新型コロナウイルス感染症対策特別委員会速記録第七号

令和三年十二月一日(水曜日)
第十五委員会室
午後一時開議
出席委員 二十三名
委員長菅野 弘一君
副委員長伊藤こういち君
副委員長川松真一朗君
副委員長伊藤 ゆう君
理事もり  愛君
理事加藤 雅之君
理事山口  拓君
理事尾崎あや子君
理事小松 大祐君
竹平ちはる君
中田たかし君
古城まさお君
西崎つばさ君
原 のり子君
斉藤まりこ君
藤田りょうこ君
三宅 正彦君
やまだ加奈子君
菅原 直志君
藤井あきら君
ほっち易隆君
森村 隆行君
桐山ひとみ君

欠席委員 なし

出席説明員
総務局局長村松 明典君
次長理事兼務山口  真君
総務部長小平 基晴君
福祉保健局局長中村 倫治君
総務部長高野 克己君
産業労働局局長坂本 雅彦君
次長根本 浩志君
総務部長松本 明子君

本日の会議に付した事件
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止、医療提供体制の整備、経済活動への支援等の具体的方策について調査・検討を行う。
報告事項(説明)
・都における今後のコロナ対策の基本的な考え方及び対応の方向性等について
閉会中の継続調査について

○菅野委員長 ただいまから新型コロナウイルス感染症対策特別委員会を開会いたします。
 これより新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止、医療提供体制の整備、経済活動への支援等の具体的方策について調査検討を行います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、報告事項の聴取及び閉会中の継続調査の申出の決定を行います。
 なお、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめますので、ご了承願います。
 それでは、理事者から報告の申出がありますので、これを聴取いたします。

