経済・港湾委員会速記録第六号

平成十七年五月二十六日(木曜日)
第八委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十二名
委員長野島 善司君
副委員長山田 忠昭君
副委員長柿沢 未途君
理事谷村 孝彦君
理事清水ひで子君
理事松原 忠義君
ともとし春久君
三宅 茂樹君
大津 浩子君
丸茂 勇夫君
鈴木貫太郎君
山崎 孝明君

欠席委員 一名

 出席説明員
産業労働局局長関谷 保夫君
総務部長島田 健一君
産業企画担当部長三枝 秀雄君
参事佐藤 仁貞君
商工部長中井 敬三君
参事奥秋 彰一君
金融部長塚田 祐次君
参事坂  崇司君
観光部長高松  巖君
参事米原 亮三君
農林水産部長菊地 輝雄君
参事秋元 篤司君
雇用就業部長安藤 立美君
就業調整担当部長関口 栄一君
中央卸売市場市場長森澤 正範君
管理部長石川 俊一君
事業部長高津 満好君
調整担当部長岸  信子君
新市場担当部長大野 精次君
参事上田 良治君
参事後藤  正君
参事戸田 敬里君
港湾局局長成田  浩君
技監樋口 和行君
総務部長斉藤 一美君
団体調整担当部長岡田  至君
港湾経営部長片岡 貞行君
参事新田 洋平君
臨海開発部長鈴木 雅久君
開発調整担当部長尾田 俊雄君
参事松本 義憲君
港湾整備部長田中  亨君
計画調整担当部長滝野 義和君
離島港湾部長萩原 豊吉君
参事西塚 武彦君

本日の会議に付した事件
産業労働局関係
報告事項(説明)
・平成十六年度東京都一般会計予算(産業労働局所管分)の繰越しについて
・産業技術研究所におけるウラン・トリウムの管理について
・沖ノ鳥島知事視察の概要について
中央卸売市場関係
報告事項(説明)
・平成十六年度東京都中央卸売市場会計予算の繰越しについて
・東京都卸売市場整備基本方針(答申)について
・豊洲新市場建設における計画段階環境影響評価について
港湾局関係
報告事項(説明)
・平成十六年度東京都一般会計予算(港湾局所管分)の繰越しについて
・平成十六年度東京都臨海地域開発事業会計予算の繰越しについて
請願の審査
(1)一七第二五号   式根島野伏漁港の伝え波対策に関する請願
(2)一七第二六号   式根島野伏漁港わきでのテトラポットの製造及び置き場の廃止に関する請願
(3)一七第二七号の一 式根島において観光シーズンに工事を極力中断することに関する請願

○野島委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、先般の人事異動に伴い、本委員会の担当書記に交代がありましたので、紹介いたします。
 議案法制課の河野和美さんです。よろしくお願いいたします。
   〔書記あいさつ〕

○野島委員長 次に、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会において、お手元配布の日程表のとおり申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、産業労働局、中央卸売市場及び港湾局関係の報告事項の説明を聴取するとともに、港湾局関係の請願審査を行います。
 なお、報告事項につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思いますので、ご了承願います。
 これより産業労働局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い幹部職員の交代がありましたので、関谷産業労働局長から紹介があります。

○関谷産業労働局長 初めに、本年四月に当局の組織の再編整備をいたしましたので、ご案内を申し上げたいと思います。
 主な内容でございますが、産業技術研究所の独立行政法人化に向けての具体的な移行準備作業に取り組む組織といたしまして、同所内に独立行政法人移行準備室を設置いたしました。また、農業、畜産、林業の各試験場を財団法人東京都農林水産振興財団へ移管し、同財団内に農林総合研究センターを創設いたしました。
 さらに、島しょの事業所につきましては、行政、試験研究、普及の各部門の連携により、一層の島しょ振興を図る目的から、島しょ農林水産総合センターとして集約化をいたしました。
 また、城北地区の技術専門校の再編整備の一環といたしまして、老朽化した王子技術専門校を廃止し、訓練科目を見直した上で赤羽校に統合いたしました。
 以上でございますが、今後とも委員の皆様のご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
 では、四月一日付の人事異動によりまして当局幹部職員に交代がございましたので、紹介をさせていただきます。
 産業企画担当部長の三枝秀雄でございます。商工部長の中井敬三でございます。商工施策担当参事の奥秋彰一でございます。金融部長の塚田祐次でございます。観光まちづくり担当参事の米原亮三でございます。農林漁業事業改善担当参事の秋元篤司でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○野島委員長 紹介は終わりました。

