建設・住宅委員会速記録第六号

平成十四年六月五日(水曜日)
第九委員会室
午後一時三分開議
 出席委員 十三名
委員長田代ひろし君
副委員長前島信次郎君
副委員長星野 篤功君
理事花輪ともふみ君
理事新井美沙子君
伊沢けい子君
ともとし春久君
山田 忠昭君
林田  武君
小礒  明君
西条 庄治君
大山とも子君
池田 梅夫君

 欠席委員 一名

 出席説明員
住宅局局長橋本  勲君
技監小関 尚久君
総務部長関谷 保夫君
住宅政策担当部長小川 富由君
連絡調整担当部長阿部  亨君
地域住宅部長小林 計代君
区市町村調整担当部長高岡 信也君
民間住宅部長井上 克彦君
民間住宅施策推進担当部長松田 紀子君
住宅経営部長青木 治道君
営繕担当部長渡部 景之君
参事野澤 直明君
参事庄司 静夫君
参事大森 勝海君
建設局局長山下 保博君
次長平井 健一君
道路監小峰 良介君
理事石河 信一君
総務部長森澤 正範君
用地部長磯邊 武一君
道路管理部長須々木亘平君
道路建設部長岩永  勉君
公園緑地部長安藤  明君
河川部長鈴木  進君
市街地整備部長梶山  修君
多摩ニュータウン事業部長高西 新子君
企画担当部長小島 信之君
総合調整担当部長平井 和之君
道路保全担当部長依田 俊治君
道路計画担当部長柿堺  至君
公園計画担当部長住吉 泰男君
調整担当部長市原  博君
多摩ニュータウン事業技術担当部長山崎 俊一君
販売企画担当部長友繁 佳明君
特命担当部長長野  宏君

本日の会議に付した事件
 住宅局関係
  報告事項(説明・質疑)
  ・平成十三年度東京都都営住宅等事業会計予算の繰越しについて
 建設局関係
  第二回定例会提出予定案件について(説明)
  ・東京都市計画事業環状第二号線新橋・虎ノ門地区第二種市街地再開発事業施行規程
  ・戸吹トンネル(開削部)整備工事請負契約
  ・綾部原トンネル(仮称)整備工事請負契約
  ・南田中トンネル(仮称)築造工事(その一)(十四・四-一)(環八南田中)請負契約
  ・南田中トンネル(仮称)築造工事(その二)(十四・四-二)(環八南田中)請負契約
  ・南田中トンネル(仮称)築造工事(その三)(十四・四-三)(環八南田中)請負契約
  ・北町・若木トンネル(仮称)築造工事(その二)(十四・四-四)(環八若木)請負契約
  ・旧江戸川(東葛西)防潮堤耐震補強工事(その九)請負契約
  ・土地の売払いについて
  報告事項(説明・質疑)
  ・平成十三年度東京都一般会計予算(建設局所管分)の繰越しについて
  ・平成十三年度東京都新住宅市街地開発事業会計予算の繰越しについて
  ・平成十三年度東京都市街地再開発事業会計予算の繰越しについて
  ・平成十三年度東京都臨海都市基盤整備事業会計予算の繰越しについて
  ・平成十三年度東京都用地会計予算の繰越しについて
  請願・陳情の審査
  (1)一四第四号 雑司が谷墓地の墓地公園化に関する請願
  (2)一四第七号 西武池袋線石神井公園駅付近の高架促進に関する請願
  (3)一四第七号の一 海老取川の浄化に関する陳情

○田代委員長 ただいまから建設・住宅委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の担当書記に交代がありましたので、紹介いたします。
 議事課の小森繁樹君です。議案調査課の福岡淳子さんです。
 よろしくお願い申し上げます。
〔書記あいさつ〕

○田代委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして協議の結果、お手元配布の日程とすることを申し合わせました。ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、建設局関係の第二回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、住宅局及び建設局関係の報告事項の聴取並びに建設局関係の請願陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件につきましては、本日は説明を聴取し、資料を要求することにとどめ、質疑は会期中の委員会で行い、また報告事項につきましては、本日、説明聴取後、質疑終了まで行いますので、ご了承願います。
 これより住宅局関係に入ります。
 初めに、先般の組織改正及び人事異動に伴い、幹部職員の交代がございましたので、住宅局長から紹介があります。

○橋本住宅局長 過日ご案内申し上げましたが、去る四月一日に大幅な組織改正を行い、これに伴う人事異動がございましたので、当局の幹部職員を紹介させていただきます。
 地域住宅部長の小林計代君でございます。民間住宅部長の井上克彦君でございます。民間住宅施策推進担当部長の松田紀子君でございます。住宅経営部長の青木治道君でございます。参事で再編整備推進を担当します庄司静夫君でございます。参事で建設推進を担当します大森勝海君でございます。
 よろしくお願い申し上げます。
〔理事者あいさつ〕

○田代委員長 紹介は終わりました。

○田代委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○関谷総務部長 それでは、平成十三年度予算の繰り越しにつきましてご報告申し上げます。
 最初に、今回の繰り越しの特徴でございますが、平成十三年度一般会計から都営住宅等事業会計に繰り越している点でございます。
 都営住宅事業等については、その経理を明確にするため、さきの第一回定例会におきまして、平成十四年度から特別会計として都営住宅等事業会計を設置する議決をいただいたところでございます。今回繰り越しする事業につきましても、この特別会計に含めて執行することが経理の明確化に資することから、都営住宅等事業会計条例附則3により、繰越分を特別会計に帰属させることとしたものでございます。
 それでは、お手元の資料1、平成十三年度都営住宅等事業会計繰越説明書をごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。一ページは、繰越明許費に係る繰り越しの総括表でございます。
 予算現額は千六百九億五百万円で、これは、今回繰り越しとなりました公営住宅建設等事業など三事業に係る平成十三年度歳出予算現額の合計額でございます。
 このうち平成十三年度に繰越明許費として議決をいただきました額は、当初、補正議決額を合わせまして三百十二億五千九百万円となっております。今回、平成十四年度へ繰り越した額は二百四十四億三千五百万六千円でございます。
 二ページをお開きいただきたいと存じます。まず、公営住宅建設等の事業でございます。
 この事業には、公営住宅建設、都営住宅スーパーリフォームなど五つの事業がございますが、これらを合わせまして、翌年度繰越額は百八十一億七千五百万六千円でございます。
 繰り越しの理由は、建設工事の工程の関係や、周辺住民等との調整に時間を要したことなどによって、計画どおりの執行に達しなかったことによるものでございます。
 三ページをごらん願います。地域開発整備事業でございます。
 この事業は、住宅建設にあわせて地域施設などの整備を行うものでございます。翌年度繰越額は九億八千六百万円で、繰り越しの理由は、建設工事の工程の関係などにより、計画どおりの執行に達しなかったためでございます。
 四ページをお開き願います。四ページは東京都住宅供給公社委託事業で、翌年度繰越額は五十二億七千四百万円でございます。
 繰り越しの理由は、平成十三年度最終補正予算で、都営住宅へのエレベーター設置三十基などの予算の議決をいただきましたが、工期が翌年度にわたることから明許繰越を行うものでございます。
 以上で、平成十三年度の繰り越しについてご報告を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○田代委員長 報告は終わりました。
 ただいまの報告に対し、何かご質問などがございましたら、ご発言をお願いいたします。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○田代委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと存じますが、これにご異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田代委員長 異議なしと認め、報告に対する質疑は終了いたしました。
 以上で住宅局関係を終わります。

○田代委員長 これより建設局関係に入ります。
 初めに、先般の組織改正及び人事異動に伴い、幹部職員の交代がございましたので、建設局長から紹介があります。

○山下建設局長 四月一日付の人事異動に伴いまして、当局の幹部職員に異動がございましたので、ご紹介申し上げます。
 それでは、お手元の名簿に従いまして、当局の幹部職員をご紹介させていただきます。
 理事の石河信一でございます。用地部長の磯邊武一でございます。道路管理部長の須々木亘平でございます。多摩ニュータウン事業部長の高西新子でございます。多摩ニュータウン事業技術担当部長の山崎俊一でございます。販売企画担当部長の友繁佳明でございます。特命担当部長の長野宏でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
〔理事者あいさつ〕

