経済・港湾委員会速記録第十三号

平成十三年九月二十八日(金曜日)
   午後一時五分開議
 出席委員 十四名
委員長松原 忠義君
副委員長三宅 茂樹君
副委員長中村 明彦君
理事丸茂 勇夫君
理事森田 安孝君
理事山崎 孝明君
中屋 文孝君
河野百合恵君
藤井  一君
富田 俊正君
橋本辰二郎君
田島 和明君
小林 正則君
川島 忠一君

 欠席委員 なし

 出席説明員
中央卸売市場市場長碇山 幸夫君
管理部長長尾 至浩君
事業部長内村 修三君
計画担当部長石川 俊一君
調整担当部長高津 満好君
参事小山 利夫君
参事松村  進君
港湾局局長川崎 裕康君
技監小池 正臣君
総務部長津島 隆一君
港湾経営部長浅倉 義信君
物流企画担当部長小宮山元二君
臨海開発部長三枝 修一君
参事金子  優君
参事樋口 和行君
港湾整備部長高野 一男君
計画調整担当部長細川 泰廣君
参事安藤 哲士君
離島港湾部長野村 孝雄君
参事片岡 貞行君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 港湾局関係
  契約議案の調査
  ・第百六十三号議案 平成十三年度新海面処分場Gブロック西側護岸地盤改良工事(その一)請負契約
  ・第百六十四号議案 平成十三年度新海面処分場Gブロック西側護岸地盤改良工事(その二)請負契約
 中央卸売市場関係
  付託議案の審査(質疑)
  ・第百五十四号議案 東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例

○松原委員長 ただいまから経済・港湾委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書四件を提出したい旨の申し出がありました。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○松原委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○松原委員長 本日は、港湾局関係の契約議案の調査及び中央卸売市場関係の付託議案の審査を行います。
 初めに、契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成十三年九月二十七日
東京都議会議長 三田 敏哉
経済・港湾委員長 松原 忠義殿
契約議案の調査について(依頼)
 このことについて、左記により財政委員長へご報告願います。

1 調査議案
第百六十三号議案 平成十三年度新海面処分場Gブロック西側護岸地盤改良工事(その一)請負契約
第百六十四号議案 平成十三年度新海面処分場Gブロック西側護岸地盤改良工事(その二)請負契約
2 提出期限 平成十三年十月二日

○松原委員長 これより港湾局関係に入ります。
 契約議案の調査を行います。
 第百六十三号議案及び第百六十四号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○藤井委員 今定例会におきまして、新海面処分場Gブロックの西側護岸地盤改良工事の契約案件が出されております。この新海面処分場は東京に残されました最後の最終処分場でありますけれども、一般的には、この処分場は、家庭や、あるいは事業所などから発生いたしますごみの受け入れ場所というイメージでとらえられているというふうに思いますけれども、実際には、この新海面処分場、ただのごみを受け入れるだけではなくて、河川や、あるいは港湾から発生いたしますしゅんせつ土、また、工事現場から出てまいります建設発生土などの土砂を受け入れているわけでございます。私は、これまでも経済・港湾委員会でこの問題について質問を行ってまいりましたが、改めて、この新海面処分場の着実な整備を進めていくに対しまして、何点か伺ってまいりたいと思います。
 第一番目に、この新海面処分場、東京に残された最後の最終処分場といわれておりますけれども、そこで処分されるものが何であるのか、また、それがどのように処分されるのか、お伺いいたします。

○高野港湾整備部長 新海面処分場で処分されるものの種類についてでございますけれども、廃棄物系の一般廃棄物、上下水道スラッジ及び産業廃棄物等、土砂系のしゅんせつ土及び建設発生土でございます。これらは、土砂系と産業廃棄物系を一緒に埋立処分する場合につきましては、汚水処理の削減を図ることや、廃棄物埋め立ての作業機械が走行できるようにするために、まず初めにしゅんせつ土、次に建設発生土を入れまして、陸域化した後に、その後、廃棄物系の処分を行うこととしております。
 なお、本定例会に工事請負契約議案が提出されておりますGブロックにつきましては、埋立造成後の土地利用計画を考慮して、土砂系のみで埋立処分することとしております。

○藤井委員 今ご説明がありましたように、最初にしゅんせつ土を入れて、次に建設発生土を入れる、その上に、いわゆるごみが処分されるということでございます。また、今回のGブロックについては、将来、港湾施設として利用されるということで、このGブロックには廃棄物系が処分されないというふうにお伺いいたしましたけれども、そういった意味で、この処分場をいつ整備していくかということは、最初に入りますしゅんせつ土をいつ受け入れなければならないかということによって決まってくるわけでございます。そういう意味で、このポイントとなりますしゅんせつ土について伺いたいと思いますけれども、このしゅんせつ土にはどういう種類があって、また、それぞれどのように処分されているのか、わかりやすくご説明をお願いいたします。