○野島委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○島田総務部長 三件についてご報告申し上げます。
 お手元の資料1、平成十六年度東京都一般会計予算繰越説明書をごらんいただきたいと存じます。
 一ページをごらんください。1、繰越明許費繰越ですが、対象となりました事業は、事業名欄に記載してございますように、林道整備・治山事業及び農林災害復旧でございます。予算額は五十四億二千四十八万二千円でございますが、自然災害等により不測の日数を要し、事業が年度内に終わらないものを見込みまして、平成十六年度当初予算で二十五億七千九百万円の繰越明許の議決をいただいております。
 今回、平成十六年度の執行額が確定いたしましたので、執行が終わっていない十二億三千五十三万六千円を平成十七年度に繰り越すことになったものでございます。これらの事業に要する財源につきましては、繰越財源内訳欄にございますように、国庫支出金六億八千四百二十七万円などが充当されるものでございます。
 事業内訳及び繰越理由でございますが、まず1の林道整備・治山事業では、三宅村においては噴火災害の影響により、また、奥多摩町の現場においては新たな落石の発生により工期延長になった合計三件の事業について、三千三百四十二万一千円を繰り越すものでございます。
 次に、2の農林災害復旧でございますが、三宅村の現場において、作業の安全性の確保のため、同じく集中豪雨による地形の変形により工期延長となった合計七件の事業について、十一億九千七百十一万五千円を繰り越すものでございます。
 次に、二ページをごらんください。2、事故繰り越しについてでございます。
 支出負担行為額は一億三千三百四十五万五千円で、九千四十五万五千円を平成十七年度に繰り越すものでございます。
 事業は、1の労働スクエア東京解体工事でございますが、工事契約後に館内のダクトの保温材等にアスベストが含有されていることが判明したため、その除去工事等を別途行う必要が生じ、この間、本工事を一時休止したことにより九千四十五万五千円を繰り越すものでございます。
 次に、お手元の資料2、産業技術研究所におけるウラン・トリウムの管理についてをごらんください。
 産業技術研究所駒沢庁舎において廃棄物として管理しているウラン、トリウムが、文部科学省からの使用の許可を得ずに保管しているとの指摘を受けましたので、その経緯と対応等についてご報告いたします。
 経緯でございますが、指摘されましたウランは、昭和三十八年ごろ、企業からの依頼試験や研究用として産業技術研究所、当時のアイソトープ総合研究所に持ち込まれ、その後、廃棄物として厳重に管理してきたものでございます。
 今般、文部科学省からの放射性同位元素等に関する点検及び報告依頼に基づき点検調査を実施したところ、ウラン等の保管手続に疑義が生じました。このため、四月二十二日に文部科学省に報告しましたところ、同日、立入調査を受けたものであります。
 調査の結果、保管廃棄されているウラン約十九キログラムと、トリウム約二十一グラムについて、使用許可の手続がとられていないことを指摘されました。
 なお、該当するウランは廃棄物保管室において厳重に保管されており、文部科学省からは、放射線量測定を行った上で安全上問題はないとの見解を得ております。
 次に、文部科学省からの指示書についてであります。
 核燃料物質については引き続き安全に保管管理を行うこと、及び経緯等を調査し、今後の対応とあわせて報告することの二点について、四月二十二日に指示が出されました。
 これを受け、産業技術研究所では、五月六日に入手の時期、入手先及び使用の経緯について、また五月十三日には、今回指摘のあったウランについて、使用の許可を申請しております。
 資料の二ページをお開きください。次に、安全管理体制についてであります。
