委員長 | 古賀 俊昭君 |
副委員長 | 小竹ひろ子君 |
理事 | いなば真一君 |
理事 | 今井 悦豊君 |
理事 | 三原 將嗣君 |
福士 敬子君 | |
沢西きよお君 | |
浅川 修一君 | |
寺山 智雄君 | |
町田てるよし君 | |
村松みえ子君 | |
土持 正豊君 | |
渋谷 守生君 |
欠席委員 一名
出席説明員住宅局 | 局長 | 戸井 昌蔵君 |
次長 | 三上 雅之君 | |
総務部長 | 清水 巖君 | |
住宅政策担当部長 | 菊田 利春君 | |
連絡調整担当部長 | 渡利 紘司君 | |
開発調整部長 | 水庭 武宣君 | |
参事 | 脇 憲一君 | |
参事 | 小林 計代君 | |
建設部長 | 小関 尚久君 | |
参事 | 西野 和雄君 | |
管理部長 | 片岸 龍男君 | |
管理制度改善担当部長 | 津島 隆一君 | |
営繕担当部長 | 藤澤 幸吉君 | |
不動産業指導部長 | 石橋伸一郎君 | |
建設局 | 局長 | 古川 公毅君 |
道路監 | 石河 信一君 | |
総務部長 | 藤堂 義弘君 | |
用地部長 | 萩原 英夫君 | |
道路管理部長 | 磯邊 武一君 | |
道路建設部長 | 小峰 良介君 | |
公園緑地部長 | 中田 勝司君 | |
河川部長 | 高本 正彦君 | |
再開発部長 | 中西 徹君 | |
区画整理部長 | 藤澤 亮君 | |
企画担当部長 | 梶山 修君 | |
道路保全担当部長 | 鈴木 進君 | |
道路計画担当部長 | 岩永 勉君 | |
公園管理担当部長 | 高橋 喜治君 | |
参事 | 安藤 明君 | |
参事 | 市原 博君 |
本日の会議に付した事件
住宅局関係
契約議案の調査
・第二百二十二号議案 都営住宅十二H-一〇一東(扇一丁目第三)工事請負契約
報告事項(説明・質疑)
・神津島近海地震による住宅被害に対する住宅局の取り組みについて
建設局関係
契約議案の調査
・第二百二十四号議案 都立大崎高等学校(十二)人工地盤建設工事請負契約
・第二百二十五号議案 汐留地区区街三号線地下構造物築造工事(その二)請負契約
・第二百二十六号議案 神田川・環状七号線地下調節池(第二期)妙正寺川発進立坑工事(その二)請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第二百三十号議案 首都高速道路公団の基本計画の変更の協議について
・第二百三十一号議案 東京都道路公社が行う八王子中央有料道路事業の変更に対する同意について
報告事項(説明・質疑)
・新島・神津島近海の地震への対応について
○古賀委員長 ただいまから建設・住宅委員会を開会いたします。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、住宅局及び建設局関係の契約議案の調査及び報告事項の聴取、並びに建設局関係の付託議案の審査を行います。
契約議案について申し上げます。
契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。本案については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
公文の写しはお手元に配布してあります。
朗読は省略いたします。
平成十二年七月六日
東京都議会議長 渋谷 守生
建設・住宅委員長 古賀 俊昭殿
契約議案の調査について(依頼)
このことについて、左記により財政委員長へご報告願います。
記
1 調査議案
第二百二十二号議案 都営住宅十二H-一〇一東(扇一丁目第三)工事請負契約
第二百二十四号議案 都立大崎高等学校(十二)人工地盤建設工事請負契約中、建設・住宅委員会所管分
第二百二十五号議案 汐留地区区街三号線地下構造物築造工事(その二)請負契約
第二百二十六号議案 神田川・環状七号線地下調節池(第二期)妙正寺川発進立坑工事(その二)請負契約
2 提出期限 七月七日(金曜日)
○古賀委員長 これより住宅局関係に入ります。
初めに、契約議案の調査を行います。
第二百二十二号議案、都営住宅十二H-一〇一東(扇一丁目第三)工事請負契約を議題といたします。
本案については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○古賀委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、ご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○古賀委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
お諮りいたします。
本案は異議のない旨、財政委員長に報告したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○古賀委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
以上で契約議案の調査を終わります。
○古賀委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
○清水総務部長 それでは、神津島近海地震による住宅被害に対する住宅局の取り組みにつきましてご報告申し上げます。
お手元に配布させていただいております資料に基づきご説明申し上げます。
まず、1の経過をごらんいただきたいと存じます。
時系列に記載してございますが、七月一日、夕刻の四時二分、神津島に震度六弱の地震が発生し、その後も震度三、震度四の地震が継続して発生をしております。
神津島村の住宅被害の状況につきましては、2にございますように、民家の外壁のひび割れやブロック塀の倒壊、建物基礎の亀裂や陥没した件数が合わせまして七十三件ございます。
次に、今回被災した住宅に対する取り組みでございますが、被災した住宅の復旧支援のため、神津島村に七月五日から職員四名を派遣しております。具体的な支援内容は、被災者が低利な融資を受けて住宅修繕ができるよう、地震災害等に対する住宅修繕資金融資あっせん制度を周知すること、被災住宅の修繕方法などについての相談業務を行うことであります。また、これらの支援業務は、家屋住家被害状況調査を実施しております都市計画局と連携して取り組んでいるところでございます。
現在、台風三号が伊豆諸島に接近するなど、今後被害が拡大することが予想されます。住宅局といたしましては、現地の状況に応じて復旧支援体制の強化を図ってまいります。
以上、簡単でございますが報告させていただきました。今後とも、局を挙げて万全の体制で対応してまいりますので、よろしくご指導のほどお願いいたします。
○古賀委員長 報告は終わりました。
ただいまの報告に対してご質問がありましたら、発言を願います。
○土持委員 この被災者の住宅を建設しなくちゃならないというための低利な融資ということなんですが、これはどの程度の金利でできるのかということを一つ伺いたいと思います。
それからもう一つ、被災した人の住宅の復旧支援ということが取り組み内容に出ておりますが、そこの島に住めないといった場合の、住宅を、何というか、地震のない安全なところにおける対応について、今回のこの震災の中でどんなことが検討されたかということの二点についてお伺いをしたいと思います。
○水庭開発調整部長 一点目の地震災害等に対する住宅修繕資金融資あっせん制度についてちょっと説明させていただきます。
