経済・港湾委員会速記録第八号

平成二十六年九月十一日(木曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長三宅 正彦君
副委員長栗林のり子君
副委員長田中たけし君
理事高橋 信博君
理事中村ひろし君
理事かち佳代子君
菅野 弘一君
小松 大祐君
柴崎 幹男君
中山ひろゆき君
尾崎あや子君
谷村 孝彦君
木内 良明君
高島なおき君

欠席委員 なし

出席説明員
産業労働局局長山本  隆君
次長藤田 裕司君
総務部長村松 明典君
産業企画担当部長久原 京子君
商工部長十河 慎一君
金融部長松永 竜太君
金融監理部長片山  謙君
金融支援担当部長西川 泰永君
観光部長杉崎智恵子君
農林水産部長寺崎 久明君
安全安心・地産地消推進担当部長武田 直克君
雇用就業部長矢田部裕文君
事業推進担当部長久我 英男君
就業施策担当部長貫井 彩霧君
中央卸売市場市場長岸本 良一君
管理部長坂巻政一郎君
事業部長野口 一紀君
新市場整備部長加藤  仁君
市場政策担当部長日浦 憲造君
財政調整担当部長金子 光博君
移転支援担当部長長田  稔君
新市場事業推進担当部長飯田 一哉君
基盤整備担当部長若林 茂樹君
施設整備担当部長中山  衛君

本日の会議に付した事件
中央卸売市場関係
報告事項(説明)
・豊洲新市場(仮称)(二十六)水産卸売場棟ほか建設消火設備工事
・豊洲新市場(仮称)青果棟付帯施設基礎工事
・豊洲新市場(仮称)水産仲卸売場棟付帯施設基礎工事
・豊洲新市場(仮称)六・七街区連絡通路建設工事(上部工)
請願の審査
・二六第九号 築地市場移転による影響の調査と地下水モニタリング調査の計画の公表に関する請願
産業労働局関係
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・平成二十六年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、債務負担行為 産業労働局所管分
・東京都産業労働局関係手数料条例の一部を改正する条例
・東京国際フォーラム(二十六)ホール棟改修工事請負契約
・東京国際フォーラム(二十六)ガラス棟改修工事請負契約
・東京国際フォーラム(二十六)電気設備改修工事請負契約
・東京国際フォーラム(二十六)空調設備改修工事請負契約
・東京国際展示場(二十六)拡声設備改修工事請負契約
報告事項(説明)
・私債権の放棄について
・平成二十五年度地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター業務実績評価について
・新銀行東京の「平成二十七年三月期第一・四半期決算」について
請願の審査
・二六第八号の二 池上通り拡幅(補助第二八号線)はやめ、商店街支援、住宅耐震化等を実施することに関する請願

○三宅委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 次に、先般の人事異動に伴い、労働委員会事務局及び港湾局の幹部職員に交代がありましたので、順次ご紹介いたします。
 初めに、労働委員会事務局長に遠藤雅彦君が就任いたしました。
 遠藤事務局長を紹介いたします。

○遠藤労働委員会事務局長 去る七月十六日付で労働委員会事務局長を拝命いたしました遠藤雅彦でございます。どうかよろしくお願いいたします。
 集団的労使紛争の迅速的確な解決という労働委員会の使命を果たすべく、微力ではございますが、全力を尽くしてまいる所存でございます。
 三宅委員長を初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

○三宅委員長 次に、港湾局の幹部職員に交代がありましたので、港湾局長から紹介があります。

○多羅尾港湾局長 去る七月十六日付で当局の幹部職員に異動がありましたので、ご紹介させていただきます。
 技監の石山明久でございます。総務部長の浜佳葉子でございます。企画担当部長で、オリンピック・パラリンピック開催準備担当部長を兼務しております山口祐一でございます。調整担当部長の田中彰でございます。港湾経営部長の古谷ひろみでございます。臨海開発部長の笹川文夫でございます。開発調整担当部長で、オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長を兼務しております原浩でございます。営業担当部長の中村昌明でございます。港湾整備部長の大和田元でございます。離島港湾部長の小野恭一でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○三宅委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。

○三宅委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、産業労働局関係の第三回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取並びに中央卸売市場及び産業労働局関係の報告事項の聴取及び請願の審査を行います。
 これより中央卸売市場関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、中央卸売市場長に岸本良一君が就任いたしました。
 また、幹部職員の交代がありましたので、岸本中央卸売市場長より挨拶並びに幹部職員の紹介があります。

○岸本中央卸売市場長 去る七月十六日付で中央卸売市場長に就任いたしました岸本良一でございます。
 三宅委員長を初め委員の皆様方には、日ごろから中央卸売市場所管の事務事業につきましてご指導、ご鞭撻を賜り、厚く御礼を申し上げます。
 今後とも、当局の事業運営に全力で取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 続きまして、七月十六日付の人事異動によりまして、当局の幹部職員に交代がございましたので、紹介させていただきます。
 新市場事業推進担当部長の飯田一哉でございます。基盤整備担当部長の若林茂樹でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者挨拶〕