 産業技術研究所においては、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律に定められました、図にありますような計量管理責任者と管理担当者をそれぞれ設置しております。計量管理責任者は、法に基づき、保管、増減の数量確認及びその記録を毎月一回実施しており、また文部科学省に対して年二回、管理報告を行っております。
 なお、今回判明いたしましたウラン及びトリウム以外の産業技術研究所管理による放射性物質については、すべて法に基づき適正に手続及び管理を行っているところであります。
 最後に、再発防止のための対応策についてであります。
 まず、産業技術研究所としては、放射線量測定を再度行い、安全を確認するとともに、職員に対し安全管理の徹底を指示しております。さらにマニュアルを再整備し、職員への徹底を図ってまいります。
 局としての対応でございますが、局長より、産業技術研究所長及び関係職員に対し厳重な注意と指導を行いました。また、局内の全事業所に対し、危険物質の保管状況について緊急調査を実施し、問題のないことを確認しております。さらに、庁内対応としては、総務局総合防災部等、庁内関係機関に対し、逐次説明を行ってまいりました。
 今回、このような安全管理上の不備を指摘されましたことはまことに遺憾であり、深く反省し、おわび申し上げるものでございます。
 産業労働局としては、今回の指摘を踏まえ、局内の安全管理の徹底と再発防止により一層努めてまいる所存でございます。
 次に、お手元の資料3をごらんください。沖ノ鳥島知事視察の概要についてであります。
 このたび、知事は、東京都の区域である沖ノ鳥島の現状及び今後の島の利活用について視察を行っております。
 初めに、視察の日程でございますが、五月二十日金曜日に現地視察を実施いたしました。
 視察及び調査の内容でございますが、別紙1の写真1をごらんいただきたいと存じます。沖ノ鳥島の外周を「おがさわら丸」で周回し、環礁内外の現況、島の地形、施設を確認いたしました。次に、小型ボートで環礁内に入り、東小島に上陸しております。
 島の現状でございますが、写真2、3にありますように、東小島の管理保全状況を確認いたしました。また、写真4、知事が飛び込むところでございますが、及び別紙2の写真5にありますような潜水調査の結果、環礁外は切り立った壁になっており、サンゴ、魚類等が豊富に生息しております。しかし、環礁内については、サンゴや魚類は余り見られておりません。写真6では、国土交通省の担当者から観測所や護岸コンクリート等について説明を受けました。これらの工事は、昭和六十二年十二月から平成十一年九月にかけ、工事費約五百四十八億円で行われたものであります。
 次に、漁業操業状況の視察については、写真7、8にありますように、小笠原島漁業協同組合による漁業操業の状況、及び都の調査指導船「みやこ」が捕獲いたしましたマグロ、カツオ等を確認し、また資源増殖のため、シマアジの稚苗十万尾を放流してまいりました。
 さらに観光資源としての活用、海洋温度差発電等、島の利活用について視察を行っております。
 今後の取り組みでございますが、今年度は引き続き漁業操業を支援するとともに、漁場の状況、魚礁設置に向けた調査及び島の利活用について検討を進めてまいります。
 以上で報告を終わらせていただきます。
 よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○野島委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○野島委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で産業労働局関係を終わります。

