経済・港湾委員会速記録第六号

平成二十九年五月二十九日(月曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十三名
委員長柴崎 幹男君
副委員長伊藤こういち君
副委員長菅野 弘一君
理事中山ひろゆき君
理事尾崎あや子君
理事山崎 一輝君
栗林のり子君
島田 幸成君
上野 和彦君
島崎 義司君
かち佳代子君
宇田川聡史君
三宅 茂樹君

欠席委員 一名

出席説明員
産業労働局局長藤田 裕司君
次長片山  謙君
総務部長寺崎 久明君
産業企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務清水 英彦君
商工部長野間 達也君
金融部長山巻  毅君
金融支援担当部長川崎  卓君
観光部長坂本 雅彦君
観光振興担当部長浦崎 秀行君
農林水産部長藤田  聡君
安全安心・地産地消推進担当部長武田 直克君
全国育樹祭担当部長村西 紀章君
雇用就業部長小金井 毅君
事業推進担当部長蓮沼 正史君
中央卸売市場市場長村松 明典君
次長澤   章君
理事福田  至君
管理部長松永 哲郎君
事業部長白川  敦君
企画担当部長吉村 恵一君
渉外調整担当部長有金 浩一君
市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務金子 光博君
財政調整担当部長長嶺 浩子君
移転支援担当部長赤木 宏行君
新市場整備部長岡安 雅人君
新市場整備調整担当部長影山 忠男君
新市場事業推進担当部長櫻庭 裕志君
移転調整担当部長前田  豊君
事業支援担当部長西坂 啓之君
基盤整備担当部長村井 良輔君
技術調整担当部長鈴木  理君
施設整備担当部長佐藤 千佳君
建設技術担当部長吉野 敏郎君
港湾局局長斎藤 真人君
技監小野 恭一君
総務部長古谷ひろみ君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務中村 昌明君
調整担当部長矢部 信栄君
港湾経営部長松川 桂子君
港湾振興担当部長蔵居  淳君
臨海開発部長篠原 敏幸君
開発調整担当部長オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長兼務山岡 達也君
営業担当部長塩田 孝一君
港湾整備部長原   浩君
計画調整担当部長竹村 淳一君
離島港湾部長小林 英樹君
島しょ・小笠原空港整備担当部長松本 達也君

本日の会議に付した事件
港湾局関係
第二回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都港湾管理条例の一部を改正する条例
・平成二十九年度辰巳排水機場(再整備)ポンプ設備製作据付工事請負契約
・平成二十九年度十三号地新客船ふ頭駐車場等用地建設工事請負契約
報告事項
・「賑わいと自然あふれる海辺を目指して-海上公園ビジョン-」の策定について(説明)
・平成二十八年度東京都一般会計予算(港湾局所管分)の繰越しについて(説明・質疑)
・平成二十八年度東京都臨海地域開発事業会計予算の繰越しについて(説明・質疑)
産業労働局関係
報告事項
・東京農業振興プランについて(説明)
・平成二十八年度東京都一般会計予算(産業労働局所管分)の繰越しについて(説明・質疑)
陳情の審査
(1)二八第一四六号の二 都職員に誠実な回答をさせる(虚偽の回答をさせない)こと等を求めることに関する陳情
(2)二九第一二号    公共職業安定所における性別や年齢の限定求人等の是正を求める意見書提出に関する陳情
(3)二九第一三号    公共職業安定所における性風俗求人等の是正を求める意見書提出に関する陳情
(4)二九第一四号の一  社会保険料等の算定における交通費の除外を求める意見書の提出に関する陳情
(5)二九第二六号の一  〇歳児の家庭保育の充実及び一歳児の認可保育所「入園予約制」の実施に関する陳情
(6)二九第三〇号    東京障害者職業能力開発校における生徒の健康・安全管理の是正に関する陳情
(7)二九第三四号の三  首都大学東京の学費の引下げ、学生寮・食堂の改善、給付型奨学金の創設等に関する陳情
中央卸売市場関係
報告事項(説明・質疑)
・平成二十八年度東京都中央卸売市場会計予算の繰越しについて
陳情の審査
(1)二九第三七号 築地市場の豊洲移転を一日も早く実現することを都に求めることに関する陳情

○柴崎委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の担当書記に交代がありましたので、紹介いたします。
 議事課担当書記の松本秀樹君です。
 よろしくお願いいたします。
   〔書記挨拶〕

○柴崎委員長 次に、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせしましたので、ご了承願います。
 次に、先般の人事異動に伴い、労働委員会事務局の幹部職員に交代がありましたので、労働委員会事務局長より紹介があります。

○土渕労働委員会事務局長 去る四月一日付の人事異動によりまして、当局の幹部職員に異動がございましたので、紹介をさせていただきます。
 本委員会との連絡に当たります総務課長の小野隆でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○柴崎委員長 紹介は終わりました。

