委員長 | 田代ひろし君 |
副委員長 | 前島信次郎君 |
副委員長 | 星野 篤功君 |
理事 | 川井しげお君 |
理事 | 新井美沙子君 |
伊沢けい子君 | |
ともとし春久君 | |
山田 忠昭君 | |
林田 武君 | |
大山とも子君 | |
こいそ 明君 | |
池田 梅夫君 | |
尾崎 正一君 |
欠席委員 一名
出席説明員住宅局 | 局長 | 橋本 勲君 |
技監 | 小関 尚久君 | |
総務部長 | 梶原 康二君 | |
建設局 | 局長 | 小峰 良介君 |
次長 | 上條 弘人君 | |
理事 | 石河 信一君 | |
総務部長 | 谷川 健次君 | |
用地部長 | 磯邊 武一君 | |
道路管理部長 | 須々木亘平君 | |
道路建設部長 | 岩永 勉君 | |
公園緑地部長 | 安藤 明君 | |
河川部長 | 鈴木 進君 | |
市街地整備部長 | 田中 亨君 | |
多摩ニュータウン事業部長 | 高西 新子君 | |
企画担当部長 | 山崎 俊一君 | |
総合調整担当部長 | 高松 巖君 | |
道路保全担当部長 | 依田 俊治君 | |
公園計画担当部長 | 住吉 泰男君 | |
多摩ニュータウン事業技術担当部長 | 野村 孝雄君 | |
販売企画担当部長 | 友繁 佳明君 | |
参事 | 阿部 博君 | |
参事 | 内海 正彰君 |
本日の会議に付した事件
建設局関係
契約議案の調査
・第二百十三号議案 東雲一号橋(仮称)下部工事(その二)請負契約
・第二百十四号議案 日暮里・舎人線下部工事(その二十)請負契約
・第二百十五号議案 地盤改良工事及び擁壁工事(十四・四-六)(環八若木)請負契約
・第二百十六号議案 日暮里・舎人線荒川横断橋りょう鋼けた製作・架設工事(その二)請負契約
・第二百十七号議案 多摩川原橋(Ⅲ期線)鋼けた製作・架設工事請負契約
・第二百十八号議案 晴豊一号橋(仮称)鋼けた製作・架設工事(その一)請負契約
・第二百十九号議案 晴豊一号橋(仮称)鋼けた製作・架設工事(その二)請負契約
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について
○田代委員長 ただいまから建設・住宅委員会を開会いたします。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、建設局関係の契約議案の調査、並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査、調査の申し出を行います。
契約議案について申し上げます。
契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がございました。
本件については、調査報告を財政委員長に報告することになっております。
公文の写しはお手元に配布してございます。
朗読は省略いたします。
平成十四年九月二十六日
東京都議会議長 三田 敏哉
建設・住宅委員長 田代ひろし殿
契約議案の調査について(依頼)
左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
記
1 調査議案
第二百十三号議案 東雲一号橋(仮称)下部工事(その二)請負契約
第二百十四号議案 日暮里・舎人線下部工事(その二十)請負契約
第二百十五号議案 地盤改良工事及び擁壁工事(十四・四-六)(環八若木)請負契約
第二百十六号議案 日暮里・舎人線荒川横断橋りょう鋼けた製作・架設工事(その二)請負契約
第二百十七号議案 多摩川原橋(Ⅲ期線)鋼けた製作・架設工事請負契約
第二百十八号議案 晴豊一号橋(仮称)鋼けた製作・架設工事(その一)請負契約
第二百十九号議案 晴豊一号橋(仮称)鋼けた製作・架設工事(その二)請負契約
2 提出期限 平成十四年十月二日(水曜日)
○田代委員長 これより建設局関係に入ります。
契約議案の調査を行います。
第二百十三号議案から第二百十九号議案までを一括して議題といたします。
本案については、既に説明を聴取してございます。
その際要求いたしました資料は、お手元に配布してございます。
資料について理事者の説明を求めます。
○谷川総務部長 去る九月十七日の当委員会においてご要求のございました資料につきまして、ご説明申し上げます。
お手元の建設・住宅委員会要求資料の一ページをごらんいただきたいと存じます。
今回ご要求のございました資料は一件で、低入札価格調査制度の流れでございます。
上段網かけにございますように、入札価格が調査基準価格未満の場合、経営状況や技術的な観点からヒアリングを行い、低入札価格審査委員会で履行の可否を審査する流れをお示ししたものでございます。
履行可能と判断した場合は、当該入札者と契約いたしますが、履行不可能と判断した場合は、次順位者が対象となり、同様の流れで調査をいたすこととなります。
資料の左側が財務局、右側が建設局で、それぞれの役割分担を示してございます。
建設局におきましては、安全で良質な施工が可能か、当該入札者より提出される入札価格の内訳書などを技術面から調査するものでございます。
以上をもちまして、ご要求のありました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
○田代委員長 説明は終わりました。
ただいまの資料を含めまして、本案に対する質疑を行います。
発言を願います。
○こいそ委員 それでは、第二百十七号議案、多摩川原橋(Ⅲ期線)鋼けた製作・架設工事請負契約につきまして、二、三、ちょっとお聞きしたいと思います。
本契約案件の多摩川原橋は、多摩川の中流部にかかる一橋であるわけでありまして、多摩川中流部の周辺地域は、ご案内のように、高度経済成長期を前後といたしまして大変な開発が進み、とりわけ多摩ニュータウン開発に代表をされるような、急激な都市化とともに人口急増がなされたところであります。
これに伴って、周辺道路整備は、いわゆる追いつかない状況でありまして、車両交通が、多摩川の橋梁にかかる中で慢性的な渋滞が発生をしておりまして、地域だけではない大変大きな社会問題となってきた経緯があるわけであります。このような状況の中で、地元も市も、当然でありますけれども、多摩川中流部の架橋の拡幅と、伴って新しい橋の架橋架設を強く要望してきたところであります。
一昨年は、多摩ニュータウンなどの多摩地域の中で五市だったですか、業務核都市として指定を受けたところでありますけども、これら各都市の相互連携をさらに強化をする上からも、以前にも増して、この多摩川中流部の橋梁に対する重要性というのはますます増してくるという認識に立ちまして、お聞きをしたいわけであります。
まず、契約案件の多摩川原橋の鋼けた製作と架設工事の、契約でありますので、入札の経過からお聞かせをいただきたいと思います。
○岩永道路建設部長 この鋼けた製作、架設工事の入札の経過でございますが、これは一般競争入札によりまして、十一者で行いました。
入札金額は、消費税抜きで二十二億九千六百八十万円から二十三億五千万円でございまして、川田工業株式会社が落札いたしました。
○こいそ委員 それでは、今回はⅢ期のいわゆる工事に入るわけでありますけれども、Ⅲ期線でありますけども、Ⅰ期工事の同じく鋼けたと橋梁工事の入札の経過も、同じ橋梁なわけでありますから、このあたりも経過としてご説明いただきたいと思います。
○岩永道路建設部長 この工事の入札は平成六年度に行いまして、公募制指名競争入札によりまして、十者で行いました。
入札金額は、消費税抜きで三十一億円から三十六億円でございまして、これにつきましても川田工業株式会社が落札いたしております。
○こいそ委員 多摩川中流部だけではありませんけども、とりわけ多摩川中流部のいわゆる橋梁関係につきまして、九橋が目標であり、現時点では八橋かかってきたというお話であります。
その中でとりわけ、時間をかけながらも、さらに中流部架橋を促進していくというところで、これは実際、契約案件、財務で直接契約事務行為を行っているわけでありましょうけども、二、三の資料を私もいただきまして、例えばこの多摩川原架橋だけを見る中で、また周辺の何橋かの契約案件を、本当に単純にではありますけども、見させていただくと、とりあえず、当面Ⅲ期線の今回の契約落札金額というのは、十一者が入札されまして、九六・九九%の率で落札された。Ⅰ期については九六・五六%ですね。いってみれば、そう低くない率で落札されている。
それとともに、これ、業界全体の状況もあるんでしょうけども、例えば多摩川中流部だけを限って見ても、立日橋、水道橋--この水道橋においては、同じ架橋ですから、一期工事というんですか、四車線としても一車線、二車線、Ⅰ期工事として。これは同じ業者がとるのかなということも仄聞したんですけども、多摩水道橋についてはそうじゃないですね。これは、それぞれⅠ期、Ⅲ期、分けて落札しているという経過。