○田代委員長 紹介は終わりました。

○田代委員長 次に、第二回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○山下建設局長 第二回定例会に提出を予定しております案件につきまして、その概要をご説明申し上げます。
 お手元配布の建設・住宅委員会資料(建設局所管分)という資料をごらんいただきたいと存じます。
 今定例会でご審議いただきますのは、東京都市計画事業環状第二号線新橋・虎ノ門地区第二種市街地再開発事業施行規程の条例案一件、それから、戸吹トンネル(開削部)整備工事請負契約を初めとする契約案七件、土地の売払いについての事件案一件でございます。
 よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
 詳細な内容につきましては、総務部長よりご説明申し上げます。

○森澤総務部長 引き続きまして、第二回定例会に提出を予定しております案件の内容につきましてご説明申し上げます。
 最初に、条例案についてご説明いたします。
 お手元に配布してございます資料1、東京都市計画事業環状第二号線新橋・虎ノ門地区第二種市街地再開発事業施行規程をごらんいただきたいと存じます。
 本条例案は、第一条の趣旨に規定しているとおり、都が東京都港区新橋・虎ノ門地区における市街地再開発事業を施行するために、都市再開発法の規定により必要な事項を定めるものでございます。
 事業の種類及び名称は第二条でございますが、東京都市計画事業環状第二号線新橋・虎ノ門地区第二種市街地再開発事業でございます。
 第三条は、施行地区及び工区に含まれる地域の名称を定めるものでございます。
 恐縮ですが、七ページをお開き願います。施行地区の位置図を添付してございます。
 本地区は、港区の北部に位置し、新橋四丁目から虎ノ門二丁目に至る都市計画道路環状第二号線、延長約千三百五十メートルと、その沿道を含む約八ヘクタールの区域でございます。
 次の八ページには、施行地区における三つの工区分けを示した工区図を添付してございます。
 恐れ入りますが、二ページにお戻りいただきたいと存じます。第四条以降には、事業の範囲、事務所の所在地、費用の負担、保留床等の処分の方法、四ページに移りまして、第十一条以降には審査会に関する規定、五ページ、第十八条以降には、清算金の徴収または交付等について定めております。
 以上で条例案についての説明を終わらせていただきます。
 次に、契約案七件についてご説明申し上げます。資料2をごらんいただきたいと存じます。
 まず初めに、工事場所及び内容を、図面によりまとめてご説明いたします。
 八ページをごらんいただきたいと存じます。件名戸吹トンネル(開削部)整備工事でございます。
 工事場所は、上段の案内図にありますように、八王子市戸吹町地内でございます。本事業は、新滝山街道整備事業の一部であり、現在の滝山街道の慢性的な交通渋滞を解消するためのものであります。 
 次の九ページの側面図及び断面図をごらんいただきたいと存じます。側面図にありますように、本工事は、一層四径間ボックスカルバート百三十メートル、一層二径間ボックスカルバート八十二メートル、工事延長二百十二メートルのトンネルを構築するものでございます。ボックスカルバートそれぞれの幅員は、断面図に記載のとおりでございます。
 次に、一〇ページをごらんいただきたいと存じます。件名は、綾部原トンネル(仮称)整備工事でございます。
 工事場所は、上段の案内図にありますように、町田市小野路町地内から同市野津田町地内でございます。本事業は、多摩地域の重要な南北道路であります主要地方道府中町田線、通称鎌倉街道の整備事業の一部でございます。
 次の一一ページの側面図及び断面図をごらんいただきたいと存じます。本工事は、工事延長三百九十メートル、幅員三十メートルの眼鏡型トンネルを構築するものでございます。
 次の一二ページから一九ページまでは、環状八号線整備の一環として行う四件のトンネル工事でございます。これらの事業は、東京構想二〇〇〇において、渋滞解消重点事業として位置づけられているものでございます。
 それでは、各工事の内容についてご説明いたします。
 一二ページをごらんいただきたいと存じます。件名、南田中トンネル(仮称)築造工事(その一)でございます。
 工事場所は、上段の案内図にありますように、杉並区今川一丁目地内から練馬区南田中二丁目地内でございます。下段の平面図にありますように、本工事は、環状八号線本線と笹目通り交差点部において、施工延長二千百・四メートルのトンネルを構築するものであります。
 次の一三ページには、断面図と、交差点部における車の出入りをあらわす側面図をお示ししてございます。
 次に、一四ページをごらんいただきたいと存じます。件名は、南田中トンネル(仮称)築造工事(その二)でございます。
 工事場所は、上段の案内図にありますように、練馬区南田中二丁目地内から同区南田中三丁目地内であり、先ほどごらんいただきました南田中トンネル(その一)に接続する区間でございます。下段の平面図にありますように、本工事は、工事延長四百五十・八メートルのトンネルを構築するものでございます。
 一五ページには、断面図及び側面図をお示ししてございます。
 次に、一六ページをごらんいただきたいと存じます。件名、南田中トンネル(仮称)築造工事(その三)でございます。
 工事場所は、上段の案内図にありますように、練馬区富士見台三丁目地内から同区貫井四丁目地内であり、先ほどごらんいただきました南田中トンネル(その二)の施工場所に、西武池袋線を挟み隣接する区間でございます。下段の平面図にありますように、本工事は、工事延長七百四十八・二メートル、うちトンネル本体工は四十メートル、それ以外は仮設工でございます。
 次の一七ページには、断面図及び側面図をお示ししてございます。
 次に、一八ページをごらんいただきたいと存じます。件名、北町・若木トンネル(仮称)築造工事(その二)でございます。
 工事場所は、上段の案内図にありますように、板橋区西台四丁目地内から同区若木二丁目地内でございます。下段の平面図にありますように、本工事は、工事延長三百四十五メートル、うちトンネル本体工は百九十メートル、それ以外は仮設工でございます。
 次の一九ページには、断面図及び側面図をお示ししてございます。
 以上で環状八号線関連の工事の説明を終わらせていただきます。
 続きまして、二〇ページをごらんいただきたいと存じます。件名、旧江戸川(東葛西)防潮堤耐震補強工事(その九)でございます。
 本事業は、阪神・淡路大震災における河川施設の被災状況を踏まえ耐震点検を行い、その検討結果に基づき、現防潮堤の耐震性を高める事業であります。
 上段の案内図にありますように、工事場所は、江戸川区東葛西四丁目地内から同区東葛西三丁目地内でございます。
 下段の平面図並びに二一ページの断面図をごらんいただきたいと存じます。本工事は、工事延長四百六十メートルの根固め工によります耐震補強工事であります。
 恐れ入りますが、一ページにお戻りいただきまして、契約の概要についてまとめてご説明を申し上げます。
 番号1、戸吹トンネル(開削部)整備工事でございます。
 契約の相手方は鹿島・大豊・黒須建設共同企業体、契約金額は二十三億二千五十万円、工期は平成十六年三月三日までとする工事請負契約を締結しようとするものでございます。入札の方法は一般競争入札であり、以下同様でございます。
 次に、二ページをごらんいただきたいと存じます。番号2、綾部原トンネル(仮称)整備工事でございます。
 契約の相手方は飛島・鉄建・森本・石井建設共同企業体、契約金額は五十二億五千万円、工期は平成十六年十一月二十四日までとする工事請負契約を締結しようとするものでございます。
 次に、三ページをごらんいただきたいと存じます。番号3、南田中トンネル(仮称)築造工事(その一)(十四・四-一)でございます。
 契約の相手方は大成・間・大豊・西武・佐田・古久根・共立建設共同企業体、契約金額は百二十億二千二百五十万円、工期は平成十七年八月三十日までとする工事請負契約を締結しようとするものでございます。
 次の四ページをごらんいただきたいと存じます。番号4、南田中トンネル(仮称)築造工事(その二)(十四・四-二)でございます。
 契約の相手方は清水・鴻池・竹中土木・新井・七海建設共同企業体、契約金額は七十三億七千百万円、工期は平成十七年八月三十日までとする工事請負契約を締結しようとするものでございます。
 次に、五ページをごらんいただきたいと存じます。番号5、南田中トンネル(仮称)築造工事(その三)(十四・四-三)でございます。
 契約の相手方は鹿島・西松・大日本・総成建設共同企業体、契約金額は四十二億八千四百万円、工期は平成十七年八月三十日までとする工事請負契約を締結しようとするものでございます。
 次に、六ページをごらんいただきたいと存じます。番号6、北町・若木トンネル(仮称)築造工事(その二)(十四・四-四)でございます。
 契約の相手方は住友・白石・板土協建設共同企業体、契約金額は二十一億円、工期は平成十七年三月十日までとする工事請負契約を締結しようとするものでございます。
 次に、七ページをごらんいただきたいと存じます。番号7、旧江戸川(東葛西)防潮堤耐震補強工事(その九)でございます。
 契約の相手方は大成・丸泰建設共同企業体、契約金額は十三億六千五百万円、工期は平成十五年八月二十八日までとする工事請負契約を締結しようとするものでございます。
 以上で契約案七件についての説明を終わらせていただきます。
 次に、事件案についてご説明申し上げます。資料3、土地の売払いについてをごらんいただきたいと存じます。
 売り払いの目的は、多摩ニュータウン事業により販売宅地として整備した財産の処分でございます。
 次のページの案内図をごらんいただきたいと存じます。所在地は、東京都町田市小山町字二十三号二千六百六十二番三ほかの都有地でございます。本件地は、京王相模原線の多摩境駅から徒歩十分程度のところに位置しております。
 恐れ入りますが、前のページに戻っていただきまして、土地の種類及び面積でございます。土地の種類は宅地、面積は三万七千六百九十四・五一平方メートルでございます。
 売り払いの予定価格は三十四億五千六百七十万円でございます。
 以上で、平成十四年第二回定例会提出予定案件についての説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○田代委員長 説明は終わりました
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○新井委員 環状二号線の再開発のことで資料要求です。
 これまでの都施行の再開発事業の収支と、この事業の収支見通し。
 それから、排気ガスを土壌浄化方式で行われるということですけれども、その土壌浄化に関する資料をお願いいたします。

