経済・港湾委員会速記録第五号

平成二十二年三月十六日(火曜日)
第五委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長小沢 昌也君
副委員長高木 けい君
副委員長増子 博樹君
理事伊藤 ゆう君
理事高倉 良生君
理事鈴木あきまさ君
田中  健君
伊藤 興一君
笹本ひさし君
山崎 一輝君
三宅 茂樹君
佐藤 広典君
清水ひで子君
鈴木貫太郎君

 欠席委員 なし

 出席説明員
中央卸売市場市場長岡田  至君
管理部長後藤  明君
事業部長大橋 健治君
新市場担当部長野口 一紀君
新市場建設調整担当部長宮良  眞君
参事大朏 秀次君
参事横山  宏君
参事砂川 俊雄君
参事黒川  亨君
 委員外の出席者
参考人
東京都水産物卸売業者協会会長伊藤 裕康君
東京魚市場卸協同組合理事長伊藤 宏之君
東京魚商業協同組合理事長大武  勇君
東京魚市場買参協同組合理事長二村 貞雄君
東京シティ青果株式会社代表取締役社長福重 憲二君
築地本場青果卸売協同組合理事長大澤 誠司君
築地東京青果物商業協同組合理事長泉 未紀夫君
築地市場関連事業者等協議会会長西念 晃司君

本日の会議に付した事件
 中央卸売市場関係
予算の調査(参考人からの意見聴取)
・第二十号議案 平成二十二年度東京都中央卸売市場会計予算
報告事項(説明)
・豊洲新市場予定地の汚染物質処理に関する実験の中間報告について

○小沢委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は三十二名でありますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小沢委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○小沢委員長 初めに、予算の調査について申し上げます。
 平成二十二年度予算は予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十二年三月十五日
東京都議会議長 田中  良
経済・港湾委員長 小沢 昌也殿
予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月十五日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月十九日(金)午後五時

(別紙1)
経済・港湾委員会
第一号議案 平成二十二年度東京都一般会計予算中
歳出
繰越明許費
債務負担行為  経済・港湾委員会所管分
第七号議案   平成二十二年度東京都中小企業設備導入等資金会計予算
第八号議案   平成二十二年度東京都農業改良資金助成会計予算
第九号議案   平成二十二年度東京都林業・木材産業改善資金助成会計予算
第十号議案   平成二十二年度東京都沿岸漁業改善資金助成会計予算
第十一号議案  平成二十二年度東京都と場会計予算
第二十号議案  平成二十二年度東京都中央卸売市場会計予算
第二十二号議案 平成二十二年度東京都臨海地域開発事業会計予算
第二十三号議案 平成二十二年度東京都港湾事業会計予算

(別紙2省略)

○小沢委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、中央卸売市場関係の予算の調査及び報告事項の聴取を行います。
 これより中央卸売市場関係に入ります。
 初めに、予算の調査を行います。
 第二十号議案を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに参考人からの意見聴取を行います。
 過日の委員会で理事会にご一任いただきました参考人招致の詳細につきましては、お手元配布の実施要領及び質問時間の取り扱いに関する申し合わせのとおり行うことといたしました。ご了承願います。
 なお、出席依頼をいたしました参考人のうち、齋藤隆さん、山崎治雄さん、中山義活さん及び小槻義夫さんにつきましては、議長あて欠席する旨の回答がありました。ご了承願います。
 それでは、参考人の方々をご紹介いたします。向かって左から、東京都水産物卸売業者協会会長の伊藤裕康さんです。東京魚市場卸協同組合理事長の伊藤宏之さんです。東京魚商業協同組合理事長の大武勇さんです。東京魚市場買参協同組合理事長の二村貞雄さんです。東京シティ青果株式会社代表取締役社長の福重憲二さんです。築地本場青果卸売協同組合理事長の大澤誠司さんです。築地東京青果物商業協同組合理事長の泉未紀夫さんです。築地市場関連事業者等協議会会長の西念晃司さんでございます。
 本日はご多忙のところ委員会にご出席いただきまして、まことにありがとうございます。委員会を代表いたしまして御礼申し上げます。
 なお、意見聴取の進め方でございますが、まず、伊藤裕康参考人、伊藤宏之参考人、泉未紀夫参考人の順序でご意見をお伺いいたします。
 次に、参考人の方々に対しまして、委員から質疑を行います。
 それでは、伊藤裕康参考人のご意見をお伺いいたします。発言席にご移動を願います。
 なお、伊藤参考人には、ご着席のままご発言していただきたいと思います。ご了承願います。
 それではよろしくお願いいたします。

○伊藤(裕)参考人 それでは、ただいまご指名いただきました伊藤裕康でございます。私は、水産の卸の各社の代表をしておりますし、また、市場にございます新市場建設推進協議会の会長もさせていただいております。
 私がきょう申し上げたいことは、前回もここで申し上げたのでございますが、築地市場は、現在、大変に老朽化しております。これは、設備の面でもそうでございますし、また一方、建設当初から既に七十数年を経ている関係もございまして、設計の思想そのものが現在と合わなくなっていると。一番大きく違いますのは、設計したときには、市場に入ってくる荷物が、貨車輸送が主体であったと。それが現在では、大半のものが、圧倒的多数が自動車で入ってきていると。もうここだけでも完全に違うんです。
 そういうことを私ども、いろんな形で、東京都さんにもいろいろご苦労願って、いろいろ建てかえをしたり、補修をしたりしながら、現在、だましだましこの市場を使っておるわけでございますけれども、この市場の中で働く人たち、総勢約一万二千人ぐらいの人たちがここで働いているわけでございますけれども、皆さんの不断の注意によって、今の食品の安心・安全なり鮮度なりが何とか保たれているという状態でございまして、私どもも全く不安でならないという状態でございます。
 車の動き一つ、動線一つをとっても、建てかえ建てかえで、通路が十分にとりづらいという状態で、効率的には大変非効率でございますし、また、温度管理の面でも非常におくれていると。やっと一部をそれぞれに、我々の工夫で、そういう設備を補修して設けながら現在やっているという状態でございます。
 我々築地市場が、消費者の方々に、いわゆる生鮮食品を安定して供給していくと。安心・安全な食品を、健康にいいものをお届けしていくという市場の本来の役割を十分に果たせることが非常に難しくなっているというのが現状でございます。
 この市場をどうするのかということを随分以前からやってまいりましたけれども、昭和六十年には、市場全体、業界挙げて、三千五百人の人が集まったという報道がございますけれども、それぐらいの人が全部集まって、みんなで総意で、築地でやろうということで一たん決めたのでございますけれども、それがうまくいかなかったと。いろんな形で計画どおり進まない。二年もかけて計画した、この築地の再整備が失敗に終わったと。どうしても、それぞれの仮設なり、あるいは仮営業なり、そういう部分、あるいは建設をしていく部分においても、建設費が意外に高くついてしまうというふうなこともあり、いろんな点でネックがございまして、この約二十数年間、私どもは、やったんですけれども、うまくいかなくて、結局方針を変えざるを得なかったと。
 御都の方で、新しいところを求めて、今、豊洲という候補地が挙がっておりまして、そこに移るということが、現在、私どもはこれが最善の策であるというふうに思っております。
 その点で、ぜひ、築地市場の移転、そして、新たにそこに新市場を建設して、都民の方々に安心して生鮮食品をきちんとお届けできるような、そういう市場に一日も早く移って、そこで営業をしていくようにしたいというのが私どもの切なる願いでございます。
 以上で私の意見表明にさせていただきます。ありがとうございました。

○小沢委員長 伊藤裕康参考人の発言は終わりました。どうもありがとうございました。
 引き続き、伊藤宏之参考人のご意見をお伺いいたします。発言席にご移動願います。
 なお、伊藤参考人にはご着席のまま発言していただきたいと思いますので、ご了承願います。
 それではよろしくお願いいたします。