○柴崎委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、港湾局関係の第二回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取並びに港湾局、産業労働局及び中央卸売市場関係の報告事項の聴取並びに産業労働局及び中央卸売市場関係の陳情の審査を行いたいと思います。
 なお、本日は、予算の繰り越しに関する報告事項につきましては、説明聴取の後、質疑をそれぞれ終了まで行い、提出予定案件及びその他の報告事項につきましては、説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより港湾局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員に交代がありましたので、港湾局長から紹介があります。

○斎藤港湾局長 去る四月一日付で当局の幹部職員に異動がございましたので、ご紹介させていただきます。
 島しょ・小笠原空港整備担当部長の松本達也でございます。当委員会との連絡に当たります総務課長の深井稔でございます。企画計理課長の石井均でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○柴崎委員長 紹介は終わりました。

○柴崎委員長 次に、第二回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○斎藤港湾局長 平成二十九年第二回東京都議会定例会に提出を予定しております当局所管の案件につきましてご説明を申し上げます。
 今回提出を予定しております案件は、条例案一件、工事請負契約議案二件でございます。
 まず、条例案につきましてご説明を申し上げます。
 お手元の資料1、平成二十九年第二回東京都議会定例会提出条例案をごらんください。
 表紙をおめくりいただきまして、目次に記載のとおり、今回提出させていただきます案件は、東京都港湾管理条例の一部を改正する条例一件でございます。
 これは、東京都無電柱化推進条例の制定を踏まえ、臨港道路の占用の制限に係る規定を改めるものでございます。
 続きまして、工事請負契約議案につきましてご説明を申し上げます。
 お手元の資料3、工事請負契約議案の概要をごらんください。
 表紙をおめくりいただきまして、目次に記載しておりますとおり、平成二十九年度辰巳排水機場(再整備)ポンプ設備製作据付工事など二件でございます。
 以上で第二回定例会提出予定議案の概要説明を終わらせていただきます。
 詳細につきましては、総務部長からご説明を申し上げます。よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。

○古谷総務部長 ただいまの局長の概要説明に続きまして、提出案件の詳細につきましてご説明申し上げます。
 初めに、条例案についてご説明申し上げます。
 お手元の資料2、条例案の概要をごらん願います。
 表紙の次のページの目次をお開きください。東京都港湾管理条例の一部を改正する条例一件でございます。
 一ページをお開き願います。改正案の概要でございますが、東京都無電柱化推進条例の制定を踏まえ、臨港道路の占用の制限に係る規定を改めるものでございます。
 本条例の施行期日は、平成二十九年九月一日を予定しております。
 続きまして、工事請負契約議案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料3、工事請負契約議案の概要をごらん願います。
 表紙の次のページの目次をお開きください。ごらんの二件でございます。
 一ページをお開きください。一件目は、平成二十九年度辰巳排水機場(再整備)ポンプ設備製作据付工事でございます。
 本件は、東京港海岸保全施設整備計画に基づき、地震、津波、高潮対策を目的として、辰巳排水機場の再整備を行うものでございます。
 工事場所は東京都江東区辰巳一丁目地先、契約の相手方は株式会社日立製作所、契約金額は二十六億一千三百六万円、工期は平成三十二年三月十日でございます。
 契約の方法、入札回数、入札者数等はごらんのとおりでございます。
 二ページに案内図を、三ページに図面を掲載してございますので、ごらん願いたいと存じます。
 それでは、四ページをお開きください。二件目は、平成二十九年度十三号地新客船ふ頭駐車場等用地建設工事でございます。
 本件は、近年のクルーズ需要の増大及び客船の大型化を踏まえ、臨海副都心地域に世界最大の客船に対応可能な新たなふ頭を整備するものでございます。
 工事場所は東京都江東区青海二丁目地先、契約の相手方は五洋・清水・りんかい日産建設共同企業体、契約金額は三十二億九千四百万円、工期は平成三十年九月二十八日でございます。
 契約の方法、入札回数、入札者数等はごらんのとおりでございます。
 五ページに案内図を、六ページに図面を掲載してございますので、ごらん願いたいと存じます。
 以上で、簡単ではございますが、平成二十九年第二回都議会定例会に提出を予定しております港湾局関係の案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。

○柴崎委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○柴崎委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
 初めに、賑わいと自然あふれる海辺を目指して-海上公園ビジョン-の策定について報告を聴取いたします。