○野島委員長 これより中央卸売市場関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い幹部職員の交代がありましたので、森澤中央卸売市場長から紹介があります。

○森澤中央卸売市場長 去る四月一日付で当局の幹部職員に異動がございましたので、紹介させていただきます。
 新市場建設担当参事から新市場担当部長になりました大野精次でございます。
 以上です。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者あいさつ〕

○野島委員長 紹介は終わりました。

○野島委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○石川管理部長 中央卸売市場会計予算の繰り越しにつきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料1、平成十六年度東京都中央卸売市場会計予算建設改良費繰越説明書をごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。1の市場施設拡張事業におきまして繰り越しいたしましたのは、左から二列目にあります予算計上額二百十八億六百二十二万五千円のうち、左から四列目に掲載しました翌年度繰越額の四千八百四十七万七千円でございます。
 繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございます。ごらんいただきたいと存じます。
 平成十六年度中央卸売市場会計予算建設改良費繰越説明書に基づく説明は以上でございます。
 続きまして、東京都卸売市場整備基本方針(答申)につきましてご説明申し上げます。
 お手元には、資料2、東京都卸売市場整備基本方針(答申)についてと、資料3、東京都卸売市場整備基本方針(答申)を配布してございます。
 それでは、答申の概要を記載しました資料2に基づきましてご説明させていただきます。
 一ページをごらんいただきたいと存じます。Ⅰの基本方針の策定経過及び今後の予定に記載してありますように、第八次東京都卸売市場整備計画を策定する必要があるため、昨年七月、知事から審議会に卸売市場整備基本方針について諮問をいたしまして、本年四月二十六日、審議会から答申をいただいたところでございます。
 今後は、この基本方針を踏まえ、本年秋を目途に、平成二十二年度までの六カ年の計画である第八次東京都卸売市場整備計画を策定し、公表する予定でございます。
 次に、Ⅲの基本方針の概要でございます。
 序文のところに記載してありますように、近年の卸売市場を取り巻く環境は、卸売市場の取扱数量の減少と生鮮食料品の低価格化、及びこれに伴う市場業者の経営悪化の進行など大きく変化しております。このような流通環境の変化や、東京都の卸売市場の現状につきまして、第1と第2で詳細な分析、検討を行っております。
 まず第1では、規制緩和や情報化の進展等、社会経済状況の変化が生鮮食料品流通にも大きな影響を与えていること、また、卸売市場をめぐる環境も国内生産力の低下や出荷団体の大型化を初め、生産段階から消費段階まで激変しており、これらの変化に対応した市場運営が求められていることを述べております。
 第2は、東京都の卸売市場についての分析でございます。大部分の市場で取扱高が減少しており、大規模拠点市場とそれ以外の市場との取扱高の格差が顕著となっております。また、市場関係業者の経営状況の悪化等、東京都の卸売市場は早急に取り組まなければならない課題を多く抱えているとしております。
 二ページをお開きください。このような現状を踏まえまして、さまざまな課題に対処するため、第3では、第八次東京都卸売市場整備計画策定に当たっての基本的な考え方について述べております。
 〔1〕にありますように、基本的な立場として、東京都の卸売市場は多様な実需がある大消費地にあることから、生産サイドに加え、消費者サイドに軸足を置いた取り組みが必要であるとし、このために卸売市場は集荷、品ぞろえ等を強化し、消費者の多様なニーズにこたえていく必要があるとしております。
 特に重要な取り組みとして、消費者が求める食の安全・安心への着実な取り組み及び市場関係業者のマーケティング力の強化、販路開拓やビジネスチャンス拡大への取り組み等を取り上げ、こうした取り組みを通じて、都民から期待される役割を適切に果たしていくべきとしております。
 このような考え方のもとに、次の三ぺージにかけまして、1から7まで、今後取り組むべき個別具体的な対応方針を記載しております。
 四ページをお開き願います。第4は、第3の考え方に基づきまして、中央卸売市場と地方卸売市場について、それぞれ市場別の整備方針をお示ししてあります。
 1の中央卸売市場のところでは、(1)の築地市場につきまして、豊洲地区に移転するとし、(2)に豊洲新市場の整備を新たに位置づけ、平成二十四年度開場を目途に整備することとしております。
 その他の市場の整備に当たっての基本的な考え方につきましては、ごらんのとおりとなっております。
 以上、簡単ではございますが、東京都卸売市場整備基本方針の説明を終わらせていただきます。