○伊藤(宏)参考人 東京魚市場卸協同組合の伊藤でございます。きょうは、参考人としてお呼びいただきました。今後の市場づくりに対して、もし、私の発言が参考になっていただけたらと思って、一生懸命務めさせていただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。
 私が組合の役員になりましたのは、昭和五十一年四月でございます。その後、五十七年に常務理事を拝命し、その後、副理事長を経て、現在、理事長職を十年間務めさせていただいております。
 その間、この市場の移転問題に対しましては、僕の記憶では、最初にまずは現在の大田市場、大井市場への全面移転、この議論から始まって、その後、例えば汐留への仮移転、そして、私ども独自で、これは表面には出ませんでしたけど、二十五年ぐらい前だと記憶いたしますが、晴海への移転、これを東京都議会に大きく陳情をした経緯がございます。その当時は、保坂三蔵さんが政調会長の時代だったと記憶をいたしておりますけど、たしか七名の先生方に応援をいただいて、議会の席へこの問題を提起したこともございます。
 そして、昭和六十年でございましたでしょうか、大田への移転をめぐって、築地本願寺で大集会を開きました。そして、現在地で再整備するということをスローガンに、そこでみんなで意思を諮ったわけでございます。その後、東京都の首脳部会議を経て、現在地再整備が決まりました。ですから、私はそのときから、最終的には平成八年の基本計画の変更まで、ずっと現在地再整備を志してきた一人でございます。
 特に、昭和六十三年に基本計画が決まりましたときに、各業界へ、私はそのときの担当として、その内容の説明に回り、その中身の合意を得るために懸命に努力をした人間でございます。そして、その後、築地市場再開発特別委員会という、組合内の現在地再整備の担当特別委員長として、正確には平成十年までその任に当たっておりました。
 その間に、準備工事すべてにかかわり、基本計画、基本設計、そして、基本設計のその一、その二と、とにかく私どもの夢を大いに語りながら、そして、設計の皆さんとは、私どもの仲卸としての希望を大いに語りながら、いろんな改良をしていただき、都市計画の中でも、高速晴海線でしょうか、あれを市場の地下へ引き込むことの了解を得たり、中央区の区長からは、公園の明け渡し、貸し出しまで認めていただき、いろんなことをやってまいりました。そして、この築地再整備も、最初は人工地盤をつくって、トラベリング工法で、順次、地盤を前へ押し出してつくることから始まり、八工区に分けての再整備、そして最終的には六工区に分けての再整備、ここで最終的な基本設計に入ってきたわけでございます。
 しかし、この工区の分け方というのも、築地市場は、ようかんを切るように、正確に六分の一ずつ区切って解体をできる状況ではないんです。もうインフラが非常に古くて、これをどうやって解明するのか、地下に何が入っているのか、ここを解体したときにその影響がどこへ出るのか、それすらわからない中で、それでも前へ進めようと懸命に努力したのは、でき上がったものに対して夢があったからです。
 その夢というのは、青果、水産一体のあの敷地の中で、何とか工事をしよう、そして、青果さんが上に上がるという中で、面積を出そう、こういう議論の中でやってきたわけでございますけれども、平成八年の基本計画の変更によって、私の夢は全くぼろぼろになってしまいました。
 その間、ローリングによって最後に残る私どもの仲間を救うために、どうやってそれを助けていこうか。そのために、みんなで格差調整金というのを積んで、十億の資金までためたんです。それぞれ拠出した人を明らかにしながら、とりあえず組合で預かる努力もいたしました。しかし、今申し上げたように、六十三年に基本計画が変更になり、そしてその後、東京都から対案が幾つも出されましたけれども、これは六団体がこぞって反対をいたしました。
 また、その間には、平成十年に、あのときは宮城市場長から各団体に対して、意向をまとめろという指示もありまして、その中で私どもの団体は、非常に複雑な数字が出たわけでございます。正確に申し上げると、移転に反対する、現在地で再整備しようという組合員が五六・八%、それから、新天地を求めて移転をしようという答えを出したのが四三・一%。残る一%は態度保留というのが、そのときの全組合員の意向でございました。これは、九〇・九八%の投票率の中で出た答えでございますから、ほとんど全体の意見と見てよろしいかと思います。
 それから、その後の総代会でも、総代数百二十七のうち、有効百十八。うち六十一が現在地再整備、残りの五十七が移転という非常に拮抗した答えの中で、私どもの組合の意向がこのときまとめられていったわけでございます。それで現在に至るわけでございますけれども、経緯、経過についてはそんなことでございます。
 私が、ぜひ皆さんに聞いていただきたいのは、この新しい市場づくりというのは、将来、築地市場をどういうコンセプトを持った市場にするべきか、これがまず最初だと考えております。現在の築地市場は、皆さんもよくご案内のとおり、右肩下がりの状況でございまして、私ども仲卸も、そして、荷受けさんという卸売会社も、ともに非常に今苦しい状況にございます。
 そういう中で、よく市場の中の流通を見直してみますと、お客様の層が変わっております。私は今でも量販対応をいたしておりませんが、その当時、まさに、我が社の一番のよき時代は、料亭さんの栄えた時代、いわゆるバブルの時代といいましょうか、あのときには非常にいい経営ができていたんですけれども、こういう部分のお客様はどんどん現在減っております。さらには、専門小売店の皆さんも、また、専門のおすし屋さん、てんぷら屋さん、こういった業務筋のお客様は、市場の中で占める比率をどんどん減らしております。
 一方において、量販ですとか、あるいは外食産業でありますとか、こういった方々が扱う魚の量というのはどんどんふえております。したがって、将来の築地市場を基幹市場としてとらえていくならば、一番多く市場を経由して流通している対象を明確に絞りながら、しかし、築地の文化をつくり上げた、いわゆる、最初に申し上げたお客様たちのことも考えながら、バランスのとれた市場をつくっていくべきだという発想を持っておりました。その中で、適地を、どこだろうか、こういう議論を推進協議会の中でもしてきたわけでございます。
 したがって、築地市場での再整備の中身が非常に縮小されてくる中で、また、都から示されたいろいろな案が、私どもが受け入れがたい内容であったこと。あるいは将来のその案の中でつくる私どもの働く場所が、今と全く変わらないような状況でしか再整備ができない。こういう状況の中で、先ほど申し上げたようなバランスではありましたけれども、私どもの組合も含めて、都に対して、移転も視野に入れた今後の検討をお願いしたわけでございます。
 そういう中で現在に至っているわけでございまして、これは、その過程の中で、土壌汚染という問題が出てきて、大変な問題に発展をいたしておりますけれども、この問題さえなければ、私どもは、目指す市場づくりができたんではないかというふうに考えております。
 そして、ちなみに、私ども仲卸の立場で、現在の組合員の状況を数字でわかりやすくご説明させていただくならば、昭和六十三年、基本計画ができました時代には、事業所数は一千百ございました。そして、平成二年には一千六十九、三年には一千四十、この段階では、まさに微減でございました。どうにかこうにかみんな頑張っていた時代でございます。これが平成十二年には九百四十四に減り、その後、現在の二十二年では七百四十一に減っているわけでございます。
 したがって、今の築地市場で経営を続けていくならば、これからも急激に、我が組合員、我が仲間は減っていく可能性が非常に強い。それは何なんだろう。これは、組合を預かる私の立場として真剣に考えざるを得ない。もちろん、今までの伝統ある築地で再整備したい気持ちはだれも持っております。しかし、この状況を打開するためには、一日も早く結論を出して、行方を明確にして、明確になったならば、私の立場で東京都に対して、私ども組合員の今後の行方を確認しながら、セーフティーネットの内容について、ぜひとも交渉に入りたい、こういう気持ちを持っております。
 したがって、まさにこの急激に私どもの仲間が減っていく現在をにらむならば、一日も早い結論を出していただかなければ、とても救いようがないことになってしまう。これは、私は現在、強く感じている部分でございます。
 築地市場の文化、築地ブランド、これは、水産が核にはなっていると思いますが、青果関連挙げてつくり上げたものだと私は思っております。市場の歴史は、江戸開府の歴史と同じ四百年でございます。日本橋に市場ができた四百年前から、その後、芝浦を経て築地に移るまでの経過の中で積み上げたものが築地ブランドでございます。築地七十年の歴史でつくり上げたものだけではないということもぜひ申し上げておきたい。
 それから、水産、青果、これが一体となってお客様の利便性を図り、そして、今の文化をつくり上げた。ですから、機能を二つ持つような市場は、私にはとても考えられる問題ではございません。こういった市場を今後ともみんなでつくり上げて、そして、お客様のニーズに合う、そして現在もいろいろと議論をされております中央卸売市場の再編の問題、これについても、物流の効率化を図っていくためには、やはり拠点市場、基幹市場、これを核にして、周辺衛星市場に物流を分散させていく、これが水産の基幹市場たる、最たる姿ではないだろうか。そういうふうにも考えております。
 したがって、今後の市場については、先ほど申し上げたように、現在、主力を受け持つお客様、そして、今までの文化を築き、市場を支えてくれたお客様、また、それぞれにかかわっている私ども仲卸、これがこれからもきちっと生きていける市場、これをぜひともつくらせていただきたいというふうに考える次第でございます。
 前にも申し上げましたけれども、私自体、量販対応をいたしておりませんので、非常に今苦しい経営をいたしております。そして、川下のお客様からは、いろいろな一次加工も含めた、魚の付加価値をつけることを要求されております。今の築地市場でこの機能を果たそうといたしますと、非常に衛生上問題がたくさんございます。そして、それを満たせなければ、やはり市場外の流通に流れるという傾向も明確に見えているのが昨今でございます。
 そして、今の市場の老朽化、これは、先ほど伊藤会長もおっしゃっておりましたけれども、今の物流機能に全然合っていなくなっております。したがって、一日も早くお客様が求める市場をつくり、今、築地市場に来ていただけなかった大型のお客様も市場に招致をし、さらに、情報の受発信のもとに市場を整備していく。そして、先ほども申し上げましたけれども、卸、仲卸がいずれもいい状況でない、その中で市場を支えているのは、この二つが中核であらざるを得ません。したがって、今後とも卸さんとは、前向きの中で大いに議論をして、そして、いい方向に行くべく、これはもう歯にきぬを着せずに十分に議論をしていきたいというふうに思っております。
 幸いにして、先ほど発言をされました卸の伊藤さんとは、いい関係の中でしょっちゅうけんかをいたしておりますので、これからもその状況を保ちながら、どちらが勝つのではなく、両方で支え合える市場をつくっていかなければいけないというふうに考えております。まさに、これが豊洲なんでしょうか、わかりませんが、しかし、今、少なくともその条件を満たせる市場は豊洲しかないと思いますし、六団体が、五つある候補地の中から選んだのも豊洲でございます。
 土壌汚染問題については、国の法律に照らして処置をしているわけでございます。それを、都議会の方も、その法律に合わせて、恐らく環境についてのいろいろな法律を認識なさっていらっしゃると思うんですが、それに沿って答えを出そうとしているわけですから、その答えがきちっと出たときには、私は、東京都に、これで安全だという安全宣言をぜひしていただきたい。そして、それをもって、私どもは、安心して働ける土壌改良を切に求めることでございます。
 これさえ片がつけば、私どものこれから前へ進める計画を--今、非常に停滞しちゃっておりますから。休んでいる暇なんかないんです。一刻も早い新市場の設計に入らせていただきたいと思いまして、きょうは、切にこの会でその件をお願いいたしまして、私の発言とさせていただきます。
 長くなりましたけれども、ご清聴ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

○小沢委員長 伊藤宏之参考人の発言は終わりました。どうもありがとうございました。参考人席にお戻りください。
 引き続き、泉未紀夫参考人のご意見をお伺いいたします。発言席にご移動願います。
 なお、泉参考人にはご着席のままご発言していただきますので、ご了承願います。
 それではよろしくお願いいたします。

