経済・港湾委員会速記録第六号

平成十五年六月十八日(水曜日)
第八委員会室
   午後一時五分開議
 出席委員 十二名
委員長三宅 茂樹君
副委員長初鹿 明博君
副委員長田島 和明君
理事中西 一善君
理事丸茂 勇夫君
理事前島信次郎君
谷村 孝彦君
河野百合恵君
中屋 文孝君
野村 有信君
川島 忠一君
尾崎 正一君

 欠席委員 一名

 出席説明員
産業労働局局長有手  勉君
総務部長島田 健一君
参事佐藤 仁貞君
産業政策部長乾 敏一君
産業力強化担当部長志賀 敏和君
参事塚田 祐次君
商工部長市原  博君
商工施策担当部長泉本 和秀君
金融担当部長鹿島 博之君
観光部長渡辺  勉君
参事小宮 三夫君
農林水産部長菊地 輝雄君
参事馬場 安男君
労働部長高橋  勝君
雇用就業推進担当部長安藤 立美君
中央卸売市場市場長森澤 正範君
管理部長石川 俊一君
事業部長高津 満好君
調整担当部長岸  信子君
新市場建設担当部長井戸 秀寿君
参事上田 良治君
参事松村  進君
港湾局局長成田  浩君
技監高野 一男君
総務部長浅倉 義信君
参事岡田  至君
港湾経営部長片岡 貞行君
参事新田 洋平君
臨海開発部長高松  巖君
開発調整担当部長萩原 豊吉君
営業担当部長金子  優君
港湾整備部長樋口 和行君
計画調整担当部長松井  創君
参事安藤 哲士君
離島港湾部長原田 龍次君
参事松本 義憲君

本日の会議に付した事件
 請願の取り下げについて
 中央卸売市場関係
  報告事項(説明)
  ・豊洲新市場基本構想について
 港湾局関係
  報告事項(説明・質疑)
  ・平成十四年度東京都一般会計予算(港湾局所管分)の繰越しについて
  ・平成十四年度東京都臨海地域開発事業会計予算の繰越しについて
 産業労働局関係
  報告事項(説明・質疑)
  ・平成十四年度東京都一般会計予算(産業労働局所管分)の繰越しについて
  陳情の審査
  (1)一五第一三号 高金利問題に関する陳情
  (2)一五第一四号の二 特別養護老人ホームに勤務する視覚障害マッサージ師の就労の安定化に関する陳情

○三宅委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、議員の辞職について申し上げます。
 福島委員より辞職願が提出され、五月十六日、議長において辞職を許可されましたので、ご報告いたします。
 なお、議席につきましては、ただいまご着席のとおりとさせていただきますので、ご了承願います。

○三宅委員長 次に、先般の人事異動に伴い、本委員会の担当書記に交代がありましたので、紹介いたします。
 議事課の内山英雄君です。議案調査課の野口里美さんです。
 よろしくお願いいたします。
〔書記あいさつ〕

○三宅委員長 次に、請願の取り下げについて申し上げます。
 一五第九号、雇用保険制度の見直し案反対に関する請願は、議長から取り下げを許可した旨通知がありましたので、ご了承願います。

○三宅委員長 次に、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程表のとおり申し合わせをいたしましたので、ご了承願います。
 次に、先般の人事異動に伴い、地方労働委員会事務局長に久保田経三君が就任いたしましたので、ご紹介いたします。
 それでは、久保田事務局長からあいさつがあります。

○久保田地方労働委員会事務局長 去る六月一日付で地方労働委員会事務局長を拝命いたしました久保田経三でございます。
 三宅委員長を初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻を賜りまして、微力ではございますが、労働委員会の使命であります労使関係の安定と正常化のために全力を尽くしていく所存でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○三宅委員長 あいさつは終わりました。

