経済・港湾委員会速記録第十三号

平成二十八年十月二十日(木曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長柴崎 幹男君
副委員長菅野 弘一君
副委員長伊藤こういち君
理事中山ひろゆき君
理事尾崎あや子君
理事山崎 一輝君
島田 幸成君
上野 和彦君
島崎 義司君
木内 良明君
鈴木あきまさ君
かち佳代子君
宇田川聡史君
三宅 茂樹君

欠席委員 なし

出席説明員
産業労働局局長藤田 裕司君
次長片山  謙君
総務部長寺崎 久明君
産業企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務青山 忠幸君
商工部長野間 達也君
金融部長山巻  毅君
金融支援担当部長西川 泰永君
観光部長坂本 雅彦君
観光振興担当部長浦崎 秀行君
農林水産部長藤田  聡君
安全安心・地産地消推進担当部長武田 直克君
雇用就業部長貫井 彩霧君
事業推進担当部長小金井 毅君
中央卸売市場市場長村松 明典君
次長澤   章君
理事新市場整備部長事務取扱福田  至君
管理部長松永 哲郎君
事業部長白川  敦君
企画担当部長吉村 恵一君
渉外調整担当部長有金 浩一君
市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務金子 光博君
財政調整担当部長長嶺 浩子君
移転支援担当部長長田  稔君
新市場整備調整担当部長井上 佳昭君
新市場事業推進担当部長櫻庭 裕志君
移転調整担当部長赤木 宏行君
基盤整備担当部長村井 良輔君
施設整備担当部長佐藤 千佳君
港湾局局長斎藤 真人君
技監小野 恭一君
総務部長古谷ひろみ君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務中村 昌明君
調整担当部長矢部 信栄君
港湾経営部長松川 桂子君
港湾振興担当部長蔵居  淳君
臨海開発部長篠原 敏幸君
開発調整担当部長オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長兼務山岡 達也君
営業担当部長塩田 孝一君
港湾整備部長原   浩君
計画調整担当部長竹村 淳一君
離島港湾部長小林 英樹君
島しょ・小笠原空港整備担当部長神山 智行君
労働委員会事務局局長土渕  裕君

本日の会議に付した事件
産業労働局関係
事務事業について(説明)
労働委員会事務局関係
事務事業について(説明)
港湾局関係
事務事業について(説明)
中央卸売市場関係
事務事業について(説明)
報告事項(説明)
・大田市場(二十八)青果プロセスセンター(仮称)その他整備工事(建築)

○柴崎委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、請願陳情について申し上げます。
 本委員会に付託されております請願陳情は、お手元配布の請願・陳情継続審査件名表のとおりでございます。よろしくお願いいたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、産業労働局、労働委員会事務局、港湾局及び中央卸売市場関係の事務事業の説明聴取並びに中央卸売市場関係の報告事項の聴取を行います。
 なお、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより産業労働局関係に入ります。
 初めに、産業労働局長より挨拶並びに幹部職員の紹介があります。

○藤田産業労働局長 産業労働局長の藤田裕司でございます。
 柴崎委員長を初め各委員の皆様のご指導、ご鞭撻を賜りまして、微力ではございますが、産業労働行政の一層の推進に全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 引き続きまして、当局の幹部職員を紹介させていただきます。
 次長の片山謙でございます。総務部長の寺崎久明でございます。産業企画担当部長の青山忠幸でございます。商工部長の野間達也でございます。金融部長の山巻毅でございます。金融支援担当部長の西川泰永でございます。観光部長の坂本雅彦でございます。観光振興担当部長の浦崎秀行でございます。農林水産部長の藤田聡でございます。安全安心・地産地消推進担当部長の武田直克でございます。雇用就業部長の貫井彩霧でございます。事業推進担当部長の小金井毅でございます。最後に、本委員会との連絡に当たらせていただきます総務課長の山本公彦でございます。
 どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者挨拶〕

○柴崎委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。

○柴崎委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。

○藤田産業労働局長 産業労働局が所管しております事務事業の概要につきましてご説明させていただきます。
 恐れ入りますが、お手元の資料1、事業概要要旨の表紙をおめくりいただきたいと思います。
 本年九月に公表されました国の月例経済報告によりますと、景気は、このところ弱さも見られるものの、緩やかな回復基調が続いており、先行きについては、アジア新興国等の景気の下振れにより、我が国の景気が下押しされるリスク等に留意する必要があるとされております。
 こうした状況を踏まえつつ、産業労働局では、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会とその先を見据えつつ、東京の産業力強化に向けて、商工業から観光、農林水産業に至るまでの幅広い産業の振興や、都民生活とのかかわりの深い雇用就業の促進といった重要な事業に取り組んでおります。
 また、日本全体の経済活性化を図るため、日本各地と連携した産業振興施策を進めております。
 それでは、二十八年度における局の主要な取り組みにつきましてご説明を申し上げます。
 第一に、中小企業振興でございます。
 経済の活性化や新たな雇用機会の創出にもつながる起業、創業のさらなる促進を図っていく必要がございます。
 潜在的な創業希望者を掘り起こすため、創業に係る情報提供から事業化支援までをワンストップで行う支援拠点を設置し、取り組みを強化してまいります。
 二ページをお開き願います。二〇二〇年に向け、新たなビジネスチャンスの獲得など、都内の中小企業の期待が高まってまいります。
 官民の調達情報を集約して提供するポータルサイトの運営や、都内企業と各地の企業との商談や交流の場の創出などを通じ、ビジネスチャンスの拡大を図ってまいります。
 また、中小企業による医療機器産業への参入を後押しするため、マッチングや機器開発を支援する拠点の整備など、支援の充実を図ってまいります。
 三ページをごらんください。国内市場の縮小や国際競争の激化など、厳しい環境にある中小企業の経営基盤の強化に対する支援は重要でございます。
 中小企業活力向上プロジェクトや新・目指せ中小企業経営力強化事業により、中小企業の経営課題の発見から解決までを一貫して支援してまいります。
 また、地域経済の担い手であり、コミュニティの核としても重要な役割を果たしている商店街に対する支援などを通じ、地域商業の活性化を図ってまいります。
 四ページをお開き願います。信用力が弱い中小企業などの資金調達の円滑化を図るための金融支援を実施してまいります。
 信用保証制度に基づく中小企業制度融資や女性・若者・シニア創業サポート事業において、制度の充実を図るほか、新たに金融機関と連携した事業承継支援に取り組んでまいります。
 五ページをごらんください。第二に、観光産業振興でございます。
 東京二〇二〇大会とその先を見据え、より多くの外国人旅行者を呼び込み、東京の成長につなげていくことが重要でございます。
 他の自治体と連携して、観光ルートの設定や共同プロモーションに取り組むほか、多摩・島しょ地域の魅力も広く発信し、訪都外国人旅行者のさらなる増加を図ってまいります。
 六ページをお開き願います。外国人旅行者のほか、高齢者、障害者の方々が安心で快適に観光を楽しめる受け入れ環境の整備が重要でございます。
 今年度は、広域的な観光案内拠点の整備や観光バスのバリアフリー化、観光事業者のサービス向上支援など、さまざまな取り組みを新たに実施し、快適な移動や滞在を支える基盤を整備してまいります。
 また、多くの外国人旅行者に東京の魅力をPRできる絶好の機会であるMICEの誘致を推進するため、国内の他都市と連携したMICE誘致にも取り組んでまいります。
 七ページをごらんください。第三に、農林水産業振興でございます。
 新鮮で安全・安心な農林水産物の提供を初め、将来も見据えた東京の農林水産業の産業力強化を図ってまいります。
 都市農業活性化支援事業やチャレンジ農業支援事業により、東京農業の一層の振興を図るほか、トウキョウXの生産拡大や多摩産材の利用拡大など、幅広い取り組みを進めております。
 また、東京二〇二〇大会での都内産農林水産物の提供に向け、農林水産物認証取得支援事業を新たに実施しております。
 八ページをお開き願います。第四に、雇用就業対策でございます。
 働き方改革を社会全体で推進し、従業員が安心して働くことができる雇用環境を整備していく必要がございます。
 働き方改革推進事業や雇用環境整備推進事業を新たに開始し、企業における働き方、休み方の改善や仕事と育児、介護の両立を支援しております。
 また、誰もが活躍できる社会の実現に向けた、企業による職場環境の改善のための取り組み等もますます重要となります。
 女性活躍のための職場環境整備に対する新たな支援を行うとともに、障害者の就業支援策のさらなる充実など、取り組みの強化を図っております。
 九ページをごらんください。非正規雇用対策につきましては、国と連携した助成金の事業規模の拡大を図っており、非正規労働者の正規雇用化を加速させてまいります。
 また、技能の振興を図り、ものづくり産業の次代を担う人材の育成につなげていくため、東京のみならず、全国から技能やものづくり技術を一堂に集め、その魅力を広く発信するイベント、ものづくり・匠の技の祭典を初めて開催いたしました。
 平成二十八年度における局の主要な取り組みは、ただいまご説明したとおりでございますが、東京は、最先端の技術やすぐれた人材の集積に加え、古くからの伝統文化や豊かな自然など、他の都市にはない多様な魅力を持ち合わせております。
 産業労働局といたしましては、こうした東京の強みを最大限に生かし、とりわけ多摩・島しょ地域の振興を含め、東京が持続的な発展を遂げられるよう、都民や事業者のニーズにも目を配りながら、産業振興や雇用就業の推進に全力で取り組んでまいります。
 委員の皆様におかれましては、より一層のご指導を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、事業の詳細につきましては総務部長からご説明をさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。

