経済・港湾委員会速記録第十六号

令和元年十月十日(木曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長両角みのる君
副委員長山崎 一輝君
副委員長中山 信行君
理事森澤 恭子君
理事尾崎あや子君
理事小山くにひこ君
白戸 太朗君
高橋 信博君
まつば多美子君
藤井  一君
栗下 善行君
おじま紘平君
三宅 茂樹君
あぜ上三和子君

欠席委員 なし

出席説明員
港湾局局長古谷ひろみ君
技監原   浩君
総務部長梅村 拓洋君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長調整担当部長兼務深井  稔君
港湾経営部長相田 佳子君
港湾振興担当部長戸谷 泰之君
臨海開発部長中村 昌明君
開発調整担当部長オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長兼務鈴木  理君
臨海副都心まちづくり推進担当部長矢部 信栄君
臨海副都心開発調整担当部長高角 和道君
港湾整備部長山岡 達也君
計画調整担当部長和田 匡央君
離島港湾部長片寄 光彦君
島しょ・小笠原空港整備担当部長松本 達也君
労働委員会事務局局長松山 英幸君

本日の会議に付した事件
労働委員会事務局関係
事務事業について(説明)
港湾局関係
事務事業について(説明)

○両角委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、請願陳情について申し上げます。
 本委員会に付託されております請願陳情は、お手元配布の請願・陳情継続審査件名表のとおりでございます。よろしくお願いいたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、労働委員会事務局及び港湾局関係の事務事業の説明聴取を行います。
 なお、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより労働委員会事務局関係に入ります。
 初めに、労働委員会事務局長より挨拶並びに幹部職員の紹介があります。

○松山労働委員会事務局長 労働委員会事務局長の松山英幸でございます。
 東京の経済の発展と働き方改革の着実な推進に向け、安定した労使関係の構築に取り組んでまいります。
 両角委員長を初め委員の皆様方には、ご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
 続きまして、当局の幹部職員を紹介させていただきます。
 本委員会との連絡に当たります総務課長の山中淳でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○両角委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。

