経済・港湾委員会速記録第九号

平成三十年八月三十一日(金曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長伊藤 ゆう君
副委員長上野 和彦君
副委員長山崎 一輝君
理事尾崎あや子君
理事栗下 善行君
理事小山くにひこ君
鈴木 邦和君
細田いさむ君
柴崎 幹男君
森村 隆行君
舟坂ちかお君
ひぐちたかあき君
のがみ純子君
あぜ上三和子君

欠席委員 なし

出席説明員
中央卸売市場市場長村松 明典君
次長古谷ひろみ君
理事福田  至君
管理部長岡安 雅人君
事業部長長嶺 浩子君
企画担当部長吉村 恵一君
渉外調整担当部長豊洲にぎわい担当部長兼務石井 浩二君
市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務松田 健次君
財政調整担当部長猪口 太一君
移転支援担当部長赤木 宏行君
新市場整備部長福崎 宏志君
新市場整備調整担当部長影山 忠男君
新市場事業推進担当部長堀   真君
移転調整担当部長前田  豊君
事業支援担当部長西坂 啓之君
環境改善担当部長佐々木宏章君
技術調整担当部長鈴木  理君
施設整備担当部長渡辺 正信君
建設技術担当部長吉野 敏郎君

本日の会議に付した事件
中央卸売市場関係
報告事項(説明)
・豊洲市場の開場について
・千客万来施設事業等について

○伊藤委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、今後の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会において、協議の結果、お手元配布の日程とすることを申し合わせました。
 なお、視察の詳細などにつきましては、委員長にご一任いただきたいと思いますので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、中央卸売市場関係の報告事項の聴取を行います。
 これより中央卸売市場関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、中央卸売市場長から幹部職員の紹介があります。

○村松中央卸売市場長 去る七月十六日付の人事異動によりまして、兼務発令のございました当局の幹部職員をご紹介させていただきます。
 渉外調整担当部長で豊洲にぎわい担当部長を兼務いたします石井浩二でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○伊藤委員長 紹介は終わりました。

○伊藤委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
 豊洲市場の開場について外一件に関する報告を聴取いたします。