災害によりまして損壊いたしました被災者の自己用住宅の再建に向けまして、その修繕に要する資金の融資先として都が金融機関をあっせんいたしまして、当該金融機関に利子補給を行うことによりまして、被災者が低利の融資を受けて負担軽減を図ることができるという制度でございまして、融資額は十万円から五百二十万円まで、それで都が十年間〇・四%の利子補給を金融機関に行いまして、借り受け者の負担軽減を図るというものでございます。
この利率につきましては、当初十年間では、百万以上の場合には全期間固定金利型では三・一五%、固定金利選択型の十年型では三・一〇%と、それから変動金利型では一・九七五%ということになっておりまして、十万円以上九十万円以下の場合、その場合には全期間固定金利型では三・一五%、変動金利型では二・八%ということになってございます。
○片岸管理部長 災害の規模が大きくなりまして、島民が島外へ避難する必要が生じた場合に備えまして、島々の方々を本土の都営住宅に受け入れるかどうかの質問でございますけれども、具体的には都営住宅等の公的住宅の空き家を緊急受け入れ先といたしまして、一時提供できるよう現在準備を進めているところでございます。
なお、参考までに申し上げますと、大島の震災の場合には、体育館だとかほかの施設を利用することによりまして対応いたしまして、都営住宅の利用の実績等はございません。よろしくお願いします。
○古賀委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
報告に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○古賀委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
以上で住宅局関係を終わります。
○古賀委員長 これより建設局関係に入ります。
初めに、契約議案の調査を行います。
第二百二十四号議案から第二百二十六号議案までを一括して議題といたします。
本案については既に説明を聴取してありますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
○小竹委員 私は、第二百二十五号議案と二百二十六号議案に関連して何点かお伺いをしたいと思います。
最初に、二百二十五号議案の汐留地区区街三号線地下構造物築造工事請負契約に関連して伺うんですけれども、私も先般現場を見させていただきました。半年前に汐留地区を見たときと違って、工事用のクレーンが林立しているという状況で、ビル建設が大変進んできているというのを見てまいりました。巨大開発の進行を実感した状況です。我が党は、この間、一貫して汐留地区の区画整理事業の見直しを求めてきたわけですけれども、その立場から何点かお伺いしたいというふうに思います。
最初に、この三号線の今回の工事、その二というふうになっているわけですけれども、今後の工事の予定と総工事費用について、まずお伺いします。
○藤澤区画整理部長 区街三号線の地下構造物の総工事費でありますが、約八十八億円でございます。今後は、残りの躯体工事と内装設備工事を分けて施工する予定でございます。
○小竹委員 この地下道は、たしか西側の方は、都営浅草線を経由してJRの新橋駅に接続するというふうにご説明があったというふうに思うんですが、東側の方は都営十二号線、大江戸線が走っている補助三一三号線に接続するという、こういう工事になるわけですけれども、既にそちらの方については、十二号線の地下鉄工事と同時に建設されておりまして、私も見学をさせていただきました。この地下構造物は、三号線と構造が若干違っておりますのと、規模についても違っているので、その点についてご説明いただくと同時に、あわせて工事費についても明らかにしていただきたいというふうに思います。
○藤澤区画整理部長 補助三一三号線には、都市計画で定められた新交通「ゆりかもめ」、地下鉄大江戸線、地下歩行者道及び地下車路を建設する必要があり、限られた地下空間を有効に利用し、かつ経済的に構築するために、これらの施設等を一体構造として整備することにしております。
この構造は三層構造となっており、躯体により新交通「ゆりかもめ」を支えるとともに、地下一階は歩行者道、地下二階は車路と大江戸線汐留駅コンコース、地下三階は大江戸線ホームと共同溝となっております。このうち区画整理事業で負担する部分は、新交通「ゆりかもめ」の基礎部と地下鉄大江戸線を除いた部分でありまして、その総工事費は約二百五十億円でございます。
○小竹委員 今、地下一階については歩行者道路、それから下は車道というふうにご説明があったんですけれども、この幅と距離はどのぐらいのものになっているんでしょうか。
○藤澤区画整理部長 歩行者道の幅員は四十メートル、延長は四百四十七メートルでございます。
○小竹委員 歩行者道路、三号線の方は三十七メートルの幅員ですよね。それから、この三一三号の方については幅員が四十メートルということで、私もここを見学しまして、これだけの広い歩行者道路が必要なんだろうかというのを正直疑問を持ったところなんです。三号線についても、それから三一三号線についても、このように広い歩行者道路をつくるというのは、どういうことからこの幅になっているのか、その点についてお答えいただけないでしょうか。
○藤澤区画整理部長 歩行者道の計画でございますけれども、この汐留地区の開発に伴いまして発生します歩行者交通を、大江戸線汐留駅から新橋方向等に円滑に処理するために計画をしているものでございます。
○小竹委員 どのぐらいの人口を予想されているかというふうなことがあるわけですけれども、これだけ広い道路というのはーーこれ、たしか道路幅員そのまんまが地下に潜るような形になりますよね。その点は、そういうふうに理解してよろしいですか。
○藤澤区画整理部長 三一三号線の幅員が四十メートルでございますので、ご質問のとおりでございます。
○小竹委員 そういう意味でいうと、本当にこんなに広いものをつくる必要があるのかという点での、私は非常にむだ遣いになっているんじゃないかというふうに思っております。その点は指摘をしておきたいというふうに思うんですが、この三号線並びに三一三号線の地下道の管理の主体、そして維持経費はどのぐらいというふうに見ておられるのか、その点についてお答えください。
○藤澤区画整理部長 区街三号線及び補助三一三号線の地下構造物の管理主体である東京都の維持管理費は、年間約一億円と試算しております。
○小竹委員 道路の幅が広いという点も非常に問題ですけれども、管理主体が東京都ということになって、この汐留の区画整理そのものが大企業中心のまちづくりになるわけですけれども、その維持管理費用が一億円ということでは、やっぱりこれは将来にわたって都民の負担になるわけですよね。その点ではむだ遣いと同時に、こういうところにこのような負担をするというのは都民の納得は得られないというふうに、この点も指摘をしておきたいというふうに思います。
あわせて伺うわけですけれども、汐留の区画整理事業の総事業費はこれまでの議論の中で一千四百六十三億円というふうにいわれているわけですけれども、その内訳についてお答えいただきたいと思います。
○藤澤区画整理部長 汐留区画整理事業の総事業費の内訳でございます。公共施設整備費が約七百二億円、移転補償費が約五百七十五億円、その他埋蔵文化財調査費や整地工事費等が約百八十六億円でございます。
なお、その財源については、約九割を保留地処分金で賄うことにしており、残り約一割については国庫補助金を受けて事業を行うものでございます。
○小竹委員 地下構造物についていえば、基盤整備七百二億円の約半分ということにもなるわけで、そういう点でいってもね、今九割が処分金で一割が国庫支出金ということですけれども、少なくとも国民の税金が投入されるという点では、やはり問題があるというふうに思います。