○泉参考人 ただいまご紹介いただきました、青果の泉と申します。私も自己紹介を簡単にした上で意見を申し述べさせていただきたいと存じます。
 私も、昭和五十三年より、この組合の理事として、築地の将来問題にかかわってまいりました。そして、六十一年、理事長を拝命して以来今日まで二十四年に及ぶ期間、この築地の将来問題に取り組んでまいりました。その間、先ほど伊藤理事長がおっしゃられた大井問題、これも青果にとっては大変重大な問題でございましたが、残念ながら、青果内部で本格的議論に入る前に、当時の、現在シティ青果の前身であります東京中央青果、東京築地青果の代表者二名が、東京都及び農水省に、移転をしないと。全く仲卸、小売と相談をする前に申し入れてしまいまして、青果というのはご承知のように、百姓みたいなものですから、村の中を大事にしたいということで、卸さんが行かないというなら仕方あるまいということで、実は一切議論を正式にしないまま、大井を断念と。もちろん茶話程度の話はずっとしておりましたけれども、正式にはしないまま断念をいたした経緯がございます。
 個人的には、私は大井市場への移転を目指していた一人でございます。そして、私が六十一年に理事長を拝命した途端に、今度は現在地再整備だけの委員会が、昭和六十一年四月に築地市場再整備推進委員会という形で開かれました。私、これが開かれる前に、当時の村山市場長に、これは個人的にですが、現在地だけですか、ほかの選択肢は考えないんでしょうかと伺いましたけれども、現在地以外は検討の対象になりませんと、これは明確にお断りをされました。
 この後の話は、両伊藤さんから既にるるお話がありますので、私はなるべくダブらないようにいたしますが、一つは、なぜ失敗したかという一番大きなもとの原因があるわけで、当時私は三十六歳でございました。業界のお歴々や行政の偉い方の前で、今のようにはとてもしゃべれない。信じられないでしょうけれども、それぐらい上がっておりましたし、思う存分物がいえなかった。
 何をいいたかったかと申しますと、当時の議論はですね、ここを聞いていただきたいんです、工期を短く、現在の営業に影響を小さく、地下を十分に利用して、動線をしっかりとって。できるでしょうか。だれが考えても、これは二律背反なんですね。工期を短くするということは、いってしまえば、一遍に壊して建ててしまえば一番早いわけです。しかし、これは現在の営業に大変な影響がある。
 逆に、営業に対する影響を小さくするということは、工区をうんと小さくするわけですから、工期は大変長くなる。こんな当たり前のことが、私はもちろんそこでいわなければいけなかったんですが、やはり業界の兄貴分の水産の皆さんに向かって、そんなことはとてもいえなかったと。ですから、このことについては、私自身は、平成八年に、業界報道機関であります日刊食料新聞に、自分の反省を込めて、一文掲載をさせていただきました。
 こうした二律背反を引きずったままずっとやってまいりました。当然ながら、平面積がふえない、種地がない中でいたすわけで、動線をとるということは、当然、周回道路とか、先ほど伊藤会長がおっしゃられたトラック動線がもともとない市場ですから、新たに設ける。当然ながら、卸売も仲卸売場は小さくなります。そこで、伊藤会長の前任者であられます加藤会長から、青果は二階に上がってくれないかと。そのことでお互い面積ふやそうじゃないかというお申し出をいただきまして、青果部内で激しい議論をいたしました。当然、二階に上がるということは、商売がまだあのころは右肩上がりでしたから、伸びたら地盤から落っこっちゃうじゃないかと、そういうやゆをするような議論までありまして、実際には、青果部内は真っ二つに割れた状態でございました。
 しかし、築地の灯を、築地の再整備の灯を青果の手で消すわけにいかない。何とかしようということで、仲卸全店集会等--当時、まだ私、青果連合事業協会の会長もあわせて務めておりました関係上、説明会をして、それこそ怒号が飛び交う中、私も若うございましたから、やじに思わずこぶしを振り上げるような場面があったりして、乱闘寸前までの話し合いの中で執行部一任を取りつけまして、とにかく上がろうと。その、とにかく上がろうを決めた最大の理由は、あの再整備は、水産物部エリアのローリング工事で、全部でき上がった市場棟の上に、青果は一階乗るだけと、こういう手順だったわけです。ですから、あるいは半分以上あったかもしれない反対の方を押し切って、二階に上がるという決断ができたわけで、後に触れますが、今回幾つか出てきた案を考えますと、何か二十一世紀PTの案によると、青果は全部二階となっておるようですけれども、とても、ローリングのエリアに入り、あるいは一部晴海に行くという前提がついて、だれが二階に上がるのかと。ましてや、もう商売が右肩下がりになっているわけですから、それは無理です。これは議論の余地がありません。
 そういう形で進んで、せっかく二階に上がりました。この間、当然ながら二階に上がるということは、四十トン近い満載の車を、スロープから、人工地盤の、二階の地盤を走らせなきゃいけないわけですから、当時、私の記憶によれば、一・五メータースクエアの柱を百二十八本市場棟に立てるという、物すごい市場をつくる計画をしていたわけです。そうでないと、青果の搬入車両が上がれないと。あるいは、搬出車両がスロープを、緩い勾配でおりられないと。そんなことで、非常に大きな躯体をつくらなければいけないという計画であったわけです。
 ただ、今申し上げれば、当時の青果の卸、仲卸、小売の我々代表が、もう一つだけ二階に上がるときに決め事をしておりました。このローリング工事は、第一工区、仮移転が無事できて、そして仮囲いができたら、ひょっとすると、二十年、三十年、もっと長いかもしれないけど、行政工事は進むだろうと。その場合はあきらめて二階に上がろうと。ただし、第一工区の仮移転も仮囲いもできなければ、恐らくこの築地市場のローリング工事はできない。その場合は、別な方法を考えざるを得ないときが来るであろうということが暗黙の了解の中で二階に上がったわけです。
 思ったとおり、平成八年に、やはり業界調整がいろいろできずにとんざいたしました。できなかった理由は簡単でございまして、だれが先に犠牲になるか、だれが一番最後まで現在の施設に残るか、さらに、当時はだれが二回も仮移転をしなきゃいけないかと、この三つがありまして、この利害は全く調整がつかなかった。
 ということは、これは現在でも全く同じことでありまして、当時、そして、この再整備案がとんざしてもとに戻ったわけです。水産は水産、青果は青果のエリアでもう一度現在地再整備。これは冷静に聞いていただくと、昭和六十一年にただ戻っただけなんです。当時も、六十一年もやってだめで、青果は二階に上がってくれ。やってだめで、おりて、また同じ議論を繰り返しました。
 その中で我々は、真っ先に、これは移転も同時に検討しなければ大変なことになるぞということで、青果は連合事業協会が一致しまして、移転も検討の範囲に入れてほしいという要望書を市場長あてにお出しをして、物議を醸したことは私もよく覚えております。結果、平成十年という非常に重大な年を迎えまして、この年にいよいよ現在地再整備から移転へと方向を切っていったわけです。
 そこで、私どもは、なぜこういうふうな移転を決めたかといいますと、私の組合のことだけを申し上げれば、平成十年の十月二十八日、私どもの組合は、総代制をとっておりますので、組合員総会というのは、ただの一度も設立以来開いたことはございません。このときだけは全員の総会を開催いたしまして、もちろん当時七百人からおった組合員ですから、全員集まることはできないので、出席できない方については、不在者投票という形で、封をして、すべて記名投票で、この移転についての賛否を問いました。
 当日は、報道機関公開の場で、封したものはその場に置きまして、その日に投票していただいたものと同時に開票いたしまして、結果、八〇・二%という賛成をいただいて、進んでまいったわけです。
 しかし、このとき私は、二〇%近い方の反対、もしくは意味がわからないという組合員がいる以上は、一人でも多く、この方たちに理解をしていただくように、情報をなるべく流して進んでいきたいというごあいさつをしたことはよく覚えております。私どもの組合は、ビデオ情報提供事業ということをしておりまして、独自のビデオ情報を毎日、組合に事務所で流しておる関係で、必要に応じて、私自身がカメラの前に座って、情報を流すということを繰り返してまいりました。
 そうこうしているうちにこの汚染問題が起こったわけで、私どもにとってはまさに青天のへきれきで、市場は、いってみれば、移転の歴史といって過言ではないと思っております。また、私自身は業界では若い方ですが、幸か不幸か父親が偉かったおかげで、皆さんご承知のパリのレ・アール市場、これは数百年の歴史をもってランジスへ移っています。ロンドンのコベントガーデン市場、これもニューコベントガーデン市場に移っています。そして、ニューヨークのワシントン市場がハンツポイントに移っています。どれも中心の、都市の真ん中にあった市場が、十五キロから二十五キロぐらい外へ出ている歴史でございます。私は、そのビフォー、アフター、両方見ることができた数少ない業界人だと思っております。
 そして、この移転に際して、いろいろな途中経過はございましたけれども、決して最善の選択だったとは思っておりませんが、最後の選択だと思って豊洲にかけてまいりました。ところが、この汚染問題で、我々の夢を語る機会も奪われ、そして、移転について、世間に対して物をいう機会も奪われて、ただただ汚染がいいか悪いか、きれいになったのかどうかということだけに議論が終始してまいりました。
 私、大変口幅ったいいい方をして、都民の選良たる先生方に、何だこいつはと怒られるのを覚悟で申し上げますが、これだけ一つの業界の中で意見が割れて、難しい状況に立ち至っている。現に神田市場という至近な例もあったわけです。このときに、なぜ都議会の先生方のうち一部の方が、一部の方たちの話だけを聞いて議場で議論をされているのか、私には理解ができません。多分、きょう、私だけではなく、ここにいる団体、青果はもちろんですが、水産の方たちでも、恐らく民主党の先生方からご下問を受けたり、ヒアリングを受けたり、あるいはどうなんだと声をかけられたことは一度もございません。我々の意見を全く聞かないまま、東京都議会という大変な議場の中でこの問題が議論されたことについては、正直、まことに憤っております。
 本来、業界がもめているのであれば、議員先生方が、この業界のもめ事を丸くおさめて、そして、都民のために、市場という一日も休めない社会的な公器を維持管理していただくのが仕事だと考えておるんです。きょうはせっかくの機会なんで、大変生意気なことを申し上げておりますけれども、むしろこの業界をさらに割るようなことをされていては、我々は業界であると同時に、一都民でありますから、やはり本来の都議会の機能というのを信じたいと思っています。ですから、あえて生意気をいっても、きっとおしかりなく、まあ、しようがない、あいつはばかだからいったんだろうとお許しをいただけるつもりで申し上げております。
 どうかそういう点を考慮していただいて、きょうも正直なところ、各紙の朝刊を見て唖然といたしました。我々が参考人招致を受けるその日に、どうしてあのような記事が躍るんだろうか。もう既に予算を修正する準備をされている。一体何を根拠に、我々のどういう思い入れを聞いていただいた上でそういうことをご準備されているのか、全く理解がつきませんでした。
 一方で、東京都の汚染処理について疑問があるとおっしゃる先生方が、我々都民の目から見たら、議員の先生のお仕事として、果たしてこれでよろしいのかという疑問を正直申し上げざるを得ません。
 どうか我々も、私も三十六から還暦になるまで、ついにくいが一本も入れられないで、正直悔いの塊だという駄じゃれをいっております。私どもはだれ一人として、築地を去りたくて去る者は一人もおりません。しかし、選択が一つ減り、二つ減り、とうとう残った唯一の選択まで、突然汚染という形で奪われて、我々が積み上げた夢を全部崩されるということはたまらないことです。
 そして、私もこの年ですから、次の市場を、私の市場として使うのではなくて、次の世代にしっかりビジネスチャンスを生かしてもらうステージとして残したいんです。今は確かに、市場は元気がありません。ですが、我々は次の世代に、存分におれたちを越していけというステージをつくる義務があるんです。
 どうか、東京都が行う実証実験事業がまだ終わっていない今日、最後までやっていただいて、すべてやり尽くしてだめならばあきらめます。しかし、それもないまま、中途で、予算という形でこの事業を中断されることは、何ともはや、我々耐えられない事態に陥ることになります。そして、次の世代にわびのしようがないんです。
 長く延びたことは、決して都議会のせいでも、東京都のせいでもなくて、これは業界自身の責任だと私は思っておりますし、一番長い私が、一番責任が重いと思っております。そういう意味で、どうか先生方には、予算の修正ということでなくて、予算をきちんとつけていただいて、最後まで見きわめた上で、この豊洲問題についての賛否というか、合否というか、結論を出していただくことを切にお願いしまして、私の意見とさせていただきます。ありがとうございました。

○小沢委員長 泉未紀夫参考人の発言は終わりました。どうもありがとうございました。
 次に、参考人の方々に対する質疑を行います。
 なお、参考人の方々に申し上げます。答弁をする際は、手を挙げて、委員長の許可を得てから発言席で発言していただきますようお願いいたします。
 それでは、発言を願います。

○増子委員 民主党の増子博樹でございます。
 きょうは、市場のトップの皆様にお集まりをいただきまして、本当にありがとうございます。皆様でなければ教えていただけないようなことを、短時間ですが、少しお伺いをさせていただければありがたいと思っております。
 今、一日も早く豊洲へと、一日も早く結論を出していくよう明確にというお話もございました。私たちも都議選で、マニフェストで、豊洲の移転予定地の安全性が確認されていない、あるいは、関係者の合意も得られていないということを理由に、強引な移転に反対しますということを掲げさせていただきました。
 ただ、私たちはやみくもに政治的な争点にしようと思っているわけでもありませんし、特に関係者の合意については、汚染が大きな問題になる以前から申し上げてきたことでございます。
 今、多くの都民の皆さんが、いろんな意味で、マスコミ等でも新聞などによる世論調査もあります。そういった中で、多くの都民がまだまだ賛成というところにはいっていないという中で、そして、市場関係者の中でも異を唱えていらっしゃる方が少なくない--私たちの考えですが、少なくないという中で、なぜもう一度皆さんが合意できるようなところへいけないのかということを申し上げてまいりました。
 私たちも、既に半年以上も前から、ぜひそのための検討機関を速やかにつくってもらいたいということで求めてまいりましたけれど、これまで、この予算のところまで本当に具体的な動きが何もなかったというのが東京都側のスタンスというようなことでございます。
 先日、環状二号線の議論もさせていただきましたけれど、あれも去年の夏ぐらいから、私たちもそういったことも検討した方がいい、まず調査をした方がいいということで可能性のお話も申し上げたんですけれど、結局、土壇場になるまでほとんど何の議論もなかったというようなことでございます。
 それで、早速お伺いしたいと思いますが、まず水産仲卸の伊藤宏之さんにお伺いをさせていただきたいと思いますが、東京都は、しばしば水産仲卸は移転の可否について意見が分かれているということでご答弁をされていらっしゃいます。
 今までも、比喩ですけれど、五・五と〇・五みたいないい方があるものの、その〇・五はもしかしたら水産仲卸さんのことなのかもしれませんけれど、そういった意味で、先ほどもお話に出てまいりました、かつて組織として現在地再整備を機関決定されたというお話がございましたが、これについては、現在も組織決定として生きているというふうに思ってよろしいんでしょうか。

