます。
 こうした取組によりまして、さらなる支給の迅速化に努めてまいります。

○松田委員 前向きなご答弁ありがとうございます。ぜひ一日でも早く迅速化を図っていただくことをお願い申し上げまして、質問を終わります。

○田の上委員 緊急事態宣言解除に伴い、リバウンド防止の観点から、都では、引き続き様々な要請を行うとともに、緩和策を打ち出しています。
 飲食店に関しますが、認証店は酒類提供は午後八時まで、営業は九時まで、非認証店は酒類の提供はなし、午後八時までの営業ということです。
 時短要請における協力金であることから、非認証店の場合も、時短に応じれば協力金の対象となると聞いているところでございます。
 感染防止対策を徹底していると東京都が認証した飲食店においては、酒類の提供を容認する。これまで徹底的に感染症防止対策を実施してきた飲食店並びに営業時間や酒類提供に関する要請等を遵守してきた飲食店においては、悔しい思いも様々してきたことと思います。
 今回、認証店のみ酒類提供を認められるという、引き続き大変な中ではありますが、優遇措置ともいえる措置が取られたことには評価をいたします。
 認証店とそうでない非認証店により要請内容と緩和内容が異なるため、分かりやすい告知が必要となります。
 また、報道による、認証とは何を意味するのかという問合せも、ここ数日でいただいているところです。
 協力金の申請に当たって、認証店とは何なのか、自分の店舗はどれに当たるのかなど、チャートにするなどの工夫をして分かりやすく広報することが必要であると考えますが、見解を伺います。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 都は、事業者がリバウンド防止措置に係る協力金の申請要件を容易に把握できるよう、認証店、非認証店、それぞれの要請内容や申請に必要な書類などにつきまして、分かりやすく取りまとめ、認証制度についてのリンクによるご案内を含め、専用のポータルサイトや申請受付要項で周知してまいります。
 加えて、協力金の情報が広く行き渡るよう、都ホームページや「広報東京都」のほか、SNSでの発信も行うなど、様々な媒体を通じた幅広い情報発信も行ってまいります。
 今後も、事業者が円滑に申請できるよう、分かりやすい情報提供に努めてまいります。

○田の上委員 認証制度についてのリンクによるご案内もしてくださる。それからまた、広報におきましては、ホームページのみならず、「広報東京都」やSNSでの発信もしていただけるということで、ぜひお願いをしたいというふうに思っております。
 他局になりますが、認証店となるマークについてもしっかりと告知することが必要です。
 十月一日から開始であるのにこの認証が何なのか分からないという飲食店や、認証を申し込んでいるけれども点検に来てもらっていないなどの問合せもいただいているところでございます。
 徹底点検TOKYOサポートプロジェクトでは、二十四日時点で約九万四千店の認証店というふうになっていますが、全項目点検済みの店舗のみが対象であり、一部不備ありの場合は、改善がされたかを確認された上での認証となるというふうに聞いています。
 しかしながら、全面的に協力することで実施されるものでございますので、告知から開始まであまりにも短く、混乱を生じるのではないかと懸念するところです。
 今日、あしたという大変短い期間ではありますが、総務局とも連携して、最大限の広報をしていただきたいと強く要望いたします。
 これまでに何度となく協力金、支援金の申請について発表がなされてきたところであり、その都度、飲食店は申請をしてきました。
 突然、緊急事態宣言が延長になる。蔓延防止等重点措置期間になり、協力金の支給額を減額しなければならない等、東京都もその都度、変更を強いられてきました。
 しかしながら、申請者の側からすれば、なるべく申請回数を減らす、混乱を抑えるという視点も大切であり、その意味では、七月十二日から八月三十一日まで、また、九月一日から三十日までと対象期間を延長とし、一度の申請に可能になるようにしたということなどは、意味がある、大変工夫をしていただいたというふうに思っております。
 協力金の申請受付におきましては、電子申請での受付も行っていますが、どのような申請者の負担軽減やメリットがあるのか伺います。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 オンライン申請におきましては、様々な申請様式をウェブサイトから容易に入手し提出できることに加え、スマートフォンの申請にも対応でき、時間や場所を選ばずに申請することが可能となってございます。
 また、申請内容や審査状況について、申請者がいつでも確認できるほか、審査が完了次第、登録したアドレスにメールが届く仕組みも導入してございます。
 加えて、郵送による申請では、申請内容に不足や誤りなどがあった場合、その修正のやり取りに時間がかかる一方、オンライン申請では、入力時にエラーが表示され、申請ミスを未然に防ぐことができるなど、申請者の負担軽減にもつながるものとなってございます。
 このほか、提出書類のやり取りがウェブ上で完結するため、郵送による申請に比べて入金までの期間の短縮が可能となってございます。