○小平総務局総務部長 都における今後のコロナ対策の基本的な考え方及び対応の方向性等につきまして、総務局分についてご説明を申し上げます。
 これは、令和三年十一月二十五日の第六十五回東京都新型コロナウイルス感染症対策本部会議におきまして決定されたものでございます。
 恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます資料第1号をご覧ください。
 表紙をおめくりいただき、二ページをご覧ください。都における今後のコロナ対策の基本的な考え方でございます。
 今般、国の専門家会議から、医療逼迫状況に重点を置いた五つのレベル分類が提言され、国の基本的対処方針も見直されました。このことを踏まえまして、都では、三つの基本的な考え方で今後のコロナ対策を進めてまいります。
 一つ目は、感染状況が落ち着いているこの機を捉え、第六波への備えを着実に推進してまいります。
 二つ目は、感染再拡大の兆候が見られる場合には、医療提供体制の拡充、都民、事業者への要請等の感染防止対策の強化を先手先手で実施いたします。
 三つ目は、社会経済活動の再生、回復につなげるために、万全な医療提供体制の整備と基本的感染防止対策の徹底を図ってまいります。
 こうした考え方の下、都としてのレベル移行の目安や今後の対策の道筋を示してまいります。
 続いて、三ページをご覧ください。都のレベル移行の目安でございます。
 現在はレベル一です。レベル二への移行は、今後、感染が再拡大し、三週間後の病床使用率が確保病床数である六千八百九十一床の約二〇%に到達したときを目安といたします。新規陽性者数で申しますと、五百人程度となっております。
 また、新規陽性者数が七百人程度となった時点を都独自にレベル二・五とし、先手を打った対策を行ってまいります。
 レベル三につきましては、国が定める基準を移行の目安といたします。
 続いて、四ページをご覧ください。レベルに応じた行動制限等の考え方でございます。
 まず、レベル一では、引き続き基本的な感染防止対策の徹底を呼びかけながら、可能な限り社会経済活動を推進いたします。
 レベル二では、医療逼迫の状況を注視し、可能な限り社会経済活動を継続するとともに、感染拡大の警戒を呼びかけます。
 レベル二・五となり、感染拡大傾向が継続し、医療逼迫が懸念される場合は、先手を打って、都民、事業者への強い呼びかけや要請等を行います。
 レベル三では、都民、事業者へのより強い呼びかけ及び行動制限を実施し、社会経済活動を一定程度制限いたします。
 最後に、レベル四は、最も厳格な行動制限を実施し、早期に社会経済活動の再開を目指します。
 続いて、五ページをご覧ください。レベルごとに想定される措置等の例でございます。
 各レベルの具体的な措置等の内容につきましては、感染状況等に応じまして、専門家の意見を踏まえ決定いたします。
 続いて、六ページをご覧ください。基本的対処方針に基づくイベント等への対応です。
 国からイベントの種類に応じた人数上限、収容率が示されておりまして、都も同様の取扱いといたします。
 七ページをご覧ください。基本的対策徹底期間における対応でございます。
 十一月三十日までを基本的対策徹底期間として、都民、事業者に基本的感染防止対策の徹底を依頼しておりましたが、国の基本的対処方針の変更内容等を反映した上で継続いたします。期間は、本日からレベル一の状況にあるまでの間といたします。
 続いて、八ページをご覧ください。こちらは都民向けの協力依頼でございます。
 三つの密の回避、人と人との距離の確保、マスクの着用、手洗いなどの手指衛生をはじめとした基本的な感染防止策を徹底することや、帰省や旅行など都道府県をまたぐ移動の際は、基本的な感染防止策を徹底することなどにつきまして協力を依頼しております。
 続いて、九ページをご覧ください。事業者向けの協力依頼等でございます。
 まず、飲食店及び飲食に関連する施設です。
 都の第三者認証制度でございます「徹底点検TOKYOサポート」プロジェクトにおける認証を取得している店舗に対しましては、年末年始の会食等の場面における感染リスクの低減のため、本日から令和四年一月十六日までの間につきまして、同一グループ同一テーブル八人までの利用とするよう、協力を依頼しております。九人以上で同一テーブルを利用する場合には、TOKYOワクションまたは他の接種証明書等を活用することを推奨しております。
 なお、認証を取得していない店舗につきましては、引き続き、同一グループ同一テーブル四人までの利用とすることや、酒類の提供、持込みは十一時から二十一時までとするよう、協力を依頼しております。
 また、カラオケ設備を提供する店舗につきましては、小まめな換気など基本的な感染防止策を徹底するよう、協力を依頼しております。
 続いて、一〇ページをご覧ください。飲食店等以外のその他の施設等でございます。
 劇場、展示場、運動施設等におきましてイベントを実施する場合は、規模要件に沿った施設の使用を要請しております。
 一一ページをご覧ください。学校等でございます。
 部活動、課外活動、学生寮における基本的な感染防止策、飲み会等に関する学生等への注意喚起の徹底などにつきまして協力を依頼しております。
 最後に、一二ページをご覧ください。(3)、イベントの開催につきましては、主催者等に対しまして、記載の表のとおり、施設の収容定員に沿った開催を要請しております。
 なお、業種別ガイドラインの遵守など基本的な感染防止策の徹底につきましては、施設管理者やイベント主催者など全ての事業者へ協力を依頼しております。
 次に、(4)、職場への出勤等につきましては、テレワークの推進や基本的な感染防止策を徹底するよう、協力を依頼しております。
 総務局からの説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○高野福祉保健局総務部長 それでは、福祉保健局分につきましてご報告させていただきます。
 恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます資料第2号をご覧ください。
 二ページをお開き願います。都におけるレベル移行の目安につきましては、先ほど総務局から説明のあったとおりでございます。
 レベル分類のための都の指標となる病床使用率、重症者用病床使用率等につきまして、毎日モニタリングし、公表してございます。
 現在の都の状況としましては、昨日、十一月三十日時点で、病床使用率は〇・九%、都の基準による重症者用病床使用率は一%となっております。
 三ページをお開き願います。レベル分類に応じた医療提供体制の確保についてでございます。