○三宅委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、中央卸売市場関係の報告事項の説明聴取、及び港湾局、産業労働局関係の報告事項の聴取並びに産業労働局関係の陳情審査を行います。
 なお、中央卸売市場関係の報告事項につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思います。
 また、その他の報告事項につきましては、説明聴取の後、質疑を行い、陳情につきましては採決まで行いたいと思いますので、ご了承願います。
 これより中央卸売市場関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、中央卸売市場長及び幹部職員に交代がありましたので、市場長からあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。
 中央卸売市場長に就任いたしました森澤正範君をご紹介いたします。

○森澤中央卸売市場長 去る六月一日付で中央卸売市場長に就任いたしました森澤正範でございます。
 三宅委員長を初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻を賜りまして、局事業発展のため、全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 続きまして、四月一日及び六月十六日付の人事異動により交代のございました当局の幹部職員の紹介をさせていただきます。
 管理部長の石川俊一でございます。事業部長の高津満好でございます。新市場建設担当部長の井戸秀寿でございます。政策担当参事の上田良治でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
〔理事者あいさつ〕

○三宅委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○三宅委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○井戸新市場建設担当部長 豊洲新市場基本構想についてご報告申し上げます。
 本構想は、新市場建設に向けた第一歩としまして、新市場づくりの基本的考え方や卸売市場が目指すべき方向を明らかにしたものでございます。
 策定に当たりましては、平成十四年四月に、都と市場業界団体とで構成します新市場建設協議会を設置し、精力的に協議を重ねてまいりました。
 本構想につきましては、平成十五年一月三十一日の当委員会にその検討状況につきまして報告し、ご審議をいただきました。このたび正式に取りまとめ、五月九日に公表いたしたものでございます。
 お手元に配布してございます資料1が基本構想の概要、資料2が基本構想本文でございますが、資料1の概要に沿いましてご説明させていただきます。
 一ページをお開きいただき、左ページに目次がございますが、ごらんのように、本構想は第1章から第4章までの四部構成となっております。
 右ページの一ページをごらんいただきたいと思います。第1章が新市場建設の意義でございます。
 1の流通環境の変化では、流通環境の変化への対応のおくれ、取扱量の減少など卸売市場は転換期にあること、グローバリゼーションや情報通信技術の進歩等の社会経済状況の変化など、卸売市場流通をめぐる変化が生じていることを述べてございます。さらに、今後、卸売市場が目指すべき方向として、これまで卸売市場を支えてきた仕組みを見直し、競争原理の一層の導入や消費者からの発想も重視した仕組みとすることなど、市場の活性化を進めていく必要があるといたしました。
 2の築地市場の課題と新市場建設の必要性でございますが、築地市場は首都圏の広域流通拠点であると同時に、全国流通の集散拠点としてかなめの位置を占めておりますが、現在の築地市場では、流通の変化への対応など、さまざまな課題を解決することができなくなっております。築地市場を首都圏の生鮮食料品流通の中核を担う市場へと再生するためには、情報化、物流の効率化、衛生、環境対策の強化を図ると同時に、加工や配送等の新たな付加機能の充実が求められており、これらを実現するために、都は豊洲への移転を決定いたしました。