○田の上委員 申請においては、二回目以降、大変楽になったというような声も聞いているところでございます。今後も、度重なる申請の負担軽減につきましては、電子申請、郵送申請共々、さらに気がついたことなどを改善し、工夫を重ねていっていただきたいというふうに要望いたします。
 産業労働局のホームページでは、東京都協力金・支援金についてというページがあり、最近の協力金が一覧となっていて大変分かりやすくなっています。
 また、先ほどのご答弁も含め、電子申請に多くのメリットがあることを理解いたしました。
 しかしながら、オンラインが不得意である、スマホを携帯することもなく、情報が行き届かないなど、飲食店間においてもデジタルデバイドが問題になっています。そのような方々に対してのデジタルデバイド対策としてどのような対応を行っているのか伺います。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 都はこれまで、ポータルサイトにおいて、オンラインでの申請手順を動画で分かりやすく解説するなどの取組を実施してまいりました。
 加えて、サイトの中に申請者から改善提案を受け付けるコーナーを設けまして、これにより、いただいた意見を踏まえ、オンラインが苦手な方でも分かりやすく使いやすいサイトになるよう、繰り返し改善を図ってまいりました。
 また、申請手続専用のコールセンターを設置し、書類のアップロードの仕方など、申請者へのきめ細かなご案内も行ってございます。
 一方で、郵送申請につきましては、申請書類を無料で送付できる専用封筒を申請受付要項とともに配布することで、申請者の利便性向上を図ってございます。
 今後とも、利用者の声を踏まえ、必要な改善に取り組むことで、事業者による円滑な申請につなげてまいります。

○田の上委員 様々、取組をしてくださっているということでございます。まずはオンラインにたどり着ければいいんですが、そうでない方も多いというところで、大変課題であるというふうに思っております。
 高齢者等のデジタルデバイドの対策は、各局横断で取り組まなければならない課題ではありますが、まず情報が行き届かないということが問題であります。
 今後、アウトリーチを広げていくために、様々、研究を重ね、ご努力をお願いしたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。
 オンラインで申請ができない、情報を入手できない方にとって、頼みの綱はコールセンターであります。
 しかしながら、なかなかつながらない。また、つながったとしても個別の質問に答えられないなど、コールセンターに関するご意見をたくさんいただいているところでございます。なかなかつながらなくて、やっとつながったのに、その方が分からなくて、また別のところを案内される。とうとう何回かけてもつながらない。こういったお話もよく耳にするところでございます。
 このコールセンターに関して、人員を増強したというふうに聞いていますが、その効果と、また、このコールセンターの職員の研修について伺います。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 協力金の相談窓口であるコールセンターについては、事業者からの問合せに対応するため、本年三月は五十名体制でございましたが、現在は約百五十名に増強し、応答率の向上を図ってまいりました。
 また、委託事業者におきましても、定期的に研修を実施し、協力金の制度変更に関し、知識や情報をコールセンターの各担当者に徹底して伝えるほか、様々な問合せ内容を担当者間で共有するシステムを構築し、相談への対応事例等を水平展開することで、対応の質の底上げと均質化を図ってございます。
 さらに、特に困難な事例等については、都の担当者とコールセンターを担う受託事業者との間で定期的にミーティングを実施し、連携して対応してございます。
 今後とも、こうした取組を通じまして、事業者からの問合せに対し、きめ細かな対応を行ってまいります。