保留地の処分金ですけれども、建設局が発行しておられるこの汐留のパンフレットを見ますと、処分地は四街区と十街区に保留地ということで出されておりますが、この四街区の保留地については、たしか三月二十八日に売却が決まったということで通知をいただきました。一万七千八百四十七平米ですけれども、このほかの土地が、前の議論の中で保留地は三万二千平米というふうにいわれておるわけですけれども、この四街区と十街区だけではそれには至らないというふうに思いますので、保留地がどこどこにあるのか、そして十街区については面積が入っていませんので、あわせてそれぞれの面積、十街区も含めて面積についてお答えいただきたいと思います。
○藤澤区画整理部長 今後売却予定の保留地でございますが、第四街区に二カ所、約七千六百平方メートル、第十街区に一カ所、約三千四百平方メートル、JR線の西側地区に十七カ所、約三千五百平方メートルございます。
○小竹委員 第四街区の二つの七千六百平米の保留地というのは、昨年の十一月、事務事業の審議、私がしたんですけれども、そこに移る、西側街区から移転する住友不動産と住友生命に売却するところというふうに理解してよろしいですね。
○藤澤区画整理部長 四街区のただいま申し上げました箇所については、ご質問のとおりでございます。
○小竹委員 これについていえば、本来、住友の二つの会社についていえば、東側に土地を持っていないという点でいえば、西側街区を整理事業の区域に組み入れたということで、東側に増し換地で移転をして、これだけの一ヘクタールに及ぶ土地を取得できるような状況をつくったという点でもね、これは既に前に議論をしたところではありますけれども、これについても都民に納得が得られるものではないという点で、改めてこの点については指摘をしておきたいというふうに思います。
以上で汐留の議案に関連しての質問は終わります。
続いて、二百二十六号の神田川・環状七号線地下調節池(第二期)妙正寺川発進立坑工事請負契約の関連でお伺いをしたいというふうに思いますが、まず、二期工事についての事業内容、そして完成予定、総事業費についてお伺いいたします。
○高本河川部長 神田川・環状七号線地下調節池の第二期工事は、神田川の地下に延長約二・五キロのトンネルを構築し、約三十万立方メートルの洪水を貯留するものでございます。これによりまして、第一期事業とあわせて、神田川と善福寺川の洪水約五十四万立方メートルを貯留することが可能となります。二期事業の事業費は約五百三十億円となる見込みであり、今後さらなるコスト縮減を図りながら、早期完成を目指してまいります。
○小竹委員 一期工事については一九九七年、平成九年に完成しているんですけれども、先般七月四日の集中豪雨では、場所によっては一時間八〇ミリ以上が降って、水害も都内で発生しました。幸い神田川流域では調節池を使うところまでは至らなかったというお話ですけれども、今台風も接近している状況にあるわけですが、これまでの間どのぐらい使用されたのか、そしてその効果がどうだったのかお伺いします。
○高本河川部長 平成九年四月の供用開始以来、約十回の流入実績がございます。特に平成十年九月の台風五号では、約十五万立方メートルの洪水を貯留いたしました。これはトンネル断面積の約六割強に相当いたします。
調節池の効果でございますが、例えば平成五年、台風十一号では、神田川と善福寺川の合流点の下流で浸水面積三十一ヘクタールに及ぶ水害が発生いたしました。第一期事業の完成によりまして、十一ヘクタール分の浸水を解消できるものと見込んでおります。さらに第二期事業が完成いたしますと、平成五年の浸水面積のすべてを解消することができると見込んでおります。
○小竹委員 確かに、集中豪雨や台風などの都市型水害の対策として、調節池は重要な役割を果たすということはいえるというふうに思います。でも、やっぱりこういう大型の大規模な調節池というのは、幾らコストを縮減するといっても、先ほどの総事業費で五百三十億ということですから、そういう意味でいうと、大きな負担が伴うという点では、やっぱり水循環を含めた総合的な治水対策が必要だろうというふうに考えられます。特に、神田川流域の雨水流出抑制の治水対策の整備状況が具体的にどういうふうになっているか、お伺いしたいと思います。
○高本河川部長 神田川流域における雨水流出抑制施設の現況でございますが、平成十年度までに道路の透水性舗装を約二百十万平方メートル、浸透ます約四万四千個のほか、ビルの中への貯留槽、あるいは浸透トレンチなどの施設を整備しております。
○小竹委員 今一応そういうふうに整備状況についてお伺いしたわけですけれども、やっぱり大規模な治水施設というのは、もう一定のところで今後の課題としては検討していかざるを得ない状況にあるというふうに思うんですね。そういう意味でいえば、それと同時に、今の都財政の状況からいっても、先ほど早期に完成を目指すというふうにご答弁いただいたわけですけれども、完成までの期間が、やっぱり先に延びる可能性も出てきてしまうということもあり得るんではないかというふうに思うんですね。
そういう点では、やはり今お答えいただいた透水性の舗装だとか雨水ますの設置を積極的に進めていくということや、貯留や浸透の設備をつくって雨水の流出を抑制していく、それから水循環を積極的に進めていく必要があるというふうに思うんですけれども、今後どういうふうに進めていかれるのか、その点についてご見解をお伺いいたします。
○高本河川部長 流出抑制施設の整備は、河川への負担軽減や水循環の観点からも大変重要なものでありまして、大いに推進すべきであると考えております。
しかしながら、先生おっしゃったように大変長い時間がかかるということが一つあろうかと思います。それから、雨が長く続きますと地面が飽和状態になってしまいまして、それ以上の浸透が非常に困難になるというような、一定の限界があるというふうにも考えております。
したがいまして、治水対策におきましては、河道の拡幅を基本としまして、調節池の設置など河川の整備を着実に進めていくことが重要であるというふうに考えております。今後とも、河川整備と流域対策を組み合わせ、総合的な治水対策について、関係部局や流域の区市町村と連携して水害の軽減に努めてまいります。
○小竹委員 関係機関や区市町村との連携で進めていくというふうにお答えいただいたわけですけれども、いずれにしても時間がどちらもかかるわけですけれども、やっぱり積極的に水循環や雨水抑制の対策を強力に進めるという点では、区市町村や、それから民間の協力も非常に重要になってくるというふうに思うんですね。そういう点では、積極的な対策を都として立てると同時に、これらの関係機関との連携、それから支援策、やっぱり誘導していく支援策が求められているんじゃないかというふうに思いますので、ぜひ積極的に進めていただくように、この点については要望して、質問を終わります。
○福士委員 私も議案の二百二十六号について質問をさせていただきます。
今小竹委員がおっしゃったような、ほとんど似た趣旨ではございますが、神田川と環状七号線の地下調節池のような大規模な施設の整備も、まあ多大な建設費がかかっておりますけれども、だめとはいいがたい現実があるわけです。
しかし、今の状況では、雨水を全部川に集めて、それでその後どう対策するかという形になっているんで、それだけでいいんだろうかという疑問が残ります。その意味で、貯留とか浸透施設の整備、くぼ地や地下空間の浸水対策など、さまざまな観点から総合的な治水対策というのは進めていかなければいけないだろうというふうに思いますが、その点はどうなってますでしょうか。