○篠原臨海開発部長 賑わいと自然あふれる海辺を目指して-海上公園ビジョン-の策定についてご報告申し上げます。
 お手元の資料4、資料4-2をごらんください。資料4-2が本冊となっておりますが、本日は、その概要をお示しした資料4で説明させていただきます。
 1、策定の経緯でございます。
 海上公園は、昭和四十五年に策定しました海上公園構想に基づき、これまで整備を進め、現在では三十八公園、面積七百九十・五ヘクタールが開園するに至っております。
 海上公園構想の策定から四十五年以上が経過し、例えば港や工場しかなかった臨海地域にマンションや商業施設が立地するなど、海上公園を取り巻く環境が大きく変わってまいりました。
 また、二〇二〇年には東京においてオリンピック・パラリンピック大会が開催されますが、臨海地域に多くの競技場や選手村が立地し、その多くが海上公園やその周辺に計画されております。
 このような状況を背景として、平成二十七年一月に将来の海上公園のあり方を東京都港湾審議会に諮問し、昨年五月にその答申を受けております。
 この答申を踏まえまして、都として検討を進め、先般、おおむね十年先を見据えた海上公園の整備、運営の指針としまして、賑わいと自然あふれる海辺を目指してと題する海上公園ビジョンを策定いたしました。
 2、海上公園ビジョンの概要でございます。
 基本的な考え方としまして、生物多様性保全など自然環境面での取り組みの強化、カフェの設置や桟橋の整備などによる新たなにぎわいの創出、東京二〇二〇大会に向けた公園整備とレガシーの活用、こうした取り組みによりまして、臨海地域のブランド力や東京の都市力の向上を目指してまいります。
 二ページをお開きください。2)、取組の方向性と具体策でございます。
 〔1〕、魅力的な水と緑のネットワークの創出としまして、海上公園による水辺空間や緑地の整備、拡充を引き続き進めてまいります。
 〔2〕、生物多様性保全の推進では、干潟やいそ浜の整備を進めるとともに、葛西海浜公園の干潟につきましてラムサール条約の条約湿地を目指してまいります。
 〔3〕、環境負荷の低減としまして、照明のLED化や再生可能エネルギーの導入を促進いたします。
 〔4〕、安全・安心な公園づくりの推進では、バリアフリー化を推進しますほか、災害時には避難、救援の拠点として活用できるよう整備を進めてまいります。
 〔5〕、民間活力を生かした賑わい創出としまして、民間事業者との連携によるカフェ、レストランなどの導入や、集客力のある商業イベントへの開放を進めてまいります。
 〔6〕、都民協働の公園づくりでは、海の森での都民参加による森の育成のほかに、参加型の公園づくりを推進してまいります。
 〔7〕、多様なニーズに応える利用しやすい空間整備としまして、水陸両用車やカヌーなど多様な水辺のレクリエーション環境などを整備してまいります。
 三ページをお開きください。〔8〕、歴史や文化を体感できる場の形成としまして、歴史的な土木構造物を活用するほか、海水浴体験やノリづくりなど海辺の文化を継承してまいります。
 〔9〕、競技会場などとの一体的な整備では、大井ふ頭中央海浜公園や晴海ふ頭公園などにおきまして、競技施設や選手村との一体的な空間整備を進めてまいります。
 〔10〕、レガシーを生かして更なる発展につなげるとしましては、有明レガシーエリアなどにおきまして、競技施設や周辺施設との連携を図ってまいります。
 今後、この海上公園ビジョンを踏まえまして、より一層都民に活用され、親しまれる海上公園となるよう取り組んでまいります。
 以上で海上公園についてのご報告を終わらせていただきます。よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。

○柴崎委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 なければ、資料要求はなしと確認をさせていただきます。

○柴崎委員長 次に、平成二十八年度東京都一般会計予算、港湾局所管分の繰り越しについて外一件に関する報告を聴取いたします。

○古谷総務部長 平成二十八年度予算の繰り越しにつきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料5、平成二十八年度繰越説明書をごらん願います。
 三ページをお開き願います。初めに、一般会計予算の繰り越しについてご説明させていただきます。
 繰越明許費繰越の総括表でございます。
 一番上の段に記載のとおり、平成二十八年度の歳出の予算現額七百九十一億五千三百万に対しまして、繰越明許費の予算議決額は百三十七億七千百万円、繰り越しいたしました額は九十五億三千万余円でございます。
 次に、繰り越しの内訳についてご説明申し上げます。
 五ページをお開き願います。まず、1、東京港整備事業でございます。
 繰越明許費の予算議決額は百九億二千四百万円、繰越額は九十二億一千五百万余円でございます。
 五ページから七ページの右側説明欄に記載のとおり、工事の調整等に日時を要したため、事業の一部を翌年度に継続実施するものでございます。
 八ページをお開き願います。次に、2、島しょ等港湾整備事業でございます。
 繰越明許費の予算議決額は二十八億四千七百万円、繰越額は三億一千四百万余円でございます。
 八ページから九ページの右側説明欄に記載のとおり、工事の調整に日時を要したため、事業の一部を翌年度に継続実施するものでございます。
 以上で一般会計予算の繰り越しについて説明を終わらせていただきます。
 引き続きまして、臨海地域開発事業会計予算の繰り越しについてご説明を申し上げます。
 一三ページをお開き願います。建設改良費繰越の総括表でございます。
 平成二十八年度予算で建設または改良に要する経費として計上した額は百四十九億七百万円、このうち、繰越額は右から三列目、翌年度繰越額の欄に記載のとおり十二億九千九百万円でございます。
 繰り越しの内訳につきましては、一五ページから一七ページにかけて記載してございます。右側説明欄に記載のとおり、工事の調整に日時を要したため、事業の一部を翌年度に継続実施するものでございます。
 以上で臨海地域開発事業会計予算の繰り越しについて説明を終わらせていただきます。
 大変簡単ではございますが、以上で平成二十八年度予算の繰り越しにつきまして説明を終わらせていただきます。