○伊藤(宏)参考人 お答えをいたします。
 先ほど私が申し上げましたように、僅差ではございましたけれども、平成十年に意向調査をいたしました結果は、そのとおりでございます。
 それ以降、変更のための意向調査、あるいは、総代会での決をとった経緯がございませんので、そのまま今でも引きずっているというふうに私も認識をいたしております。

○増子委員 ありがとうございます。
 今でも機関決定としては生きているというふうに確認をさせていただくことができました。
 なお、先日、新市場建設推進協議会主催のパネルディスカッションがあったというふうにお聞きをしておりますけれど、この協議会には水産仲卸さん自体は加盟をしておられなかったんですかね、組織としては。

○伊藤(宏)参考人 組合としてですか。

○増子委員 組合としては。個人としてはということなのかわかりませんが、仲卸さんの伊藤さんもこのパネルディスカッションには参加をされたんでしょうか。
 それと、会場に集まった方が、報道だと二百七十人くらいというような報道がありましたけれど、水産仲卸の関係者の方がどのぐらい参加をされたのか、報告を受けているのか、承知しているのか、わかればぜひ教えてください。

○伊藤(宏)参考人 お答えをいたします。
 私は、パネルディスカッションには参加をいたしておりません。それから、傍聴もいたしておりません。それは、微妙な関係の中で、私自身がみずからを律したというふうにお考えいただいてよろしいかと思います。
 したがって、仲卸が何名参加していたかは、私は存じておりません。
 以上です。

○増子委員 ありがとうございます。
 今、仲卸さんの数が七百四十一とおっしゃいましたか。

○伊藤(宏)参考人 現在です。

○増子委員 現在が七百四十一と。私たちが聞いた七百六十という数字までは公表されておったので、聞いておったのですが、その中では余り参加されなかったというようなことも漏れ聞いております。
 そういう意味で、昨年の二月二十一日に理事長選挙がありましたときに、伊藤さんが、意向調査をするなら全組合員を対象に現状を正しく伝える説明を行わなければならないというお話をされていたというふうに思いますけれど、水産仲卸の方々の中で、現時点においては、やはり今でも移転反対という方がかなりの割合で多いのではないかというふうに私たちは感じております。
 先日も、予算委員会でも、正確な数は私たちも知っているわけじゃないので、感じているといういい方をさせていただきましたが、そういった組合員の方の意向について、どのように感じておられるのか。
 また、意向調査について、今後どのようにお考えなのかをあわせて伺えればありがたいと思います。

○伊藤(宏)参考人 お答えいたします。
 たしか理事長選のときに、そのようなことを報道陣の皆さんの前で、私、申し上げました。自分でも明確に覚えております。
 そして、その説明会をするためには、まずその前に意向調査をするためには、私どもの組合員がほぼ統一した認識を持った上でないと有効な意向調査にはならないと私は常に考えております。
 そして、特に、豊洲がいいのか、築地がいいのかといえば、私も築地がいいと答えます。築地でできるのか、ここが大事なところなんですね。
 ですから、その案が明確に出ていない中で、私が組合員に対して、この意向調査のもとになる説明会をすることは不可能でございます。
 そして、今回、案が出たのでございますけれども、あれは私も仄聞をしたという位置づけにしております。なぜならば、組合に設置されております新市場建設特別委員会で、何のそれに対する提案もございませんので、組合として受け取るわけにはまいりません。
 したがって、今後とも、この意向調査に結びつけるためには、築地でやればどうなるのか、仮移転をするのか、そこで従来どおりの形でローリングでやるのか、そして期間はどのくらいかかるのか、経費はどのくらいかかるのか、それが将来、減価償却として私どもの施設使用料にどのようにはね返ってくるのか。あるいは、その前に、今回の豊洲でも適用された土壌対策法の調査は築地でもやらざるを得ないのか。いろんな問題を明確にせざるを得ないわけで、これが出たときに初めて組合員さんの前に明確に説明をし、そして真意を問う、これが私の務めだと考えております。
 したがって、現在、まだその時期に至ってないと考えているのが私の考えでございます。
 以上です。

○増子委員 ありがとうございます。
 水産仲卸の方々からは、先ほど来出ている土壌汚染以外にもいろんな不安の声を聞くこともございます。
 例えば、豊洲移転を契機に競りの機能がないがしろにされちゃうんじゃないかとか、業者の数も大幅に減らされちゃうんじゃないかとか、そういったさまざまな不安があると思います。
 例えば、農林水産省に設置されています卸売市場の将来方向に関する研究会の中で、平成二十一年の十月三十日に行われた第二回の中で、伊藤宏之さんは、卸、仲卸の一体化ということをおっしゃっておられています。このことに対して、ほかの委員から、一体化というのは一つの会社でやることですかというようなたしか質問をされて、そのとおりだとお答えになっておられるというふうに認識をいたしております。
 そこで伺いたいんですけれど、伊藤さんのおっしゃる卸と仲卸の一体化ということは、どういった内容のことなのか。今やりとりの中にあった一つの会社でやるということなのか。また、卸と仲卸の一体化ということが組合の中で議論をされているのか。また、そのことを豊洲の新市場で何か具体化していかれるのか、そういったこともあわせてお話を伺えればと思います。

○伊藤(宏)参考人 お答えをいたします。
 一体化の前に、豊洲に移転をするときに競りが形骸化されないか、あるいは、取引が全く乱れてしまわないか、あるいは、組合員が移転するときに数が大幅に減るのではないか、こういう議論がございました。
 私は、先ほど自分の意見を述べさせていただいたときにも申し上げたとおり、決して競り機能というものが豊洲へ行くことによってなくなるとは思っておりません。
 ただ、お客様のニーズは競りがすべてではないと思っておりますので、現在の築地でも取引開始時刻は午前一時からやっております。そんな中で、いろんな取引が現在も行われているわけでございますから、当然、豊洲でもさらに時代に合った取引ルールというものがつくられなければいけないのではないかというふうに思います。
 ただし、きちっとしたすみ分けですね、私どもの仲卸の最大の機能は評価機能でございます。それを発揮するべく、競りというものは魚一匹ずつ価値観を確認する意味で、そういう高価な魚については今後とも競りを完全に維持をしていきたい、この考えは変わっておりません。
 それから、農水省のことについて、今お尋ねでございます。農水省のあの会議の位置づけは、それぞれ自由な意見をいっていいということが前提となっております。私は、全国連の会長という立場で出席をいたしておりますけれども、その中での発言でございます。
 そして、一体化という言葉の意味は、先ほど私の発言の中でも申し上げたと思いますが、市場そのものが市場外流通に押されている現在、市場流通を復活させるためには、卸、仲卸が懐を開いて、本音で話し合わなければいけない。お互いの職域を荒らすようなことがあってはいけない。
 両輪であるという以上は、両者が対等に市場の中で議論をしていかなければいけない。その中で、入り口、出口を預かる職能というのがあるはずでございます。これをきちっとわきまえた市場、それが一体化だろうという意味でございます。
 それから、情報の伝達については、川上情報は卸さんがかなり多く、ほとんどの部分を持っておられます。消費者情報というのは、現在では卸さんも一生懸命手がけておられるようですが、これは仲卸の職能だと自覚いたしております。
 これを、両方を一体化させて、市場の機能をもっと上げなければ、お客様に対していい、歓迎される市場はできないという考えのもとでそのような発言をいたしました。
 以上でございます。

○増子委員 ありがとうございました。
 それでは、伊藤裕康さんにお伺いをさせていただきたいと思いますが、今の卸売市場の将来方向に関する研究会の中で、伊藤裕康さんもご出席をされていらっしゃいまして、第十回の中で、業界誌にも大きく取り上げられたというふうにお聞きをしておりますが、議事録概要を拝見しますと、水産関係では仲卸の数が多過ぎる。これでは業者間の過当競争が激し過ぎて、自然淘汰を待つしかないのが現状だと。市場を活性化させるためには、仲卸だけでなく、卸も市場も数を整理する必要があるというふうにされていらっしゃいまして、開設者任せでなく、国にも力をかしてほしいということをおっしゃっておられたと思いますが、こういった発言があるのを知って、豊洲移転に合わせて業界が整理されちゃうんじゃないかというようなご心配も水産仲卸の方々から出ているというのも事実だというふうに思っております。
 そこで、伊藤裕康さんの発言の真意と、豊洲新市場での水産仲卸の適正規模ということについて、お考えがあればぜひお聞かせいただきたいと思います。

○伊藤(裕)参考人 お答えいたします。
 先ほど伊藤宏之さんからもお話ございましたように、農林水産省主催の卸売市場の将来方向を検討する研究会というのがあるのは事実でございまして、私も、それから伊藤さんも、それから、さらにお隣にいらっしゃる大武さんも、それぞれ全国団体の代表としてこの研究会の委員に出ております。
 したがって、ここでの話は全国規模のスケールの話でございまして、単体それぞれの市場についての話ではございません。
 それから、もう一つは、この研究会は、題名にもございますように、来年度から十年間にわたって卸売市場をどうしていったらよろしいのかということがテーマでございます。そういうことをめぐってお話し合いをしていくということでございます。
 例えば、端的に今、仲卸さんの数の問題について触れるならば、先ほど伊藤宏之さんからのお話にございましたように、当初、昭和六十三年でございますか、千百あったものが、現在七百四十一というお話、いみじくもございましたけれども、今現在、仲卸さんの数自体は、いわゆる自然淘汰の状態の中で数が減っているというのが現状でございます。まことに痛ましい状態でございまして、私が終始一貫申し上げているのは、これは国としてほっとける問題ではないと。
 私、よくグランドデザインという言葉を使っておるんでございますが、卸売市場というのは全国にどういうふうに配置されて、それぞれがどういう規模で、どういう機能を持った市場がなければいけないのか。また、それぞれの市場において、それぞれの役割と、それから、そこに収容される業者はどういう人たち、そして、それぞれの数はどうなんだということまで、一つのデザインを国として考えていくということが一番大事なんだということを常々申し上げております。
 そして、現在では、ともすると一つの基準を設け、取り扱いの量であるとか、あるいはそれぞれの経営体の経営の指数であるとか、そういうことで線を引いて、ここから下は不適格だと。だから、例えば資格を落とすとか、あるいはいろんな勧告が出てくるとかいうことをしながら、いわゆる市場としての整備をやっているような状態でございますけれども、それではいけないと。
 それから、開設者だけに任せるんじゃなくて、国もこれに、こういう痛みを伴ういろんなことについては、予算の裏づけも持った中で市場の再整備ということをきちんとやっていかなきゃいけないというのが私の持論でございます。
 したがって、今、新市場に向かって、豊洲の市場に向かって仲卸さんの数がどうあるべきかという話をした覚えはございません。
 それから、さらにつけ加えれば、豊洲の新市場の設計に当たっては、今お話のあった伊藤宏之理事長は、豊洲に行きたい希望の仲卸さんについては、全員そこに収容したいということで強力に意見をお出しになっておりまして、現在、東京都さんのもとで引かれている図面の中には、まさに全員がそこへ移れるという状態で設計をするということで話が進められております。私どももまた、それは十分に容認しております。それで当然だと思っております。
 そのことを一つつけ加えまして、決して現在の新しい市場で数を減らすということまで申し上げていることではございませんので、この点だけは誤解のないようにお願いしたいと思います。

○増子委員 ありがとうございました。
 もう三十秒しかないので、同じ会議で、魚商の大武さんから予約相対のお話をされておられるんですが、これの現状と、今後、移転を契機に、さらにこの予約相対が拡大するんじゃないかという懸念もあるというふうなことも伺っておりますが、この予約相対の現状と今後のことについてお話しいただければと思います。
 それで私の質問は終わります。