○岡安管理部長 私からは、豊洲市場の開場について及び千客万来施設事業等につきましてご説明申し上げます。
 まず、お手元の資料1、豊洲市場の開場についてをごらんください。
 一ページをお開き願います。資料上部には、これまで進めてまいりました豊洲市場の開場に向けた取り組みをお示ししてございます。
 まず、これまで実施してまいりました豊洲市場の追加対策工事の完了につきましてご説明いたします。
 一ページ中段をごらんください。追加対策工事につきましては、昨年六月の専門家会議からの提言に基づき、地下ピット内での水銀等ガス濃度上昇防止策と地下水管理システムの機能強化等の追加対策を実施し、先月七月十二日までに全ての工事を完了いたしました。
 二ページをごらんください。こうした工事の実施状況等を踏まえまして、専門家会議では、コンクリートを通過してくる水銀等ガスの量の測定や、換気したときの地下ピット内の空気測定、地下水位や地下水質の測定などにより、対策の有効性などにつきまして、確認、調査をしていただき、先月七月三十日にその結果が公表されたところでございます。
 まず、各対策工事に係る確認調査の結果でございますが、〔1〕の地下ピット内での対策につきましては、工事は適切に実施されており、計画どおりに換気されることで、地下ピット内の空気の水銀等ガス濃度は問題のない状態で維持されること、床面コンクリート及び換気設備の維持管理が適切に行われていくことにより、将来にわたって盛り土と同等の機能を果たすことができると考えられると評価されております。
 〔2〕の地下水管理システムの機能強化につきましては、建物下の揚水ポンプの設置等により、地下水管理システムの揚水機能が強化されたことが、地下水排水量のデータから確認されたこと、各街区の建物部分以外、建物下それぞれの平均地下水位が、当面の目標地下水位であるA.P.プラス二・〇メートル前後で地下水位が常時維持されるように、A.P.プラス一・八メートルを目標管理水位として、地下水管理システムを稼働していくことが望ましいとされております。
 〔3〕の補助三一五号線連絡通路部の水銀等ガス濃度上昇防止策につきましては、検出される水銀ガスの濃度は指針値に適合するレベルであり、地上部及び連絡通路内の空気に影響を及ぼす可能性はないと考えられるため、これ以上の対策は不要と判断するとされております。
 空気測定及び地下水質の測定につきましては、建物一階部分、各街区の屋外地上部及び補助三一五号線連絡通路部の空気は、科学的な安全が確保された状態で維持されていると考えられること、平成二十八年十月の地下水管理システムの本格稼働に伴って、帯水層下部を中心に地下水流動に変化が生じ、第九回地下水モニタリング以降、地下水汚染状況は大きく変化していないと考えられ、さらに大きく濃度が上昇する可能性は考えにくいとされております。
 今後の管理案につきましては、都による設備の維持管理、空気や地下水の測定など、今後の管理案の内容は妥当であり、確実に実施していくことが重要であること、市場開場後の空気測定等については、当面は毎月実施していくことが望ましいと考えられるとされております。
 こうした結果などを踏まえた全体評価としましては、都が実施した追加対策により、将来リスクを踏まえた安全性が確保されたことを確認したこと、今後は、都による管理案の内容を確実に実施していくことが重要であるとされております。
 三ページをごらんください。追加対策工事の完了と専門家会議による確認を受けまして、先月七月三十一日に市場移転に関する関係局長会議を開催いたしました。この中で、豊洲市場の安全・安心な市場としての開場に向けた都の考え方についてご説明しております。
 具体的には、豊洲市場の土壌汚染等の状況につきまして、専門家会議がさまざまな検証を行い、法的、科学的な安全性を確認するとともに、その提言に基づき、都は将来のリスクに備えた追加対策工事を完了したこと、追加対策工事の有効性が確認されたことにより、豊洲市場の安全性がさらに向上したこと、この間行ってきた検証、対策、確認という一連のステップが完了し、都民や市場関係者が安心して利用することができる安全・安心な市場として開場する条件が整ったと判断したことを報告いたしました。
 今後、安全・安心な市場であることについて、広く発信していくこととしております。
 会議におきまして、知事からは、以上の内容とともに、都民や市場関係者の皆様に対し、豊洲市場は安全であり、安心してご利用いただけるとお伝えしたいとの発言がありました。
 また、これを受けまして、翌日の八月一日には、農林水産大臣に対して、卸売市場法の規定に基づき認可を申請して、現在、国において審査をいただいているところでございます。
 都といたしましては、着実に準備を進め、十月十一日の豊洲市場開場に向けて取り組んでいるところでございます。
 以上、簡単ではございますが、豊洲市場の開場につきまして説明を終わらせていただきます。
 続きまして、資料2、千客万来施設事業等についてをごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。千客万来施設の整備に係る事業者との合意についてでございます。
 事業者である万葉倶楽部と具体的なスケジュールなどの課題整理を進め、着工時期などの協議が整いましたので、ご報告させていただきます。
 整備する施設内容ですが、千客万来施設事業の公募時に事業者が提案したコンセプトや規模などを遵守した施設を整備することとしております。
 次に、具体的な施設整備のスケジュールですが、商業棟と温泉、ホテル棟を平成三十二年十月までに着工し、平成三十四年十二月までに完成後、速やかに開業する予定でございます。
 また、千客万来施設において、当初、駐車場を整備する予定であった地下二階が設置できないことから、かわりに五街区で駐車場棟を整備することとし、来年三月までに着工し、来年十二月までに完成させる予定でございます。
 この内容で確実に事業を実施するため、本日、万葉倶楽部との間で合意書を締結いたしました。
 また、今後、締結済みの基本協定書にもその内容を反映していく予定でございます。
 二ページをごらんください。万葉倶楽部と締結いたしました合意書の内容でございます。大きく三点ございます。
 一点目は、先ほどご説明いたしました着工や開業などのスケジュールについてでございます。