○田の上委員 ありがとうございます。人員増強、そして、ふだんからの研修に加え、問合せ内容を共有するシステムや都の担当者とのミーティングなど、様々な取組をされていると理解をいたしました。
 緊急事態宣言が解除されて間もなく要請の対象期間になるなど、今回のように時間がない場合は、特に丁寧に説明、告知をしなければならないと考えます。
 これまでの知見も含めながら、しかしながら、オンライン、コールセンターなど様々な手段において十分な広報をしていただけますようお願いをして、私の質問を終わらせていただきます。

○高倉委員 それでは、質問をさせていただきます。
 緊急事態宣言がずっと今年、長引く中で、これも昨年からですけれども、事業者の方々にとりましては大変大きな影響が及んでいるということであります。そうした中で、かねてから感染防止対策と経済活動の両立ということがいわれてきたわけであります。
 九月三十日で緊急事態宣言が解除をされ、十月一日から二十四日まではリバウンド防止措置の期間ということになるわけであります。
 今回は飲食店等に対する協力金支給の補正予算ということでありますが、協力金はずっと昨年来、続いてきているものでありますが、緊急事態宣言、また、蔓延防止措置、こういったことを繰り返してきている中で、協力金はこれまで十六回実施をしてきているということであります。
 私どもは、この間、飲食店等の方々からも様々なご要望をお聞きしてきて、以前は事業者単位でもって支給していた時期もありますし、その後店舗ごとになり、そして、その後事業規模別にもなってきているということで、かなり長い時間がある中で、当事者の方々の要望をお聞きしながら、いろんな対応をしてきているというふうに思います。
 今日も協力金のことについての質疑でありますので、まず、これまでの協力金のそうした変遷について確認をさせていただきたいと思います。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 都は、営業時間短縮要請及び休業等の要請の実効性を確保するため、都の要請に全面的にご協力いただける事業者を対象といたしまして、協力金を支給してまいりました。
 支給対象につきましては、開始当初は事業者単位で支給してございましたが、令和三年一月八日から二月七日までの要請に係る協力金から、店舗ごとに支給してございます。
 支給額につきましては、四月十二日から五月十一日までの要請に係る協力金以降、一律の金額による支給から、飲食店の売上高などを基準とした支給額に見直しをしているところでございます。

○高倉委員 今これまでの変遷をご答弁いただいたわけですけれども、そうした中で今回、また改めてこのリバウンド防止期間における協力金というのが行われるということになっているわけであります。
 そして、今回の補正予算の額が二千二百八十三億円というふうに計上をされております。
 これは、今回の措置に対しての対象を想定して積算した、そうした予算になっているというふうに思うんですね。
 現在、都内の飲食店等、これはどういうところまで飲食店等というのかなかなかちょっと難しいところもあるんじゃないかなというふうに思います。
 数字はその前提によっていろいろとちょっと違ってくるかもしれませんが、現在、虹色の感染防止徹底宣言ステッカーというのを貼っているお店があり、さらに都は、推奨して協力金の支給対象としている飲食店、これは王冠のようなマーク、感染防止徹底点検済証を示したお店があると。
 こういうような状況になっていて、なかなかちょっと分かりづらいのが、今実際都内にどの程度の飲食店等があって、そのうちこの虹色のステッカーを貼っているお店はどの程度あって、そしてさらにこの王冠のようなマーク、これは点検済証でありますけれども、これはどのようになっているのか。
 実際、一生懸命飲食店等は、皆様からの要請にご協力をいただいているわけなんですね。その辺のところがですね、ちょっと、まあできるだけ分かりやすく本当はご説明をしていただきながら、今回のこの二千二百八十三億円という、この協力金の予算についての説明の一つではないかなとは思うんですけれども、今回の予算でもって想定をしているこの店舗数ということの考え方についてご答弁をいただきたいと思います。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 今回の協力金の対象となる想定店舗数につきましては、過去の支給実績に基づく事業者数約八万者をベースに、国の事業所に関する統計等から割り出した一事業者当たりの平均店舗数を乗ずることによりまして、約十二万店舗を見積もってございます。
 なお、コロナ対策リーダーの登録件数につきましても、約十二万件となってございます。