○寺崎総務部長 局長の説明に引き続きまして、お手元の資料2の事業概要の冊子によりまして、産業労働局の組織や事業などについてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、一二ページをお開きください。当局の組織でございます。
 当局は、総務、商工、金融、観光、農林水産、雇用就業の六部二十一課から成っております。
 さらに、労働相談情報センター、職業能力開発センターなど、三十五の事業所がございます。
 二〇ページをお開きください。職員定数でございます。
 上段の総計欄にありますとおり、事務、技術、技能労務合わせて千二百三十二名となっております。
 二一ページをごらんください。当局の平成二十八年度予算でございます。
 一般会計と三つの特別会計から成り、全会計を合わせた歳出予算額は、1の(1)、局予算総括表の合計にありますように、約四千八百二十二億円でございます。
 二二ページをお開きください。対策別予算でございます。
 こちらにございますⅠ、中小企業対策、Ⅱ、観光産業対策、Ⅲ、農林水産対策、Ⅳ、雇用就業対策の四つの分野ごとに、主な事業をご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、三三ページをお開きください。中小企業対策でございます。
 三三ページから三四ページにかけまして、中小企業対策の体系をお示ししております。経営支援から金融支援までの九つの体系で事業を展開しております。
 三五ページをごらんください。第1、経営支援は、中小企業の経営改善、強化に対する支援でございます。
 三八ページをお開きください。(2)、中小企業活力向上プロジェクトは、二十八年度の新規事業でございます。
 商工会議所等の経営指導員や中小企業診断士を初めとする専門家を企業に派遣し、経営診断や、経営課題の解決に向けた支援等を行っております。
 三九ページをごらんください。(4)、新・目指せ中小企業経営力強化事業は、二十八年度の新規事業でございます。
 新たな販路開拓を目指す中小企業による展示会等への出展や製品の改良などの取り組みに対し、助成を行っております。
 四五ページをお開きください。(9)、地域連携型商談機会創出事業は、二十八年度の新規事業でございます。
 日本各地で開催される展示会等の場を活用し、自治体や商工会議所等と連携しながら、都内中小企業と各地の企業が商談や交流を行う機会を創出してまいります。
 四七ページをお開きください。第2、技術支援は、中小企業における新製品や新技術の開発などに対する支援でございます。
 五二ページをお開きください。12、成長産業等設備投資特別支援事業は、中小企業が成長産業分野への参入や製品の付加価値向上を図るために必要な設備機器の導入に要する費用について、助成を行っております。
 五三ページをごらんください。第3、創業支援は、意欲的に創業に取り組む人々に対する、起業とその後の経営の安定、発展に向けた支援でございます。
 五七ページをお開きください。8、創業支援拠点の設置・運営は、二十八年度の新規事業でございます。
 潜在的な創業希望者を掘り起こすため、創業に関心のある誰もが利用でき、情報提供から事業化支援までをワンストップで行う拠点を、丸の内に整備いたします。
 六二ページをお開きください。第5、地域商業の活性化は、地域コミュニティの核として重要な役割を果たしております商店街に対する支援などでございます。
 このページの下段、2の(1)、新・元気を出せ商店街事業では、各区市町村が策定した商店街振興プランに基づいて実施されるイベント事業及び活性化事業に対する総合的な支援を実施するとともに、都の行政施策に対応した事業を行う商店街に対しての支援などを行っております。
 六五ページをお開きください。第6、総合的支援は、中小企業振興公社を核として、各支援機関が相互に連携して行う、総合的な支援でございます。
 1、総合支援事業では、中小企業振興公社において、中小企業診断士や税理士などの専門家による窓口相談や、会社訪問での助言指導を初めといたします、総合的、継続的な支援を行っております。
 六八ページをお開きください。(2)、医療機器産業への参入支援では、ものづくり中小企業の新規参入を後押しするため、共同開発や事業化に要する費用の助成を新たに実施するほか、マッチングや機器開発等の支援拠点を新たに整備いたします。
 六九ページをごらんください。(6)、中小企業世界発信プロジェクトでは、官民の調達情報を全国の中小企業に提供するポータルサイト、ビジネスチャンス・ナビ二〇二〇をことし四月に構築しており、新製品、新サービスの開発支援等も行っております。
 七六ページをお開きください。第9、金融支援では、中小企業の資金調達の円滑化を図るための施策を行っております。
 1、中小企業制度融資では、都及び東京信用保証協会、金融機関の三者が連携し、中小企業にさまざまな融資を行っております。
 二十八年度につきましては、海外展開支援融資の創設や創業融資の拡充など、積極的な事業展開の後押しや創業の活性化のための制度の充実を図っております。
 七七ページをごらんください。6、女性・若者・シニア創業サポート事業では、今年度から、融資対象を創業後一年未満から五年未満へと広げるとともに、事業開始後に発生する課題の解決に向けたセミナーを新たに実施し、制度の充実を図っております。
 7、金融機関と連携した事業承継支援は、二十八年度の新規事業でございます。
 財務上の課題を抱える中小企業の事業承継を支援するため、金融機関を通じた融資と支援機関によるサポートを組み合わせて提供する新たな取り組みを進めてまいります。
 七九ページをお開きください。13、包括連携協定に基づく金融機関との連携推進等では、ことし四月から都が株主となった東京TYフィナンシャルグループの経営状況の把握や、昨年締結した包括連携協定に基づく連携の推進等を行っております。
 15、貸金業の指導監督では、貸金業者の登録や立入検査等による指導監督を行うとともに、苦情相談の適切な対応に努めております。
 次に、観光産業対策でございます。
 恐れ入りますが、八三ページをお開きください。八三ページから八四ページにかけまして、観光産業対策の体系をお示ししております。
 外国人旅行者誘致の新たな展開から推進体制の構築までの六つの体系で事業を展開しております。
 八五ページをごらんください。第1、外国人旅行者誘致の新たな展開では、東京に広く世界から旅行者を誘致するために、効果的なプロモーション活動などを実施し、東京の魅力を積極的に国内外にアピールしております。
 八六ページをお開きください。(5)、リオデジャネイロ二〇一六オリンピック・パラリンピックを活用したPRは、二十八年度の新規事業でございます。
 現地の市民や現地を訪れる人々への効果的な広告展開やジャパンハウスにおけるセミナーの実施など、海外メディアを中心に東京の魅力をPRいたしました。
 八七ページをごらんください。(5)、東京から日本の魅力新発見は、東京と日本各地を結ぶ新たな観光ルートの設定や効果的なPRなどを行うものであり、昨年度の東北地域に続き、今年度は中国、四国地域と連携した取り組みを進めてまいります。
 (6)、地方連携参画型広域プロモーションは、二十八年度の新規事業でございます。
 他の道府県や民間事業者等が広域で取り組む共同プロモーションに都が参画することにより、東京と各地の双方の観光振興を推進してまいります。
 八八ページをお開きください。第2、MICE誘致の推進では、東京都MICE誘致戦略に基づき、戦略的なプロモーション活動を展開し、東京におけるMICE開催を拡大させてまいります。
 九〇ページをお開きください。(5)、多摩・島しょの観光資源を活用したMICE開催支援事業は、二十八年度の新規事業でございます。
 多摩・島しょ地域の観光資源を活用して、MICE参加者向けの観光ツアーや体験メニューを開発、提供し、多摩・島しょ地域への送客を図ってまいります。
 九一ページをごらんください。6、都市間連携によるMICE誘致の推進は、二十八年度の新規事業でございます。
 東京と異なる魅力を持つ国内他都市と連携し、報奨旅行を共同で誘致するとともに、東京での国際会議に参加する外国人が他都市を訪れるプログラムを提案してまいります。
 九二ページをお開きください。第3、魅力を高める観光資源の開発では、東京が持つさまざまな観光資源を生かし、旅行者を引きつけるとともに、来訪者の回遊性を高めてまいります。
 九三ページをごらんください。(7)、多摩・島しょ魅力発信事業は、二十八年度の新規事業でございます。
 多くの旅行者が多摩・島しょ地域を訪れるよう、ウエブサイトやSNSなどを活用し、国内外に向けた集中的なプロモーションを行ってまいります。
 (8)、多摩・島しょ地域旅行商品造成・販売支援事業は、二十八年度の新規事業でございます。
 多摩・島しょエリアをめぐる外国人旅行者向けの旅行商品の造成や販売を支援し、多摩・島しょ地域への誘客を図ってまいります。
 九六ページをお開きください。8、水辺のにぎわい創出事業は、二十八年度の新規事業でございます。
 観光協会等による、水辺空間に新たなにぎわいを創出する事業に対し助成を行い、旅行者の誘致につなげてまいります。
 九七ページをごらんください。第4、受入環境の充実では、東京を訪れる外国人旅行者が安心で快適に観光を楽しめるよう、旅行者の移動、滞在を支える基盤の整備などを推進しております。
 九九ページをお開きください。(5)、広域的な観光案内拠点等整備事業は、二十八年度の新規事業でございます。