○大武参考人 では、お答えさせていただきます。
 私ども、買参では余り取引をしておりません。組合では買参権を持っておりまして、一部の組合員が買参権を使いまして取引をさせていただいておりますけれども、よく聞くことは、市場の中で、仲卸さんが朝行ってみると荷が少ないよということがあるんです。
 いわゆる入荷状況の数とか、それから、今お尋ねの時間外取引の中の予約相対ですか、こういうものが公表されてないような話も聞いておりまして、農水の席で発言をさせていただきました。将来は--やはり不透明な部分が現在の取引にもあるんじゃないのかなと、一部ですね。
 そういうことで、いわゆる一つの例としてお話ししますと、サンマの時期になりますと、一番売りやすいサイズ、価格、そういうものの量というものがある程度決まっているわけなんですね。大きいものもあれば、小さいものもある。その中の、一番だれでも欲しいサイズ、それから価格、そういうものが、いわゆる競りの時間になると少ないと。もっとあるはずだったのになという声が、私らが取引をさせていただいている仲卸さんから聞かれるわけです。
 じゃあ、それ、どこ行ったのというと、いわゆる第一回目の予約相対というのが午前一時とかと聞いています。そうすると、それは合法的なものなのかもしれませんけれども、競りの時間にやはりないというのはいかがなものかなと。
 それが、いわゆるそっくりなくなっちゃうようなことも往々にしてあるみたいなんです。だから、それがどのぐらいの量までならいいのかとか、そういうものも、これは私ら、市場の中で業務をやっておりません。我々は、あくまでも仲卸さんを通じての買い出し業務で、外で販売してますので、市場の中のことは詳しいことはわかりません。
 そんな中でも、やはり公平な取引というのが必要じゃないのかなと。それには、将来にはそういう透明性のある市場ということが一番好ましいのかなと、このように思って農水省では発言いたしました。
 以上でございます。

○増子委員 どうもありがとうございました。

○高木委員 自民党の高木でございます。
 きょうは、八名の参考人の皆様方には、大変お忙しい中お越しをいただきましてありがとうございました。
 そして、冒頭に伊藤裕康さん、伊藤宏之さん、そして泉未紀夫さんのお話を聞かせていただいて、大変私たちにとりまして耳の痛いお話もございましたし、私たちは常に姿勢を正して都民の皆さんのご意見をちょうだいしていかなければいけない、改めてそんな気持ちにさせていただきましたし、また、市場関係者の皆さんの、本当に心の底からのお気持ちというのを率直にお聞かせいただいた、そんな気持ちがいたすわけでございます。
 したがって、私から改めて何かをいうことが本当に必要なのかどうかというふうに思いますが、しかしながら、皆さんにせっかく来ていただいておりますし、また、私たちとしてもさらに幾つかお伺いをさせていただきたいこともございますので、ぜひご協力を賜りますようにお願い申し上げたいと思っております。
 実は、先日、お話がありましたけれども、土曜日に、市場の皆さんのパネルディスカッションがございました。私もご無理を申し上げて、ぜひお伺いをさせていただきたいということで末席に入らせていただいて、お話を伺わせていただきました。
 残念だったのは、やはり私たち都議会のこの経済・港湾委員会の中でも、我が自民党の委員しか実はそこには参加をしておりませんで、こういう機会こそ、やはり反対をしている、あるいは意見の違う方のご意見を聞くべきだと、私はそう思わせていただきました。
 私たちも、実は築地二十一世紀プロジェクトの皆さんも参考人招致をさせていただいて、ぜひお話を伺わせていただきたいということで、門戸を閉ざしているわけではなくて、いろんなご意見を聞かせていただいて、この短い時間の限られた中でありますけれども、しっかりと議論をして結論を出していかなければいけない、そういうことを常々思っておりまして、今回も築地二十一世紀プロジェクトの皆さんが参考人招致に応じられないということでご回答いただいたことに、大変残念な思いを実はしているわけであります。
 さて、そこで質問に移らせていただきますが、先ほどもお話がありましたけれども、東卸の組合の決定についてでございます。
 機関決定としては、平成十年に現在地再整備ということで決めさせていただいているというのは生きているというお話がございました。私たちは、この決定をどうとらえるべきかということを常々考えるんですが、実はその前段で、どういう質問によってこの回答を寄せられたのかということが実は大事なんだろうと思っています。
 築地にいたいのか、あるいは豊洲に行きたいのか、そういうふうに聞かれれば、当然住みなれたところにいたいというのは人間のさがだと思いますから、私はその質問の内容を知りませんので、ぜひその決定をされた経緯の中での質問の内容というのを若干聞かせていただけたらありがたいと思います。

○伊藤(宏)参考人 お答えいたします。
 質問の内容というよりも、平成十年、今から十何年前のことでございますから明確には覚えておりませんが、ただ、これだけは、要するに私と前任の理事長と二人が、二日間にわたって講堂で全組合員さんにお集まりいただいて、どちらがいいかという検討をいたしました。
 そのときは、東京都としては現在地再整備が決定の方向でございました。その中での選択を求められて、我が東卸組合としての意思決定をせよという命令があったものですから、それに沿ってお互いの意見を述べ合って、そして、組合員の皆さんの判断を仰いだ結果、投票で決めたというのが、先ほどの私が示した数字でございます。
 その中で、今でもよく覚えている、本当ならばそのときの資料を持ってくれば一番よかったんですが、豊洲がいいという条項、築地がいいという条項、その中で可能性の問題もたくさん入っていました。そのときは、東京ガスさんは全く土地を売る意思がないという前提の中でございました。そういう中で、豊洲へ移転を必要とする私どもは、それでもなおかつ豊洲の可能性を求めるんだという説明をした記憶がございます。
 そのときには土壌汚染はございませんでして、土壌の問題については、埋め立てに関する地盤の問題は議論の的になったと思います。そのほか、公共交通機関がどうだとか、基幹の道路はどうなるんだとか、いろんな想定の中の議論でございまして、築地現在地再整備を主張する方の意見としては、まず豊洲の土地は取得できっこないよというところから始まっておりました。
 まさに先ほど申し上げたように、そのときの比較表を持ってくれば、そのとき議論をした中身のかなりの部分は現在すべてクリアされておりますので、したがって、そのときの議論に今の現実を当てはめるならば、答えは違ったのかもしれません。
 しかし、今、どちらがいいかという議論は、先ほど申し上げましたとおり、現在地での再整備の具体案がない中で比較検討するということは非常に危険だと私は思います。
 したがって、先ほどご答弁させていただいたように、その後、アクションをしておりませんので、そのときの決定が今でも続いているという認識であるというふうにお答え申し上げました。
 以上でございます。

○高木委員 大変よくわかりました。
 続きまして、今、東卸の伊藤さんからお話がありましたので、そのほかの団体の皆さんのご意思を確認させていただきたいと思っています。
 豊洲移転について、各団体の皆さんからご意見をお願いしたいと思います。それぞれ委員長から指名をさせていただきたいと思います。お願いします。

○伊藤(裕)参考人 お答えいたします。
 今、順に、各団体ということでございますので、私は水産の卸の立場で申し上げます。
 水産卸といたしましては、今、築地に関しては移転しかないと。そして、移転先については、現在候補として挙がっている豊洲、ここの安心・安全を確認した上でここに移転したいという気持ち、これは全社一致でございます。
 以上でございます。

○大武参考人 私ども東京魚商業協同組合は、豊洲に移転ということで一致しております。
 私ども、一応の最高決議の機関は総代会でございまして、年に一回行っております。この豊洲新市場の移転に問題が発生いたしましてから、そのたびに賛同を得ておりまして、総代会の賛同を皆さんからいただいております。
 そのほか、日常の実務は常任理事会というものを毎週行っておりまして、この動きは逐一常任理事に報告いたしまして、で、案をつくりまして、理事会に上げております。
 そういうことで、組合全員一致で豊洲に移転というふうに、今、決定をしております。
 以上でございます。

○二村参考人 二村でございます。
 私どもの買参協同組合といいますのは、昭和四十六年の条例改正によって今までの許可制から承認制になったということで、三百何社がございます。
 皆さんご承知のように、狭い市場でございますので、買う買参権は認めますと。ただし、車の置き場所だとか、その他、事務所を置くとか、そういう便宜は図りませんよということで東京都の許可をいただいているんです。
 これは、こちらにございます市場の配置図を見ていただければわかると思うんですけれども、既に地図にはある駐車場、加工場、そういったものができておりました。そういうところに入ってきたものでございますから、今、路上駐車が一番多いのは我々買参協同組合と。
 そして、加工場だとか冷蔵庫は、都内といいましても、市場のすぐそばにあるわけじゃございませんので、そのたびに車をとりに行かなきゃいけない。最近は駐車違反がうるさくなると、一台の車に待たせておいて、携帯電話で、今買ったから入ってこいというような形でお願いするというような団体でございます。
 都の余剰施設が若干できてきましたので、その辺は融通していただいたりはしております。でも、携帯電話のなかったときは本当に大変でございました。一貫して軸がぶれることなく、駐車場問題で、私どもの組合はいつも全面移転ということで決議しております。
 ただ、土壌汚染につきましては、これは、私たちは専門家に任せる以外ないと、そんなふうに思っておりますし、一九七五年ですか、都に勤めておられました墨東病院の院長さんが、六価クロムで告発しました。それで、本人は首になっちゃった。彼は非常に熱心だから、土壌汚染をその当時の技術でもきれいにできるというようなことで、私に一生懸命説明してくれました。
 そんなことがございますので、今の現代科学を信用して、絶対にできると、そういうふうに信用しております。
 以上でございます。

○福重参考人 青果卸の福重でございます。
 当社は、新市場豊洲に移るというようなことが決まって、平成十四年の十月に築地にございました東京中央青果と築地青果が統合いたしまして、これにつきましては、仲卸、買参の皆様方の格別なるご協力によりまして二社が統合いたしました。
 と申しますのは、築地市場と申しますと、はっきりいって魚の水産の方が非常に有名でございますけれども、実を申しますと、新しい市場に行くということになりますと、青果も頑張らないといけないというようなことの中で、平成十四年の十月に、思い切って協力を仰ぎながら統合いたしました。おかげさまで、ここ、全国ナンバーツーの青果の卸でございます。
 そういうようなことで、先ほどからいろいろ話がございますけれども、現状ではなかなか、はっきりいって今の時代の流れに乗った物流もできませんし、そういうようなことで、新しい市場に一刻も早く行きたいというのが青果の卸の希望でございます。
 もちろん土壌汚染が完全に安全だという担保が要因でございますけれども、それでございませんと、皆様方も築地にお越しになって、青果の方にもお越しいただければわかるんでございますけれども、我々、荷受けということで産地からの品物を預かりをするわけでございますけれども、荷受けが百五名体制の中で、毎日天候との勝負でございます。
 雨が降りますと、全国の生産者の汗水垂らした品物はぬれるということで、毎日荷受けが雨や天候を見ながらシートをかぶせないといけないというような、露天商に近いような現状で仕事をしております。
 そういうようなことで、土壌汚染対策をきちっとやって安全が担保されましたら、一刻も早く行きたいというのが青果卸の考え方でございます。
 以上でございます。