○三宅委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。

○三宅委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○坂巻管理部長 工事請負契約についてご報告申し上げます。
 お手元の資料の一ページをごらんいただきたいと存じます。豊洲新市場(仮称)(二十六)水産卸売場棟ほか建設消火設備工事でございます。
 本件は、第九次東京都卸売市場整備計画に基づき、豊洲新市場の七街区水産卸売り場棟の消火設備工事を行うものでございます。
 契約の相手方はニッタン・相日・旭建設共同企業体、契約金額は十一億四千四百八十万円、契約日は平成二十六年七月四日、工期は契約確定の日から平成二十八年三月三十日まででございます。
 契約の方法、入札者数、工事概要等は記載のとおりでございます。
 二ページに案内図及び配置図をお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 次に、三ページをごらんください。豊洲新市場(仮称)青果棟付帯施設基礎工事でございます。
 本件は、第九次東京都卸売市場整備計画に基づき、豊洲新市場の五街区青果棟の附帯施設基礎工事を行うものでございます。
 契約の相手方は鹿島・西松・東急・TSUCHIYA・岩田地崎・京急・新日本建設共同企業体、契約金額は十五億三千三百六十万円、契約日は平成二十六年八月一日、工期は契約確定の日から平成二十七年九月三十日まででございます。
 契約の方法、見積者数、工事概要等は記載のとおりでございます。
 四ページに案内図及び配置図をお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 次に、五ページをごらんください。豊洲新市場(仮称)水産仲卸売場棟付帯施設基礎工事でございます。
 本件は、第九次東京都卸売市場整備計画に基づき、豊洲新市場の六街区水産仲卸売り場棟の附帯施設基礎工事を行うものでございます。
 契約の相手方は清水・大林・戸田・鴻池・東急・錢高・東洋建設共同企業体、契約金額は十一億三千百八十四万円、契約日は平成二十六年八月一日、工期は契約確定の日から平成二十七年九月三十日まででございます。
 契約の方法、見積者数、工事概要等は記載のとおりでございます。
 六ページに案内図及び配置図をお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 次に、七ページをごらんください。豊洲新市場(仮称)六・七街区連絡通路建設工事(上部工)でございます。
 本件は、第九次東京都卸売市場整備計画に基づき、豊洲新市場の六、七街区連絡通路工事を行うものでございます。
 契約の相手方は大成・名工建設共同企業体、契約金額は二十六億三千七百三十六万円、契約日は平成二十六年九月五日、工期は契約確定の日から平成二十八年三月三十日まででございます。
 契約の方法、入札者数、工事概要等は記載のとおりでございます。
 八ページに案内図及び配置図をお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますが、工事請負契約についての説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○三宅委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○三宅委員長 次に、請願の審査を行います。
 請願二六第九号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○加藤新市場整備部長 お手元配布の資料2、請願・陳情審査説明表、恐れ入りますが、こちらの表紙から二枚おめくりいただきまして、一ページをごらん願います。
 請願二六第九号、築地市場移転による影響の調査と地下水モニタリング調査の計画の公表に関する請願についてご説明を申し上げます。
 請願者は、豊島区の新日本婦人の会東京都本部会長、新千明さん外四千二人でございます。
 請願の要旨ですが、一点目としまして、豊洲新市場の開設による、消費者や生産者、地域商店街等への影響を事前調査し、公表すること、二点目といたしまして、豊洲新市場予定地の地下水モニタリング調査についての今後の計画内容を具体的に明らかにし、公表することというものでございます。
 現在の状況についてご説明を申し上げます。
 現在の築地市場は、施設の老朽化や車両動線が錯綜するなど、狭隘化が進むとともに、商品を一時的に屋外に置かざるを得ず、商品の品質、鮮度保持の徹底が困難であるなどの課題を抱えております。
 豊洲新市場は、現在築地市場が担っている役割を引き継ぎつつ、これらの課題に対応するため、温度管理機能を備えた閉鎖型施設による品質、衛生管理、十分な荷さばき場の設置等が予定されており、食の安全・安心の確保、効率的な物流の実現など、生産者や小売店、ひいては消費者等の多様なニーズに対応する市場として整備するものでございます。
 そもそも豊洲新市場は、基幹市場である築地市場が移転するものであり、豊洲新市場の開設による具体的な影響を事前調査する予定はございません。
 次に、豊洲新市場における土壌汚染対策工事については、これまでもさまざまな機会を捉えて、工事に際して行った各種調査などについて、もととなるデータとあわせて、図面等でわかりやすく整理し、公表するなど、情報提供や説明を行い、市場関係者や都民などの理解を得られるよう努めてきております。
 地下水のモニタリングを含む地下水管理につきましても、その検討状況について、平成二十四年七月に設置しました学識経験者や市場関係者、都民等で構成される土壌汚染対策工事と地下水管理に関する協議会をこれまで五回開催し、情報提供や意見交換を行っております。
 また、この協議会の資料や議事録について、ホームページ等を通じまして広く都民に情報提供してきたところでございます。
 引き続き、こうした情報提供を行うとともに、適宜、協議会を開催するなど、きめ細やかな対応を継続し、安全・安心について市場関係者や都民の理解を得られますよう、取り組んでまいります。
 以上でご説明を終わらせていただきます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○三宅委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○かち委員 それでは、請願第九号、築地市場移転による影響の調査と地下水モニタリング調査の計画の公表に関する請願について何点かお聞きします。
 本請願の願意は、まず築地市場が豊洲に移転して開場することに対し、その影響を事前調査してほしいというものですが、都の今の説明では、老朽化、狭隘化、鮮度保持困難などを理由に豊洲に移転開場するものである、しかし、具体的な影響を事前調査する予定はないとの説明でした。
 そこで伺いますが、築地市場の取扱高の推移は、ここ十年前と比較してどのように変化しているでしょうか。

