委員長 | 三宅 正彦君 |
副委員長 | 栗林のり子君 |
副委員長 | 田中たけし君 |
理事 | 高橋 信博君 |
理事 | 中村ひろし君 |
理事 | かち佳代子君 |
かんの弘一君 | |
小松 大祐君 | |
柴崎 幹男君 | |
中山ひろゆき君 | |
尾崎あや子君 | |
谷村 孝彦君 | |
木内 良明君 | |
高島なおき君 |
欠席委員 なし
出席説明員産業労働局 | 局長 | 塚田 祐次君 |
次長 | 山本 隆君 | |
総務部長 | 澤 章君 | |
産業企画担当部長 | 加藤 英典君 | |
商工部長 | 十河 慎一君 | |
金融部長 | 寺崎 久明君 | |
金融監理部長 | 黒沼 靖君 | |
金融支援担当部長 | 片山 謙君 | |
観光部長 | 杉崎智恵子君 | |
農林水産部長 | 津国 保夫君 | |
安全安心・地産地消推進担当部長 | 武田 直克君 | |
雇用就業部長 | 矢田部裕文君 | |
事業推進担当部長 | 戸澤 互君 | |
中央卸売市場 | 市場長 | 塚本 直之君 |
管理部長 | 坂巻政一郎君 | |
市場政策担当部長 | 日浦 憲造君 | |
財政調整担当部長 | 飯田 一哉君 | |
事業部長 | 野口 一紀君 | |
移転支援担当部長 | 高木 良明君 | |
新市場整備部長 | 志村 昌孝君 | |
新市場事業計画担当部長 | 加藤 仁君 | |
基盤整備担当部長 | 加藤 直宣君 | |
施設整備担当部長 | 中山 衛君 | |
港湾局 | 局長 | 多羅尾光睦君 |
技監 | 前田 宏君 | |
総務部長 | 岡崎 義隆君 | |
企画担当部長 | 古谷ひろみ君 | |
港湾経営部長 | 笹川 文夫君 | |
港湾経営改革担当部長 | 藏居 淳君 | |
臨海開発部長 | 石原 清志君 | |
開発調整担当部長 | 小野 恭一君 | |
営業担当部長 | 山口 祐一君 | |
港湾整備部長 | 石山 明久君 | |
計画調整担当部長 | 宮地 豊君 | |
離島港湾部長 | 大和田 元君 | |
島しょ・小笠原空港整備担当部長 | 小幡 和輝君 |
本日の会議に付した事件
港湾局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都港湾管理条例の一部を改正する条例
・平成二十五年度十号地その二多目的内貿岸壁(-(マイナス)八・五m)桟橋整備工事(その二)請負契約
産業労働局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都立産業貿易センターの指定管理者の指定について
・都立産業貿易センター台東館(二十五)改修空調設備工事請負契約
報告事項(説明)
・新銀行東京の「平成二十六年三月期中間決算」について
陳情の審査
(1)二五第五九号 外国人労働者受入れ政策に反対する意見書提出に関する陳情
中央卸売市場関係
報告事項(説明)
・豊洲新市場(仮称)管理施設棟建設外市場衛生検査所整備工事について
請願の審査
(1)二五第一一号 築地市場の移転に反対し、現在地での再整備を求めることに関する請願
○三宅委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
初めに、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、港湾局及び産業労働局関係の第四回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取並びに産業労働局及び中央卸売市場関係の報告事項の聴取及び請願陳情の審査を行います。
なお、提出予定案件及び報告事項については、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
これより港湾局関係に入ります。
初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。
○多羅尾港湾局長 平成二十五年第四回東京都議会定例会に提出を予定しております当局所管の案件につきましてご説明申し上げます。
今回提出を予定しております案件は、条例案一件、工事請負契約議案一件でございます。
まず、条例案についてでございます。
お手元の資料1、平成二十五年第四回東京都議会定例会提出条例案をごらんください。
一ページをお開き願います。東京都港湾管理条例の一部を改正する条例でございます。
これは、港湾施設を構成する行政財産の特例港湾運営会社への貸し付けが可能となったことに伴い、所要の改正を行うほか、規定を整備するものでございます。
続きまして、工事請負契約議案の概要についてご説明申し上げます。
お手元の資料3をごらんください。
これは、東京港第七次改訂港湾計画に基づき、国内海上輸送に使用する十号地その二多目的内貿岸壁において桟橋を整備するものでございます。
以上で第四回定例会提出予定議案の概要説明を終わらせていただきます。
詳細につきましては総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。
○岡崎総務部長 ただいまの局長の説明に続きまして、本定例会に提出を予定しております条例案の概要及び工事請負契約議案の概要につきましてご説明申し上げます。
まず、条例案についてご説明申し上げます。
お手元の資料2の条例案の概要をごらん願います。
表紙をおめくりいただきまして、目次がございます。
さらにおめくりいただきまして、一ページをお願いいたします。
東京都港湾管理条例の一部を改正する条例の改正の概要でございますが、平成二十三年に港湾法を一部改正する法律等が施行されたことにより、港湾施設を構成する行政財産の特例港湾運営会社への貸し付けが可能となったこと及び消防法の改正に伴いまして、所要の改正を行うものでございます。
施行期日は、港湾施設を構成する行政財産の貸し付けに係る改正につきましては平成二十六年四月一日、その他の改正につきましては公布の日を予定しております。
特例港湾運営会社に対する港湾施設の貸し付けにつきまして、補足説明をさせていただきます。
二ページをお開きください。
初めに、1の特例港湾運営会社についてでございますが、まず港湾運営会社とは、同一港湾におけるコンテナターミナルなどを一体的に運営することができる株式会社として、その申請により、京浜港や阪神港といった国際コンテナ戦略港湾ごとに一を限って国が指定するものでございまして、平成二十三年三月の港湾法改正により制度が創設されたものでございますが、特例港湾運営会社は、それができるまでの暫定措置として指定されるものでございます。
次に、2の港湾運営会社への港湾施設の貸付けについてですが、港湾法の改正に伴いまして、港湾施設を構成する行政財産を、特例港湾運営会社を含む港湾運営会社に貸し付けることが可能となりました。
