経済・港湾委員会速記録第十五号

平成二十五年十二月十一日(水曜日)
第八委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長三宅 正彦君
副委員長栗林のり子君
副委員長田中たけし君
理事高橋 信博君
理事中村ひろし君
理事かち佳代子君
かんの弘一君
小松 大祐君
柴崎 幹男君
中山ひろゆき君
尾崎あや子君
谷村 孝彦君
木内 良明君
高島なおき君

欠席委員 なし

出席説明員
産業労働局局長塚田 祐次君
次長山本  隆君
総務部長澤   章君
中央卸売市場市場長塚本 直之君
管理部長坂巻政一郎君
港湾局局長多羅尾光睦君
総務部長岡崎 義隆君
労働委員会事務局局長岳野 尚代君

本日の会議に付した事件
意見書について
付託議案の審査(決定)
第百九十二号議案 東京都港湾管理条例の一部を改正する条例
第二百二十九号議案 東京都立産業貿易センターの指定管理者の指定について
特定事件の継続調査について

○三宅委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 昨日の委員会で理事会にご一任をいただきました意見書一件については、お手元配布の案文のとおり調整いたしました。
 案文の朗読は省略いたします。
都市農業の振興及び農地の保全に関する意見書(案)
 東京では、施設栽培など限られた農地を最大限に活用した収益性の高い農業が展開され、都民に新鮮で安全・安心な農産物が提供されている。また、その生産基盤である農地は、都民生活に潤いと安らぎをもたらし、防災や環境保全等の面からも大きく貢献している。
 しかし、近年、農産物価格の低迷が続き、収益性が悪化するなど、都市農業を取り巻く環境は厳しさを増していることに加え、農家の相続時における高額な税負担などにより、都内の農地は、年々、減少を続けている。特に市街化区域内の農地の減少は著しく、平成十四年からの十年間で九百六十七ヘクタール減少し、歯止めが掛からない状況である。
 こうした状況を踏まえ、都においては、市街化区域内における農地制度と税制度の改善を長年にわたり国に要請してきたが、いまだ実現していない。このままでは、農業従事者の高齢化が進む中で、今後も相続等を契機として、かけがえのない都市農地が減少し続けることは明らかである。一度失われた農地を取り戻すことは極めて困難であり、一刻も早い対応が必要である。
 現在、国においても、都市農業・農地の役割を再評価し、都市の中で、その機能をいかしていくための議論が始まっており、この機会に、都市農業・農地が持続可能となる政策へと転換を図る必要がある。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、都市農業振興の根拠法となる「都市農業・都市農地基本法(仮称)」の早急な制定を強く求めるとともに、現行の都市農地制度や相続税制度等の改善を行うなど、都市農業の振興と都市農地の保全のために必要な措置を講ずるよう強く要請する。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成二十五年十二月 日
 東京都議会議長 吉野 利明
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
農林水産大臣
国土交通大臣
宛て

○三宅委員長 本件は、議長宛て提出の手続をとりたいと思いますので、ご了承願います。
 なお、その他の意見書については、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○三宅委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに特定事件の閉会中の継続調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 初めに、第百九十二号議案を議題といたします。
 本案については、既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○かち委員 私は第百九十二号議案、東京都港湾管理条例の一部を改正する条例について、反対の立場から意見を述べます。
 本条例案は、改正港湾法に基づき一部を改定して、都民生活や経済活動を支える上で不可欠の港湾施設、防波堤や岸壁、航路など、収益性の求めることができない行政財産を民間会社へ貸し付けを可能にするというものです。
 しかも、行政財産には条例上のただし書き規定がなく、貸付料、貸付期間、改良工事の範囲など、多くのことが議会からチェックされることもなく変更できるようになり、質疑を通して曖昧なものであることが明らかになりました。
 本条例改定の背景は、国の国際コンテナ戦略港湾政策によって、港湾整備、道路建設などに予算を集中させるものです。
 しかし、巨額の税金をつぎ込んで港湾整備をしても、コンテナ貨物が集荷される保証はありません。この間進めてきたスーパー中枢港湾プロジェクトの結果を見ても明らかです。
 今、アジア諸港との関係で必要なことは、国際競争力の名による競争優先ではなく、協調できる方向を探すことです。公共財産である港湾が特定の民間事業者に営利の場として提供され、効率化、営利優先で、港湾の秩序ある運営と公共性、安全性を損ないかねない問題を含んでいるものです。
 以上の理由から、本議案については反対であることを申し上げ、意見とします。
 以上です。

○三宅委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○三宅委員長 起立多数と認めます。よって、第百九十二号議案は原案のとおり決定いたしました。
 次に、第二百二十九号議案を議題といたします。
 本案については、既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 お諮りいたします。
 本案は、原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認めます。よって、第二百二十九号議案は原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○三宅委員長 次に、特定事件についてお諮りいたします。
 お手元配布の特定事件調査事項については、閉会中の継続調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○三宅委員長 次に、今後の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。

○三宅委員長 この際、所管四局を代表いたしまして、中央卸売市場長から発言を求められておりますので、これを許します。

○塚本中央卸売市場長 本委員会所管四局を代表いたしまして、一言お礼のご挨拶を申し上げます。
 三宅委員長を初め委員の皆様方には、本定例会にご提案申し上げました議案等につきまして、熱心なご審議を賜り、まことにありがとうございました。
 ご審議の過程でいただきました貴重なご意見、ご指導につきましては、今後十分に尊重させていただき、事務事業の執行に万全を期してまいります。
 今後とも、私ども所管四局に対しまして、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、お礼のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

○三宅委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時五分散会

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