○両角委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。

○松山労働委員会事務局長 労働委員会の事務事業につきましてご説明申し上げます。
 お手元には資料といたしまして、事業概要及びリーフレットをお配りしてございます。
 本日は、事業概要によりましてご説明申し上げます。
 まず、二ページをお開きください。初めに、1の制度の概要でございます。
 労働委員会は、労働組合法及び地方自治法に基づいて設置された合議制の行政委員会でございます。公平な立場の第三者として労使間の紛争処理を行うことにより、労働基本権の保護と労使関係の安定、正常化を図ることを目的にしております。
 次に、2の委員でございます。
 委員会は、公益委員、労働者委員及び使用者委員の三者で構成されております。委員の数はそれぞれ十三名で、合計三十九名でございます。
 委員は知事が任命しており、任期は二年で、全員が非常勤でございます。
 三ページをお開きください。1の会長及び会長代理でございます。
 会長及び会長代理は、公益委員の中から委員の選挙により選出されます。
 次に、2の委員会の会議でございます。
 委員会は合議制であり、主な会議といたしましては、委員全員で行う総会と、公益委員のみで行う公益委員会議がございます。
 次に、3の委員の活動状況でございます。
 委員は、総会などの会議に出席するほか、複数の担当事件の処理に当たっておりまして、平成三十年度における委員の活動回数は、延べ四千六十二回となっております。
 四ページをお開きください。4の事務局の組織と分掌事務でございます。
 委員会の事務を整理するため、事務局が置かれており、組織は、中段の図のとおりでございます。
 六ページをお開きください。職員定数でございます。
 事務局には事務局長及び必要な職員が置かれており、定数は三十八人でございます。
 七ページをごらんください。5の予算でございます。
 令和元年度当初予算は歳出総額六億六千三百万円で、表に記載のとおり、委員の報酬及び職員の給与が約九割を占めております。
 次に、6の広報でございます。
 当委員会では、ホームページ上で委員会の仕組みや利用方法などを紹介しているほか、労使紛争の予防につながるよう、命令の概要や統計資料などの情報を提供しております。
 八ページをお開きください。主要事業の概要でございます。
 初めに、1の取扱件数の推移でございます。
 平成三十年度の取扱総件数は九百七十五件で、最近五年間の事業別取扱件数の推移は、中段の表のとおりでございます。
 次に、2の不当労働行為の審査でございます。
 九ページをごらんください。(1)、審査の状況でございます。
 平成三十年度の取扱件数は四百九件で、最近五年間の取扱件数の推移は、中段の表のとおりでございます。
 全国的に見ますと、下段の表のとおり、東京都の取扱件数は、全国の約半数を占めております。
 また、一〇ページに、不当労働行為の類型別の取扱件数を記載しております。
 一一ページをごらんください。下段の(2)、審査の期間の目標でございます。
 労働組合法では、労働委員会が審査の期間の目標を定めるとともに、目標の達成状況を公表することが定められており、当委員会では、この目標を平成二十年から原則一年六カ月と定め、審査の迅速化に取り組んでおります。
 一二ページをお開きください。目標の達成状況でございますが、上段の表のとおり、平均で四百二十八・八日、約一年二カ月程度の処理日数となってございます。
 次に、3の労働組合の資格審査でございます。
 労働組合の資格審査とは、労働組合の組織運営が法の規定に適合するかどうかを審査するもので、一三ページ上段の表にございますとおり、平成三十年度の取扱件数は三百三十六件、申請事由別の内訳は、(2)に記載のとおりでございます。
 一四ページをお開きください。4の労働争議の調整でございます。
 一五ページ上段の表にございますとおり、平成三十年度の取扱件数は七十四件、全国に占める比率は二七・五%、内訳は、(2)から一六ページの(4)までに記載してございます。
 また、一七ページから一九ページにかけまして、労働争議の実情調査、相談対応、再審査と行政訴訟について、取扱件数などを記載してございます。
 二二ページをお開きください。当委員会の現在の委員は、記載の委員名簿のとおりでございまして、任期は本年十一月末まででございます。
 二二ページの上段にありますように、会長は、元名古屋高等裁判所長官で弁護士の房村精一委員でございます。
 二四ページ以降には、不当労働行為の類型、審査の手続などを参考資料として記載してございます。
 リーフレットにつきましては、以上のような当委員会の業務内容を都民の皆様にわかりやすくご案内するものでございます。
 以上が事業の概要でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○両角委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○両角委員長 資料要求がなしということで確認をさせていただきます。
 以上で労働委員会事務局関係を終わります。

○両角委員長 これより港湾局関係に入ります。
 初めに、港湾局長より挨拶並びに幹部職員の紹介があります。

○古谷港湾局長 港湾局長の古谷ひろみでございます。
 両角委員長を初め各委員の皆様方には、港湾局の事務事業につきまして日ごろから特段のご配慮を賜り、厚く御礼申し上げます。
 今後とも、事務事業の執行に当たりましては一層努力してまいりますので、引き続きご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
 続きまして、港湾局の幹部職員を紹介させていただきます。
 技監の原浩でございます。総務部長の梅村拓洋でございます。企画担当部長でオリンピック・パラリンピック調整担当部長及び調整担当部長を兼務しております深井稔でございます。港湾経営部長の相田佳子でございます。港湾振興担当部長の戸谷泰之でございます。臨海開発部長の中村昌明でございます。開発調整担当部長でオリンピック・パラリンピック施設整備担当部長を兼務しております鈴木理でございます。臨海副都心まちづくり推進担当部長の矢部信栄でございます。臨海副都心開発調整担当部長の高角和道でございます。港湾整備部長の山岡達也でございます。計画調整担当部長の和田匡央でございます。離島港湾部長の片寄光彦でございます。島しょ・小笠原空港整備担当部長の松本達也でございます。当委員会との連絡に当たります総務課長の石井均でございます。企画計理課長の渡邊正也でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○両角委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。