○高倉委員 今、十二万店舗というお話がありまして、これはかねてお聞きをしているところであります。
 先ほど、虹色のステッカー、これも十二万ぐらいではないかという話をしましたけれども、今ご答弁があった十二万店とはぴったり一致ではなくて、多少対象にずれがあるというふうにもちょっと思っておりまして、今後できるだけまたそういう対象は明らかにしていっていただきたいと思いますし、毎回毎回こうして協力金の予算を計上して、そして申請に従って協力金を支給しているというわけであります。
 実際対象がどれぐらいあって、実際そこに本当にしっかりと協力してくれている、ほとんどのお店が協力してくれているわけですけれども、その実情がどうなのかという辺りはまた決算の審査等で明らかにしていかなきゃならないというふうに思ってはおりますけれども、今ご答弁をいただきましてありがとうございました。
 それで、やはり事業者、店舗等の方々からは非常に協力金の申請がなかなか面倒であると。これ大分改善はされてきているということなんですけれども、依然そういう声はなくならないわけなんですね。
 できるだけ簡易に申請ができるように、それから、ウェブによる申請も積極的に進めるように、また、これまで協力金の申請をしてきたわけですけれども、以前に提出をした書類の再提出についても工夫をしていくようにとこのように思うんです。これは様々に取組をしてきていると思うんですけれども、この点について明確なご答弁をいただきたいと思います。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 協力金の申請には、オンラインと郵送による方法がございます。
 オンライン申請につきましては、時間や場所を選ばずに申請できることに加え、申請者が申請した内容や審査状況をいつでも確認可能なほか、審査が完了次第、登録したアドレスにメールが届く仕組みも構築してございます。
 オンライン申請では、提出書類のやり取りがウェブ上で完結するため、郵送による申請に比べて入金までの期間の短縮が可能となっており、現在では平均処理期間は約十日程度となってございます。
 また、申請者の負担軽減を図るため、過去に支給を受けた事業者が同じ店舗につきまして再度申請を行う場合には、提出書類を簡素化する等の改善を図ってございます。
 今後とも提出書類の簡素化を図るとともに、オンライン申請のメリットを訴えることで、一層の活用を促進してまいります。

○高倉委員 今お答えをしていただいて、オンライン申請のメリット等も大分強調していただいたわけであります。確かにオンライン申請については、非常に大きなメリットがあるというふうに思います。
 一方で、郵送による申請というのも当然ながらあるわけでありまして、この辺についても、先ほど書類の簡素化のお話もありましたけれども、引き続き、できる限り簡潔にできるようにしていただければと思いますし、それから平均処理期間の話が答弁にもありました。大体約十日程度ということになっています。
 これぜひ、もう少し積極的に広報、周知していただきたいと、発信していただきたいと思うんですね。
 平均ですから、十日ぐらいで終わっているんだと思いますけれども、やはり随分と長い時間かかっている方もいらっしゃるんです。問合せしてもなかなか問合せが通じないと。問合せしても今、審査中ですと。審査の期間って結構あるんだと思うんですけど、審査中です、また審査中です、また審査中ですといって、なかなかこの状況がよく分からないということもあるんですね。
 したがって、十日程度であるということは十分に発信をしていただいた上で、できるだけ、今どういう進行状況にあるのかという辺りが、単に審査中ですというのではなくて、少しでも分かるような形での工夫もお願いをしたいというふうに思います。
 それから、この申請に関することでありますけれども、申請する方が申請の期限を失念する、うっかりと忘れて過ぎてしまった。
 それから、やはり協力金の支給が、途中で先渡し等も入ってきたということもあって、ちょっと前後関係がよく分からなくなってしまっているというようなことがあって、手続がいま一つちょっと分からない、混乱していると、こういうようなお話もあるわけであります。
 支給の決定通知が届かなかったために申請というのが期限内にさらにできなかったとか、様々な状況が出てきております。
 手続がやはりどうしても分からなくなってきているということなんですね。
 私どもは、一目で見て、手続の時期と、今何をしているんですかこの時期はというのが分かるように、ぜひそういう周知、広報していただきたいというお話をこれまでもしてきたわけです。
 できる限り不利益を被る人が出ないように、丁寧な周知を図っていくということが必要であると思いますが、この点についてのご答弁をいただきたいと思います。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 協力金の申請時期につきましては、受付開始時期の前倒し等により申請期間が重複するなど複雑になっていることから、事業者が混乱しないよう、全体スケジュールや支給額の目安を取りまとめ、分かりやすい情報提供を行ってございます。
 また、期限内に確実に手続できるよう、各協力金の申請期限が近づいた際に、飲食店が登録しているコロナ対策リーダー約十二万人に対して、メールでお知らせする取組も開始いたしました。
 さらに、申請者の負担軽減を図るため、間違いやすい事例をポータルサイトで紹介するとともに、動画を用いて申請手順を分かりやすく解説してございます。
 今後とも、事業者が円滑に申請できるよう、丁寧な周知を図ってまいります。