○田代委員長 ほかに資料要求はございませんでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○田代委員長 ただいま新井理事から資料要求がございましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田代委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求されました委員と調整の上、提出願います。

○田代委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○森澤総務部長 平成十三年度予算の平成十四年度への繰り越しにつきまして、ご報告申し上げます。
 お手元の資料4、平成十三年度繰越説明書によりましてご説明申し上げます。
 予算の繰越使用につきましては、地方自治法施行令第百四十六条第二項及び第百五十条第三項の規定などによりまして、議会に報告するものでございます。
 まず、繰越明許費でございます。
 一ページをお開き願います。平成十三年度繰越明許費総括表でございます。
 一般会計及び新住宅市街地開発事業会計、市街地再開発事業会計、臨海都市基盤整備事業会計、用地会計の各会計別に、予算現額、繰越明許費予算議決額、翌年度繰越額及びその財源内訳を記載してございます。
 なお、表の左下の(注)1にございますように、予算現額及び繰越明許費予算議決額は、明許繰越を生じた事業分のみを記載してございます。
 また、注書き2にございますように、一般会計土木費のニュータウン事業費は、旧科目の住宅費、新都市開発事業費からの繰り越しでございます。
 では、内容についてご説明いたします。
 まず、一般会計でございます。
 この表の最初にございますように、土木費の繰越明許費予算議決額は七百九十八億三千三百九十五万円でございましたが、このうち翌年度への繰越額は六百六億五千百十七万二千円となっております。財源は、分担金及び負担金、国庫支出金、繰入金、都債、繰越金を充当してございます。
 次に、特別会計でございます。
 新住宅市街地開発事業会計につきましては、繰越明許費予算議決額三億四百万円、翌年度への繰越額は八千七百五十三万八千円でございます。
 次の市街地再開発事業会計は、繰越明許費予算議決額十五億七千七百万円、翌年度への繰越額は三億四千九百二十三万八千円でございます。
 また、臨海都市基盤整備事業会計につきましては、繰越明許費予算議決額三億三千百万円、翌年度への繰越額は三千七百五十七万六千円でございます。
 次に用地会計でございます。これは財務局の所管ではございますが、当局が執行委任を受けて執行したものでございます。繰越明許費予算議決額五億三千六百万円、翌年度への繰越額は二億八千八百二十七万六千円でございます。
 なお、特別会計の財源につきましては、臨海都市基盤整備事業会計で繰入金を、用地会計で都債を充当している以外は繰越金でございます。
 以上、一般会計と特別会計を合計いたしますと、繰越明許費予算議決額が八百二十五億八千百九十五万円、翌年度への繰越額は六百十四億一千三百八十万円となります。
 三ページをお開き願います。一般会計の主な事項についてご説明いたします。
 番号1番は、生活再建資金貸付でございます。これは、公共事業の施行に伴う移転資金貸付条例に基づいて行っております建築物の移転資金及び土地購入資金の貸し付けにつきまして、移転先物件の工事の遅延により、残金分が翌年度へ繰り越されたものでございます。
 次の2番、道路補修から七ページの9番、道路災害復旧までが道路橋梁費でございます。繰り越しの主な理由は、道路工事に伴う地元住民との調整や用地買収に伴う関係人との折衝などに日時を要したことによるものでございます。
 次の10番、中小河川整備から九ページの13番、河川災害復旧までが河川海岸費でございます。繰り越しの主な理由は、河川の護岸や防潮堤の整備工事に伴う地元住民との調整や用地買収に伴う関係人との折衝などに日時を要したことによるものでございます。
 次の14番、公園整備と一〇ページの15番、動物園整備は公園霊園費で、繰り越しの主な理由は、公園の整備工事に伴う地盤改良による工法の再検討及び用地買収に伴う関係人との折衝などに日時を要したことによるものでございます。
 16番は、都市改造費の区画整理でございます。繰り越しの理由は、汐留地区の街路整備工事に伴う路床部の地盤改良や移転補償に伴う関係人との折衝などに日時を要したことによるものでございます。
 次の一一ページの17番は、ニュータウン事業費の新都市開発関連公共事業でございます。繰り越しの理由は、街路築造工事に伴う地元住民との調整及び用地買収に伴う関係人との折衝などに日時を要したことによるものでございます。
 次に、特別会計でございます。
 一三ページをお開き願います。新住宅市街地開発事業会計の宅地造成でございます。
 繰り越しの理由は、十七-南住区幹線街路築造工事に伴う街路灯配管位置の調整や、上柚木公園の用地買収に伴う関係人との折衝などに日時を要したことによるものでございます。
 一五ページをお開き願います。市街地再開発事業会計でございます。
 繰り越しの理由は、亀戸・大島・小松川地区の街路整備工事における関係機関との調整や、赤羽北地区の用地買収に伴う関係人との折衝などに日時を要したことによるものでございます。
 一七ページをお開き願います。臨海都市基盤整備事業会計でございます。
 繰り越しの理由は、有明北地区の移転補償に伴う関係人との折衝に日時を要したことによるものでございます。
 一九ページをお開き願います。用地会計による公共用地先行取得でございます。
 繰越理由は、用地買収に伴う関係人との折衝に日時を要したことによるものでございます。
 二〇ページをお開き願います。この表は、繰越明許費予算の議決を得ましたが、年度内に事業が完了したため、翌年度に繰り越しをしなかった事業を参考として掲げたものでございます。
 次に、事故繰越についてご説明申し上げます。
 二一ページをお開き願います。平成十三年度事故繰越総括表でございます。
 予算の繰り越しは、繰越明許費の議決をいただいて行うのが原則でございますが、契約等の支出負担行為を済ませた後に、避けがたい事故のため年度内に支出が終わらなかった経費につきましては、地方自治法第二百二十条第三項ただし書きの規定によりまして、特に事故繰越として使用するものでございます。
 一般会計の繰越額及びそれに相当する支出負担行為額は十一億二百十三万八千円でございまして、財源は国庫支出金及び繰越金でございます。
 次に、用地会計でございますが、繰越額は二億二千三百十九万六千円で、財源はすべて繰越金でございます。
 以上、一般会計と用地会計を合計いたしますと、繰越額は十三億二千五百三十三万四千円でございます。
 二三ページをお開き願います。一般会計の事項についてご説明いたします。
 番号1番の交通安全施設と2番の街路整備は道路橋梁費でございまして、繰り越しの理由は、地元住民との調整により工法を分割施工に変更したことや、用地買収に伴う物件移転などに日時を要したことによるものでございます。
 二五ページをお開き願います。用地会計による公共用地先行取得でございます。
 繰越理由は、用地買収に伴い、物件移転に日時を要したことによるものでございます。
 二六ページをお開き願います。平成十三年度都市再開発事業会計予算建設改良費繰越説明書でございます。
 これは、平成十三年度までの市街地再開発事業会計に計上いたしておりました北新宿地区と環状第二号線新橋・虎ノ門地区の再開発事業の繰り越しについて、平成十四年度から公営企業会計化したことに伴い、新たな形式で計上するものでございます。
 翌年度繰越額は一億八千七百六万一千円でございまして、説明欄にございますように、繰越理由は、用地買収に伴う関係人との折衝などに日時を要したことによるものでございます。
 以上をもちまして、十三年度の予算の繰り越しにつきましてご報告を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。

