経済・港湾委員会速記録第二号

平成二十三年二月十八日(金曜日)
第八委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長西岡真一郎君
副委員長しのづか元君
副委員長鈴木あきまさ君
理事伊藤 ゆう君
理事伊藤 興一君
理事川井しげお君
山崎 一輝君
大松あきら君
田の上いくこ君
佐藤 広典君
山口  拓君
清水ひで子君
藤井  一君
三宅 茂樹君

 欠席委員 なし

 出席説明員
産業労働局局長前田 信弘君
次長真田 正義君
総務部長三枝 健二君
産業企画担当部長澤   章君
商工部長山手  斉君
金融部長櫻井  務君
金融監理部長斎藤 真人君
金融支援担当部長十河 慎一君
観光部長横山 英樹君
農林水産部長保坂 政彦君
安心安全・地産地消推進担当部長岩田  哲君
雇用就業部長日請 哲男君
事業推進担当部長穂岐山晴彦君
港湾局局長中井 敬三君
技監飯尾  豊君
総務部長山本  隆君
監理団体改革担当部長石原 清志君
港湾経営部長小宮 三夫君
港湾経営改革担当部長河内  豊君
臨海開発部長平林 宣広君
開発調整担当部長大和田 元君
営業担当部長延與  桂君
港湾整備部長前田  宏君
計画調整担当部長大釜 達夫君
離島港湾部長平田 耕二君
島しょ・小笠原空港整備担当部長北村 俊文君
労働委員会事務局局長山本 洋一君

本日の会議に付した事件
 労働委員会事務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百一号議案 平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 労働委員会事務局所管分
 港湾局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百一号議案 平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 港湾局所管分
 産業労働局関係
付託議案の審査(質疑)
・第七十三号議案 東京都中山間地域等農業活性化支援基金条例を廃止する条例
・第七十四号議案 東京都緊急雇用創出事業臨時特例基金条例の一部を改正する条例
・第百一号議案  平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 産業労働局所管分
・第百五号議案  平成二十二年度東京都農業改良資金助成会計補正予算(第一号)
報告事項(説明)
・新銀行東京の「平成二十三年三月期第三・四半期決算」について
付託議案の審査(決定)
・第七十三号議案 東京都中山間地域等農業活性化支援基金条例を廃止する条例
・第七十四号議案 東京都緊急雇用創出事業臨時特例基金条例の一部を改正する条例
・第百一号議案  平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 経済・港湾委員会所管分
・第百五号議案  平成二十二年度東京都農業改良資金助成会計補正予算(第一号)

○西岡委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、労働委員会事務局、港湾局及び産業労働局関係の付託議案の審査並びに産業労働局関係の報告事項の聴取を行います。
 なお、報告事項については、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより労働委員会事務局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百一号議案、平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、労働委員会事務局所管分を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で労働委員会事務局関係を終わります。

○西岡委員長 これより港湾局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百一号議案、平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、港湾局所管分を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。

○西岡委員長 これより産業労働局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第七十三号議案、第七十四号議案、第百一号議案、平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、産業労働局所管分及び第百五号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○鈴木委員 それでは、本年度最終補正予算に計上されております第七十四号議案、緊急雇用創出事業の基金の拡充について質問させていただきます。
 東京都は、臨時的な雇用を創出するために、平成二十年度最終補正予算で、国の交付金を活用した緊急雇用創出のための基金を創設いたしまして、その後、数度にわたる基金への積み増しと事業の追加を行ってまいりました。
 一方で、我が国の経済は--これはもう、二月の世論調査によると、内閣支持率というのも民主党政権下、過去最低の一七・八%。本当に依然として先行き不透明な状況が続いていて、景気の足も引っ張っている状況だというふうに思います。
 こうした経済状況の中では、企業みずからの努力に頼るだけでは雇用を守ることはできないわけであります。企業が雇用を維持、創出できるようにする必要があり、そのため、東京都が牽引して行う雇用創出の取り組みは、引き続きしっかりと実施していく必要があります。
 また、これまでも我が党は、雇用創出事業を進めるに当たりましては、さまざまな分野や職種で多様な事業を実施して、まさに次の雇用につながるための人材育成などを工夫することによって、失業者一人一人の適性や状況に応じた、きめ細かな支援を行うべきであると主張してまいりました。
 今回、再び基金を充実するための補正予算が計上され、また、平成二十三年度予算では、この財源を活用するなどによって、本年度を上回る事業費が計上されております。そこで、今回の基金の拡充の趣旨や事業への取り組みについて確認する意味から、何点か質問をさせていただきます。
 まず初めに、緊急雇用創出事業の基金と事業の現状がどうなっているのか、お伺いします。