 次に、二ページをお開きいただきたいと思います。第2章が新市場のコンセプトでございます。
 1の消費と流通の変化への対応では、基幹市場としての役割の強化や消費者、市場利用者の期待にこたえるため、〔1〕、都民の台所、首都圏三千三百万人の基幹市場、〔2〕、出荷者、買い出し人の期待にこたえる市場、〔3〕、食の安全と安心、健康と豊かさを提供する市場、〔4〕、IT化やグローバル化など将来の流通の変化に対応できる市場を実現することを目指してまいります。
 2の地域のまちづくりと環境への配慮では、市場活動に伴う環境への負荷を低減し、地域の景観と調和した市場とするため、〔1〕、車両による排気ガス、騒音を抑制、〔2〕、省エネ、リサイクル推進で環境負荷を低減、〔3〕、地域の景観と調和した緑豊かな市場を目指してまいります。
 3の都民と消費者に開かれた市場づくりでは、これからの卸売市場は、買い出し人、生産者、流通業者、消費者等の相互交流の場を提供するという役割を担う必要があると考えまして、市場内の一角に、〔1〕、市場関係者が新商品や内外のマーケット情報を求めて集まる場、〔2〕、消費者が多様な食材、食の創造に出会える場となる千客万来ゾーンを設置し、市場関係者にとっても、また都民や地域住民、消費者にとっても魅力ある、市場ならではのにぎわいを創出いたします。
 次に、三ページをごらんください。第3章が新市場づくりの基本方向でございます。
 1の新市場予定地の概要でございますが、新市場予定地は、ごらんの黄色で表示してございます5、6、7の三つの街区から成り、市場施設用地は計約三十七・五ヘクタールでございます。
 2の新市場の取扱規模では、集荷販売力の強化、市場外流通の拡大など、取扱量を増減させるさまざまな流通上の要因を考慮した結果、現在の築地市場の取扱量をやや上回る水準で設定することといたしました。
 四ページをお開きいただきたいと思います。3のゾーニング、部門構成の考え方では、市場本来の業務ゾーンでございます流通ゾーン、水と緑を生かした景観ゾーン、都民、消費者に開かれた千客万来ゾーンでございますにぎわいゾーンを考えております。
 4の流通の変化に対応する市場づくりでは、物流システムの効率化、情報インフラの整備、桟橋の設置など、将来の物流変化に対応した整備を行ってまいります。
 次に、右の五ページをごらんいただきたいと思います。新市場にふさわしい衛生管理基準を定めるなど、衛生対策の充実を図るほか、卸売業者、仲卸業者等のあり方、整備手法の多様化、施設利用形態の多様化と使用料のあり方については、今後の計画において具体策を決定してまいります。
 5の環境に配慮した市場づくりでは、市場関係車両の削減と排気ガス、騒音対策の実施、不燃物のリサイクル化などの廃棄物対策、太陽光等の利用による省資源、省エネルギー対策を実施いたします。また、良好な景観を形成するよう、屋上緑化や建物デザインに配慮するなどして、地域環境に配慮した市場づくりを行います。
 六ページをお開きいただきたいと思います。6の千客万来の市場づくりでは、中小小売業者に対する営業支援の仕組みづくりや情報発信機能の充実等の具体策を検討し、買い出し人、生産者、出荷者、流通業者でにぎわう市場づくりを行います。また、周辺地区の業務・商業施設と連携を図り、にぎわいと親しみのある都民、地域住民、来訪者に開かれた、地域に貢献する消費者に開かれた市場といたします。
 第4章では、建設スケジュールをお示ししてございます。
 本年度より基本計画に着手し、平成二十四年から二十八年度の間で開場を予定しております。
 以上、簡単ではございますが、豊洲新市場基本構想のご報告とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