○高野港湾整備部長 ご質問のしゅんせつ土でございますけれども、発生の面から見ますと、岸壁や護岸、航路泊地など、東京港や河川の整備に伴って発生するもの、それから、船舶の航行に支障となります堆積土を除去する維持しゅんせつから発生するもの、それから、悪臭対策や水質浄化対策として行われます運河、河川等で除去される公害汚泥の三つに区分されると思います。
 次に、その発生したしゅんせつ土は可能な限り有効利用を図ることとしておりまして、比較的良質なものにつきましては、千葉港あるいは横須賀沖合の広域的な漁場整備に有効活用を図っております。それ以外の維持しゅんせつ土や公害汚泥など、質の悪いしゅんせつ土を新海面処分場に処分しているところでございます。

○藤井委員 そういう意味で、しゅんせつ土の処分にとりまして、この新海面処分場、大変重要な受け入れ場所ということでございます。このしゅんせつ土の受け入れに今後とも困らないよう、ぜひとも着実な整備をしていかなければならないというふうに考えるわけでございますが、と同時に大切なことは、東京に残されました最後の処分場として、新海面処分場を少しでも長く使えるようにしていくことであるというふうに考えるわけです。この点について、これまでも港湾局としてさまざまな取り組みをされてまいりましたし、私も確認をさせていただきましたが、このブロック内の海底面を掘削ですね、深掘りで約一千二百万立米、それから、埋め立てた廃棄物等の沈下、沈下促進によって約一千六百万立米、合計約二千八百万立米もの処分容量を増加させることが可能であるというふうに聞いております。これによって新海面処分場の寿命が十年程度延長できるということでございました。
 そこで、こういった大変大きな効果が期待できます延命化対策、昨年の第四回定例会におきまして、私どもの質疑で、国の財政支援が得られるか否かが大変大きな課題であるということでございましたけれども、その後、こういった国の支援についての進展はあったのかどうか、お伺いいたします。

○高野港湾整備部長 国の財政支援に関するご質問でございますが、延命化対策である海底面を掘る深掘りについてでございますけれども、本事業の重要性を踏まえて、国に対して政府提案などを通じて国庫補助対象となるよう強く要請してまいりました結果、平成十三年度から国庫補助対象となりました。その結果、深掘り事業全体で約三十二億円の財政負担が軽減されることになります。
 なお、このほかにも、これまで、平成十二年度からは補助率の引き上げ、補助対象施設の拡大が認められたために、全体で約三百五十億円の国費の増額が見込まれております。

○藤井委員 この延命化を進めるということは、新しく護岸を建設するのと同じような効果が生み出されるというふうに聞いておりますけれども、この新海面処分場の護岸建設には約四千五百億円、これだけの事業費を要すると聞いております。その中で、ただいまご答弁にありましたように、国庫補助を平成十二年度から約三百五十億、平成十三年度からは三十二億円、こういった増額確保をしたことは、今日の厳しい都財政に大きく貢献するものというふうに考えるわけでございます。そういった意味で、港湾局におきましては、さらなるこの処分場の延命化と国の支援の獲得に努力するよう強く要望して、私の質問を終わります。

○丸茂委員 新海面処分場は、都内廃棄物の最後の処分場として段階的に整備がされております。今回、Gブロック(その一)の護岸地盤改良工事が二十二億六千八百万円、(その二)が二十二億五千七百五十万円の契約議案として提案されております。Gブロックの総事業、これは一体どういう額になるのか、また、Gブロックを含む二〇〇〇年度の新海面事業実績では、事業費の歳出額と、それに占める国庫支出金の割合はどのくらいになるのか、まずお伺いいたします。

○高野港湾整備部長 Gブロックの護岸整備事業費の総額でございますが、五百億円と見積もってございます。それから、平成十二年度の事業費でございますが、約二百五十五億円でございまして、この平成十二年度は中仕切り護岸など単独事業が多く、補助事業は約五十四億円であったことから、国庫支出金が約十二億円で、四・七%となっております。
 ちなみに、十三年度予算では、総額約百八十三億円に対して国庫支出金が約二十五億五千万円であり、国費の割合が一四%となっております。

○丸茂委員 この際、新海面処分場の総事業費、それと、その財源内訳、その中で国庫支出金の割合はどうなっているのか、お伺いいたします。

○高野港湾整備部長 新海面処分場の護岸整備や埋立処分に係る事業費の内訳でございますけれども、護岸整備事業費が約四千五百億円、附帯工事費が約八百億円、延命化対策を含む埋立処分費が二千百四十億円でございまして、合わせて総額約七千四百四十億円と見積もられております。
 その財源としては、当初、一般財源が六千三十億円、国庫支出金が六百六十億円、起債が七百五十億円と見積もられておりまして、したがって、国費の割合は八・九%ということになります。しかし、これまで都単独事業であった中仕切り護岸については、補助事業の対象とするように国に対し強く働きかけてきたところ、Gブロックの中仕切り護岸整備から補助事業化が認められております。また、補助率の引き上げについても認められておりますので、先ほどもちょっとご答弁申し上げましたが、平成十二年度以降で約三百五十億円の国費の増額が見込まれております。
 また、延命化対策の一部につきましても国に強く要望をしたところ、平成十三年度から、そのうちの深掘りの補助化が認められたので、さらに三十二億円の国費の増額が見込まれることになりました。これによりまして、国費の割合は、当初の八・九%の五割増しに当たる一四%になるものと見込んでおります。