 外国人旅行者が多く訪れる地域における広域的な観光案内拠点等の整備を、地元の自治体や民間事業者等への助成により推進してまいります。
 一〇〇ページをお開きください。7、観光バス等バリアフリー化支援事業は、二十八年度の新規事業でございます。
 障害者や高齢者に安心して観光を楽しんでいただけるよう、リフトつき観光バスを導入する事業者などに対する助成を実施しております。
 一〇一ページをごらんください。8、外国人旅行者受入に係るサービス向上支援事業は、二十八年度の新規事業でございます。
 旅行者の消費拡大につながる観光事業者の取り組みを促すため、先行事例を紹介するセミナーの開催や専門家の派遣、観光タクシーによるモニターツアーなどを行ってまいります。
 続きまして、農林水産対策でございます。
 恐れ入りますが、一〇九ページをお開きください。一〇九ページから一一〇ページにかけまして、農林水産対策の体系をお示ししております。
 農業の振興、林業の振興、水産業の振興の三つの体系で事業を展開しております。
 一一一ページをごらんください。第1、農業の振興では、農業基盤の整備、農業経営の安定及び食の安全・安心の確保に向けた施策などを行っております。
 一一六ページをお開きください。(12)、農林水産物認証取得支援事業は、二十八年度の新規事業でございます。
 東京二〇二〇大会での都内産農産物の提供に向け、都内の農業者に対し、組織委員会が調達基準として定める認証の取得等に必要な経費の助成を行ってまいります。
 なお、林業及び水産業においても同様の助成を行ってまいります。
 一一七ページをごらんください。(13)のオ、トウキョウX生産拡大は、二十八年度の新規事業でございます。
 生産者への指導体制の強化に加え、新規生産者の開拓や種豚購入費の助成により、トウキョウXの生産拡大を図ってまいります。
 一一九ページをお開きください。4の(2)、都市農業活性化支援事業は、二十八年度の新規事業でございます。
 市街化区域及びその周辺において、高い営農意欲を有する農業者等に対し、パイプハウスや直売所の施設整備などに対する助成を行っております。
 一二〇ページをお開きください。(3)、チャレンジ農業支援事業は、二十八年度の新規事業でございます。
 チャレンジ農業支援センターを設置し、経営改善に意欲のある農業者等に対し、専門家の派遣や、経営の多角化に向けた新たな取り組みへの助成などを行っております。
 一二七ページをお開きください。第2、林業の振興では、森づくりの推進、森林産業の育成等に向けた施策などを行っております。
 一二八ページをお開きください。(5)のウ、とうきょう林業サポート隊では、都民ボランティアとの協働による森づくりを行っており、将来の林業の担い手の育成、確保にもつなげてまいります。
 一三〇ページをお開きください。(5)、多摩産材の利用拡大では、都関連施設での積極的な活用を進めるほか、PR効果が高い商業施設等の木質化や、住宅展示場における多摩産材モデルハウスの設置など、民間施設での利用も促進しております。
 一三四ページをお開きください。第3、水産業の振興では、水産資源の管理や、漁業生産流通基盤の整備、漁業経営の安定に向けた施策などを行っております。
 一三六ページをお開きください。3の(5)、水産物加工・流通促進対策事業では、専門家の指導による加工品の開発や、学校給食への販売促進活動による消費拡大などに取り組む水産加工団体に対する助成を行っております。
 続きまして、雇用就業対策でございます。
 恐れ入りますが、一四一ページをお開きください。一四一ページから一四三ページにかけまして、雇用就業対策の体系をお示ししております。
 地域における雇用・就業の促進、適正な労働環境の確保、多様なニーズに対応した職業能力の開発・向上の三つの体系で事業を展開しております。
 一四六ページをお開きください。第2、地域における雇用・就業の促進は、若年者、女性、中高年者、障害者を初めとした都民の雇用就業の促進を図るものでございます。
 一四六ページから一五七ページにかけまして、しごとセンター事業の内容を記載しております。
 東京しごとセンターでは、若年者、中高年者、高年齢者及び女性を対象とした窓口を通じて、カウンセリングやセミナー、能力開発などの就職支援をワンストップで提供しております。
 一六二ページをお開きください。6、障害者の就業対策では、職場定着に向けた職場内障害者サポーターの養成や正規雇用等に取り組む企業への奨励金の創設などを新たに実施しており、障害者雇用のさらなる促進を図ってまいります。
 一六五ページをお開きください。(5)、団体課題別人材力支援事業は、二十八年度の新規事業でございます。
 人手不足感が強い中小企業の人材確保に関する課題を解決するため、業界団体が企業に対して行う各業界特有の課題に対応した採用や育成等の取り組みを支援しております。
 一六八ページをお開きください。一六八ページからは、第3、適正な労働環境の確保の内容をお示ししてございます。
 一七二ページをお開きください。4、労働相談・指導では、都内六カ所の労働相談情報センターにおきまして、労働問題全般に関する相談に対応しております。
 一七五ページをお開きください。5、正規雇用等転換促進助成事業では、国のキャリアアップ助成金と連携した助成金について、今年度、事業規模を大幅に拡充し、非正規労働者の正規雇用等への転換を加速させております。
 一七六ページをお開きください。7、働き方改革推進事業は、二十八年度の新規事業でございます。
 働き方改革宣言企業制度を創設し、働き方、休み方の改善に取り組む企業への奨励金支給、生産性向上のための専門家派遣や普及啓発などを実施しております。
 一七七ページをごらんください。9、雇用環境整備推進事業は、二十八年度の新規事業でございます。
 仕事と育児、介護の両立に向けた職場づくりを支援するため、人事労務担当者への研修、専門家による助言や奨励制度などを実施しております。
 一七八ページをお開きください。10、女性の活躍推進等職場環境整備事業は、二十八年度の新規事業でございます。
 中小企業における女性の採用や職域拡大に向けた設備の整備、多様な勤務形態の導入等の取り組みに対し、助成を行っております。
 一八〇ページをお開きください。15、女性の活躍推進人材育成事業では、社内で女性の活躍推進の中心となる者への研修の実施に加え、その者を企業が推進責任者とする場合に奨励金を支給するなど、企業の具体的な取り組みを支援しております。
 一八六ページをお開きください。一八六ページからは、第4、多様なニーズに対応した職業能力の開発・向上の内容をお示ししてございます。
 1、公共職業訓練の推進は、都内十三カ所の職業能力開発センター等で実施している公共職業訓練でございます。
 (1)、求職者向け訓練では、求職中の方々に対しまして、新たな職業に必要な技能や知識を習得する訓練機会を提供しております。
 一八八ページをお開きください。(2)、在職者向け訓練では、在職中の方々に対しまして、技能や知識のさらなる習得により、職業に必要な能力の向上を図る訓練を実施しております。
 一九五ページをお開きください。シ、ものづくり・匠の技の祭典は、二十八年度の新規事業でございます。
 若者のものづくり離れが進む中、技能の振興を図り、次代の担い手育成につなげるため、東京のみならず、日本各地からすぐれた技能を一堂に集め、国内外の多くの人々に広く発信するイベントを八月に開催いたしました。
 事業概要につきましては以上でございます。
 引き続きまして、お手元の資料3、東京都監理団体等運営状況をごらんください。
 この資料は、当局所管の監理団体等につきまして、各団体の概要、二十八年度事業計画及び予算、並びに二十七年度事業実績等について記載しているものでございます。
 表紙をおめくりいただきまして、目次をごらんください。
 対象となっておりますのは、1、株式会社東京国際フォーラム、2、公益財団法人東京しごと財団の監理団体二団体のほか、報告団体四団体、地方独立行政法人一団体の合計七団体でございます。これらの団体は、都の事務事業を代行もしくは補完し、都民サービスの向上に寄与することを目的として事業展開を行っております。
 内容につきましては、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 以上で産業労働局の事業に関する説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○柴崎委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○尾崎委員 十三点の資料をお願いします。
 一つは、商店街助成事業の実績。
 二つ目が、特定施策推進型商店街事業申請状況。
 三つ目が、中小企業制度融資の目標と実績の推移。
 四番目が、都内製造業の事業所数、従業者数、製造品出荷額及び付加価値額の推移。
 五番目が、都立職業能力開発センターの応募状況と職業紹介実績、就職率。
 六番目が、委託訓練の科目委託先の定員、応募状況、就職率。
 七番目が、雇用形態別、男女別、年齢別都内就業者数の推移。
 八番目が、正規雇用促進助成金のそれぞれの実績。
 九番目が、中小企業退職共済制度支援の実績。
 十番目が、女性の活躍推進の実績。
 十一番目、若者、女性、シニア創業支援の実績。
 十二番目が、内水面漁業の従業者数、主な魚種別漁獲量、養殖量の推移。
 十三番目が、林業の従業者数、多摩産材の活用実績の推移です。

