委員長 | 三宅 茂樹君 |
副委員長 | 初鹿 明博君 |
理事 | 中西 一善君 |
理事 | 丸茂 勇夫君 |
理事 | 前島信次郎君 |
東村 邦浩君 | |
河野百合恵君 | |
土持 正豊君 | |
中屋 文孝君 | |
野村 有信君 | |
小林 正則君 | |
川島 忠一君 | |
尾崎 正一君 |
欠席委員 一名
出席説明員産業労働局 | 局長 | 有手 勉君 |
総務部長 | 山口 一久君 | |
監理団体調整担当部長 | 安藤 立美君 | |
産業政策部長 | 乾 敏一君 | |
産業政策担当部長 | 松田 二郎君 | |
参事 | 蓬澤 茂夫君 | |
商工部長 | 大原 正行君 | |
参事 | 泉本 和秀君 | |
参事 | 鹿島 博之君 | |
観光部長 | 帆刈 祥弘君 | |
農林水産部長 | 矢口 貴行君 | |
参事 | 馬場 安男君 | |
労働部長 | 高橋 勝君 | |
参事 | 前田 昭信君 | |
中央卸売市場 | 市場長 | 碇山 幸夫君 |
管理部長 | 橋本 康男君 | |
事業部長 | 石川 俊一君 | |
市場政策担当部長 | 高津 満好君 | |
新市場建設担当部長 | 小山 利夫君 | |
参事 | 岸 信子君 | |
参事 | 松村 進君 | |
港湾局 | 局長 | 高橋 信行君 |
技監 | 高野 一男君 | |
総務部長 | 津島 隆一君 | |
参事 | 井戸 秀寿君 | |
港湾経営部長 | 浅倉 義信君 | |
参事 | 吉田 安輝君 | |
臨海開発部長 | 三枝 修一君 | |
参事 | 萩原 豊吉君 | |
参事 | 金子 優君 | |
港湾整備部長 | 梶山 修君 | |
計画調整担当部長 | 松井 創君 | |
参事 | 安藤 哲士君 | |
離島港湾部長 | 樋口 和行君 | |
参事 | 松本 義憲君 | |
地方労働委員会事務局 | 局長 | 立花 壯介君 |
本日の会議に付した事件
地方労働委員会事務局関係
事務事業について(説明)
中央卸売市場関係
事務事業について(説明)
港湾局関係
事務事業について(説明)
産業労働局関係
事務事業について(説明)
○三宅委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
初めに、議席について申し上げます。
議席は、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。
○三宅委員長 次に、請願陳情について申し上げます。
本委員会に付託されております請願陳情は、お手元配布の件名表のとおりであります。よろしくお願いいたします。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、地方労働委員会事務局、中央卸売市場、港湾局、産業労働局の順序で、事務事業についての説明を聴取いたします。
なお、本日は説明を聴取し、資料要求を行うことにとどめ、質疑は後日の委員会で行いたいと思います。ご了承願います。
これより地方労働委員会事務局関係に入ります。
初めに、地方労働委員会事務局長からあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。
○立花地方労働委員会事務局長 地方労働委員会事務局長の立花壯介でございます。
このたび、三宅委員長初め委員の皆様方には、当局所管事業につきましてご指導を賜ることになりました。私ども地方労働委員会事務局職員一同、労使関係の安定と正常化のために精いっぱい努力してまいる所存でございます。ご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
引き続きまして、お手元の事務局理事者名簿によりまして、当局の幹部職員を紹介させていただきます。
本委員会の連絡に当たります総務課長の産形稔でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者あいさつ〕
○三宅委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。
○三宅委員長 これより事務事業について理事者の説明を求めます。
○立花地方労働委員会事務局長 地方労働委員会の事務事業につきまして、お手元にお配りしてございます資料1の事業概要によりご説明申し上げます。
恐れ入りますが、一ページをお開き願います。1の概要でございますが、地方労働委員会は、労働組合法及び地方自治法に基づいて設置されました合議制の行政委員会でございます。
労働委員会の権限及び事務につきましては、労働組合法及び地方自治法に規定されておりまして、設置目的は、労働組合法、労働関係調整法などに基づき、公平な立場から労使間の紛争処理に当たることによりまして、労働基本権の保護並びに労使関係の安定と正常化を図ることでございます。
委員会の機能でございますが、判定的機能と調整的機能に大別できます。
まず、判定的機能でございますが、労働者側の申し立てに基づきまして、不当労働行為の審査、すなわち、使用者の行いました行為が、労働組合法第七条によって禁止された行為に該当するか否かを判定いたしまして、救済命令を発するなど、適切な措置を講ずることが主なものでございます。
このほか、申請に基づいて行う労働組合の資格審査などがございます。
次に、調整的機能でございますが、労使紛争が自主的に解決されない場合に、当事者の申請または職権により、労働争議のあっせん、調停、または仲裁を行うことが主なものでございます。
このほか、主として争議予告通知を受けた公益事業を対象とする労働争議の実情調査などがございます。
以上が事業の概要でございますが、近年、社会経済情勢や労働市場の変化、こうした中で、労使関係や労使紛争の状況も大きく変化しております。こうしたことから、当委員会の取り扱う事件も複雑多様化し、特に昇格や賃金の差別、こうしたものに関する事件など、解決に当たりまして長期間を要する困難な事例も多くなってきております。
また、地域を基盤に、産業や企業の枠を超えまして、中小企業やパートタイム労働者などを主な構成員といたしますいわゆる合同労組が当事者となる事件も増加しております。
このような状況のもと、労使関係の安定と正常化を図ることを基本的な責務といたします当委員会といたしましては、会長を初め各委員及び事務局職員一同、適切かつ迅速な解決を図るべく努力しているところでございます。
次に、一ページの中ほどでございますが、委員会の構成及び委員の選任でございます。
構成につきましては、使用者委員、労働者委員、公益委員各十三名、合計三十九名でございます。
また、選任につきましては、使用者委員につきましては都内の使用者団体の推薦に基づき、また、労働者委員につきましては都内の労働組合の推薦に基づき、さらに公益委員につきましては、労働者委員及び使用者委員の同意を得まして、それぞれ知事が任命しております。任期は二年で、非常勤でございます。委員名簿につきましては、後ろの方ですが、一六ページ、一七ページ記載のとおりでございます。
なお、現在の委員の任期は、来年の十一月末までとなっております。
恐れ入りますが、二ページをお開き願います。委員会の活動でございます。
委員会には会長及び会長代理を置くこととされておりまして、いずれも公益委員の中から委員の選挙によって選出されております。現在の会長は、法務省公安審査委員会委員長であり、弁護士である藤田耕三氏でございます。
次に、委員会の会議でございますが、主な会議といたしましては、委員全員で行う総会と公益委員のみで行う公益委員会議がございまして、それぞれ毎月二回、定期的に開催しております。
総会におきましては、会長、会長代理の選挙、あっせん員候補者の委嘱、解任、調停、仲裁の開始など、委員会運営上の基本的事項の審議を行っております。
また、公益委員会議におきましては、不当労働行為の審査、決定及び命令、労働組合の資格審査などについての審議を行っております。
次に、委員の活動状況等でございますが、委員は、総会等の会議に出席するほか、あっせん、調査、審問など、事件処理のため活動を行っております。一月平均の出席回数といたしましては、公益委員の例でございますと、九・六回となっております。また、委員の報酬につきましては、条例によって定められております。
三ページをごらんいただきたいと存じます。事務局の組織でございます。
一課一室となっておりまして、それぞれの分掌事務は、三ページ下段から四ページに記載のとおりでございます。
五ページをお開き願いたいと存じます。事務局職員の人事でございます。
事務局長以下の職員は、会長の同意を得まして知事が任命するということになっております。職員の配置状況は表のとおりでございまして、現員は四十四名となっております。
六ページをお開き願いたいと存じます。当委員会の予算でございます。
平成十四年度当初予算は、委員の報酬及び職員の給与関係費といたしまして、六億六千九百万余円、事業費として八千四百万余円、合計七億五千四百万円を計上しております。平成十三年度と比べまして千五百万円の減となっております。
七ページでございますが、主要事業の概要でございます。
表1は、最近五年間の事件別取扱件数を年度別に示したものでございます。平成十三年度をごらんいただきますと、取扱件数は千七百二十一件でございまして、前年度と比べまして五十三件の増となっております。
以下、事件の種別により、概要をご説明いたします。
まず、不当労働行為の審査でございます。八ページをお開き願いたいと存じます。