○丸茂委員 総事業費でいいますと七千四百四十億円と、国庫補助は当初の八・九%から徐々に努力して一四%になるだろうと。そういう大変な経費と、国庫補助はわずか一〇%台ですから、都の財政負担というのは大変な事業であるというふうに私は感じております。そういう中にあって、最終処分場というのは都民生活にとっては必要なものですし、一方、埋め立てる東京湾は自然環境及び港湾機能にとっても貴重な水面であります。その点で、これまでも、なるべく埋立量を減らして処分場の延命化が必要だということ、結果的には、そのことが莫大な経費がかかる最終処分場の建設費の負担を抑えることにつながる、こういうことをこれまで取り上げてきました。
 埋立処分計画は、九一年七月に、廃棄物等の処理処分の長期展望について、として策定されましたけれども、その後、廃棄物等の最終処分場の延命化に向けて、ごみの発生抑制や減量・リサイクル、建設発生土の有効利用などに取り組まれてまいりました。
 そこで、廃棄物等の現状がどうなっているのか。九八年から新たな計画で進んでいるわけで、九八年から実績がつかめる二〇〇〇年度までこの状況がどうなっているのか。環境局所管の一般廃棄物、産業廃棄物、都市施設廃棄物、覆土材の廃棄物発生予測量、これについては直接所管の局から予測量と実績を聞いてきました。しかし、三年間の廃棄物と覆土材は状況がわかったのですが、その他の廃棄物については現時点ではわかりませんでした。
 その中で、わかった一般廃棄物で見ますと、局の説明では、計画では、予測が一千百六十二万トンに対して実績では一千百二万トン、九五%と、予測よりは下回っていると。ただ、これについては、これまで処分計画の中で私どもが手元に持っている資料の計画では、発生予測量が千五百五十九万トンに対して実績は千百二万トンですから、当初の発生予測と比べると七〇%という状況にあります。
 そこで、港湾局が所管する同時期のしゅんせつ土、建設発生土のいわゆる土砂系では予測量と実績はどうなっているのか、割合についても、あわせてお答えいただきたいと思います。

○高野港湾整備部長 しゅんせつ土の平成十年度から十二年度までの三カ年の発生量は、予測、千百八十六万立米に対しまして実績は千六十四万立米となっておりまして、割合は九〇%と、おおむね予測どおりであると思います。主として公共事業から発生する建設発生土の平成十年度から十二年度までの三カ年の発生量は、予測千九百五十万立米に対しまして実績は千五百七十一万立米となっておりまして、割合は八一%でございます。

○丸茂委員 発生予測と実績はわかったのですが、次に、現実に処分場に埋立処分する現状がどうなっているのか。そういう点で、埋立処分量については、環境局所管の廃棄物では、ただいま申し上げました同年度の比較で、計画では四百九十一万立米に対し四百十四万立米、八四%程度と、計画を下回っています。港湾局所管の同年度の土砂系の計画と実績はどうなっているのか、これについても割合も含めてお伺いいたします。

○高野港湾整備部長 ご質問のしゅんせつ土の平成十年度から十二年度までの三カ年の埋立処分量は、計画三百二十五万立米に対して、有効利用が進んだことなどにより、実績は二百七十万立米、割合は八三%となっております。一方、主として公共工事から発生する建設発生土の平成十年度から十二年度までの三カ年の埋立処分量は、計画二百二十五万立米に対しまして三百四十四万立米で、割合は一五三%となっております。
 これは、先ほどもちょっと申しましたように、廃棄物の埋立処分を進める上で陸域化が必要なことから、通路を確保するため建設発生土の処分をしていましたところ、建設発生土が予想以上にしゅんせつ土の中に沈下したことなどから、当初見込んでいた以上に建設発生土が必要となったことによるものでございます。

○丸茂委員 発生予測量、実際の埋立処分量、私は、必ずしも計画どおり進むというのではなくて、なるべく予測量を下回るような形で発生抑制あるいは有効利用、リサイクル、こういうものをやって、なるべく貴重な水面を残していく、埋立処分場の延命化を図っていくという角度でお伺いしたのですが、一〇%あるいは二〇%近く、今ご説明のあったように、これから埋め立てをするに当たって、陸域化に伴う築堤というんですか、そういう点で建設土が一部計画よりふえていると、時期のとり方によってそういうことがあるかと思うのですが、そうした状況がわかりました。
 そこで、今回提案されておりますGブロックの整備計画については、計画上どういうスケジュールになっているのか。Aブロック、Bブロック、Cブロックの計画上のスケジュールとあわせてお伺いいたします。