それとともに、数的なものもそうなのでありましょうけども、これはよく調べなければ、軽々には物事は当然いえないわけでありますけども、この入札の中に実際的に参加されている入札者を見ると、偶然の一致かと思いますけども、それぞれの橋梁、橋梁ごとに、それぞれがかなり高い落札率で落としているということも見えるわけであります。いずれにいたしましても、直接的な契約事務行為は財務局でありますので、私、思ったところを、一、二点だけちょっと話をさせていただいたわけであります。
いずれにいたしましても、今回のいわゆる多摩川原橋のⅢ期線についての、これだけの落札金額ですか、予算の中で、また、これだけ大規模プロジェクト工事でありますから、今後さまざまな点で大変さも予測をされますので、ぜひそのあたりをしっかりと調整し、指導監督に当たっていただきたいなと。これは要望をさせていただきます。
それとともに、この多摩川の中流部架橋の計画は漸次進んでいるわけでありますけども、今後も含めた進捗状況について、これもお示しをいただきたいと思います。
○岩永道路建設部長 多摩川の中流部の橋梁整備計画でございますけれども、昭和五十五年当時は五橋十二車線でありまして、橋梁の平均間隔で申し上げますと、約四・三キロメートルでございました。これを整備いたしまして、九橋三十四車線で、橋梁の平均間隔は約二・二キロへと改善する、こういう目的を持った事業でございます。
これまでに、先ほどお話がありました立日橋、稲城大橋、府中四谷橋の新設、それから多摩水道橋のかけかえを完了しておりまして、八橋二十六車線となっております。さらに現在、多摩川原橋と是政橋のかけかえを行っておりまして、引き続きこれらの事業を進めていきたい、このように思っております。
○こいそ委員 多摩川原橋は、平成十七年度に全面的に開通見込みであるというようなお話も聞いているわけでありますけども、この多摩川原橋が計画どおりに進行したとして、これに隣接するといいますか、接続する都道の三・一・六号線がありますね。例えば稲城市側の状況、いわゆる南武線の立体交差事業が今進んでいます。さらに、稲城市施行の土地区画整理事業も行われている。ここでまたさらに、このような橋梁がなされ、道路が接続されていくということでありますけども、この都道三・一・六号線の今後の整備はどうなっていくのか。
それとともに、現在の稲城市、まさに三・一・六号線でありますけども、この現状についてどうなっているのか、そのあたりお願いします。
○岩永道路建設部長 多摩三・一・六号線でございますが、現在、平成十七年度完成を目指して、街路事業、それからJR南武線の連続立体交差事業、さらに稲城市施行の土地区画整理事業などで整備を行っております。これらの事業を一体として進めることで、道路整備の効果を一層高めることができるというふうに考えております。
そのうち、都道の現在の整備状況でございますけれども、これは区画整理の中で現在整備しておりまして、用地の取得を中心に今行っておりまして、進捗率は約二七%となっております。
○こいそ委員 この委員会でもいろいろな機会で、いわゆる三・一・六号線の歩道の整備であるとか、または車道の幅員整備について要望方をさせていただいたと。現状、南武線の矢野口駅周辺の三・一・六号線の状況を見ると、現実に今、二七%という進捗率でありますけども、これはどこもそうだよという話も、そこだけじゃないのはよくわかっているんですけども、歩道があってないような状況ですよね。幅員は大変狭い。大型車両はもうどんどん流入してくる。
それに伴って、立体交差事業、またはこのような多摩川原橋の四車線の橋梁が進められてきた経緯というのは当然理解するわけでありますけども、殊この道路整備に限っては、私も、東京都の建設局の取り組みは、いま一つ地域実情といいますか、東京都は何しているんだ、建設局は何しているんだというような話を万たび聞くんですよ。
同じ三・一・六号線のさらなる南側の方に行くと、市施行の榎戸の区画整理区域内に入るわけでありますけども、ここのところにしても、全く同じ。現状として、地権者の協力を得なきゃいけない。これは市施行でありますから、市が責任を持って今当たっているということでありますけども、それに伴って、都道の状況がほとんど変化がない。
この状況は再三再四いっているわけでありますけども、これについて、今後、三・一・六号線、建設局だ都市計画局だと、いろいろな話ありますよ。しかし、実際、これをどう取り組んでいくのか。区画整理事業として取り組んでいくということでありますけども、二七%の用地に対する対応が今進んでいるということでありますけども、実際、この三・一・六号線がどのように整備されていくのか、これについて。
○岩永道路建設部長 三・一・六号線でございますけれども、ちょうど多摩川原橋を渡りまして、JRの南武線でございますけれども、矢野口駅前にかかっておりまして、この道路整備につきましては、お話のように土地区画整理事業の中で整備をしております。
さらに、連続立体交差事業も並行して行われておりまして、三・一・六号線を今後も整備するに当たりましては、東京都、稲城市、それからJR東日本、あるいは、先ほど申し上げました土地区画整理事業を稲城市から委託を受けて実際に施行しております東京都新都市建設公社、関係機関が多うございます。したがいまして、これらで構成いたします連絡調整会議を設置したところでございまして、本会議を今後一層活用いたしまして、事業者間の連携を密にし、各種事業の工程調整を図る。さらには、地元へのPR活動を積極的に行っていきたい、このように考えております。
○こいそ委員 今、部長から、地元に対する広報というんですかね、PRという話がありましたけども、あの周辺、矢野口周辺だけ考えてみても、区画整理、そして南武線の、今申し上げました立体交差事業、いわゆる架橋、あのあたりはもう大変な騒ぎですね。しかし、実際、東京都の姿勢というか、関与というか、そういうものはほとんど見えない。これ、どういうわけなんでしょうかね。
ちなみに東京都は、進捗率二七%とさっきお話がありましたが、実際、駅周辺の土地区画整理事業関係の中で、東京都補助が二十三億七千七百万ですか。そして、公共施設管理者負担金は、何と四十三億からの負担。ところが、地元へ行ってみると、東京都はどうなんだと。そしてまた、先ほどの質問のときにいいましたけども、これは建設局だ、これはもう都市計画局だ、そして、それぞれのセクションが--これは市の施行なんだと。東京都の中でも、何か同じような、ほぼ同一地区でも、ばらばらな担当で進んでいるような感がするんですね。さらに、地元の方としては、市施行だから、これは市がやっている。南武線の立体交差事業は、これはまたJR東日本がやっている。橋梁についてはわかりますよね。
ですから、そういうことの中で、これだけの都費が投入され、さまざまなご努力もされていることも認識する中で、私はもっと、市なり、それから関係者に東京都の説明というんですか、東京都がこれだけ調整をしているんだ、調整をさらに行っていくんだというようなところをもっと浸透させるべきではないのかと思うんですが、そのあたりどうでしょうか。
○岩永道路建設部長 先ほど申し上げました関連事業の調整会議という場がございますので、具体的には、今後、連立事業で申し上げますと連立のニュース、あるいは具体的な工事が始まったところでは工事の広報版、さらには市の広報等を利用いたしまして、いよいよ工事が本格化してまいりますので、これらを多面的に活用して積極的なPRを行っていきたい、このように思っております。
○こいそ委員 いずれにしましても、一番の要望する点は、ぜひ渋滞の解消と、あわせて安全な歩行者空間の確保と。いわゆる道路整備上の話ですけど、こういうことを強く求めているわけでありまして、多摩川原橋の架橋スケジュールが着実に進んでいる。南武線の立体交差も、そのような形で進みつつある。架橋されて四車線になったって、三・一・六号線の都道が遅々として整備が進まないことであるならば、変な話、何の架橋かという話にも当然なるとも限りませんので、ぜひ三・一・六号線の早期整備、そしてやはり架橋と、それからJRの--これと若干ずれるかどうかわからないけども、南武線だって、東京都も当然建設局が関与しているわけでしょう。これ、みんな知らないよ。
いずれにしても、その調整も図りつつ、整合性をとりながら、年次が大幅にずれることのないように、ぜひ整備を着実に進めていただきたい。ここでは十七年完成とうたわれておりますので、十七年の完成を目途に、ぜひそのあたりを、整備が一定的に終了して、所期の目的であるところの円滑な道路の交通量が確保される、歩行者の安全が確保されるというようなことから、ぜひこの完成に向けてご努力をしていただきたいと思いますので、このあたりを局長の方から一言お願いしたいと思います。