平成十三年度における取扱件数は五百九件となっております。中ほどの新受付件数でございますが、ここ三、四年、高い水準で推移しております。これは、主としていわゆる合同労組から申し立てられる事件の伸びによるものでございます。
なお、八ページ下段から九ページの表及びグラフには、取扱件数の申し立て事由別、事業所規模別、産業別の内訳を示しております。
次に、一〇ページをお開き願いたいと存じます。労働組合の資格審査でございます。
平成十三年度における取扱件数は、表3-1にございますように、七百五件でございます。そのうち不当労働行為の申し立てに伴うものが表3-2にございますが、六百四十七件と、九一・八%を占めております。
一一ページをごらんいただきたいと存じます。あっせんあるいは調停など労働争議の調整について記載してございます。表4-1にありますとおり、平成十三年度における取扱件数は二百十九件でございます。
一二ページをお開き願いたいと存じます。表4-2でございます。取扱件数は、近年増加傾向にございます。
なお、調整事項別、事業所規模別、産業別の内訳は、このページの表並びにグラフに記載のとおりでございます。
一三ページをごらんいただきたいと存じます。労働争議の実情調査でございますが、表5-1にありますとおり、平成十三年度における取扱件数は二百八十八件でございます。
次に、一四ページをお開きください。労働相談でございます。表6でございます。
平成十三年度におけるあっせんの申請や不当労働行為の申し立て方法、手続などに関する相談件数は、八百七十五件でございます。
終わりに、再審査申し立て等でございますが、当委員会が取り扱いました命令事件のうち、本年三月三十一日現在、中央労働委員会に再審査申し立て事件として係属しているものは三十七件ございます。また、行政訴訟事件として裁判所に係属しているものは七件となっております。
なお、ご参考までに、一八ページから二一ページは、不当労働行為の類型や審査手続、調整の方法とあっせん手続等について簡単に記載してございます。
また、お手元に、資料2といたしまして「労働委員会のてびき」をお配りしてございます。後ほどごらんいただければ幸いに存じます。
以上で事務事業についての説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○三宅委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○河野委員 一点お願いします。
不当労働行為事件申し立て一覧、三年分をお願いします。
○土持委員 労働争議のあっせん、それから調停、あっせんは大分件数が多いので、代表的なものを五件ずつ、五年間、それから、調停は全部、どういう調停が行われたか、お願いしたいと思います。
○三宅委員長 ただいま河野委員、土持委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三宅委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
以上で地方労働委員会事務局関係を終わります。
○三宅委員長 これより中央卸売市場関係に入ります。
初めに、中央卸売市場長からあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。
○碇山中央卸売市場長 中央卸売市場長の碇山幸夫でございます。
三宅委員長を初め委員の皆様方には、当局所管の事務事業につきましてご指導、ご鞭撻を賜ることになりました。私ども市場に課せられました使命を達成するため、職員一同、全力を尽くしてまいる所存でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
続きまして、本日出席しております当局の幹部職員を紹介させていただきます。
管理部長の橋本康男でございます。事業部長の石川俊一でございます。市場政策担当部長の高津満好でございます。新市場建設担当部長の小山利夫でございます。参事で調整担当の岸信子でございます。参事で新市場建設技術担当の松村進でございます。本委員会との連絡を担当いたします総務課長の及川繁巳でございます。
以上でございます。よろしくお願い申し上げます。
〔理事者あいさつ〕
○三宅委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。
○三宅委員長 これより事務事業について理事者の説明を求めます。
○碇山中央卸売市場長 中央卸売市場の事務事業の概要につきましてご説明をさせていただきます。
資料1をご参照願いたいと存じます。
当局は、卸売市場法及び東京都中央卸売市場条例に基づきまして中央卸売市場を開設するとともに、地方卸売市場の開設許可とその監督指導を行っております。
その目的でございますが、水産物、青果物、食肉、花きの流通におきます公正な取引を確保することによりまして、生鮮食料品等の流通事業の効率化と都民の食生活の安定に資することにございます。
東京都が開設しております中央卸売市場は、築地市場、大田市場を初めといたしまして、十一市場三分場でございます。このうち食肉市場には芝浦屠場が併設されてございます。
また、知事が許可いたしました民営の地方卸売市場は都内に二十四市場ございまして、その内訳は、生鮮食料品を扱う市場が十六市場、花きを取り扱う市場が八市場となっております。
次に、市場の予算でございます。所管する会計は、中央卸売市場会計及びと場会計の二会計でございます。このうち、中央卸売市場会計は、地方公営企業法の財務規程等を適用する公営企業会計となっております。また、と場会計は、地方財政法が適用されます特別会計となってございます。平成十四年度の予算規模は、中央卸売市場会計が三百五十八億五百万円、と場会計が六十二億六百万円でございます。
次に、市場の主な事業についてご説明をさせていただきます。
まず、豊洲の新市場の建設についてでございます。
日本の基幹市場であり、首都圏三千三百万人の台所であります築地市場は、昭和十年に開設されましたが、今日、老朽化、狭隘化が著しく、市場機能に多大な支障を来しております。抜本的な整備が不可欠となっておったわけでございます。
これまでさまざまな角度から検討を重ねてまいりましたが、今般、現在地での整備は困難であるとの結論に至りまして、昨年十二月に東京都卸売市場整備計画の七次計画を策定し、築地市場を豊洲地区へ移転することを都として正式に決定したわけでございます。本年四月、新市場建設協議会を設置いたしまして、豊洲新市場の計画づくりについて関係機関と現在協議を重ねているところでございます。
一方、卸売市場を取り巻く環境でございますが、ご案内のとおり、大きく変化しておりまして、これに対応しました時代の風にかなった市場システムを再構築していくため、当局の重点事業といたしまして、現在、市場改革を進めているところでございます。
新市場づくりに当たりましては、築地から豊洲への単なる場所のシフトではなく、これら市場改革が結実した市場として、また、二十一世紀にふさわしい付加価値の高い千客万来の市場として整備していく考えでございます。
次に、牛海綿状脳症、BSE対策についてでございます。
昨年九月、国内で初めてBSE患畜の飼育牛が千葉県下の酪農農家で発見されました。都は、国に先駆けまして、出荷時におきますと畜牛育成履歴申告書あるいは肉骨粉非使用証明書の添付の義務づけや、特定部位の除去をこれまで実施してまいりました。また、施設整備につきましても、衛生対策工事を行い、安全な食肉が供給できるよう必要な措置を講じてまいりました。
最後に、生鮮食料品の安全性の確保についてでございます。
さきの残留農薬問題や無登録農薬などの問題に際しましては、都民の健康を損なうおそれのあります食料品の上場停止あるいは販売差しとめを行いまして、また同時に、全国の出荷者団体及び国に対しまして、全国中央卸売市場協会、これは全国五十六都市に八十六の中央卸売市場がございますが、その開設者の団体でございます。全国中央卸売市場協会として、農薬の適用使用について緊急要請を行ったところでございます。
こうした食をめぐる一連の事件におきまして、常に消費者の視点に立ちまして、安全、安心な生鮮食料品の流通に最大限の配慮を行い、時期を失することなく果敢に対応することが、私ども行政、それから市場関係者の重大な責務であると考えておる次第でございます。
今後とも、危機管理の観点から、これまでのBSE対策と同様に、人の健康を損なうおそれのある食品を市場に入れない、市場から出さない、これを基本原則として、都民の食の安全の確保に万全を期してまいります。
以上、中央卸売市場の事業概要についてご説明申し上げました。三宅委員長を初め委員の皆様方には、今後ともご指導、ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
なお、詳細につきましては、引き続き管理部長から説明いたしますので、よろしくお願い申し上げます。
○橋本管理部長 それでは、私から中央卸売市場の事業の内容につきまして、お手元に配布してございます資料2、事業概要に基づきましてご説明申し上げます。
まず、一ページをお開きいただきたいと存じます。中央卸売市場の目的につきましては、今、市場長からご説明申し上げたとおりでございます。
下段の表は、中央卸売市場の経由量でございます。全国の生鮮食料品等の流通に占める中央卸売市場の割合を示したものでございます。表は、水産物、青果物、食肉、花きの区分で、全国の総流通量に占める割合をそれぞれ分けて記載したものでございます。
二ページをお開きいただきたいと思います。市場流通の仕組みを流れ図で示してございます。後ほどごらんいただければと思います。