○柴崎委員長 ほかにございますか。よろしいですか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 ただいま尾崎理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
 以上で産業労働局関係を終わります。

○柴崎委員長 これより労働委員会事務局関係に入ります。
 初めに、労働委員会事務局長より挨拶並びに幹部職員の紹介があります。

○土渕労働委員会事務局長 労働委員会事務局長の土渕裕と申します。
 集団的労使紛争の迅速的確な解決という労働委員会の使命を果たすべく、私ども事務局職員一同、全力を尽くし、円滑な業務執行に取り組んでまいりたいと思います。
 柴崎委員長を初め各委員の皆様方には、ご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
 引き続きまして、当局の幹部職員を紹介させていただきます。
 本委員会との連絡調整に当たります総務課長の柏原弘幸でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○柴崎委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。

○柴崎委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。

○土渕労働委員会事務局長 労働委員会の事務事業につきましてご説明申し上げます。
 お手元には資料といたしまして、事業概要及びリーフレットをお配りしてございます。
 このうち、このリーフレットにつきましては、当委員会の仕事を都民の皆様にわかりやすくご案内したものでございますので、後ほどごらんください。
 本日は、事業概要によりましてご説明を申し上げます。
 まず、二ページをお開きいただきたいと思います。初めに、1の制度の概要でございます。
 労働委員会は、労働組合法及び地方自治法に基づいて設置された合議制の行政委員会でございます。
 公平な立場の第三者機関として、労働基本権の保護と労使関係の安定、正常化を図ることを目的に、労働組合法、労働関係調整法などに基づき、労使間の紛争処理に努めているところでございます。
 委員会の機能は、判定的機能と調整的機能に大別することができます。
 判定的機能には、不当労働行為の審査がございます。これは、使用者の行為が労働組合法第七条で禁止されている不当労働行為に該当するか否かを判定し、救済、棄却等の命令を発するなど適切な措置を講ずるものでございます。
 次に、調整的機能ですが、労働組合と使用者のいずれか一方、あるいは双方の申請に基づく労働争議の調整がございます。これは、労使紛争が自主的に解決されない場合に、あっせん、調停または仲裁を行うものでございます。
 次に、2の委員でございます。
 委員は、公益委員、労働者委員、使用者委員の三者で構成されております。委員の数はそれぞれ十三名で、合計三十九名でございます。
 委員の選任は、公益委員は使用者委員及び労働者委員の同意を得て、労働者委員は都内の労働組合の推薦に基づいて、使用者委員は都内の使用者団体の推薦に基づいて、それぞれ知事が任命しております。
 その任期は二年で、全員が非常勤でございます。現在の委員の任期は来年の十一月末でございまして、委員の名簿は、事業概要の二二ページから二三ページに記載のとおりでございます。
 一度、二二ページをお開きいただきますと、両ページに現在の委員が出ておりますけれども、二二ページの上段、公益委員のところの二重丸にありますように、現在の会長は、元名古屋高等裁判所長官で弁護士の房村精一さんでございます。
 恐縮ですが、また三ページにお戻りいただきたいと思います。労働委員会の活動でございます。
 初めに、1の会長及び会長代理でございます。
 委員会には、会長及び会長代理が置かれ、いずれも公益委員の中から委員の選挙により選出されます。
 次に、2の委員会の会議でございます。
 主な会議といたしまして、委員全員で行う総会と、公益委員のみで行う公益委員会議がございまして、それぞれ毎月二回、定例的に開催しております。
 総会におきましては、会長及び会長代理の選挙、新規受け付け事件の概要説明と担当委員の確認、終結事件の報告などを行っております。
 また、公益委員会議におきましては、不当労働行為に関する命令及び決定、労働組合の資格審査などについての審議を行っております。
 次に、3の委員の活動状況でございます。
 委員は総会などの会議に出席するほか、これと並行して、不当労働行為の調査、審問、労働争議のあっせん、調停など担当する複数の事件処理に当たっております。平成二十七年度における委員の活動回数は、延べ三千九百七十三回となっております。
 四ページをお開きください。4の事務局の組織と分掌事務でございます。
 事務局は二課で構成されており、分掌事務は、五ページ及び次の六ページにかけて記載をしております。
 六ページの5、事務局職員の人事になります。
 事務局長以下の職員は、会長の同意を得て知事が任命することとなっており、職員定数は三十八名でございます。
 七ページをごらんください。6の予算でございます。
 当委員会の平成二十八年度当初予算は、委員報酬及び職員の給与費として六億五百万余円、事業費として六千四百万余円、合わせて六億七千万円を計上しております。
 八ページをお開きください。次に、主要事業の概要でございます。
 初めに、1の取扱件数の推移でございます。
 平成二十七年度の取扱総件数は一千九十九件で、最近五年間の事業別推移は、八ページの表のとおりでございます。
 次に、2の不当労働行為の審査でございます。
 九ページをごらんください。(1)、審査の状況の〔1〕、取扱件数でございます。
 過去五年間の推移は九ページ中段の表のとおりで、平成二十七年度の取扱件数は四百四十件でございます。
 九ページ下段の表のとおり、全国で取り扱っている件数の約半数を当委員会で扱っております。
 一〇ページをお開きください。〔2〕、不当労働行為の類型別取扱件数及び構成比でございます。
 表1のとおり、その六割以上が不利益取り扱いに係るものでございます。
 続きまして、一一ページをごらんください。(2)の審査の期間の目標でございます。
 労働組合法では、不当労働行為の審査期間の目標の設定及び目標の達成状況の公表が定められております。
 当委員会では、平成二十年から、この目標を原則一年六カ月としております。
 一二ページをお開きください。平成二十年以降の申し立て事件に係る審査期間の目標の達成状況は、上段の表のとおり、平均で四百二十四・三日、約一年二カ月程度となってございます。
 3の労働組合の資格審査でございます。
 一三ページには、取扱件数及び申請事由別取扱件数及び構成比を記載しております。
 一四ページをお開きください。次に、4の労働争議の調整でございます。
 一四ページには、(1)、取扱件数、一五ページには、(2)、調整の方法別取扱件数及び構成比、次の一六ページには、調整事項別取扱件数及び構成比等を記載しております。
 また、一七ページから一八ページにかけまして、5の労働争議の実情調査、一九ページには、6、相談、7、再審査と行政訴訟につきまして記載してございます。
 以上が事業の概要でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○柴崎委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 それでは、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で労働委員会事務局関係を終わります。