○小峰建設局長 こいそ委員のご質問の中にございましたけども、多摩三・一・六号線は、調布保谷線に接続しまして、多摩地域におけます交通ネットワークを形成します。また、もっと地域的に限りましても、渋滞解消、歩行者の安全というのを確保するわけでございます。自立ある多摩の創造といった観点からも、主要な幹線道路でございます。
本路線の整備につきましては、先ほどお話ございましたけども、多摩川原橋の拡幅事業や街路事業、それからJR南武線の連立、さらに土地区画整理事業など、多くの事業が複合的に展開されているということでございます。そういった意味から、なかなか建設局の顔が見えない、あるいは東京都の顔が見えないというような点があると思いますが、先ほど道路建設部長の答弁にもございましたように、JR南武線につきまして、いろいろなところで、あれは鉄道会社がやっているのかというような話がございますので、いろいろPR版などでは、東京都がどう負担しているのかというようなことについても出しているところでございますので、南武線の連立、さらにはそのほかの事業につきましても、都の関与というのをはっきりわかるような形でPRをしていきたいと思います。
これからも地元の理解と協力を得まして、関係する機関の調整を十分図りながら、十七年度の完成に向けて全力を挙げて取り組んでまいります。
○ともとし委員 私の方からは、二百十四号議案、そしてまた、二百十六号議案の日暮里・舎人線に関連して質問をさせていただきたいというふうに思います。
この議案の日暮里・舎人線につきましては、今日までいろんな経緯があって、実際のところ、開業時期というものが大幅におくれているわけですね。当初、十一年開業予定が十五年に、十五年開業予定が十九年にと、本当に地元の人たちにとってみれば、開業時期が大幅に延ばされているということについて、行政に対して失望感も持っているわけでございまして、いうなれば、今、契約をしようとしているものについては、いろいろと関心を地元としては持たれているというふうに思っております。
建設局としては、こうした開業時期がおくれるということ、これらについての毎回のいろんな状況の中で、公表していく義務というものが、ある意味ではあるのかなというふうに思っております。
その意味から、こうした二つの契約をすることによって、現在の進捗状況がどうなるのか、この辺について、まず教えていただきたいと思います。
○阿部参事 完成の予定が何回か延期されて、地元の皆様から大変関心をさらに強く持たれている日暮里・舎人線でございますが、今回の契約案件等もご承認いただきまして、さらに進捗を早めていきたいと思っております。
今回の契約をする前、ちょうどことしの八月末の現在で、まず進捗の状況をお話しさせていただきますと、用地につきましては、八〇%が取得済みになっております。それから、工事につきましては、支柱の場合、完成箇所と現在施行中の箇所を合わせて、進捗率は七四%になっております。それから、けたの方ですが、けたの完成箇所と施行中、これを合わせますと、進捗率は三七%でございます。
先ほど委員のおっしゃられた、今回の案件が成立し、そして工事が進むとどうなるんだということでございますが、支柱の完成につきましては、年度末で七七%程度まで進捗すると考えております。それから、けたの完成につきましては、四〇%弱まで進捗するというふうに見込んでございます。
○ともとし委員 実際、昨年のちょうど今ごろですか、延期するというような話がありまして、日暮里・舎人線の地元は非常に騒然となった記憶があるわけですが、十九年度開業に向けた、いってみれば、その発表した最初の年度、初年度に当たるわけでして、初年度の見通しと同時に、十九年度に対する開業の見込み、この辺の見通し、それらについてご答弁願いたいと思います。
○阿部参事 十九年度開業に向けた見通しでございますけれども、現在、用地の取得を促進するとともに、工事につきましては、荒川区内の日暮里-西日暮里間の支柱の工事など、予定どおり発注をいたしまして、事業の進捗に努めているところでございます。
今後とも、残りの用地取得、それから、工事困難な箇所が何カ所かございます。そういうところに特に重点を置いて、そうして事業の着実な推進に取り組んでまいりたいと考えております。さらに、十五年度、来年度も必要な予算の確保に努めまして、十九年度開業に向けて万全を期してまいりたいと思っております。
○ともとし委員 今までの答弁を踏まえて、この案件に移りたいと思っているんですが、今回の契約案件を見ますと、当初、建設局で積算したところの予定価格の六〇%ぐらいで落札をされているわけですよね。この積算、いうなれば予定価格はどのようにしてされたのか、この辺についてお伺いいたします。
○阿部参事 予定価格の積算ということでございますが、建設局が発注をしております調査、工事などにつきましては、建設局が定めた積算基準、これは国の土木工事標準積算基準書に準拠しておりますけれども、この積算基準、それから、国と連携した市場取引調査、こういうものを踏まえまして、設定をした材料単価等によって積算をしております。
本案件につきましても、これらの基準あるいは単価等に基づきまして予定価格を積算したところでございます。
○ともとし委員 先ほど資料という形で、低入札価格の調査制度の流れ、こういったものも見させていただきましたので、きちっとした積算がやられて、受注者の方の何らかの意向があって低価格になったのではないかなと、このように察するわけなんです。
しかしながら、請負業者自体が、建設局が予定価格として出した内容を、どこをどのようにして削減してきたのか。そして、その削減された場所が、そういう低価格でできるような内容なのかどうか。同時に、そうしたような手法の中で、工事に支障はないのかどうか。この辺についてお伺いします。
○阿部参事 初めに、予定価格がありますが、いろんな項目に分かれておりますけれども、その中のどこを削減したのかということでございますが、本案件につきましては、大きく二つで構成されております。一つが、工場で行うけたの製作でございます。いま一つが、現場で行うけたの架設の工事でございます。私どもの方で、業者の方から提出された調査票を精査いたしましたところ、都の積算と大きな差異が見られたのは、工場で行う方のけたの製作の部分でございました。現場で行うけたの架設工事につきましては、都の積算とほぼ同等でございます。
そういうことで、今後、これをもって工事を進めていくということになると支障はないかということでございますけれども、この調査票をもとにいたしまして、契約担当の財務局、それから工事担当の建設局、両局が合同で業者からヒアリングを行っております。それから、今申し上げましたように、現場で行うけたの架設工事につきましては、都の積算とほぼ同等ということで積算がされておりますので、これらをもって契約の適正な履行が可能であるというふうに判断をしたところでございます。
○ともとし委員 ちょっと質問の内容が変わるかとは思いますけれど、四〇%からの、いってみれば予定価格よりもマイナスになっている部分があるわけですよね。当初、それなりに予算というのは年間予算という形で立てるかと思うんですが、いうなれば簡単にいえば、余ったところの四〇%というのは、大体、最終的にはどこへ行くんですか。
○谷川総務部長 委員のお話は、契約の執行残額、契約差金のお話だと思います。契約差金については、そのまま決算で残すという形が原則になっております。
○ともとし委員 これは、日暮里・舎人線の総枠の予算がありますよね。総枠の予算というのは、個別予算の積み上げの中でやりますよね。だから、個別予算の中で、いうなれば執行残になるわけですよね。当初予算の日暮里・舎人線の総枠の中には入らないんですか。
○谷川総務部長 事業別に予算は組まれておりますけれども、歳出科目の中で、工事請負費の中での執行残ということで、建設局が持っている一般会計の歳出の中で残が出てくるという形で、事業ごとに残が出てくるということではございません。
○ともとし委員 実際のところ、我々も日暮里・舎人線については、予算がない、予算がないとさんざんいわれているわけですよ。こういうふうにせっかく建設局がご努力して、また契約のそういう状況の中で残が残ると。できるならば、日暮里・舎人線に使ってもらいたいなと、そんな思いがしているわけなんですが、そういうわけにもいかないんでしょうけれども、どちらにしても、この日暮里・舎人線については、地元住民にとっては一日も早くというふうに思われている事業なんですね。