次に、三ページから六ページにかけましては、市場流通に関係いたします機関、業者等につきまして、それぞれの役割などを説明したものでございます。
恐れ入りますが、続きまして七ページをお開きいただきたいと思います。中央卸売市場の沿革でございます。
東京都における市場の始まりから、東京都中央卸売市場の開設、戦時、戦後及び復興などを経まして、最近の卸売市場法改正までの経過を一二ページまでにわたりまして記載してございます。ご参照いただければと思います。
次に、一三ページをお開きいただきたいと思います。各市場の概要でございます。
各市場の配置状況を記載してございます。現在、中央卸売市場といたしましては、築地市場を初め十一市場と三分場が設置されております。下段には、市場別に水産物、青果物などの取扱品目をお示ししてございます。
続きまして、一四ページですが、各市場別の所在地及び施設規模、取扱規模を一覧にして記載してございます。
また、一五ページには、各市場の関係業者数を記載してございます。
次に、一六ページから三一ページまでにかけまして、築地市場以下十一の各市場の概要と沿革を記載してございます。後ほどご参照いただければと思います。
三二ページをお開きいただきたいと思います。中央卸売市場の組織でございます。
このうち、いわゆる本庁機構は二部六課一室となっております。
次に、事業所でございますが、築地、食肉、大田の三市場が二級事業所で、豊島市場外七市場が三級事業所となっております。このほか、食肉市場と淀橋市場には分場が設置されております。
それぞれの分掌事務につきましては、三三ページから三六ページにかけまして記載してございます。
三七ページをお開きいただきたいと思います。職員の定数でございます。
平成十四年四月一日時点で、管理職員、一般職員合わせまして六百九十名となっております。
次に、三八ページから四三ページにかけましては財政状況を記載してございます。
まず、中央卸売市場会計につきましては、四〇ページをお開きいただきたいと思います。平成十四年度予算総括表でご説明いたしたいと存じます。
初めに、市場の日常の業務運営に関する収益的収支でございますが、収入は、売上高割使用料、施設使用料、一般会計補助金など合わせまして二百三十四億五千七百万余円でございます。これに対して支出は、管理費、業務費、減価償却費、企業債利息など合わせまして二百四十三億四千九百万円でございます。
次に、その下の市場の施設整備費に関する資本的収支でございますが、収入が十九億七千三百万余円、支出が百十四億五千六百万円でございます。
次に、と場会計についてご説明申し上げます。四三ページをお開きいただきたいと思います。
平成十四年度の当初予算につきましては、上段の予算総括表にございますように、歳入歳出とも同額の六十二億六百万円を計上しております。
次に、四四ページをごらんいただきたいと思います。市場における業務の状況でございます。
四四ページから四八ページの中ほどにかけましては、市場における取扱物品の概況及び平成十三年度の取扱状況を示してございます。
なお、取扱実績につきましては、四八ページの下段の表にお示ししてございます。
次に、事務事業の内容に入らせていただきます。五〇ページをごらんいただきたいと思います。
まず、施設整備事業でございますが、卸売市場の整備は、五年ごとにローリングいたします卸売市場整備計画十カ年に基づき計画的に実施しております。昨年十二月、東京都卸売市場整備計画(第七次)を策定いたしました。この整備計画の概要につきましては、五〇ページから五三ページにかけまして記載してございます。ご参照いただければと思います。
次に、五四ページ、五五ページは、平成十四年度施設整備の概要でございます。
豊洲新市場の建設計画と築地市場の暫定整備など各市場の整備について記載してございます。
五六ページをごらんいただきたいと思います。市場における財産管理事務でございます。
市場施設につきましては、卸売業者、仲卸業者を初めとした市場関係業者に対しまして、売り場、事務室、冷蔵庫等の各種施設の使用許可をしております。使用許可の状況につきましては、五六ページ下段に市場別の使用者数、使用許可件数等を表にまとめてございますので、ご参照願えればと思います。
なお、使用許可に伴います施設使用料等につきましては、後ろの方にあります参考資料九四から一〇〇ページにかけまして一覧表として掲げてございます。後ほどご参照いただければと思います。
戻りまして、五七ページをお開きいただきたいと思います。五七ページからは市場施設及び設備の維持管理事務でございます。
六三ページからは市場内の警備衛生関係事務の概要等を記載してございます。
次に、六五ページの中ほどから業務の指導監督事務について記載してございます。
中央卸売市場における取引業務の適正化を図り、生鮮食料品等の円滑な供給を確保するため、卸売業者、仲卸業者等の市場関係業者に対します取引業務の巡回調査、経理及び業務検査、経営改善指導、現場取引の業務指導などの事務を行っております。
六七ページ下段から六九ページの下段にかけましては、都民情報サービス及び啓発事業を掲げてございます。市場内見学案内、インターネットホームページ、ファクス情報サービス、印刷、ビデオ等の媒体を通じまして、生鮮食料品等に関します知識等の啓発普及を図るとともに、市況等の公表を行っております。
次の七〇ページ中段から七二ページ上段にかけましては、地方卸売市場に関する事務でございます。後ほどご参照いただければと思います。
次に、七二ページ中段をごらん願います。と畜事業についてでございます。
まず、と畜事業の沿革でございますが、昭和十一年、東京市が芝浦屠場を開設し、事業を開始いたしました。その後、食肉の需要増大に対応し、公正な取引と流通の円滑化を図るため、昭和四十一年に中央卸売市場法に基づき食肉市場を開設いたしました。これを契機に、芝浦屠場は食肉市場の附属施設となり、現在に至っております。
平成十三年度のと畜頭数は、七三ページに記載してありますが、年間で牛が約七万七千頭、豚が約二十六万頭となっております。
また、昨年九月に発生したBSE対策についての事件の経過と、食肉の安全を確保するためのこれまで取り組んできました施策を記載してございますので、ご参照いただければと思います。
七四ページをごらんいただきたいと思います。附属機関等の一覧表でございます。
知事の附属機関といたしましては、東京都卸売市場審議会及び東京都中央卸売市場取引業務運営協議会が設置されております。また、市場運営の連絡調整を図るため、新市場建設協議会が設置されております。表におきまして、目的、設置根拠等を記載してございます。
それぞれの附属機関の活動状況につきましては、次の七五ページ、七六ページに記載してありますので、ご参照いただければと思います。
なお、業務状況関係の資料あるいは市場年表などの関係資料につきましては、七七ページ以降に参考資料としてまとめてございますので、ご参照願いたいと思います。
事務事業に基づきます説明は、以上でございます。
続いて、本日、一緒にご配布させていただきました資料3をごらんいただければと思います。東京都食肉市場株式会社をごらんいただきたいと思います。
これは、東京都管理団体指導監督要綱に基づき、その他報告を受ける団体に指定されております。
この会社は、食肉の価格安定と流通の円滑化を図るため都が出資している会社で、市場の卸売業者として、家畜の荷受け、販売及び畜産加工品の販売受託などの事業を行っております。
甚だ簡単ではございますが、中央卸売市場の事務事業及び当市場所管の報告団体について説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○三宅委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○丸茂委員 六点お願いします。
一つ目は、青果物及び水産物、食肉、花きの取扱実績とそれぞれの輸入割合の十年間分の推移。
二つ目は、販売方法別の取扱量、十年間の推移。
三点目は、食肉市場における主な施設整備と契約の状況。
四点目は、BSE及び残留農薬問題の現状と対策。
五点目は、卸売、仲卸業者の経営状況の五年間の推移。
六点目は、築地市場の再整備のこれまでの主な経緯と進捗状況。
以上です。
○三宅委員長 ただいま丸茂理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三宅委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
以上で中央卸売市場関係を終わります。
○三宅委員長 これより港湾局関係に入ります。
初めに、港湾局長からあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。
○高橋港湾局長 港湾局長の高橋信行でございます。
三宅委員長を初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻を賜りまして、微力ではございますが、当局所管の事務事業の円滑な推進に向けまして努力してまいる所存でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
続きまして、お手元にお配りしてございます名簿に従いまして、当局の幹部職員を紹介させていただきます。