○日浦市場政策担当部長 築地市場の取扱数量でございますが、水産物部につきましては、平成二十五年は約四十八万四千トン、十年前の平成十五年の約六十一万五千トンに対しまして約二割の減少でございます。
 青果部につきましては、平成二十五年は約三十万六千トンで、同じく平成十五年の約三十四万一千トンに対しまして約一割の減少となってございます。

○かち委員 それでは、豊洲新市場の取扱高の目標はどうなっているでしょうか。その確保のためにどのような展望を持っているのかお聞きします。

○日浦市場政策担当部長 豊洲新市場の水産物部の計画数量は、一日当たり二千三百トン、年間にしますと約六十三万トンでございます。
 青果部は一日当たり一千三百トン、年間に直しますと約三十五万トンとなっております。
 豊洲新市場では、温度管理機能を備えた閉鎖型施設による品質、衛生管理や、十分な荷さばき場、さらに加工パッケージ施設等多様な顧客のニーズに対応できる新たな施設を設置することとしております。
 また、HACCPの考え方を取り入れた商品の取り扱いマニュアルの策定や、低コストかつ効率的な物流を実現するための方策を、市場業者とともに現在検討しております。
 これらハード、ソフト両面の取り組みを着実に進め、目標達成に努めてまいります。

○かち委員 豊洲新市場の取扱高は、水産では四十八万トンに対し六十三万トンと一・三倍、青果では現状三十万トンに対し三十五万トンと一・二倍の取扱高を目標にしています。閉鎖型施設や加工パッケージ施設などで対応しても、全国では、それによるコストアップで市場業者の負担がふえて、全国市場の市場経由率は水産では八%、青果では六%下がっています。
 豊洲だけに荷を集中すれば、全国の市場に影響します。結果的に市場業者は困っているという状況です。十分な荷さばき場を設置するといっても、建設計画に当たって、今まさに市場業者と調整がなかなか困難な事態になっているのも現状です。
 その面積についても、二定の尾崎委員の質問にも答えていただいていません。築地市場の取扱高の推移の実態からしても、計画規模が過大であるということは明らかです。
 機能を近代化することで集客でき、乖離を解消することができるとはいえないのではないでしょうか。
 築地市場はもともと基幹市場として、この地で開業八十年という歴史と文化があり、そのことによって場外商店街のにぎわいを生み出し、国内ばかりでなく世界のブランドとしての地位を築いてきたわけです。交通の利便もよく、多くの小売商店の方々も買い出し人として築地を利用してきているんです。中央区では、飲食店の七六%が築地市場から仕入れをしています。
 この築地市場が二・四キロ先の豊洲に移転することは、周辺地域の商店にとっても、消費者にとっても大きな影響をもたらすことは否定できません。
 地域経済に及ぼす影響からしても、これらの影響調査を行い、明らかにすべきです。
 次に、地下水モニタリング調査の関連で幾つかお聞きします。
 先日、「ゆりかもめ」の豊洲新市場前の駅から、豊洲市場の工事現場を見てまいりました。
 いろいろな工事が各街区で同時並行的に行われていましたけれども、そこで、各街区における現在の工事の内容と、今後の進捗状況についてお答えください。

○中山施設整備担当部長 現在の工事の状況でございますが、五街区青果棟は地中障害物撤去工事、くい工事を行っております。
 六街区水産仲卸売り場棟は、地中障害物撤去工事、地盤改良工事、くい工事、基礎工事を行っております。また、六街区の東側部分については、土壌汚染対策工事中でございます。
 七街区水産卸売り場棟は、地中障害物撤去工事、くい工事、七街区管理施設棟は、くい工事を行っております。
 今後、各街区の建設工事においては、くい工事が終わったところから基礎工事等を進めていく予定でございます。

○かち委員 くい工事が終わったところから建設基礎工事に入っていくという状況なんですけれども、モニタリングの実態というのはまだ全然始まっていないわけですね。
 これだけの広さ、四千カ所によるメッシュのある土壌汚染対策完了後の二年間のモニタリングは、どれくらいの観測井戸が必要になるのか、またその基準はどのようになっているんでしょうか。

○若林基盤整備担当部長 二年間モニタリングの具体的な方法につきましては、環境省策定の土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドラインに、採水方法や区画の周辺部に井戸を設置することなどが示されております。
 このガイドラインに基づきまして、具体的な検討を進め、実施してまいります。