○両角委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。

○古谷港湾局長 港湾局が所管しております事務事業の概要につきましてご説明申し上げます。
 お手元にお配りしております事業概要要旨の一ページをお開きいただきたいと存じます。
 港湾局は、東京港及び島しょ地域の港湾、空港等の整備、管理運営や臨海副都心を中心とした東京臨海地域の開発等の事業を通じて、物流の円滑化や都市構造の再編、防災機能の充実などを図りまして、都民生活の向上と産業の発展に努めております。
 また、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に向け、関係各部署と連携調整し、関連施設の整備などに取り組んでおります。
 東京港は、首都圏四千万人の生活と産業活動に欠くことのできない重要な役割を担っております。東京港の昨年の外貿コンテナ取扱個数は四百五十七万個となり、二十一年連続日本一となりました。
 東京港を取り巻く状況は、アジア貨物の増加やコンテナ船の大型化など大きく変化しておりますが、引き続き、東日本のメーンポートとしての役割を着実に果たすことができるよう、港湾の現場に精通した強みを最大限に生かし、的確に港湾経営を行ってまいります。
 臨海地域は、東京二〇二〇大会の開催時に中心的なエリアになることが予定されております。この地域の特性や潜在力を最大限に生かし、東京全体の活力の牽引役となるよう、総力を挙げて開発を進めてまいります。
 島しょ地域におきましては、住民の生活基盤を確保するとともに、地域の産業振興に資するため、港湾、漁港、空港等の充実に取り組んでいるところでございます。
 次に、個別事業の概要を述べさせていただきます。
 東京港の管理運営につきましては、首都圏ひいては日本の経済を支える製造業、流通業などの荷主や国際海上物流を担う船会社など、利用者の要望に十分に応えられるよう、ふ頭周辺の交通混雑の解消に向けた取り組みを実施するなど、使いやすい港づくりを推進してまいります。
 クルーズ客船誘致につきましては、臨海副都心地域に世界最大級の大型客船に対応可能な新たな客船ふ頭を整備するとともに、積極的なクルーズ客船誘致施策を展開してまいります。
 舟運の活性化につきましては、東京二〇二〇大会を見据え、国際観光都市としての東京の一層の魅力向上や水辺のにぎわい創出に向けて、さらに取り組みを進めてまいります。
 港湾施設の整備につきましては、東京港第八次改訂港湾計画に基づき、中央防波堤外側コンテナふ頭や臨港道路南北線の整備を推進するとともに、臨港道路の無電柱化を図るなど、東京港の港湾機能の充実強化に取り組んでまいります。
 東京港の地震、津波や高潮対策につきましては、最大級の地震、津波や台風に備え、水害から都民の生命、財産、首都東京の中枢機能を守るため、東京港海岸保全施設整備計画に基づき、東京沿岸の第一線を守る水門や防潮堤等の耐震対策などを進めております。
 今後も、防災機能の一層の強化に取り組んでまいります。
 臨海副都心の開発につきましては、開発から四半世紀が経過いたしまして、ビジネスと観光の拠点として着実に発展してきたところでございます。
 臨海副都心は、東京の競争力強化と日本の経済成長を牽引する戦略拠点として、さらなる発展を目指す重要な地域でございます。世界トップレベルのMICE、国際観光拠点の実現に向け、東京二〇二〇大会のレガシーも活用しながら、着実な開発を推進してまいります。
 また、海上公園につきましては、平成二十九年五月に策定いたしました海上公園ビジョンに基づき、生物多様性保全など自然環境面での取り組み強化、ラムサール条約湿地への登録を契機とした干潟等の保全や利活用の推進、臨海地域における新たなにぎわいの創出など、新たな時代にふさわしい海上公園の実現に取り組んでまいります。
 島しょ地域におきましては、防災力の強化を図るため、伊豆・小笠原諸島における港湾等防災対策基本方針に基づき、津波避難施設などを整備するとともに、島の活性化や観光振興の視点を取り入れた島のみなとまちづくり事業を推進してまいります。
 都営空港につきましては、島しょと本土とを結ぶ離島航空路線の拠点でございまして、防災、医療、消防においても重要な役割を果たしており、今後とも、空港施設の機能維持向上を図るとともに、安全対策の強化に向けた取り組みを進めてまいります。
 最後に、港湾局所管の政策連携団体である臨海ホールディングス及びグループ各社につきましては、今後も戦略的に活用することで、臨海地域の発展に向けた取り組みを進めてまいります。
 以上が港湾局事業の概要でございます。
 事業の推進に当たりましては、局の事業全般にわたって、常に見直しと再構築を行い、職員一丸となって、新しい東京をつくり上げていくための事業を積極的に展開していく所存でございます。よろしくご指導賜りますようお願い申し上げます。
 なお、詳細につきましては総務部長から説明させていただきます。