今回の条例改正案はこうした法改正に伴うものでございまして、これにより、港湾施設の維持または改良工事の機動的かつ適切な実施や貸付方法、貸付料の柔軟な設定が可能となりまして、今まで以上に港湾利用者へのサービスを向上することができるものと考えております。
三ページから八ページが新旧対照表でございますので、ごらんください。
続きまして、工事請負契約議案についてご説明申し上げます。
お手元の資料3をごらん願います。件名は、平成二十五年度十号地その二多目的内貿岸壁(-(マイナス)八・五m)桟橋整備工事(その二)でございます。
本件は、東京港唯一のフェリー対応ふ頭につきまして、バースの延長による大型化対応と岸壁の耐震強化を行うものでございます。
工事場所は東京都江東区有明四丁目地先、契約の相手方は大成・ライト建設共同企業体、契約金額は十億八千四百六十五万円、工期は平成二十六年十月二十七日でございます。
契約の方法、入札回数、入札者数等はごらんのとおりでございます。
二ページに案内図を、三ページに図面を掲載してございます。
以上で平成二十五年第四回都議会定例会に提出を予定してございます港湾局の案件のご説明を終わらせていただきます。よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。
○三宅委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○尾崎委員 東京港における貨物の輸出、輸入別の推移を十年間にわたってまとめていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○三宅委員長 そのほかございませんでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○三宅委員長 ただいま尾崎委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三宅委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
以上で港湾局関係を終わります。
○三宅委員長 これより産業労働局関係に入ります。
初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。
○塚田産業労働局長 平成二十五年第四回東京都議会定例会に提出を予定しております当局所管の案件の概要につきましてご説明申し上げます。
今回提出を予定しております案件は、事件案一件、契約議案一件でございます。
事件案として提出を予定しておりますのは、指定管理者の指定についてお諮りするもので、東京都立産業貿易センターの指定管理者の指定についての一件でございます。
次に、契約議案として提出を予定しておりますのは、都立産業貿易センター台東館(二十五)改修空調設備工事請負契約の一件でございます。
本件は、都立産業貿易センター台東館の竣工後、約四十四年が経過し、建物の各部位等にふぐあい、劣化が生じていること、また、環境への配慮等の対応が必要となっていることから改修工事を行うものでございます。
以上で第四回定例会提出予定案件の概要説明を終わらせていただきます。
なお、これらの詳細につきましては、総務部長からご説明申し上げます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。
○澤総務部長 本定例会に提出を予定しております案件についてご説明を申し上げます。
初めに、事件案についてでございます。
恐れ入りますが、お手元の資料1、東京都立産業貿易センターの指定管理者の指定についてをごらんください。
まず、1、対象施設名称、選定方法及び指定管理者候補者でございます。
対象施設の名称は東京都立産業貿易センター、選定方法は特命となっております。
また、指定管理者候補者は、公益財団法人東京都中小企業振興公社でございます。
次に、2、候補者選定経過等についてでございますが、選定に先立ちまして選定委員会を設置いたしました。本委員会は外部委員四名、内部委員二名の計六名で構成されており、外部委員が過半数を占めております。
具体的な選定経過でございますが、指定管理者の選定方法を特命とすること及び特命により審査を実施する対象団体を決定の上、当該団体が提出した事業計画書等を審査し、候補者を決定いたしました。
主な選定基準でございますが、組織の安定性や指定管理業務への積極性が十分であること、業務執行体制が整っていること、商工業振興に寄与する施設としての効用を十分に発揮できること、効率的な管理運営計画を有していること、適切かつ十分なサービスの提供ができることに加えまして、今後、大規模修繕や解体工事などの再整備を行うことを踏まえまして、施設整備関連の業務の安全、確実かつ効率的な実施や、災害発生時の危機管理などの面で十分な体制が整っていることなどを基準に選定を行ったところでございます。
以上の手続を経まして、去る十一月十八日、指定管理者候補者を公表いたしました。
なお、3、指定管理者の指定にお示ししたとおり、今定例会における議決を経まして、指定管理者として指定してまいりたいと考えております。
恐れ入りますが、裏面の指定管理者候補者選定概況をごらんください。対象施設、対象施設の概要、指定期間、選定方法、指定管理者候補者団体名称、主な選定理由等を記載してございます。
なお、産業貿易センターは、平成二十六年度以降、施設の再整備に伴います休館や運営再開を迎えることとなるため、再整備期特有の業務につきまして、安全かつ確実に実施することができる現在の指定管理者を特命で選定いたしましたことから、主な選定理由等の欄に特命の理由につきましても記載してございます。
引き続きまして、契約議案についてご説明を申し上げます。
お手元の資料3、工事請負契約議案の概要の表紙をおめくりいただきまして、件名表をごらんください。
今回提出を予定しておりますのは、都立産業貿易センター台東館(二十五)改修空調設備工事請負契約の一件でございます。
都立産業貿易センター台東館は、昭和四十四年九月の竣工後、四十四年が経過し、建物の各部位等にふぐあい、劣化が生じており、また、環境への配慮等の対応が必要となっております。
こうした状況に対応することを目的として、今年度から平成二十六年度まで改修工事を行うものでございます。
一ページをごらんください。都立産業貿易センター台東館(二十五)改修空調設備工事の契約の相手方は、一設・新設備・トウサイ建設共同企業体、契約金額は九億八千八百五万円、工期は平成二十七年二月二十七日まででございます。
契約の方法、入札回数、入札者数はごらんのとおりでございます。
次のページに案内図及び配置図をお示ししてございますので、ごらんいただきたいと存じます。
以上で平成二十五年第四回都議会定例会に提出を予定しております産業労働局関係の案件の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願いを申し上げます。