○柴崎委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑はいずれも終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。

○柴崎委員長 これより産業労働局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員に交代がありましたので、産業労働局長から紹介があります。

○藤田産業労働局長 先般の人事異動によりまして、当局幹部職員に交代がございましたので、ご紹介をさせていただきます。
 雇用就業部長の小金井毅でございます。産業企画担当部長の清水英彦でございます。金融支援担当部長の川崎卓でございます。全国育樹祭担当部長の村西紀章でございます。事業推進担当部長の蓮沼正史でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○柴崎委員長 紹介は終わりました。

○柴崎委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
 初めに、東京農業振興プランについて報告を聴取いたします。

○藤田農林水産部長 東京農業振興プランにつきましてご説明いたします。
 本プランは、昨年八月の東京都農林・漁業振興対策審議会の答申を踏まえ、都が目指す農業振興の方向と今後の施策展開を示すものでございます。
 なお、本プランは、都市農業振興基本法における地方計画を兼ねるものでございます。
 お手元の資料をごらんください。資料1が概要、資料2が本文となっております。
 それでは、資料1によりご説明させていただきます。
 まず、第1章、転機を迎える東京農業では、東京農業をめぐる社会情勢の変化及び東京農業の現状と課題をお示ししております。
 次に、第2章、東京農業の振興の方向と施策展開をごらんください。目指すべき東京農業の姿を、都市と共存し、都民生活に貢献する力強い東京農業とし、今後展開する四つの視点を挙げております。
 1では、多様な担い手の確保、育成に向けて、指導農業士による総合的な研修の実施や、女性が働きやすい環境づくりの推進に取り組むほか、経営力の強化に向け、ICTなど先進技術の活用や、江戸東京野菜の栽培技術の確立、普及などに取り組むこととしております。
 2では、農地保全に向け、公有化した生産緑地の農的利用を推進するほか、防災兼用農業井戸の整備など多面的機能の発揮に向けた取り組みを支援していくこととしております。
 3では、持続可能な農業生産を進めるため、GAP制度の導入推進とPRに取り組むほか、地産地消の拡大に向け、農地が少ない区部の学校給食への供給体制を構築していくこととしております。
 4では、島しょ地域における担い手確保の取り組みのほか、地域の特色を生かした取り組みを支援していくこととしております。
 次に、下段、第3章、都市農業・農地に係る制度の改善では、生産緑地の貸借制度の創設など、国に制度改善を要望していくこととしております。
 次に、第4章では、東京農業の振興に向け、農業者や関係団体、機関等と連携協力していくこととしております。
 最後に、第5章で、農業者が目標を設定する際の指標となる経営モデルを例示してございます。
 以上、簡単ではございますが、東京農業振興プランについて説明を終わります。よろしくお願い申し上げます。

○柴崎委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○柴崎委員長 次に、平成二十八年度東京都一般会計予算、産業労働局所管分の繰り越しについての報告を聴取いたします。

○寺崎総務部長 平成二十八年度一般会計予算の繰り越しにつきましてご報告を申し上げます。
 お手元の資料3、平成二十八年度東京都一般会計予算繰越説明書をごらんください。
 表紙をおめくりください。繰越明許費繰越でございます。
 対象となりました事業は、事業内訳欄に記載しておりますとおり、林道整備及び治山事業外一事業でございます。
 繰越明許費の予算議決額は八億三千九百万円で、翌年度繰越額は八千三百八十万円でございます。
 自然条件の影響などにより工期におくれが生じ、事業完了までに相当期間を要することなどから、執行の終わっていない経費について、平成二十九年度に繰り越すものでございます。
 これらの繰り越しの事業に要する財源内訳及び事業規模等につきましては、記載のとおりでございます。
 以上で平成二十八年度一般会計予算の繰り越しについてのご説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○柴崎委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。