○かち委員 二月末にスタートしてから、建築工事が一応始まっているわけですけれども、半年以上経過しても、モニタリングについての進捗状況がまだ始まっていない、進んでいないという状況です。
 前回の委員会での私の質疑でも、モニタリングについては、設計等を環境局と調整中というご答弁でした。
 いまだにその調整がつかないという、その主な調整課題というのは一体何なんでしょうか。

○若林基盤整備担当部長 二年間モニタリングにつきましては、土壌汚染対策法のガイドラインに照らし、確実にモニタリングが可能となる井戸の設置箇所について検討を進めております。

○かち委員 豊洲の土地は非常に粘土質であって、また耐水が四方を遮蔽されているという状況などからも、非常に流水性というか、流れることがないわけですね。
 そういう意味では、下流の方に一カ所置けば済むということにはならないので、かなり本数が必要になるんじゃないかということは予想されます。
 築地新市場予定地と同様に、東京ガス工場跡地になった港区では、二年間の地下水モニタリングは十メートルメッシュで行っています。ガイドラインに沿って確実にモニタリングするには、同様にすればよいことです。
 都がやろうとしていることは、それでは相当数の井戸が必要になるということが予測され、予算的なこともあるので調整も大変なのではないかと推測されます。環境局と調整中とのことですけれども、いずれも移転を前提にした都の局間調整では、確実なモニタリングができるということの確保を担保できません。
 モニタリングの設置方法などについては、同じ都庁内の中の行政局間の調整ではなく、第三者機関の検討、検証が必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。

○若林基盤整備担当部長 二年間モニタリングにつきましては、その方法について、土壌汚染対策法のガイドラインに示されていることから、このガイドラインに基づき検討を進めておりまして、第三者機関の検討、検証は必要ないと考えております。

○かち委員 ガイドラインに示されているんだったらガイドラインに沿ってやればいいことなのに、それがなかなか進んでいないという状況に何か問題があるのではないかということを申し上げているわけです。今のようなことでは、食の安全・安心を求める都民の声に応えることになっておりません。
 技術会議の報告では、汚染対策にかかわる地下水の浄化として、市場の安全・安心をより一層確保するため、地下水の浄化は建物の下とそれ以外を区別せず、施設建設前に環境基準以下に浄化するとしてきました。
 現在、この方針を履行するために、どのようにしているのでしょうか。

○若林基盤整備担当部長 豊洲新市場における土壌汚染対策工事は、技術会議の提言に基づき、地下水の浄化を含む、ガス工場の操業に由来する汚染対策について実施しております。
 対策工事の履行に当たりましては、汚染土壌の掘削除去については掘削深度及び掘削底面がわかる工事写真など、汚染地下水の浄化については対策完了時の地下水の水質が基準以下であることを示す分析結果を確認し、さらには対策が終了した後、一定の期間を置いて行いました大気、地下水、土壌の調査結果が全て基準以下であったことを示すデータなどにより確認しております。

○かち委員 土壌汚染対策法のガイドラインによれば、地下水の措置の完了の確認は、二年間のモニタリングにおいて地下水汚染の生じていない状態が二年間継続することが条件になっています。そのことからしても、土壌汚染対策工事終了をもって地下水の浄化を完了したとはいえないのではないでしょうか。
 市場としての安全・安心をより一層確保するために念には念を入れるべきところを、自分たちが設置した技術会議の方針すらないがしろにされているといわざるを得ません。
 次に、地下水管理システムについてお聞きします。
 豊洲の地下水管理システムは街区ごとに遮蔽しているので、降った雨が地下に浸透していけば水位が上昇する危険がある。
 そのコントロールをするために地下水管理をするわけですけれども、これだけの広さの場合、地下水管理用の井戸はどれくらいの数になるのか。
 また、管理するためには井戸ごとの揚水、浄化、排水システムが必要となると思いますが、具体的にはどのようなやり方で行うのでしょうか。

○若林基盤整備担当部長 地下水管理システムにつきましては、これまでもその検討状況について学識経験者や市場関係者、都民等で構成される土壌汚染対策工事と地下水管理に関する協議会において、情報提供や意見交換を行うとともに、この協議会の資料や議事録についてはホームページで公表するなど、情報提供をしてきたところでございます。
 同システムにつきましては、常時水位を観測し、一定以上水位の上昇があった場合には、揚水井戸により自動的に水をくみ上げ、地下水位を制御するとともに、地下水質を監視していくものでございます。
 地下水位の制御に必要となる井戸の数などについては、過去の降雨状況を踏まえ、検討を進めているところでございます。

○かち委員 今、ご説明がありました、これは協議会に示した図だというふうに聞いておりますけれども、一カ所にこれだけの井戸を掘って、地下水管理をしなければいけない、揚水をくみ上げる、また、汚染があれば浄化しなければいけないということで、結構大がかりなものなんですよね。
 これは一体、何本必要になるのか、それはまだ検討中ということですけれども、地下水管理システムは、地下水位だけでなく水質管理も行うわけです。また、モニタリングと違って長期に継続、管理していかなければならないものだと思いますが、その場合、測定頻度はどうするのか、そして、これをいつまで続けるのかなどについての検討はどのようになっているでしょうか。