○三宅委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求がある方はご発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。

○三宅委員長 これより港湾局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、港湾局長及び幹部職員に交代がありましたので、港湾局長からあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。
 港湾局長に就任いたしました成田浩君をご紹介いたします。

○成田港湾局長 去る六月一日付で港湾局長を拝命いたしました成田浩でございます。
 三宅委員長を初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻を賜りまして、港湾局の所管しております事務事業を円滑かつ適切に推進できますよう、誠心誠意、努力してまいりたいと思います。
 特に今日、大競争時代を迎えまして、東京港の国際競争力を高めるとともに、危機管理体制も確立し、二十一世紀の日本のリーディングポートとしての役割をきちんと果たしていくよう、局職員一丸となって取り組む決意でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは引き続きまして、先般の人事異動により交代のございました当局の幹部職員を紹介させていただきたいと思います。
 総務部長の浅倉義信でございます。参事で団体調整担当の岡田至でございます。港湾経営部長の片岡貞行でございます。参事で物流企画担当の新田洋平でございます。臨海開発部長の高松巖でございます。港湾整備部長の樋口和行でございます。離島港湾部長の原田龍次でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
〔理事者あいさつ〕

○三宅委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○三宅委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○浅倉総務部長 平成十四年度予算の繰り越しにつきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料1、平成十四年度繰越説明書をごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。まず、一般会計予算の繰り越しにつきましてご説明申し上げます。
 三ページをお開き願います。総括表でございます。
 繰越明許費繰越の基礎となる港湾局所管一般会計の平成十四年度の歳出予算額は、上の段の左から二列目にありますように、五百六十六億七千八百三十三万円でございます。このうち繰越明許の議決をいただいております金額は、左から三列目にありますように、百二十六億二千百三万円でございます。
 当局といたしましては、平成十四年度内に円滑に事業が終了するよう努めてまいりましたが、工事施行の調整等に日時を要した事業や、平成十四年度に補正予算として議決をいただいた事業の一部などについては、平成十五年度へ繰り越して継続実施することといたしました。繰り越しいたしました金額は、最終列にありますように、八十四億五千二百五十六万円でございます。
 なお、繰越財源の内訳につきましては、分担金及び負担金以下、記載のとおりでございます。
 次に、繰越明許費繰越の内訳につきましてご説明申し上げます。
 五ページをお開き願います。1の東京港整備事業でございますが、繰越明許の議決をいただいております金額は、上の段の左から二列目にありますように、六十九億八千万円でございます。繰り越しいたしました金額は、左から三列目にありますように、三十四億五百四十九万五千円でございます。
 次に、下段に参りまして、東京港整備事業のうち、1の港湾整備事業でございます。繰り越しいたしました金額は、左から三列目にありますように、十億九千八百五十二万五千円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございます。
 六ページをお開き願います。2の東京港廃棄物処理場建設事業でございます。繰り越しいたしました金額は六億三千百八十万円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございます。
 次に、下段に参りまして、3の海岸保全施設建設事業でございます。繰り越しいたしました金額は十六億七千五百十七万円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございます。
 右の七ページに参りまして、2の島しょ等港湾整備事業でございます。繰越明許の議決をいただいております金額は、上の段の左から二列目にありますように、五十六億四千百三万円でございます。繰り越しいたしました金額は、左から三列目にありますように、五十億四千七百六万五千円でございます。
 次に、下段に参りまして、島しょ等港湾整備事業のうち、1の港湾整備事業でございます。繰り越しいたしました金額は、左から三列目にありますように、十九億五千二百六十万七千円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございます。
 八ページをお開き願います。下段に参りまして、2の漁港整備事業でございます。繰り越しいたしました金額は七億四千万円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございます。
 右の九ページに参りまして、3の海岸保全施設整備事業でございます。繰り越しいたしました金額は一億三千九百四十二万八千円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございます。
 一〇ページをお開き願います。4の災害復旧事業でございます。繰り越しいたしました金額は二十二億一千五百三万円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございます。
 以上で一般会計予算の繰り越しについてのご説明を終わらせていただきます。
 次に、右の一一ページに参りまして、臨海地域開発事業会計予算の繰り越しにつきましてご説明申し上げます。
 一三ページをお開き願います。総括表でございます。
 建設改良費繰越の基礎となる臨海地域開発事業会計の平成十四年度の予算計上額は、上の段の左から二列目にありますように、二百億二千百万円でございます。このうち繰り越しいたしましたのは、左から四列目にありますように、五億六千八百六十九万八千円でございます。
 当局といたしましては、平成十四年度内に円滑に事業が終了するよう努めてまいりましたが、他会計の事業が繰り越しとなったため、その財源としている部分の繰り越しが生じたことや、工事施行の調整に日時を要したことにより、平成十五年度へ繰り越して継続実施することといたしました。
 次に、建設改良費繰越の内訳につきましてご説明申し上げます。
 一五ページをお開き願います。1の埋立地造成事業でございます。左から二列目にあります予算計上額四十四億八千四百万円のうち繰り越しいたしましたのは、左から四列目にありますように、二億九十三万五千円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございます。
 次に、一六ページをお開き願います。2の埋立改良事業でございます。左から二列目にあります予算計上額十八億一千九百万円のうち繰り越しいたしましたのは、左から四列目にありますように、九千二百七十一万五千円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございます。
 右の一七ページに参りまして、3の臨海副都心建設事業でございます。左から二列目にあります予算計上額百三十七億一千八百万円のうち繰り越しいたしましたのは、左から四列目にありますように、二億七千五百四万八千円でございます。繰越理由等は説明欄に記載のとおりでございます。
 以上で臨海地域開発事業会計予算の繰り越しにつきましてご説明を終わらせていただきます。
 大変簡単ではございますが、平成十四年度予算の繰り越しにつきましてご説明を終わらせていただきます。