○柴崎委員長 次に、陳情の審査を行います。
 初めに、陳情二八第一四六号の二及び陳情二九第三〇号は、内容に関連がありますので、一括議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○小金井雇用就業部長 お手元の資料4、請願・陳情審査説明表に基づきご説明申し上げます。
 表紙をおめくりください。整理番号1及び6の計二件の陳情について順番にご説明申し上げます。
 一ページをごらんください。整理番号1、陳情二八第一四六号の二、都職員に誠実な回答をさせる(虚偽の回答をさせない)こと等を求めることに関する陳情についてでございます。
 陳情者は、埼玉県北葛飾郡杉戸町、小畑孝平さんでございます。
 陳情の要旨は、全部で二点でございます。
 一点目は、本陳情者が区議会に提出している東京障害者職業能力開発校の障害者虐待授業等の諸問題に係る陳情について、区議会から都の関係部署への各種照会に対し、うその回答をしないこと。また、陳情者やその他の通報者に虚偽証言のぬれぎぬを着せないこと。
 二点目は、既に虚偽の情報提供の実績のある東京障害者職業能力開発校の実態調査の際には、当該校のいうことをうのみにせず、ここに通う訓練生にアンケートを実施の上、行うことというものでございます。
 続いて、本件に関する現在の状況についてご説明いたします。
 一点目についてでございますが、都は、他団体からの照会に対して、適切に回答しております。
 二点目についてでございますが、陳情を受けての事実確認について、適正に実態調査を行っております。
 続きまして、六ページをお開きください。整理番号6、陳情二九第三〇号、東京障害者職業能力開発校における生徒の健康・安全管理の是正に関する陳情についてでございます。
 陳情者は、埼玉県北葛飾郡杉戸町、小畑孝平さんでございます。
 陳情の要旨は、全部で二点でございます。
 一点目は、東京障害者職業能力開発校において、健康状態が劣悪または訓練受講が危険な生徒に対し、必要な医療もしくは保健上の措置の実施または出席停止の措置をとること。
 二点目は、その他、生徒の健康や安全の確保に向けた態勢を充実させることというものでございます。
 続いて、本件に関する現在の状況についてご説明いたします。
 一点目についてでございますが、東京障害者職業能力開発校では、体調不良に対応するために看護師を配置しております。また、月に数回、医師による医療相談も設けており、希望した生徒には、訓練の継続の可否を含め相談を行っております。
 二点目についてでございますが、生徒の健康と安全確保については、十分な体制を整えております。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○柴崎委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。--発言がなければ、お諮りいたします。
 陳情二八第一四六号の二及び陳情二九第三〇号は、いずれも不採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二八第一四六号の二及び陳情二九第三〇号は、いずれも不採択と決定いたしました。

○柴崎委員長 次に、陳情二九第一二号及び陳情二九第一三号は、内容に関連がありますので、一括議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○小金井雇用就業部長 請願・陳情審査説明表、整理番号2及び3の計二件の陳情について、順番にご説明申し上げます。
 二ページをごらんください。整理番号2、陳情二九第一二号、公共職業安定所における性別や年齢の限定求人等の是正を求める意見書提出に関する陳情についてでございます。
 陳情者は、埼玉県北葛飾郡杉戸町、小畑孝平さんでございます。
 陳情の要旨は、公共職業安定所の求人において、違法に性別または年齢を限定する求人を受け付けできないようにするため、法改正に向けた意見書を国に対して提出していただきたいというものでございます。
 続いて、本件に関する現在の状況についてご説明いたします。
 性別については、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律第五条、年齢については、雇用対策法第十条で、労働者の募集及び採用について、それらにかかわりなく均等な機会を与えなければならないとされております。
 公共職業安定所の求人については、職業安定法第五条の五で、公共職業安定所、特定地方公共団体及び職業紹介事業者は、求人の申し込みは全て受理しなければならない、ただし、その申し込みの内容が法令に違反するとき、その申し込みの内容である賃金、労働時間その他の労働条件が通常の労働条件と比べて著しく不適当であると認めるとき、または求人者が労働条件の明示をしないときは、その申し込みを受理しないことができるとして、法令違反の求人の申し込みは受理しないこととされております。
 続きまして、三ページをお開きください。整理番号3、陳情二九第一三号、公共職業安定所における性風俗求人等の是正を求める意見書提出に関する陳情についてでございます。
 陳情者は、埼玉県北葛飾郡杉戸町、小畑孝平さんでございます。
 陳情の要旨は、公共職業安定所の求人において、性風俗の職種または業種の求人を受け付けできないようにするため、法改正に向けた意見書を国に対して提出していただきたいというものでございます。
 続いて、本件に関する現在の状況についてご説明いたします。
 公共職業安定所の求人については、職業安定法第五条の五で、公共職業安定所、特定地方公共団体及び職業紹介事業者は、求人の申し込みは全て受理しなければならない、ただし、その申し込みの内容が法令に違反するとき、その申し込み内容である賃金、労働時間その他の労働条件が通常の労働条件と比べて著しく不適当であると認めるとき、または求人者が労働条件の明示をしないときは、その申し込みを受理しないことができるとされており、原則としては申し込みを受理することとなっております。
 ただし、風俗営業を営む事務所からの求人で風紀上好ましくない求人については、一般職業紹介業務取扱要領に基づき、求人受理をした上で、紹介保留としております。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○柴崎委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 陳情二九第一二号及び陳情二九第一三号は、いずれも不採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二九第一二号及び陳情二九第一三号は、いずれも不採択と決定いたしました。