○柴崎委員長 これより港湾局関係に入ります。
 初めに、港湾局長より挨拶並びに幹部職員の紹介があります。

○斎藤港湾局長 港湾局長の斎藤真人でございます。
 柴崎幹男委員長を初め各委員の皆様方には、港湾局の事務事業につきまして日ごろから特段のご配慮を賜り、厚く御礼を申し上げます。
 今後とも、事務事業の執行に当たりましては、一層努力してまいりますので、引き続きご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いを申し上げます。
 続きまして、港湾局の幹部職員を紹介させていただきます。
 技監の小野恭一でございます。総務部長の古谷ひろみでございます。企画担当部長でオリンピック・パラリンピック調整担当部長を兼務しております中村昌明でございます。調整担当部長の矢部信栄でございます。港湾経営部長の松川桂子でございます。港湾振興担当部長の蔵居淳でございます。臨海開発部長の篠原敏幸でございます。開発調整担当部長でオリンピック・パラリンピック施設整備担当部長を兼務しております山岡達也でございます。営業担当部長の塩田孝一でございます。港湾整備部長の原浩でございます。計画調整担当部長の竹村淳一でございます。離島港湾部長の小林英樹でございます。島しょ・小笠原空港整備担当部長の神山智行でございます。当委員会との連絡に当たります総務課長の野平雄一郎でございます。企画計理課長の巻嶋國雄でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○柴崎委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。

○柴崎委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。

○斎藤港湾局長 港湾局が所管しております事務事業の概要についてご説明を申し上げます。
 お手元にお配りしてございます事業概要要旨の一ページをごらんいただきたいと存じます。
 港湾局は、東京港及び島しょの港湾、空港等の整備、管理運営や臨海副都心を中心とした東京臨海地域の開発等の事業を通じて、物流の円滑化や都市の再生、防災機能の充実などを図り、都民生活の向上と産業の発展に努めております。
 また、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に向け、関係各署と連携調整し、関連施設の整備などに取り組んでまいります。
 東京港は、首都圏四千万人の生活と産業活動に欠くことのできない重要な役割を担っております。東京港の昨年の外貿コンテナ取扱個数は四百十五万個となり、十八年連続日本一となりました。
 近年、アジア貨物の急激な増加やコンテナ船の大型化など、東京港を取り巻く状況は大きく変化しておりますが、引き続き、東日本のメーンポートとしての役割を着実に果たすことができるよう、港湾の現場に精通した強みを最大限に生かし、的確に港湾経営を行ってまいります。
 臨海地域は、東京二〇二〇大会の開催時に中心的なエリアになることが予定されております。この地域の特性や潜在力を最大限に生かし、東京全体の活力の牽引役となるよう、総力を挙げて開発を進めてまいります。
 島しょ地域におきましては、住民の生活基盤を確保するとともに、地域の産業振興に資するため、港湾、漁港、空港等の充実に取り組んでいるところでございます。
 次に、個別事業の概要を述べさせていただきます。
 東京港の管理運営につきましては、日本経済を支える製造業などの荷主や国際海上物流を担う船会社など利用者の要望に十分に答えられるよう、ふ頭周辺の交通混雑の解消に向けた取り組みを実施するなど、使いやすい港づくりを推進してまいります。
 また、京浜港の国際競争力の強化に向け、引き続き、三港間の連携施策を展開するとともに、健全な競争関係のもとで、利用者サービスの向上と港湾コストの低減を図ってまいります。
 クルーズ客船誘致につきましては、臨海副都心地域に世界最大の大型客船に対応可能な新たな客船ふ頭を整備するとともに、積極的なクルーズ客船誘致施策を展開してまいります。
 水上交通ネットワークにつきましては、東京二〇二〇大会を見据え、国際観光都市としての東京の一層の魅力向上や、臨海地域の交通網の充実に向けて、舟運の活性化に取り組んでまいります。
 港湾施設の整備につきましては、東京港第八次改訂港湾計画に基づき、中央防波堤外側コンテナふ頭や臨港道路南北線の整備を推進するなど、東京港の港湾機能の充実強化に取り組んでまいります。
 東京港の地震、津波や高潮対策につきましては、最大級の地震や津波、台風に備え、水害から都民の生命、財産、首都東京の中枢機能を守るため、東京港海岸保全施設整備計画に基づき、東京沿岸の第一線を守る水門や防潮堤等の耐震対策などを着実に進めております。
 今後も、防災機能の一層の強化に取り組んでまいります。
 臨海副都心の開発につきましては、開発から四半世紀が経過し、ビジネスと観光の拠点として着実に発展したところでございます。
 臨海副都心地域は、東京の競争力の強化と日本の経済成長を牽引する国際的な戦略拠点として、さらなる発展を目指すべき重要な地域でございます。世界トップレベルのMICE、国際観光拠点の実現に向けて、ホテルや商業施設等のさらなる集積を図るなど、東京二〇二〇大会後の切れ目のない開発を確実に推進してまいります。
 また、海上公園につきましては、東京二〇二〇大会に向け、園路のバリアフリー化などを進めるとともに、民間連携によるさらなるサービス向上を図り、新たな時代にふさわしい海上公園の実現に取り組んでまいります。
 島しょ地域におきましては、防災力の強化を図るため、伊豆・小笠原諸島における港湾等防災対策基本方針に基づき、津波避難施設などを整備するとともに、島の活性化や観光振興の視点を取り入れた島のみなとまちづくり事業を推進してまいります。
 都営空港は、島しょと本土を高速で結ぶ離島航空路線の拠点であり、さらには、防災、医療、消防において重要な役割を果たしております。引き続き、管理者として、空港の安全確保に努めてまいります。
 特に、調布飛行場につきましては、昨年の事故を重く受けとめ、国や地元市と緊密に連携し、安全対策を強化していくとともに、住民の方々への丁寧な説明を行い、関係する皆様の理解、協力が得られるよう努めてまいります。
 最後に、港湾局所管の監理団体でございますが、臨海地域のエリアマネジメントを推進する臨海ホールディングスグループを今後も一層活用し、臨海地域の発展に向けた取り組みを進めてまいります。
 以上が港湾局事業の概要でございます。
 事業の推進に当たりましては、局の事業全般にわたって、常に見直しと再構築を行い、職員一丸となって、新しい時代にふさわしい事業を積極的に展開していく所存でございます。よろしくご指導賜りますよう、お願いを申し上げます。
 なお、詳細につきましては、総務部長から説明させていただきます。