○穂岐山事業推進担当部長 緊急雇用創出事業臨時特例基金は、急激な雇用情勢の悪化による失業者の増加に対しまして、臨時的なつなぎの雇用の場を創出することを目的として、国の交付金を原資として創設したものでございまして、平成二十一年度から平成二十三年度までの三カ年にわたり、都及び区市町村において、各種の雇用創出事業を実施するものでございます。
 この基金は平成二十年度に創設し、その後、二度にわたりまして積み増しを行っており、これまでに造成した基金の総額は二百七十三億九千万円でございます。また、この間、都などの要望を受け、人件費割合や雇用期間などの事業要件につきましても順次緩和されてまいりました。
 この財源を活用いたしまして、学校図書のデータベース化、公園や河川の清掃、放置自転車対策、防犯パトロールなどの緊急雇用事業や、介護や観光、農林水産分野等におけます人材育成を図る事業などを実施しており、ふるさと雇用再生特別基金事業とあわせまして、これまでに約二万八千人の雇用創出を図ってまいりました。

○鈴木委員 今、答弁をいただきましたとおり、この基金については、既に二度にわたり大幅に拡充されており、これまでにも、本当に今伺ったように、さまざまな事業が行われてきております。
 引き続き三度目の拡充ということですので、それでは、今回の拡充の結果、緊急雇用創出事業の総事業費はどれぐらいになるのか、また、拡充に当たり、これまで実施してきた要件等から変更される点があるのか、その点、確認しておきたいと思います。

○穂岐山事業推進担当部長 今回の拡充によりまして、緊急雇用創出事業の総事業費は、現在の造成額二百七十三億九千万円に九十四億一千万円が増額され、三百六十八億円となります。
 また、これまでの都などの要望を受けまして、国は、今回の拡充に合わせまして、事業の実施期間の延長と事業要件の緩和を行いました。
 まず、本年度末で終了する予定であった、成長が期待される分野での重点的な雇用創出を図る重点分野雇用創出事業と、重点分野における研修受講等を通じて人材育成を図る地域人材育成事業の二つの事業につきまして、実施期間を平成二十四年度まで延長いたしました。
 さらに、この二つの事業において、新たに教育研究分野を重点分野として追加するとともに、重点分野雇用創出事業について、都道府県独自に重点分野の追加設定を可能とするなど、事業要件の緩和を図っております。

○鈴木委員 今の答弁のように、現在よりも九十四億一千万円増額されて、積み増しされて三百六十八億円になったということで、大幅な充実であるというふうに思っております。また、実施要件が緩和されて、新たな重点分野が追加されたことによって、より幅広い事業の実施が可能になったわけであります。
 一方で、雇用情勢は厳しい状況が続いております。昨年十二月の全国の完全失業率は四・九%と、十カ月ぶりに五%を下回ったものの、依然高い水準にあり、また、有効求人倍率も〇・五七倍と低いまま推移しているのが実情であります。こうした状況の中で、失業を余儀なくされた方々の再就職は容易ではありません。
 この基金を有効に活用して、これからも雇用創出効果の高い事業を実施してもらいたいと思います。
 また、この基金による事業は、一時的な雇用の場を確保することが第一義的な役割ではありますが、三百六十億円を超える事業費を使って行うわけですから、事業の実施を通じて、地域の振興、さらには産業振興にもつながるよう、工夫しながら事業を進めていただきたいと考えております。
 そこで、今回充実された基金を使って、今後どのような取り組みを進めていくのか、お伺いいたします。

○穂岐山事業推進担当部長 今後、今回拡充する基金を有効に活用いたしまして、地域の実情に応じた事業を効果的に実施していくことによりまして、失業された方に対しまして臨時的な雇用の場を確保することが必要でございます。
 このため、来年度は、国の要件緩和などを最大限活用しつつ、緊急雇用創出事業とふるさと雇用再生特別基金事業を合わせ、本年度の約一万七千人を上回る、約一万九千人の規模で雇用創出を図るとともに、地域のニーズなどを踏まえ、都と区市町村において、多様な分野で約八百にわたる事業を実施してまいります。
 具体的には、介護分野における介護福祉士などの人材育成事業や、産業振興分野における中小企業の魅力を学生等に発信する事業などの実施を予定しているほか、観光分野におきまして、外国人観光客動向調査などの実施を予定しております。
 このように、さまざまな分野において数多くの事業を実施することで、より一層の雇用の創出とともに、産業振興など地域の多様なニーズにもこたえる取り組みを実施することとしております。今後とも、庁内各局や区市町村とも連携を図りつつ、創意工夫を重ねながら、積極的に事業を実施してまいります。