○大澤参考人 青果仲卸の大澤でございます。
 私ども青果部では、卸さん、それから、小売買参の方々が先に移転の意思を決定しております。
 そこで、平成十年の十二月に、ぎりぎりだったんですが、私ども、組合が二つございます。そこで全員投票で投票した結果、過半数を超えたということで、両組合の理事会を経まして、連合事業協会の方に、青果も移転に賛成であるということを表明いたしました。
 その我々の意思の中には、やはり産地、出荷者などの川上の大型化や、川下である多様な構造変化を踏まえて、築地市場が二十一世紀にふさわしい総合市場として基幹機能を想定する必要がある。
 生鮮食品が大変大きく変化する中で、物、人、情報、それと安心・安全が集まる市場が必要であるというふうな意思のもとに、現在でも両組合の意思は一に一致しておるわけでございます。
 以上です。

○泉参考人 先ほど申し上げましたとおり、私どもの組合は、全員投票により移転を決定しているものでございます。
 さらに、築地は、私どものほかに四団体ございまして、五団体で買い出し人連合会を結成しておりますが、すべてが豊洲移転で決定をいたしております。
 ただし、これは各員が申し上げているとおり、安全宣言を東京都がしていただく、それは新しい市場がある限り、品質保証という形でしていただく安全宣言だということを前提として、移転に向けておるということを申し添えます。
 以上です。

○西念参考人 築地市場関連事業者等協議会でございます。
 平成十三年十二月に、市場業界全体の総意のもとに豊洲への移転を決定して以来、今日まで、私たちは、移転後の豊洲での事業取り組みはどうあるべきか、この課題について連日協議を継続してきてございます。
 現在も、一日も早く豊洲に移転できることを強く望んでおります。

○高木委員 多分、最後の質問になるんだろうと思いますが、先日、参考人招致を行った際に、山崎治雄参考人から、青果市場だけ移転をするような、そういうプランでもいいではないかというようなお話があったわけであります。
 私たちは、そうではなくて、築地市場は総合市場である。市場機能を維持するためには総合市場でなければならない。そうしたさまざまな機能があってこそ、初めて東京都民一千三百万人、あるいは、東京を首都圏といってもいいんでしょうか、その築地市場、全国も含めてですけれども、役割を果たせる。そういう気持ちで私たちはいます。
 そこで、これは泉参考人にお伺いをいたしますが、総合市場としての機能を守ることの重要性ということについてお伺いをさせていただきます。

○泉参考人 申し上げます。
 もともと青果を晴海にという話は、私もあのとき傍聴人の一人として聞いておりましたが、全く電話一本ない中で、いきなり青果を晴海にと。大変驚きました。
 その前に、山崎参考人のご意見では、みんなが心を一つにしてというフレーズがあったと思いますが、まさに私どもは、二十数年間、兄貴分の水産の皆さんと、弟分の青果と、関連の皆さんが、まさに心を一つにして、ひさしをこう下げて積み上げてきたわけです。
 それは大変な分量のコミュニケーションと、お互いの我慢の上に成り立っているわけで、何の根回しもなく、いきなり青果どこかへ行ってしまえということで、どのように業界調整がされるのか、驚きました。
 それと同時に、総合性の市場だということでございますが、築地市場を朝歩かれますと、多分、多くのマスメディアに露出しているような料理人が、本当に気がつかないまま、え、こんな人がいたという人が大勢歩いております。これは、築地が水産、青果、両方の、特に業務向けの新しい商品、珍しい商品を世に発信してきたこの七十数年間の歴史がなせるわざでございまして、よくわけのわからぬ食文化という言葉がありますが、これは多分、我々の先輩たちが水産、青果ともに集めたあらゆる商品と、それを上手に世に送り出した調理人の人たちがつくった無形文化財だと私は考えております。ですから、せっかく積み上げたものを、もしばらしてしまいますと、二度とこういう形の市場は東京にはできないと。
 特に、私ども、取り組みとして、青果部では卸、仲卸、小売で、略称ルネサンス委員会ということを結成しまして、もう一度業務に強い市場のありようをつくり直そうということで、調理人の方を市場に招いて、彼らに講演をしてもらって、私どもが聞くんですね。そして、彼らを産地へ連れていって、実際に圃場で仕事をしている人たちと触れ合っていただく、こういうことをもうこの数年来やってまいっております。
 また、これは茶飲み話で、きょうご出席の大武理事長と同じ小売ということで、将来、豊洲に行ったら、今は青果は青果、水産は水産の帽子をかぶっていますけど、同じ帽子で市場じゅうどこでも買い回りのできるような共同買参とか、あるいは、場合によれば、あの帽子によるキャッシュレスというようなことまで視野に入れたことを話していこうと。
 まさにこういうことは総合市場であるからこそできるわけですし、また、急にできた総合市場では決してできません。何代にもわたる人と人との交流の中ででき上がったものだと考えていますので、ぜひ築地のこの総合性というものは守ったまま、新市場豊洲へ移転をさせていただきたいと思っております。
 以上です。

○高木委員 ありがとうございました。

○伊藤(興)委員 都議会公明党の伊藤興一でございます。
 まずは、本日はお忙しい中を当経済・港湾委員会にご出席をいただきまして、心より御礼を申し上げる次第でございます。
 また、冒頭の伊藤会長、伊藤理事長、また、泉理事長、そのほかの方々の先ほどの質疑の中でのお話を伺っておりまして、本当に現場の声というか、市場に対する情熱というか、心の底からの言葉を聞けて、本日、こうやって参考人で来ていただいたこと、本当に心よりうれしく思う次第でございます。
 限られた時間でございますので、私の質問はなるべく短く、思いをまたしっかりと語っていただければ、また、そのことを聞かせていただきながら、今後の議会に役立てていきたいというふうに思っております。
 それでは、まず初めに、平成三年から着手をされた築地での再整備についてでありますけれども、このときにも関係者間で、先ほどもお話にありましたけど、本当に長い時間をかけて、手間をかけて、丁寧に検討をされながら、実際に工事に着手したものの、約五年でこれが中断されてしまったということでございます。
 そこで、本日ご参加していただいている参考人の皆様方は、当時の関係者として、この再整備を断念せざるを得なかった理由なんですけれども、そのところをもう少し詳しく教えていただきたいというふうに思います。
 伊藤理事長と、また、青果の泉理事長、お答え願えればと思います。よろしくお願いいたします。

○伊藤(宏)参考人 お答えいたします。
 これは、先ほども申し上げましたが、六十三年につくられました基本計画ですね、これを平成八年の基本計画へ変更までの間、当初示されました基本計画というのは非常に荒っぽいものでございまして、特に私は仲卸でございますから、その売り場の構造等についても、余りにも環境基準、衛生基準、労災基準、すべての基準に当てはめた店舗づくりが示されました。
 それでは、まさに競馬の発走の枠みたいな店舗割りでございまして、店の前にたった二メートルの間隔を置いて柱が立つようなばかな構造でございました、ご無礼ないい方ですが。
 それで、そこから始まって、いろんな議論をいたしまして、例えば二階の構造を物置にするのか、事務所にするのか。事務所の位置づけになったときには、階段の踏み台は何センチ必要なんだ、廊下は何センチ必要なんだ、扉には窓が要るのか要らないのか、そんな議論から始めて、大きくは駐車場の高さの問題。要するに、大型のトラックがとめられるか、とめられないのか。あるいは、先ほども申し上げましたけれども、都市計画の中で高速道路を市場の地下に引き込むことができるのかできないのか、そういう議論を中央区さんともきめ細かくやって、やっと仕上げて、やっとこれならば、長い工期を我慢しながら、できたものに対して夢があるなと思っていたものが一気に崩れたわけでございますから、これが最大の原因でございます。
 その後の示された対案というのが、余りにも私ども業界が受け入れがたい内容であったということもその一つだと思います。例えば、市場の中でごく必要な施設であります冷蔵庫を敷地の外に設けろとか、そんなことまであったんです。
 だから、荷受けさん、あるいは私どもの組合も冷蔵庫を持っておりますけれども、仲卸の冷蔵庫は認めていただけたと思ったんですが、たしか卸さんの冷蔵庫は場外につくれとか、非常に狭い面積の中での工夫、しかも種地が解決されない中でそういう問題が出てきましたので、私どもはこの案は受け入れられませんということで、移転も視野に入れて今後の検討をしてほしいという要望を出した、そういうふうに記憶をいたしております。
 以上です。

○泉参考人 お答えします。
 ただいま伊藤理事長がおっしゃったことが大変大きな理由の一つであったと思われます。
 私ども青果は二階に上がるという、多分当時は世界的に例のない、一階水産、二階青果という構造であったものですから、大変議論の途中にいろいろな問題が起こってまいりました。
 最初に起こった問題は、一階の水産の換気をするために、四十メーター四方の換気口を四つつくると。当時の、たしか私の記憶に間違いなければ、四百メートル、百二十メートルぐらいの市場棟の規模であったと思いますが、四十メートル近くの規模の換気口というと、この部屋ぐらいでしょうか。市場というのは、死角をつくると盗難問題が発生する非常に難しい場所でございます。市場棟の中にビルが幾つも入るような市場をつくれば、死角がたくさんできる。とんでもないと。
 これも実は、現在国立美術館になっています六本木の当時の東大の研究所に行って、当時、月尾嘉男先生のご親友が複合の大家でいらしたものですから、換気のことについて勉強しました。
 また、人工地盤という話が出ましたものですから、それも横浜アリーナがちょうど建築中でございましたので、当時の青果連合事業協会、正副会長全員がヘルメットをかぶって、あの屋根の上に乗っかって、屋根の百メータースパンが動くさまも体験をしてまいりました。そういうことを幾つもやった中で、答えとして、労多くして益少ないという答えしか出なかった。
 先ほど申し上げた一・五メーター角百二十八本という、この躯体をつくるためには大変な工費もかかりますし、当然ながら、水産さんの換気、照明--なぜこんなことを申しますかというと、私どもは朝日新聞の地下に青果連合事業協会で駐車場を運営しております。この換気と照明にかかる費用は大変なものでございまして、いわば、さっき申し上げた四百、百二十という、こういうスパンで、例えば高さが六、七メーターあったとしても、これは地下よりももっと密閉状態に置かれるわけで、ちょうど現在の築地の正門のあたりをご想像いただければかたくないわけで、となりますと、相当な機械換気と人工照明をかけないと水産さんは機能しないし、また、排気の問題は大変大きな問題になるだろうと。
 それらを含めて考えたときに、業界調整と別に、労多くして苦ばかりという、でき上がった後にも大変重いものを抱えていくだろうということが、やはり断念せざるを得ない大きな理由の一つでございました。
 以上です。

○伊藤(興)委員 大変にありがとうございます。
 いずれにしても、その当時も、先ほどもちょっとお話が出ていましたけれども、このようかんみたいにぶつ切りをして、こうやっていけばいいんじゃないんだと。そういうことじゃなくて、やっぱり市場というのは相対的に入り組んださまざまな交流の中で営まれているということで、非常に困難であったということはよくわかりました。
 それと少し関連するところもありますけれども、仮に今回も現在地再整備を行うとすれば、どうしても品質管理の高度化や物流の効率化に対応するためにそういう整備をしなきゃいけないわけでありますけれども、そういう余地がないということでありますので、もし仮に現在地で再整備ということになれば、重層構造にせざるを得ないというふうに思います。
 この重層構造になってしまうかもしれないということについては、先日の参考人の質疑の中で水産の皆様のお考えは聞かせていただいたので、きょうは、この重層構造について、青果の方から見てどう思われるか、考えを伺いたいと思います。