港湾局技監の高野一男でございます。総務部長の津島隆一でございます。参事で団体調整担当の井戸秀寿でございます。港湾経営部長の浅倉義信でございます。参事で物流企画担当の吉田安輝でございます。臨海開発部長の三枝修一でございます。参事で開発調整担当の萩原豊吉でございます。参事で営業担当の金子優でございます。港湾整備部長の梶山修でございます。計画調整担当部長の松井創でございます。参事で環境対策担当の安藤哲士でございます。離島港湾部長の樋口和行でございます。参事で島しょ・小笠原空港整備担当の松本義憲でございます。当委員会との連絡に当たります参事で総務課長事務取扱の三田村みどりでございます。同じく経理課長の岡崎義隆でございます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者あいさつ〕
○三宅委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。
○三宅委員長 これより事務事業について理事者の説明を求めます。
○高橋港湾局長 港湾局が所管しております事務事業の概要につきましてご説明申し上げます。
局長事業概要説明要旨というものをお配りしてあると思います。それに従いまして説明させていただきたいと思います。
当局は、東京港及び島しょの港湾、漁港等の整備、管理や東京臨海地域の開発等の事業を通じて、物流の円滑化や都市の再生、防災機能の向上などを図り、都民生活の向上や産業の発展に努めております。
近年、アジア諸港との競争が激化する中、我が国港湾の競争力は相対的に低下しております。また、長引く景気低迷により、東京の都市としての活力が低下し、取扱貨物が減少するなどの影響を受け、東京港を取り巻く環境は厳しさを増しております。
こうした中、首都圏四千万人の生活と産業の発展をサポートするため、ハード、ソフト両面から港湾機能の充実を図るとともに、さまざまな規制や慣行を見直し、サービス面の向上やコスト削減等を実施することにより港の国際競争力を高めることが、当局に差し迫った重要な課題でございます。
また、東京臨海地域においては、その特性や潜在力を最大限に生かす活用方策を早急に検討し、この地域が都市再生の起爆剤となるよう、総力を上げて開発を進めていく必要があると認識しております。
さらに、島しょ地域におきましても、住民のライフラインを確保し、産業の振興に資するべく、港湾、空港、漁港の整備を着実に進めていく必要があります。
以上の基本的認識を踏まえつつ、局の事務事業全般にわたって見直しを行い、新時代にふさわしい事業を展開していく所存でございます。
以下、個別事業ごとにその概要を述べさせていただきます。
第一に、東京港の管理運営と振興でございます。
当局は、東京港の港湾管理者として、港湾の整備、管理運営、環境保全及びサービスの提供等を行っております。今後は、国際競争力の強化のため、官民一体となって港湾物流のIT化やアクションプランの改定などを進めてまいります。また、コンテナ船の大型化への対応、ターミナル運営の効率化等に取り組むとともに、船舶、貨物の積極的な誘致活動を行ってまいります。そのほか、港湾労働者のための福利厚生施設の充実や水域環境の保全にも努めております。
次に、東京港の整備でございます。
現在、東京港第六次改訂港湾計画に基づき、外貿、内貿機能の拡充、耐震性の高い港湾施設の整備、臨海部の特性を生かした親水空間の拡充、効率的、体系的な臨港交通網の形成等を行っております。
近年、羽田空港の再拡張、港の国際競争力の低下、外貿コンテナ取扱能力の?迫化、都市の魅力、活力と持続可能性の低下など、東京港を取り巻く環境は大きく変わってきております。そのため、現行計画の計画期間を二年前倒しし、平成十五年度中の改訂を目途に、計画の基本方針を東京都港湾審議会に諮問いたします。
次に、埋立地の造成と開発でございます。
当局では、港湾機能の拡充強化と都市機能等の受け皿として、埋立地の造成、整備、開発を行っております。
臨海副都心の開発については、平成九年に策定した臨海副都心まちづくり推進計画に基づき、着実に開発を進めているところでございます。
財政面では、昨年度、埋立事業会計に羽田沖埋立事業会計及び臨海副都心開発事業会計を統合するとともに、臨海地域開発財政基盤強化プランを策定し、当面の資金収支の安定化と収支均衡の前倒しを図りました。
豊洲・晴海地域におきましては、市場の移転計画を踏まえ、本年九月に豊洲・晴海開発整備計画における豊洲地区の再改定案を策定したところでございます。今後とも、都市再生の動きや事業者のニーズを踏まえて開発を促進してまいります。
また、当局は、臨海地域の開発において、自然環境と調和した都市環境の創出や都民に多様なレクリエーションの場を提供するため、海上公園の整備管理を行っております。本年二月の海上公園審議会答申においては、海上公園のあるべき姿として、都民とともにはぐくむ緑豊かで活気にあふれた水辺空間が示されました。今後は、都民との協働を視野に置きながら、市街地の発展や都民意識の変化に対応した整備を進めてまいります。
さらに、都市再生の一環として、大田区城南島及び中央防波堤内側埋立地では、スーパーエコタウン事業のために埋立地の活用を行っております。このほか、廃棄物の最終処分場として引き続き中央防波堤外側処分場の埋立造成を行うとともに、その沖合にある新海面処分場については、段階的に整備を進めてまいります。
次に、東京港の防災でございます。
当局は、高潮等の災害から都民の生命や財産を守ることを目的として、防潮堤、水門、排水機場等の海岸保全施設を整備し、管理を行っております。今後も引き続き未整備地区の整備を進めるとともに、水門と排水機場については、早急に耐震補強等を行ってまいります。
次に、島しょ地域でございますが、当局は、島民の方々の交通基盤となる港湾、空港、漁業振興の基盤となる漁港、災害防止のための海岸施設の整備を行っております。このうち、大島空港の拡張につきましては、平成十年度から工事を進めてまいりましたが、今月三十一日にジェット機が離着陸できる空港として供用を開始する運びとなりました。これまでの委員の皆様方のご指導、ご協力に感謝申し上げる次第でございます。
また、三宅島噴火災害につきましては、噴火による地盤沈下、泥流などにより、港湾や漁港などの施設に甚大な被害が発生していることから、当局は、復旧、復興作業の資機材運搬に必要となる大型岸壁の整備等を行っております。今後も引き続き復興事業に必要な施設の整備を順次行ってまいります。
以上が当局事業の概要であります。職員一同、全力を上げてその推進に取り組んでまいる所存でありますので、よろしくご指導賜りますようお願い申し上げます。
なお、詳細につきましては、総務部長より説明させます。
○津島総務部長 局長の説明に引き続きまして、港湾局の事務事業全般につきまして、お手元の資料1、港湾局事業概要によりご説明申し上げます。
一ページをお開き願います。まず、1の港湾局の機構と予算についてでございます。
港湾局の事業は、(1)にありますように、五部三事業所の組織と七百三十六名の職員によって運営されております。
次に、(2)の平成十四年度局予算の概要でありますが、当局所管の会計は、一般会計、臨海地域開発事業会計、港湾事業会計の三会計で、総額一千七百億五千四百万円でございます。それぞれの予算の概要は、一ページ、二ページに記載のとおりでございます。
三ページに参りたいと存じます。2の東京港の管理運営と振興でございます。
(1)は東京港の振興でございます。
東京港は、首都圏を背後に控え、広い地域の経済活動や住民生活を支える我が国有数の港でございますが、他のアジア諸港が高規格な設備を持つ港湾を整備するなどして急速に国際競争力を高めてきているため、その相対的地位を低下させつつあります。このため、官民一体となった東京港振興促進協議会を平成九年七月に設置し、平成十一年四月には国際競争力を持った使いやすい港づくりを実現するためのアクションプランを定め、ハード、ソフト両面の課題の解決に尽力してまいりました。本年度は、新たな課題に対応し、特にソフト面を重視しながら改定作業に取り組んでまいります。
また、港湾物流の効率化を図るため、本年七月に、主要港から成る港湾物流IT化推進委員会を設立し、官民の情報を共有化する情報プラットホームの構築を推進してまいります。
四ページに参ります。(2)の東京港の管理運営をごらんください。
当局は、東京港の港湾管理者として係留施設などの港湾施設の管理に当たりますとともに、港湾機能の保全を図っております。
港湾設備の運営につきましては、業務の効率化、利用者の利便を図るため、一部業務を財団法人東京港埠頭公社へ委託しております。また、港湾労働者や船員のための福利厚生といたしましては、財団法人東京都福利厚生協会などに施設の使用を許可し、利用者の福利厚生の充実に努めております。
水域環境の保全につきましては、監視艇による水面監視を実施するほか、清掃船によるごみ回収や油流出対策にも取り組んでおります。
また、本年三月には、都内の河川や港湾の双方にかかわる公共水域における放置船舶問題について、建設局と共管により条例化を図ったところでございます。今後、平成十五年一月の条例施行に向け、施行規則の制定や係留保管適正化計画等の策定を図ってまいります。
五ページに参ります。3の東京港の港湾計画等でございます。
現在の東京港第六次改訂港湾計画は、平成八年十二月の東京都港湾審議会の議を経て策定し、平成九年四月に告示をしたもので、おおむね平成十七年度を目標年次としております。計画の基本的な考え方は、資料をごらんいただきたいと存じます。
なお、羽田空港の再拡張事業や増加する外貿コンテナ貨物に対応するとともに、ハード、ソフト両面にわたり国際競争力を強化し、メーンポートとしての地位を堅持していくことが課題であるため、現行の計画期間を二年前倒しし、平成十五年度中に第七次改訂港湾計画を策定することとし、今年度は基本方針を策定するなど、改訂作業に着手してまいります。