○後藤参事 豊洲新市場における計画段階環境影響評価、いわゆる計画アセスメントの手続が終了いたしましたので、ご報告申し上げます。
 計画段階環境影響評価、計画アセスメントにおける手続の開始及び環境配慮書の内容につきましては、平成十六年第三回定例会の当委員会でご報告いたしました。その後、計画段階環境影響評価の各種手続を経て、本年四月に対象計画策定に係る書面の提出を行い、計画段階環境影響評価の手続がすべて終了いたしました。
 お手元に、資料4、豊洲新市場における計画段階環境影響評価について、及び資料5、豊洲新市場における計画段階環境影響評価の対象計画策定に係る書面提出書をお配りしてございますが、資料4に沿ってご説明させていただきます。
 一ページをお開きいただきたいと思います。計画段階環境影響評価の実施経過についてでございます。
 計画段階環境影響評価、いわゆる計画アセスメントは、東京都環境影響評価条例に定められた制度でございまして、対象事業の計画段階で、計画内容の異なる複数の案について環境面から比較評価を行うものでございます。
 東京都環境影響評価条例では、市場施設として敷地面積二十ヘクタール以上、自動車駐車場として二千台以上が計画アセスメントの対象となるため、豊洲新市場の計画段階において実施するものでございます。
 このため、現況調査及び予測等を行い、A、B、Cの三案を作成して比較評価を行いました。計画内容は、従来の市場流通機能に加え、新たな市場機能としてにぎわい機能を創出し、両機能のかかわり方の違いにより、A案、市場流通機能を都民に開放する案、B案、市場流通機能とにぎわい機能を重層化する案、C案、市場流通機能とにぎわい機能を分離する案といたしました。
 次に、対象計画の策定経過でございますが、昨年九月の環境配慮書の提出後、住民説明会を二回開催し、都民及び関係区長から意見を提出していただき、都民の意見を聴く会などを経て、知事から本年三月に環境配慮書審査意見書を受領いたしました。
 二ページをお開きいただきたいと思います。計画段階環境影響評価の対象計画の策定でございます。
 都としては、都民、関係区長の意見及び知事の審査意見書の内容を踏まえ、計画の検討を行った結果、B案を選定し、本年四月二十五日に対象計画策定に係る書面として知事に提出いたしました。
 次に、計画段階環境影響評価に基づく対象計画の策定の概要でございます。B案を選定した理由を記載しております。
 対象計画の選定に当たっては、環境面に加え、社会的側面の指標を考慮し、総合的に判断してB案を対象計画とすることといたしました。
 まず、環境面ですが、B案の場合、計画地及びその周辺における風環境の変化が少なく、また、公共交通の利用の利便性を高める対策や、東京の新しい顔としての港湾空間や都市空間の創出においてすぐれていることなど、環境影響の減少及び良好な環境の創出の実現が期待できるものと考えました。
 次に、社会的側面ですが、市場の特徴である市場流通機能、にぎわい機能及び安全衛生管理の観点からB案を選定した理由を記載してございます。
 四ページをお開きください。A案、B案、C案の三案の比較と環境影響から見た検討結果の一覧表でございます。
 なお、お手元にお配りいたしました資料5の豊洲新市場における計画段階環境影響評価の対象計画策定に係る書面提出書には、ご説明いたしました内容のほか、知事からの意見に対する今後の取り組み等をまとめてございますので、後ほどお読みいただければと存じます。
 以上、簡単でございますが、計画段階環境影響評価における手続の終了についてご報告申し上げました。よろしくお願いいたします。

○野島委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○野島委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。

○野島委員長 港湾局関係に入ります。
 初めに、幹部職員の異動がありましたので、成田港湾局長から紹介があります。

○成田港湾局長 去る四月一日付で当局の幹部職員に異動がございましたので、ご紹介させていただきます。
 開発調整担当部長の尾田俊雄でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者あいさつ〕