○高本河川部長 総合的な治水対策を推進するため、河川におきましては河道の整備を基本とし、調節池を設置しております。また、流域対策として透水性舗装や浸透ますなど雨水流出抑制施設を整備しております。また、くぼ地など浸水多発地域におきましては、下水道の緊急重点雨水対策、さらに地下空間の浸水対策として地下空間緊急浸水対策を開始したところでございます。
このように、流域全体としてさまざまな施設を組み合わせ、水害の軽減を図っております。今後とも、関係部局や流域の区市町村と連携し、総合的な治水対策を推進してまいります。
○福士委員 今ご説明いただいたように、治水対策を進めていく上では行政間の連携が重要になってくると思うんですけれども、東京都の治水対策協議会というのができているようですが、どのような取り組みをしていらっしゃるのか、お伺いをいたします。
○高本河川部長 東京都総合治水対策協議会は、都及び五十四の区市町村で構成されております。治水対策を、流域にかかわる行政全体として連携して取り組むこととしておりまして、それぞれの役割と施策を明らかにしております。協議会におきましては、治水対策としての河川と下水道の事業調整を行うとともに、流域対策としての技術指針の作成や開発行為や建築に対する行政指導の調整など協議を行っております。これを踏まえまして、都、区市町村は、それぞれの行政分野での役割に基づき、連携しながら施策を推進しております。
○福士委員 これはちょっと古い資料で、前にいただいた資料なんですけれども、総合治水対策事業の中で、各区の貯留浸透施設の助成の補助実態をちょっといただいたことがあるんですが、もう区によって物すごくばらつきがありますね。例えば二十三区の中では、世田谷、練馬、足立なんかは千件以上の浸透ますの、多分設置だと思うんですが、やられていますけれども、そのほかの地域ではもう本当数件、六件とかそんなところもありますし、各区市町村との連携をとっておられても、あと実態はもう区市町村の、何というんですかね、その職場の方たちの思いに任されているという気がして、もっと東京都全体としてある程度の目標値を掲げて、各市町村にも、これはお願いになってしまうだろうと思うんですけれども、そういうふうなことをおとりにならない限りは、さっき小竹委員からもお話ありましたように、こういう総合治水対策というのは、すぐにぱっと何かできるというたぐいのものじゃありませんから、長いスパンをかけて、それから地域の方々にもお願いをしなきゃいけない部分が出てきますので、その目標値に向かって徐々にでも浸透していくような対策がとられなきゃいけないと思うんですが、その目標値みたいなものはどうなってますでしょうか。
○高本河川部長 個々の施策の目標値についてでございますけれども、総合治水対策協議会におきましては、流域ごとの一定の貯留目標値、これは決めてございますが、それを達成するための個々の、例えば貯水ますだとどのぐらいとか、浸透性舗装だとどのぐらいとか、そういったところまでの整理はなされておりません。
○福士委員 その目標をどうやって定めていいのかどうか、ちょっと私もよくわからないところがあるんですけれども、やはり東京都がご指導なさる部分がかなり強力に出てくるんじゃないかと思いますので、その辺のところもお考えになった上で、この総合治水対策協議会ですか、これは進めていただきたいというふうに思います。
今回、集中豪雨というのがここのところたくさん出るようになりました。浸水被害の原因としても、市街化の進行によって雨水が地下に浸透しにくくなったこと、それから短時間に川に集中して流れる傾向があるということのほかに、ヒートアイランド現象によるとも考えられるということが、この間の東京都の地下空間浸水対策の中にも書かれています。その意味では、総合治水対策が、浸透させるとか、そういう川に集まってきた雨をどうにかするという以外に、集中豪雨の発生原因の一つといわれているヒートアイランド現象を緩和するためにも、流域対策にもなる屋上緑化、あるいは壁面緑化でもいいんですが、そういう屋上緑化も、このごろ土が軽いものができて大分進めやすくなったということもありますし、そういう方法を進めることで、この屋上緑化のありようも一段と、もっといい方法が組み込まれるようになるかもしれませんので、こういう屋上緑化などは強力に進めていくべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
○高本河川部長 おっしゃるように、ヒートアイランド現象の軽減のために屋上緑化は大変有効なことだろうというふうに認識しております。東京における自然の保護と回復の条例に基づきまして、本年四月から都としても積極的に屋上緑化について取り組むことになっております。
あわせて、ヒートアイランド現象による都市の集中豪雨のほかに、屋上緑化におきましては、雨水を一時的に貯留することもできるというような観点もあろうかと思います。そういった意味で、総合治水対策の面からも一定の効果があるというふうに考えておりまして、総合治水対策協議会におきまして、その促進に向けて調整を図ってまいりたいというふうに思っております。
○福士委員 今まで質問してまいりましたように、浸水被害の原因はわかっているようですが、対応としては今までは集中豪雨があるからということで、川にどんどんどんどん雨水が集まってきてしまったのをどう処理するかに追われてきたような気がするんですね。
それで、屋上緑化が一時貯水ということもありますし、それからそういう方策以外にも、たびたび申し上げているように墨田区では小規模の貯留槽というのがあって、これはもうドラム缶みたいなものですから、お庭のないようなお家にも蓄えられるということがあります。それは必ずしも浸水には限りませんが、一時的にそういうところが保管することによって時間差攻撃はできるかなというふうに思います。
それ以外にも、大金を投じた建設事業というのは東京都としては割とやりやすいということとわかりやすいということがあって、どんどん進められるようですが、もっと細かな施策、総合治水対策の中には浸透ますのようなものもありますし、今のような屋上緑化もありますし、あるいは公園の緑地化によって保水をするというような方策もありますし、さまざまなことが考えられていくべきだというふうに思いますので、何度も申し上げるようですが、それは早急にできるものではないだけに、一日も早く総合治水ということの中に親水も含めた、それから自然循環も含めたことをやっていただきたいと思うのです。
というのは、ちょっとこれは一例で恐縮ですけれども、杉並では、井戸のあるお宅はなるべくその井戸を保管していただくようにお願いをしながら、震災対策まで広げた考え方をしております。ところが、だんだんだんだん市街化区域が広がるにつれて井戸が枯れていってしまうという現状もある中で、やはり保水というのは非常に、まち全体の問題として、雨水対策だけじゃなくて大事な問題にもなってきますので、建設局だから雨水対策だけねという考え方じゃなくて、さまざまなまちの中のまちづくりを想定した自然の循環による対策も含めて考えていただけたらというふうに思います。
以上申し上げておいて、質問を終わります。
○浅川委員 都立大崎高校の人工地盤建設工事について要望させていただいて、意見を述べさせていただきたいというふうに思います。
先日学校へ伺いまして、教頭先生、それから事務長さんにお会いをして、いろいろご意見などを伺ってまいりました。
その中でも出されたんですけれども、既存校舎の改修、新築というんですか、それに引き続いての今度の大崎高校の人工地盤建設ということで、非常に長期間にわたっての工事が長く学校関係者の中で続いているということで、とりわけ生徒の工事期間中の安全の確保でありますとか、それから日常の授業は無論のことでありますし、また当然この工事も二カ年ほど続くわけで、受験でありますとか、あるいは試験でありますとか、そういう期間もあるということで、騒音対策等十分にですね、これは教育庁とも一緒でありますけれども、連携をしていただいて配慮していただきたいと、こうした要望も出されておりますので、ぜひ検討していただきたいというふうに思います。