○若林基盤整備担当部長 地下水管理システムにおける地下水の水質管理につきましては、技術会議の提言に基づき、継続的に毎月実施していくこととしております。

○かち委員 今、いつまで続けるのかというご答弁をいただいていないように思うんですが。

○若林基盤整備担当部長 現在、継続的にと先ほど申しましたとおりで、システムの完了後、毎月継続していくということでございます。

○かち委員 継続的にということですので、将来にわたってということになろうかというふうに思います。地下水の管理というのは、やらなければ上がってきてしまうわけですから、それはずっと継続的に必要だということです。
 都の説明では、地下水の水質管理について下水道基準によるものと聞いておりますけれども、原水を環境基準で測定すべきです。また、測定対象物質も、全ての地点で二十六物質について行うべきものだということを申し上げておきます。
 地下水位を一定の高さに保つために設置される砕石層について、コンクリート再生材を使用することになっていますが、再生砕石では、これまで各地でアスベストの混入とか鉄鋼スラグの混入などがありました。
 豊洲新市場での再生砕石の利用については、その安全性をどのように担保しているのでしょうか。

○若林基盤整備担当部長 再生砕石の品質については、都の土木材料仕様書に基づき各街区とも仕様に適合しているものを使用しております。
 加えて、使用する材料については、製造元及び受注者が安全性に責任を持って使用しているものでございます。

○かち委員 都の土木材料仕様書では、その品質について、化学物質についての規定はありません。しかも、現実に各地でアスベストや鉄鋼スラグの混入が問題になっているわけですから、そのチェック体制がなくては安全性を担保することはできないということを申し上げておきます。
 二年間のモニタリングによって浄化を確認した上でも、基準値の十倍以下ではあるが基準値を超える発がん性物質のヒ素は、自然由来のものとして浄化せず、封じ込めているわけですから、形質変更時要届け出区域という区域指定は解除することができないということを改めて確認しますが、どうですか。

○若林基盤整備担当部長 過去に答弁してきましたように、豊洲新市場用地におきましては、自然由来の物質が存在することから、対策工事終了後も、形質変更時要届け出区域が残ることとなります。
 なお、豊洲新市場用地における都の土壌汚染対策は、ガス工場操業地盤面から下二メートルの土壌を汚染の有無にかかわらず、全てきれいな土と入れかえることに加え、さらに二・五メートルをきれいな土で盛り土するなど、自然由来についても法の求める対策を上回る二重、三重の封じ込めを行うこととしております。

○かち委員 豊洲新市場予定地では、環境基準の十倍以下の発がん性ヒ素の汚染を一律に自然由来として決めていますけれども、東京ガス工場ではガス製造に際し、ヒ素化合物を使用してきました。
 そのため、例えば五街区の南西端には、環境基準の二十倍近い汚染を含めて、十倍以下のものなどが集中するなど局在性が見られます。
 しかし、不透水層内からのものは自然由来だとして、地下を堀り、詳細調査を行っていたのは百六十カ所、四%程度しか行っていないんです。これでは操業由来なのか、自然由来なのか、はたまた実態がどうなっているのかも把握していないということです。
 モニタリングや地下水管理のためにどのくらいの経費を概算しているのでしょうか。

○若林基盤整備担当部長 地下水管理システムの経費につきましては、技術会議において十三億円と試算しておりますが、詳細な設計を進める中で精査してまいります。
 二年間モニタリングにつきましても、詳細な設計を進める中で精査してまいります。

○かち委員 るる伺ってまいりましたが、市場という最も食の安全確保をしなければならない施設を、環境基準の四万三千倍の発がん性のベンゼン、猛毒なシアンが検出限界値の八百六十倍という深刻な土壌汚染が検出されたガス工場の跡地に建設するというところから、大がかりな土壌汚染対策工事に八百億円近くもかけ、さらに、地下水モニタリングを初め、地下水管理システムにも相当な経費を要する豊洲新市場建設になっているということです。本来なら必要のない都民の貴重な税金を、このようにつぎ込むことになった都の責任が問われるものです。
 しかし、だからといって安全をないがしろにすることはできません。単に調査の結果だけわかればよいというのではなく、都民には具体的な経過や計画の進行についても知る権利があります。それに応える責務が都にはあるわけですから、今後とも、最大限のリスク管理と土壌汚染対策にかかわる全ての情報は都民に速やかに明らかにすべきです。
 よって、本請願は採択を求めて質問を終わります。

○三宅委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○三宅委員長 起立少数と認めます。よって、請願二六第九号は不採択と決定いたしました。
 以上で請願の審査を終わります。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。

○三宅委員長 これより産業労働局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、産業労働局長に山本隆君が就任いたしました。
 また、幹部職員の交代がありましたので、山本産業労働局長より挨拶並びに幹部職員の紹介があります。