○柴崎委員長 次に、陳情二九第一四号の一を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○小金井雇用就業部長 請願・陳情審査説明表四ページをお開きください。整理番号4、陳情二九第一四号の一、社会保険料等の算定における交通費の除外を求める意見書の提出に関する陳情についてでございます。
 陳情者は、埼玉県北葛飾郡杉戸町、小畑孝平さんでございます。
 陳情の要旨は、雇用保険料の算定基礎から交通費を除外することを実現するため、国に対し意見書を提出することというものでございます。
 続いて、本件に関する現在の状況についてご説明いたします。
 雇用保険料は、労働保険の保険料の徴収等に関する法律により、事業主が労働者に支払う賃金の総額を基礎として算定するものとされております。
 この算定の基礎となる賃金とは、賃金、給料、手当、賞与、その他名称のいかんを問わず、労働の対償として事業主が労働者に支払う全てのものであり、通勤手当も含まれております。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○柴崎委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○柴崎委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二九第一四号の一は不採択と決定いたしました。

○柴崎委員長 次に、陳情二九第二六号の一を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○小金井雇用就業部長 請願・陳情審査説明表五ページをお開きください。整理番号5、陳情二九第二六号の一、〇歳児の家庭保育の充実及び一歳児の認可保育所「入園予約制」の実施に関する陳情についてでございます。
 陳情者は、東京都江戸川区、薦田真由美さんでございます。
 陳情の要旨は、育児・介護休業法において定められている、一年間の育児休業が取得できる環境の整備を推進することというものでございます。
 続いて、本件に関する現在の状況について説明いたします。
 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律において、育児休業をとることができるのは、原則として子が一歳に達する日までの間で労働者が申し出た期間であり、事業主は要件を満たした労働者の育児休業の申し出を拒むことはできないと定められております。
 都は、企業や労働者に向けて、同法に関するセミナーの開催や、改正に関するパンフレットの配布など、同法の普及啓発に努めております。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○柴崎委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二九第二六号の一は趣旨採択と決定いたしました。

○柴崎委員長 次に、陳情二九第三四号の三を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○小金井雇用就業部長 請願・陳情審査説明表七ページをお開きください。整理番号7、陳情二九第三四号の三、首都大学東京の学費の引下げ、学生寮・食堂の改善、給付型奨学金の創設等に関する陳情についてでございます。
 陳情者は、八王子市、日本民主青年同盟八王子地区委員会及び首都大学東京班代表、吉川穂香さんでございます。
 陳情の要旨は、学生の間に広がっている違法性のあるアルバイト、いわゆるブラックバイト対策として、学校の授業や校内での学生向けポスター、パンフレットを初め、インターネットを含む多様なメディアによる雇用ルールの普及啓発運動を拡充強化すること。また、労働相談を学生向けに拡充することというものでございます。
 続いて、本件に関する現在の状況についてご説明いたします。
 都は、労働法に関する基本的な知識や、賃金不払い、無理なシフトなど学生のアルバイトにおけるトラブル対応について、リーフレットや冊子の発行、インターネット動画の公開等により、普及啓発を行っております。
 また、東京都労働相談情報センターでは、従来から、学生も含めて、幅広く労働者からの相談を受け付けております。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○柴崎委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○尾崎委員 首都大学東京の学費の引下げ、学生寮・食堂の改善、給付型奨学金の創設等に関する陳情、ブラックバイト対策への拡充強化を求める項目について、賛成の立場から幾つか質問をしたいと思います。
 首都大学東京の学生、日本民主青年同盟の皆さんによる学費、奨学金、ブラックバイトアンケートには、バイトについての実態がたくさん寄せられています。
 一番多かったのは、時給の計算の仕方でした。三十分単位で賃金計算されるため、五分でも遅刻すると三十分分の賃金がもらえない、賃金計算が十五分単位、着がえの時間は賃金なしなどという状況です。
 学習塾のバイトでは、休みをとるときに自分でほかの講師に代行を頼むことがうまくいかないと休みをとりにくい、授業が終わっても、報告レポートを書く時間や授業の準備は時間外労働になっている、ノルマ制なので深夜まで帰れない、採点や生徒の質問対応での残業も全く手当がないなどのブラックな実態が寄せられています。
 また、接客のバイトでは、十時から深夜手当のはずが十二時からになっていたなど、当初の説明と食い違うようなことも出されていました。
 そこで、東京都に質問しますけれども、都は、この間、リーフレットやポスター、動画などでバイトのトラブル対応に取り組んでいますけれども、都の実績を伺います。

○小金井雇用就業部長 都は、賃金不払い、無理なシフトなど学生のアルバイトにおけるトラブル対応について、労働相談を初め、リーフレットや冊子の発行、インターネット動画の公開等により、普及啓発を行っております。
 また、学生や初めて職につく方にも参考になる労働契約の基礎知識といったテーマのセミナーを開催しているほか、希望のあった大学等への出張労働教育も実施しているところでございます。
 なお、学生向けの啓発冊子につきましては、昨年度、都内の高校に七万一千部、大学や専門学校等に十万一千部を配布しております。
 また、これらに加えまして、昨年度から新たに、アルバイトを始める大学生向けのリーフレット十万部を作成し、大学や専門学校等に配布しております。