○梅村総務部長 局長の説明に引き続きまして、お手元の資料1、港湾局事業概要によりご説明を申し上げます。
 恐れ入ります、一ページをお開き願います。1、港湾局の組織と予算でございます。
 当局は、五部二事業所の組織で構成され、令和元年度の職員定数は六百四十一名でございます。また、予算は、一般会計、臨海地域開発事業会計、港湾事業会計の三会計で、総額一千六百二十一億四百万円でございます。各会計の概要は、一ページから二ページに記載のとおりでございます。
 三ページをお開き願います。2、東京港の管理運営でございます。
 東京港における公共港湾施設は、都が直接管理運営しているもののほか、外貿コンテナふ頭や客船ターミナル施設などについては、指定管理者である東京港埠頭株式会社が管理をしております。
 また、船員や港湾労働者の福利厚生の充実にも努めております。
 次に、3、東京港の機能強化と危機管理でございます。
 東京港の国際競争力を強化し、国際基幹航路及びアジア航路の維持拡大を図り、東日本のメーンポートとしての役割を果たしていくためには、貨物量の確保のみならず、東京港ならではの高水準のサービスの提供や交通ネットワークの充実強化などに取り組み、利用者のニーズに的確に応える必要がございます。
 既存コンテナふ頭の再編など、東京港の抜本的な機能強化に取り組むとともに、近年、東京港の周辺で発生している交通混雑に対応するため、東京港総合渋滞対策に基づき、放置車両の取り締まりを強化するなど、着実に取り組みを実施することで、混雑対策を加速させ、使いやすい港づくりを進めてまいります。
 また、東京港では、船舶の大型化など新たな課題に対応するため、官民一体となって策定をいたしました第四次アクションプランに基づきまして、さらなるサービスの向上に取り組んでまいります。
 次に、四ページをお開き願います。中段に記載しております(2)、東京港の振興につきましては、近年のクルーズ人口の急増と船舶の大型化を踏まえ、東京クルーズビジョンに基づきまして、寄港ニーズに対応した施設整備や誘致施策を展開し、寄港の効果を確実に取り込むことで、東京そして日本の成長を牽引してまいります。
 臨海副都心地域に整備中の新たな客船ターミナル、東京国際クルーズターミナルは、令和二年七月に開業する予定でございまして、開業に向けて準備を進めております。
 また、舟運の活性化につきましては、屋形船等の不定期船事業者への公共桟橋開放の取り組みを引き続き行ってまいります。さらに、利便性の高い一部の防災船着き場を水上タクシーに開放するなど、舟運の活性化に向けた社会実験を行い、舟運のさらなる周知や利便性の向上に向けた取り組みを行っております。
 東京二〇二〇大会を見据え、水辺のにぎわい創出等を図ってまいります。
 五ページ中段に記載しております東京港における水辺空間の魅力向上につきましては、運河ルネサンスの取組を引き続き行ってまいります。
 さらに、昨年三月に策定をいたしました運河エリアライトアップ・マスタープランに基づきまして、運河エリアの施設のライトアップを拡充するなど、魅力的な夜景スポットの創出に取り組んでまいります。
 (3)、港湾施設の危機管理につきましては、隣接する港湾や国の関係機関などで構成する東京湾保安対策協議会と連携し、テロ対策等に取り組むとともに、コンテナふ頭にはフェンス、ゲート及び監視カメラ等を整備し、保安対策の強化も行っております。
 今後とも、関係機関や民間事業者との連携を強化し、東京港の危機管理能力を高めてまいります。
 六ページをお開き願います。4、東京港の環境対策でございます。
 監視艇による監視や清掃船による港内清掃など、水域環境の保全や船舶等による大気汚染対策の推進、東京港の運河部における汚泥しゅんせつ等に取り組んでまいります。
 続きまして、七ページ中段をごらん願います。5、東京港の港湾計画の策定でございます。
 現在、東京港第八次改訂港湾計画を策定し、東京港の将来の開発、利用及び保全に関する基本的事項を定めております。
 計画の方針といたしましては、物流はもとより、観光、環境、オリンピック・パラリンピック、安全・安心という視点からも施策を連携させることにより、港湾機能と都市機能とが有機的に結合した世界に誇る都市型総合港湾、東京港の創造を目指しております。
 本計画の主な内容につきましては、七ページ中段から八ページに記載のとおりでございます。
 続きまして、九ページをお開き願います。6、港湾施設の整備でございます。
 令和元年度の主な事業といたしましては、係留施設につきましては、大型クルーズ客船の今後の需要増加に対応するため、臨海副都心地域に新客船ふ頭の整備を行っております。