○田代委員長 報告は終わりました。
 ただいまの報告に対し、何かご質問などがございましたら発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○田代委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと存じますが、これにご異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田代委員長 異議なしと認め、報告に対する質疑は終了いたしました。

○田代委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
 初めに、一四第四号、雑司が谷墓地の墓地公園化に関する請願を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○住吉公園計画担当部長 お手元に配布してございます請願・陳情審査説明表をごらんいただきたいと存じます。
 整理番号1の請願一四第四号をお開き願います。
 これは、雑司が谷墓地の墓地公園化に関する請願でございまして、豊島区雑司が谷地区まちづくり協議会会長伊藤博さんから提出されたものでございます。
 その要旨は、広域避難場所である雑司ヶ谷墓地において、歩道状空き地や緑地の整備を図るというインナーリンク構想を実現し、特殊公園化を推進するため、以下の三点のことを実現してほしいというものでございます。一つは、墓地外周部などに計画的に空き地を生み出すためのゾーンを指定すること、二つ目には、計画ゾーンにおける墓石の更新を禁止すること、三つ目には、計画ゾーンから空き墓地への移転を推進することというものでございます。
 現在の状況でございますが、雑司ヶ谷霊園を含む区部霊園につきましては、公園化を目指して、再貸し付けを停止し、返還や無縁墳墓整理による空き墓所の確保に取り組んでまいりました。また、雑司が谷地区の防災まちづくりの観点から、万年塀の撤去、生け垣化のほか、可能な箇所については園路を外周部に整備し、歩行者空間の確保を図ってまいりました。
 しかし、全面的な公園化は極めて長期間を要する困難な事業でありますことから、現在、霊園と公園との共存の可能性なども含めた将来の区部霊園のあり方につきまして、公園審議会で審議中でございます。
 請願の1、計画的に空地を生み出すゾーン指定、2、計画ゾーンにおける墓石更新禁止、3、計画ゾーンから空き墓地への移転推進については、墓石の更新を禁止するなど、法的に若干問題のあるものもありますが、公園審議会の答申を踏まえ検討する必要があると考えます。
 以上でございます。

○田代委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○ともとし委員 それでは、私の方から何点かご質問させていただきます。
 この案件につきましては、本年の第一回定例会の折に、我が党の長橋議員の方から具体的な質問等がありました。この請願の趣旨に沿ったような形の質問等もあったわけでございまして、これらに対する局長の答弁も読ませていただきますと、例えば、「新しい霊園のビジョンなどについてでございますが、区部霊園の全面的な公園化は、これまでの空き墓所の発生状況などを勘案いたしますと、極めて長期間を要する困難な事業でございます。このため、これまでの空き墓所も活用しつつ、新たな整備方策を検討する必要があるというふうに考えております。今後、霊園と公園との共存の可能性なども含め、公園審議会を活用して、将来の霊園のあり方について検討していきたいと考えております。なお、お話の雑司ヶ谷霊園につきましても、地域とともに進めてこられたまちづくりの成果を、十分活用していきたいというふうに考えております。」というような後段の部分の局長の答弁等があったわけでございまして、今回の請願の、ある意味での趣旨に沿ったようなご答弁かなというふうに思います。
 要するに、この雑司が谷を含めるところの区部に関する霊園につきましては、もう公園化は無理である、そういう観点から共存ということが前提になってきているのではないのかなというふうに思います。
 特に局の方では、これらについては、諮問した審議会の審議の内容を待ちたいというような、そういう答弁かというふうに思うんですが、先月の十五日にはこの審議会等も行われていると思いますが、その辺の、この一般質問のその後の進捗状況、審議会の内容を含めてご答弁をいただきたいと思います。

○住吉公園計画担当部長 区部霊園の管理のあり方につきましては、五月十五日に公園審議会に諮問し、現在審議中でございます。中間答申が出た時点でパブリックコメント等を行いまして、最終的には年内に答申をいただく予定でございます。

○ともとし委員 年内ということは、十四年度ということよりも、十四年中ということに、要するに十二月三十一日までというふうに解釈してよろしいんですか。

○住吉公園計画担当部長 年内ということで、そのように思っております。

○ともとし委員 役所用語というのは、年度と年というのでは随分、三カ月以上の差があるような気がしますので、一応確認をさせていただきました。
 今回のこの請願の内容を見ますと、おおむねインナーリンク、この構想について非常なる熱意が示されているのかなと、こんなふうに思うわけですが、これらについて、地元の豊島区や、あるいはまた、このまちづくり協議会等のそうした団体との話し合いは、具体的に今までどのような形で持たれているのか、またその内容はどういうものか、確認をしておきたいと思います。

○住吉公園計画担当部長 インナーリンク構想につきましては、これまでも、たびたび豊島区等と話し合いを持ってまいりました。平成十年から十二年度にかけ、万年塀の撤去と生け垣化を進めてまいりましたが、その過程で、防災上の観点から、地元協議会とも何度か打ち合わせを行っております。その結果、約一キロメートルにわたり、霊園周囲の万年塀の撤去と生け垣化、並びに入り口の新設、改善等を行ってまいりました。

○ともとし委員 具体的に、いろんな状況の変化があるということで、相当いろんな話し合いも進められているのかなと思うわけですが、そういう話し合いが現実に進められているのにもかかわらず、こうした請願というのが出てくるわけですが、それにはやはり、当局とこのまちづくり協議会、あるいは豊島区等の考え方に大きな差が出ているのではないかな、そんな観点から、こういう請願という形で議会の方に出てきているのかなというふうに思うんですが、その辺については、局の方ではどう考えているのか、お伺いしたいと思います。

○住吉公園計画担当部長 インナーリンク構想の大きな目的の一つに、外周園路を防災上の観点から拡幅するというふうな目的がございまして、外周園路の拡幅につきましては、墓所の移転等が伴うということで、非常に困難な課題というふうに受けとめております。

○ともとし委員 このインナーリンク実現のためには、墓所の移転等が相当数必要かなというふうに思うんですが、数にしますと、この八メートル構想でいきますとどのくらいの数になるのか、その辺を教えていただきたいと思います。

○住吉公園計画担当部長 請願の趣旨のように、道路から八メートルの区間をインナーリンクとして設置した場合には、移転が必要な墓所数は約千基前後と見込まれております。

○ともとし委員 かなり多くの移転が必要かなというふうに思うんですが、これはいってみれば、所有者の都合ではなくて、あくまでもこういう共存化するための、墓地公園化に関するそういう観点から移転ということが考えられると、当然、移転補償的なるものも考えていかなければならないのかなと。一千基を、一基に対して、移設をして新たなそういう墓地を形成していくということになっていきますと、単純に見て、仮に百万ずつのそういう移転補償等をやると、楽に十億かかってしまうんですね。
 その辺のことも踏まえながら、恐らくいろいろと検討されているかなというふうに思うんですが、こうした移転補償的なそういったものや何かも含めて審議会の中では考えられているのかどうか、お答えいただきたいと思います。

○住吉公園計画担当部長 移転の補償につきましては、現在はそういうふうな制度がございません。そのインナーリンク構想なりを進めるためには、そういうふうな移転の補償の財源をどうするかという問題についても検討が必要だというふうに考えております。