○野島委員長 紹介は終わりました。

○野島委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○斉藤総務部長 平成十六年度予算の繰り越しにつきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料1、平成十六年度繰越説明書をごらん願います。
 まず、一般会計予算の繰り越しにつきましてご説明申し上げます。
 三ページをお開き願います。総括表でございます。
 繰越明許費繰越の基礎となります港湾局所管一般会計の平成十六年度の歳出予算現額は、最上段の左から二列目にございますように、六百十六億四千八百三十五万一千円でございます。このうち繰越明許の議決をいただいております金額は、その右隣になりますが、百二十三億二千二百十万円でございます。繰り越しいたしました金額は、最終列の九十九億五千三百万三千円でございます。
 当局といたしましては、平成十六年度内に円滑に事業が終了するよう努めてまいりましたが、工事施行の調整等に日時を要した事業や、平成十六年度に補正予算として議決をいただきました事業などについて、平成十七年度へ繰り越して継続実施することといたしました。
 なお、繰越財源の内訳につきましては、国庫支出金以下、記載のとおりでございます。
 次に、繰越明許費繰越の内訳につきましてご説明申し上げます。
 五ページをお開き願います。表のつくりでございますが、表頭にございますように、事業名、区分、繰越明許費予算議決額、翌年度繰越額、説明の順でお示ししてございます。
 1の東京港整備事業でございます。
 繰越明許の議決をいただいております金額は、五十億三百万円でございます。繰越額は四十億八千四百二十四万六千円でございます。
 下段をごらん願います。東京港整備事業のうち、1の港湾整備事業でございます。
 繰越額は十七億五千八百五十二万六千円でございます。繰越理由等につきましては、説明欄に記載のとおりでございます。
 六ページをお開き願います。2の東京港廃棄物処理場建設事業でございます。
 繰越額は十五億五千五百七十二万円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございます。
 七ページをごらん願います。3の海岸保全施設建設事業でございます。
 繰越額は七億七千万円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございます。
 恐れ入ります。八ページをお開き願います。2の島しょ等港湾整備事業でございます。
 繰越明許の議決をいただいております金額は、七十三億一千九百十万円でございます。繰越額は五十八億六千八百七十五万七千円でございます。
 その下段をごらん願います。島しょ等港湾整備事業のうち、1の港湾整備事業でございます。
 繰越額は二十二億一千八百三十八万九千円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございます。
 九ページの下段をごらん願います。2の漁港整備事業でございます。
 繰越額は十四億円でございます。繰越理由等につきましては、説明欄に記載のとおりでございます。
 恐れ入ります、一一ページをお開き願います。3の海岸保全施設整備事業でございます。
 繰越額は五千三百三十四万円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございます。
 その下段をごらん願います。4の空港整備事業でございます。
 繰越額は二億四千九十二万八千円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございます。
 一二ページをお開き願います。5の災害復旧事業でございます。
 繰越額は十九億五千六百十万円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございます。
 以上で、一般会計予算の繰り越しにつきましての説明を終わらせていただきます。
 引き続きまして、臨海地域開発事業会計予算の繰り越しにつきましてご説明申し上げます。
 一五ページをお開き願います。総括表でございます。
 建設改良費繰越の基礎となります臨海地域開発事業会計の平成十六年度の予算計上額は、最上段の左から二列目にありますように、千九百二十五億三千八百万円でございます。このうち繰り越しいたしました金額は、左から四列目になりますが、十六億一千九百四十二万四千円でございます。
 当局といたしましては、平成十六年度内に円滑に事業が終了するよう努めてまいりましたが、工事施行の調整等に日時を要したことによりまして、平成十七年度へ繰り越して継続実施することといたしました。
 次に、建設改良費繰越の内訳につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入ります、一七ページをお開き願います。1の埋立地造成事業でございます。左から二列目の予算計上額百三十七億四千万円のうち、繰り越しいたしました額は、四列目の四千三百五十万円でございます。
 一八ページをお開き願います。2の埋立改良事業でございます。
 左から二列目になりますが、予算計上額十八億八千八百万円のうち、繰り越しいたしましたのは、四列目の二億二千五百二十八万五千円でございます。
 一九ページをごらん願います。3の臨海副都心建設事業でございます。
 左から二列目の予算計上額千七百六十九億一千万円のうち、繰り越しいたしましたのは、四列目にあります十三億五千六十三万九千円でございます。