それから、議案で説明の資料としてついております下の破線の部分は、今回工事では資材置き場というような形で利用されるわけでありますけれども、そこは従来はテニスコートということで、今回工事期間中はもちろん使えませんし、工事終了後もその後の補助二六号線とのかかわりの中で検討されるということで、この大崎高校の人工地盤の上にグラウンドができても、テニスコートはまだその先になるということで、引き続いての工事も当然計画をされているわけでありますけれども、そういう点では、テニスコートの利用が早くできるようにということと、今この工事も含めましてグラウンドがないわけですから、十五分くらいかけて出かけていってグラウンドを生徒が利用しているということもありまして、そういう対応策なんかについても教育庁とあわせてぜひ協議をしていただいて、配慮していただきたいというふうに思います。
あわせて、この補助二六号線につきましては、地域の二葉一丁目商店会というところから建設局に対しまして、道路の歩道の位置変更というようなことで商店街が分断をされてしまうというようなことがありまして、見直しを求める要望や、あるいは近隣住民の商店街に対して説明会なり十分な説明をしていただきたいというような陳情、それから公園がこの道路に若干かかるということで、神明児童遊園、通称タコ公園という名前のようですけれども、これがかかるということで、これの代替地や保存を求めるという、環境とタコ公園を守る会というような方々から別のまた陳情で、この補助二六号線のことに関しては建設局にも要望が出されておりますので、こういう点も十分配慮して今後の工事は進めていただきたいということを要望させていただきます。
○古賀委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○古賀委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
この際、本案に対して意見のある方は発言を願います。
○小竹委員 旧国鉄汐留跡地の区画整理事業は、歴史的に見ても、国、そして東京都、財界ぐるみでつくられた大規模開発です。これによって大企業に莫大な利益をもたらして、都心の一極集中をさらに深刻にさせる大企業中心のまちづくりであるというのは、この間も指摘してきたところです。今回の議案もその一環のものであるということ、それから先ほどの議論の中でも、必要以上に広い地下道をつくっているという点でのむだ遣い等が明らかになっております。
このような汐留地区の基盤整備については、政・官・財が一体になって、東京都も出資して幹部職員を役員に派遣してつくったレールシティ汐留企画株式会社などによって策定されたレールに乗ったものではないでしょうか。こういう大企業中心のまちづくりは、都民には到底理解が得られないものと考えます。このような開発は改めるよう求めて、議案には反対いたします。
○古賀委員長 お諮りいたします。
本案につきましては、ただいまの意見を含め委員長において取りまとめの上、財政委員長に報告したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○古賀委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
以上で契約議案の調査を終わります。
○古賀委員長 次に、付託議案の審査を行います。
第二百三十号議案及び第二百三十一号議案を一括して議題といたします。
本案については既に説明を聴取してありますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
○浅川委員 私は、首都高速道路公団の基本計画の変更の協議について伺いたいというふうに思います。
最初に、首都高速目黒板橋線の事業費が今度の議案では一千二百九十六億円増額になるというふうにしておりますが、その内容をご説明していただきたいと思います。
○磯邊道路管理部長 目黒板橋線の事業費増の内訳でございますが、開削部の仮設工の変更や地下埋設物の移設工事の変更増等が必要になったため、約三千八百億円の増額が見込まれました。一方、施工方法を見直し、円形シールド工法や新技術であるMMST工法を採用することによって非開削工法区間を拡大したこと、大橋ジャンクション付近のルートを見直し、民地買収を極力避けたことなどによりまして、約二千五百億円の事業費の縮減を図ったところでございます。この結果、差し引きで約一千二百九十六億円の増となったものでございます。
○浅川委員 ただいまご説明をいただきました仮設工法の変更ということは、具体的にいいますとどういうことになるんでしょうか。目黒板橋線の今までお聞きをしている中では、トンネル区間が約九・八キロメートル、これを開削で進めていく、あるいは非開削で進めていくというふうなことで聞いているんですけれども、今のお話で変更前、変更後の開削と非開削の区間の場所ですね、それからその距離の割合というようなものはどのようになるんでしょうか。
○磯邊道路管理部長 まず最初の質問でございますけれども、開削部の仮設工の変更につきましては、現地が非常に複雑な地層構造となっているため、詳細な地質調査をした結果、掘削底面の下に当初想定しなかった地下水を含む層があることが判明したために、これを遮断する方法として、山どめ壁の根入り長を平均約二十五メートルから五十メートルにするものでございます。
それから、次のご質問でございますけれども、当初開削でやる区間は約八・七キロ、それから非開削区間は一・一キロでございました。それを変更いたしまして、開削区間を最小限必要な箇所、四カ所二・二キロを残しまして、残り七・六キロを非開削区間というふうにしたものでございます。
○浅川委員 今ご答弁いただきましたけれども、当初開削区間を八・七キロ、これは二十五メーター、いろいろ土どめといいますか、鉄板等であけてそういう深さで工事を行うというようなことでしたけれども、いろいろ改めて地質調査を行ったらば、複雑な地質だとか地下水だとかいうようなことのご説明があって、開削工法の区間を六・五キロ減らして二・二キロにしたと。そして、開削工法の部分は、今まで二十五メーター掘るというのを今度は五十メーターに深くして、そして開削工法を進めるというふうなことで理解をしてよろしいんでしょうか。
○磯邊道路管理部長 そのとおりでございます。
○浅川委員 お聞きをしますと、確かに改めて地質調査をしたというふうなことはいわれましたけれども、変更前と比べますと、その開削区間が大体七五%くらいは別の工法になる、開削区間も今まで二十五メーター掘るところから五十メーター掘って進めるという点では、もう全く別の工事というふうになってしまったんではないかというふうに思うんです。
全体として事業費が先ほどの説明で三千八百十二億増大するところを、工法を変えたんで二千五百十六億抑えて、差し引き千二百九十六億円の増だというんですけれども、私はこれは、その工事自体とすれば大変な変更だというふうに思うんです。やはり当初の調査やあるいは計画、見通し、これがずさんだというふうにいわれてもしようがないんじゃないかというふうに思うんですけれども、都としては、こういうあたりはどのように認識をされているんでしょうか。
○磯邊道路管理部長 先ほども申しましたように、非常に現地が複雑な地層構造でございましたので、詳細な地質調査をした結果、当初想定しなかった地下水を含む層があることが判明したために、仮設工法の変更をせざるを得なかったというものでございます。