○泉参考人 お答え申し上げます。
 豊洲でも現在計画中の五街区の建屋は、一階、二階というふうな形になっております。一部事務所、一部冷蔵設備をつくった荷さばき場という形でございます。
 これは、青果というカテゴリーの中での上下ですから問題もありませんし、その中での必要な貨物を、平面でおさまり切らないものを、現在の、例えば自動ラックであるとか、立体冷蔵庫であるとか、そうした技術を使いながらやっていこうという考えで今計画を練っておるわけですが、しかし、もし一階が水産で二階が青果ということになりますと、上下は全くカテゴリーの違うものが入るわけですから、なかなか機能は難しい。
 そういう意味では、非常に至近な例として、大阪の福島市場をごらんいただければ、私どもが当時もくろんだ一階水産、二階青果という構造を、福島市場で現在、工事が終わって、営業が入っております。
 しかし、最近のある報道によれば、市場の赤字が余りにもひどくて、市場用地を一部売却という記事が躍っておりましたけれども、入場した業界にとっても、大変建築費の重さ、それが使用料にはね返るつらさというのが聞こえてまいります。
 年数はちょっと私、記憶にないんですが、水産、青果の有志で、大阪市場、まだ工事に入る前だったか、入ってからだったか、あるいはでき上がったか、そのぎりぎりのあたりだと思いますが、ヒアリングに参りました。
 合同で会議をして、水産さんは水産さん、青果は青果と分かれて会議をしたんですが、大阪の卸の専務さんからは、絶対に現在地やめときや、移転できるなら移転した方がええぞと、これはくれぐれもいわれまして、それはでき上がった後のコストのつらさということをしきりに語っておられたことをよく覚えています。その経験を生かしてまいりたいと思っております。
 以上です。

○伊藤(興)委員 今も大阪の市場のお話、出ましたけれども、私たち公明党も、高倉議員を先頭に現地へ調査に行ってまいりまして、全く同じ話を聞いてまいりましたので、そのことも参考にしてまいりたいというふうに思っております。
 本日は、仲卸、また青果の方々のほかにも、各種業界の方々にもお越しいただいております。ここで、現在の築地市場の課題について、日々現場で感じていらっしゃることを率直にお聞きしたいというふうに思います。
 本当は皆様にお聞きしたいのですが、水産買参人の代表の方と、市場関連事業者の代表の方にお聞きできればというふうに思います。よろしくお願いします。

○二村参考人 仕事の話なんですけれども、私、今一番心配しているのは、日本橋にあった魚市場が関東大震災まで移転できなかったという、そういうことでございます。
 皆さんも勉強されて知っていらっしゃると思うんですけれども、日本は世界一の地震国で、世界じゅうの地震の一割が日本で起きるといわれております。年間、この間もちょっと話したけれども、十六万回も地殻変動が起こっているんです。
 一番心配なのは、冷蔵庫が、終戦直後につくった冷蔵庫でございますので、鉄筋がむき出しになっているんです。温度差がありますから、やっぱり何か来たら危ないという気持ちが非常に強いんです。
 この前の神戸の震災の後も見に行きましたし、それから、山古志だとか長岡、田麦山、そうしたところも勉強に行ってきました。本当にあんなものが来たら、築地市場が全滅だと。そして、それが起きるまでほっとくのかという気持ちが非常に強いんです。
 現在は、私どもの仕事は、先ほど仲卸さんの伊藤さんがいわれましたけれども、私たちの業者がふえると我々の業者が圧迫されるというようなことでありますけれども、現在のところは、卸会社と、それから仲卸さんの協力のもとに、それなりの駐車場を確保して、今のところはやっています。
 将来の流通については、ちょっとわかりません。これは、今、私がここで十年先の話をするわけにもいきませんけれども、少なくとも、広い駐車場に行って、ゆっくり入出庫もでき、荷の引き取りができるというような市場を目指しております。
 現在のところは、都の協力もありまして、それなりに我慢してやっております。
 以上です。

○西念参考人 関連協の最大の課題は、場内狭隘から来る混雑解消をいかに解決するかにございます。
 入荷が貨車から大型トラックへのチェンジがなされたにもかかわらず、各施設の配置は、貨車による入荷が九〇%以上だった、実に昭和十年の市場開設当初のまま今日まで経過してきているわけでございます。大型トラックによる現在の場内混雑は、今や極限に達していると、このようにいっても過言ではございません。
 しかしながら、この解決には、広い豊洲への移転以外は事実上不可能であると、このように思っております。

○伊藤(興)委員 大変にありがとうございます。
 続きまして、豊洲移転については、先ほどのお話の中にも、皆様のお話の中にも、期待とともに不安も多々あると思います。ぜひともそういう不安を解消して、明るい希望を抱いて、先ほども夢を持ってという話がありました、本当に夢を抱いて準備に入っていただきたいというふうに私は思います。
 そこで、移転に関して都へ望む支援や要望があれば、ぜひとも具体的にここで伺っておきたいというふうに思います。
 伊藤理事長、お願いいたします。

○伊藤(宏)参考人 お答えいたします。
 非常に私も気になる部分でございます。ただ、問題は、移転をすることを前提にしないで支援策を求めるということは、表立ってはできない仕事なんですね。このことは、私、理事会でも何回も申し上げております。
 態度を決めて、そして私の持論であります、行く希望のある方には極力全員行っていただけるような体制をつくりたい。しかし、後継者難があって築地で勇退なさろうという方、あるいは、いろんな事情があってもうここで仕事を終えたいという方、これもやっぱりそのケアの中の一つだと思うんですね。そういったものを、開設者に向かって、どのようなセーフティーネットを張っていただけるのか。また、我々仲卸としては、どういうものを都に求めるのか。そういったものを具体的に話すには、行くことが前提でなければ、そのかわりに、行くためには、これが必要なんだ、ここでリタイアされる方にはこうしてさしあげたい、それも組合が受け皿になるなら、組合としてそれを返済する計画も立てなければいけない。いろんな要素を持っているわけでございますから、それはもうぜひとも、それこそきょうからでも始めたいことでございます。
 そして、組合員さんの安定。そして、行く希望のある方にはご支援を申し上げる。これはもう私の役目だと自覚をいたしておりますので、きっちりやりたいと思ってます。
 以上です。

○伊藤(興)委員 ありがとうございます。
 それでは、次に、このたび都が行った実験の中間報告が発表になりました。報道でも報じられたところでありますけれども、先ほどのお話の中でも、この実験に含めて土壌対策、これをきちっと都が責任を持って進めていただく中で、安全宣言を待ってるんだと、そういうお話がございました。
 その安全宣言へ向けてのまず第一歩のこの中間報告であったというふうに私は思いますけれども、今回のこの中間報告について何かお考えがあれば、最後に伺って、私の質問を終わりたいと思います。
 伊藤会長、お願いいたします。

○伊藤(裕)参考人 お答えいたします。
 先ごろ、東京都さんの方から、実験の結果の中間報告をいただきました。これはかなり満足すべきものだというふうに評価しておりますけれども、私どものとり方といたしましては、これはあくまで中間報告でございまして、一つの計画に沿って、六月末ごろまでかかると伺っておりますけれども、十分に実験をきちんとやっていただいて、その結果をすべてオープンにお示し願いたいと。その上での判断だと思います。
 以上でございます。

○伊藤(興)委員 ありがとうございました。

○清水委員 日本共産党の清水ひで子です。本日はご出席いただきまして、ありがとうございます。
 それでは、私からも、重ならないような内容でご質問をさせていただきたいと思います。
 市場にとって、先ほど来お話が繰り返されておりますが、安全・安心が最も大事だということは、私も皆さんと思いを共通しているところです。都が行う予定の豊洲の土壌汚染対策については、この間、専門家や都民の方々からさまざまな批判や不安の声が寄せられております。
 そのために、急遽今お話がありました汚染対策についての適用実験を行うことになったわけです。これは一月末に実験に取りかかったと思いましたら、既に中間報告が出されました。中間報告は、確実に汚染物質を無害化できることが実証されましたというふうに強調をされております。
 しかし、私たちは、この問題について、先日の予算特別委員会などでも指摘をしてまいりましたが、この報告には、皆さんごらんになったかどうか定かではありませんが、データが、業者が提出した生の数字だけ、専門家によるデータの分析の検証もされていないものです。さらに、処理後の濃度を示すというならば、当然、処理した土壌の実験前の汚染の濃度を示すべきにもかかわらず、それも示されていませんでした。
 そのことを指摘したところ、実験前の数値ははかってあるけれども、その数字をどう理解したらいいのか専門家に問い合わせているところだといって、明らかにしておりません。私たちは、中間報告を出す段階では到底ないというふうに考えています。ましてや、これで無害化できることが実証されたなどというのは、本当に私は無責任だというふうに思います。
 そのうちに示すというふうにいっているわけですが、仮に初期の値が示されたとしても、その条件、洗浄すればどれくらいの時間をかけたのか、水の量はどれほどなのかというものは、本来なら示されなければいけないものなんですけれども、示されていません。これでは、本当に専門家の検証にたえられるものではないと思います。
 さらに、微生物処理というのも行われるんですけれども、汚染土壌内の微生物を増殖させ、その微生物にベンゼンを処理させるという内容です。微生物処理などについては、データも示されませんでした。六月だというわけです。
 私たちは、その手法についても重大な疑問を持っています。私自身、長年こういう土壌汚染をやっておられる専門業者の方にお聞きをしてまいりましたが、まず汚染物質を食べる微生物を特定するんだと。そのために、その微生物のDNAを鑑定するんだと。さらに、その微生物が処理対象土壌に存在しているかどうかを確認して、処理の過程で、微生物がどの程度増殖したのか。ベンゼンのように揮発性物質では蒸発による減少と微生物による減少を精査しなきゃいけないというふうに伺ってまいりました。
 それで、これを室内でも、現場でも実証実験するんだよと。こうした作業を合わせれば、民間の方が、不動産の頼まれた土壌汚染対策をするというようなこともある。この方はそういう長年やっていらっしゃるわけですけれども、最低でも九カ月が必要だというわけです。
 予算特別委員会で、今回の微生物処理は、こうした調査は実施したといえるのですかとただすと、都は答えませんでした。私は、こうした批判や意見に誠実にこたえた、本当の意味の実証実験を行うということが、仮に進めるのであれば必要だというふうに考えるわけですけれども、安全・安心の姿勢を求められておりましたが、この立場から、この問題について、先ほど中間報告が行われましたけど、どうですかというご質問はされましたが、その中身については、こういうことなんです。私たちが疑問や、それから専門家から、いろいろなところから聞いて、都は全部の情報を明らかにして、そして、どの専門家から見ても公平な、科学的な検証をするということが安全・安心じゃないかというふうに指摘をしたわけですけれども、今の実態というのはこういうわけなんです。
 それで、皆さんのお考えをお聞きしたいのですけれども、八名の方にお聞きをしていただきたいと思います。お願いいたします。

○小沢委員長 委員、どなたに。

○清水委員 それぞれお願いいたします。感想です。

○小沢委員長 それでは、参考人の方々には、ご発言できる範囲で、もしお答えできないことであれば結構でございますけれども、伊藤裕康参考人からお願いを申し上げます。

○伊藤(裕)参考人 お答え申し上げます。
 今、清水先生から大変詳しいお話がございまして、私どもそこまでよく存じ上げてないんでございますが、ただ、ここに至るまで、東京都さん、特に中央卸売市場当局が、この土壌の汚染問題についておとりになった態度、それは、私は極めて立派だったと思っております。
 なぜかといいますと、専門家会議、あるいはもう一つの会議、二種類おやりになりましたけれども、その間にいろんな調査がある都度、不利な数字であろうと何であろうと、四万三千倍であるとか千五百倍であるとか、ああいうことも含めて、すべて詳しく、その地点まで含めて大変詳しい発表をなさいました。
 私ども素人でも、その説明の会議にも毎度傍聴させていただいておりますけれども、ここまでやるのかというぐらい大変オープンに、すべて情報を公開するという姿勢でやってこられたということは、私、大変敬意を表しているところでございます。
 ただ、問題は、それで全部完璧にできているのかといいますと、実はこの前もくいの問題がございましたですね。新聞社さんで二回ほど、こういうことが今まで隠されておったということで発表がございましたけれども、そういうこともまだまだ完全にオープンにはなっていないのかなと、まだ足りないところがあるのかなということは確かであると思います。
 したがって、今の清水先生のご注意も含めて、東京都さんの方に、より一層完全な調査をお願いしたいし、情報開示も十分にやっていただきたいと。私たちは、それらの結果を踏まえて、先ほど私どもの仲間の方からもご発言がございましたように、東京都さんに、最終的にはきちんと安全宣言をお願いして、そしてこの土壌の安全性については責任を持つという態勢で臨んでいただきたいというふうに思っております。
 以上でございます。