○ともとし委員 確かに、こういう請願、その趣旨については十分理解はできると思います。しかし、その趣旨に基づいた、この請願の内容を実現するということになれば、これまた新しい条例になるかどうかはわかりませんけれども、そうした方策を組みながら、財源の確保等もしなければならないという新たな問題が出てくることも事実だというふうに思います。
 しかしながら、長年にわたっての地元の方たちの強い要望でもあるわけですので、一日も早く実現の方向性に向けて頑張っていただきたいな、そういうふうに思うわけですが、この辺について、局長、一言いただけますか。

○山下建設局長 ただいまも申し上げましたように、全面公園化ということにつきましては、一定の答弁で申し上げましたが、非常に困難な事業だというふうに考えております。
 したがいまして、公園と霊園の機能を共存させながら公園としての活用もできる、また一方で、霊園としての貴重な財産も生かしていかなきゃいけない、その両方を行うためには、いわば区画整理のようなことも必要になるわけでございまして、今の段階ではそうした事業制度もないというようなことから、ただ再貸し付けを停止しているというだけになっておるわけでございまして、この辺全体を含めながら、公園審議会で今検討していただくというふうに考えておるところでございまして、その結果を待って、私どもも事業を判断していきたいというふうに考えているところでございます。

○池田委員 雑司が谷墓地の墓地公園化に関する請願の問題で聞きたいと思います。
 今、この請願にかかわる経緯について説明がされましたが、幾つかの点で、まず確認をしておきたいと思います。
 最初に、雑司ヶ谷、そして染井霊園の公園化、すなわち都市計画公園事業に備えるために、新規の使用を停止する、禁止をしたのはいつでしたか。

○住吉公園計画担当部長 昭和三十七年六月に、東京都告示をもって、雑司ヶ谷、染井霊園の墓所の新規貸し付けを停止いたしました。

○池田委員 昭和四十六年、一九七一年の十一月ですけれども、東京都公園審議会答申で、区部に存する都営霊園は早急に改葬するように努力し、その跡地は公園とするとされてきたわけです。これはそのとおりですね。

○住吉公園計画担当部長 東京都公園審議会から昭和四十六年十一月に出された、東京都営霊園の将来計画についての答申の中にその表現がございます。

○池田委員 次に、昭和五十六年、一九八一年の十二月ですけれども、東京都は、緑のマスタープランの中で、雑司ヶ谷、そして染井霊園を特殊公園として位置づけたと思いますけれども、それもいいですね。

○住吉公園計画担当部長 平成十二年度を目標年次とした緑のマスタープランに、都市計画上の特殊公園として位置づけられております。

○池田委員 もう一つ確認しておきたいのですけれども、一九八二年、これは昭和五十七年の十月ですけれども、都市計画局の施設計画部長あてに地元から要請書が出て、雑司ヶ谷、染井霊園について都市計画変更と名称変更の検討依頼がされ、そして、昭和五十九年の七月に、東京都の告示六七〇号で都市計画区域の変更がされたというふうに思うのです。その中身について説明してください。内容はどういうことだったのでしょうか。

○住吉公園計画担当部長 雑司ヶ谷霊園につきましては、都市防災不燃化促進事業の推進を図るため、昭和五十九年七月十六日の都告示第六七〇号で都市計画墓園区域の変更が行われておりまして、約三十四ヘクタールの区域が、三分の一の約十・八ヘクタールとなりました。
 名称については、墓園のままとなっております。

○池田委員 今、お話を聞いてきたように、こういう経過の中で、昭和六十三年、一九八八年の三月でありますけれども、東京都霊園問題調査会報告の中でも、既存の都営霊園活用の重要性が指摘をされました。そして、二十三区の都営霊園の空き墓地の整理による利用、このことが指摘をされてきたわけです。
 こうした経過の中で、雑司ヶ谷霊園の公園化の構想というのが明らかにされてきたわけです。そして、墓地が緑のマスタープランにも位置づけられ、防災上からも、貴重な空地として避難場所にも指定されてきました。
 さらに、雑司が谷地区の不燃化促進事業の中で出てきているインナーリンク、墓地の回り道という言葉を使われるのですけれども、その構想と計画が提起されました。そして、その事業の促進が、地元、そして区の強い要求になってきたわけです。それで今日に至っているわけでありますけれども、なかなかこれが進まない。こういう状況の中で、この事業の一層の促進を望む地元から、具体的な提起としてこの請願が出されてきたわけであります。
 そこで、お聞きしたいと思います。雑司ヶ谷霊園の公園化を進めるために、一番の問題は、墓地の返還など公園用地を広げること、確保すること、このことだと思うのです。東京都はこの間、空き墓地の整理や無縁墳墓の整理などを具体的にどのようなことをやってきたのでしょうか、また、インナーリンクの計画の具体化のためにどういうことがやられてきたのでしょうか、それをお聞きしたいと思います。

○住吉公園計画担当部長 雑司ヶ谷霊園でこれまでに約三百三十カ所の墓所の返還を受け、無縁墳墓整理事業では約七百八十カ所の墓所を整理してまいりました。このようにして生じた空き墓所につきましては、植え込み等として活用してまいりました。
 また、平成十二年度から五カ年計画で、約百三十カ所の墓所を対象に新たに無縁墳墓整理事業を進めております。
 インナーリンク関係につきましては、地元の要望を受けまして、防災上の視点から雑司ヶ谷霊園周囲の万年塀を撤去し、生け垣化してまいりました。また、五カ所の出入り口の新設や、十一カ所の出入り口改良などを実施してまいりました。

○池田委員 今、墓地の公園化のための墓地の返還だとか空き墓地の整理、そういうものは、こういう形でお話がありました。
 それで、インナーリンクの問題なんですけれども、生け垣だとか、そして万年塀を外して緑にしていくということはやられてきたし、できるところでは、今いわれたように若干の歩道の整備もやられてきた。
 しかし、本来のインナーリンクという意味からすれば、お示しをいただいた資料の中でも図面の中でいろいろ出されていますけれども、位置づけとしてはあるけれども、具体的にはこれが進んでいないというのが現状なんじゃないですか。

○住吉公園計画担当部長 外周道路の拡幅につきましては、先ほども申し上げましたけれども、墓所の移転というものが伴います関係上、非常に困難な課題ということでございます。

○池田委員 先ほども話がありましたけれども、請願にある八メートルのインナーリンクの幅の道路をつくるということになれば、千基ぐらいの墓地を移転しなければならないという話がありました。
 しかし、計画されているインナーリンクに要する用地確保、どのくらいの面積が必要なんですか、今まで計画されてきたインナーリンクの面積。そして、それを進める上では、今後何基ぐらいの墓地の移転が必要なのか。そして、その移転に対する、おおよその事業費でもいいですけれども、どのぐらいかかるのか、その辺を示してください。

○住吉公園計画担当部長 先ほど申し上げました幅八メートルで墓所を移転するといった場合には、約一ヘクタールの土地が必要というふうに考えております。また、墓所の移転数は約千基というふうに考えております。
 金額については、算定の方法が不明でございますので、現在は算定しておりません。

○池田委員 いろいろ聞こえてくるのですけれども、一基、墓地一つをつくるのに五十万から百万ぐらいというようなことになれば、先ほどもちょっと出ていましたけれども、十億以上、十数億というふうな事業費になるのでしょうか。
 そして、地元の人たちは、東京都のやり方に対して、遅々として進まない、そういうところで一番問題にしているのが、実際にインナーリンクの構想が進められて、あそこは不燃化促進事業で指定をされているわけですね。先ほど来いうように、避難場所にもなっている。そういうところに対して具体的な、いろいろな方針が出されてきていない。
 例えば、東京都でやろうと思えば、いろいろやれるんですよね。現に、雑司ヶ谷霊園のちょうど北側になるんですけれども、首都高速道路が通りました。あれは何年ごろでしょうか、昭和四十二年のころでしょうか、それを通すのに雑司ヶ谷墓地を削っているわけですよ。そして、その道路用地を確保しているわけですね。それはどのくらいですか。どのくらいの墓地を移転させて、どのくらいの用地を確保して高速道路を通しているのですか。

○住吉公園計画担当部長 高速道路に伴いまして墓地の区域を変更した面積は、約千三百平方メートルでございます。(池田委員「墓地は幾つぐらい」と呼ぶ)墓地の数は不明でございますけれども、標準の個数からすると約二百程度というふうに考えております。