 レベルに応じまして、医療機関等に増床を要請してまいります。特に、レベル三に到達する前に、都独自に設定いたしますレベル二・五の段階におきまして、先手を打って六千八百九十一床の病床確保を要請するとともに、宿泊療養施設の受入れ規模を拡大してまいります。
 四ページをお開きください。総合的な保健、医療提供体制の構築についてでございます。
 都内の医療機関にさらなる協力をいただき、これまでの最大確保病床数から二百四十床増やし、六千八百九十一床確保いたします。
 また、宿泊療養施設につきましては、施設使用率の向上やさらなる施設を確保し、最大で三十一施設、約七千九百室の受入れ可能な居室を確保いたします。
 さらに、二十四時間対応の医療相談や食料品等の配送など自宅療養者を支援するフォローアップセンターの人員体制を強化するとともに、従来から倍増となります約二十一万台のパルスオキシメーターを確保いたしまして、自宅でも安心して療養できる体制を整えてまいります。
 五ページをお開きください。臨時の医療施設、保健所のデジタル化でございます。
 医療提供体制の強化の一つとしまして、旧赤羽中央総合病院の施設を活用し、新たに、人工透析が必要な方にも対応可能な高機能型酸素・医療提供ステーションを整備いたします。今後、感染再拡大の兆候が現れた場合に受入れを開始し、最大で百五十床、このうち人工透析用は十床を確保いたします。
 保健所の業務逼迫の改善を目的としましたデジタル化については、ウエアラブル端末による健康観察を試行いたします。今後、試行状況を踏まえ、本格導入に向けて検討してまいります。
 六ページをお開きください。PCR等の検査無料化でございます。
 健康上の理由等でワクチン接種ができない方がワクチン・検査パッケージ等を利用するための検査を、また、感染拡大傾向時に、都が特措法に基づき、不安に感じる無症状者は検査を受けることを要請した場合の検査を無料化いたします。十二月下旬以降の実施に向けまして、体制を整備してまいります。
 七ページをお開きください。最後に、ワクチンの追加接種についてでございます。
 各区市町村は、現在、接種券を順次発送しており、本日、十二月一日以降、医療従事者から接種を開始いたします。
 都は、十二月中旬から、都庁北展望室等二か所の大規模接種会場を設置し、医療従事者や東京消防庁の救急隊員等を対象に接種を開始いたします。今後、職域接種の状況や国のワクチン供給計画等を踏まえまして、六か所程度に会場を拡大してまいります。
 これらの取組により、新型コロナウイルス感染症対策を進めてまいります。
 福祉保健局からの説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○松本産業労働局総務部長 産業労働局から経済対策等についてご説明させていただきます。
 恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます資料第3号をご覧ください。
 二ページをお開きください。感染のレベルに応じて想定される経済対策等についてでございます。
 事業者による感染拡大防止の後押しや人流の抑制に役立つテレワーク、さらには資金繰り支援などの下支えを、感染のレベルにかかわらず行ってまいります。
 これらに加え、レベル一、二では、観光産業の回復への支援や、再開した事業をスムーズに軌道に乗せる後押しを行います。
 感染が拡大した場合は、協力金の支給や経営相談のほか、国と連携した施策を実施して、事業の継続を着実にサポートしてまいります。
 三ページをお開きください。経済活性化等に向けた取組のうち、感染拡大防止の徹底と事業継続の下支えの概要でございます。
 感染拡大防止のためのガイドラインに沿った取組のサポートや、テレワークの定着に向けた支援を行うほか、資金繰りの下支えなどについて、感染状況にかかわらず着実に進めてまいります。
 また、原油高に事業者が対応できるよう、専門家を派遣して相談を行うとともに、経営への影響を抑える取組も行います。
 四ページをお開きください。経済活動の再開に向けた支援の概要でございます。
 観光産業の回復に向け、感染状況を見極めつつ、国のGO TOトラベルに合わせて旅行助成を行います。
 また、飲食事業者などの経営基盤の強化を図るほか、Eコマースにより新たな販路を開拓できるよう支援を行います。
 さらに、短期間で人手不足を解消できる後押しも進めてまいります。
 加えて、国から給付金を受けた事業者が新たな取引先を見いだす取組をサポートするなど、都独自の対応も行ってまいります。
 これらの取組を総合的に推し進め、経済の活性化につなげてまいります。
 産業労働局からの説明は以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○菅野委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○藤田委員 七点の資料を要求いたします。
 一点目、感染拡大時における地域外来・検査センターの体制強化事業の補助単価。
 二点目、看護職員再就業支援事業の奨励金支給額の算定根拠と奨励金支給要件。
 三点目、保育所等及び放課後等デイサービス等におけるPCR検査の実施の実績。
 四点目、モニタリング会議を二週間に一度へ変えた検討経過。
 五点目、これまでの新型コロナウイルスについてのゲノム解析実績率の推移。
 六点目、補正予算が可決された場合の新型コロナウイルスのゲノム解析の実施数、実施率の見通し。
 七点目、保護者がコロナに感染した下で養育できない子供を病院に一時保護委託した件数について、月ごと。
 以上です。

○菅野委員長 ただいま藤田委員より資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○菅野委員長 異議なしと認めます。それでは、理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出を願います。

○菅野委員長 次に、本委員会に付託されております調査事件についてお諮りいたします。
 本件は、今定例会中に調査を終了することができませんので、閉会中の継続調査の申出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○菅野委員長 異議なしと認め、そのように決定をいたしました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時十六分散会

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