○山本産業労働局長 去る七月十六日付で産業労働局長に就任いたしました山本隆でございます。
 三宅委員長を初め各委員の皆様のご指導、ご鞭撻を賜りまして、微力ではございますが、産業労働行政の一層の推進に全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 引き続きまして、このたびの人事異動によりまして、当局の幹部職員に異動がございましたので、ご紹介をさせていただきます。
 次長の藤田裕司でございます。総務部長の村松明典でございます。金融部長の松永竜太でございます。金融監理部長の片山謙でございます。農林水産部長の寺崎久明でございます。金融支援担当部長の西川泰永でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○三宅委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。

○三宅委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○山本産業労働局長 平成二十六年第三回東京都議会定例会に提出を予定しております当局所管の案件の概要につきましてご説明申し上げます。
 今回提出を予定しております案件は、平成二十六年度一般会計補正予算案一件、条例案一件、工事請負契約議案五件でございます。
 初めに、補正予算案でございますが、中小企業対策における歳出予算及び債務負担行為に関して必要な補正を行うものでございます。
 続きまして、条例案につきましては、東京都産業労働局関係手数料条例の一部を改正する条例でございます。
 この条例の改正は、薬事法等の一部を改正する法律の施行による薬事法の改正等に伴うものでございます。
 工事請負契約議案につきましては、東京国際フォーラムにおけるホール棟改修工事、ガラス棟改修工事、電気設備改修工事、空調設備改修工事、東京国際展示場におけます拡声設備改修工事でございます。
 本件は、東京国際フォーラムが竣工後約十八年、東京国際展示場が竣工後約十九年経過をいたしまして、建物の各部位等にふぐあい、劣化が生じていることから、改修工事を行うものでございます。
 以上で第三回定例会提出予定案件の概要説明を終わらせていただきます。
 なお、これらの詳細につきましては、総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○村松総務部長 今回提出を予定しております産業労働局所管の案件につきまして、お手元の配布資料に基づきご説明申し上げます。
 初めに、当局所管分の平成二十六年度一般会計補正予算案についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料1、平成二十六年度一般会計補正予算説明書をごらんください。
 表紙をお開きいただきまして、一ページをごらんください。総括表でございます。
 今回の補正額は、歳出の合計欄にございますとおり、六千六百四十万円でございます。
 三ページをお開きください。歳出の説明でございます。
 今回は、中小企業対策で補正を行います。
 ページ右側の説明欄にございます国際展示場の増築ですが、オリンピック・パラリンピック競技大会開催に向けた東京国際展示場の増築工事につきまして、工期を十分に確保するため、早期の整備着手が必要となったことから、基本設計等に係る経費につきまして、新たに六千六百四十万円を計上しております。
 五ページをお開きください。債務負担行為でございます。
 ただいま申し上げました東京国際展示場の増築工事につきまして、平成二十六年度から平成二十七年度にわたり基本設計等を実施することに伴い、一億五千五百三十六万一千円の限度額を設定するものでございます。
 続きまして、条例案の詳細についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料2、条例案の概要をごらんください。
 表紙をおめくりください。
 今定例会には、一件の条例改正案をご提案させていただく予定でございます。
 一ページをごらんください。東京都産業労働局関係手数料条例の一部を改正する条例案でございます。
 この条例は、薬事法等の一部を改正する法律の施行による薬事法の改正等に伴い、規定を整備するものでございますが、改正点は三点ございます。
 まず第一点目といたしまして、薬事法及び薬事法施行令の改正に伴い、根拠となる法令の題名を改めるものでございます。
 第二点目といたしまして、動物用再生医療等製品の販売業の許可及び更新の申請に対する審査、並びに同製品の販売業の許可証の書きかえ交付及び再交付を実施するため、関係する手数料に関する規定を新設するものでございます。
 表にございますように、手数料の額は、それぞれ三万四千百円、一万二千四百円、二千四百円、三千四百円としております。
 第三点目といたしまして、動物用高度管理医療機器等の賃貸につきまして、業として対価を得ずに貸与を行う場合も許可の対象となったことから、動物用高度管理医療機器等販売業または賃貸業について、賃貸業を貸与業に改めるものでございます。
 引き続きまして、工事請負契約議案の詳細についてご説明申し上げます。
 お手元の資料4、工事請負契約議案の概要をごらんください。
 表紙をおめくりいただき、件名表をごらんください。
 今回提出を予定しておりますものは、東京国際フォーラムにおけるホール棟改修工事、ガラス棟改修工事、電気設備改修工事、空調設備改修工事、東京国際展示場における拡声設備改修工事の五件でございます。
 東京国際フォーラムは、平成八年五月の竣工後、十八年が経過し、建物の各部位等にふぐあい、劣化が生じております。
 こうした状況に対応することを目的といたしまして、今年度から平成二十八年度までの間で改修工事を行うものでございます。
 恐れ入りますが、一ページをごらんください。
 東京国際フォーラム(二十六)ホール棟改修工事の契約の相手方は、戸田・京成建設共同企業体、契約金額は十二億三千八百七十六万円、工期は平成二十八年三月二十五日まででございます。
 契約の方法、入札回数、入札者数はごらんのとおりでございます。
 次に、二ページをごらんください。
 東京国際フォーラム(二十六)ガラス棟改修工事の契約の相手方は、青木あすなろ・三和建装建設共同企業体、契約金額は十七億三千七百五十万四千円、工期は平成二十八年九月二十三日まででございます。
 契約の方法、入札回数、入札者数はごらんのとおりでございます。
 続きまして、三ページをごらんください。
 東京国際フォーラム(二十六)電気設備改修工事の契約の相手方は、きんでん・東光・東邦・三栄建設共同企業体、契約金額は十二億九千三百八十四万円、工期は平成二十八年三月二十五日まででございます。
 契約の方法、入札回数、入札者数はごらんのとおりでございます。
 次に、四ページをごらんください。
 東京国際フォーラム(二十六)空調設備改修工事の契約の相手方は、高砂・ダイダン・一工建設共同企業体、契約金額は二十二億五千七百二十万円、工期は平成二十八年三月二十五日まででございます。
 契約の方法、入札回数、入札者数はごらんのとおりでございます。
 以上の四件につきまして、次のページに案内図及び配置図をお示ししてございますので、ごらんいただきたいと存じます。
 続きまして、東京国際展示場につきましては、平成七年十月の竣工後、約十九年が経過し、建物の各部位等にふぐあい、劣化が生じております。
 こうした状況に対応することを目的といたしまして、今年度から平成二十八年度まで改修工事を行うものでございます。
 六ページをごらんください。
 東京国際展示場(二十六)拡声設備改修工事の契約の相手方は、株式会社JVCケンウッド、契約金額は八億八千六百十四万円、工期は平成二十九年三月十四日まででございます。
 契約の方法、入札回数、入札者数はごらんのとおりでございます。
 次のページに案内図及び配置図をお示ししてございますので、ごらんいただきたいと存じます。