○三宅委員長 報告は終わりました。
 ただいまの報告に対し、ご発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認めます。よって、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。

○三宅委員長 これより産業労働局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、産業労働局の幹部職員に交代がありましたので、有手産業労働局長から紹介があります。

○有手産業労働局長 本年四月一日付及び六月十六日付人事異動によりまして、当局幹部職員に交代がございましたので、ご紹介させていただきます。
 総務部長の島田健一君でございます。監理団体調整担当参事の佐藤仁貞君でございます。産業力強化担当部長の志賀敏和君でございます。産業政策担当参事の塚田祐次君でございます。商工部長の市原博君でございます。観光部長の渡辺勉君でございます。観光まちづくり担当参事の小宮三夫君でございます。農林水産部長の菊地輝雄君でございます。最後ですが、雇用就業推進担当部長の安藤立美君でございます。
 以上の新メンバーを加えまして、東京の産業労働行政の推進に全力で当たってまいります。三宅委員長を初め委員の皆様、引き続きご指導、ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
〔理事者あいさつ〕

○三宅委員長 紹介は終わりました。

○三宅委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○島田総務部長 平成十四年度一般会計の繰り越しにつきましてご報告を申し上げます。
 お手元の資料1、平成十四年度東京都一般会計予算繰越説明書をごらんいただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、一ページをお開きいただきたいと存じます。繰越明許費の繰り越しについてでございます。
 対象となりました事業は、事業名欄に記載してございますように、林道整備、治山事業及び災害復旧事業でございます。
 予算額は五十六億四千二百二十九万三千円でございましたが、自然災害等により不測の日数を要し、工事が年度内に終わらないものを見込みまして、平成十四年度当初予算で二十七億六千六百万円の繰越明許の議決をいただいております。今回、平成十四年度の執行額が確定いたしましたので、執行が終わっていない二十六億一千六百八十二万九千円を平成十五年度に繰り越すこととなったものでございます。
 これらの事業に要する財源につきましては、繰越財源内訳欄にございますように、国庫支出金十四億九千五百八十八万二千円、都債八億七千三百万円、繰越金二億四千七百九十四万七千円が充当されるものでございます。
 次に、事業内訳及び繰越理由でございますが、事業内訳欄及び説明欄をごらんいただきたいと存じます。
 まず、1の災害復旧事業でございますが、造林地被害対策や林道、治山災害復旧事業を三宅村、新島村などの十七カ所で実施いたしましたが、三宅村島内で二酸化硫黄の発生が続き、工事着手がおくれ、工期延長となったことなどにより繰り越すものでございます。
 次に、2の都行造林事業でごさいますが、三宅村島内で二酸化硫黄の発生が続き、年度内の契約ができなかったことにより繰り越すものでございます。
 次に、3の治山事業につきましては、公共治山事業を檜原村などの三カ所で、また都単治山事業を奥多摩町で実施いたしましたが、施工中の落石により、安全確保のため工事を中断し、工期延長になったこと、及び施工用地における保安林指定について、地権者との調整に不測の日数を要したことにより繰り越すものでございます。
 次に、4の林道整備事業でございますが、林道公共開設を檜原村など三路線で実施いたしましたが、一部所有者の承諾が得られず、工法等の再検討のため工期延期になったことなどにより繰り越すものでございます。
 恐れ入ります、二ページをごらんいただきたいと存じます。事故繰越についてでございます。
 支出負担行為額は四億七千四百九十万五千円でございます。今回、平成十四年度の執行額が確定いたしましたので、執行の終わっていない三億三千七百十一万五千円を平成十五年度に繰り越すものでございます。
 これらの事業の繰越財源内訳につきましては、国庫支出金二億三千五百二十四万二千円、繰越金一億百八十七万三千円が充当されるものでございます。
 次に、事業内訳及び繰越理由でございますが、事業は1の災害復旧事業のみでございますが、治山災害復旧事業を三宅村の三カ所で実施してございますが、火山ガスによる測量設計の遅延及び作業現場までの作業道開通作業に不測の日数を要したことなどにより繰り越すものでございます。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○三宅委員長 報告は終わりました。
 ただいまの報告に対し、ご発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認めます。よって、報告事項に対する質疑は終了いたしました。