○池田委員 具体的なそういうことは、事業として本当に本腰で考えれば、具体的にされていくというふうに思うのですね。もちろん墓地ですから、そして、借りている方たちの思いだとか、いろいろなことがありますから、単純にこちらからこちらというふうなことで移せないということは確かにあるわけで、その辺の難しさというのが今までの審議会でもいわれて、いろいろな議論がされてきたところなんですね。
 しかし、この間ずっとやられてこないというところで、今回、例の監査委員の指摘が出てきたわけでしょう。東京都は、監査委員の監査報告に基づいて、区部の霊園の管理について審議会に諮問をした。そこの中身を見てみますと、いろいろ地元の住民の皆さん、もちろん地元区も大変不安になるわけですよ。従来からの墓地公園化というものを、これは方針を変更することになるんじゃないだろうかという心配があるわけですよ。
 その辺の基本的な問題で、私はやっぱり当局がどう考えているのかが基本だというふうに思うので、その辺はしっかり答えてください。

○住吉公園計画担当部長 現在、この件に関しましては、公園審議会において、区部霊園の管理についてということで、霊園と公園の共存のあり方を含め、慎重に審議をしているところでございます。

○池田委員 ここの監査委員の指摘の中で、こういうふうにいっているのですよ。
 都内の霊園に公園を設けることの必要性について再検証をする、そして、公園化を図ろうとする規模、区域等の具体的な計画を策定するとともに、空き墓地の再貸し付けの適否を含め、霊園の適切な管理について検討を求める、こういうようなことが意見としてつけられたわけですね。
 そういうものを受けて、今度は、審議会に管理について諮問をされたわけでしょう。そうですね。
 そのことを、意見として出された問題を当局はどういうふうに考えて、どうやって受けとめて、そして今回諮問をしたのか、この辺をひとつはっきりしてください。

○住吉公園計画担当部長 監査委員の意見につきましては、重く受けとめております。現在、霊園と公園の共存の可能性を含め、再貸し付けの適否に関しても公園審議会で審議中でございまして、その答申を尊重してまいりたいというふうに考えております。

○池田委員 私がいったのは大事なところなんですけれども、空き墓地の再貸し付けは、今、長い時間をかけてようやく空き墓地になった、例えば返還をされた、無縁仏になった、こういうことで公園の用地として確保できてきた。大変な時間がかかっているわけです。しかし、これを再貸し付けをするということになれば、これは公園化とは逆行することになるんじゃないですか。その辺をはっきりしてほしいと思うのです。

○住吉公園計画担当部長 区部霊園の全面的な公園化は、極めて長期間を要する困難な事業であるということでございまして、現在、霊園と公園の共存の可能性、あるいは再貸し付けの適否を含めて公園審議会で審議をしております。その答申の結果を尊重して行っていきたいというふうに考えております。

○池田委員 これは、建設局の東京都霊園管理問題等検討委員会答申というのが平成九年の三月に出されています。この中で、空き墓地の集約化と将来の展望という項の中で、こういうふうにいっているのですよ。
 今後は墓地の再貸し付けの停止を継続するとともに、使用者の管理が不十分で荒れている墓地についてはその返還の推進を図り、無縁墓地の整理をさらに推進するなど、都として積極的な空き地拡大策を検討し、実行していく必要がある、こういうふうにいっているのです。これはご存じでしょう、どうですか。

○住吉公園計画担当部長 そのような表現があることについては承知しております。

○池田委員 承知しているじゃなくて、これは検討委員会の中で報告、答申として出されて、そして東京都としては、空き墓地の集約化と将来の展望というふうに出しているわけです。これを着実に進めていけば、今回の監査委員の指摘というのかな、そういう問題で、私は大事な問題だと思うんですよ。
 空き墓地を具体的に進めていこうというのに、逆に、それを再検討して再貸し付けをやろうなんていうことになれば、これは公園化と逆行することは当然じゃないですか。
 諮問したから審議会の結論を待ってというふうに、それ以上のことは答弁できないだろうというから、私はこれ以上いいませんけれども、その辺をやはりしっかり考えてもらいたい。
 それで、ここの同じ東京都霊園管理問題等検討委員会答申の中で、当面の整備を、活用の方向というのが出されている。これは、平成八年の世論調査の中で、二十三区の都立霊園の有効利用を支持する意見が多い。これは世論調査でね。当然だと思うんです。
 この中で、霊園と公園が共存する場所として活用できるようにすること、これが四一・三%。こういうふうにいわれて、霊園を公園につくりかえて、震災などの避難場所や都民の憩いの場として活用できるようにする、これが二一・九%。合わせて六割を占める都民の皆さん方は、やはり霊園の墓地と公園が一体となったそういう方向をこの世論調査の中でも示されているし、私は、この検討委員会の中での報告もそういう視点に立っているというふうに思うんですよ。そうじゃないでしょうか。
 まして東京都内、四つ、青山だとか谷中だとか、豊島についていえば雑司ヶ谷と染井の霊園があります。それぞれ、いろいろ著名な方たちのお墓もありますし、いろいろ文化的な、有意義なものがあるし、都民の皆さん方も、そこへ憩いの場所として来られる。そういう点では、私は、やはりこういう都民の皆さん方の世論調査の中身というのは大方の常識だと思うんですよ。そういう点を具体的に進めていく上で、この請願は出されているわけです。
 私はそこで、さっきの話をもう一度繰り返すわけではないんですけれども、公園化の方針は変わらないということをいい切れますか。どうでしょうか。

○住吉公園計画担当部長 ただいま池田委員がご指摘のような、いわゆる公園と霊園が共存して都民が誇り得るような霊園公園、そういうものを目指していくということに変わりはございません。
 また、公園化の方針につきましては、答申の内容によりまして、従来の全面的な公園化の方針を変更することもあり得るというふうに考えております。

○池田委員 私は、計画の変更、要するに、今までいろいろいってまいりました。そして今、この検討委員会の報告も、答申もいいましたけれども、こういう立場からの方向は変わらないんだということだとすれば、その公園用地を確保する上で、何が今までこれほど時間がかかって、何が一番問題だったのか、困難な問題は何だったのか、そして、その解決の方途をどうしていくべきかということをはっきりさせて、それを実現を図るために、具体的な計画と計画推進のためのこの答申というか、意見をもらうために諮問することが求められているんじゃないんですか。そういう視点からの諮問になっていますか。

○住吉公園計画担当部長 諮問の内容は、区部霊園の管理についてということでございますけれども、区部霊園の将来像を描いて、それに向けて具体策をどのようにしていくかという視点で諮問をしております。

○池田委員 何か答弁を聞いていると、審議会にもう諮問しちゃったから、局としてはなかなか踏み込んだことはいえないというような感じがしてならないんですね。非常に私は不満足です。
 もっと局として、今までの経緯を見てみれば、しっかりやらなきゃいかぬ問題はたくさんあったろう。住民の皆さん方は、そこのところを問題にしているわけですよ。ですから、こういう請願を出されてきた。私は、そのことを強く指摘しておきたいと思います。
 そして、この問題では、東京都が審議会に諮問をしたことに対して、地元の豊島区から厳しい申し入れがあったでしょう。そのことはどういうふうにいっていますか。

○住吉公園計画担当部長 豊島区からは、事前に相談をしてほしいというふうな要望がございました。

○池田委員 要望なんていうことじゃないですよ。住民の皆さん方も非常に、ああいう諮問のやり方は問題だと。まして区当局にとってみれば、全く寝耳に水というんですか、事前に相談もない、説明もない。
 しかも、先ほど来いうように、監査委員からの意見の中で、私も問題にしている、今まで停止していた貸し付けを新たに始める、再貸し付けを始めるみたいなことも含めてみたいなことが入って、その意見が出てきている。そういうものを受けて諮問するなんていうようなことを考えてみれば、地元の区にしてみれば大変な問題ですよ。
 しかも、この豊島区にしてみれば、この雑司ヶ谷霊園や、それから染井墓地、あの豊かな緑がある、非常に貴重な場所ですよ。それで、再三いうように、防災の避難場所にもなっている。区の基本計画の中にもちゃんと位置づけられているわけです。今までの経緯からずっと来て。
 そういう重要な問題が、一言も事前に相談もないなんていうようなことになれば、これは、区の当局の責任ある人たちの立場から見れば、単に要望どころじゃないですね。そういう厳しい申し入れがあったんじゃないでしょうか。
 そこで、私は局長に聞きたいのですけれども、今までの議論を聞いていて、都の霊園を公園化していく、こういう審議会答申でも明らかだし、また東京都の緑のマスタープランでも、この雑司ヶ谷や染井の霊園は特殊公園として位置づけられるべきものである。こういうことから考えてみて、私は、当然、地元区に話があってしかるべきだというふうに思うんです。局長はどういうふうに思うんですか。