○三宅委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○かち委員 それでは、四点ほどお願いします。
まず、東京都立産業貿易センターの台東と、何でしたか、二つのセンターのそれぞれの開設時期及び管理形態の推移について及び再開予定についてお願いします。
それぞれの指定管理以前と以降の管理運営費の推移及び体制の推移。
それぞれの利用状況の推移及び指定管理における評価の推移。
それぞれの施設の改修整備費とその主な内容の推移についてお願いします。
以上です。
○三宅委員長 ただいま、かち理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三宅委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
○三宅委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
○黒沼金融監理部長 去る十一月十五日に株式会社新銀行東京から発表されました平成二十六年三月期中間決算につきましてご説明を申し上げます。
お手元の資料4、平成二十六年三月期中間決算の概要をごらんください。
初めに、資料上段右側の資産等の状況をごらん願います。
表の右端、太枠で囲んだ部分が平成二十五年九月末の実績となっております。
まず、与信残高につきましては、これは政府向け貸し出しを除きました貸出金、保証、公共工事代金債権信託を合計したものでございますが、この実績は、取引先の数である先数が千九百九十件、残高が千四百四十九億円となっております。そのうち、その下の網かけの中小企業向けは千八百九十九件、八百九十二億円でございます。
また、預金につきましては千九百六十五億円となっております。
次に、資料の下段の損益状況をごらんください。
表の右端が今年度上期の実績となっております。
まず、業務粗利益の決算額につきましては二十五・六億円、その下の営業経費は十九・一億円となりました。これらの差し引きであります実質業務純益は六・四億円の黒字となっております。
なお、その下のコア業務純益につきましては、これは国債等の債券損益の影響を除きました、より実質的な銀行本来の業務に関する収益力をあらわすものでございますが、五・七億円の黒字となっております。
その下の貸倒引当金等の信用コストにつきましては、二・三億円となっております。
これらの結果、当期純利益につきましては四億円と、引き続き黒字を計上しております。
また、最下段の純資産は五百二十二・二億円となってございます。
新銀行東京は、新規顧客の開拓を地道に行うなど、中小企業支援の強化と収益力の向上に努めますとともに、信用コスト管理を徹底し、当期純利益及び実質業務純益の黒字の確保に全力で取り組んでまいりました。
こうした努力の結果、本決算におきましても当期純利益及び実質業務純益の黒字が継続しております。
新銀行東京は、中期経営計画に基づきまして、安定した黒字体質を継続しつつ経営基盤をさらに強固にしていくため、引き続き努力を重ねていくとしております。
都といたしましても、今後とも、新銀行東京の監視と支援に取り組んでまいります。
以上で株式会社新銀行東京関係の報告事項のご説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
○三宅委員長 報告は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○尾崎委員 六点の資料をお願いします。
一つは、貸出金、保証、工事信託別の貸出先数の推移。
二つ目が、業種別の貸出先数の推移。
三つ目が、融資実績の月別先数、金額。
四つ目が、融資・保証実績の事業規模別の貸出先数、金額。
五つ目が、無担保・無保証融資の実績の推移、貸出先数、金額。
六つ目が、債務超過企業、赤字企業への融資・保証実績、貸出先数、金額。
全て五年間の推移をお願いいたします。
○三宅委員長 ただいま尾崎委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三宅委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
○三宅委員長 次に、陳情の審査を行います。
陳情二五第五九号を議題といたします。
理事者の説明を求めます。
○矢田部雇用就業部長 お手持ちの資料5、請願・陳情審査説明表の表紙をお開きください。
陳情二五第五九号、外国人労働者受入れ政策に反対する意見書提出に関する陳情についてでございます。
陳情者は、豊島区、折田真紀さんでございます。
本陳情の趣旨は、都が率先して外国人労働者受け入れ政策に反対する意見書を国に対して提出することを求めるものでございます。
現在の状況を要約してご説明いたします。
日本で就労する外国人労働者の受け入れ制度につきましては、出入国管理及び難民認定法で定められており、その受け入れ範囲につきましては、同法等において、我が国の産業及び国民生活等に与える影響を総合的に勘案して決定すると規定されております。
また、外国人の就労に関する在留資格は、五つに大別されております。システムエンジニアや通訳など就労目的で在留が認められる、いわゆる専門的、技術的分野の者、永住者や定住者など身分に基づき在留する者、我が国で開発され培われた技能、技術等を開発途上国へ移転することなどを目的とした技能実習、経済連携協定、いわゆるEPAに基づく外国人看護師やポイント制による優遇制度を受ける高度外国人材等の特定活動、留学生のアルバイト等の資格外活動でございます。
東京で就労する外国人労働者数につきましては、厚生労働省の統計によりますと、平成二十四年十月末時点で約十七万七千人となっており、その内訳は、専門的、技術的分野の者が約六万一千人、身分に基づく在留資格の者が約五万八千人、資格外活動の者が約五万二千人などでございます。
なお、平成二十二年三月に法務省が発表した第四次出入国管理基本計画におきましては、今後の方針として、本格的な人口減少時代が到来する中、我が国の社会が活力を維持しつつ、持続的に発展するとともに、アジア地域の活力を取り込んでいくとの観点から、積極的な外国人の受け入れ施策を推進していくことなどが明示されており、高度人材の積極的な受け入れ、国民的議論の活性化及び不法滞在者対策等の推進などを盛り込んでおります。
以上で、説明を終わらさせていただきます。よろしくご審査くださいますようお願い申し上げます。
○三宅委員長 説明は終わりました。
本件について発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○三宅委員長 発言がなければ、これより採決を行います。
お諮りいたします。
本件は、不採択とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三宅委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二五第五九号は不採択と決定いたしました。