六ページに参ります。4の港湾施設整備事業でございます。
これは港湾計画に基づき港湾施設の整備を進めていくものでございますが、今年度の主な事業としては、大井コンテナふ頭の再整備や青海コンテナふ頭の改良、耐震強化岸壁の整備や液状化対策を進めております。
また、東京港の交通アクセスを確保するため、本年四月に開通いたしました東京港臨海道路の城南島と中央防波堤外側地区を結ぶ区間に引き続き、中央防波堤外側地区から江東区若洲に至る区間の第Ⅲ期事業が国直轄事業として着手されております。
七ページに参ります。5の臨海地域開発事業でございます。
(1)の埋立地開発事業の概要についてご説明いたします。
現在、東京臨海地域において二千七百三十九ヘクタールの造成整備を進めております。これらの埋立地の開発については、東京の物資流通の拠点とするほか、都市問題の解決に寄与するため、土地利用計画を〔1〕から〔4〕までの4項目を定め、総合的かつ計画的に開発を進めております。
続きまして、(2)の臨海副都心の開発でございます。
臨海副都心の開発は、平成八年七月に決定いたしました臨海副都心開発の基本方針に基づき、平成九年三月に臨海副都心まちづくり推進計画を策定しております。開発は、この推進計画に基づき進めているところでございます。
八ページに参ります。臨海副都心地域四百四十二ヘクタールの開発を行う推進計画の内容につきましては、イをごらんください。なお、本年三月には、臨海地域開発財政基盤強化プランを策定し、今後とも着実に臨海副都心の開発を推進してまいります。
九ページに参ります。開発の進捗状況でございますが、本年十一月の「ゆりかもめ」汐留駅の開業、十二月のりんかい線の大崎延伸など、公共交通機関の整備が進められております。また、本年四月には暫定利用の施設として結婚式場が、また、九月には総合電機メーカーの情報受発信拠点となる施設がオープンしたほか、有明の丘防災拠点では病院が着工するなど、着実に開発が進んでおります。
(3)は、豊洲地区、晴海地区、有明北地区開発の進捗状況等でございます。
まず、豊洲・晴海地区におきましては、平成十三年十二月に策定された第七次東京都卸売市場整備計画において築地市場を豊洲地区へ移転することとしたため、本年九月に豊洲・晴海開発整備計画における豊洲地区の再改定案を策定したところでございます。
また、有明北地区ですが、埋立工事が平成十六年度末に竣工予定となっております。これに伴い、広域交通基盤の整備も進められており、平成十七年度末には環状二号線の一部及び放射三四号線全線が開通し、また「ゆりかもめ」が豊洲駅まで延伸開業する予定でございます。
(4)は、臨海関係第三セクターの経営安定化策についてでございます。
臨海関係第三セクターは、経営状況が非常に厳しい中、経営の安定化を図るため、さまざまな経営改善努力を行い、平成十三年度には営業利益段階での黒字を計上いたしましたが、引き続きなお一層の経営努力を続けてまいります。
一〇ページに参ります。6の海上公園事業でございます。
(1)の海上公園整備事業ですが、本事業は、葛西沖から羽田沖までの臨海部全域にわたり、埋め立てによって失われた自然を回復するとともに、良好な環境の埋立地を確保するため実施しているものでございます。現段階で四十六カ所、八百九十・三ヘクタールの計画決定がなされており、これは区部全域の公園面積の約四分の一を占めるものでございます。
(2)は、今後の海上公園のあり方でございます。海上公園の整備や管理運営は、都民の意向を反映させることを基本原則の一つとしており、この趣旨に沿って、知事の附属機関である東京都海上公園審議会において整備等の基本的な方針等の審議を行いました。本年二月には、海上公園のあり方を示す今後の海上公園のあり方についての答申を受けたところであります。これからの海上公園をよりよい水辺空間とするため、都民との協働を視野に、その整備や管理運営について検討を進めているところでございます。
一一ページに参ります。7の廃棄物処理場整備事業でございます。
(1)の新海面処分場整備事業ですが、面積約四百八十ヘクタールの新たな最終処分場として段階的に整備を進めているところでございますが、現在、Gブロックの護岸建設工事を実施しているところでございます。また、処分場の延命化対策として、埋立容量の増加が図られるよう、昨年度より処分場内の海底面を掘る深掘り工事を実施しているところです。
(2)の中央防波堤外側廃棄物処理場整備事業については、既に外周の護岸が完成し、現在、廃棄物の埋立処分を行っているところです。
(3)の羽田沖埋立造成事業ですが、平成四年に埋立造成工事の竣工認可を受け、平成五年には空港用地を国に売却し、現在、引き続き護岸前面の浅場造成工事を実施しております。
(4)の建設発生土ですが、都内で発生する建設発生土を海上移送し、地方圏の港湾埋立用材として有効活用するなど広域利用の促進に努めております。平成十三年度においては、約五十五万立方メートルの建設発生土を広島港などへ搬出しております。
(5)のしゅんせつ土砂ですが、しゅんせつ土砂の有効活用は、廃棄物処分場の延命化にも資するものでございます。これまで羽田沖拡張部の前面水域で浅場造成事業に利用しておりますが、さらに千葉港の深掘り部の埋立材等として良質なしゅんせつ土砂の提供を行うなど、広域利用を推進しております。
8の東京港の防災でございます。海岸保全事業は、防潮堤、水門、排水機場等を整備することにより、高潮や地震による水害から都民の生命と財産を守るものでございます。平成十三年度末で計画延長の九七%に当たる約三十一キロメートルが完成しております。詳細は表をごらんください。
また、防災機能の向上とあわせて、豊かで潤いのある水際線を創造するため、可能な限り遊歩道や植栽等を備えた親水性の高い施設の整備を行っております。本年度は港南地区、江東地区、港地区において整備を進めるとともに、既存水門、排水機場の耐震性強化を図ってまいります。
一三ページに参ります。9は、島しょの港湾、漁港、空港及び海岸についてでございます。
(1)の伊豆諸島の港湾、漁港、空港整備及び海岸保全につきましては、東京都離島振興計画に基づき、島しょの交通輸送路を確保し、産業基盤の整備を行うとともに、港湾、漁港の整備とあわせ海岸の保全事業を実施していくものでございます。
なお、本年十月三十一日には大島空港において新滑走路の全面供用が開始され、これに伴いジェット機の就航が可能となります。
一四ページに参ります。(2)の小笠原諸島の港湾、漁港、空港の整備でございますが、この事業は、新小笠原諸島振興開発計画により、小笠原諸島の振興を図るため、海上交通輸送路の確保と産業基盤の整備を目的として港湾等を整備するものでございます。
(3)の島しょの港湾、漁港、空港の管理運営でございますが、伊豆諸島と小笠原諸島を合わせ港湾十六港、漁港二十一港及び空港五空港並びに調布飛行場の管理を行っております。
なお、各施設の現場管理事務につきましては、大島、三宅、八丈及び小笠原の各支庁において行っております。
また、(4)の三宅島火山活動への対応につきましては、引き続き、復旧作業について、島民の帰島に合わせて速やかに対処できるよう準備を進めております。
離島航路の確保につきましても、航路事業者への災害特例による国庫補助を国に要請するとともに、都の航路補助金の早期交付を実施いたします。
一五ページから一七ページにかけましては、平成十四年度における当局の予算概要でございます。詳細につきましては後ほどごらんいただきたいと存じます。
次に、東京都監理団体等で当局が所管しているものについて、その事業等をご説明申し上げます。
お手元にお配りしております資料2、東京都監理団体等一覧をごらんいただきたいと存じます。
当局所管の団体といたしましては、東京都監理団体とされているものは六団体ございます。また、その他報告を受ける団体といたしまして三団体ございます。本日は、これらの団体のうち、東京都が二五%以上出資または出捐している法人につきまして、経営状況等説明書を配布しておりますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
各委員の先生におかれましては、これらの団体が都の事務事業等を代行、補完し、都民サービスの向上に大きな役割を果たしていることをご理解いただき、これらの団体の健全な発展のため、今後ともご指導、ご鞭撻、よろしくお願いしたいと思います。
なお、参考資料といたしまして、事業概要、事業関係規程集等をお配りしてございますので、ご参照いただきたいと存じます。
以上をもちまして、大変雑駁でございますが、当局の事務事業及び当局所管の東京都監理団体等についての事務事業の説明を終わらせていただきます。
○三宅委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○河野委員 十一あります。
一、東京港の取扱貨物量について、内貿、外貿とコンテナ貨物、それ以外に分けて、五年間の推移。
二、外国艦船の入港状況について十年間分。
三、臨海第三セクターの経営実態と支援策とその効果と収支見通しについて。
四、臨海第三セクターにおける金融機関の利払い実績。
五、臨海地域開発事業会計の収支見通しと平成十三年度の実績。
六、臨海副都心の開発フレームの当初計画と見直し計画と現状。
七、新海面処分場の計画と埋立状況。あわせて見直し経過。
八、臨海副都心の土地利用計画と貸し付け、処分の実績を面積と金額で。
九、臨海第三セクタービルの入居率と、そのうち都と第三セクターの占める割合。