○高野港湾整備部長 新海面処分場への埋立処分の手順につきましては、先ほど来ご説明しておりますように、しゅんせつ土、建設発生土で陸域化した上で廃棄物の埋め立てを開始する、こういう手順になってございます。この手順の中で、Bブロックにつきましては、しゅんせつ土の処分は平成十三年度まで、その後、建設発生土の処分は平成十四年度まで行いまして、陸域化した後に廃棄物処分を行うこととしております。
 それから、Cブロックにつきましては、平成十三年度末からしゅんせつ土の処分を開始いたしまして、平成十七年度にはしゅんせつ土の処分が限界に達する見込みとなっております。このため、Gブロックは平成十八年度からしゅんせつ土を処分する必要があり、平成十七年度中に概成する計画となっております。
 なお、Aブロックにつきましては、平成十年度から廃棄物の処分を開始いたしまして、今年度、十三年度中に完了する予定でございます。

○丸茂委員 私も現場を見てきたのですが、Bブロックは工事中でありまして、陸域部分は見えるのですが、あとは水面下です。実際、ただいまの説明では、しゅんせつ土の処分は平成十三年度までと。十三年度はどのくらいと見込んでいるのですか。

○高野港湾整備部長 Bブロックでのしゅんせつ土の処分は十三年度半ばということでやってまいりましたけれども、現状では十三年いっぱい、あるいはその前後までというふうに考えております。

○丸茂委員 私も過去の議事録等を調べましたら、一番直近の昨年の十二月十二日の経済・港湾委員会、私どもの西田委員の答弁で、Gブロックの同じ議案が出ておりまして、その中で港湾整備部長は、一般廃棄物等の処分との関係で、平成十三年度半ばにはしゅんせつ土の埋め立てを終えなくてはいけないと、こういう答弁がされているのですが、十三年度半ばというと九月、それが実際は十三年度末前後ということで、半年近く延びたことは結構なことだと思うのです。
 そこで、一般廃棄物等の処分との関係でというご説明があったのですが、実際には、Bブロックは陸域化すると、その上に一般廃棄物を今度は埋立処分をしていくと、こういう関係にあると思うのです。実際、私も、しばらくぶりで(その二)も見てまいりまして、説明も聞いたのですが、A.P.高さ三十メートルまで埋立処分をすると。で、現状どうですかと聞きましたら、大体平均二十メートルの高さにあると。そうすると、あと十メートルの高さを積むことができるんですね。そういう計算でいいますと、これまでの埋め立て開始から現状を計算しますと、一年で一・一メートルぐらい積み上がっていくわけですが、そうすると、あと十年ぐらいもつのかなという感じがいたしました。
 実際に埋め立てをやりますと、一年たつと、また一メートルないし一・二メートル沈下するというのです。我々、埋め立ても、かつて名古屋の処分場延命化に、なるべくごみを破砕化して、圧密化して、それで密度を高くしてハエの卵さえ産めないぐらい、そういう努力をして、なるべく延命化を図るというような問題も取り上げてきましたけれども、そういう努力からしますと、Bブロックにごみ処分を急がなくてもいいのじゃないかという感じを受けました。
 そういう状況を踏まえて、現実にはBブロックについて、私どもはなるべく発生量を抑制するということに努力をお願いしたいと思うのですが、Bブロックでの埋め立て容量の拡大、そのための深掘り、先ほどもお答えがありましたけれども、これはやられたのでしょうか。

○高野港湾整備部長 Bブロックについての深掘りでございますけれども、Bブロックにつきましては深掘りは行っておりません。延命化対策としては、当時、中央防波堤外側処分場で一部実績のありました沈下促進を目的とする海底地盤の地盤改良を実施しております。

○丸茂委員 なぜできなかったのでしょうか。

○高野港湾整備部長 深掘りをやることによって処分容量の拡大をするという、その実施につきましては、全庁的な新海面処分場埋立処分対策検討委員会で平成九年二月に処分場の延命化の重要施策として提案がございました。深掘りは、新たな発想に基づいて実施するものでございますので、その実施を決定するには、工事方法及び費用、それから深掘りにより発生した土砂の処分先などの課題がございましたので、十分な検討の上、実施が可能なCブロックから採用することとしたものでございます。

○丸茂委員 それができなかったと。第二段として、沈下促進の形で容量拡大という方法があるんですけれども、これはいかがでしょうか。

○高野港湾整備部長 Bブロックにつきましては、先ほどご説明したとおり、既に実施した地盤改良がございますけれども、それに加えまして、現在、港湾局がしゅんせつ土と建設発生土を処分しておりますけれども、その部分につきまして、今後、環境局が廃棄物の埋立処分容量の拡大を図るために沈下促進対策を実施することを検討してございます。

○丸茂委員 いろいろな努力をされているということがわかりました。それで、こういう新しいパンフレットも出ているのですが、(資料を示す)廃棄物の処分計画表を見ますと、やっぱり一番埋立量が多いのがしゅんせつ土なんですよ。かつてバブルのとき、建設発生土あるいは一般ごみ、いろいろその時代の流れで変化があるわけですけれども、これまで再利用なり、あるいはリサイクルなり、さまざま形で取り組まれてきたのですが、この埋め立てで一番処分量が多いしゅんせつ土、その点の減量化、有効利用、こういう点についてはどういう対策案を考えているのか、お伺いします。