以上で陳情の審査を終わります。
以上で産業労働局関係を終わります。
○三宅委員長 これより中央卸売市場関係に入ります。
初めに、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
○坂巻管理部長 工事請負契約についてご報告申し上げます。
お手元の資料1の一ページをごらんいただきたいと存じます。豊洲新市場(仮称)管理施設棟建設外市場衛生検査所整備工事でございます。
本件は、第九次東京都卸売市場整備計画に基づき、豊洲新市場の七街区管理施設棟建設工事を行うものでございます。
契約の相手方は関東・鍜治田・川土・国際建設共同企業体、契約金額は六十九億七千七百十四万五千円、契約日は平成二十五年十一月十九日、工期は契約確定の日から平成二十八年二月二十六日まででございます。
契約の方法、入札者数、工事概要等は記載のとおりでございます。
二ページに案内図及び配置図をお示ししてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
以上、簡単ではございますが、工事請負契約についての説明を終わらせていただきます。どうぞご審議のほどよろしくお願い申し上げます。
○三宅委員長 報告は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○三宅委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
○三宅委員長 次に、請願の審査を行います。
請願二五第一一号を議題といたします。
理事者の説明を求めます。
○志村新市場整備部長 お手元に配布させていただいております資料、請願・陳情審査説明表、ページをおめくりいただきまして、一ページをごらんください。
請願二五第一一号、築地市場の移転に反対し、現在地での再整備を求めることに関する請願についてご説明申し上げます。
請願者は、豊島区の新日本婦人の会東京都本部会長、新千秋さん外四千七百五十五人でございます。
請願の要旨は、都において、築地市場の豊洲予定地への移転を中止し、現在地での再整備をしていただきたいというものでございます。
現在の状況でございますが、都は、豊洲新市場用地において土壌汚染対策工事を鋭意進めているところでございます。
この対策は、人が生涯この地に住み続けても、健康への影響がなく、生鮮食料品を取り扱う市場用地としての安全・安心を確保するものとして、専門家会議及び技術会議における科学的知見からの提言に基づくものでございます。
具体的には、ガス工場操業時の地盤面から深さ二メートルまでにつきましては土壌を全て入れかえ、二メートルより深い箇所につきましては、操業由来の汚染土壌は全て掘削除去するとともに、汚染地下水の浄化を行います。
その後、二・五メートルのきれいな土による盛り土とアスファルト舗装等を行うことにより、敷地全体を四・五メートルのきれいな土で覆うとともに、液状化対策を実施するとしてございます。
さらには、市場の開場後にも地下水を適切に管理していくなど、二重、三重の総合的で万全な対策でございます。
東日本大震災により新市場用地の一部で発生した噴砂につきましては、範囲が部分的で規模も極めて小さなものでございますが、その対策といたしましては、噴出した砂を除去するとともに、これまでの調査の結果、汚染が検出されている箇所で噴砂が生じた区画につきましては、汚染を検出した深さから上方の土壌について、対策工事に際して汚染状況を確認し、適切に処理してございます。
その上で、土壌汚染対策工事の中で、地盤の状況に応じ、砂ぐい締め固め工法や格子状固化工法などによる液状化対策を実施してございます。
技術会議の専門家からは、こうした対策につきまして、阪神・淡路大震災でも実績が確認されていたことに加え、東日本大震災においても有効性が確認されているとの見解をいただいております。
引き続き、土壌汚染対策工事を着実に実施し、技術会議において汚染処理の完了を確認した後、施設のくい工事等に着手するなど、市場用地の安全・安心に万全を期してまいります。
また、工事に際して実施した各種調査などの結果につきましては、ホームページで適切に公表するとともに、昨年七月以降、学識経験者、市場関係者及び地元住民代表などで構成する土壌汚染対策工事と地下水管理に関する協議会を適宜開催し、工事の進捗状況等の情報の共有化を図るとともに、意見交換を行ってまいりました。
今後とも、適宜こうした情報提供を行うなど、きめ細やかな取り組みを行うことで、市場用地の安全・安心について市場関係者や都民の理解を得るよう努めてまいります。
築地市場の現在地再整備につきましては、平成三年に工事に着手したものの、営業を継続しながらの工事が市場業務に重大な影響を及ぼしたことから中断いたしました。
その後、平成二十二年度には、予算の付帯決議に基づき、都議会特別委員会におきまして集中的な検討が行われましたが、工事が順調に進んでも完成まで十数年かかるといった問題などが明らかになりました。
都は、こうした議会の検討を踏まえつつ、移転を望む業界の声、都民、国民への影響等を考慮し、平成二十二年十月、築地市場の豊洲移転を推進することといたしました。
その後は、都議会において議決された予算に基づき、土壌汚染対策工事を初めとして、新市場整備を進めております。
築地市場は、首都圏の基幹的市場としての役割を担っておりますが、開場から既に八十年近くが経過し、施設の老朽化、狭隘化が著しく、流通環境の変化などへの的確な対応が困難となっております。
市場業者の経営環境も厳しさを増す中、将来にわたり、都民に対し豊かで安定的な食の供給を確保していくためには、高度な衛生管理や物流効率化などの実現を可能とする豊洲新市場を早期に整備する必要がございます。
都としては、今後速やかに施設の建設工事に着手するなど、豊洲新市場の整備を着実に推進してまいります。
以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。
○三宅委員長 説明は終わりました。
本件について発言を願います。
○かち委員 二五第一一号、築地市場の移転に反対し、現在地での再整備を求めることに関する請願について質問します。
本請願は四千七百五十六名の方からの請願であり、食の安全・安心の確保を切実に願う思いが寄せられた請願と思います。私からは、主に豊洲新市場予定地の土壌汚染対策についてお聞きします。
我が党はこれまで、豊洲新市場予定地で、都の土壌汚染対策工事には数々の欠陥があることを指摘してきました。食の安全・安心が確保されているのかということを中心に、幾つか質問します。
昨年九月に、都のいう不透水層、これ以上深くには汚染が広がらないと説明してきた不透水層内に汚染が広がっていたことが明らかになりました。そのため、日本環境学会などの専門家の方々から、都の土壌汚染対策の前提が崩れたとされています。