○山下建設局長 今回、公園審議会に対しましては、区部霊園のあり方ということで、四霊園すべてをまとめまして、その将来のあり方ということで諮問をいたしたところでございます。
 そういう意味では、一つの区ということに対する課題ではないのでございますけれども、先生ご指摘のように、それぞれの霊園が存在する地域性というのもございます。また、その地域の中における霊園に対する期待というようなこともあろうかと思います。
 そういう意味では、今後、その公園審議会において審議をしていただく内容に対しましても、いろいろと事務的には、地元区のご要望などもお伺いしていく必要もあると思っておりますので、ただ、現在はその諮問をしただけでございますので、今後、十分区とも連絡をとりながら、内容に対しましては詰めていきたいというふうに考えているところでございます。
 かかる意味で、当初十分な説明をしていないということにつきましては、十分私どもも反省しながら、今後進めていきたいというふうに考えております。

○池田委員 地元の住民の皆さんや区の当局の人たちの気持ちというのは、諮問がされて、答申が年内に出てくるということになれば、それが一つ固まったものになってしまうんじゃないか、それから初めて説明されたり、それから、協力してくださいなんていわれても、これは、なかなかそうはいかぬという気持ちがあるのは当然だというふうに思うんですね。
 私は、今回の問題は、十分、建設局、局長を初め担当の方はよく考えてもらいたい。そして、地元のそういう声にこたえてもらいたいということを特に申し上げておきたいと思います。
 最後に、広域避難場所に指定された貴重な緑のある雑司ヶ谷墓地にインナーリンク構想を実現して一層の公園化を推進していく、こういう地元の区や住民の皆さん方の願いにこたえていく、ぜひそうしてほしい。
 当局が再三、さっきいわれたように、審議会に諮問している。その答申を受けて対処していくんだというふうにいっておるでしょう。しかし、私は、議会は議会として、今までの経緯を受けて、見識を持って判断していくべき問題であるというふうに最初からいってまいりました。ぜひこの請願を採択して、住民の皆さんの声にこたえる、こういうことを主張して発言を終わります。

○田代委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件中、第一項及び第三項は趣旨採択とすることにご異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田代委員長 異議なしと認めます。よって、請願一四第四号中、第一項及び第三項は趣旨採択と決定いたしました。

○田代委員長 次に、一四第七号、西武池袋線石神井公園駅付近の高架促進に関する請願を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○岩永道路建設部長 整理番号2の請願一四第七号をお開き願います。
 本件は、西武池袋線石神井公園駅付近の高架促進に関する請願で、練馬区豊田三郎さん外二万三十四名の方から提出されたものでございます。
 その要旨は、西武池袋線石神井公園駅付近の高架工事について、高架工事を早急に進めること、また、高架促進を関係機関に働きかけることを実現していただきたいというものでございます。
 現在の状況といたしましては、西武池袋線の連続立体交差事業は、昭和四十六年、江古田駅から練馬高野台駅までの五・四キロに着手いたしまして、平成十二年度に在来線の高架化工事が完了し、また、本年度には複々線化工事が完了いたします。
 本請願の石神井公園駅付近は、ただいま申し上げました区間に隣接しておりまして、富士街道など九カ所のボトルネック踏切を含む十カ所の踏切が交通渋滞や地域分断の原因となっておりまして、一部は既に鉄道高架の都市計画決定がされております。
 事業化に当たりましては、周辺まちづくりや外環など関連道路との整合等の課題がございますが、石神井公園駅南口の道路や駅前広場の整備、街区整備計画策定に向けた取り組みなど、まちづくりの機運が高まっておりまして、また外環計画につきましても、PI外環協議会の設立や東京環状道路有識者委員会によります検討が進められるなど、連続立体交差事業の課題解決に向け、条件が整理されつつあります。
 これらの動きを受けまして、本請願箇所の二・四キロにつきまして、本年度、国に対して新規着工準備採択の要望を行うとともに、今後は、諸課題についてさらに調整を図り、事業化の準備を進めてまいります。
 以上でございます。

○田代委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○ともとし委員 それでは、この点についても何点かご質問させていただきたいと思います。
 この案件につきましても、先ほどの案件同様、我が党の石川議員から、昨年の予算特別委員会、あるいはまた、本年の一定の中で同様な趣旨の質問をさせていただいております。
 そうした中で、局長にいろいろとご答弁をいただいているわけでございますが、今回のこの請願は、高架工事を早急に進めること、あるいはまた高架促進を関係機関に働きかけること、こういう趣旨の請願でございます。
 さきの定例会の中でもその旨のご答弁はあるわけですが、その後、この新規着工準備採択の実現に向けてどのように取り組もうとされているのか、この辺について、まずお伺いしたいと思います。

○岩永道路建設部長 本事業の新規着工準備採択につきましては、今月末に国に要望する予定でございます。
 この連続立体交差事業の新規着工準備採択につきましては、例年数件にとどまっておりまして、今後、その実現に向けて、国の平成十五年度予算に対する提案要求活動を強力に行ってまいりたい、このように考えております。

○ともとし委員 今ご答弁があったように、この連続立体交差事業というのは、国に対して全国から、それこそ百数十件にわたって要請がある。そういう中から毎年採択されるのは、本当に数件。数件というよりも、本当に一、二件というふうにいっていいぐらいの、そういう内容かというふうにも聞いております。
 そういう意味では、我々議員も、精力的な、そういう積極的な支援活動をやっていかなければならない。これは当然のことだというふうに思っておりますし、現実にそうした活動をさせていただいております。
 その上に立って、この早期事業化に向けて都の積極的な対応を望んでいるわけですが、具体的にその辺についてはどのように考えていらっしゃるのか、お伺いします。

○岩永道路建設部長 この区間の連続立体事業につきましては、特に石神井公園駅付近で、都道の富士街道などボトルネック踏切が九カ所ございます。これがまた深刻な交通渋滞、地域分断の原因になっておりまして、私どもとしては、このような状況を、この連続立体交差事業によりまして早急に解決することが大変重要である、このように考えております。
 したがいまして、今後とも、事業化の課題でありますまちづくりや外環との整合などにつきまして、さらに関係機関と積極的に調整を図ってまいります。
 また、地域の方々の協力を得まして、さらには都議会の先生方のご支援をもいただきまして、先ほど申し上げました提案要求活動を強力に進め、この早期事業化に努力してまいります。

○池田委員 私から、この請願に一言意見を述べておきます。
 この請願は、件名に記載されているように、石神井公園駅付近の高架促進を要望しているものです。
 請願理由にも明確にされておりますけれども、この区間というのは、昭和四十六年に都市計画決定がされましたが、環境問題などの解決のため、例えば環境側道の設置、そういう問題、そして、ようやくその事業が進むという状態になってきたわけですね。
 計画決定区域のうち、石神井公園駅の付近が、外環道路計画などの絡みで事業未着手になっているところなんですね。本請願は、こういう工事を早急に進めることを求めているものであって、既にこの箇所は、環境側道の用地買収も終わって住民合意もできている箇所として、その願意の趣旨は、当然私どもは賛成だという立場です。
 ところが、局の説明を聞いてきますと、新たに大泉学園付近までその請願箇所が延びている。二・四キロだという言葉を使っておられますけれども、そういうところまで請願理由には含まれていない。現在都市計画決定されている区間以外は、環境側道の用地買収も行われていない、それが現実です。沿線住民の合意も、これからが問題なんです。鉄道付近にある都立の大泉高校も影響を受けるわけですね。そういう教育環境に与える問題も、地域では問題にもなっています。
 私どもは、そういう点で、あくまでも請願の願意を採択するという立場は当然賛成でありますけれども、このことを明確に意見として述べておくものです。
 以上です。