○高野港湾整備部長 ご質問のしゅんせつ土のうち、大型船化に伴う航路の増進などにより発生します比較的良質なものにつきましては有効利用を図ってきているところでございまして、その割合は、しゅんせつ土の発生量の約六〇%に達しております。しかし、運河や河川筋の護岸整備などに伴い発生するものや、船舶の航行に支障となる堆積土を除去する維持しゅんせつから発生するもの、それから悪臭対策として運河、河川筋で除去される公害汚泥などは、質の面から新海面処分場に処分せざるを得ません。このため、現処分計画では、しゅんせつ土の割合が高くなっているものでございます。
 これらの減容対策につきましては、これまでもさまざまな角度から検討をしてきたところでございますけれども、具体的な方策としては、しゅんせつ土の処分量の減量・減容化対策と、それから、今やっております処分場の処分容量の増加対策の二つの方法が考えられます。
 まず、しゅんせつ土の処分量の減量化策といたしましては、しゅんせつ土にセメントなどをまぜて安定化させまして、それを護岸工事に際して背後の埋め戻し材料として有効活用を図るなど、既にこれは建設局のテラス工事等で一部実施されておりますけれども、そのセメントをまぜたものの受け入れ先の確保ですとか、コストの縮減などの問題で、今後さらに検討をしていかなければならない大きな課題があります。さらに、圧縮や乾燥等によりまして減容化し、陸上処分することも考えられますけれども、そのためには広い敷地や大型設備が必要となりまして、用地確保やコストの面で、またこれも解決しなければならない課題があると考えております。
 これらのことから、現時点では、深掘りや沈下促進対策など、処分場の容量を増加させる対策が最も有効な方法であるというふうに考えているところでございます。

○丸茂委員 有害なものはなかなか処分に困っているということなのですけれども、同じような有害の、土質でいいますと、下水道汚泥なども、それにもっと公害物質が含まれているというふうに思うのですが、この都市施設廃棄物の処分量と実績についても下水道の関係で見ますと、二〇〇〇年度では、計画処分量は、二十九万立米に対して埋立処分実績は十四万立米になっているのですね、実際、五〇%に減ずることができていると。施設だとか場所が必要だというお話なのですけれども、実際にこれまで下水道局等では汚泥の処理のプラント等も持っていまして、いろいろ努力がされているのですが、縦割り行政ではなくて、いろいろな局との連携で、より改良して有効利用する、そういう検討はできないのでしょうか。

○高野港湾整備部長 下水の汚泥の埋立処分量が減っているということでございますけれども、下水の汚泥につきましては焼却している部分がかなりございます。それから、焼却できないものについては、セメントをまぜて安定化させて埋立処分しているわけですから、処分場を使っているわけではございません。河川筋から出るしゅんせつ土あるいは汚泥を燃やして減量化しようとしますと、その焼却炉が必要になりますし、非常なエネルギーが必要になるわけでございますから、それはとても環境に優しいとか、そういうことにはならないのではないかというふうに私ども考えております。
 そういう意味で、先ほども申しましたように、河川のしゅんせつ土につきまして、現地で脱水をしたりセメントをまぜたりして安定化して、護岸のそのすぐ裏に、有効利用できるものについてはそこでやるという方向でやっていますけれども、その量も、しゅんせつ土の方がはるかに多いわけですから、おのずと限界があるということで、今、いろいろな課題について検討しているところでございますので、今後とも、そういう検討は建設局等とも協力しながらやっていくつもりでございます。

○丸茂委員 私も、公害を出してやれといっているわけではなくて、やっぱり公害を出さないで、より技術を使って、あるいは施設を使って減容・減量化に努力をして、なるべく新海面処分場の延命化を図っていくということが私は極めて大事だというふうに考えております。
 最後に、今、国の都市再生プロジェクト、これの一つとして羽田空港の再拡張計画がありますけれども、国土交通省は、羽田空港の再拡張に当たってB滑走路と平行の計画等を出している。それは多摩川河口や第一航路等にもかかわる計画なのですけれども、この計画が新海面処分場の埋立計画にもかかわってきているというような話が仄聞されているのですけれども、その状況はどうなっているのか、お伺いしておきます。

○高野港湾整備部長 羽田の再拡張に関するご質問ですが、国土交通省が現在提案しております羽田空港再拡張案におきます滑走路の位置では、この滑走路の位置というのは、現在の羽田空港の土地から約七百メートルぐらい南に、B滑走路と平行に第一航路をふさぐ形で滑走路をつくるという計画でございますけれども、第一航路に新たに進入表面の制限をかけることになりますから、大型船の航行安全を確保するためには、第一航路を東側に曲げざるを得なくなるということになります。この結果、将来の大型コンテナふ頭の計画を考慮しますと、新海面処分場ののり線の大幅な変更が必要となりまして、処分容量の減少、処分期間の大幅短縮を生ずることとなります。
 羽田空港の再拡張に当たりましては、都の航空政策基本方針で述べているとおり、新海面処分場を含む港湾機能と空港機能との共存が図られることが前提であるというふうに私どもは考えております。