当然、今のご答弁を聞かせていただいて、たとえ契約の内容が、予定価格から見て四〇%からのマイナス部分があったとしても、工事そのもの自体には何ら支障がないというようなご答弁ですので、ある意味では安心するわけなんですが、くれぐれも、非常に大事な事業でもありますので、工事についてはしっかり監督をしていただきたい、そういうふうに思いますし、同時に、これから、そういう面での難工事もたくさんあるかに聞いております。どうぞ十九年度に開業できるようにご努力を要望いたしまして、終わりたいと思います。
○大山委員 私は、三番目の環八若木の地盤改良工事及び擁壁工事という契約の案件で質疑をしたいというふうに思っています。
これは、環状八号線の現道のないところに環八を通すということですから、なかなか大変なことなんですね。ここの今回工事の契約の案件で出てきたところは、谷のようになっていて、住宅があって、そして、西台公園の林から、武蔵野の台地の端っこだといわれている自然林のところを切るというところの工事になるわけですね。この近所の住民の皆さんは、この自然林についてどういうふうに思っているかといいますと、この自然林はこの地域の唯一のオアシスであり、大気浄化の役割を果たしているというふうに認識しているわけです。
板橋区が平成十一年七月にアンケートを行っているんです。西台一丁目と若木二、三丁目の地域ですから、まさにこの地域の住民の皆さんにアンケートをしたんですけれども、周辺環境で満足していることということでは、第一位が騒音が少ない、これが四五・二%です。第二位が緑が豊かで環境がよい、これが三七・一%です。現道がないところで、しかも森を削るということですから、第一位と第二位の周辺環境で満足しているという、この二つともを破壊してしまうという状況になってしまうわけです。
この工事、とりわけ擁壁工事だと思うんですけれども、自然林を切ることになるわけですけれども、失われる林というのはどれぐらいになるんでしょうか。
○岩永道路建設部長 この環八若木地区の工事によりまして失われる緑の面積は、約七千平方メートルでございます。
○大山委員 環八による破壊というのは、今おっしゃった七千平米なわけですね。その環八につながる補助二四九号線というのもありますけれども、それでも、同じ地域で八百平米破壊されてしまうわけです。これ、広さでおっしゃったわけですけれども、まさに高木が多いわけですから、緑の量というところから見ると、体積で見ますと七万八千立方メートルだというふうにいわれているわけです。
今回の工事で失われる緑の量とはまた別に、若木三丁目の梅林だとか、東上線トンネル上部の樹林などが、数百平方メートルはもう既に伐採されてしまっているわけです。
住民の皆さんとの話し合いでは、この緑を破壊するけれども、そのかわりに代替の緑をつくるというふうになっているようですけれども、目標はどれぐらいの量で、現在の見通しというのはどのようになっているでしょうか。
○岩永道路建設部長 この地区の緑の創出につきましては、旧道部分ののり面の緑化、あるいは歩道の植樹帯の拡幅等によりまして、可能な限り緑化に努めているところでございます。
現段階での状況でございますが、のり面部などの緑化で約四千二百平方メートル、歩道部の植樹帯で約一千平方メートル、それから、トンネル部がございますが、その上部を緑化することで約一千五百平方メートルの緑を確保するということで地元に説明して、事業を現在進めているところでございます。
○大山委員 歩道といったら、ずっと長いわけですし、今回切ってしまうという緑は、固まった緑なわけですね。そこを壊してしまうわけですから、住民の皆さんは、側道をなくして植栽などをしたらいいんじゃないかとか、いろいろと提案されていると聞いているわけですけれども、まだ話し合いの最中だというふうに思うんですが、住民の皆さんとの話し合いの主な論点というのはどうなっていますか。
○岩永道路建設部長 失われたといいますか、伐採した雑木林等にかわる緑の創出ということで、道路事業の中でこれを生み出していくということについては理解を得ておりまして、その方針に基づきまして地元に説明をしてございます。
この論点でございますが、先ほどもお話ししましたけれども、可能な限り、代償となる緑の創出をつくり出していくということで、そのつくり出し方について、地元の意見をいろいろ取り入れてほしいということが論点の一つであるというふうに認識しております。
○大山委員 緑をどういうふうにつくり出していくのかというのが大きな論点だということですね。
ですから、可能な限りつくり出していくんだということでやっていると思うんですが、東京都と住民の方と、それから区も含めて三者協議を持つんだというふうになっているというふうに聞いているんですけれども、これはもう既に具体化しているのでしょうか。
○岩永道路建設部長 都は、これまでの道路整備に当たりましては、地元区、市あるいは地元住民の意見を広くお聞きしまして事業を進めてきておりまして、例えば調布保谷線では、都と地元市及び地元住民による協議会を設置いたしまして、環境施設帯と呼んでおりますけれども、歩道部の構造等について話し合いを進めております。
若木地区につきましても、既に板橋区と協力いたしまして、地域住民の皆様に広く参加を呼びかけまして、協議会を実施するよう今現在進めているところでございます。
○大山委員 これから日程も含めて決めていくということは、話し合いはこれからなんだということだと思うんですね。三者協議の観点というのは、住民の皆さんとのこの間の話し合いの論点から考えても、緑と環境をどう守るかということを中心に据えるんだというふうに考えるんですけれども、それはそれでいいわけですね。
○岩永道路建設部長 緑の創出につきましては、先ほどのり面の緑化、あるいは歩道部の植栽等ございますので、地域に密接に関連しているところでもございますので、その創出の方法につきましては、地元の方々あるいは地元区のご意見等も伺いながら、これから整備を進めていきたいというふうに思っております。
○大山委員 これからというご答弁がありましたけれども、やはり話し合いがまだまだ継続中だということなんですね。住民の皆さんが本当に大切に思っている自然林を、今回の契約で切り倒す工事が始まってしまう。切り倒さなければ工事が始められないという状況になってしまうわけですから、話し合いをしながら工事だけを進めちゃうというのは、どう考えてもルール違反だというふうに思うんです。
既成事実だけつくって、話し合いはしているんですというのでは、話し合いをしている意味がないわけですから、やはりきちんと話し合いが終わってから、こういうふうに、じゃ緑も創出しましょうということを含めて、話し合いをしている最中に工事を始めるようなことがあってはならないというふうに思っています。
この緑の問題と、つい八月ですけれども、板橋野鳥クラブという方たちが--西台公園ですから、ここの森とつながるところですね。そこのすぐ近所の農家の庭先の立ち木の上に、ツミという猛禽類、オオタカ、ハイタカ、ツミというふうに三兄弟といわれているらしいんですけど、そこに営巣していた。それを中心にした映画をつい八月に上映したということなんですけれども、ツミの生態自体、まだまだ未解明だというふうにいわれているわけですから、そういうタカの、猛禽類がすんでいるような森を伐採するということでは、確実に猛禽類のすみかをも翻弄してしまうということにつながるというふうに思います。
最後に一つだけ確認しておきたいんですけれども、住民の皆さんが、緑のことと、もう一つは大気汚染のことというのを非常に心配しているわけですね。今回の契約の工事の先に行きますと相生町の交差点で、相生町の交差点を第二の大和町交差点にはするなということで、住民の皆さんはトンネルにしてほしいというふうに要望しているわけですが、まだまだそれも決まっていないと思うんですが、この工事というのは、今回の契約の工事というのは、相生町の交差点の設計とは全く切り離しているものだという認識でいいのかどうかという確認だけさせてください。
○岩永道路建設部長 今回の予定しております擁壁工事、さらに地盤改良工事でございますけれども、相生交差点の改良に必要となる工事区間とは、範囲も重複しておりませんので、そういう意味では、直接影響はしないというふうに考えております。
ただ、一つ申し上げたいんですが、先ほどの地下化の問題でございますけれども、これにつきましては、私どもといたしましては、これまで総合的に調査検討してきておりまして、地盤沈下を起こしやすいピート層が広く分布している、あるいは大規模な下水道幹線の切り回しが必要になるということで、私どもの判断で、アンダーでの整備は適切でないというふうに思っておりますので、この点については、引き続き地元にご理解をいただくよう話を進めたいというふうに思っております。