○浅川委員 しかし、一部区間が当初の調査と違ったというんではなくて、ほとんど延長区間そのものがですね、工法も七五%は非開削にする、開削のところも、先ほどご答弁ありましたように二十五メーターのところ、倍の五十メーター掘って、そして工事をしなくてはならないという点では、最初の調査や計画というのは一体何だったんだというふうに思わざるを得ないというふうに思うんです。
これだけの大規模な変更ですから、私は従来住民に説明したり、あるいは行ってきた環境影響評価、アセスにも相当影響が出るのが、そういうふうに考えるのが自然だというふうに思うんですけれども、例えば開削区間で今度工事をするところは、今まで二十五メーターのところを五十メーターまで掘って工事をするというふうにするわけですから、改めて地形だとか地質だとか、工事をすることでの地下水の影響だとか、あるいは工事期間中の振動や騒音等、こういう点ではアセスの再評価というんですかね、そういうことを行うべきだというふうに思うんですけれども、公団にはそういう考えはあるんでしょうか。
○磯邊道路管理部長 先ほどご説明しましたように、確かに仮設工の変更によりまして山どめ壁の根入り長は深くなりますけれども、地下水の保全対策として、地下水の流れを極力阻害させない工法を採用することとしております。したがって、地下水に与える影響は少ないので、再アセスは必要ないものと公団は考えております。
○浅川委員 工事としてはですね、そういう工法を使うんだというふうにいわれますけれども、やはり住民の皆さんに対する振動や騒音の影響、それからこうした工法を変更することによる周辺環境への影響ですね、そういう点はやはり当然理解や合意を得るべきだというふうに思うんですけれども、都として公団にこうした機会を持つように意見を上げるべきだというふうに思いますが、その点はいかがでしょうか。
○磯邊道路管理部長 環境アセスをやりました後、工事に入りまして、環境影響評価条例の中では、事後調査報告とか、四十二条報告といいまして必要に応じて報告をするという制度がございまして、それは各路線とも必要に応じてやっておるところでございます。都といたしましても、そういう公団に対する指示はしていきたいと思っております。
○浅川委員 今回の工事、工法の大幅な変更によることで、改めて住民の皆さんへのいろいろな説明というのはされると理解をしてよろしいでしょうか。
○磯邊道路管理部長 この中央環状新宿線、目黒板橋線は区部の環状道路でございますので、近隣に影響する部分、非常に多うございますので、当然工事を進めるに当たっては、近隣住民等については十分説明をしていると思いますし、改めて私どもの方から公団に説明するように申し入れます。
○浅川委員 それで、こうした変更によって今後東京都の出資と貸し付けというのは、全体の事業費がふえると東京都の出資や貸し付けもふえるというふうに予想されるわけですけれども、この点はこの目黒板橋線でどうなるのか。あわせて、晴海線についても新たに事業化ということになりましたので、都の出資ーーこちらは貸し付けかな、どれくらいふえるのかという点についてお答えを願いたいと思います。
○磯邊道路管理部長 今回の基本計画の変更によりまして、目黒板橋線及び晴海線にかかわる事業費が千六百二十二億円増額となります。現在の公的負担の条件等を前提に試算いたしますと、出資金については二百五十二億円、貸付金については百五十五億円ふえるものと予想されております。
しかし、これら二路線の整備によりまして、都心環状線に集中する交通が迂回分散され、都心環状線を先頭とする渋滞の約六割が減少することとなります。また、走行時間の短縮等により年間約一千八百七十億円の経済効果が見込まれます。
○浅川委員 今ご答弁いただいた中で、出資金を目黒板橋線と晴海線と分けて、もう一度お答えいただけないでしょうか。
○磯邊道路管理部長 まず出資金でございますけれども、目黒板橋線が二百十億円、晴海線が四十二億円でございます。それから、貸付金の方は目黒板橋線だけでございまして百五十五億円でございます。
○浅川委員 今いろいろご答弁をいただきましたけれども、この中央環状新宿線については、これまでも交通量の増大でありますとか大気汚染など、環境の悪化についてはいろいろな機会に私ども問題にしてまいりました。今回のような大幅な計画変更という点では、アセスの点でも、また事業費の増大の点でも問題があるということを指摘して、質問を終わります。
○寺山委員 続けまして、この首都高の基本計画の見直しについて質問させていただきたいと思います。
今回の基本計画の変更に当たって、この「中央環状線進行中」というパンフレットをいただいて、その中にさまざまなことが書かれてあります。その事業効果というのが事業費の三倍とかですね、これが整備されると、いかにやっぱり東京というものが、首都というものが、交通ネットワークがまた利便性を増して、いかに経済効果も図れるのかというのは、これはもうみんなわかっていることだし、都民も賛成するんだろうと思うんですね、渋滞の緩和もあるし。
ところが、その事業を進めるということと、利用者の方からすると、やっぱり料金の問題というのは、料金改定のときにマスコミは騒ぐし、やっぱり常にこれ、問われてきているわけです。率直な都民の、利用者の考え方というのは、いずれ通行料金というのはただになるんじゃなかったのかという感覚とか考え方を持っていらっしゃる都民の方がいっぱいいらっしゃる。平成十四年から七百円が八百円、百円値上げされる。恐らくこのことによって、またこれ何をしとるんだと、一体いつになったら通行料金ゼロになるんだ、いや、ゼロじゃなくても、いつになったら一体値下げされるんだというふうに思うのが、一般の都民感情だというふうに思うんです。
それで、きょう私の質問で三つ、これはむしろ皆さん方に対してのお願いというよりも、首都高の公団の方にぜひやはり意見をいっていただきたいんですけれども、まずその中で一つは、首都高からいただいた基本計画の変更協議にかかわる資料というのは、余りにも雑駁過ぎると思いますよ。この資料で基本計画自体を都議会で審議してくださいというのは、僕は余りにも失礼過ぎると思います。もっとやっぱりきちっとした、料金設定の料金の変更のことに関しても、決定権は都議会にはないんですけれども、だけどもうちょっときちっとした資料を料金の見込みについても出していただきたいということを、局長お願いしますから、きちっとやっていただきたい。
というのは、先ほど浅川さんの話にもありましたけれども、都も出資金あるいは貸付金出しているわけですよ。これは通行料金だけじゃないですからね。都民負担、都民の税金を使ってこの事業は進めていかなきゃいけないというやっぱり大原則があるんだから、そういったことについてぜひ進言をしていただきたいというふうにまず思います。
それから、先ほどもいいましたが、やっぱりコストとそれから通行料も含めて、負担というものについて明確にしていかなければいけない時代だし、これまでもそうだったんだろうけれども、都財政もこれだけ厳しい、景気もなかなか先行き見えない中で、やっぱりこの首都高についてのコストと負担の明確化というものはぜひしていただかなきゃいけない。
そこで、まず最初にお聞きしますが、今回の基本計画の変更がありますけれども、これまで都が負担していた出資金、それから貸付金、十一年度までの実績、それからこの計画変更に伴って、今後どれぐらい都が負担する見込みをお持ちになっていらっしゃるのか、お聞かせください。
○磯邊道路管理部長 出資金につきましては、平成十一年度までに都が負担してきた累計額は一千四百九十億円であり、今後見込まれる額は七百八十六億円と予想されます。また、貸付金につきましては、平成十一年度までの累計額は二千七十二億円であり、今後見込まれる額は二千八十六億円と予想されます。