○三宅委員長 これより陳情の審査を行います。
 一五第一三号、高金利問題に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○鹿島金融担当部長 お手元の請願・陳情審査説明表の二ページをごらんいただきたいと思います。
 一五第一三号、高金利問題に関する陳情についてご説明申し上げます。
 陳情者は、台東区の東京商工団体連合会代表の西村冨佐多さん外四人です。
 陳情の趣旨は、高金利及びやみ金融の被害をなくすため、次の事項を実現していただきたいというものでございます。
 その内容といたしましては、第一に、出資法の上限金利、年利二九・二%を引き下げるよう国に意見書を提出すること、第二に、やみ金融対策法を緊急につくるよう国に意見書を提出すること、第三に、都としてやみ金融規制条例を制定し、悪質な貸金業者を取り締まることでございます。
 次に、現在の状況でございますが、現在、今国会での法案成立を目指し、各党で貸金業の規制等に関する法律や、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律等の改正の検討が進められています。
 都議会においては、平成十四年三月二十八日に、第一に、登録制度から営業許可制度にすることにより、貸金業に対する規制を強化すること、第二に、業務改善命令制度を創設すること、第三に、資金的裏づけのない貸金業者を排除するとともに、業務に関連した不法行為の防止及び被害者救済のため、営業保証金制度を創設することについて、国会及び政府に意見書を提出しております。
 また、都においても、平成十四年七月に、国に対し同様の提案要求を行っております。
 今後は、法律改正の状況を踏まえつつ、的確に対応してまいります。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審査のほどお願いいたします。

○三宅委員長 説明は終わりました。
 本件について発言願います。

○河野委員 私は、この三月に、悪質貸金業者の被害者の方の相談を受けました。業者の巧妙な貸し付けの仕方、おどし、すかしの取り立て、それから嫌がらせや張り込みなど、私自身が身をもって体験いたしました。
 十四日には、大阪の八尾市で、高利のやみ金業者からしつこく取り立てを迫られていたことを苦にした高齢者の心中事件も起きております。
 そこで、こうした悪質な貸金業者による被害が後を絶たない状況を踏まえて質問させていただきます。
 おととい、東京都は悪質業者への処分を行いましたが、産業労働局の貸金業対策室を中心に、悪質業者への対策をこの間強められてきたことは承知しております。今、現状がどうなっているか、そして、今後被害を根絶していく上でどのような対策を強めていくことが必要か、こういうことについて東京都のご認識をお伺いいたします。

○鹿島金融担当部長 悪質な金融業者による高金利や不当な取り立て等の被害が社会問題になっており、都は、平成十四年四月から職員を増員して組織体制を強化し、悪質な貸金業者に対する行政処分をかつてない規模で実施してまいりました。平成十四年度の行政処分数は百七十件、十五年度は、四月から現在までで五十件でございます。
 また、平成十五年四月からは貸金業対策室を設置し、貸金被害受付ダイヤルを開設して、時間外でも苦情相談の申し込みを受け付けるなど、悪質な貸金業者の排除に努めております。
 今後とも、利用者保護の立場から、悪質貸金業者の指導監督を一層徹底してまいります。