○高倉委員 この協力金の申請を行ってきた飲食店等が、要請の条件の間違いでありますとか、あるいは申請書の例えば書き間違いであるとか、そういった様々な理由で協力金支給の対象外となるような事例というのは、発生をしてきているんじゃないかというふうにも思うんですね。
 このことについては、またちょっと別な機会にしっかりと質疑をしなきゃならないというふうに思っておりますけれども、こうした事例を減らすためにどういう取組をされてきたのか、このことについてご答弁をいただきたいと思います。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 協力金につきましては、都のホームページにおきまして、対象要件や申込み手続など実施概要を公表するほか、協力金専用のポータルサイトを開設し、よくあるお問合せや特に間違えやすい事例を順次更新するなど、内容を充実させることで丁寧な案内を行ってございます。
 また、申請手順を分かりやすく記載した受付要項を作成し、区市町村や金融機関等を通じて広く周知を図っております。
 さらにコールセンターにおいて、様々な問合せに対応するとともに、誤解が多い事例など、様々な問合せ内容をデータベース化し、担当者間で共有することでオペレーターの対応の質の底上げと均質化を図ってございます。
 こうした取組を通じまして、事業者の方々に都の要請に安心してご協力いただけるよう、必要な情報の発信に努めてまいります。

○高倉委員 今日の他の方の質疑でも、やはり早期の支給、迅速化というお話もあったというふうに思います。
 引き続き飲食店等からはぜひ協力金の早期支給をお願いしたいと、こういう要望は引き続き強いわけであります。
 これまでその対応の一つとして先渡しというようなこともされてきたわけですけれども、さっきちょっと私も申し上げましたけど、先の申請のものが、何ていうんですか、支給されてしまってちょっと混乱がある、こういう話をちょっとさせていただきましたけれども、またさらに、先渡し分と残額分の二回の申請が面倒といったような声もあったりするわけであります。
 今回の十月一日からのリバウンド防止措置期間、これについては早期支給といったことにどう取り組まれようとしているのか、このことについてご答弁いただきたいと思います。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 協力金につきましては、事業者のニーズ等を踏まえて、実効性のある手法で迅速に支給することが重要でございます。
 早期支給につきましては、申請する事業者にとっては手元に現金が早く渡るというメリットがある一方で、早期支給分の申請に加えて、要請期間終了後に改めて本申請を行っていただく必要があるため、事業者の負担が生じることとなります。
 支給事務においては、要請期間が短い場合には早期支給を行わないことで本申請の受付を速やかに開始することが可能となります。
 こうしたことを勘案いたしますと、今回の十月一日から十月二十四日までの要請に係る協力金については、早期支給を行うメリットは少ないと考えておりまして、それらを含めまして、詳細につきまして、追って公表したいと考えてございます。