 二点目につきましては、本事業の趣旨を踏まえ、以下の二つの事項について具体化を図ることとしております。
 第一に、千客万来施設については、当初予定していた地下二階が、地下水管理システムとの干渉等により設置できなくなったことから、別途、五街区に駐車場を整備することとし、その延べ床面積減少分に応じた貸付料の見直しを行うこととしたものでございます。
 第二に、豊洲ぐるり公園と千客万来施設とをつなぐ連絡橋の設置などアクセスの向上を図り、回遊性を高めるなど、事業環境の整備を進めることとしております。
 三点目は、築地再開発につきまして、千客万来施設事業のコンセプトとの両立や相乗効果が図られるよう十分配慮し、民間からの提案を募集すること、また、千客万来施設が整備されるまでの間、豊洲のにぎわいを創出するためのイベントなど、豊洲ブランドの確立、発信に向けた取り組みの展開を図ることでございます。
 三ページ及び四ページをごらんください。ここからは、豊洲市場開場以降、千客万来施設が稼働するまでのにぎわい創出についてご説明いたします。
 三ページは、今後のにぎわい創出の展開、四ページは、事業用地の配置図になってございます。
 三ページをごらんください。千客万来施設用地五街区及び六街区を効果的に活用し、豊洲市場開場以降、千客万来施設が稼働するまでの間、施設工事期間も含め、切れ目なくにぎわいを創出してまいります。
 事業目的として、豊洲市場と周辺エリアのにぎわいづくりと豊洲ブランドの確立、多くの来訪者があることに着目し、観光事業など都事業の効果的な展開を掲げてございます。
 続きまして、その下の表でございますが、具体的な展開スケジュールをお示ししてございます。
 今年度には、豊洲市場開場後、来年一月から三月にかけて、五街区におきまして、〔1〕のにぎわいを創出するイベントを実施いたします。
 来年度以降は、まず、来年四月から東京二〇二〇大会開催期間を含んだ平成三十二年九月までの間に、六街区において〔2〕のにぎわいを創出するイベントを実施いたします。一部、六街区の事業と時期は重なりますが、平成三十二年一月以降は、〔3〕の仮設施設を活用した場外マルシェを設置するとともにイベントを実施いたします。
 なお、六街区におきましては、十月の開場から〔2〕のにぎわいイベントを行うまでの間、開場直後の混乱を最小限に抑え、円滑な市場運営を図るための対応といたしまして、市場業者の駐車スペース等として活用していく予定としております。
 次に、にぎわい創出事業の内容でございますが、五ページ及び六ページに記載してございます。なお、先ほど三ページでお示しをいたしました〔1〕から〔3〕の取り組みに対応した記載となってございます。
 五ページをごらんください。まず、〔1〕、来年一月から三月の五街区におけるにぎわい創出では、これは例ですけれども、毎週土曜日、キッチンカー等により市場の食材を活用した国内外の料理の提供や、市場業者や地域と連携したにぎわい創出イベントの実施等を検討してございまして、こうした内容を企画提案方式で公募する予定でございます。
 次に、〔2〕、来年四月から平成三十二年九月の六街区におけるにぎわい創出では、都や民間事業者のイベントなどを多様な形態で幅広く開催するとともに、今後、業界と調整いたしますが、イベントの開催に合わせ、地域住民等が市場の食材等を購入できる市場開放の実施につきましても検討してまいります。
 〔3〕、平成三十二年一月以降の場外マルシェ等の五街区仮設施設では、豊洲市場を訪れる国内外の観光客や地域住民が市場の食材に身近に接することができるさまざまな飲食店や物販店などを中心に、多様な店舗を配置した場外マルシェを設置してまいります。
 場外マルシェの店舗といたしましては、六ページ右側の中段に記載のとおり、鮮魚や青果など、豊洲市場ならではの季節に合わせた旬の食材を販売する店舗の配置を検討しております。
 イベントのイメージは、六ページの左下に記載してございますとおり、ミニ市場まつりや江東区のイベント等も考えております。
 また、多くのリピーターが得られるような集客コンテンツにつきましても、民間からの提案も含めて今後検討してまいります。
 仮設施設内の場外マルシェの店舗や、五、六街区のにぎわい創出事業のための出店者につきましては、今後の調整になりますが、市場関係者等と積極的に連携しまして、千客万来施設につなげてまいりたいと考えてございます。
 以上の千客万来施設整備スケジュールや、豊洲のにぎわい創出の取り組みの内容につきましては、一昨日開催されました江東区議会の特別委員会に説明したところでございます。
 区議会の皆様からは、さまざまなご意見をいただきましたが、委員長から、今後、千客万来施設事業者と合意書等を締結するとのことだが、区議会へ説明してきた事業内容で確実に実施されたいとのお話がございました。
 今後、都といたしまして、千客万来施設事業や、にぎわい創出の取り組みを着実に進めてまいりたいと考えてございます。
 以上、簡単ではございますが、千客万来施設事業等につきまして説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○伊藤委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言願います。

○あぜ上委員 それでは、四点お願いしたいと思います。
 まず、専門家会議の追加対策工事評価における議事録。
 二点目は、フラックスチャンバー法を選定した経緯。
 三点目は、農林水産大臣への認可申請書類、全て。
 四点目は、にぎわい創出に関連する千客万来施設建設用地臨時活用検討支援業務の入札結果及びその仕様書。
 以上です。

○伊藤委員長 ただいま、あぜ上委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
 この際、議事の都合により暫時休憩いたします。
   午後一時十八分休憩

   午後五時四十三分開議

○伊藤委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 以上をもちまして中央卸売市場関係を終わります。
 これをもちまして、本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時四十四分散会

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