○田代委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、採択とすることにご異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○田代委員長 異議なしと認めます。よって、請願一四第七号は採択と決定いたしました。

○田代委員長 次に、一四第七号の一、海老取川の浄化に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○鈴木河川部長 整理番号3の陳情一四第七号の一をお開き願います。海老取川の浄化に関する陳情につきまして、ご説明いたします。
 この陳情は、大田区の海老取川の浄化を求める会代表亀石幸弘さん外七百十名の方から提出されたものでございます。
 陳情の要旨は、海老取川を浄化するために、放出された堆積物を処理することというものでございます。
 現在の状況でございますが、海老取川は、多摩川河口部を起点といたしまして、海老取運河に至る約一キロの一級河川であるとともに、港湾区域にも指定されております。
 平成十三年度は、船舶の航行に支障が生じるおそれが出た部分について、これまでと同様、航路の確保を目的として、港湾局が二回にわたりしゅんせつを実施しております。さらに平成十四年度は、建設局が、航路以外の土砂の堆積が著しい箇所につきまして必要なしゅんせつを行うことを予定しております。
 これらの対策は、これまでと同様、台風等の影響により自然に堆積した土砂をしゅんせつする事業として行うものでございます。
 以上でございます。

○田代委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○林田委員 いろいろお聞きしたいと思いますが、私は多摩川の最上流を選挙区にしている一人でございまして、多摩川を愛する議員の一人でございます。自民党で、仲間で多摩川議連というのをつくりまして、多摩川をみんなで愛そうという、そういう会があるわけでございますけれども、この海老取川はその最下流の問題で、我々自民党としても大変関心があるところでございます。
 この海老取川では、昨年来、特に土砂の堆積が進んでおりまして、地元の漁業者から、船の航行に支障を来しているというようなことで訴えが寄せられているわけでございまして、そのために、我が党の大田区選出の大山、松原、中西議員が一丸となってこの問題に取り組み、改善を進めてきたところでございます。
 さらに、さきの一定の予算特別委員会においては、我が党の比留間議員が、既に実施中の航路に加えて、航路以外の部分についてもしゅんせつが必要であることを質問で明らかにし、迅速な対応を求めたところでございます。そのときに、山下局長から工事を行うとのご答弁を得たわけでございますが、私も、その答弁は読ませていただきました。
 この陳情者の内容によりますと、放出された堆積物というようなことをいっておりますけれども、海老取川にこのように土砂が堆積したその原因は一体何かということで、まずお伺いしたいと思います。

○鈴木河川部長 近年の海老取川の土砂の堆積は、大雨による多摩川からの土砂の流入による影響が大きいと考えております。特に昨年九月十日から十一日にかけて襲来いたしました台風十五号は、多摩川上流部に六〇〇ミリを超える大雨をもたらしたことから、大量の土砂が海老取川に流入したものと考えられます。

○林田委員 予特のときに比留間議員がご質問いたしまして、山下局長は、しゅんせつ工事について早期の着工を図ると答弁しているわけでございますけれども、地元においては、一日も早く土砂をしゅんせつするよう望んでいるわけですが、工事の着工時期と竣工時期についてお伺いしたいと思います。

○鈴木河川部長 しゅんせつ工事につきましては、既に五月三十日から深浅測量などの準備工事に着手しており、地元の漁業協同組合や海上保安庁等関係機関と調整を図りながら、本年九月の竣工を目途に進めております。

○大山委員 海老取川のしゅんせつ、今のお話、どこまで行っているのかということでは、五月三十日準備工事で、九月の竣工だということですけれども、占用者の皆さんとの話し合いも着実に進めているという理解でいいわけですか。

○鈴木河川部長 進捗状況ということになると思いますが、既に四月から、地元の漁業組合の方といろいろ事前調整に入っております。それから、先ほど申したとおり、この五月三十日から深浅測量などの準備工事にも着手しております。
 今後とも、地元の漁業者、あそこに船を置いている方々ですが、そういった人たちともいろいろ調整いたしまして、アサリ漁など支障がないように配慮しながら工事を進めていくということで進めております。

○大山委員 本当にきちんと話し合いながら進めていっていただいているということで、いいことだというふうに思っています。
 我が党のかち議員が、三月十三日に、予算特別委員会の中でこの海老取川の問題を取り上げたわけですけれども、私も、大田区じゃないんですけれども、一緒に見に行かせてもらったんです。確かに、本当に土砂がたまっちゃって、それで、係留してある船がおかに上がっちゃっているという感じなんですよね。途中で船に乗せてもらって見たんですけれども、やはりポンプ所からの排水口が狭いところに出ているということと、あと、本当に流れがない川なんだなというのが印象なんです。潮の満ち干だけで動いているという状況だというのは非常によくわかりました。
 知事が答弁の中で、こんなものはすぐやらせますよというふうに答弁して今の状況になったということなんですけれども、どういうことで知事がすぐやらせますよという答弁になったかといったら、まず一つは、ポンプ所の排水、大雨のときに汚水があふれ出てしまう、その問題が大きい一つだというふうに思っています。
 かち議員の、海老取川に流れ込む汚水を流さないように改善すべきというふうな質問に対して、下水道局長が「海老取川につきましても、幹線管渠や東糀谷ポンプ所の整備によりまして、雨天時の放流を軽減するとともに、雨水を一時的に貯留する施設を整備したところでございまして、十四年度からは大幅な効果が期待できると考えております。」というふうに答弁しているんですね。
 ということは、十四年度からは大幅な効果が期待できるということは、十三年度までは大きな負荷がかかっていたということなんですね。
 さらにかち議員は、建設省の河川局長通達に、占用許可を受けた者に不当な義務を課すことになってはいけないということが書いてあるということを明らかにしたわけです。地元で、知事は多分このあたりのことをよく知っているんだと思うんです。ですから、答弁の中で「はんらんしますと、非常に惨たんたる状況になって海が汚れるんですが」というふうに述べて、こんなものはすぐやらせますよという答弁になったわけです。
 先ほど林田委員も発言されたように、我が党や知事だけじゃなくて自民党の委員さんも、やはり予算特別委員会の中で、三月二十五日に、今までやっている航路のしゅんせつだけでは広い範囲に土砂が堆積したままというふうに前提を置いて、近年の異常ともいえる土砂堆積の実績を踏まえというふうに前置きして、しゅんせつを促している質問をされているんです。
 近年といえば、東糀谷ポンプ所が平成十二年の稼働ということですね。ポンプ所からの大雨のときの汚水の大量の排出、それと堆積の関係がいわれて、実際それにこたえて、今までは航路だけしかやっていなかった。けれども、航路以外でも、占用許可している船を係留しているところも、話し合いながらしゅんせつをやるんだということですから、陳情者の内容のとおりのことをやっているということですから、これは採択は当然というふうに思っています。
 そのように意見を述べて、終わりです。

○新井委員 海老取川の浄化に関する陳情につきまして、一言意見を申し上げます。
 川の堆積物というのは、いろいろなものが入りまじって堆積しているということで、東京都の方のお考えでは、台風による集中豪雨で土砂が主に堆積しているというふうにおっしゃっているわけで、この陳情者の方も、現実に隣接している下水処理場から放出されている部分があるわけで、そこの分だけをしゅんせつしてくださいというふうにお願いをしているわけではないというふうに思います。総体としてその川に堆積しているものを処理してくださいという陳情ですので、これにつきましては採択ということで当然かと思いまして、意見を述べさせていただきました。

○鈴木河川部長 私どもといたしましては、近年の海老取川の土砂の堆積は、大雨による多摩川からの土砂の流入による影響が大変大きいものと考えております。そういう意味で今回のしゅんせつ工事は、陳情の趣旨とは異なり、台風の影響により土砂が一部堆積した箇所について、河川管理の一環として実施するものでございます。
 そういうことで、私どもとしては、しゅんせつという手法が同じであっても、今回の工事の目的が河川の管理上支障となる土砂の排除にあることを明確にして、そのことによって私どもの説明責任を果たすものと考えております。

○田代委員長 ほかにご質問、何かご発言はございませんでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○田代委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立を願います。
〔賛成者起立〕

○田代委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一四第七号の一は不採択と決定いたしました。
 請願陳情の審査を終わります。
 以上で建設局関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することといたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時四十三分散会