○河野委員 もう一点お伺いいたします。
 商工ローンなどの反社会的な営業活動が背景にあって、二〇〇〇年六月一日から、出資法の金利、年利四〇%が引き下げられて、現行の二九・二%になりました。一方、利息制限法では、元本額に応じて一五%から二〇%の金利が定められています。出資法と利息制限法の金利の差が、いわゆるグレーゾーンといわれていて、サラ金などでお金を借りた人が高額な金利の支払いに苦しめられる原因の一つとなっています。
 出資法の上限金利は、二〇〇〇年の引き下げから三年たった、ことし六月一日以降に見直しをするということになっております。ちょうどきょう、やみ金対策などの法改正について政党間の協議が行われているという新聞報道もありましたが、法改正について、先ほども若干ご説明がありましたが、今国会ではどのような状況にあるのか、この点についてもご報告をお願いいたします。

○鹿島金融担当部長 現在、今国会おいて、各会派により、貸金業の規制等に関する法律や、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律などの改正が検討されております。
 検討されている主な改正点は、一、登録免許税及び更新手数料の引き上げ、二、金融取引主任者の設置の義務づけ、三、無登録営業や違法営業に対する刑事罰の重罰化などでございまして、今国会の法案成立を目指し、与野党間で細部について協議が進められております。

○河野委員 私が悪質貸金業者の被害者の相談を受けましたときに、東京都の貸金業対策室にご相談をし、そして情報提供を受けたり、被害者を激励したりということで、正確な判断、対応ができるように援助できたことはよかった、心強かったというふうに感じています。しかし、同時に、抜本的な対策をとらないと、悪質な貸金業者による被害を減らすことができない、こういうことも強く感じました。
 国会での政党間の協議の中では、強い要求となっている金利の引き下げについては含まれていないというようなことですが、日本弁護士連合会が、高金利が大量の多重債務者を生み出す根本原因であるということで、出資法の金利の引き下げが必要になっていると明確に主張しております。
 本来の消費者金融のあり方は、利用することによって生活を守り、中小零細業者の経営の助けとなっていくものだと考えます。今の出資法などが余りにも金利が高いために、都民の生活を脅かし、経営の破綻に追い込むことになっています。深刻な多重債務問題の解決には、金利引き下げを初め、陳情者が求めておられるやみ金対策法の制定あるいは東京都としての条例化などが必要であり、急がれていると思います。私は、命にかかわる問題もありますし、ぜひ対策を急ぐことが必要だと考えます。
 したがって、本陳情は採択すべきであるとの意見を申し上げて、質問を終わります。

○三宅委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕

○三宅委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一五第一三号は不採択と決定いたしました。

○三宅委員長 次に、一五第一四号の二、特別養護老人ホームに勤務する視覚障害マッサージ師の就労の安定化に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○高橋労働部長 お手元の資料2、請願・陳情審査説明表の三ページをお開きください。
 一五第一四号の二、特別養護老人ホームに勤務する視覚障害マッサージ師の就労の安定化に関する陳情についてご説明申し上げます。
 陳情者は、北区の特養マッサージ師の身分と仕事を守る連絡会運営委員長、富安猛さんでございます。
 本陳情の趣旨でございますが、視覚障害マッサージ師の特別養護老人ホーム、いわゆる特養における身分や職場を安定させるため、次のことを実現していただきたいというものでございます。
 その内容は、特養において視覚障害マッサージ師の雇用継続を可能とする支援措置を容易にするため、障害者雇用促進法に基づく雇用助成制度を活用するよう事業者を指導することでございます。
 次に、現状でございますけれども、障害者の雇用の促進等に関する法律、昭和三十五年法律第一二三号に基づく助成及び事業主への助言、指導につきましては、国が行うことになっております。
 東京都では、この助成制度の活用促進を図るために、障害者雇用促進ハンドブックの作成、配布、あるいは産業労働局のホームページ「TOKYOはたらくネット」などを通じまして、事業主等に対する普及啓発を行っております。
 以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○三宅委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、不採択とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○三宅委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一五第一四号の二は不採択と決定いたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。
 以上で産業労働局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時四十七分散会

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