○丸茂委員 いろいろお尋ねしてきたのですけれども、やはり東京における最後の処分場ですから、先ほど申しましたように、ごみの発生抑制から、減量・減容化を含めて一層の努力を求めて、質問を終わります。

○松原委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○松原委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 この際、本案に対し意見のある方は発言を願います。

○丸茂委員 ただいまの議案に対しまして、日本共産党都議団を代表して意見を述べます。
 新海面処分場は都内に残された最後の処分場であり、一層のごみ発生抑制、減量・リサイクルや公共事業の見直し、しゅんせつ土などの有効利用や減量化などにより埋立処分量そのものを抑制すべきであります。今回のGブロックについては、B、Cブロックの処分実績、中防(その二)の処分状況、さらなる延命策に努め、計画を見直すべきであります。
 現在、財政難を理由に福祉など都民施策は厳しい切り下げが行われている一方で、臨海副都心開発や新海面処分場など大規模開発は聖域となっており、認められません。したがって、本議案に反対いたします。

○松原委員長 お諮りいたします。
 本案については、いずれもただいまの意見を含め委員長において取りまとめの上、財政委員長に報告したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○松原委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 これをもちまして契約議案の調査を終わります。
 以上で港湾局関係を終わります。

○松原委員長 これより中央卸売市場関係に入ります。
 この際、理事者から発言の申し出がありますので、これを許します。

○石川計画担当部長 お時間をいただきまして、牛海綿状脳症状(BSE)に関します中央卸売市場の対応等につきまして、ご説明をさせていただきます。
 牛海綿状脳症、いわゆる狂牛病でございますけれども、これの疑いのあります乳用牛が千葉県で確認されました直後の九月十三日のこの委員会におきまして、この問題に対します当面の対応等につきまして市場長からご報告をいたしました。しかし、その後、当該牛が牛海綿状脳症と判定されました。また、この間の国の対応に混乱が見られておりまして、感染源といわれております肉骨粉を牛に与えていた農家の存在が明らかとなり、次々とその数がふえるなど問題の広がりを見せております。
 都といたしましては、食の安全と行き過ぎた風評被害の防止という観点から、国に先駆けまして対応をしてまいりましたが、改めまして、この間の経緯や都の対応などにつきましてご説明させていただくものでございます。
 最初に、牛海綿状脳症について簡単に説明させていただきます。
 牛海綿状脳症は、一九八六年に英国で初めて報告されました牛の病気でございまして、脳の組織が海綿状、いわゆるスポンジ状となることから牛海綿状脳症と呼ばれております。二年ないし八年の潜伏期間後、発症いたしまして、行動異常や運動失調などの神経症状を呈し、発病後、二週間から六カ月で死亡するといわれております。
 原因は、異常化したプリオンたんぱく質が牛の脳等で増殖をいたしまして起きるといわれております。異常化したプリオンたんぱく質は、主として脳、脊髄、目等の神経系の部位に蓄積することが確認されておりまして、これら牛海綿状脳症に感染しました脳、脊髄、目等を原料とした飼料の摂取によりまして経口感染するといわれております。
 人間への感染性の関係では、新ヤコブ病との関連が指摘されております。牛がかかる牛海綿状脳症の場合は、さきにご説明申し上げましたように、行動異常や運動失調などの症状があらわれるわけでございますけれども、人間の新ヤコブ病の場合も、行動異常や手足、顔面の異常感覚、痴呆、無動性無言といいまして、いってみれば、物もいわずにじっと動かないと、そういうことを指しているのだと思いますが、そういった症状があらわれるといわれております。
 農林水産省でございますけれども、国は、英国で実施されました牛海綿状脳症のマウスなどへの接種試験の結果から、脳、脊髄、目及び小腸の最後の部分であります回腸以外の部分からの感染は認められないということから、これらの部位を含まない食肉や牛乳、乳製品は食べても安全であるとされているとの見解を示してございます。
 次に、牛海綿状脳症の疑いのある牛の流通状況について、ご説明申し上げます。
 千葉県で確認されました牛海綿状脳症の乳用牛、いわゆるホルスタインでございますけれども、これは北海道佐呂間町の生産農場で生産されたことが確認されております。農林水産省の発表によりますと、当該農場では、当該牛が生まれる二年前から当該農場が廃業いたしました平成十二年十二月までの間に、今回、牛海綿状脳症と判定されました牛のほかに、七十八頭飼育されていたということになってございます。これら七十八頭の牛は、四十六頭が北海道内に売却され、残る三十二頭が他県に売却されております。また、これら七十八頭については、現在飼育中のものか、あるいは廃用となったものかなどのその後の状況が明らかになっておりますが、今までのところ、牛海綿状脳症が疑われるような牛は確認されておりません。
