経済・港湾委員会速記録第十三号

平成二十年十月二日(木曜日)
第八委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長増子 博樹君
副委員長神林  茂君
副委員長大西由紀子君
理事山口  拓君
理事上野 和彦君
理事三宅 茂樹君
米沢 正和君
小竹ひろ子君
岡崎 幸夫君
清水ひで子君
田島 和明君
馬場 裕子君
木内 良明君
川島 忠一君

 欠席委員 なし

 出席説明員
産業労働局局長佐藤  広君
次長前田 信弘君
総務部長塚田 祐次君
中央卸売市場市場長比留間英人君
管理部長後藤  明君
港湾局局長斉藤 一美君
総務部長多羅尾光睦君
労働委員会事務局局長関  敏樹君

本日の会議に付した事件
 意見書について
付託議案の審査(決定)
・第百五十七号議案 平成二十年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、債務負担行為 経済・港湾委員会所管分
・第百八十三号議案 東京都が東京信用保証協会に対し交付する補助金に係る回収納付金を受け取る権利の放棄に関する条例
・第二百三号議案 株式会社東京臨海ホールディングスに対する出資について
・議員提出議案第十七号 東京都中小企業振興基本条例
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○増子委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任いただきました意見書については、いずれも調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○増子委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 初めに、付託議案の審査を行います。
 第百五十七号議案中、経済・港湾委員会所管分、第百八十三号議案及び第二百三号議案並びに議員提出議案第十七号を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも質疑を終了しております。
 この際、本案に対する発言の申し出がありますので、これを許します。

○小竹委員 第二百三号議案、株式会社東京臨海ホールディングスに対する出資について、反対意見を申し上げます。
 本案は、平成二十一年一月、持ち株会社構想に基づいて経営統合を図るため、東京港埠頭株式会社及び株式会社東京ビッグサイトが、株式会社東京臨海ホールディングスに対して財産を出資するというものです。
 臨海ホールディングス持ち株会社は、石原知事が提唱したポートオーソリティーの受け皿として計画されたものです。しかし、石原知事がモデルとしたニューヨークのポートオーソリティーの運営は、民間の営利企業ではなく、公共機関である公社が担っています。これは、ニューヨークがアメリカの玄関口に当たり、港湾機能や空港機能、都市利用など、戦略的な位置づけがなされている都市であるからにほかなりません。したがって、これらの管理運営については、その性格上、市場原理、民間にゆだねることはできず、公的セクターが直接、管理運営することとしているのです。
 一方、東京の臨海地域は、重要港湾である東京港を初め、廃棄物処分場、未処分埋立地、臨海副都心などを抱える戦略的な地域であり、この管理運営は、ニューヨーク同様、公的セクターが担うことが求められるものです。
 臨海ホールディングス持ち株会社についていえば、もともと持ち株会社は、戦前の財閥による経済支配の道具とされたもので、戦後、財閥解体とあわせて禁止されたものです。これは、持ち株会社による支配によって、寡占的な少数のグループ企業による経済支配が可能になるからで、臨海ホールディングス株式会社も同様に、東京港港湾機能から臨海副都心開発、埋立事業など臨海地域における事業を独占的に支配することになります。
 また、持ち株会社化によって、東京都は、ビッグサイトを初めとする支配下の子会社の直接支配権を失うことになります。この結果、これらの支配下にある子会社は、東京都の監理団体から外されることになり、東京都への経営報告など、議会のチェック機能も及びにくくなります。
 今回の持ち株会社化は、重要な東京港及び臨海地域の管理運営を市場原理にゆだねる方向に踏み出すもので、認められません。
 さらに、今回の株式会社化は、ビッグサイトの豊かな財政に着目したもので、破綻が明らかな臨海副都心開発及び臨海三セクの救済の方策といわざるを得ないものであり、反対です。
 以上です。

○増子委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、議員提出議案第十七号を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○増子委員長 起立少数と認めます。よって、議員提出議案第十七号は否決されました。
 次に、第二百三号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○増子委員長 起立多数と認めます。よって、第二百三号議案は原案のとおり決定いたしました。
 次に、第百五十七号議案中、経済・港湾委員会所管分及び第百八十三号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○増子委員長 異議なしと認めます。よって、第百五十七号議案中、経済・港湾委員会所管分及び第百八十三号議案はいずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○増子委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日までに決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項については、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○増子委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○増子委員長 この際、所管局を代表しまして、斉藤港湾局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○斉藤港湾局長 本委員会所管四局を代表いたしまして、一言御礼申し上げます。
 増子委員長を初め、委員の先生方におかれましては、昨年十月以来、私ども四局の事務事業につきまして数々のご指導、ご鞭撻を賜りまして、まことにありがとうございました。
 ご審議の過程で賜りました貴重なご意見、ご指導につきましては十分に尊重させていただき、今後の事務事業の執行に生かしてまいります。
 今後とも、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願いを申し上げまして、御礼のごあいさつとさせていただきます。
 まことにありがとうございました。

○増子委員長 発言は終わりました。
 本日が現在の委員によります最後の委員会でございますので、この際、私からも一言ごあいさつを申し上げます。
副委員長さん、理事さん、委員の皆様、そして四局局長さんを初めとする理事者の皆さん、そして議会局の皆さん、この一年間、本当にありがとうございました。
 公正公平を旨として委員会運営に取り組んでまいりましたけれども、どれほどの仕事ができたのかなと、じくじたる思いはございます。
 しかしながら、委員会の開催日数あるいは開催時間、これを一年間振り返ってみますと、ほかの委員会に比べましても圧倒的に多いということで、大変多くの課題を、充実した議論をさせていただくことはできたのではないかなというふうにも自負をいたしているところでございます。
 この上は、各位におかれましては、この経済・港湾委員会を通しまして、さらに都政の発展のためにご尽力いただきますようにご期待を申し上げまして、改めまして私から感謝の言葉とさせていただきます。
 本当にありがとうございました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時九分散会

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