十、有明北地区埋め立て及び区画整理事業の総事業費。
十一、有明北地区埋立事業費償還計画。
以上です。
○小林委員 建設発生土が発生してからの流れ、あと、過去五年ぐらいの実績の数値を出していただければと思います。
○三宅委員長 ただいま河野委員、小林委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三宅委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
以上で港湾局関係を終わります。
○三宅委員長 これより産業労働局関係に入ります。
初めに、産業労働局長からあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。
○有手産業労働局長 産業労働局長の有手勉でございます。
三宅委員長を初め各委員の皆様方のご指導をいただきまして、所管いたします事務事業の適切かつ円滑な運営に努めますとともに、都政にとって極めて重要な分野の一つであります産業労働行政の推進のために全力を尽くしてまいる所存でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
引き続きまして、当局の幹部職員を紹介させていただきます。
総務部長の山口一久でございます。産業政策部長の乾敏一でございます。商工部長の大原正行でございます。観光部長の帆刈祥弘でございます。農林水産部長の矢口貴行でございます。労働部長の高橋勝でございます。監理団体調整担当部長の安藤立美でございます。産業政策担当部長の松田二郎でございます。産業調査を担当いたします参事の蓬澤茂夫でございます。商工施策を担当いたします参事の泉本和秀でございます。金融を担当いたします参事の鹿島博之でございます。農林漁業技術改善を担当いたします参事の馬場安男でございます。雇用就業推進を担当いたします参事の前田昭信でございます。さらに、本委員会との連絡に当たらせていただきます総務課長の猪熊純子でございます。同じく企画調整課長の新保明でございます。
以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
〔理事者あいさつ〕
○三宅委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。
○三宅委員長 これより事務事業について理事者の説明を求めます。
○有手産業労働局長 産業労働局が所管しております事務事業の概要につきましてご説明申し上げます。
現在、我が国経済はデフレ下にあって、企業収益が低迷し、また、不良債権処理の影響が予想されるなど、経済環境はさらに厳しさを増しつつあります。都内の経済情勢を見ましても、春先から持ち直しの動きも見られた中小企業の景況は、現在は足踏み状態となり、今後、弱含みで推移することが懸念されます。
また、本年四月から九月期までの企業倒産件数が、年度上半期としては調査開始以来最多の件数となり、東京の完全失業率も四月から六月期には六・一%と過去最高の水準に達するなど、厳しさを増しつつあります。
このような中にあって、当局所管の事務事業は、都民の生活を守り、支え、豊かにするため、産業活力の維持発展と勤労者の生活の安定を図ることを目指す都政にとって極めて重要な分野でございます。
個々の事業につきましては後ほど総務部長からご説明申し上げますので、私からは、今年度の新たな取り組みを中心にご説明を申し上げます。
まず、次世代を担い、東京及び我が国の経済を牽引する新しい成長産業を育成するため、本年四月より観光部を設置して、観光産業振興プランに基づく観光産業振興の取り組みを強化し、さらにバイオ産業の振興策の検討等を進めております。
また、創業や経営の支援を目的としたビジネス支援図書館を設置するとともに、区市町村が整備する創業支援施設への助成を開始いたしました。
さらに、中小企業制度融資の融資目標額を一兆五千億円に増額するなど、中小企業の資金調達の円滑化を図っております。
このほかに、高度な産業集積のある多摩地域に、産業支援拠点として多摩中小企業振興センターを新設し、地域の特性と潜在力を踏まえた経営技術面の支援を実施するとともに、同地域の農林関係行政の総合的かつ効率的な運営を図るため、農業事務所及び林業事務所を設置して、農林業の振興に努めております。
次に、未曾有の雇用危機に対応するため、中高年齢者のリストラ対策として、キャリアカウンセラー等を活用した相談会や再就職面接会などをあわせた緊急リストラ総合相談会を開催するとともに、民間のノウハウを活用したIT、福祉、環境分野等の職業訓練を実施しております。
さらに、一層の雇用、就業の促進に向けて、区市町村による高齢者就業の拠点整備を支援するはつらつ高齢者就業機会創出支援事業を実施し、また、緊急地域雇用創出特別基金の活用により、区市町村と連携して緊急かつ臨時的な雇用創出に努めております。
これらの取り組みに加え、中長期的な視点から、産業構造の変動や都民意識の変化に的確に対応した雇用就業施策を検討していただくため、東京都雇用・就業対策審議会を明日開催することとしております。この審議会では、東京を再生させる雇用就業施策についてご審議をいただきまして、来年六月に予定しております答申は、今後の都の施策に答申の内容を反映させてまいります。
また、都のものづくり振興のあり方について、本年八月に東京都中小企業振興対策審議会からいただきました答申については、東京の産業力強化のために全庁的な検討を行う仕組みとしてご提案いただいた東京都産業力強化会議を直ちに設置し、諸課題の検討に着手したところです。
なお、このたび、当局では、年末を控え、中小企業の活性化と雇用の確保を図るための経済・雇用緊急プロジェクトをまとめ、今月から各種施策に取り組むことといたしました。
主な事項といたしましては、第一に、中小企業への金融支援として、制度融資を最大限活用して、返済負担軽減メニューの多様化やつなぎ資金の新設などを行い、総額二千億円の年末金融対策を実施いたします。
第二に、知識や経験豊かなベテラン中高年離職者を一千人雇用し、アドバイザーとして中小企業に無償で派遣する中小企業助っ人千人事業を実施するとともに、第三としまして、一層の求人と求職の発掘を目指した幹部職員による求人キャラバン隊の編成や、労政事務所と区市町村、ハローワークの連携によりまして、身近な場所である区市町村の庁舎などで気軽に労働や雇用に関する相談が受けられる年末労働・就業出前相談会の開催などを行い、現下の厳しい経済雇用情勢に対処してまいります。
以上で私からの説明を終わらせていただきますが、産業労働行政に寄せる都民の期待にこたえるべく、職員一同、全力を傾注してまいる所存でございますので、委員の皆様におかれましても、より一層のご指導を賜りますようお願い申し上げます。
○山口総務部長 ただいま局長からご説明申し上げました事務事業の概要につきまして、補足のご説明をさせていただきます。
お手元に資料1、事業概要という冊子と、それを要約しました資料2の事業概要説明をお配りしてございます。時間の制約もございますので、資料2の事業概要説明に基づきましてご説明させていただきます。
まず、資料2の一ページをお開き願います。産業労働局の組織を示してございます。
組織図にありますように、産業労働局は、総務部、産業政策部、商工部、観光部、農林水産部、労働部の六つの部から成っておりまして、その下に二十三課がございます。さらに、産業技術研究所、農業試験場、中央労政事務所など三十九の事業所がございます。
次の二ページは当局の職員数を記載してございます。
表の最下段の総計欄にありますように、職員定数は、事務、技術、技能労務を合わせまして千八百六十六名となっております。
次に、当局の予算を三ページ、四ページに掲げてございます。
産業労働局の予算は、一般会計と四つの特別会計から成りまして、それらの全会計を合わせた平成十四年度の歳出予算額は、(1)、各会計別予算総括表の最下段の差引純計にありますように、約三千三百十六億円でございます。
次に、六ページでございますが、産業政策及び労働政策の企画立案でございます。
当局は、局の政策形成機能と総合調整機能の強化を図るために、平成十三年四月に産業政策部を設置しました。産業政策部では、重点的に実施すべき施策を立案し、効果的な施策の展開を図ってまいっています。また、総合的、戦略的な施策を展開するために、バイオ産業の振興方策の検討、都市型観光資源の調査研究のほか、ビジネス支援図書館の開設等を行い、新たな事業展開と事業の再構築を進めてまいります。
続きまして、産業労働局の各事業について説明してまいります。
産業労働局の事業は多岐にわたっておりますが、大きく分けまして、中小企業対策、観光振興対策、農林水産対策、労働対策の四つの分野から成っております。
まず、中小企業対策についてご説明いたします。
七ページをお開きいただきたいと思います。中小企業対策の体系図でございます。
中小企業対策は、経営支援から九ページの行政の支援体制の整備等まで七つの分野に体系立てて事業を展開しております。
以下、これらのうち主なものについてご説明申し上げます。
一〇ページをごらんいただきたいと思います。1の経営支援でございますが、中小企業の新しい事業、サービスへの意欲的な取り組み等を積極的に支援し、中小企業の事業活動や経営の改善、強化を図ってまいります。
また、一三ページの〔3〕にありますように、産業交流展を、首都圏の六県市に呼びかけまして広域連携を図りながら実施し、受発注の拡大、企業間の提携及び情報収集の機会を提供してまいります。