 これまでの調査で、その佐呂間町の当該生産農家から売却された七十八頭のうち、直接東京食肉市場に出荷された牛はないことを確認しております。なお、愛知県に売却されました牛のうち、一頭が神奈川県のと畜場でと畜され、平成十一年十二月に枝肉として東京食肉市場に出荷され、取引されておりますけれども、この牛につきましては、愛知県及び神奈川県の調査並びに芝浦食肉衛生検査所の検査で全く問題がないことを確認しております。
 次に、牛海綿状脳症と判定されました牛と同じ千葉県の農場で飼育された牛四十五頭は、現在隔離され、県の監視下にございます。
 次に、肉骨粉使用農家の存在と国の対応について申し上げます。
 農林水産省は、問題の発生に伴いまして、確定診断のため、感染の疑いを持たれた牛の脳を英国獣医研究所へ送りまして、病理検査を依頼しております。その結果が九月の二十一日に判明いたしまして、牛海綿状脳症に感染していると判定されております。
 また、新たに、感染源ともいわれております肉骨粉を用いた飼料を、主に乳牛でございますけれども、牛に与えていた農家が存在していたことが明らかになりましたけれども、これにつきましても、当初、五道府県、二十六戸とされておりましたが、次々に広がりを見せてきております。これらの農家は、九月二十六日現在で、十道県で百十三戸となっておりますが、今後さらにふえる可能性が指摘されているところでございます。
 この間、国においては、感染牛と一緒の農場で飼われていた牛の追跡調査や飼育中のすべての牛の緊急調査を各県等に指示しますとともに、九月十八日付で肉骨粉等を用いた飼料の牛への使用を禁止するための省令改正を行いました。翌九月十九日には、全国の食肉衛生検査所で迅速検査法でありますスクリーニング検査を導入するとの方針を決定いたしますとともに、この検査の体制の整うまでの間、生後三十カ月以上の牛を自主的に出荷繰り延べした者等に対する支援策をとることを決定しております。
 次に、これまでの東京都の対応について申し上げます。
 都におきましては、牛海綿状脳症問題の発生と同時に、関係機関との連携を密にいたしまして情報の収集に努めますとともに、衛生局、産業労働局及び中央卸売市場から成る三局防疫推進会議を当日の九月十一日に緊急に招集いたしまして、芝浦食肉衛生検査所及び中央卸売市場職員による生体検査の強化、都内のすべての飼育農家に対する家畜保健衛生所の立入検査、都内のすべての飼料及び肉骨粉製造工場への立入検査等を緊急措置として決定し、直ちに実施いたしました。その結果、いずれの立入検査においても異常がないことを確認しております。
 さらに、中央卸売市場におきましては、問題の広がりを踏まえまして、中央卸売市場長をトップといたします中央卸売市場牛海綿状脳症(BSE)対策会議を設置いたしまして、対策の万全を期することといたしました。そして、卸会社及び出荷者に対しまして出荷の自粛を求めますとともに、東京都独自に、出荷者、飼育者及び生産者の氏名、住所、肉骨粉の使用の有無、牛の種類、性別及び生年月日等を記載いたしました、と畜牛育成履歴申告書、これは牛の搬入ルートを明確にするものでございますけれども、これの提出を求めまして、搬入される牛について、より安全確認を強化することといたしました。
 また、新たに肉骨粉等を用いた飼料を牛に与えていた農家が複数県にわたり存在していたことが判明いたしましたことから、中央卸売市場では、これら飼育農家等が所在します各道県と連携を図るとともに、先ほど申し上げました、と畜牛育成履歴申告書によりまして確認をし、感染のおそれのある牛が食肉市場へ搬入されることがないよう、水際での防止に万全を期しました。
 さらに、食の安全を図るため、関係業界の協力のもと、感染した場合、特定危険部位といわれています脳、目、脊髄、回腸の四つの部位につきましては、感染の有無にかかわらず、すべての牛について、新たなスクリーニング検査体制が確立するまでの間、焼却処分することといたしました。この措置は、感染した場合に危険性が高いといわれていますこれら四つの部位を、食の安全を図るという危機管理の観点から、感染の有無にかかわらず焼却することにより、消費者が通常食べております食肉及び内臓肉の安全性を確保しようとするものでございます。
 そして、焼却場所等が決定されるまでの間の措置として、この二十五日から、これらの部位を密閉容器に収容し、冷却保存して、これらの部位が食肉市場の外に流出しないよう措置してまいりましたが、関係機関のご協力を得まして、本日から大田清掃工場におきまして焼却処分ができることとなりました。
 最後になりますが、都においては、都の対応等につきまして関係局のホームページに掲載しますとともに、必要に応じてマスコミに発表するなど、風評被害の抑止に努めております。
 以上、前回の委員会報告後の経過及び都の対応の概要をご説明させていただきましたが、今後も、状況の変化等に応じて、三局防疫推進会議を中心に牛海綿状脳症対策に万全を期しまして、安全な食肉の安定供給と風評被害の抑止に努めてまいります。
 以上です。ありがとうございました。