 また、中央防波堤地区における交通需要の増大に対応するため、臨港道路南北線の整備を行うとともに、臨港道路等の無電柱化を進めております。
 次に、7、廃棄物処理場整備事業でございます。
 東京二十三区から発生する廃棄物等の最終処分場を整備するものでございまして、現在、新海面処分場の整備を進めるとともに、処分場の延命化対策として、埋立容量の増加が図られるよう、処分場内の海底面を掘る深掘り工事などを実施しております。
 続きまして、一〇ページをお開き願います。8、海岸保全施設等の整備でございます。
 東京都防災会議による首都直下地震等の被害想定を踏まえて策定をいたしました東京港海岸保全施設整備計画に基づき、防潮堤や水門等の耐震、耐水対策を進めております。
 このような施設整備に加えまして、想定し得る最大規模の高潮に対する避難体制等の充実強化のため、浸水想定区域を公表する制度が、水防法改正により創設をされております。これに基づきまして、昨年三月、高潮浸水想定区域図を作成、公表いたしました。この浸水想定区域図をもとに、高潮特別警戒水位の設定に取り組んでまいります。
 また、災害時に人や物資を運河等の水上から輸送できるよう、東京港防災船着場整備計画に基づき、防災船着き場の整備、改修などを推進するとともに、災害時の運用について関係者と連携協力してまいります。
 今後とも、地震、津波や台風から都民の生命と財産を守るよう、防災機能の一層の強化に取り組んでまいります。
 次に、9、臨海地域開発の更なる推進でございます。
 (1)、埋立地の開発につきましては、現在、臨海地域におきまして、二千七百六十六ヘクタールの造成、整備を進めており、土地利用計画に基づきまして、総合的かつ計画的に開発を進めております。
 続きまして、一一ページをごらん願います。(2)、臨海副都心の開発に関しましては、現在、臨海副都心まちづくり推進計画に基づきまして開発を進めております。
 一枚おめくりいただきました右側、一三ページのオ、開発の進捗状況に記載しておりますが、昨年十月、コンベンション機能を支援するホテルが開設されております。
 今後とも、臨海副都心の開発を着実に進めてまいります。
 次に、キ、臨海副都心におけるMICE・国際観光拠点の形成でございますが、臨海副都心では、東京の競争力を強化し、日本の経済成長を牽引するため、MICE、国際観光拠点化を推進しております。
 東京二〇二〇大会の成功とMICE、国際観光拠点化のさらなる促進に向けまして、都独自の助成制度である東京都臨海副都心まちづくり推進事業により、観光資源開発や外国人、障害者等の受け入れ環境整備などの事業に対しまして支援を進めております。
 続きまして、一四ページをお開き願います。中段に記載しております、ク、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会と臨海副都心のまちづくりでございますが、関係各署と連携し、ユニバーサルデザインのまちづくりや自転車走行空間の整備、暑さ対策などに取り組んでおります。
 また、東京二〇二〇大会後は、大会のレガシーも活用しながら、まちづくりを進めてまいります。
 次に、(3)、豊洲・晴海地区の開発状況でございます。
 豊洲地区におきましては、業務、商業、居住などの各機能がバランスよく配置された複合市街地の形成を目指して開発を進めております。
 晴海地区では、東京二〇二〇大会の選手村が整備され、大会終了後は住宅等として活用されることになります。晴海地区の開発フレーム及び土地利用計画等につきましては、晴海地区全体を対象に、平成二十八年三月に豊洲・晴海開発整備計画の一部改定を行ったところでございます。
 今後とも、地元地権者等と協議し、それぞれの地区の特性に応じた事業手法によりまして、開発を促進してまいります。
 続きまして、一五ページ中段をごらん願います。(5)、臨海地域における政策連携団体の活用についてでございます。
 臨海地域を活動基盤とする政策連携団体につきましては、株式会社東京臨海ホールディングスを持ち株会社として、東京臨海熱供給株式会社、株式会社ゆりかもめ、株式会社東京テレポートセンター、東京港埠頭株式会社、株式会社東京ビッグサイトの五社がグループ会社として活動をしております。
 臨海地域発展のため、臨海ホールディングスグループ各社の力を結集し、戦略的に活用してまいります。
 一六ページをお開き願います。10、新たな海上公園への取組でございます。
 (1)、海上公園事業は、葛西沖から羽田沖までの臨海部全域にわたる一体的な海上公園構想を実現するため、四つの基本的考え方に基づき整備を進めております。現在、四十三カ所、一千七十七ヘクタールについて計画が決定をされております。