○大山委員 アンダー化を前提としたものではないというふうにおっしゃいましたけれども、じゃ、オーバー立体化を前提としたものでもないという確認をしてください。
○岩永道路建設部長 最終的にどの工法で相生立体を整備するかにつきましては、現在、板橋区とまだ協議をしている最中でございます。ただ、私どもの考え方は、先ほど申し上げた趣旨を明確に伝えております。
○大山委員 局はアンダーにしないというふうにはおっしゃっていますけれども、それは、今回の工事をしたからといって、オーバーにせざるを得ないという工事ではなくて、話し合いはこれからだという認識でいいんですね。
○岩永道路建設部長 先ほど申し上げましたけれども、整備区間は重複しておりませんので、そういう意味では、アンダーを前提にしたものでもないし、高架を前提にしたものでもございませんけれども、私どもの考え方は先ほど説明したとおりでございますので、よろしくご理解賜りたいと思います。
○新井委員 今回七件の契約案件が出ておりまして、先ほどの二百十六号議案の日暮里・舎人線では、六〇%の落札率というふうなこともございましたので、契約全般についてのあり方というところで、財務局の方に係らない範囲でお尋ねをしたいと思います。
まず最初に、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律というものが施行されているわけですけれども、それを受けての建設局の対応というものをお聞かせいただきたいと思います。
○山崎企画担当部長 工事の適正化についての局の取り組みでございます。
昨年の四月に、いわゆる入札契約適正化法が施行されました。これを踏まえまして、工事の適正な施工体制の確保、それから、一括下請、いわゆる丸投げといっておりますが、この排除を目的に東京都工事施行適正化推進要領を策定し、工事の適正化に取り組んでおります。
具体的な取り組みですけれども、工事の申し込み時、落札時、着手時、それぞれの段階において、管理技術者の雇用関係ですとか選任等の確認を行います。また、工事の施工中におきましては、管理技術者等が常駐し、主体的に施工管理をしているかどうか、また、施工体制が施工体制台帳の記載の内容と一致しているかどうかというようなことを確認いたします。
確認の結果、いわゆる丸投げ等の疑いがあった場合には、建設業許可行政庁、東京都でいいますと都市計画局になりますけれども、そちらの方に通知することになります。なお、不適切な事実が確認された場合には、建設業許可行政庁等が指名停止ですとか営業停止のような処分を行うこととなっております。
○新井委員 適正化の推進要領というものをおつくりになって、工事が適正に行われるように努力をしていらっしゃるということなんですけれども、まだ東京都の工事で丸投げがあったということが七月にございましたり、高校の屋根が落ちたりとか、粗雑工事という意味でも、まだいろいろあるのかなというふうに思います。
その中で少しお伺いしたいんですけれども、まず公共工事の適正価格ということなんですけれども、何が適正価格かということがあるわけですが、一般に公共工事の価格というものは、民間の工事よりも設定価格が高いのではないかというような声をかなり聞きます。公認会計士さんなんかでいろんな会社の監査をなさっている方に伺っても、業者さんの中でもそんな声が非常に高いと。
そういうところで、また丸投げというようなものもできるのではないかというふうな声があるようなんですけれども、そういう意味で、都の事業の価格設定、単価の設定というのはどんなふうに行われているのでしょうか。
○山崎企画担当部長 単価設定につきましては、先ほども若干質疑がございましたけれども、東京都で使用しております資材の単価につきましては、国や都が市場の取引の実態を調査しておりまして、それに基づきまして適正に設定しているというふうに理解しております。
○新井委員 資材については国の標準価格ということなんですが、この国の標準価格というのはどういうものなのでしょうか。あるいは、これは都が事業をしていく場合にどうしても必要なものなのでしょうか。
○山崎企画担当部長 ただいま申しましたように、国で取引の実勢を調査しておりまして、そういうことを踏まえて設定しているものでございますが、国の工事で使用するものですとか、全国一律的に使用されるそういうものについて、国の単価が用いられております。東京都も、この中から必要なものを選択して使用しているものでございます。
○新井委員 この国の標準価格というのは、大体四カ月ごとに設定をされていくというふうに伺っているわけなんですけれども、今、非常に資材の値段が下がっていて、デフレ傾向で安ければいいということではないということは承知した上でお伺いするわけですけれども、国の標準価格というのが四カ月ごとに改定されていくというのが少し遅いようで、民間は、それをもう少し早目に先取りして、安い資材価格の設定をして取引をしている。あるいは、大手のゼネコンなどでは、大量に取引をするために若干安くなるということがあるようですけれども、そういうことも考えますと、東京都というのは、大手ゼネコンに匹敵するというか、もっと非常に大きな事業体というふうに思えば、何とかその辺を工夫して、もう少し価格設定というものを都独自でとらえ直すこともできるのではないかなというふうに考えています。
今すぐに、国の標準価格を参考にしないでやれということも無理なことかと思いますけれども、東京都という非常に大きな自治体ですので、そういう意味では、少しこのあたりも研究をされて、ぜひお願いしたいなというふうに思っています。あくまでも適正価格ということで、安ければいいというものではないですけれども、現実的に、公共工事は民間より高いという声が、一般的に当たり前のようにいわれているという現状がございますので、その辺については、少し研究をしていただきたいなということを申し上げたいと思います。
それから、この適正な価格をつくっていくということで必要ではないかということで、今、東京都の方でも、請負価格や一平米当たりの工事にかかる単価というのを現場で公表しているというふうに聞いておりますけれども、それはどんなふうに行われているのかということと、例えば、こういった請負価格とか平米単価といったものをホームページで広く公表していくことができないものかどうかということをお伺いいたします。
○山崎企画担当部長 初めに単価の件でございますけれども、東京都といたしましても、三カ月に一遍、チェックはしております。
それから、ただいまのご質問についてでございますが、建設局においては、平成十二年度より、これまでの工事看板に記載されております目的や内容等に加えまして、事業費の内容、内訳、財源、それから、先生おっしゃいました単位当たりの施工費等、PR看板に明示しまして、工事のPRに努めてまいりました。今後、さらにこの表示をわかりやすくするなど工夫して、実施率を高め、徹底していきたいというふうに思っております。
なお、工事の請負価格等についてのホームページ等への掲載については、既に実施しておりまして、事務所等においても資料の公表もしているところでございます。
○新井委員 現場での公表について、非常に高い表示率であるというふうに伺っているんですけれども、まだ当然一〇〇%にはいかないということもあるんですが、私、地元の方で余り表示されているのを見たことがなかったので、どのくらい表示されているのかなというふうに思ったんですが、結構高い率で表示されているようなんですね。
ただ、数字が、表示の仕方がすごく小さいんです。例えば宮城県などは、数字が一番わかりやすいように、平米当たり、例えば五百万とかというのが、ぱっと目に入るような大きな看板を立てているんですね。先ほどこいそ委員の方からもありましたけれども、東京都がどのくらい関与しているのか見えにくいということがあるわけですけれども、こういった部分も、大きな看板で、東京都がどのくらい負担しているんだ、請負価格は幾らで、国がどれだけで都が幾らだというところを非常に大きく書いていただきますと、情報公開という意味もありますし、市民の方の目に触れるということで、市民のコスト意識というのが高まってくるということもあります。
それで、透明性と適正価格を確保するという意味からも、ぜひもっと大きな数字で出していっていただきたいというふうに思います。表示率もできる限り、今小さい事業については表示をしていないということですけれども、小さい事業も含めて一〇〇%表示ができるような形で頑張っていただきたいなというふうに思います。
それから、手抜き工事や粗雑工事への対処という部分についてお伺いしたいんですが、先ほどのともとし委員の方の質疑の中でもあったんですけれども、管理技術者というものを請負側が雇用して、東京都の方は監督員がいるわけですよね。この二つの役割について教えてください。