○尾崎委員 この間、都はさまざまな対策をやってきているということがわかりましたが、学生向けの啓発冊子については、昨年度、新たに、アルバイトを始める大学生向けのリーフレット十万部を作成したとのことです。
 ただ、全都の大学などの学生数から見ると、まだ十分とはいえない状況だと思います。ポスターも全ての大学におろしているということを聞いていますけれども、どのように活用されているのか検証がまだされていないということでした。ぜひ今後、さまざまなポスターやリーフレットなどがどのように活用されているのかの検証も求めておきたいと思います。
 街頭労働相談の実施場所及び過去五年間の相談件数の推移について伺います。

○小金井雇用就業部長 都では、都内六カ所の労働相談情報センターにおいて、専用回線による電話相談や、土曜、夜間の相談、来所による相談等を実施するほか、お話のございました街頭労働相談につきましては、それぞれの労働相談情報センターにおいて毎年五月と十月に計十三回、多くの方が集まるイベントやターミナル駅等において実施しているところでございます。
 相談件数は、平成二十四年度が千六百五十四件、平成二十五年度が千三百六十件、平成二十六年度が千八百九十件、平成二十七年度が千七百四十九件、平成二十八年度が千九百五十二件でございます。

○尾崎委員 ただいまのご答弁の中で、昨年度の相談件数は千九百五十二件ということがわかりました。前年度よりも二百三件もふえていることになります。
 先ほど私の方で紹介しましたが、学生が取り組んだアンケートの中にも、アルバイトしていての悩みや労働法違反が疑われる事例もありました。
 街頭労働相談を大学と連携して学校内でやるとか、学生がよく使う最寄りの駅などで労働相談会を開くなどで解決につながることがたくさんあるのではないかと思っています。ぜひ検討をお願いしたいと思います。
 都は毎年、労働相談などをまとめた労働相談及びあっせんの概要を作成しています。その中にはパート、アルバイト労働相談をまとめていますけれども、労働相談の中で、学生、高校生、短大、大学生、専門学校などの相談件数については把握をしていらっしゃるのでしょうか。

○小金井雇用就業部長 労働相談の件数は、正社員、契約社員、派遣社員など、契約形態別に把握しておりまして、パート、アルバイトの平成二十七年度の相談件数は八千百九十八件でございます。

○尾崎委員 契約の形態別に把握しているということですが、ブラックバイトが社会問題になっている今、学生についての集計も必要ではないかなというふうに考えます。相談の際は、学生なのかどうかは相談の過程の中で明らかになるものだと思います。今後の対策を検討する上でも必要なことなので、ぜひ学生の分類なども求めておきたいと思います。
 首都大学東京の学生が行ったアンケートには、先ほど紹介したように、さまざまな事例が寄せられています。都としても学生のアルバイトの実態調査が必要だと思いますが、いかがですか。

○小金井雇用就業部長 学生のアルバイトに関する実態調査につきましては、国が、平成二十七年度に大学生等、平成二十八年度に高校生をそれぞれ対象として、アルバイトに関する意識調査を実施し、結果を公表しております。
 都はこれらの調査結果を分析するとともに、都の労働相談を通じて、学生のアルバイトに関するトラブルの状況等についての実態把握に努めているところでございます。
 また、それらの結果を、学生向けの啓発冊子やインターネット動画等に反映させるなど、効果的な普及啓発につなげております。

○尾崎委員 国が二〇一五年度、平成二十七年度は大学生等、これは千人の調査だということです。二〇一六年度、平成二十八年度は高校生を対象にしたアルバイトに関する意識調査を実施しているということですが、高校生については千八百五十四人ということも聞いております。
 都は、労働相談によって学生のアルバイトに関するトラブルの状況について適切に把握しているということでしたけれども、全体として、ブラックバイトがなかなか減らない状況があるわけです。学業とバイトを両立するということが難しい状況にもなっていて、何が問題なのかということをぜひ都としても独自に実態をつかむ必要があるのではないかと思います。現状をよくつかむことで、都の施策で何が必要かも見えてくるからです。
 そもそも、学生がアルバイトをしている大きな理由は、奨学金やアルバイト代を学費に充てている、家族、親戚に経済的な負担をかけて申しわけない、アルバイトをしないと生活ができないなどの経済的に大変な状況がアンケートからも明らかになってきています。
 フランスやドイツでは、中学生に労働法、労働者の権利と義務を教えるということですが、日本ではまだまだ学ぶ機会が少ない状況です。学生に労働者の権利を知らせる特別の手当てはもっと必要です。
 都が発行しているリーフやポスターなどをふやすこと、労働相談会も学生向けに特別の体制をつくるよう要望します。
 企業側には、学生を応援するという企業の社会的役割を果たすことを啓発することが必要だとも思います。
 都の役割が大変重要ですので、都の施策を拡充することを求めて質問を終わります。

○柴崎委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○柴崎委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二九第三四号の三は不採択と決定いたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。
 以上で産業労働局関係を終わります。

○柴崎委員長 これより中央卸売市場関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員に交代がありましたので、中央卸売市場長から紹介があります。