 以上で、平成二十六年第三回都議会定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○三宅委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○三宅委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○村松総務部長 お手元の資料5、私債権の放棄についてをごらんください。
 東京都債権管理条例第十三条に基づき、産業労働局が平成二十五年度に実施した私債権の放棄につきましてご報告させていただきます。
 平成二十五年度に放棄した私債権は、番号1、創業支援センター共益費等一件、番号2から29の中小企業施設改善資金貸付金が二十八件、番号30、世界都市博覧会中止に伴う特別対策緊急融資に係る譲渡債権一件、合計いたしますと件数三十件、金額三千九百十一万五千八十円でございます。
 初めに、創業支援センター共益費等ですが、この債権は、都が運営する創業支援施設を創業者に貸し出した際の共益費及び光熱水費で、平成十六年度に発生し、債務の履行が滞っているものでございます。
 次に、中小企業施設改善資金貸付金ですが、この債権は、中小企業者が設備投資を行うために必要な資金を都が直接貸し付けたもので、いずれも昭和三十七年度から昭和四十九年度の貸し付けで債務の履行が滞っているものでございます。
 次に、世界都市博覧会中止に伴う特別対策緊急融資に係る譲渡債権でございますが、この債権は、世界都市博覧会の中止に伴い影響を受けた中小企業者に対して、平成七年度に金融機関が貸し付けた融資のうち、債務の履行が滞っているものにつきまして、都が損失補償し、その後、平成十四年度に金融機関から債権譲渡を受けたものでございます。
 これらの債権は、消滅時効に係る時効期間が経過しておりますとともに、債務者、連帯保証人及びそれぞれの相続人に対しまして、督促など回収に向けて鋭意努力を重ねてまいりましたが、実質的に回収不能となったものでございます。
 具体的には、債務者が職権解散等により実体がない、または死亡に伴う相続放棄の状態にあるもので、連帯保証人がいる場合には、連帯保証人やその相続人について、援用の確認を得ている、破産免責等の状態にある、あるいは、行方不明等により援用の確認を得ることができないもの、また、債務者やその相続人から援用の確認を得ているが、連帯保証人やその相続人が行方不明等により援用の確認を得ることができない、あるいは相続放棄の状態にあるものでございます。
 こうしたことを踏まえまして、平成二十六年三月に債権の放棄を実施したところでございます。
 以上で、平成二十五年度に実施した私債権の放棄についてのご説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○十河商工部長 平成二十五年度地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターの業務実績評価につきましてご報告申し上げます。
 お手元の資料6、平成二十五年度地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター業務実績評価の概要をごらんください。
 産業技術研究センターの実績評価につきましては、1、評価制度の概要、2、評価方針と手順にございますように、地方独立行政法人法に基づき、外部有識者で構成される評価委員会が、中期計画の進行状況などにつきまして、法人に対しヒアリング等を行い、実施することとなっております。
 評価の結果でございますが、3、評価結果の概要をごらんください。
 (1)の項目別評価は、依頼試験など計二十四項目につきまして、事業の進捗状況、成果を五段階で評価いたしました。
 年度計画を大幅に上回って実施している評定Sとされたものが、依頼試験、オーダーメード開発支援など九項目、年度計画を上回って実施している評定Aが、技術相談、基盤研究など十項目、年度計画をおおむね順調に実施している評定Bが、公社等との連携支援、産学公コーディネートなど五項目となっております。評定Cと評定Dはございません。
 二ページ目をお開きください。こちらには全体評価を記載しております。
 総評でございますが、中期計画の達成に向けて業務全体がすぐれた進捗状況にあるとされており、利用者サービス向上に積極的に取り組み、技術相談や機器利用で過去最高の中小企業支援の実績を上げたことなどが評価されております。
 今後、今回の評価結果を公表するとともに、より効率的、効果的な法人運営が図られるよう活用してまいります。
 詳細は、お手元の平成二十五年度地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター業務実績評価書をごらんいただきたいと存じます。
 以上をもちまして、産業技術研究センターの平成二十五年度業務実績評価に関する報告を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○片山金融監理部長 去る八月一日に株式会社新銀行東京から発表されました平成二十七年三月期第一・四半期決算についてご説明申し上げます。
 お手元の資料7、平成二十七年三月期第一・四半期決算の概要をごらんください。
 初めに、資料の上段右側の資産等の状況をごらんください。表の右端、太枠で囲んだ部分が平成二十六年六月末の実績となっております。
 まず、与信残高につきましては一千八百五十二先、一千六百十億円、そのうち、網かけの中小企業向けは一千七百六十五先、一千二十一億円となっております。
 また、預金につきましては二千二百二十四億円となっております。
 次に、資料の下段の損益状況をごらんください。表の右端が、第一・四半期の実績となっております。
 まず、業務粗利益の決算額につきましては十二・六億円、その下の営業経費は九・六億円となりました。これらの差し引きである実質業務純益は二・九億円の黒字となっております。
 なお、その下のコア業務純益につきましては、これは国債等債券損益の影響を除いた、より実質的な銀行本来の業務に関する収益力をあらわすものでございますが、二・五億円の黒字となっております。
 その下の貸倒引当金等の信用コストにつきましては、プラスの〇・九億円となっております。
 これらの結果、当期純利益につきましては三・九億円と、引き続き黒字を計上しております。
 また、最下段の純資産は五百三十六・五億円となっております。
 新銀行東京は、新規顧客の開拓を地道に行うなど、中小企業支援の強化と収益力の向上に努めるとともに、信用コスト管理を徹底し、当期純利益及び実質業務純益の黒字の確保に全力で取り組んでまいりました。こうした努力の結果、本決算におきましても、当期純利益及び実質業務純益の黒字が継続しております。
 新銀行東京は、中期経営計画に基づき、安定した黒字体質を継続しつつ経営基盤をさらに強固にしていくため、引き続き努力を重ねていくとしております。
 都といたしましても、今後とも新銀行東京の監視と支援に取り組んでまいります。
 以上で、株式会社新銀行東京関係の報告事項のご説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○三宅委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○尾崎委員 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター業務実績評価についての資料をお願いします。
 一つは、地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターの収入及び支出の推移について。
 二つ目が、役職員数の推移について。
 三番目が、研究員の採用、応募状況の推移について。
 四番目が、各種事業の技術相談、依頼試験、機器利用などの区市町村別利用状況についてお願いいたします。