○山崎企画担当部長 二つの者の役割でございますけれども、その前に、東京都と請負業者とは契約約款というものを取り交わしておりまして、その中では、工事を完成させるための施工方法等については、請負者の責任においてこれを定めると。そして、きちっと責任を持って実施するという内容になっております。したがいまして、手抜きや粗雑工事などがあった場合には、基本的には請負者の責任となってまいるものでございます。
こういったことを踏まえまして、管理技術者、いわゆる請負者側の技術者ですけれども、これは工事現場において建設工事を適正に実施する、そういう義務と責任があるわけですけれども、そのために施工計画を作成したり、工程を管理したりというようなことで、責任を持ってやってもらうということになっております。
一方の東京都の監督員については、きちっとした施工体制が組まれているか、あるいは施工状況は的確であるかというようなことを検査、監督しまして、請負者が適正に工事を実施するよう指導監督する、そういう役割を担っております。
○新井委員 例えば具体的に、この間、新潟県の茶室なんかでも、非常に悪い素材が使われていて、本当に高い建設単価で建ててしまって、県も、町でしたっけ、知らないよみたいなことがあるわけなんですけれども、東京都でも高校の屋根が落ちたりしましたよね。ああいうふうに、具体的に何か事故というか起こった場合に、そこの責任体制というのはどんなふうになっていくのでしょうか。
○山崎企画担当部長 ただいま申しましたように、都と請負者との約款の中では、第一義的な責任については請負者側が負うということになっております。
○新井委員 例えば施工ミスか設計ミスかということでも違ってくると思うんですけれども、管理技術者というのは、あくまでも請負側が雇用する人なわけですよね。監督員というのは東京都の職員が監督をするということで、そういう意味では、請負人に雇われた方がきちんとした工事を進めようということをきっちりと監視していくというか、それをチェックしていく役目というのが当然あるわけですよね。具体的な責任、何かあったときには請負人だとはいいつつも、監督責任というものが東京都の方にはあるわけですよね。
そういう意味で、監督ということの責任がきちっと果たせているのかどうかということも含めてなんですけれども、今、監督員の現状というのはどうなっているのでしょうか。具体的にどこか一つの事務所を例にとって、昨年実績で発注している事業の数とその監督員の数というものを教えていただけますか。
○山崎企画担当部長 各工事事務所には、工事量に応じまして必要な監督員を配置しております。新井都議の選挙区であります多摩市、稲城市を管轄する南多摩東部建設事務所を例に挙げますと、昨年度、主な工事として七十五件が施工されまして、監督員の人数は九名でございます。
○新井委員 一年通して事業がずっと行われているわけではないので、数を見てどうかということもすぐにはわからないかと思うんですけれども、この七十五件で九名の監督員の数というのは、適切な人数なのでしょうか。
○山崎企画担当部長 過不足ない人数だと思っております。
○新井委員 実質的には、請負の方に責任があるとはいいましても、さっきいったように、公共事業の発注者ということの東京都の責任というのはやっぱりあると思うんですね。そういう意味では、十分な仕事ができるように、監督員の方の増員が必要ということであれば、そういう部分も含めてぜひ対応していただきたいなというふうに思います。
次に、こちらの適正化法の方に書かれております事業の評価なんですけれども、今は工事成績評定表というものをつけて評価をしているということなんですけれども、この評価というのは、具体的にどんなふうに行われているのでしょうか。
○山崎企画担当部長 工事の評価でございますけれども、東京都工事成績評定要綱というものがありまして、これによりまして全庁的に実施しているものでございます。
評価に当たりましては、施工体制、現場管理、施工管理等のそれぞれの評定項目によって、監督員と検査員が評定を行っております。
○新井委員 こういった評価をなさった結果、その公表というのはどんなふうにしていらっしゃるのかということと、それから、公表はなさっていると思うんですけれども、優良業者が決まってくるわけですよね。そういうふうに決まってきた優良業者の方たちを、例えば優遇措置を設けていくとかというふうなことで、いい意味での競争原理を図って、業界全体のボトムアップを図るというんですか、そういうふうなことについては考えていらっしゃるのでしょうか。
○山崎企画担当部長 評価の結果の公表につきましては、現在のところ、請負会社のみに通知しているところでございます。
なお、通知に当たりましては、評定の内容ですとか、評定結果に不服がある場合の申し立て方法などをあわせて説明しているところでございます。
成績優良業者についてですけれども、財務局において、来年の四月から、優先指名あるいは格付への反映というような形で優遇措置を創設するという予定と聞いております。
○新井委員 わかりました。
それから、この工事成績評定表というのを見せていただいたんですけれども、この中には、経営事項審査とまた別のものということで--これは多分、財務局の方の所管になるかとは思うんですけれども、九月十五日の読売新聞に、国交省の方で、経営事項審査の基準を、これまでの売り上げ重視から経営の質の重視に変更するというふうな方針が出されたということがございます。これについては、ぜひ東京都の方でも、国交省が出しているものなので、建設局も、関係ないよということではなく、財務の方とご一緒になって、こういう部分を反映させていただきたいというふうに思うんです。
経営の質ということになりますと、単に事業をどれだけ請け負ったかということではなくて、例えば男女平等施策をどのくらいやっているかとか、障害者の方をどの程度雇用しているか、あるいは環境に対する配慮をどんなふうにしているかという、総合的な経営の質も含めて、こちらの今までやっております工事成績の評定表と含めて、総合的に会社を評価していくということで全体がボトムアップされていけば非常にいいなというふうに思っておりますので、財務局との協議に当たりましては、そのことは、しっかりと建設局の方からもぜひ意見として出していただけたらというふうに思います。
それからもう一つ、下請の件なんですけれども、下請業者、丸投げというのは禁止されておりますけれども、部分的に当然みんな下請に出すわけですが、その下請の事業の実施の現状をどの程度把握していらっしゃるのでしょうか。
○山崎企画担当部長 請負者は、建設業法や入札契約適正化法に基づき、着工前に、下請契約書の写しを添付した施工体制台帳というものを東京都に出すことになっております。東京都は、これによって現場に従事しております会社の名称ですとか工事の内容、あるいは契約額などの確認を行って、把握しているところでございます。
○新井委員 そうすると、下請の業者、最終的にどこの業者がどういう工事を請け負っているかということについては、すべて東京都の方では把握をしていらっしゃるということですね。
それで、下請の代金の未払いとか、あるいは、私も現状をつぶさに知っているわけではないんですけれども、マスコミなどでよくいわれているんですけれども、実際にその工事に当たっていらっしゃる方が、非常に人件費がたたかれて低い賃金で働かされていて、人権がないような状況になっているというふうな、特に外国人労働者の方なんかについてはお話を聞くわけなんですけれども、その辺の最低賃金基準が守られているかどうかというようなチェック、こういったものはできるのでしょうか。
○山崎企画担当部長 私どもが行う工事の監督とかチェックというのは、工事が適正に実施することができるかとか、実際実施されているか、そういう視点に基づいて実施しておりまして、いわゆる最低賃金というものと、やや視点が少し違いますが、一方、労賃の最低基準というものについては、最低賃金法に定められておりまして、この指導監督は労働基準監督署が行うこととなっております。
○新井委員 なかなか最低基準賃金が守られているかどうかということのチェックというのは、現場にいないと見えてこないということがあると思うんですね。東京都の監督員の方は現場にいらっしゃるわけですよね。
さっき、いただいた請負契約書をざっと見たんですけれども、こちらの十一条の二項に、東京都または監督員は、主任技術者、管理技術者または専門技術者、その他請負人が工事を施工するために使用している下請負人労働者等で、工事の施工または管理につき著しく不適当と認められるものがあるときには、その請負の人に対して理由を明示して、必要な措置をとることを請求することができるというふうにあるわけです。