次に、一四ページをごらんいただきたいと思います。2の技術支援についてでございますが、中小企業が行う新製品や新技術の開発への各種助成や試験研究機関による研究や技術指導を行っております。
また、(3)の〔1〕にございますとおり、ベンチャー企業の技術開発意欲を高め、東京の産業の活性化を図ることを目的として、すぐれた企業を表彰する東京都ベンチャー技術大賞を実施しております。
さらに、一五ページの(4)にございますように、中小企業の先端技術への対応力や技術開発力を向上させるため、産学公連携事業にも取り組んでおります。
次に、一六ページの3の創業支援でございますが、意欲的に創業に取り組む人々の起業等を支援し、東京における活発な創業の促進を目指してまいります。具体的には、(1)にございますように、TOKYO起業塾を開催して創業に関する相談や指導などを行ったり、セミナーの開催や交流機会の提供などを行い、総合的な起業家支援に取り組んでまいります。
また、一七ページの(2)の創業支援施設の提供につきましては、〔3〕に、新規事業といたしまして、区市町村と連携した創業支援がございます。区市町村が主体となって実施する空き庁舎等を活用した中小ベンチャー企業等の育成のための支援施策の整備に要する経費を補助する事業でございます。
さらに、(3)にございますとおり、同じく新規事業といたしまして、都有地活用型企業支援事業がございます。開発のための研究等を行う場所の確保が難しい中小企業に対しまして、都が所有する未利用の土地を貸し付け、その成長を支援する事業でございます。
次に、地域の活性化についてでございますが、東京の各地域には、地域社会とともに形成されてきた特色ある産業が集積しておりまして、東京の経済を発展させていくためには、それぞれの地域の産業集積の特色を踏まえた振興策が必要でございます。
まず、工業関連の施策でございますが、一七ページの4をごらんください。(1)にございますように、城南、城東地域など都内の主要な工業集積地域の企業が、共同でその地域に蓄積された技術、情報、人材などを活用して新製品、新技術の開発等を行う場合に助成する工業集積地域活性化支援事業を実施してございます。
また、(2)にありますように、京浜地区を対象とした基盤的技術産業集積の活性化に関する計画を策定し、その地域の集積の維持、活性化を図ってまいります。
続きまして、商業関連の施策でございますが、一九ページをごらんください。(2)の〔1〕にあります商店街活性化総合支援事業は、区市町村が策定する新たな商店街活性化計画や既存の産業振興のための計画改正を促進するために、策定経費の一部を助成するものでございます。
また、〔2〕にありますように、魅力ある商店街づくりに取り組む商店街の事業計画を認定し、経費を助成する活力ある商店街育成事業、商店街が地域と一体になって実施するイベントに対して助成する〔4〕の元気を出せ商店街事業などがございます。
次に、二〇ページの6、金融支援でございますが、(1)の中小企業制度融資は、金融機関との取引が少なく、信用力が弱いため金融機関からの融資が受けにくい中小企業の資金調達の円滑化を図るために、東京都、東京信用保証協会、金融機関の三者が協力して融資を行っております。平成十四年度の融資目標額は一兆五千億円に増額し、その内訳は、二一ページの表1のとおりでございます。
二二ページをごらんください。(7)の中小企業向け債券市場は、すぐれた発想力や高い技術力を持つ中小企業の資金調達の多様化を図ることを目的に、債券市場の創設に取り組んでいるものでございます。現在まで三回の債券の発行を行った結果、千九百億円の資金が供給されました。平成十四年度につきましても、第四回目の債券発行を予定してございます。
次に、二三ページの7の行政の支援体制の整備等についてでございます。
中小企業や起業家等への多様な支援策を結びつけ、より効果的なサービスを提供するため、東京都中小企業振興公社に中小企業総合支援機構を創設し、総合支援事業や情報ネットワーク等を進めております。また、地域の中小企業のさまざまなニーズに対応するため、城東地域、城南地域に加えて、多摩中小企業支援センターを新設し、都内三カ所で経営技術の総合的な支援を行います。
なお、四月に開設されました多摩中小企業振興センターにつきましては、技術支援に関する施設設備が整備されましたので、このたび本格稼働する運びになりました。十月二十五、二十六日に施設公開をしまして、事業者への周知を図ってまいります。
さらに、今般、東京都中小企業振興対策審議会から都のものづくり振興のあり方について答申をいただきました。全庁的な取り組みとして産業力強化について検討を行い、政策の方向を示すために、産業力強化会議を設置し、検討を進めています。
以上で中小企業対策を終わり、観光振興対策に移らせていただきます。
二五ページをごらんいただきたいと思います。観光振興対策の体系図でございます。
観光事業の企画調整から旅行業者の登録等まで六つに体系立てて事業を展開しております。これらのうち主なものについてご説明申し上げます。
観光はすそ野が広く、多くの産業に経済波及効果をもたらす重要な産業であります。東京都は、千客万来の世界都市東京を目指し、平成十三年十一月に東京都観光産業振興プランを策定いたしました。これを受けまして、本年四月に産業労働局に観光部を設置し、同プランの実現に向けまして、積極かつ迅速な施策の展開を図っております。
二六ページをごらんください。2、東京の魅力を世界に発信するに当たりましては、東京に広く世界から旅行者を集客するため、効果的な活動を実施し、東京の魅力を積極的に国内外にアピールしてまいります。
具体的には、(1)の〔1〕でございます。海外の主要都市においてメディアを利用したキャンペーンを展開し、外国人旅行者の誘致を図っていくイメージアップキャンペーン、海外の旅行エージェント及びマスコミ関係者等に東京の観光ルートの魅力をPRし、ツアー商品として作成するよう働きかける〔2〕の海外エージェントの招聘、アジア大都市ネットワーク21事業としての〔3〕、ウェルカム・アジアキャンペーンなどがございます。
二七ページの(4)をごらんください。イベントを契機としたシティーセールスの展開ということで、〔1〕にございますとおり、平成十三年度に引き続きアニメフェアを開催いたします。
続きまして、3の観光資源の開発でございます。
二八ページをごらんいただきたいと思います。(2)、自然と調和した観光といたしまして、伊豆諸島の噴火地震災害による観光客の減少、イメージ低下を改善し、観光産業の復興を図るため、〔1〕、伊豆諸島観光復興支援事業、観光客の誘致促進を目的として市町村が行う観光施設整備等の事業に対して助成をする〔2〕の多摩・島しょ地域観光施設整備等補助を実施しております。
(3)は観光ルートの開発でございますが、新たな観光ルートの開発調査検討や産業集積地域の観光ルート化、観光スポット整備のための区市町村事業への助成を行ってまいります。
二九ページをお開きください。4、受け入れ体制の整備でございます。
観光産業を充実させていく上で、受け入れ体制の整備は大変重要でございます。(1)にございます温かく迎える仕組みづくりといたしましては、各種案内や施設割引券がセットになったウェルカムカードの作成、配布や、交通機関の共通パス等の活用を図ってまいります。また、宿泊業界に対しましても、サービスの向上を目的といたしまして、受け入れ体制の整備に対する支援を行ってまいります。そのほか、観光案内標識の設置や宿泊施設のバリアフリー化を図る経費に対しまして、一部助成してまいります。
三〇ページの(3)をごらんいただきたいと思います。東京観光情報センターの設置につきまして、今年度、再編整備をしたところでございます。第一庁舎の一階を初め、京成上野駅、羽田空港に設置いたしました。
以上で観光振興対策を終わり、農林水産対策に移らせていただきます。
三二ページをお開きください。農林水産対策の体系図でございます。
最初の振興計画、情報の提供等から三四ページの資金調達への支援までの七つに体系立てて事業を展開しております。これらのうち、主なものについてご説明申し上げます。
次の三五ページをお開き願いたいと思います。2の生産基盤の整備と資源の保全は、農林水産業の生産基盤を整備するため、農道や林道の整備、治山、魚礁の設置等の事業、三六ページの3、生産、流通施策の推進は、施設整備等の支援事業でございます。
三七ページでございますが、(2)の林産物生産、流通施策の推進につきましては、〔1〕、甦れ!!東京の森林事業として、花粉の少ない杉林の造成や木質バイオマスのエネルギー利用、木材の利用、供給の振興等を行ってまいります。
三八ページに参りまして、4の循環型社会づくりに資する施策の推進でございます。農林水産業は、自然を糧として自然と調和しながら営まれる産業でございます。そのような農林水産業の特性を生かし、東京における循環型社会づくりに貢献していくために行っているものでございます。
まず、(1)の環境と調和した農業の推進として、有機農業や農薬、化学肥料の使用を少なくした環境保全型農業の普及を図るため、循環型システムの支援や有機農産物等の認証を行っております。
次に、(2)の食生活の安全確保として、ダイオキシンなどの有害物質のモニタリングや農薬の安全対策、肥料や飼料の安全性の検査や取り締まり等を行っております。
三九ページに移りまして、5の担い手の確保、育成と経営の安定でございますが、都民が農作業に触れ合う機会を設けるなどして都市農業の振興を図るとともに、高齢化の進展等により担い手が不足している農林水産業を支援するため、新規就業者に対する支援等を行っております。