では、それ以上深くには汚染が広がらないと都が説明していた不透水層の中で、発がん性物質のベンゼン、猛毒シアン化合物を確認したのはどのぐらいあって、どのように調査したのでしょうか。
○加藤基盤整備担当部長 都はこれまで、詳細調査におきまして、表層土壌及び地下水で汚染が確認された区画のうち、絞り込み調査等により深さ方向に調査を実施し、不透水層付近まで汚染が確認されている区画及び平成二十二年四月に施行された改正土壌汚染対策法の規定に基づき、ベンゼンを対象として、帯水層底面の調査を実施し汚染が確認された区域につきまして、深度方向の対策範囲を確定するため底面管理調査を実施してございます。
この底面管理調査では、深さ方向に一深度一メートルごとに二深度続けて汚染がないことを確認し、対策範囲を確定してございます。
これまで、不透水層内で、ベンゼン百三十九区画、シアン化合物七十五区画で調査を実施し、そのうち、ベンゼン七十四区画、シアン化合物十六区画で汚染を確認いたしました。
これらの汚染を確認した区画は、東京ガスの製造施設が集中的に立地している五街区のみでございまして、いずれも不透水層内で二深度確認が完了してございます。
○かち委員 この調査の結果について、専門家会議の平田座長も、不透水層だとはいえず、何らかの原因で汚染が広がったといわざるを得なくなっています。何らかの原因というのであれば、これまで都が説明してきた、不透水層の中では調査地点以外から出ないという保証はないわけです。
しかし、四十ヘクタールの市場予定地の中で、地中のボーリングをして、不透水層上端一メートルごとに、実際に土壌汚染状況を調査した地点は、ベンゼンについてはたった一四%、シアンについては二五%しか測定していないわけです。
この限られたボーリング調査の中で、さらに不透水層上端に汚染が出た箇所に絞り込んだ約四百弱で、透水層の中からベンゼンは基準値の一千倍、シアンは七十四倍出たわけです。不透水層内の汚染はかなりの確率で出ていることになります。それをもとに、不透水層上端で汚染が発見されたところ以外は大丈夫といわれても都民は納得できません。
底面管理調査では、都のいう不透水層内、不透水層より深いところに汚染が出た場合の対応方法、調査方法について、これまで都は、技術会議及び専門家会議の提案、提言に従いまして、今後、土壌汚染対策を進めていく中で、掘削していく中で不透水層を確認すると答弁していました。
専門家会議、技術会議の科学的知見の科学性が、同じ科学的知見を有する専門家から問題とされてきました。どちらがいっていることが正しいのか、それを立証するには、事実がどうなっているかを明らかにすることです。
土壌汚染対策工事を行い、都のいう不透水層の地層を現場で見ることができ、その地層が不透水層かどうかを確かめることができる重要な問題であるにもかかわらず、肝心かなめのときに、都は正確な情報ではなく通り一遍の情報しか消費者、市場関係者に提供していません。だから疑問の声が上がるんです。
次に、液状化の予測判定についてです。
豊洲新市場予定地での液状化の予測判定を行いました。これまでの調査については、いつ、どのように、どの調査に基づいて行ったのでしょうか。
○加藤基盤整備担当部長 今の液状化の判定予測についての調査についてのご回答の前に、先ほど理事から、平田座長が不透水層とはいえないという発言がございましたが、平田座長は不透水層とはいえないという発言は一切してございません。
不透水層内の汚染につきましては、先ほども申しましたように、五街区に限られていると。その五街区というのは、東京ガスの製造工場が集中的に立地したところでございまして、他の二街区と比べましても、不透水層の位置が非常に浅いところにあるということでございます。それから、これまでに東京ガスが行った調査結果と我々東京都が行った絞り込み調査などの結果からも、不透水層内の汚染のおそれがあるということは想定してございました。
しかしながら、当時の調査におきましては、不透水層内をやたらと掘削することは汚染の拡大を招くことから、工事に際して適切に調査をした上で、確認したところにつきましては確実に除去しなさいというような提言をいただいているところで、それに基づきましてこれまでも調査を行い、対策を実施しているところでございまして、これらの調査結果につきましても、私どもはホームページ等で速やかに、適切に公表しているところでございます。
液状化の予測判定につきましてのお答えでございますが、液状化対策の範囲につきましては、まず、地盤の中のどこが液状化する可能性が大きいかについて、土質試験の結果をもとに液状化の判定を行った上で確定していくものでございます。
豊洲新市場用地では、平成十八年度に行いました八本のボーリング調査に加え、水道局や建設局が行った百本を超えるボーリング調査の結果などから、その地層、地質は把握してございます。
その上で、この八本のボーリング調査から求めました土の粒度や地盤のかたさを示す指標でございますN値などといったデータをもとに、国土交通省港湾局が監修した、港湾の施設の技術上の基準・同解説に基づき、液状化の判定を行い、対策の範囲を確定してございます。
○かち委員 平田座長は、これは不透水層とはいえないといっているといっているのではなくて、不透水層とその後いわなくなったということをいったわけです。
もともと、都は二〇〇六年、地盤解析調査により液状化範囲を検証しましたが、結果的に、今回の土壌汚染対策工事で液状化対策をする範囲は、そこで想定したよりも浅くしています。
東日本大震災の地震による液状化、噴砂を受けても、実際に起きた液状化の範囲を調査もせず、その狭めた対策範囲で問題ないとしたんです。その科学的根拠については明らかにされていません。
港湾施設の液状化対策指針という、いわゆるふ頭岸壁などの対策指針は、これまでのような地震動の大きさだけではなくて、地震動の時間の長さまで考慮することになりました。そのために判定範囲が広がることになりました。
液状化の想定範囲は科学的知見に基づいて行われなければなりません。ましてや、市場は食料生鮮品を扱う建築物であり、建物だけが倒れなければよいというものではないからです。
東日本大震災の発生を受けて、防災会議でも液状化の被害想定を見直しています。豊洲新市場予定地の液状化対策の見直しを行うべきと思いますが、いかがでしょうか。
○加藤基盤整備担当部長 豊洲新市場では、市場用地としての安全性の確保に万全を期すため、通常は対策を行うことのない建物以外の敷地におきましても、護岸と同じレベルの地震を想定した液状化対策を行うこととしております。
液状化対策として採用いたしました砂ぐい締め固め工法や格子状固化工法などにつきましては、阪神・淡路大震災や東日本大震災においても効果が確認されている工法でございます。さらに、豊洲新市場用地におきましては、地下水位をA.P.プラス二メーター以下に管理し、その上に、液状化が生じない層を少なくとも四・五メートル確保することとしてございます。