だから、監督責任が確かに違うところにあったとしても、せっかく東京都の監督員の方は現場に行っているわけで、現場をつぶさに見ているわけですから、そこのところできっちりと見ていただいて、不都合があれば、そういうふうな契約書に基づく措置をとっていただくということはできると思うんですよ。いかがでしょうか。
○山崎企画担当部長 いろいろ問題がありまして、施工体制ですとか工事の品質にかかわるというようなことが心配されるときにとっては、施工体制上の問題があるということですから、是正するよう必要な措置をとるということは当然でございます。
ただ、労働賃金が、最低が守られているか守られていないか、そういう一点について東京都として関与をしろということについては、いささか限界があるのではないかと申し上げているわけでございます。
○新井委員 こちらの契約書ですと、施工または管理につきというふうに、管理ということも書かれているので、全くできないということもないのではないかなというふうに思うわけです。
民間の工事はともかくとして、東京都の発注している公共工事というところについては、適正な施工と、不正な行為というものがなくて、最低賃金も守られているんだよというふうに胸を張っていえるような、そういう工事にぜひしていくための努力をしていただきたいということを申し上げて、終わります。
○池田委員 日暮里・舎人線の荒川横断の橋梁鋼けた、それから架設工事(その二)、この問題でちょっとお伺いしたいんですが、低入札価格制度というもので、建設局の工事としてこのような契約をするのは初めてだというふうに聞いたんですが、そういうことでしょうか。
○阿部参事 今回が初めてでございます。
○池田委員 今までは、こういう制度を使った契約というのはなかったんですね。
今度の低入札価格での契約というのは、こういう制度ができて、要するに、予定価格を設定する局の積算、そして、その価格を下回る入札があった場合には、その入札価格でこの工事が契約の内容に適合した履行がなされることが一番大事なんですが、なされないというおそれがあるか否かについて調査する制度だというのがこの低入札価格調査制度、先ほど流れを説明していただきました。
今回の製作、架設工事が、契約金額というのが予定価格に対して約六〇%だ。そして、それで一応落札されているわけですけれども、この低入札価格で工事の適正な履行の確保ができるのかどうかという問題を、この調査委員会というのでしょうか、調査会というのでしょうか、そこでやられるわけだというふうに思うんですね。
それで、この制度については、先ほどの説明で大体わかるんですが、具体的にお伺いしたいんですが、東京都の契約事務規則第十四条の規定に基づいて基準が設定されているわけですね。そして、低入札価格制度に係る調査マニュアルというのが制定されているわけです。ここの中で、アイウエオからずっと来て十七項目あるわけです。契約自体は財務局でやるわけですね。ですから、建設局は、直接財務局の契約との関係で、いろいろ協議の中には参加していくだろうというふうに思うんですが、この項目で出されている十七項目の中で、建設局として、技術的な側面、そして、工事そのものがちゃんと施工されていくということが担保されるような努力をされていくことになっているわけですが、具体的には、どことどことどこの項目を建設局としてマニュアルに基づいてやったのでしょうか。
○阿部参事 まず、マニュアルに基づいて調査をするということですが、その前に、今回積算をした内容について提出をさせます。そして、東京都が積算をした項目と大きく隔たりのあるところがどこかということをチェックいたしまして、そして、先ほども申し上げましたけれども、今回の案件は、けたの製作、もう一つはそれを現場でかけると。この二つから大きく構成されておりますけれども、先ほどお答えをいたしましたとおり、けたの製作の部分で大きな開きがあるということから、この調査マニュアルに基づきまして、どこがどうなっているんだという形で調査に入っていくということでございます。
ご質問ですけれども、どのような項目かということでございますけれども、まず、計上されていない項目があるかないか。東京都が計上しているのに、入札業者の方が計上していないのがあるかどうか。あるいは、数量がちゃんと積み上げられているかどうか。さらに、材料等の仕様がしっかりしているかとか、あるいは労務単価を確認しているのか。このような項目をそれぞれ調査の内容として挙げて、調査をしております。
○池田委員 先ほどの説明で、東京都の建設局が積算をした予定価格、これで大きく違った二つの柱がある。一つは、けたそのものの製作、もう一つは架設工事。大きくいって二つの柱がある。そして、けたの製作の問題については、工場でつくるわけですから、九〇%だと。ほとんど、いわば予定価格と入札価格の差の九〇%はそこにあるという話ですよね。そして、あとの一〇%が架設工事にかかわっているということで理解をしているわけです。
それで、今、もう少し具体的にする上で、低入札価格制度に係る調査マニュアルというのをつくられていますでしょう。財務局から各局に出されていますね。これで幾つか、先ほどいいましたように十七項目の指摘があるわけですが、そこの中で、その価格により入札した理由、こういうことが一つ挙がっています。
それから、教えていただきたいのは、労働者の具体的供給見通し、これはアイウエオカキクケコのコに載っています。それから、シの部分で、第一次下請の予定業者及び予定下請金額というふうに書かれています。こういうことについても、当然、建設局は、財務局と一緒になって、低入札価格調査制度の流れの中で、会社から出してきた内訳書の内容の調査、そしてヒアリングをし、その項目ごとの検討をしてきているんだろうというふうに思うんです。たくさんの項目がありますから、基本的に今申し上げたところについて、どういう検討がされてきているのか。
そして、冒頭にいいましたけれども、その価格により入札した理由というものが、そこで結びついていくというふうに思うんですね。ちょっとその辺を説明してください。
○阿部参事 マニュアルに基づきまして、もう少し具体的に、どういうところを調査してきているのかということでございますが、まず積算能力につきまして、業者の方から提出がありました積算内訳書、それから都の算出した金額、これらを比較いたしまして、まず大きな違いがあるところをチェックいたします。そういうことで、各工種につきまして、数量とか単価とか費用等がしっかり明示されているかどうか、それを確認し、また、さらに財務局と共同でヒアリングをして、それを確認するということをやっております。
それから、施工体制あるいは工事内容等につきまして、例えば下請の業者、しっかりと契約をして、しっかりとした工事をするのかどうかというようなことから、施工体制につきましても、配置予定技術者あるいは資材の購入先、労働者の確保だとか下請人を含む施工体制台帳等、これを提出してもらいまして、それにつきましても詳細にチェックをし、今回、財務局と共同でヒアリングをした結果、適正なものというふうに判断をしたわけでございます。
○池田委員 平たくいって、積算して、その予定価格がこうだということが提示されて、そして、その六割程度で落札をしたと。それで、資料でいただいたんですけれども、私どもは、中身を具体的に精査する技術的な、また、いろいろ専門的な知識がないわけですけれども、大まかにいって、先ほど申し上げたように、工事そのもの、それから、もちろん鋼けたですから、資材、スチールの資質の問題だとかいうことがちゃんと担保されるということについては確認をされているというふうに思うんです。
いろいろ話を聞いてみますと、先ほどの話であったように、架設工事で、全体の契約額の中であれだけの差益が出たという、そのうちの一〇%ということでありますけれども、工場でつくるけたの工事、これが九〇%。その辺の理由はどういうことなのでしょうか。
○阿部参事 けたの製作で、非常に大きな東京都の積算との乖離があった、その辺はどの辺にあるのかということでございますけれども、調査をする一番初めに、その価格により入札をした理由というものを書いて提出をしていただきます。
そこにも明記してあるんですけれども、低入札で入札した主な理由というのは、今回、採算性よりも工場の操業の確保による雇用の維持、こういう社内事情から、企業努力によって低入札で--一生懸命企業内努力をして臨んだと。また、工場内のロボット等を使った簡略化というか、材料の部材の作成とか、そういうものにも非常にいろんな力を入れて、今回の価格で入札ができるという結果を出したということでございます。