○伊藤(宏)参考人 私の率直な思いを、ほんのわずか語らせていただきたいと思います。
 私どもの組合員の中にも、非常に科学の分析について詳しいメンバーがおります。私のところへも、よく中身を説明に来てくれております。しかし、正直いって私にはなかなか理解できません。知識がないからです。科学の教室で話しているようなことを、どういうふうに分解してどこへ行くんだというような理論を説明されても、私どもにはわかりません。これ、現実、正直な意見でございます。
 ただ、豊洲の、あそこの土壌処理をしている現場を、公開で、私どもが見に行く場面がございました。これは全く私のひとり言かもしれませんが、そのときに水たまりがたくさんできていました。その詳しい人たちは、これは雨水がたまったのではなくて、地下水がそこへたまっているわけで、その水を調査させろという議論があったように記憶しております。
 しかし、その水に、私、率直に感じたのは、水鳥が群れているんですね。ああいう動物が、ガスが発生しているような場所に、ああやって群れて生存するんでしょうか。非常に単純な疑問を感じました。それだけでございます。
 結論からいうと、今、私の前に伊藤さんがお話しになったように、やはり専門家は、議論が違っても、いったことには責任があるはずでございます。平田先生初め専門者会議の会合には、私、一、二回欠席しましたけど、ほとんど全部出ておりましたが、もちろん内容についてはほとんど理解できておりませんが、しかし、あれだけの人たちの前で、報道機関の前で責任を持って出した答えでございますから、異論がある方がいらっしゃるかもしれませんが、その先生方は当然、自分の出した答えには責任を持つはずでございます。しかも、先ほど申し上げたように、国の基準、都の基準、それ以下に手厚い処理をしていただいて、さらに、その上に盛り土、あるいはアスファルトの舗装をする。さらには、水産棟については六十センチの高床を設けるということでございますから、私は、その内容に対して信用もしていきたい。ただし、これですべて終わったよという宣言だけは、ぜひとも求めていきたいという気持ちでございます。
 以上です。

○大武参考人 お答えいたします。
 私どもは、市場では、買い出し業務ということで、外の方で営業しております。したがって、消費者の皆様方とは、毎日が大変密接な関係でございます。
 そんな中で、一番心配しているのが、やはり消費者のお客様、最近では、毎日のように新聞あるいはテレビで取り上げられておりますので、我々以上に非常に敏感になっております。そんな中で、やはり汚染した市場で買ってきた魚は買わないよという極端ないい方をする方もいらっしゃるわけでございまして、我々、説明に苦慮する場合もございます。
 そんな中で、やはり一番心配していた土壌汚染を実証実験をされるという知事のご発言から、早速取りかかったということで、我々は、今まで公表された以外に、もう一回やるんだと。それで六月までかかって、最終的に発表するということで、六月まで我々は東京都の発表を待とうと。特に私らの業界はそういうふうに思っております。
 それで、両伊藤さんも今お話ししておりますけれども、東京都さんの発表したもの、それから専門の先生が発表されたもの、今の最新の技術で処理しているというふうに聞いておりますので、やはり我々としては、それを信じて、今思っているところでございます。
 以上でございます。

○二村参考人 私どもの組合にも、全組合員の売り上げをオーバーするほどの上場会社が十社くらいございます。その人たちは、やっぱり風評被害、そういう面については非常に神経を使っています。だから、あくまでも、東京都が完全に大丈夫だといわなければ、私どもも移転するわけにはいかないと、そんなふうに思っております。
 以上です。

○福重参考人 先ほど申し上げましたように、土壌汚染が安全だというような、担保されるということが、我々市場として、卸として、新しい市場に行くということでございます。
 我々としましては、今、この土壌汚染につきましても、二百社以上の会社が、日本のそういうようなすばらしい技術を持ったところが二百数十社も、土壌汚染をなくすための技術を駆使してやるということでございますから、それに期待をしております。
 以上でございます。

○大澤参考人 私も同じで、都が宣言をしていただけなければ移らないというのは、これは反対派の方々と全く同じだと思います。そういった意味で、中間報告ということでございますけれども、なるべく早く、実験を続けていただいて結論を出していただきたいというのが私の希望でございます。
 以上です。

○泉参考人 残念ながら、清水委員のご質問にお答えするすべは、私にはございません。一介の八百屋にはとても難しい問題で、お答えするすべはございません。
 ただ、私どもは、東京都営の市場で、親子何代にもわたって--私のところは二代でございますが、なりわいを立ててきました。そして、最終的に、東京都がこれで大丈夫だと、保証してあげるよと。それが信じられなければ、どのようにして都営市場でなりわいを立てたらいいんでしょうか。素朴な疑問です。
 そして、この委員会にお願いをしたいのは、ずっとこの半年、一年、汚染のことを委員会で語られるたびにプレスに載ります。一般消費者はそれをずっと見ていくんです。風評被害をなくすための会議が、風評被害をどんどんどんどんふやしています。できれば、六月の結果が出るまで、汚染という文字を委員会からしばらく休んでいただいて、出た結果について、専門の先生方の厳しいご議論をしていただくまで、この風評被害の拡大をとめていただきたいというのが私の願いです。
 以上です。

○西念参考人 今ほど消費者が安全・安心な食品を求めているときはないと思います。したがって、豊洲市場の最大の課題は、申すまでもなく土壌汚染対策にあると、このように認識をしてございます。
 今回東京都が行った実験の結果、汚染物質の濃度を環境基準以下にまで下げることができたと。この発表については、私は率直に評価をさせていただきたい、このように思っております。
 なお、実証実験ですね、汚染処理実験は、土壌のうち、洗浄処理と加熱処理の部分だけであったわけで、微生物処理並びに地下水の浄化処理については、今後、一日も早く結果が出ることを望んでおります。
 あわせて、今回の洗浄処理と加熱処理による汚染処理については、今後実施する土壌汚染対策の汚染処理量の約八割を、今回実験を行った洗浄処理、加熱処理により実施する予定だとも聞いておりますので、いいかえれば、今回の結果により、汚染物質の八割の処理にめどがついたと、こういうこともいえるんであって、私は今回の発表によって、ちょっとほっとしたといいますか、そういう気持ちにさせられました。これが私の率直な感じでございます。

○清水委員 ありがとうございました。

○小沢委員長 どうもありがとうございました。
 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する参考人からの意見聴取はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小沢委員長 異議なしと認め、本案に対する参考人からの意見聴取は終了いたしました。
 伊藤裕康さん、伊藤宏之さん、大武勇さん、二村貞雄さん、福重憲二さん、大澤誠司さん、泉未紀夫さん、西念晃司さん、本日は貴重なご意見、まことにありがとうございました。心より厚く御礼を申し上げます。
 それでは、どうぞご退室願います。

○小沢委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○宮良新市場建設調整担当部長 豊洲新市場予定地の汚染物質処理に関する実験の中間報告について、お手元に配布してございます資料によりご報告申し上げます。
 一ページをお開きください。まず、1の中間報告についてであります。
 (1)、進捗状況でございますが、処理技術ごとの進捗状況を表にまとめております。表に掲げました微生物処理、洗浄処理、中温加熱処理、地下水浄化処理のうち、洗浄処理と中温加熱処理につきましては、汚染物質処理後のデータを確認いたしました。
 なお、中温加熱処理の油膜につきましては、精査中であります。
 また、微生物処理、中温加熱・洗浄処理、地下水浄化処理につきましては、実験中であります。
 洗浄処理及び中温加熱処理に関しまして、汚染物質が環境基準以下になったことを確認し、確実に汚染物質を無害化できることを実証しております。また、洗浄処理及び中温加熱処理を適用する汚染土量は、新市場予定地における全体の汚染土量の約八割に該当いたします。
 次に、実験データですが、別紙にまとめております。
 二ページをお開きください。実験データを処理技術ごとに、対象地点、対象物質、環境確保条例などに基づく調査結果、分析結果を記載しております。
 まず、洗浄処理につきましてでございます。対象地点7のシアンが、環境確保条例などに基づく調査結果一七ミリグラム・パー・リットルに対しまして、一回目の洗浄を行った後の分析では、〇・一ミリグラム・パー・リットル、二回目の洗浄を行った後の分析では、定量下限値〇・一ミリグラム・パー・リットル未満であり、検出されていないことを確認しました。
 同様に、対象地点8の砒素でございます。〇・六二ミリグラム・パー・リットルに対して、一回目では〇・〇七五ミリグラム・パー・リットル、二回目の洗浄では、定量下限値〇・〇〇五ミリグラム・パー・リットル未満でありまして、環境基準以下であることを確認しました。
 対象地点9でございます。ベンゼンは、〇・〇八四ミリグラム・パー・リットル、これに対しまして、一回目では、〇・〇一二ミリグラム・パー・リットル、二回目では〇・〇〇一ミリグラム・パー・リットルで、環境基準以下であることを確認しております。
 シアンにつきましては、〇・二ミリグラム・パー・リットルに対しまして、一回目で定量下限値〇・一ミリグラム・パー・リットル未満であり、検出されていないことを確認しました。そのため、二回目の洗浄を行った後の分析は不要であり、表中はバー表示としております。
 砒素につきましては、〇・〇三四ミリグラム・パー・リットル。これに対しまして、一回目で定量下限値〇・〇〇五ミリグラム・パー・リットル未満でありまして、環境基準以下であることを確認しております。そのため、シアンと同様に二回目の分析は行っておりません。
 続きまして、中段の中温加熱処理でございます。対象地点10のベンゼンは、環境確保条例に基づく調査結果四三〇ミリグラム・パー・リットルに対しまして、一回目の分析で〇・〇〇三ミリグラム・パー・リットルで、環境基準以下であることを確認しております。
 シアンにつきましては、八六ミリグラム・パー・リットル。これに対しまして、一回目で定量下限値〇・一ミリグラム・パー・リットル未満であり、検出されていないことを確認しております。
 続きまして、対象地点11のベンゼンでございます。四・二ミリグラム・パー・リットルに対して、一回目の分析で〇・〇〇三ミリグラム・パー・リットルで、環境基準以下であることを確認しております。なお、対象地点につきましては、別紙下段の実験位置図、これによりご確認いただければと存じます。
 一ページにお戻りください。2の今後の予定でございます。
 引き続き、微生物処理、地下水浄化処理等の実験を進め、本年六月末にすべての実験結果を取りまとめ、解析結果などのデータとともに公表する予定であります。
 なお、実験結果につきましては、中間報告した結果も含め、技術会議で検討していただくことを予定しております。
 また、実験を開始する際に把握しております初期値につきましては、現在、技術会議の委員など専門家のご意見を伺っているところであります。その結果がまとまり次第、ご報告いたします。
 以上、簡単ではございますが、豊洲新市場予定地の汚染物質処理に関する実験の中間報告につきまして説明を終わらせていただきます。

○小沢委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○小沢委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時十八分散会

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