 次に、(2)、海上公園ビジョンの推進についてでございますが、臨海地域開発の進展や東京二〇二〇大会の決定など、海上公園を取り巻く状況の変化に対応するため、平成二十九年五月に、中長期的な指針である海上公園ビジョンを策定いたしました。このビジョンに沿いまして、生物多様性保全など自然環境面での取り組み強化、ラムサール条約湿地への登録を契機とした干潟等の保全や利活用の推進、臨海地域における新たなにぎわい創出などを進めてまいります。
 続きまして、一七ページをごらん願います。11、島しょ等の港湾・漁港・空港・海岸でございます。
 島しょ地域におきましては、島民の方々の交通基盤となる港湾、空港、また、漁業振興の基盤となる漁港、災害防止のための海岸保全施設の整備等を行っております。
 (1)、伊豆諸島の港湾、漁港、空港及び海岸保全施設の整備でございますが、一七ページの表-1及び一八ページの表-2に記載の施設につきまして、東京都離島振興計画等に基づきまして整備を実施しております。
 令和元年度の主な事業といたしましては、八丈島の神湊港、また、青ヶ島港の護岸整備を初めとする事業を実施しております。
 一八ページをお開き願います。(2)、小笠原諸島の港湾、漁港、空港の整備につきましては、小笠原諸島振興開発計画に基づき、一八ページ中段に記載のとおり実施しておりまして、令和元年度は父島二見港の岸壁整備等を実施しております。
 (3)、島しょ等の港湾、漁港、空港の管理運営につきましては、一八ページ下段に記載しております関係法令に基づきまして、それぞれ管理運営をしております。
 また、都営空港の利用に係る航空機が墜落した場合に、住宅の建てかえ等に必要な資金を支給する航空機事故被害者生活再建支援制度を昨年八月から施行するとともに、安全対策の有用性を確認するため、航空機専門員を採用して、出発前確認の厳重チェックを行うなどの安全対策に取り組んでおります。
 引き続き、管理者として、安全対策や管理運営の徹底に努めてまいります。
 続きまして、二一ページから二三ページにかけての表は、令和元年度の港湾局の予算概要でございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
 次に、当局が所管しております東京都政策連携団体等について、その概要をご説明申し上げます。
 お手元にお配りしております資料2、東京都政策連携団体等一覧をごらん願いたいと存じます。
 東京都政策連携団体が一団体、事業協力団体が五団体でございます。
 お手元には、これらの団体の経営状況等説明書のほか、臨海ホールディングスグループの連結の経営状況等説明書及びその他の臨海ホールディングスグループ会社の経営状況等説明書を配布してございます。
 こちらには、法人の概要、令和元年度事業計画及び予算、平成三十年度事業実績及び決算を載せてございます。
 また、参考資料といたしまして、事業概要等をお配りしてございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
 以上をもちまして、当局の事業概要の説明を終わらせていただきます。
 委員の皆様におかれましては、当局事業及び政策連携団体等につきましてご理解をお願いいたしますとともに、今後とも、ご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。

○両角委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○尾崎委員 三点についてお願いをいたします。
 一つは、臨海地域開発事業会計における企業債の償還の推移。
 二つ目が、臨海副都心における有償処分予定地の現況一覧。
 三つ目が、建設発生土、しゅんせつ土の埋立処分計画と実績についてです。
 お願いいたします。

○両角委員長 ほかにございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○両角委員長 尾崎理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○両角委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出を願います。
 以上で港湾局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時三十三分散会

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