○池田委員 これは大きな企業ですし、そういう点では、当然、いろいろ全国に持っている工場があって、聞いてみたら、五つの工場があるけど、そのうちの一つが、事実上、なかなか仕事の問題があって、遊休しているかどうかわかりませんけれども、そういう実態だと。ですから、今いわれるように、採算は度外視して、せいぜい最低の労務、そこに働く労働者の賃金を担保できるぐらいで契約した、入札したということの経緯のようでありますけれども、私はやはり、建設局としてこういう制度を初めて使ったというか、対象になった契約だろうというふうに思うんですね。
こういう契約に基づいて、先ほど冒頭にありますように、この制度に基づいて、本当にこういう低い価格で入札し、そして、それが工事としても、今後の事業として担保できるようなものをつくり上げることができるかどうか。この後の検索というんでしょうか、もちろん工事施工に当たっては、東京都が監査し、監督していくというのは当然ですけれども、こういう工事に基づいてやられる、将来の問題を含めて、その辺の検討というのかな、検索というのはどういうふうにやられていくのでしょうか。
○山崎企画担当部長 低入札価格調査制度というのは、まだ始まったばかりでございます。幾つか実績を重ねてくる中で、またそれぞれの問題、あるいはメリットというものも評価し、財務局が中心になって制度を考えているところでございますから、全庁的なそういう場で、実績を踏まえていろいろ意見交換をしていきながら物事を進めていくということになるかと思います。
○池田委員 具体的な契約案件ですし、既に仮契約がされてきているわけですから。私、この契約が出てきたときに、資料要求として、予定価格と実際の入札価格の差異を個々に具体的に資料要求をしたんですけれども、これはなかなか、そういう点ではオープンにできないということで資料をもらうことができなかったわけですが、今、初めてのこういう低入札価格制度でやられて、安いほどいいというふうなことでいくわけではないのは当然なわけでありまして、当然、適正なものがつくられていく。そして、安全の問題でも管理の問題でも、全体としてこの仕事が、請け負う下請だとか、そこに働く労働者の人たちの就業状況だとか、そういうものにもかかわっていくわけですから、たまたまこういうふうな形で出てきているんですけれども、初めての入札制度をする上で、一つ一つ、先ほど申し上げたように低価格制度に係る調査マニュアル、こういうことで、少なくとも今、規定をされているところがわかるような、これからの資料なども極力出してもらうように、これは最後、要望としていっておきます。
○田代委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと存じますが、これにご異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田代委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
この際、本案に対して意見のある方は発言を願います。
○大山委員 二百十三号議案、二百十八号議案、二百十九号議案、二百十五号議案に反対の立場から意見を述べます。
二百十三号議案、二百十八号議案、二百十九号議案は、既にその破綻が明らかな臨海副都心開発を一層推進するため、広域幹線道路、放射三四号線支線一及び環状二号線の一環として橋梁整備をするものです。
東雲一号橋、二号橋、晴豊一号橋の契約額と予定額を合わせると三百六十八億円という莫大な資金投入は、都財政に一層深刻な負担を押しつけるものであり、認められません。臨海開発事業計画そのものを、都民参加で抜本的に見直すべきであり、反対です。
二百十五号議案、土地改良工事及び擁壁工事は、現道がないところに環状八号線を通すための工事です。この地域では、緑を保全することと大気汚染を中心として、都は、現在も住民と話し合いをしている最中であり、都と区と住民代表の三者協議は、これから具体化することとなっているときです。
とりわけ今回の工事は、緑については、最大の面積と体積を持つ森の木を伐採することになる工事であるだけに、住民との話し合いの決着がついていない現在、工事を先行することはあってはならないことであり、反対です。
以上です。
○伊沢委員 二百十三号議案、二百十八号議案、二百十九号議案、臨海部開発について反対をいたします。
今回、橋をかけるという工事が契約案件として出ておりますが、このことについては請願も出されており、住民の方々から、車の流入がふえること、また、環境悪化がそれに伴って行われることなどが指摘をされております。また、この事業全体が百億を超える事業であることから、こうした住民にとって不安を与え、また、むだ遣いとなるような事業については中止をすべきであるというふうに考えて、反対をいたします。
○田代委員長 お諮りいたします。
第二百十三号議案、第二百十五号議案、第二百十八号議案及び第二百十九号議案につきましては、ただいまの意見を含め、委員長において取りまとめの上、また、第二百十四号議案、第二百十六号議案及び第二百十七号議案につきましては異議ない旨、財政委員長に報告いたしたいと存じますが、これにご異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田代委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
以上で契約議案の調査を終わります。
以上で建設局関係を終わります。
○田代委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
本日までに決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと存じますが、これにご異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田代委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
なお、委員の派遣が必要な場合には、その取り扱いを委員長に一任いただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
○田代委員長 この際、所管二局を代表いたしまして、小峰建設局長より発言を求められておりますので、これを許します。
○小峰建設局長 お許しをいただき、所管二局を代表いたしまして、一言、御礼のごあいさつを申し上げます。
今定例会に提案いたしました案件及び報告につきましては、慎重かつ熱心なご審議、ご調査を賜り、まことにありがとうございます。審議の過程でいただきましたご意見、ご要望につきましては、今後の事業の執行に十分反映させ、万全を期してまいります。
また、田代委員長を初め委員の皆様には、一年間の長きにわたり、ご指導、ご鞭撻をいただき、厚く御礼申し上げます。
事務事業の実施に当たりましては、引き続き職員一同力を合わせ、円滑な執行に努めてまいります。二局の事業につきましては、今後ともご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
最後になりましたが、委員長を初め委員の皆様のご健勝とご活躍を心から祈念申し上げまして、御礼のごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。
○田代委員長 発言は終わりました。
この際、私からも一言、御礼のあいさつを申し上げさせていただきたいと思います。
本委員会は、昨年八月八日発足以来、委員会が十九回、そして管外視察一回と、大変積極的に活動をしてまいりました。もとより浅学非才であります私が、この間、大過なく委員長という職務を果たせましたことは、前島副委員長、そして星野副委員長を初め、理事並びに委員会の委員の皆様に格別なご尽力を賜りまして、深く感謝申し上げる次第でございます。
また、橋本住宅局長、小峰建設局長、山下前建設局長を初め理事者の皆様方には、大変温かくご尽力いただきましたこと、厚く御礼申し上げる次第でございます。
委員会活動を通じまして出されました意見や提案につきましては、今後の委員会運営に十分反映させ、都民の皆様方のご期待にこたえられますよう、一層のご努力をお願い申し上げます。
終わりに、皆様方のご指導、ご協力に対し、委員長といたしまして重ねて御礼を申し上げます。まことにありがとうございました。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後二時四十四分散会
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