 大変簡単ではございますが、以上で平成十六年度予算の繰り越しにつきましてご説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○野島委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○野島委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○野島委員長 これより請願の審査を行います。
 請願一七第二五号、請願一七第二六号及び請願一七第二七号の一は、内容が関連しておりますので、一括議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○萩原離島港湾部長 本日ご審議いただきます請願につきましてご説明申し上げます。
 お手元に配布してございます資料2、請願陳情審査説明表をごらんいただきたいと思います。
 恐縮ですが、一ページをお開きいただきます。本日ご審査いただきますのは、請願三件でございます。いずれも式根島に関するものでございますことから、三件を一括してご説明させていただきます。
 まず、請願の内容のご説明に入ります前に、請願の対象となっております式根島野伏漁港の概要につきまして説明申し上げます。
 恐縮でございますが、別添の資料の式根島野伏漁港案内図、A3判で折り畳みの図面が添付されてございますが、ごらんいただきたいと思います。
 式根島は、伊豆諸島の新島村に所在します、東京の南方海上約百六十キロメートルに位置する人口約六百人の漁業、観光の島でございます。野伏漁港は、式根島の北東側に位置し、漁業活動の拠点港でありますとともに、東京からの定期貨客船や高速船が就航する港として重要な交通基盤施設でございます。
 それでは、請願一七第二五号、式根島野伏漁港の伝え波対策に関する請願につきましてご説明申し上げます。
 説明表の二ページをお開きいただきたいと思います。
 請願者は、新島村、式根島ECOレンジャー代表、山本功二さんでございます。
 なお、本日ご審議いただきます三件の請願は、すべて山本功二さんから提出されたものでございます。
 請願の要旨でございますが、式根島野伏漁港の伝え波対策を早急に行っていただきたいというものでございます。
 恐れ入りますが、別添の請願一七第二五号説明図もあわせごらんいただきたいと思います。現在の状況につきましてご説明申し上げます。
 野伏漁港につきましては、大型化した魚類運搬船及び高速船の港内への就航を確保するために、平成十五年度及び十六年度に港の入り口を広げる工事を実施いたしました。この工事は、本来、東防波堤の延伸を行ってから実施する予定でしたが、地元漁業組合からの強い要望がございまして、実施したものでございます。
 さらに、請願者を含みます全船主六十一名から成る船主会からも、港内の静穏度を向上させるための東側防波堤の整備が未完成の状態では波浪侵入が憂慮されるが、港口が狭隘なため、魚類運搬船の入港が困難になれば、漁家経営に直接打撃を与えることになり、漁民にとって苦渋の選択ではあるが、港口拡幅工事を早急に実施してほしい、こういった旨の同意書が提出されたものでございます。
 港内の静穏度解析の調査結果では、説明図で赤い矢印でお示ししてございますが、沿い波、請願では伝え波といっておりますが、これが生じる北北西からの波浪方向では波高が小さく、出現頻度が低いため、静穏度に与える影響は少ないという結果を得ております。
 また、工事完了後から現在までの間、指摘にありますような沿い波による漁船の被害実績報告はなく、沿い波対策についての同漁業協同組合からの要望もございません。したがいまして、沿い波対策を実施する必要はないと考えております。
 請願では、平成十七年度以降、漁港の西側にケーソンを整備する計画があると指摘しておりますが、このような計画は一切ございません。
 また、請願では、東側に整備中の防波堤は役に立っておらず、港内進入時、夜間航行時は大変危険という指摘がございますが、過去四十年間のデータによりますと、野伏漁港に入る波は東南東側からの波が非常に多く、しかも波高も高いという結果が出ております。したがいまして、この東防波堤は港内への波浪の影響を防ぐために必要不可欠な施設であり、今後早期に延伸工事を進めていく必要があると考えております。
 また、船舶の夜間航行時の安全性についてでございますが、既に港口付近の岸壁上に灯台及び照明灯が設置されており、安全性は十分確保されてございます。
 次に、請願では、工事設計及び計画前に必ず地元利用者への説明会を開催し、理解を求めた上で工事を行うべきという指摘でございますが、毎年度当初に、新島村、漁業協同組合、観光協会等の地元利用者に対しまして、主要事業の説明会を開催しております。
 さらに、工事の着手前におきましても説明会を行い、理解と協力を得て工事を実施しているところでございます。
 なお、先般の工事説明会の際には、村内放送等を用いまして、住民の説明会への参加を呼びかけたところでございます。
 次に、一七第二六号、式根島野伏漁港わきでのテトラポットの製造及び置き場の廃止に関する請願についてご説明申し上げます。
 三ページをお開きいただきたいと思います。
 恐縮ですが、別添、請願一七第二六号説明図及び式根島野伏漁港案内図をあわせてごらんいただければと思います。
 請願の要旨は、野伏漁港のわきでのテトラポッドの製造及び置き場を廃止し、当該漁港を港湾局が本来計画していた漁業施設、公園、船客待合所等を整備した観光の島の玄関にふさわしいものにしていただきたいというものでございます。
 現在の状況についてでございますが、冒頭でも述べましたとおり、野伏漁港は島民生活の安定と産業や観光の振興にとって重要な基盤施設であり、今後とも着実に整備していく必要がございます。また、地元からも、島の重要な産業である観光の拠点として、同漁港の早期整備が強く要望されております。