続いて、四〇ページでございますが、6の農業災害対策は、平成十二年の伊豆諸島の災害による被害など、自然災害によって生じた農林水産施設等の被害を復旧させるために行う災害復旧事業でございます。
四一ページに移らせていただきます。7の資金調達への支援でございますが、経営の近代化等に取り組む農林水産業者が農協等から資金を借り受ける場合の利子補給や各種の融資を行っております。
以上で農林水産対策を終わり、労働対策に移らせていただきます。
四二ページをごらんいただきたいと思います。労働対策の体系図でございます。
労働対策は、東京都雇用・就業対策審議会を設置するとともに、雇用、就業の促進から時代に即応した職業能力の開発まで、三つの体系に沿って事業展開しております。これらのうち主なものについてご説明申し上げます。
四三ページをお開き願いたいと思います。2の雇用、就業の促進についてでございますが、雇用対策につきましては、基本的には国の所管となっておりますが、厳しい雇用情勢に置かれている高年齢者、若年者、障害者などに対する就業支援等、特に地域性の高いものについて、都独自の施策として実施し、雇用、就業の促進に努めております。
(2)の〔3〕、はつらつ高齢者就業機会創出支援事業は、各区市町村によるアクティブシニア就業支援センターの設置運営について支援し、より身近な地域で高齢者の就業促進を図るものでございます。
四四ページをごらんください。(3)の若年者の就業対策といたしましては、新卒者からフリーターまでを対象に合同就職説明会を実施しております。平成十三年度は約千人に近い参加があり、参加企業は約二百九十社でございました。
四五ページに移らせていただきます。(4)の障害者の就業対策でございますが、都と民間企業が出資して重度障害者を雇用する企業を設立して障害者雇用の拡大に努めております。表の3にありますように、現在、四企業が設立されております。
四六ページをごらんください。(7)、緊急地域雇用創出特別基金事業の運営でございますが、平成十一年度から十三年度まで実施した事業に引き続き、国の緊急地域雇用創出特別交付金を財源とした二百三十八億円の基金を活用して、本年一月から平成十六年度末まで、臨時応急的な雇用、就業の場の確保を図るものでございます。
次に、3の適正な労働環境の確保でございますが、(4)にございますとおり、都内七カ所の労政事務所において、労使及び都民を対象に労働問題全般の相談に応じております。今年度からは夜間相談を月曜から金曜まで拡充するとともに、土曜日相談を開始いたしております。
四七ページの表4にございますとおり、一年間に取り扱う労働相談の件数は依然高い数値を示しておりまして、平成十三年度の総数は約五万二千件を超えております。
四九ページをお開きください。(7)の勤労者福祉のサービス事業に対する支援では、仕事と家庭の両立支援を図るため、ファミリー・サポート・センターの設置を区市等に働きかけるとともに、設置されたセンターの活動につきまして、助成、助言、指導を行ってまいります。
五〇ページに参りまして、4、時代に即応した職業能力の開発の推進でございますが、産業を支える人材育成と働く人々のキャリア形成という役割を果たしていくため、時代や環境の変化に機敏に対応した公共職業訓練を拡大してまいります。
(1)の公共職業訓練事業についてでございますが、五一ページの〔2〕、能力向上訓練では、みずから訓練を実施することが困難な中小企業等の人材育成を支援するために、機動的、弾力的な訓練科目を展開し、多様なニーズに対応したオーダーメード訓練を実施いたします。
また、〔3〕、公共訓練の規模拡大では、従来から実施している職業訓練に加え、民間委託による緊急IT化対応訓練や、人材開発センターを活用した緊急職業訓練を実施してまいります。
続いて、五四ページをお開きください。(3)の技能振興事業でございますが、都内中小企業のすぐれたものづくり基盤事業の維持発展を図るために、東京ものづくり名工塾を実施しております。また、次代を担う若者にものづくりの楽しさ、すばらしさ、達成感を体験できる機会を提供し、ものづくりの基盤技術に係る学習の振興を図るため、ものづくり教育支援プログラムを実施してまいります。
さらに、現在の雇用のミスマッチを解消するため、企業が中高年ホワイトカラーの職務遂行能力を共通標準化して、これを評価し、活用するためのホワイトカラーキャリア評価制度を検討してまいります。
以上で労働対策の説明を終わらせていただきます。
引き続きまして、東京都が二五%以上出資等を行っています団体のうち、当局の所管しているものにつきましてご説明申し上げます。
お手元の資料3、東京都監理団体等運営状況の表紙をお開き願います。産業労働局が所管する監理団体及び報告団体で対象となっておりますのは、目次に列記しておりますとおり、1、財団法人山谷労働センターから、10、東京都プリプレス・トッパン株式会社まで、合計十団体でございます。これらの団体は、都の事務事業を代行もしくは補完し、都民サービスの向上に寄与することを目的として事業展開を行っております。
以上で産業労働局の事業に関する説明を終わらせていただきます。今後ともご指導、ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
○三宅委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○土持委員 最初に、金融支援にかかわる資料の要求をお願いしたいと思います。
特別保証融資制度における都内の代位弁済率の推移と全国平均との比較をお願いしたいと思います。
また、同じ制度の中で、遅滞履歴のないいわゆる約定返済者の件数と、どのぐらいの率を占めているのかということをお願いしたいと思います。
債務の一本化という事業が展開されておるようですが、施策の実施後、取扱件数とその周知の状況はどういうふうになっているか。
商店街の問題に関する資料としまして、区市町村における商店街活性化計画の策定実態と事業の執行状況についてお願いしたいと思います。
あわせて、都内商店街における店舗数の減少実態について、年間の推移でお願いしたいと思います。
同じく、都内の商店街における空き店舗の発生状況について、十年間の推移についてお願いしたいと思います。
最後に、雇用関係で、緊急地域雇用創出特別交付金事業の実施がされております。この状況、東京都分と区市町村に分けて資料をお願いしたいと思います。
以上です。
○野村委員 観光関連について資料をお願いします。特に、僕の求める資料要求は、数値で表現するのは難しいと思いますが、ひとつ文章化した形でお示しいただきたいと思います。
第一点、青島知事以来東京のシティーセールスが標榜されておりますが、その実績と成果をお示しいただけるような資料を要求いたします。
二番目に、昨年六月、知事がガラパゴスを視察されまして、そのときの目的が、小笠原の自然を観光資源とした新たな観光資源の開発というお話でございましたが、十四年度以降でその方向性をどのようにお出しになったか。
三番目に、先ほど東京のツアー商品の開発というお話がございましたが、現在の東京のツアー商品の実例を何例かお示しいただきたいと思います。JTBその他、観光会社が諸外国のお客さんに向けてそういったものを示していると思いますが、我々はなかなかそれに接する機会がございません。逆の立場から拝見したいと思います。特に、食べる、遊ぶ、買う--おみやげを買うです。見る、こういった視点からのツアー商品の実例をお示しいただきたい。なお、コースでございますね。
以上でございます。
○丸茂委員 一点目は、三宅島避難者への就労対策とその実績。
二点目は、緊急地域雇用創出特別交付金事業の旧事業を含めた年度ごとの実績。
三点目は、同事業の十三年度の委託及び契約先とその金額、雇用数。
四点目は、技術専門校や障害者能力開発校の学校別定数と応募数、入校者数の推移、十年分。
五点目は、産業労働局の事務委託等におけるアルバイト、パートの時間当たりの賃金と労働条件。
六点目、労政事務所における労働相談件数と職員数の推移、十年分。
七点目、完全失業率の全国と東京の動向、それに年代別失業率。
八点目は、都内区市町村別の企業倒産の十年間の推移。
九点目は、同じく都内区市町村の工場数、従業員数、年間出荷額の二十年間の推移。
十点目は、都内小売業の売り場面積とそれに占める大規模小売店舗の売り場面積と占有率。
十一点目は、大店立地法に基づく営業時間の変更届件数と内容。
十二点目は、予算に占める中小企業対策費の割合。例年のとおり、国際展示場、TFT、タイム二十四など、臨海関連の経費と制度融資分を除いたもの。
十三点目は、中小企業制度融資の実績、十年分。
十四点目は、金融機関別の預託原資の額と融資の貸し出し件数と金額。
十五点目、貸し金業の相談件数、五年分。
十六番目、農林漁業の事業費の推移、これは十年分お願いします。
以上です。
○小林委員 林業従事者の人数の過去十年の推移。それと、出荷額というんですか、生産額、これは林業と農業、両方お願いします。
○三宅委員長 ただいま土持委員、野村委員、丸茂理事、小林委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三宅委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
以上で産業労働局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後二時四十六分散会
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