経済・港湾委員会速記録第十六号

平成十七年十二月十二日(月曜日)
第八委員会室
   午後一時三分開議
 出席委員 十四名
委員長大塚たかあき君
副委員長原田 恭子君
副委員長矢島 千秋君
理事松下 玲子君
理事松原 忠義君
理事鈴木貫太郎君
田中たけし君
小竹ひろ子君
中山 信行君
いのつめまさみ君
岡崎 幸夫君
清水ひで子君
山崎 孝明君
川島 忠一君

欠席委員 なし

 出席説明員
産業労働局局長成田  浩君
総務部長菊地 輝雄君
中央卸売市場市場長森澤 正範君
管理部長高津 満好君
港湾局局長津島 隆一君
総務部長斉藤 一美君
労働委員会事務局局長押元  洋君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 付託議案の審査(決定)
・第二百十六号議案  地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターに係る地方独立行政法人法第四十四条第一項の条例で定める重要な財産を定める条例
・第二百十七号議案  地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターに係る地方独立行政法人法第五十九条第二項に規定する条例で定める内部組織を定める条例
・第二百十八号議案  東京都立産業技術研究所条例を廃止する条例
・第二百十九号議案  東京都地域中小企業振興センター条例を廃止する条例
・第二百二十号議案  東京都立食品技術センター条例の一部を改正する条例
・第二百二十一号議案 東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例
・第二百二十二号議案 東京都地方卸売市場条例の一部を改正する条例
・第二百七十六号議案 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター(仮称)に承継させる権利を定めることについて
・第二百七十七号議案 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター定款について
・第二百七十八号議案 東京都立産業貿易センターの指定管理者の指定について
・第二百七十九号議案 東京都立食品技術センターの指定管理者の指定について
・第二百八十号議案  東京都しごとセンターの指定管理者の指定について
・第二百八十一号議案 晴海客船ターミナル外二施設の指定管理者の指定について
・第二百八十二号議案 竹芝客船ターミナルの指定管理者の指定について
・第二百八十三号議案 竹芝ふ頭船舶給水施設外六施設の指定管理者の指定について
・第二百八十四号議案 東京都立東京港野鳥公園の指定管理者の指定について
・第二百八十五号議案 東京都立若洲海浜公園の指定管理者の指定について
・第二百八十六号議案 東京都立有明テニスの森公園の指定管理者の指定について
・第二百八十七号議案 東京都立お台場海浜公園外十七公園の指定管理者の指定について
・第二百八十八号議案 東京都立大井ふ頭中央海浜公園外十七公園の指定管理者の指定について
・第二百八十九号議案 東京都立葛西海浜公園の指定管理者の指定について
・第二百九十号議案  二見漁港岸壁(公用岸壁)外九施設の指定管理者の指定について
 請願陳情の継続審査について
 特定事件の継続調査について

○大塚委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の今後の日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程表のとおり申し合わせましたので、ご了承願います。
 次に、意見書について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任いただきました意見書中、お手元配布の一件について、案文のとおり調整いたしました。
 案文の朗読は省略いたします。

原油、石油製品及び鋼材の価格高騰への対応に関する意見書(案)
 我が国の景気は、ようやく踊り場から脱出し、緩やかな回復基調にあるとされている。しかし、低価格製品の輸入拡大等の国際競争や企業間競争の激化の影響などもあり、大多数の企業が依然として厳しい経営環境にある。加えて、昨今の原油、石油製品及び鋼材の価格高騰によって製造業を中心に大きな打撃を受けている。とりわけ、全国の企業のうち九九・七%を占める中小企業においては、その活動に様々な支障が生じてきており、商品への価格転嫁が困難な状況もあって、収益にも深刻な影響が出始めている。
 こうした状況は今後も当面続くと予測されることから、特に影響を受けやすい中小企業の経営を圧迫することがないよう配慮する必要がある。そのためには、原油、石油製品及び鋼材の価格の安定化や適正な供給確保を図ることが不可欠であり、このことは都民生活の安定化にもつながっていくものと考える。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、原油、石油製品及び鋼材の価格高騰によって中小企業や都民生活に及ぼされる影響を最小限とするため、元売業者等の関連事業者への適切な指導など、必要な措置を講じるよう強く要請する。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十七年十二月 日
東京都議会議長 川島 忠一
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
経済産業大臣
経済財政政策担当大臣 あて