○古谷総務部長 局長の説明に引き続き、お手元の資料1、港湾局事業概要によりましてご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。1、港湾局の組織と予算でございます。
 当局は、五部二事業所の組織で構成され、平成二十八年度の職員定数は六百二十二名でございます。また、予算は、一般会計、臨海地域開発事業会計、港湾事業会計の三会計で、総額二千百七十三億七千六百万円でございます。各会計の概要は、一ページから二ページに記載のとおりでございます。
 三ページをごらん願います。2、東京港の管理運営でございます。
 東京港における公共港湾施設の多くは、都が直接管理運営しておりますが、外貿コンテナふ頭の一部については、東京港埠頭株式会社へ維持管理業務を委託しております。
 さらに、船舶給水施設、客船ターミナル施設の管理につきましては、指定管理者である東京港埠頭株式会社が管理しております。
 また、船員や港湾労働者の福利厚生の充実にも努めております。
 次に、3、東京港の港湾計画の策定でございます。
 東京港第八次改訂港湾計画につきましては、平成三十年代後半を目標年次として、東京港の将来の開発、利用及び保全に関する基本的事項を定めたものであります。
 計画の方針といたしましては、物流はもとより、観光、環境、安全・安心、オリンピック・パラリンピックという視点から施策を連携させることにより、港湾機能と都市機能が有機的に結合した世界に誇る都市型総合港湾東京港の創造を目指すものでございます。本計画の主な内容につきましては、三ページ下段から四ページに記載のとおりでございます。
 続きまして、四ページ下段をごらん願います。4、港湾施設の整備でございます。
 港湾計画に基づき、さまざまな港湾施設の整備を進めております。
 係留施設につきましては、東京港の国際競争力を強化し、国際基幹航路及びアジア航路の維持拡大を図るため、中央防波堤外側コンテナふ頭の整備を進めてまいります。
 また、大型クルーズ客船の今後の増加需要に対応するため、臨海副都心地域に新客船ふ頭の整備を行います。
 六ページをお開き願います。5、東京港の機能強化と危機管理の充実でございます。
 東京港が東日本のメーンポートとしての役割を果たしていくためには、貨物量の確保のみならず、東京港ならではの高水準のサービスの提供や交通ネットワークの充実強化などに取り組み、利用者のニーズに的確に応える必要があります。
 そのため、東京港では、船舶の大型化など新たな課題に対応した第四次アクションプランに基づき、さらなるサービスの向上に取り組んでおります。
 また、近年、東京港の周辺で発生している交通混雑に対応するため、東京港総合渋滞対策に基づき、既存コンテナふ頭の再編など、東京港の抜本的な機能強化を進めてまいります。あわせて、昨年から取り組んでおります港湾法に基づいた放置車両の取り締まり強化など、短期的な取り組みも着実に実施することで、混雑対策を加速させ、使いやすい港づくりを進めてまいります。
 東京港、川崎港、横浜港の広域連携につきましては、国際競争力を強化するため、引き続き、港湾コストの低減、利便性の向上などの課題に京浜三港で連携して取り組んでまいります。
 次に、七ページ中段に記載しております(2)、東京港の振興につきましては、近年のクルーズ人口の急増と船舶の大型化を踏まえ、東京港の客船誘致施策の方向性を示す東京クルーズビジョンを策定いたしました。
 これに基づき、寄港ニーズに対応した施設整備や誘致施策を展開し、寄港の効果を確実に取り込むことで、東京、ひいては日本の成長を牽引してまいります。
 また、舟運の活性化につきましては、屋形船やクルーズ船等への公共桟橋開放の取り組みを引き続き行ってまいります。さらに、ことしからは、利便性の高い一部の防災船着場を水上タクシーに開放するとともに、羽田、臨海部、都心を結ぶ複数の航路において、運航に関する社会実験を行うなど、船着場の拡充や航路の充実に向けた取り組みを行っております。
 東京二〇二〇大会を見据え、舟運を活性化することで、国際観光都市としての東京の一層の魅力向上や、臨海地域の交通網の充実を図ってまいります。
 八ページをお開き願います。(3)、港湾施設の危機管理につきましては、隣接する港湾や国の関係機関などで構成する東京湾保安対策協議会と連携いたしまして、テロ対策等に取り組むとともに、コンテナふ頭にはフェンス、ゲート及び監視カメラ等を整備し、保安対策の強化も行っております。
 今後、関係機関や民間事業者との連携を強化し、東京港の危機管理能力を高めてまいります。
 次に、6、海岸保全施設等の整備でございます。
 東京都防災会議による首都直下地震等の被害想定を踏まえ策定いたしました東京港海岸保全施設整備計画に基づき、防潮堤や水門等の耐震、耐水対策を進めております。
 また、災害時に人や物資を運河等の水上から輸送できるよう、ことし三月に策定いたしました東京港防災船着場整備計画に基づき、防災船着場の耐震対策などを推進するとともに、災害時の運用について関係者と連携協力してまいります。
 今後も、地震や津波、高潮から都民の生命と財産を守るよう、防災機能の一層の強化に取り組んでまいります。
 九ページをごらん願います。7、運河ルネサンスの取組でございます。
 運河ルネサンスは、運河等の水域利用とまちづくりが一体となって、地域のにぎわいや魅力の創出を目指すもので、これまで五地区を推進地区に指定しております。
 次に、8、大都市の環境保全・回復でございます。
 引き続き、東京港内の清掃や放置艇対策など水域環境の保全に努めてまいりますとともに、船舶等による大気汚染対策の推進に取り組んでまいります。
 一〇ページをお開き願います。中段に記載しております(2)の廃棄物処理場整備事業でございますが、ア、新海面処分場整備事業は、廃棄物の最終処分場として、面積約四百八十ヘクタールの処分場の整備を段階的に進めているところでございます。
 なお、平成二十一年度からDブロックの護岸建設工事に着手しております。
 一一ページをごらん願います。9、臨海地域開発の更なる推進でございます。
 (1)、埋立地の開発につきましては、現在、臨海地域において二千七百六十六ヘクタールの造成、整備を進めており、土地利用計画に基づき、総合的かつ計画的に開発を進めております。
 一二ページをお開き願います。(2)、臨海副都心の開発に関しましては、現在、臨海副都心まちづくり推進計画に基づき開発を進めております。
 平成十四年に臨海地域開発財政基盤強化プランを、さらに、平成十八年には「臨海副都心開発の今後の取組み-総仕上げの十年間-」を策定し、一二ページから一三ページ下段にかけて記載しておりますとおり、財政基盤の強化等について必要な見直しを行ってまいりました。
 次に、一三ページ下段に記載しております、オ、開発の進捗状況についてでございますが、青海地区南側において、ことし七月、MICE、国際観光拠点化に寄与するBMW GROUP Tokyo Bayが開設いたしました。
 今後も、有明南地区において、ホテル、商業施設が開設予定であるなど、臨海副都心の開発は着実に進んでおります。
 ク、臨海副都心におけるMICE・国際観光拠点の形成でございますが、東京二〇二〇大会の成功と臨海副都心のMICE、国際観光拠点化のさらなる促進に向けて、都独自の助成制度である臨海副都心おもてなし促進事業によりまして、外国人旅行者の受け入れ環境整備に資する事業等の支援を進めております。
 続きまして、ケ、東京二〇二〇大会に向けた臨海副都心のまちづくりとしましては、関係各署と連携し、ユニバーサルデザインのまちづくりや自転車走行空間の整備などに取り組んでまいります。
 次に、(3)、豊洲・晴海地区の開発状況でございます。
 豊洲地区におきましては、業務・商業、居住などの各機能がバランスよく配置されました複合市街地の形成を目指して開発を進めております。
 晴海地区では、東京二〇二〇大会の選手村が整備されることとなり、大会終了後は住宅等として活用することとなりました。そこで、晴海地区の開発フレーム及び土地利用計画等について、晴海地区全体を対象に、ことし三月に豊洲・晴海開発整備計画の一部改定を行ったところでございます。
 今後とも、地元地権者等と協議し、それぞれの地区の特性に応じた事業手法により、開発を促進してまいります。
 一六ページをお開き願います。下段に記載しております(5)、臨海地域における監理団体改革についてでございます。
 臨海地域を活動基盤とする監理団体につきましては、平成十八年から順次、持株会社方式で経営統合することとし、平成十九年に、持ち株会社である株式会社東京臨海ホールディングスを設立いたしました。
 その後、東京臨海熱供給株式会社、株式会社ゆりかもめ、株式会社東京テレポートセンター、東京港埠頭株式会社、株式会社東京ビッグサイトを順次、子会社化し、グループ五社の経営統合を平成二十一年に完了しております。
 臨海ホールディングスグループは、各社の力を結集し、効率的なグループ経営を推進し、臨海地域発展の中核を担ってまいります。
 一七ページをお開き願います。10、新たな海上公園への取組でございます。
 (1)、海上公園事業は、葛西沖から羽田沖まで臨海部全域にわたる一体的な海上公園構想を実現するため、四つの基本的考え方に基づき整備を進めております。現在、四十一カ所、一千三十八・五ヘクタールについて計画が決定されております。
 次に、(2)、「海上公園ビジョン」の検討についてでございます。
 ことし五月の東京都港湾審議会において、海上公園を中心とした水と緑のあり方についての答申を受けました。この答申をもとに、臨海地域開発の進展や東京二〇二〇大会の決定など、海上公園を取り巻く状況の変化に対応した海上公園ビジョンを取りまとめる予定でございます。
 一八ページをお開き願います。(3)、「海の森」事業の推進についてでございますが、海の森は、中央防波堤内側埋立地に区部最大級の規模となる公園を整備するもので、都民、企業等との協働のもと、森をつくり、育て上げる取り組み等を着実に推進してまいります。
 続きまして、11、島しょ等の港湾・漁港・空港・海岸でございます。
 島しょ地域におきましては、島民の方々の交通基盤となる港湾、空港、漁業振興の基盤となる漁港、災害防止のための海岸保全施設の整備等を行っております。
 (1)、伊豆諸島の港湾、漁港、空港及び海岸保全施設の整備でございますが、一九ページの表-1及び表-2に記載の施設につきまして、東京都離島振興計画等に基づき整備を実施しております。
 (2)、小笠原諸島の港湾、漁港、空港の整備につきましては、小笠原諸島振興開発計画に基づき、二〇ページに記載のとおり実施しております。
 続きまして、二一ページから二三ページにかけての表は、平成二十八年度の港湾局予算概要でございます。後ほどごらんいただきたいと存じます。
 次に、当局が所管しております東京都監理団体等について、その概要をご説明申し上げます。
 お手元にお配りしております資料2、東京都監理団体等一覧をごらん願いたいと存じます。
 東京都監理団体が一団体、その他報告を受ける団体が五団体ございます。
 お手元には、これらの団体の経営状況等説明書のほか、臨海ホールディングスグループの連結の経営状況等説明書及びその他の臨海ホールディングスグループ会社の経営状況等説明書を配布してございます。
 こちらには、法人の概要、平成二十八年度事業計画及び予算、平成二十七年度事業実績及び決算を載せております。
 また、参考資料といたしまして、事業概要等をお配りしてございます。後ほどごらん願いたいと存じます。
 以上をもちまして、当局の事務事業の説明を終わらせていただきます。
 各委員の皆様におかれましては、当局事業及び監理団体等につきましてご理解をお願いいたしますとともに、今後とも、ご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