こうしたことから、液状化対策につきまして再検討する考えはございません。
○かち委員 国交省の二〇一三年度に発表している宅地の液状化被害可能性判定に係る技術指針によると、地盤調査は、判定対象宅地の面積、形状、地形状況、地層の変化状況等の要因を十分に配慮してボーリング本数及び土質試験を計画するものとするとしています。さらに、その解説では、液状化対象層の深度、層の厚さの変化が比較的均一の場合、ボーリングは千平米から二千平米を目安にする、不均衡の場合はより密にとしています。
国交省のこの指針は、地盤に関する研究者や技術者から成る地盤工学会の意見を得て作成されたものです。四十ヘクタールの豊洲新市場予定地で液状化対策を行うに当たって、八本のボーリングを行っていますが、八本に決めた根拠は何でしょうか。
○加藤基盤整備担当部長 豊洲新市場用地では、市場用地全体の地層や地質を把握するため、先ほど申し上げました水道局や建設局が行った百本を超える既存のボーリング調査に加えて、平成十八年度に八本のボーリング調査を行っております。
その上で、平成十八年度に実施した調査結果から求めた土壌の性質をもとに、港湾の施設の技術上の基準・同解説に基づき、液状化の判定を行い、対策範囲を確定してございます。
市場用地としての安全・安心に万全を期すために、通常は対策を行うことのない建物以外の敷地における液状化対策の対策範囲を確定するためには、市場用地全体の地層や地質を適切に把握できるよう設定した八本のボーリング調査で十分であると考えてございます。
○かち委員 臨海副都心地域に移転した東京都の産業技術研究センターの場合は、約一・三ヘクタールの敷地面積に対して、既存のボーリング調査地点が六本、追加で九本、計十五本行っています。それでも液状化が起きて、開設時期が半年ほどおくれました。
豊洲新市場の場合は、先ほどの答弁のように、既存の八本のボーリング調査しか行っていません。水道局、建設局が行った百本を超えるボーリング調査は、いずれも敷地外のものですから、敷地内の液状化対策に有効であるとは思えません。八本の調査も建物の敷地内から外れている。これでは有効な液状化対策とはいえないのではないでしょうか。
都のやり方は病気があることがわかっている患者さんを、外部から触診程度で病名を診断したようなものです。セカンドオピニオンでは別名の診断も出ていますが、あくまでも自分たちの診断に固執し続けています。これでは科学的、客観的対策とはいえません。このようなやり方を改めるべきです。
そんな中で、都は施設建設のくい打ち工事を今年度内に着工予定で入札を行いましたが、結局、入札不調で工事着工はおくれることになったわけです。
地下水のモニタリング調査で二年間、問題ないことを確認された後に形質変更時要届け出区域のレッテルが外れることになりますが、しかし、都はそれ以前に工事を着工しようとしています。
二年間、モニタリングが終わるまで建築工事に着工すべきではありませんが、いかがですか。
○志村新市場整備部長 東京都の土壌汚染対策は、専門家会議、技術会議の提言に基づくものでございまして、ガス工場操業地盤面、おおむねA.P.プラス四メートルからA.P.プラス二メートルまでの土壌につきましては、汚染の有無にかかわらず全てきれいな土と入れかえまして、A.P.プラス二メートルから下の操業由来の汚染土壌は掘削除去をし、地下水についても環境基準以下に浄化するものでございます。
さらに、A.P.プラス四メートルからA.P.プラス六・五メートルまでの盛り土や液状化対策、開場後の地下水の水位をA.P.プラス二メートルで管理する総合的な対策となってございます。
東京都としては、こうした土壌汚染対策のうち、土壌及び地下水におけるガス工場の操業に由来する汚染の対策が完了したことにつきまして、客観的データをもとに技術会議において確認した後、施設建設のくい打ち工事に着手することとしてございます。
さらに、施設建設の工事につきましても、土壌汚染対策法に規定される各種手続を遵守しながら実施するものでございまして、何ら問題はないと考えてございます。
○かち委員 とりわけここは大量の生鮮食品を扱う市場が建設されるわけですから、慎重の上にも慎重さが必要です。
客観的データのもとに技術会議で確認した後、着手といいますが、土壌汚染対策法では、豊洲新市場予定地内の土壌汚染されている形質変更要届け出区域指定を解除する場合の基準を定めています。それは、二年間にわたって地下水モニタリング調査が必要とされているんです。
地下水というのは流動しますから、どんなにきれいに上物、土壌汚染対策をやったとしても、その後、地下水のいろいろな条件で汚染が出てくる可能性がある。だから最低でも二年は様子を見て、その後にやりなさいといっているわけです。
日本の法律では、豊洲新市場予定地のように、環境基準の四万三千倍の発がん性物質ベンゼンや九百三十倍の猛毒シアン化合物が検出されるような土地に、生鮮食品を扱う市場が建設されることを想定していません。だからこそ、国は都に対して食の安全性や信頼が確保されるよう、科学的知見に基づく万全な対策を講ずるよう求めているわけです。
都は、口を開けば適切に対応していますといっておられますが、食の安全を守る上で都の対応が適切なのかどうかは、国が見解を示しているように、客観的データに基づいて消費者や市場関係者の理解が得られるように説明をすることが求められているにもかかわらず、肝心なところは抽象的で、都民に理解できるものではありません。
きょうの質疑を通しまして、都のやり方は安全性への科学的根拠が実に曖昧であることを指摘し、このような状況での築地市場の豊洲移転は、改めてやめるべきだということを申し上げ、私の質問を終わります。
○志村新市場整備部長 先ほど、今のかち理事からのお話の中で、形質変更時要届け出区域二年間ということで、二年間たたなければあたかも着工できないとのように受け取れるんですが、土壌汚染対策法の形質変更時要届け出区域というものにつきましては、土壌汚染状況の調査の結果、汚染土壌が土壌溶出量基準、または土壌含有量基準に適合していないが、土壌汚染の摂取経路がなく健康被害の生じるおそれがないため、汚染の除去等の措置が不要な区域とされているものでございまして、土地の形質変更の際にあらかじめその計画を届け出れば足りるというものでございまして、建築行為が制限されているものでないということで所管の環境局からは伺っております。
東京都としては、土壌汚染対策のうち、土壌及び地下水の対策が完了したことについて、客観的なデータをもとに技術会議において確認した後、施設建設のくい打ち工事に着手するものでございますし、それから、先ほど申し上げましたとおり、施設建設の工事に際しましても、土壌汚染対策法に規定されている各種手続に基づき実施するものでございまして、何ら問題はないと考えてございます。