○大塚委員長 本件は、議長あて提出の手続をとりたいと思いますので、ご了承願います。
 なお、その他の意見書につきましては、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○大塚委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 付託議案の審査を行います。
 第二百十六号議案から第二百二十二号議案まで及び第二百七十六号議案から第二百九十号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○清水委員 産業技術研究所の独立行政法人化関連議案に反対の意見を述べます。
 従業員数平均十名と小規模ではあるが、工場数で全国の製造業の一割を占める東京の中小企業、しかし、十年間に二割、一万八千余りの工場が閉鎖されるなど、急速な空洞化が進んでいます。
 苦境に立たされている中小企業を技術面から支援しているのが産業技術研究所、世界の企業と競争している東京の製造業にとって、今、新製品の開発、技術力の向上が大きな課題となっています。基盤的技術、先端的技術に対する相談、試験によって、中小企業の技術力を支えている産業技術研究所の機能の充実こそ重要です。
 先日の質疑で取り上げましたが、独立行政法人化の導入に際して、産業技術研究所の果たすべき役割や求められている機能を、都民サービス、地場産業の育成などの観点から、また、将来、中小企業をどう振興させるか総合的に検討して結論が出されるべきであるにもかかわらず、十分に検討したとはいえないこと、また、依頼試験などの手数料、利用料の値上げもあることも明らかになりました。
 また、繊維産業など業者数の減少業界の支援を強化するのではなく、それを理由の一つに支援の見直しや後退もあり得ることも明らかになりました。さらに、貴重な研究者や人材の流出も予想されること、議会のチェック機能、住民監視機能も後退することも明らかになりました。
 こうした中小企業支援の後退につながる産業技術研究所の独立行政法人化に反対いたします。

○小竹委員 指定管理者について意見を申し上げます。
 指定管理者制度について議決するに当たって、選定の基礎となっている事業計画書などに基づいて議論がなされなければ、責任を持った議決はできない。ところが、委員会に正式の資料として出されなかったことは重大な問題です。
 指定管理者制度の導入問題について、港湾局所管の有明テニスの森公園、若洲海浜公園、大井ふ頭中央海浜公園外十七公園など、公の施設への営利を目的とする民間企業の参入はなじまない。
 指定管理者制度はコスト削減が前提とされており、このことは、職員の勤務条件や下請業者へのしわ寄せなど迫られることが予測される。現に指定管理者参入に当たって、埠頭公社では下請業者の労働者へ賃金半減などを押しつけられ、退職させられる事態が発生している。都が不安定雇用を促進することになりかねない。
 また、収益を上げるための事業として緑の公園部分にオープンカフェをつくるなどが事業計画に盛り込まれていることは問題であり、公の施設の他への転用は許されない。厳密な指導を求めるものである。
 お台場公園外十七公園及び竹芝客船ターナミルのテレポートセンターへの指定管理者は、破綻した臨海副都心開発ビル事業救済の新たな支援策である。
 以上五議案は反対である。
 産業労働局の食品技術センター、しごとセンターは、中小企業支援のための研究機関及び雇用就労事業への支援機関であり、専門性を今後とも保障できる機関として継続させるため、少なくとも現行水準を維持すべきである。
 以上で終わります。

○大塚委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第二百十六議案から第二百十九号議案まで、第二百七十六号議案、第二百七十七号議案、第二百八十二号議案及び第二百八十五号議案から第二百八十八号議案までを一括して採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○大塚委員長 起立多数と認めます。よって、第二百十六号議案から第二百十九号議案まで、第二百七十六号議案、第二百七十七号議案、第二百八十二号議案及び第二百八十五号議案から第二百八十八号議案までは、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 次に、第二百二十号議案から第二百二十二号議案まで、第二百七十八号議案から第二百八十一号議案まで、第二百八十三号議案、第二百八十四号議案、第二百八十九号議案及び第二百九十号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認めます。よって、第二百二十号議案から第二百二十二号議案まで、第二百七十八号議案から第二百八十一号議案まで、第二百八十三号議案、第二百八十四号議案、第二百八十九号議案及び第二百九十号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○大塚委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日までに決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大塚委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○大塚委員長 この際、所管局を代表しまして、津島港湾局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○津島港湾局長 本委員会所管四局を代表いたしまして、一言御礼を申し上げます。
 ただいま本定例会にご提案申し上げました議案につきましてご決定を賜り、まことにありがとうございました。
 ご審議の過程で賜りました貴重なご意見、ご指導につきましては十分尊重させていただき、今後の事務事業の執行に生かしてまいります。
 今後ともより一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、御礼のごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。

○大塚委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時十三分散会

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