○高倉委員 今、答弁の中で本申請の受付を速やかに開始をすることが可能だというお話がありました。
 ぜひ、このリバウンド措置期間についての協力金、この申請については、早期の受付とそれから早期の給付、ぜひやっていただきたいというふうに思います。
 冒頭申し上げたように、非常にこれまで何回も何回もやってきているわけですから、協力金は。この期間は、これまでに比べても一番早いというような形でぜひお願いをしたいというふうに思います。
 これまで医療対策を含めた感染防止対策、それから経済の両立といったことが大きな課題になってきたわけであります。そうした中で、今年の夏の感染の急拡大の時期には、飲食店等からはもう諦めに似た声さえやっぱり聞かれたんですね。
 しかしながらこのところ、新規感染者数は急激に減少しているという状況があります。もちろん重症者数がまだまだ高い水準にありまして、次の感染への備えといったことは大変重要であるわけでありますが、これまでと違うのは、やはりワクチン接種がかなり進んできているというところが大きく従来とは違う、今要素になっているわけであります。
 この九月三十日で緊急事態宣言が解除になるわけでありますけれども、長期にわたって営業制限に協力をしてきた飲食店等からは、経済活動が戻ってくるということに対する期待というのはやっぱりあるんですね。これまで非常に長い間、苦しんできたわけであります。
 この都民の経済活動に大きな関わりを持っていらっしゃるのが産業労働局ということでありまして、今後、こうした飲食店等の方々だけではありませんけれども、経済活動をどうやって早期に取り戻していくのか、こういったことについてぜひしっかりと取組を行っていただくように強く要望しまして、質問を終わりたいと思います。

○清水委員 サポート対象の店舗数は十二万七千五百七十三件、そのうちまだ認証を受けていない店舗は三万五百七十五件残されていること、そして、リバウンド防止措置期間が開始された十月一日時点で認証を受けていない店舗であっても、その後、認証を受ければ、その時点からアルコールの提供が可能になると所管部署から伺いました。
 こうした店舗についても、都からの要請内容に応えた場合には、協力金の支給対象となるということを周知すべきと考えますが、いかがでしょうか。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 営業時間の短縮要請等に全面的にご協力いただいた店舗につきましては、要請期間の途中から認証済みとなった場合も含め協力金の支給対象となることから、専用のポータルサイトなどを通じまして、その旨をお知らせしてまいります。

○清水委員 都からの要請内容に応えた場合には、協力金の支給対象となるということが周知をされますと、認証を受けたい、こういう相談、申請はたくさん寄せられることが想定をされます。
 周知をすることとともに、それに対応できる体制について、所管部署と連携をとっていただくよう要望をさせていただきます。
 今回、リバウンドを防ぐために協力金が支給されることは評価をするものですが、その財源の内訳を見ますと、予算総額二千二百八十三億円のうち九九%は国庫負担で、東京都の負担は二十二億円、約一%にすぎません。
 東京都の予算規模にふさわしく、独自の上乗せを行い、協力金の増額をすべきと考えますが、いかがでしょうか。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 飲食店への協力金につきましては、事業者の経営への影響度合いに応じた支援となるよう、国において飲食店の売上高などを基準として支給する規模別協力金が制度化されたところでございます。
 都におきましては、引き続き事業者の事業継続を下支えできるよう、本制度に基づき、着実に支援してまいります。