○かち委員 先ほど私がいいましたように、形質変更時要届け出区域の指定になっている法律では、そういうところに今度の市場のような、直接食物を扱うようなものを建てることが想定されていない状況の中でつくられた法律であるというところで、だからこそ万全の対策が必要だということで東京都もいろいろなことをやっているわけですけれども、だから慎重には慎重を重ねなければいけない、だから万全を期しても、あと二年間は様子を見て、それでも出なかったらやるというのが本来のやり方だということを私は強く訴えているところでございます。
以上です。
○尾崎委員 私の方からも、願意のうち、特に現在地再整備に関して質問いたします。
先日、この十月二十四日の委員会での事務事業質疑で我が党が指摘しましたが、豊洲新市場の施設計画では、卸売市場の一部や関連業者施設を場外に、上に設置されることになっています。そのためにエレベーターや昇降機で荷を上下する物流になります。
買い出し人も上下の物流になるため、荷を引き取ったり客の車に配達するなど人手をふやさなければならない施設配置になっています。つまり、豊洲新市場の青果、鮮魚で各売り場は分断され、重層化になります。鮮魚は卸と仲卸とが分断されることになり、業者の方たちからも不安や不満の声が出ています。
こうした我が党の指摘に対して、新市場整備部長からも分断、重層化を認める答弁もありました。
そこで伺います。市場の建物が、各売り場が分断されること、重層化してしまうことについてどのように認識していますか。
○志村新市場整備部長 築地市場は敷地が狭隘なため、駐車場や荷さばき場が不足し、また荷の搬出入の動線も錯綜していることから、場内が混雑し、買い出し人の車両が場内に入りにくい状況にございます。こうしたことが顧客の減少につながり、市場取扱量が減少、また、ひいては市場の競争力の低下を招く一因ともなってございます。
このため、豊洲新市場におきましては、築地市場と比べて広大な敷地を確保し、三つの街区に青果棟、水産卸売場棟、水産仲卸売場棟を配置することといたしました。
一方、豊洲新市場におきましては、高度な衛生管理や物流効率化の実現はもとより、産地や顧客の多様なニーズに応じた新たな機能を確保することが必要なことから、加工パッケージや転配送機能、仕分け、一時保管等を担う施設を整備することとしてございます。
こうした新たな機能を取り込むことにより、一部施設が重層構造となる部分はございますが、卸売り場や仲卸売り場、駐車スペースなどの主要な機能につきましては、広大な敷地を活用し、平面的に配置することとしてございます。
○尾崎委員 分断、重層化は一部の機能の問題であるかのようなご答弁でした。余りにも無責任な認識だと思います。
例えば、五街区の青果棟は三階建てで、一階に仲卸と卸の売り場、三階に商品の箱詰めなどのピッキング、加工パッケージ施設になります。六街区は五階建てで、水産仲卸売り場が一階、小口買い出し人の積み込み場と関連物産店舗が四階になります。そして七街区は六階建てで、一階が水産卸売り場、三階が加工パッケージ施設、荷置き、荷さばき場、塩干物加工卸売り場、四階が転配送センターなどとなっています。
決して一部の売り場が分断、重層化するというものではありません。だから市場関係者の不安が広がっているのだと考えます。都の方の認識不足ではないかと思われます。
都は、築地市場の現在地での再整備ができない理由の一つとして、各売り場が重層化する、重層化は物流効率が著しく低下、コストが増大するからといってきました。各売り場が分断、重層化するという卸売市場として致命的な欠陥が、せっかくつくる新しい市場で起きようとしています。
そこで、都として各売り場が分断されること、重層化してしまうことを解決するためにどのような取り組みをしてきたのか伺います。
○志村新市場整備部長 豊洲新市場は三つの街区に分かれて配置してございますが、五街区の青果棟と七街区の水産卸売場棟との間には、環状二号線下にアンダーパスを設置し接続するほか、六街区の水産仲卸売場棟と七街区の水産卸売場棟をつなぐ外周道路を配置し、車両が街区間を自由に行き来可能な設計としてございます。
歩行者への対応につきましては、買い出し人の方々が各街区の施設にアプローチできるよう、歩行者デッキと連絡ブリッジを配置してございます。
また、六街区の水産仲卸売場棟と七街区の水産卸売場棟との間には、補助三一五号線下に四本の連絡通路を設けることとしておりまして、閉鎖型の一体施設として利用可能な構造としております。
次に、施設が一部重層構造となる部分につきましては、敷地内や幹線道路からの車両ランプウエーを効果的に配置し、車両のスムーズな入退場を可能としてございます。また、施設内においては、ターレ用スロープを整備するほか、エレベーターなどを設置し、上下の物流動線を十分確保し対応することとしております。
こうしたことから、豊洲新市場におきましては、築地市場よりも効率的な物流が実現され、卸売市場の競争力が強化されるものと認識してございます。
○尾崎委員 今ご答弁されましたが、根本的な解決につながるものではないと考えます。基本的には分断、重層化を前提にした対策だからです。
我が党は、これまで現在地再整備をしてきた幾つかの市場を調査してきました。いずれも、市場開設者が大変な努力をしていました。例えば北海道の札幌市中央卸売市場では、市場用地を拡充するために、これまで困難だと思われていた隣接の民間用地を確保するために、十年がかりの交渉を続け入手しました。また、この民間用地と市場用地の間の私道を廃道にして市場用地とする上でも、市場当局が大変な努力をしてきたそうです。
そこでもう一度伺います。都は、都として豊洲でつくった場合に、道路で分断される問題、重層化することについて、これを回避するために具体的に何かしてきたのでしょうか。
○志村新市場整備部長 まず、そもそも築地市場が、現状やっぱり、先ほど冒頭申し上げたように圧倒的に敷地が狭く、狭隘化している。それで、買い出し人の方々が自由に入りにくいという状況、加えて施設配置が昔の貨車を中心とした構造になっているということで、動線が非常に複雑だという問題がございまして、それで、築地においてなかなか現在地再整備は難しいという問題もございました。
それで業界の側から、これは過去の議論からさかのぼって、ずっと踏まえて申し上げれば、やっぱり一定程度の広さが必要だということで、豊洲を候補地と考えたということで、当然広さが伴えば、ある程度移動距離というのが長くなる部分も確かにございます。
ただ、じゃあ、築地の今の状況が非常に効率的かというと、むしろどちらかというと逆なわけであって、あとは施設配置、先ほどいったように、どのような努力をされてきたかということに関していうならば、業界との間で豊洲を前提とした中で、どうやったら効率的に配置ができるかということをそれぞれ各業界との間で詰めた中で、施設配置計画については昨年十一月に合意したという状況でございます。その上で、実際にどういうふうに物を使っていくかということを、これから業界との間で話し合っていくという状況でございます。