○鈴木委員 都と区市町村において、多様な分野で約八百にわたる事業を実施していくと、今、答弁がありました。本年度を上回る規模で、幅広い事業をぜひ積極的に行ってもらいたいというふうに考えております。
 昨日の新聞報道でも、例えば、新宿区は失業者を対象に就業体験事業をやると。四十歳未満の失業者、計三十人が対象なんですが、人材派遣会社に委託して、一カ月程度の基礎研修の後、採用意欲が高い区内の中小企業に派遣して、六カ月程度の職場実習を実施して、期間終了時に、双方の合意が調った場合は雇用契約を結ぶというような内容が新聞報道されておりましたけれども、やはり各区で、こういったように工夫された、それぞれの状況に合った、こういったいろいろな事業を展開されていく、非常に効果が上がることだというふうに私は期待しているところでございます。
 今回拡充される基金を十分に活用して、さまざまな分野や職種で多様な事業を実施することによって、厳しい状況に置かれている失業者に対し、可能な限り多くの臨時的な雇用の場を生み出すと同時に、区市町村ともしっかり連携しながら、地域の課題解決につながる取り組みともなるように、緊急雇用創出事業を、今まで以上に積極的に実施するよう要望して、私の質問を終わります。

○西岡委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑はいずれも終了いたしました。

○西岡委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○斎藤金融監理部長 去る二月四日に株式会社新銀行東京から発表されました平成二十三年三月期第三・四半期決算について、ご説明申し上げます。
 お手元の資料、平成二十三年三月期第三・四半期決算の概要をごらんください。
 初めに、資料の上段右側の資産等の状況をごらんください。表の右端が、平成二十二年十二月末の実績となっております。
 政府向け貸出金を除いた貸出金、保証、公共工事代金債権信託を合計した与信残高は一千百八十六億円であり、そのうち中小企業向けは約六千三百件、七百七十四億円となっております。
 預金残高は二千二十五億円、また、純資産は五百三億円と、五百億円を超える水準となっております。
 次に、資料の下段、損益状況をごらんください。表の右端が、同じく平成二十二年度の第三・四半期の実績となっております。
 一段目の業務粗利益の決算額は三十・二億円と、これは前年同期と比較し、十・三億円増加しております。
 その下の営業経費は三十・八億円と、前年同期に比べ六・二億円減少しております。
 両者を合算した実態ベースの実質業務純益はマイナスの〇・六億円となっており、前年同期から十六・六億円改善しております。これを平成二十二年十月から十二月で見ますと、一・五億円と、開業以来、初の黒字となりました。
 貸倒引当金などの信用コストにつきましては、プラスの十・九億円となっております。
 これらの結果、当期利益につきましては十億円と、二十一年度以降、継続して黒字を計上いたしました。
 新銀行東京は、新規顧客の開拓を地道に行うなど、中小企業支援の強化と収益力の向上に努めてまいりました。
 また、リレーションシップ強化により、顧客の実態把握を推進し、個別の与信判断におけるリスク管理はもとより、デフォルトの状況などについて詳細なモニタリングを実施するなど、信用コストの管理を強化してまいりました。さらに、営業経費の一層の削減に努め、低コスト構造への転換を図っております。
 こうした努力の結果により、実質業務純益は、第三・四半期において初の黒字を計上いたしました。
 現在、新銀行東京の経営陣は、実質業務純益の通期での黒字化など、再建の達成に向けて全力で取り組んでいるところでございます。
 都といたしましても、引き続き、適切な監視と支援に全力を挙げてまいります。
 以上で株式会社新銀行東京関係の報告事項の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○西岡委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○佐藤委員 新銀行東京に関して、何点か資料をお願いします。
 まず、再建計画の進捗状況をお願いします。
 次に、開業以降の月別の融資件数、残高、返済額、不良債権額をお願いします。
 また、開業以降の融資、保証実績で、月別、メニュー別の件数、金額をお願いします。
 同じく、事業規模別の件数、金額を残高ベースでお願いします。
 また、同じく、事業規模別の件数、金額を実行ベースでお願いします。
 次に、開業以降の債務超過企業、赤字企業への融資、保証実績を残高ベースでお願いします。
 また、預金規模別の預金者の件数、割合、金額をお願いします。
 そして最後に、融資実行先における無担保・無保証融資の実績の推移をお願いします。
 また、二十年度以降は四半期ごとにお願いします。
 以上です。

○清水委員 三点お願いいたします。
 預金規模別預金者件数、割合、金額をお願いします。
 有価証券残高と、その内訳の推移をお願いいたします。
 融資、保証、信託等、取り扱ってきたすべてのメニュー別の実績の内訳をお願いいたします。
 以上です。

○西岡委員長 ただいま佐藤委員、清水委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
 以上で産業労働局関係を終わります。

○西岡委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第七十三号議案、第七十四号議案、第百一号議案、平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、経済・港湾委員会所管分及び第百五号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 第七十三号議案、第七十四号議案、第百一号議案、平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、経済・港湾委員会所管分及び第百五号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○西岡委員長 異議なしと認めます。よって、第七十三号議案、第七十四号議案、第百一号議案、平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、経済・港湾委員会所管分及び第百五号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時二十三分散会

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