○村松中央卸売市場長 去る四月一日付の人事異動によりまして、当局の幹部職員に異動がございましたので、紹介をさせていただきます。
 移転支援担当部長の赤木宏行でございます。新市場整備部長の岡安雅人でございます。新市場整備調整担当部長の影山忠男でございます。移転調整担当部長の前田豊でございます。技術調整担当部長の鈴木理でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○柴崎委員長 紹介は終わりました。

○柴崎委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○松永管理部長 平成二十八年度予算の繰り越しにつきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料1、平成二十八年度予算繰越説明書をごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。中央卸売市場会計予算の繰り越しにつきましてご説明申し上げます。
 1の建設改良費繰越についてでございますが、施設の新設等を行います市場施設拡張事業につきまして、予算計上額は二百五十四億四千九百十八万七千円で、このうち、平成二十八年度の支払義務発生額は百二十九億一千八百一万二千余円、翌年度繰越額は四億七千五百九十八万五千円といたしました。
 施設の更新、改修等を行います市場施設改良事業につきましては、予算計上額は十九億三千五百二十八万五千円で、このうち、平成二十八年度の支払義務発生額は六億二千九百七十五万四千余円、翌年度繰越額は二億五千六百十九万六千円といたしました。財源及び不用額は記載のとおりでございます。
 繰越理由、繰越内容等につきましては、説明欄に記載のあるとおり、工事の調整に日時を要したため、必要な予算を繰り越したものでございます。
 以上、簡単ではございますが、平成二十八年度予算の繰り越しにつきましての説明を終わらせていただきます。

○柴崎委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。

○柴崎委員長 次に、陳情の審査を行います。
 陳情二九第三七号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○岡安新市場整備部長 それでは、私の方からは、お手元の資料2、請願・陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 表紙をおめくりいただきまして、請願・陳情件名表をごらんください。本日ご説明させていただきますのは、陳情一件、番号1、陳情二九第三七号、築地市場の豊洲移転を一日も早く実現することを都に求めることに関する陳情でございます。
 資料を一枚おめくりいただきまして、一ページをごらんください。陳情者は、豊島区の幸福実現党東京都本部代表、吉井としみつさん外二千二百九十七名でございます。
 陳情の要旨は、都において、築地市場の豊洲移転を一日も早く実現していただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、市場の移転問題につきましては、都は、昨年九月に豊洲市場における土壌汚染対策等に関する専門家会議及び市場問題プロジェクトチームを設置いたしまして、豊洲市場の安全性等に関する検証を進めております。
 また、本年四月には、副知事を本部長とする庁内組織としまして市場のあり方戦略本部を設置いたしまして、専門家会議や市場問題プロジェクトチームによる検証の成果を集約した上で、市場の将来的なあり方など、残された諸課題を含めた総点検を行い、ロードマップにおける知事の総合的な判断に必要な材料を整えることとしております。
 なお、お手元に配布されております文書表には、陳情の理由といたしまして、知事が移転延期を判断した理由や、築地市場の豊洲市場への移転を決定するに至った経緯、豊洲市場に約六千億円の都税が投入されている等の記載がございますが、これらの内容には、事実と異なる点が含まれておりますので、その旨申し添えさせていただきます。
 本件に関する説明は以上でございます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○柴崎委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○かち委員 それでは、二九第三七号、築地市場の豊洲移転を一日も早く実現することを都に求めることに関する陳情について意見を述べます。
 食の安全・安心を確保するべき市場を有害物質の残る土壌の上につくることは、農水省の見解としても想定し得ないとしているところです。だからこそ、都議会として、無害化での開場を可能にすることとの付帯決議を上げ、市場長が土壌も地下水も基準値以下にすることを約束し、技術会議においても、土壌も地下水も基準値以下にする方針を決めてきたのです。
 しかし、その約束が、今日、第六回専門家会議で、基準値以下にすることを目指していない、できないと専門家会議の座長が発言しました。これは、議会、市場関係者との約束、考え方の基本が崩れることになり、大問題になっています。
 地上は安全などといっても、一旦大地震などが起きれば、液状化等で土壌汚染や地下水が噴出してくる危険性は免れません。また、専門家会議の見解としても、将来のリスクは残ると認めているのです。
 豊洲新市場の整備に六千億円もかけることになった要因についても、さまざまな問題が指摘されているところです。実態や将来見通しともかけ離れた巨大な高規格市場は、持続可能性からも、市場業者の負担増など採算性からも厳しいことが指摘されています。
 我が党は、土壌汚染対策完了後、あるべき土壌が主な建物の下にはなく、地下空間があり、今なお地下水からベンゼンが基準値の百倍も出てくる状況の中で、地下水管理システムも機能しておらず、将来見通しの厳しい豊洲への移転は中止して、以前に比べ格段に進歩している技術、工法を総結集して現在地での再整備を進めるべきと考えます。
 よって、本陳情は不採択を求めて意見とします。

○柴崎委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○柴崎委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二九第三七号は不採択と決定いたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました陳情中、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時五十八分散会

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