確かに使い方を一歩間違えると、あるいは、勝手気ままにといっては言葉があれですけれども、そういう形で使えば確かに効率的利用を阻害される部分がございますので、新市場に移転する機会を使いまして、そういったところも含めて業界の皆さんとも連携しまして、効率的かつ競争力を持った市場というふうにしていきたいと思っております。
○尾崎委員 分断化、重層化を回避するために、具体的な取り組みについてはなかなか理解できるような答弁にはなっていないように思います。豊洲新市場は分断、重層化という市場としての致命的問題を抱えているがために、建設工事が始まろうというのに、ここに来て物流施設計画について検討会を設置して、関係者と調整するに至っています。
物流検討会は、八月二十三日に第一回目を開催後、何回開かれていますか。それぞれどのような具体的な進展があったか伺います。
○志村新市場整備部長 東京都が八月二十三日に開催いたしました第一回物流に関する施設運用検討会は、昨年十一月に都と業界が合意した豊洲新市場の施設計画を前提としまして、新市場開場後の効率的な物流を実現するため、都及び業界の代表を構成員として設置した検討会でございます。
その後十月に、水産、青果それぞれの業界との間で行いまして、荷の搬入、搬出の方法や各施設の使い方などの主要課題や検討スケジュールについて確認をするほか、課題に応じて個別協議も行いつつ検討を進め、施設運用計画をまとめていくということにつきまして共通認識を図ったところでございます。
都はこの整理を受けまして、新市場における施設運用の具体的な検討を進めていくため、現在、業界の実務者との間で個別の意見交換を重ねている状況でございます。
○尾崎委員 都は築地市場の現在地再整備について、平成三年に工事に着工したものの、営業を継続しながらの工事が市場業務に重大な影響を及ぼしたことから中断したと説明しています。
二〇一〇年四月の特別委員会で我が党は、業者の要望に応え、動線の確保をしっかり行い、買い出し人の車を優先して調整を図り、早期の集荷体制を整えることが不十分だったことなど、行き詰まりを生んだ大きな原因に、都の姿勢にあったと明らかにしました。
卸売市場の重層化については、都は、都民に対しエレベーターやスロープの利用集中による待ち時間、混雑の発生、スロープ等を通じて上層階へ荷を運ぶため、搬送距離の延長などにより物流効率が著しく低下しますと説明してきたではありませんか。
また、平面配置に比べ建設費用が増大し、エレベーター等の維持管理費用もかさみます。市場業者の負担も極めて重いものになりますなど説明してきたではありませんか。
物流検討会を立ち上げて幾ら検討しても、分断化、重層構造の変更をしない限り解決できない問題にぶつかっています。しかし、業界の代表の皆さんも移転を推進してきただけに、都に対して対策を厳しく迫れない立場があるのではないかと不安です。ここはじっくり現在地再整備も含め再検討すべきです。
首都圏三千三百万人の基幹市場、新しい市場をつくるわけですが、生鮮食料品の卸売市場経由率が下がっていることについてどのような認識をお持ちでしょうか。
○日浦市場政策担当部長 生鮮食料品の流通面におきましては、大口需要者による産地との直接取引やインターネット、宅配便を利用した販売など、流通チャネルは多元化するとともに、少子高齢化の急速な進展、世帯構造の変化、女性の社会進出が進み、加工品や外食、調理済み食品等の需要が増加するなど、市場経由率は長期的に見ると低下傾向にございます。
しかしながら、市場経由率は水産物で約六割、青果は国産についてだけ見てみますと約九割を占めており、卸売市場は生鮮食料品流通におきまして、依然として重要な役割を果たしております。
○尾崎委員 第九次卸売整備方針の中では、流通チャンネルの多元化、加工品の中食、外食の需要増、輸入品の増加等といった要因が複合的に重なり合った結果だとしています。
流通問題の専門家は、大型スーパーなどの企業が産地との直接取引の傾向を強めていること、生のままでの素材流通が減って、加工企業が卸売市場からよりは産地からの直接調達を強めていること、輸入品の増加で輸入する企業、商社などは、輸入した商品はまず自社ルートで直接小売企業などに売り込む比率が高く、卸売市場への出荷による販売ルートは中小向け、あるいは、売れ残り品の処分としての投げ売りとなることなどが理由として挙げられていますと説明しています。
こうした指摘がある中で、今、求められている卸売市場は、豊洲新市場のような巨大な物流センターではありません。
豊洲市場開設について、中央卸売市場開設者である周辺自治体とはどのような話し合いをしていますか。具体的に示していただきたいと思います。
○日浦市場政策担当部長 豊洲新市場は築地市場が移転するものであり、状況は従前と変わらないものと認識しております。
したがいまして、周辺自治体との話し合いの場を特段設ける必要はないというふうに考えております。
○尾崎委員 この間、多摩地域では、地方卸売市場の閉鎖が相次いでいます。その影響で廃業せざるを得ない商店主も出ています。出荷先に困る農家も出ています。
一方、流通産業大手は自前の巨大な物流センター、加工センターをつくり、自社の独立流通ルートをつくっています。
行政には、高齢化社会が進行する中で、地域とともに共存できる流通のあり方を根本から見直すことが求められています。住まいから近いところで買い物ができる環境の維持、商店街の維持のためにも、地方卸売市場と中央卸売市場の役割が問われています。千葉県、神奈川県などを含めた首都圏で一つの中央卸売市場が巨大化して、各地から荷を集中させたとしても、このまま生鮮食料品の卸売市場経由率が下がってしまえば、ほかの卸売市場との荷の奪い合いだけで展望がありません。どこも、卸売業者も、仲卸業者も経営が厳しい状況です。
とりわけ仲卸業者の半数は赤字経営です。こんな状況では、移転を進めても、多くの市場関係者が大打撃を受けるだけではありませんか。都が進めようとしている道は、中央卸売市場の発展への道ではなく、卸売市場の形骸化へとつながる道だといわざるを得ません。いろいろな条件を総合的に考え、全ての情報を明らかにし、関係者みんなで討議して、納得できるように進めるべきです。
都の責任で、現在地再整備について、専門家を入れてその可能性を改めて再検討することを求めます。
以上の立場から、請願に賛成を表明して質問を終わります。
○三宅委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
本件は、起立により採決いたします。
本件は、採択することに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕
○三宅委員長 起立少数と認めます。よって、請願二五第一一号は不採択と決定いたしました。
以上で請願の審査を終わります。
以上で中央卸売市場関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後二時十分散会
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