 施設の整備に当たりましては、外洋の厳しい波浪から港内の静穏度を確保するため、消波ブロックによる防波堤の整備を進める必要がございます。消波ブロックの製作用地につきましては、騒音、振動等環境への配慮、経済性の確保、島内の道路事情などを考慮いたしますと、現在の野伏漁港内の用地で整備するしかないというふうに考えております。
 請願一七第二六号説明図に記載しておりますとおり、この用地は、利用計画上、平成二十三年までの特定漁港漁場整備事業計画の中で、駐車場、漁業協同組合等による水産物直販施設、イベント広場等に位置づけられております。
 今後、漁港の着実な整備を図る中、消波ブロックの製作用地として活用を勘案しながら、順次整備していく予定でございます。
 また、船客待合所についてでございますが、既に当該用地の南側に整備済みでございまして、平成二年から島の玄関として供用されております。
 最後に、一七第二七号の一、式根島において観光シーズンに工事を極力中断することに関する請願についてご説明申し上げます。
 四ページをお開きいただきたいと思います。
 請願の要旨は、式根島は観光の島であるので、観光客が多く来島する観光シーズンには極力工事を中断していただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、請願一七第二六号におきましてもご説明申し上げましたが、式根島の野伏漁港は重要な基盤施設で、地元からも島の重要産業である観光の拠点として、同漁港の早期整備が強く要望されております。
 都は、こうした要望も踏まえ、防波堤の整備を推進しておりますが、島しょ地域では気象、海象条件が非常に厳しいため、工事期間が限定されております。九月から十月の台風シーズンや十二月から三月の冬季風浪の厳しい時期は、波浪の影響を受ける海上工事は困難でございまして、海象条件が最も安定する五月から八月が重要な工事期間となっております。
 請願では、この時期の工事を中止すべきであると指摘しておりますが、これでは事実上島しょの港湾工事はできないということになってしまいます。大勢の人々が島を訪れる観光シーズンは、これまでも事前に村や観光協会等関係者と十分な協議、調整を図りながら工事を実施してまいりました。具体的には、定期船等の離発着時の集客時間帯における工事作業の一時休止や、観光客、送迎者等の動線の確保、道路、駐車場の交通安全対策などの処置を講じております。また、年間を通じて、漁船の出漁時等におきましても同じような配慮をいたしてございます。
 今後とも、関係者と十分な協議、調整を行った上、観光シーズンを含め、工事を実施していく必要があると考えております。
 以上、簡単ではございますが、請願一七第二五号、第二六号及び第二七号の一の説明を終わらせていただきます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○野島委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○丸茂委員 請願一七第二五号、二六号、二七号の一について、願意に沿いがたいが、何点か意見を述べます。
 第二五号については、三月十六日の当委員会でも取り上げましたが、請願にあるとおり港口港内改良工事が行われましたが、港内の波が高くなり、さまざまな問題が生じていること、これは私自身も昨年十二月に現認をしております。
 さらに、現地からは、連絡船「にしき2号」の台風時の避難回数が、以前二回から三回であったものが、八回と、台風の影響の違いによることも考えられますが、ふえていること、また、港内の横波によって、高齢者が新島への診療やショートステイ利用、高校生の通学などの乗降にいろいろ障害が生まれているということです。
 こうした事態は、説明のあった当初計画の港口東側の防波堤の延長がなされないまま、平成十四年六月の漁協の要望、同八月七日の同意書に沿って工事を進めたこと、さらにテトラポッドの移動も効果を上げていないことが考えられます。
 したがって、港口東側の防波堤の延長と、沿い波対策も吸収するような工夫を初め、地元と十分協議し、静穏の効果が上がるよう工事促進を求めます。
 また、島民全体にかかわる工事説明会は、港の関係者はもちろんのこと、広く住民に周知するよう求めておきます。
 第二六号、第二七号の一については、消波ブロックの製造は港湾整備に必要不可欠なものであり、向こう三年間ということでもあり、現状やむを得ないと考えます。
 しかし、島の観光は島民の生活と産業の支えであり、観光シーズンにおける工事については、夏場の期間が短くなっている現状も踏まえて、休日の中止等、十分配慮するよう求めておきます。
 また、工事の砂が駐車車両や観光客に飛散すること、これも指摘を受けております。その対策もあわせて要望して、意見とします。

○野島委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、いずれも不採択とすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野島委員長 異議なしと認めます。よって、請願一七第二五号、請願一七第二六号及び請願一七第二七号の一はいずれも不採択と決定いたしました。
 以上で請願の審査を終わります。
 以上で港湾局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時四十九分散会

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