○柴崎委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○尾崎委員 四点の資料をお願いいたします。
 一つは、臨海副都心関連予算、決算の推移。
 二つ目が、臨海地域開発事業会計における企業債償還の推移。
 三番目が、臨海副都心における有償処分予定地の現況についての一覧。
 四番目が、建設発生土、しゅんせつ土の埋立処分計画と実績をお願いいたします。

○柴崎委員長 ほかにございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 ただいま、尾崎理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
 以上で港湾局関係を終わります。

○柴崎委員長 これより中央卸売市場関係に入ります。
 初めに、中央卸売市場長より挨拶並びに幹部職員の紹介があります。

○村松中央卸売市場長 中央卸売市場長の村松明典でございます。
 柴崎委員長を初め委員の皆様方には、日ごろから中央卸売市場所管の事務事業につきましてご指導、ご鞭撻を賜り、厚く御礼を申し上げます。
 まず、豊洲市場用地の土壌汚染対策につきましては、経済・港湾委員会におきまして、さまざまな形でご審議いただいてまいりましたが、当局の説明が事実とは異なっておりましたことについて、改めまして深くおわび申し上げます。
 今後、議会の皆様方、市場関係者や都民の皆様方からの信頼回復に向け、全力で取り組んでまいります。
 また、首都圏の生鮮食料品等の円滑な流通を確保し、都民生活を支える重要な役割を果たしていくため、引き続き、消費者ニーズに的確に対応した市場運営に取り組んでまいります。
 今後とも、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 続きまして、当局の幹部職員を紹介させていただきます。
 次長の澤章でございます。理事、技術調整担当の福田至でございます。管理部長の松永哲郎でございます。事業部長の白川敦でございます。企画担当部長の吉村恵一でございます。渉外調整担当部長の有金浩一でございます。市場政策担当部長の金子光博でございます。財政調整担当部長の長嶺浩子でございます。移転支援担当部長の長田稔でございます。新市場整備調整担当部長の井上佳昭でございます。新市場事業推進担当部長の櫻庭裕志でございます。移転調整担当部長の赤木宏行でございます。基盤整備担当部長の村井良輔でございます。施設整備担当部長の佐藤千佳でございます。最後に、当委員会との連絡に当たります総務課長の高角和道でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○柴崎委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。

○柴崎委員長 次に、事務事業について理事者の説明を求めます。

○村松中央卸売市場長 中央卸売市場の事務事業の概要につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます事業概要要旨をごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。初めに、中央卸売市場が所管する事業についてでございます。
 中央卸売市場の所管事業は、水産物、青果物、食肉及び花きといった生鮮食料品等につきまして、取引の適正化や流通の円滑化を図り、都民の消費生活の安定に資することを目的として、十一の中央卸売市場の管理運営、芝浦と場におけると畜解体及び民営の地方卸売市場の開設許可や指導監督などの事業を所管しております。
 次に、当局の主な事業についてご説明申し上げます。
 初めに、東京都卸売市場整備計画についてでございます。
 都は、本年九月に東京都卸売市場審議会から東京都卸売市場整備基本方針について答申を受けました。
 同基本方針では、都内の流通構造が大きく変化する中で、各市場がみずからの特性を踏まえ、創意工夫しながら、画一的ではない特色のある市場づくりを進めることが重要であり、その際、全ての中央卸売市場において、市場関係者の意識改革を進めながら、経営戦略を検討、確立していくことが必要としております。
 都は、本年度中に、同基本方針を踏まえ、平成三十二年度までの五年間を計画期間とする第十次東京都卸売市場整備計画を策定してまいります。
 次に、豊洲市場についてでございます。
 豊洲市場につきましては、平成二十四年十一月に市場業界との間で合意いたしました施設計画をもとに、平成二十六年二月に建設工事に着手するなど、本年十一月七日の開場に向け準備を進めておりました。
 しかしながら、安全性の確保等について改めて検証する必要があることなどから、豊洲市場への移転については延期といたしました。
 現在、地下水モニタリングや地下空間の問題等について、専門家会議や市場問題プロジェクトチームにおいて、調査、検証していただいております。
 次に、千客万来施設の整備についてでございます。
 都は、千客万来施設事業、六街区について、本年三月に事業者を決定し、六月に基本協定書を締結の上、事業実施に向けて協議、調整を進めております。
 次に、被災産地の支援についてでございます。
 都は、東日本大震災の発生以降、風評被害を解消し、被災産地から市場への安定的な出荷の回復を目的として、市場業者と連携しながら、イベントの実施などを通じて被災産地を支援してまいりました。
 本年度も福島県と連携し、市場まつりなどさまざまな機会を捉え、被災産地における安全・安心の取り組みを広く伝えてまいります。
 最後に、食の安全・安心の確保についてでございます。
 都は、食の安全・安心の確保を図るため、都と業界から成る安全・品質管理者の体制整備を通じ、中央卸売市場で取り扱う生鮮食料品の事故防止に努めております。
 また、食肉市場では、と畜した全ての牛肉について放射性物質の検査を行い、基準に適合した牛肉に安全確認証を発行しております。
 今後とも、都民の食の安全・安心の確保や円滑な流通の維持に努めてまいります。
 以上で中央卸売市場の事務事業の概要について説明を終わらせていただきます。
 なお、詳細につきましては、管理部長からご説明させていただきます。よろしくご指導賜りますようお願い申し上げます。