○寺山委員 これ、十八年度までの一応見込み額ということで、出資金についてはトータルで二千二百七十六億、それから貸付金については四千百五十八億、トータルして六千四百三十四億円の平成十八年度までの見込み額ですが、これは貸付金、出資金の中での都の負担が見込まれているということですよね。
質問に先立ち、過去五年間の首都高の収入と支出の状況を事前に資料でいただいているんですが、平成六年から平成十年まで、大体収入というのは、料金収入、さっきいった出資金、借入金その他で、例えば平成十年でいうと八千二百九十七億、平成六年でいうと八千二百五十一億、大体平均して収入がこれぐらい入っている。じゃ、支出がどうかというと、建設費、管理費、それから借入金の利息払い等なんかでも、平成六年が七千八百七十三億、それから平成十年で八千百五十五億ということで、まあ大体黒字なわけですよね。黒字かとんとんということで推移していると。
ところが、先ほど、都も結局は六千四百三十四億、平成十八年度まで負担しなければいけないんだけれども、こういった首都高の公団が今まで借り入れをしているとか、そういった部分の返済というのが、まだまだ莫大にこれからも恐らく積み重なっていくんだろうというふうに推測されていくわけですね。
翻ってさっき私がいった、いつになったらゼロ、通行料金なしとまでいわないけれども、いつになったら値下げされるんだろうかということについても、やっぱり私、こういうパンフレットだけじゃくて、先ほど出していただいた数字も含めて、事業効果とかそういう経済効果だけではなくて、料金についてもやっぱり都民に向けて、改めていいますけれども、こういう収支の部分もすべて情報公開、やっぱりきちっとしていっていただきたい。そして、今後の見込みがどういうふうになっていくのか。
これからまた、新たな首都高の建設の計画も多分出てくるだろうと思います。それは、この間の本会議でもあったように、首都圏の中での第二空港、第三空港というふうな話もあるわけだし、臨海の開発の進みぐあいによっては、やっぱりもっとネットワーク進めていかなきゃいかぬという話も出てくるでしょう。
だけれども、とりあえず今回の基本計画、これで変更するわけですから、それに基づいた収支、あるいは将来に対する財政的な見込みについて、きちっと都民にわかりやすく説明できるような資料を出していただきたい。そうしないと、今度また料金改定やるときに、また同じ不満、不平、批判というのが浴びせられますよ、都民から必ず。それはぜひよろしくお願いをしたいというふうに思います。
それと、首都高の経営努力、一体どういうふうな形でしているんだというふうに思って、やっぱり資料、この基本計画を出していただいたものを見ると、ほんの数行しか書いてない。そんなことは都議会に諮る必要ないんだと、首都高の道路公団は自分たちでやっているんだろうから、それはそれでいいんだというふうに思われるかもしれないんですが、今公共事業の建設事業の縮減というのは、これはもうどこでもやっているし、当たり前のことです。あとは工法を変えていくとかという努力はわかりますが、やっぱりもっと公団の方に、人の問題も含めて、あるいは組織の改善も含めて、きちっと経営努力という姿を我々にも見えるような形にして出していただきたい。これも要望しておきますので、よろしくお願いします。
もう一つ、一番最初にいったのと続いてしまいますが、首都高に関する審議会というのは、これはどういう形になっているんでしょうか。
○磯邊道路管理部長 首都高に関する審議会といいますと、ちょっとストレートにわからないんですが、首都高には、首都高の中に管理委員会というのがございまして、知事もメンバーになっておりますけれども、そこで経営方向とかそういうものを検討する会を持っているというふうに聞いておりますが。
○寺山委員 少なくとも都議会議員が、そういう首都高に関係する、例えば通行料金決定についてもモニター会議とか、それから学識経験者の方々による料金問題調査会というのがありますよね。ただ、そこには我々都議会のメンバー代表というのは入っていない。建設局さんの方は入っていらっしゃるだろうとーー入っていないですよね。だから、そのあたりもやっぱり僕、ぜひ入っていっていただきたいし、都議会のメンバー入れていただきたいんです、そういうところで。
現場の、都民の代表としての我々をその中で、やっぱり恐らく都民の税金を預かり、そしてこれからの都市政策、こういった交通の問題なんかの政策でも、やっぱりきちっとこれから考えていかなきゃいけない。これはもう全党、全会派の恐らく共通した課題なんですから、それはもう私がここでどうこういったって、これは首都高さんの問題だろうし、またもっとその上の国との問題かもしれないんだけれども、ぜひそういうところに都民の代表、あるいは都民も参加して、きちっと議論ができるような、そういった仕組みに変えていただきたいというふうにお願いをして、私の質問を終わります。
○村松委員 私は、第二百三十一号議案の東京都道路公社が行う八王子中央有料道路事業の変更に対する同意について質問をしたいと思います。
まず初めに、今度の事業変更なんですけれども、道路整備特別措置法ですか、この法律に基づいた合意、同意あるいは議会の議決があると思うんですけれども、この法律に基づいた事業の変更部分を示していただきたいと思います。
○小峰道路建設部長 本日ご配布申し上げております二百三十一号議案でございますが、その中に、まず第一点でございますが、開いていただきますと、二として工事方法というのがございます。その中に構造基準というのがございまして、(一)のニの路肩の幅員、それからホの歩道、これについての変更がございます。
それから、同じく工事方法の(二)の方でございますが、他の道路ーーこれは括弧して「高速自動車国道」云々とありますが、他の道路との交差または接続の位置及び交差または接続の方法ということで、その中に都道、それから市道などとずっとございますが、八王子都市計画道路三・三・七四号線というのがございます。これは八王子市の滝山町一丁目で平面で接続する部分ですが、これが都市計画の変更がございまして、幅員が二十メートルから二十五メートルに変わりました。その場合、呼び名が変わりまして、以前は三・四・七四ということだったんですが、三・三・七四ということに変わりました。
それから、その次の三、料金についてでございますが、これにつきましては、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害の方の介護をされる方が自動車を運転する場合、介護しながら運転する場合の料金の割り引きをするということになりました。
その三点が今回の改正部分でございます。
○村松委員 道路構造変更ということなんですが、これ事前にいただいた資料の中で、変更部分の二百メートルの道路について、盛り土式と橋脚式に変更されたと、こういうふうに書かれているんですが、この盛り土式と橋脚の変更については、この法の変更とは関係ないですか。
○小峰道路建設部長 今申されました法律の変更の対象とはなってございません。
○村松委員 それでは、先ほどのご報告ですと、路肩とそれから歩道の変更というふうにいえると思うんですが、この法律の道路整備特別措置法の第七条の十八の一項とそれから第七条の十八第二項、この辺の具体的な法律の中身を示してください。
○小峰道路建設部長 第七条の十八の一項でございますが、読み上げさせていただきます。「地方道路公社は、第七条の十二第一項の許可、第七条の十三第一項の許可」とございますが、ちょっと省略させていただきまして、許可を受けようとするときは、あらかじめ、当該許可または認可に係る道路の道路管理者の同意を得なければならない。第二項に、道路管理者は、前項の同意をしようとするときは、あらかじめ、道路管理者である地方公共団体の議会の議決を経なければならない、としております。
