経済・港湾委員会速記録第十八号

平成二十八年十二月十三日(火曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長柴崎 幹男君
副委員長菅野 弘一君
副委員長伊藤こういち君
理事中山ひろゆき君
理事尾崎あや子君
理事山崎 一輝君
島田 幸成君
上野 和彦君
島崎 義司君
木内 良明君
鈴木あきまさ君
かち佳代子君
宇田川聡史君
三宅 茂樹君

欠席委員 なし

出席説明員
産業労働局局長藤田 裕司君
次長片山  謙君
総務部長寺崎 久明君
中央卸売市場市場長村松 明典君
次長澤   章君
管理部長松永 哲郎君
港湾局局長斎藤 真人君
総務部長古谷ひろみ君
労働委員会事務局局長土渕  裕君

本日の会議に付した事件
意見書について
付託議案の審査(決定)
・第百八十七号議案 通訳案内士法関係手数料条例の一部を改正する条例
・第二百十号議案 品川ふ頭外貿岸壁外三施設の指定管理者の指定について
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○柴崎委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任をいただきました意見書二件につきましては、いずれも調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○柴崎委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百八十七号議案及び第二百十号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○尾崎委員 最初に、第百八十七号議案、通訳案内士法関係手数料条例の一部を改正する条例について、意見を述べます。
 構造改革特区法の改正による通訳案内士の規制緩和を活用して、国の認定を受けた東京都タクシードライバー観光案内特区において、地域限定通訳案内士の資格登録時に手数料を徴収するための規定を設けるということですが、資格登録時の手数料を徴収する以前の問題があります。
 都が行う研修を修了したタクシードライバーを、地域限定特定通訳案内士として認定するというもので、国家資格がなくても、有料で英語による観光案内を行うことを可能とするものですが、もともと通訳案内士はどういう役割があるかということです。
 私は通訳案内士の方に会って直接話を聞きました。通訳案内士は、単に語学力が優秀だというだけでなく、日本の地理、日本の歴史、さらに産業、経済、政治及び文化といった分野に至る幅広い知識、教養を持って日本を紹介するという重要な役割を持った専門職です。業務内容は観光地の案内にとどまらず、旅行のスケジュールの管理、宿泊先の確認、買い物のアドバイスといったことも含め、添乗員の資格を持っているということでした。
 今回のように、地域限定であったとしても、語学力としてTOEIC九百九十点満点で六百点相当というのは、英検三級と二級の間ぐらいであり、外国人からの質問に答えられるのか疑問である、通訳士の質を下げるものになるのではないか、結果として海外からの旅行者に楽しんでもらえるのかという疑問が出されました。
 タクシー業界にも聞きましたが、現在でもいろいろな取り組みをしており、タクシー会社で語学の研修を任意で行っているということでした。
 また、タクシー内にアイフォンを設置し、多言語に同時通訳できるシステムを導入しているところもあります。
 国家資格を持つ通訳案内士は、高いレベルと誇りを持って訪日客を案内し、日本に観光に来てもらってよかったと思っていただくために取り組んでいます。
 それを特区という規制緩和によって、なし崩し的にレベルを引き下げることになります。有料で行うのであれば、通訳案内士と同等のレベルで行うべきです。そうでなければ、ボランティアでいいのではないかと思います。
 よって、今回の通訳案内士法関係手数料条例の一部を改正する条例案には反対です。
 次に、第二百十号議案、品川ふ頭外貿岸壁外三施設の指定管理者の指定についてです。
 品川ふ頭外貿岸壁、品川ふ頭外貿桟橋、青海ふ頭岸壁、青海ふ頭桟橋は公共用ふ頭で、小規模な船社のコンテナを扱っております。指定管理の理由とされているスケールメリットによる効率化やコスト軽減が図りにくい分野です。
 二〇〇八年に公共用ふ頭の指定管理者制度が導入されましたが、その後、国際戦略港湾の位置づけで、京浜港三港の一括管理の意向が国から示されたものの、都は拒否し、独自にふ頭管理を進めることにしました。
 特例措置が切れたため、今後の公共用ふ頭の管理の仕組みを、もとの指定管理者制度に戻し、その指定を臨海地域の開発を進める臨海ホールディングスを親会社とする東京港ふ頭株式会社に指定するというものです。
 現在は都の直営で、東京港埠頭株式会社に管理委託しているという状況です。公共ふ頭の管理は公共性の確保は欠かせません。
 よって、品川ふ頭外貿岸壁外三施設の指定管理の指定には反対であることを申し上げ、意見とします。

○柴崎委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 第百八十七号議案及び第二百十号議案を一括して採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○柴崎委員長 起立多数と認めます。よって、第百八十七号議案及び第二百十号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○柴崎委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○柴崎委員長 この際、所管四局を代表いたしまして、斎藤港湾局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○斎藤港湾局長 本委員会所管四局を代表いたしまして、一言お礼のご挨拶を申し上げます。
 柴崎幹男委員長を初め委員の皆様方には、本定例会にご提案いたしました議案等につきまして、熱心なご審議を賜り、まことにありがとうございました。
 ご審議の過程で賜りました貴重なご意見、ご指導につきましては、十分に尊重させていただき、今後の事務事業の執行に万全を期してまいります。
 今後とも、所管四局に対しまして、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、お礼のご挨拶とさせていただきます。まことにありがとうございました。

○柴崎委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時七分散会

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