○松永管理部長 中央卸売市場の事務事業につきまして、お手元の資料1、事業概要に基づきましてご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。1の中央卸売市場の目的及び役割につきましては、先ほど市場長からご説明申し上げたとおりでございます。
 2の中央卸売市場の経由量でございますが、水産物、青果物、食肉及び花きの全国の総流通量に占める、全国の市場及び中央卸売市場並びに東京都中央卸売市場それぞれの経由量と割合を表に記載してございます。
 二ページをお開き願います。水産物、青果物、花き及び食肉における市場流通の仕組みをそれぞれ図示しておりますので、ご参照いただきたいと存じます。
 三ページから六ページにかけましては、市場流通に関係いたします機関及び業者等について、それぞれ記載しておりますので、ごらんいただきたいと存じます。
 続きまして、七ページから一三ページにかけましては、東京都における市場のはじまりから、中央卸売市場の最近までの沿革を記載しております。
 一四ページをお開き願います。各市場の概要でございます。
 1の分布図に市場の配置状況を記載しております。現在、中央卸売市場として、築地市場を初め十一市場を図のように配置してございます。
 これら市場のそれぞれの取扱品目は、下の一覧表のとおりでございます。
 続きまして、一五ページをごらんいただきたいと存じます。市場別の所在地、施設規模、取扱規模を一覧にしてお示ししております。
 また一六ページには、各市場の関係業者数を記載しておりますので、ごらんいただきたいと存じます。
 次の一七ページから三三ページにかけましては、築地市場以下十一市場の概要と沿革を記載しております。ご参照いただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、三四ページをお開きください。中央卸売市場の組織でございます。
 管理部、事業部、新市場整備部の三部七課から成っております。事業所は、築地、食肉、大田など十一市場となっております。
 三五ページから三八ページにかけましては、各課、事業所の分掌事務を記載しておりますので、ご参照願います。
 三九ページをお開きください。職員定数でございますが、平成二十八年四月一日現在で六百二十四名となっております。
 四〇ページをごらんいただきたいと存じます。中央卸売市場の財政状況についてでございます。
 当局所管の会計は、中央卸売市場会計と、と場会計の二会計でございまして、中央卸売市場会計は、地方公営企業法の財務規定等を適用する公営企業会計となっております。
 平成二十八年度の予算規模は、(2)の平成二十八年度予算概要に記載してありますとおり、支出予算の総額は二千三十億二千百万円となっております。
 と場会計につきましては、四四ページから四五ページに記載しております。と場会計は、と畜事業を対象とした特別会計で、平成二十八年度の予算額は六十六億四千八百万円でございます。
 次に、四六ページをごらんいただきたいと存じます。市場における業務状況でございます。
 四六ページから五一ページにかけまして、水産物、青果物等の市場取扱物品の概況、平成二十七年度における東京都中央卸売市場及び東京都地方卸売市場の取扱状況と取扱実績を、取扱品目ごとにお示ししております。
 五二ページをお開き願います。続きまして、事務事業の概要でございます。
 まず、施設整備事業でございますが、先ほど市場長からご説明申し上げました東京都卸売市場整備基本方針の概要を記載しております。
 次に、五四ページをお開き願います。平成二十八年度施設整備事業の概要でございます。
 五五ページから六六ページにかけましては、先ほど市場長からご説明申し上げました豊洲市場の整備について記載してございます。
 恐れ入りますが、六七ページをお開き願います。市場における財産管理事務でございます。
 市場施設につきましては、卸売業者、仲卸業者を初めとする市場業者に対しまして、売り場、事務室等の各種施設の使用許可をしております。
 使用許可状況につきましては、市場別の使用者数、許可件数等を表としてまとめておりますので、ご参照いただきたいと存じます。
 六八ページから七三ページにかけましては、市場施設及び設備の維持管理事務について記載しております。
 次に、七四ページから七七ページは、環境整備事務についてでございます。
 環境整備事務では、自動車排気ガス対策、廃棄物処理対策、衛生管理などに取り組んでおります。
 七八ページ中ほどからは、業務の指導監督事務について記載してございます。
 中央卸売市場における取引業務の適正化を図り、生鮮食料品等の円滑な供給を確保するため、卸売業者、仲卸業者等の市場業者に対して、取引業務の巡回調査、経理及び業務検査、経営改善等の事務を行っております。
 次に、八〇ページをお開き願います。下段に、食の安全・安心確保への取組について記載しております。
 都は、各市場に安全・品質管理者を設置し、市場で取り扱われる生鮮食料品等の安全・安心の確保を図っております。
 また、食品に関する危機管理対応として、食品危害対策マニュアルを作成し、安全・品質管理者体制を活用するなど対応を記載してございます。
 八一ページ下段から八三ページにかけましては、豊洲市場移転支援について記載しております。
 豊洲移転サポート相談室の設置や、市場業者の円滑な移転をサポートするための移転支援策を実施しております。
 八四ページをお開き願います。八四ページから八九ページにかけましては、広報・広聴への取組についてでございます。
 生鮮食料品等流通に関して、中央卸売市場の持つ機能や役割に対する理解と信用向上に努めるとともに、広く都民、消費者の声を把握し、食生活の安定や地域と共存する市場づくりに資することを目的として広報広聴活動に取り組んでおります。
 九〇ページには、統計事務、九一ページから九二ページにかけましては、地方卸売市場の事務について記載しておりますので、ご参照いただきたいと存じます。
 九二ページ下段から、と畜事業について記載してございます。
 平成二十七年度のと畜頭数は、九三ページ中ほどの表に記載してありますとおり、年間で牛が九万五千七百八十七頭、豚が二十一万五千九百四十三頭となっております。
 また、BSE対策、家畜伝染病の防疫対策、放射性物質対策について取り組みを記載してございます。
 九五ページをお開き願います。附属機関等の一覧表でございます。
 知事の附属機関といたしまして、東京都卸売市場審議会及び東京都中央卸売市場取引業務運営協議会が設置されております。
 それぞれの附属機関の活動状況につきましては、次の九六ページ、九七ページにそれぞれ記載しておりますので、ご参照いただきたいと存じます。
 なお、九九ページ以降に、業務状況関係の資料、市場年表等を参考資料としてまとめてございますので、ご参照願います。
 事業概要につきましては以上でございます。
 引き続きまして、お手元の資料2の経営状況説明書をごらんいただきたいと存じます。
 これは、東京食肉市場株式会社の経営状況を記載した資料でございまして、同社は、東京都監理団体指導監督要綱に基づき、その他報告を受ける団体に指定されております。
 この会社は、食肉の価格安定と流通の円滑化を図るために都が出資している会社で、市場の卸売業者として、家畜の荷受け、販売及び畜産加工品の販売の受託などの事業を行っております。
 内容につきましては、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 以上で中央卸売市場の事業に関する説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○柴崎委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○島田委員 主に豊洲新市場に関連しまして、十七点の資料を要求させていただきます。
 一つ目が、平成二十年十一月五日、第六回豊洲新市場予定地の土壌汚染対策工事に関係する技術会議に提出された案-五の作成経緯。
 二番目としまして、自己検証報告書の添付資料P三一の平成二十一年一月十三日付の資料が中央卸売市場のどの部署で作成され、いつ、どこの庁内会議にて提出、使用されたのかを説明した文書。
 三番目、豊洲新市場整備にかかわった中央卸売市場の担当者一覧。役職名、役割、氏名など。
 四番目、豊洲新市場建設工事の基本設計、実施設計を行った設計会社の担当者一覧。役職名、氏名。
 五、都が豊洲新市場建設工事基本設計起工書のモニタリング空間設計などを設計会社に説明した日時や説明した内容を記した文書。
 六、設計会社が豊洲新市場建設工事基本設計の内容を都に説明、配布したパワーポイントなどの資料。
 七、豊洲新市場建設工事基本設計に至る過程で、設計会社から都に工期短縮や経費削減を提言した内容を記した文書。
 八番目、豊洲新市場建設工事の建物下の地下空間やハッチ設置などに係る記録写真。
 九、豊洲新市場建設工事進行に係る都と設計会社、建設工事会社との三者協議間でのやりとりが記載された議事録などの文書。
 十、豊洲新市場建設中に現地視察を行った都幹部、中央卸売市場幹部、団体などの一覧。
 十一、平成二十六年九月十六日、舛添知事が豊洲新市場を行政視察した際に、中央卸売市場が説明した資料と説明内容。
 十二、豊洲新市場の建設の状況をことし二月に市場関係者に伝えたとされる説明会の日時と説明内容などを記した文書。
 十三、豊洲新市場建物下の地下空間大気調査結果。平成二十八年九月二十九日から三十日、十月六日から七日までのもの。
 十四、豊洲新市場の移転に伴う移転時、各支援を受ける築地市場の卸売業者、仲卸業者、関連事業者、売買参加者及び買い出し人が組織する団体などの数。
 十五、築地市場業者の資金繰りなどの相談数の推移。
 十六、築地のまちづくりに関する東京都、中央区検討会における開催日と報告、協議内容、中央区の要望。
 十七、農林水産省の食料・農業・農村政策審議会食品産業部会、平成二十三年三月二十五日での配布資料のうち、参考四にある別添七、改正土壌汚染対策法の概要。
 以上でございます。

○かち委員 六点、お願いします。
 まず、中央卸売市場における市場別業者数の推移。
 二番目、中央卸売市場における取引方法別割合及び取扱金額の推移。
 三番目、卸売業者、仲卸業者の数及び経営状況。
 四番目、豊洲市場整備に係る当初事業費及び執行済額。
 五番目、新市場建設懇談会の開催日程及びその内容。
 六番目、豊洲新市場問題での石原元知事への文書による質問と回答について。
 以上です。

○柴崎委員長 ほかはよろしいですか--はい。
 ただいま、島田委員、かち委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○柴崎委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○松永管理部長 工事請負契約についてご報告申し上げます。
 お手元の資料3の一ページをごらんいただきたいと存じます。大田市場(二十八)青果プロセスセンター(仮称)その他整備工事(建築)でございます。
 本件は、第九次東京都卸売市場整備計画に基づく大田市場第三荷さばき場高度化整備事業により、青果プロセスセンターの建設工事を行うものでございます。
 契約の相手方は東急・共立・仲岡建設共同企業体、契約金額は四十三億七百四万円、契約日は平成二十八年十月七日、工期は契約確定の日から平成三十一年三月五日まででございます。
 契約の方法、入札者数、工事概要等は記載のとおりでございます。
 二ページに案内図及び配置図をお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますが、工事請負契約についての説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○柴崎委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○柴崎委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時三十八分散会

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