○三宅委員長 ただいま尾崎委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○三宅委員長 次に、請願の審査を行います。
 請願二六第八号の二を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○十河商工部長 お手元の資料8、請願・陳情審査説明表の二枚目をお開きください。
 請願二六第八号の二、池上通り拡幅(補助第二八号線)はやめ、商店街支援、住宅耐震化等を実施することに関する請願についてでございます。
 請願者は、品川区の池上通り(補助第二八号線)拡幅に納得できない・暮らしと営業を守る会代表、多田康弘さん外四百六十九名の方々でございます。
 本請願の趣旨は、池上通り(補助第二八号線)の拡幅を中止し、アーケードの設置、維持、修理等、池上通りの商店街への支援を求めるものでございます。
 現在の状況でございますが、都では、商店街が行う取り組みに対し、総合的、多角的に支援を行っており、商店街アーケードの設置や改修等に係る経費の一部を補助する制度を設けております。
 東京都新・元気を出せ商店街事業では、商店街の施設整備など、商店街の活性化を図るための事業に対し、都と区市町村が連携して支援しております。
 また、東京都特定施策推進型商店街事業では、商店街が震災に備えた取り組みとしてアーケードの撤去や耐震補強、耐震調査を実施する場合などにつき、都が支援しております。
 今回の請願による池上通り拡幅予定箇所には大井本通り商店街がございまして、先ほど説明いたしました東京都特定施策推進型商店街事業により、平成二十二年度に片側アーケードの一部撤去、平成二十四年度に街路灯のランプ交換を実施しております。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしく審査くださいますようお願い申し上げます。

○三宅委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○三宅委員長 起立少数と認めます。よって、請願二六第八号の二は不採択と決定いたしました。
 以上で請願の審査を終わります。
 以上で産業労働局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時散会

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