○清水委員 二〇二一年八月の東京商工リサーチの調査によりますと、債務に過剰感がある、または過剰になった、こう回答した飲食店は七九・六九%、八割に上っています。さらに、廃業検討の可能性がある、こう回答したところは二六・九八%、四分の一を超えています。
 今、飲食店に限らず、多くの中小事業者は再度の借入れを行うのか、それとも債務が膨らまないうちに廃業をするか、その選択を迫られているのではないでしょうか。全ての事業者を対象にした家賃、固定費の補助、事業を継続できる保証が求められています。
 重ねて、東京都の財政支援を抜本的に引き上げるとともに、一日も早い速やかな協力金の支給を求めるものです。
 協力金についてコールセンターに問合せをしても、審査中です、自分では分かりませんと答えるばかりとか、担当から連絡をさせますといわれたきり連絡が来ない、何度も保留で待たされて、電話代が一万円近くに上った、こんな声が寄せられています。面談で相談を受ける寄り添い型の支援が、今求められており、地域の関係団体が相談に乗っている、こういう対応がとられています。
 しかし、相談は一度では終わらない困難事例もあり、時間も人手もかかり、通常の体制では対応できない、こういう声が寄せられています。
 様々な申請者からの問合せに適切に対応できるよう、対応を強化するとともに、地域でこうした相談を担っておられる団体などへの支援も検討すべきと思いますが、いかがでしょうか。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 都は申請者からの問合せに対しきめ細かく対応するため、コールセンターの人員を百五十人規模まで拡充するとともに、申請手続専用の電話相談窓口を設けてございます。
 また、都の担当者と委託事業者との間で、定期的なミーティング等で様々な対応事例を関係者間で共有することで、申請者の問合せへの対応の質の向上を図ってございます。

○清水委員 東京都のコールセンターの体制を充実されている、その努力は理解するものです。
 ただ、高齢者をはじめとする情報弱者の方々は、やはりその場で書類なども見ていただきながら相談に乗っていただく、直接面談で相談ができる、そういう窓口が求められています。
 また、コールセンターの通話料ですけれども、これは相談者に負担がかかるNTTのナビダイヤルが使われていますが、相談者に負担のかからないフリーダイヤルに変更していただくように重ねて要望させていただきたいと思います。
 最後に、今回の補正予算ですけれど、協力金の支給そのものについては評価をするものですし、体制の強化についても十分ご説明をいただきました。ただ、今、飲食店に限らず、あらゆる業種が打撃を受けています。
 特に、経済的な支援に対する要望は強く、協力金だけでなく、事業を継続していくために必要な家賃や固定費の支援は切実です。東京都の財政力からすればこうした支援は十分に可能です。経済的支援の拡充を強く求めます。
 また、全国一斉に緊急事態宣言が解除されたことを受けて、人々の警戒感が緩むのではないか、こういう懸念が指摘をされています。この冬の感染拡大を招かないためにも、今の時期の感染防止対策が大切です。
 安心して営業や事業を行うために、協力金に加えて事業者が独自に行う検査等への支援も併せて行うことを求めて、私の質問を終わります。

○中田委員 それでは、私の方から、最後になりますので他の委員とかぶらないところで何点か質問をさせていただきます。
 質問の前に、まず、先ほど他の委員からありましたが、早期支給について、私どももそのメリット、デメリットについては先ほどの答弁の中にもありましたが、様々あるのは重々承知の上で、既にコロナ禍が始まって融資などをすぐに受けた方などに関しては、もう既に返済が始まっているという事業者の方も多くいらっしゃいます。
 その方々にとっては、やはり手元に現金があるということが何よりの安心につながると思いますので、ぜひその点に関しては選択肢を増やすという意味でも、この早期支給に関してはぜひやっていただきたいとまずは要望をさせていただきます。
 そして質問でございますが、まず協力金に関して、東京都一律で行うのではなくて、繁華街等、既に多くのお店が開いてしまっているエリアでは、実効性を担保するために協力金の上乗せなどを行って実効性を高めるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 飲食店への協力金につきましては、事業者の経営への影響度合いに応じた支援となるよう、国において、飲食店の売上高などを基準として支給する規模別協力金が制度化されたところでございます。
 都におきましては、引き続き事業者の事業継続を下支えできるよう、本制度に基づきまして着実に支援してまいります。