○松原委員長 発言は終わりました。

○松原委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第百五十四号議案を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 その際、資料要求はいたしておりませんので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○丸茂委員 この議案は、かねてから、淀橋市場、練馬、杉並、かつては松原もあったと思うのですが、統廃合計画がありまして、今回、杉並分場を廃止して練馬分場と統合するということであります。その中で、中央市場としてではなく、今回は地方卸売市場として整備するということが大きな改正点だと思いますが、その理由についてお伺いいたします。

○石川計画担当部長 中央卸売市場ではなく、地方卸売市場として整備するその理由ということでございますけれども、一つは、杉並分場及び練馬分場につきましては老朽化が著しく、また、分場の活性化を図るためにも早急な統合整備が求められておりました。
 二つ目に、新宿青果が流通環境の変化に対応するため、地方卸売市場としてみずから整備することを希望しておりまして、逼迫した都財政などを考えますと、新宿青果が地方卸売市場として整備する方が早期整備実現の可能性が高いこと、また、練馬分場の土地建物とも卸会社であります新宿青果が所有、管理しておりまして、既に地方卸売市場と類似の運営がなされていることから地方卸売市場への円滑な移行が見込まれること、それから、平成十一年に卸売市場法が改正されまして、中央卸売市場の卸売会社が地方卸売市場の卸売業務を行うことも制度上可能となりましたことなどを総合的に検討いたしました結果、方針を変更したものでございまして、時代の風にかなったものと考えているところでございます。

○丸茂委員 そこで、中央卸売市場と地方卸売市場、これの法律上あるいは条例上どこにどういう違いがあるのか、その点をお伺いをしておきます。

○石川計画担当部長 中央卸売市場と地方卸売市場との違いでございますけれども、法制度上は、中央卸売市場条例から地方卸売市場条例の適用となるということでございます。大きな違いとしましては、開設者は東京都ではなく、民間の卸売会社になるということ、それから、取引方法などの取り決めが東京都条例によるものではなく、開設者が定める業務規程によるものとなること、三つ目が、仲卸業者、売買参加者の承認につきまして、東京都ではなく開設者が行うこと、こういうところが主な違いでございます。
 しかしながら、取引面におきましては、差別的取り扱いの禁止や公正、効率の原則など、基本的な考え方は中央卸売市場も地方卸売市場も同様でございます。

○丸茂委員 一般都民とのかかわりでいいますと、地方卸売市場に変わった場合、市場における取扱品目だとか取扱方法、この業務規程がかかわってくるかと思うのですが、この点はどういうことになっているのでしょうか。

○石川計画担当部長 地方卸売市場になった場合の業務規程のご質問でございますが、地方卸売市場が開設者となります場合の業務規程でございますが、この業務規程を定める場合、業務規程に定めます事項は東京都地方卸売市場条例によって規定されております。さらにまた、都がモデル形式を定めまして、これをもとに指導をしてきているところでございます。
 また、今回の地方卸売市場化に当たりましては、両分場で営業をしている市場関係者は新市場においても引き続き営業できること、また、地方卸売市場となっても、取引や施設の利用についてこれまでと同様の扱いとするということなどにつきまして、都と新しく開設者となります卸会社との間で覚書を交わしているところでございます。

○丸茂委員 次に、市場の関連団体というのですか、関係団体、今回、統廃合が行われるわけで、これに当たって市場関係団体及び関係自治体、住民ですね、これとの協議なり合意はどうなっているのか、その点をお伺いしておきます。

○石川計画担当部長 関係団体及び地元並びに地元自治体への説明等のご質問でございますけれども、地元の住民あるいは町会等につきましては、本年の一月に練馬分場の増改築における都市計画及び整備計画案につきまして説明会を開催させていただきました。その際、質問がございましたのは、主に市場関係車両による周辺道路の渋滞や路上駐車問題についてでございますけれども、これらにつきましては、交通量の調査の結果、あるいは両分場統合の交通量予測等々につきまして説明をいたしまして、市場関係車両による渋滞や路上駐車への影響は少ないことなどを説明させていただきまして、理解を求めまして、その後も特に意見が寄せられていないことから、理解をいただいたものと考えてございます。
 また、地元区を初めとします関係機関とは、平成十二年の八月以降、十分な協議を重ねてきているところでございます。また、関係団体といいますか、職員団体等のことかと思いますが、当分場には都の職員は配置しておりません。そういったことで、現在、この移管について関係団体の間で問題になっていることはございません。

○丸茂委員 特に、小売業等のいろんな要望なりありましたら、それに十分こたえるようにお願いしたいのと、また、中央卸売市場の労働組合、直接職員はいなくても、こう大きく制度が変わるわけですから、きちんと説明し、協議をするということを要望して、質問を終わります。

○松原委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○松原委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で中央卸売市場関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時五分散会

ページ先頭に戻る

ページ先頭に戻る