○中田委員 もう既に繁華街では、多くの飲食店が要請に従わずに営業を開始している現状もあります。
 私の地元であります渋谷区でも同じような現状があり、今回の東京都の要請に従い、午後九時までの時短営業とした場合でも、この協力金の金額では経営を続けられるのかという不安な声も事業者から上がっているのが現状です。
 なぜなら、繁華街では既に多くの飲食店が従わずに営業していることに伴って、飲食店を利用する方にとっては、開いているお店と閉まっているお店、時短するお店としないお店でどちらのお店に入って飲食をするかと考えたときに、なるべく長くやっているお店で飲食をするという方向を選んでしまう可能性が多くあると考えております。
 営業時間が短いということで機会損失をするだけでなくて、要請に従っていないお店にお客さんを取られて客足の減少、つまり売上げの減少につながって経営が成り立たなくなるという大きな損失につながる可能性が非常に高くなります。その点からも、今回、罰則などが科せられないこの要請には従いづらいという現状があると話も聞きます。
 ぜひエリア特性なども考慮した上で、繁華街などについては、協力金の東京都独自で上乗せなども改めて考えていただきたいと要望をさせていただきます。
 そして、審査体制についてです。
 こちらも先ほどから何度も質問が出ておりますので、私の方から何点か指摘と質問をさせていただきます。
 立て続けに要請が出たことによって協力金が様々支払われることによって、順番が前後してしまってなかなか分かりづらいという声が多く聞かれます。先に申請した協力金がまだ払われていないのに後から申請したものが先に支払われるなど、なかなか自分たちだけでは把握がしづらいと声が上がっているのが現状です。
 東京都としても、ポータルサイトでいろいろと紹介をするなど、また動画を用いて不備を減らすなど努力している点については評価をいたしますが、ぜひ個別の案件などについてはしっかりと対応をお願いいたします。
 そして、今までどのような対応を行ってきて、どのように審査体制や問合せ体制の拡充を行ってきたのか、改めて具体的にお示しをください。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 都は、協力金を速やかに支給できるよう、民間の力も活用し、審査体制を一千七百名に拡充するとともに、臨機応変な人員配置によりまして、審査体制の最適化を図ってまいりました。
 また、協力金の相談窓口であるコールセンターにつきましては、事業者からの問合せに対応するため、本年三月は五十名体制でございましたけれども、現在は約百五十名程度に増強いたしまして、応答率の向上を図っているところでございます。
 今後も引き続き、審査や問合せ対応において必要な体制を確保し、さらなる支給迅速化につなげてまいります。

○中田委員 コールセンターなどはやはりつながらない、またフリーダイヤルでなくて何十分も待ってお金がかかってしまうなど様々な苦情も入っているのが現状です。ぜひしっかりと対応をしていただければと思います。
 そして、先ほどもありましたが、オンライン申請が結構大半になってきた中で、今回の申請に関して、新たに書類を付けることがあるのか、また今までどおりの書類でいいのか、その審査の書類について増加するのか、それを一点教えてください。

○米澤産業企画担当部長新型コロナウイルス感染症対応事業推進担当部長兼務 今回のリバウンド防止措置に係る協力金の申請に当たりまして、認証店につきましては、感染防止徹底点検済証の提出が必須となりますが、これまでも点検済証を提出した店舗については、コロナ対策リーダー宣誓書をはじめとする様々な添付書類を省略できることとしてございまして、新たな申請者の負担は生じないものと考えてございます。

○中田委員 質問は以上で終わりますが、ぜひ東京都の方には、事業者の方を下支えして、さらには飲食店の分断を生まないように新たに要望をさせていただきたいと思います。
 飲食店もやりたくてやっているお店と、なかなかその感染を防ぎたい、だけどやらざるを得ないというお店がある中で、飲食業界の方々の分断を生まない、そしてさらには、飲食の、したいという方と、今ワクチンがなかなか打てないという方の分断も生まないように、ぜひ人々が安心して暮らせる東京都を改めてつくっていただきたいとお願いをして、質問を終わります。ありがとうございます。

○細田委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議はございませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○細田委員長 異議なしと認めまして、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で産業労働局関係を終わります。

○細田委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第百九十三号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第十四号)中、歳出、経済・港湾委員会所管分を議題といたします。
 本案については、既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 第百九十三号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第十四号)中、歳出、経済・港湾委員会所管分を採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、原案のとおり決定することにご異議はありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○細田委員長 異議なしと認めます。よって、第百九十三号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第十四号)中、歳出、経済・港湾委員会所管分は、原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時五分散会

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