○村松委員 今説明がありましたとおり、道路管理者の同意、これは東京都の同意が必要だということなんですが、東京都は、同意する場合には議会の議決を経なければ、してはいけないということなんですよね。
そこで伺うんですけれども、なぜそれが必要なのか、この裏づけですね、それをどう認識しておられるんでしょうか。
○小峰道路建設部長 なぜ議会の同意が必要かということでございますが、有料道路につきましては、これは道路公社が利用者から料金を徴収し、借入金等の償還期間の間は、本来の道路管理者にかわりまして道路の維持管理を行うこととしております。ただ、償還後は本来の道路管理者でございます東京都が管理するものでございますが、そのために、道路管理者である地方公共団体の議会の同意を得ることが必要だということで、道路整備特別措置法に定められているわけでございます。
○村松委員 勝手に道路の構造を変更してはいけないと。やはり東京都や、あるいは議会の議決がなければ、それをやってはいけないという、そういう裏づけだと思うんですけれども、そういう認識ございますか。
○小峰道路建設部長 繰り返しになりますが、将来的に道路管理者となります東京都が議会の同意を得る必要があるということで法律に定められていると認識しております。
○村松委員 この辺の、私たちは都議会の中でこの問題議論しているわけですけれども、きょうの議論を前にして、先日現場に行ってまいりました。今議題になっております路肩の変更、あるいは歩道の変更ということで、もう既に変更して道路ができちゃっている。これでは全く議会の議決や、あるいは東京都の合意なんかは要らないんじゃないか、そういうふうにいわれても仕方がない。議会を軽視しているんじゃないかというふうに思うんですね。
それで、この変更、最初の説明どおり、歩道が両方の四メーターという当初の予定ありますよね。それが片側三・五メーターに変更をしている。工事にかかった、これはいつなんでしょうか。
○小峰道路建設部長 工事にかかりましたのは平成十年でございます。十年、十一年と二カ年かけて工事を行いました。
○村松委員 既にもう変更をして工事にかかったと。それを決めたのはいつなのでしょう。
○小峰道路建設部長 平成十年の二月でございます。
○村松委員 平成十年の二月に決めて、十年度、十一年度ということでやっているということは、議会の議決はどういうふうに認識していたんでしょうか。
○小峰道路建設部長 議会の議決そのものは、先ほど申し上げましたように、道路公社で有料道路事業をする上での許可事項として認識してございました。
○村松委員 これはおかしいんじゃないんですか、事業変更を決めると、そのことを決めるということ自身がもう。東京都の合意とそれから議会の議決があって初めて決められるわけでしょう。その辺どうなんですか、手続的に。
○小峰道路建設部長 法律では、その趣旨でございます。
○村松委員 全く議会を無視しているといわざるを得ないと思うんです。こんなことをふだんやっているんですか、こういうことを。
○小峰道路建設部長 今回提案されております八王子の中央有料道路でございますが、これにつきましては、八王子市を南北に通過しております国道一六号あるいはそのバイパス、これが大変慢性的に交通渋滞をしております。また、八王子市が多摩の自立都市圏の中核都市として育成発展していく必要もございます。
そういった点から、八王子市あるいは地元の町会などから、この有料道路の早期整備の要望が出されてございまして、また、提案に関連いたします盛り土擁壁形式、それから橋梁形式への変更というものにつきましても、地元の日照、風通しへの要請、こういった点から要望を受けて、私どもとそれから道路公社、今年度中の完成に向けて努力をしてまいりました。今ご指摘もございましたけれども、今後は適切な手続を経まして事業を進めていきたいというふうに考えております。
○村松委員 この道路のよしあしについてはまた別の問題として、こういったことがやられていいのかどうなのかという問題なんです。特に建設の問題については、やっぱりいろんな思いが皆さんあると思うんです。ここへ来て、元建設大臣が逮捕されたと、そういったような問題があるだけにね、本当にやるべきことはきちっとやって都民のーーやっぱり本来こういう問題を、きちっとした手だてを打ってからやらなきゃいけないというふうに思うんですよ。もう本当に議会軽視も甚だしいし、何のためにこういう法律があるんだと、そういうふうにいわざるを得ないと思うんです。
今後については、もうやらないというふうにいっていただけると思うんですが、やらないですよね、今後は。
○小峰道路建設部長 私ども、日常事業を推進していく中で、(発言する者あり)議会の皆さんのご意見をいろいろと聞きながら、あるいは関係する方々の意見も聞きながら対応しております。議会軽視なんていうことは全く考えてございません。
この件につきましても、地元要望にこたえながら、手続上、適切にこれからは対処してまいります。
○村松委員 今不規則発言で、こんなこといっぱいあるんじゃないかというような話もありましたけれども、もしそんなことあったら、とんでもないというふうに思うんですね。議会を何と心得ているんだと、そういわざるを得ないと思うんです。
それから、この道路の問題については、私たちは前から、多摩の方だけなぜ有料道路なんだと、稲城の大橋の問題もそうですし、それから今度の問題もそうですし、とりわけ今度の問題については、手続の問題に重大な欠陥、欠点もあるし、それから、これまでもずっと北西部幹線との関連、あるいは圏央道との関係で、市内を結ぶアクセス道路という立場から私たちは反対してきましたけれども、こういう大きな問題点があるということを指摘しておきたいと思います。
以上です。
○町田委員 地元の問題ですので、私もちょっと確認をしておきたいと思うんですが、現在この道路が工事をされておりますが、これは供用開始はいつの予定でしたっけ。
○小峰道路建設部長 今年度中の供用開始ということですが、道路公社としましては、一日も早い開業に向けまして、その工期の短縮を今図っているところでございます。
○町田委員 ということは、現在工事中ということで、供用開始はできれば今年度中に行いたいということですね。
これは特に、実は私が都市計画審議会をやっているときに決定した案件でして、これは八王子のメーンの、駅前から真っすぐ北に上がっていく道路でありまして、将来的には北西部幹線と接続をして圏央道の北インターチェンジと接していくという、八王子にとりまして大変重要な道路であるということで、当時、たしかこの工事手法におきまして、どういった手法をとろうかということでいろいろやりくりしたんですが、最終的には、財源を引っ張ってくる意味で、いわゆる有料道路の道路公社の財源を使ってやろうということで、一日も早い事業着工ということでたしか行ったということが記憶にあるんですけれども、今回都議会にこういった形で同意の議案が出されておるということですが、もう一度確認したいんですが、先ほどの平面図の説明にあります盛り土から橋梁への変更ということなんですが、これについては法の対象になっていないということですが、ちょっとこの点だけ確認したいんですが。
○小峰道路建設部長 建設大臣の許可が必要な事項でございますが、これにつきましては、路線名及び工事期間の変更、あるいは工事予算、料金の徴収期間の変更等ございますが、その中に工事方法というのがございます。今回はその工事方法に当たるわけですが、その工法の中でも、今委員お話がございました盛り土方式から橋梁方式への変更ということは含まれてございませんで、具体的には、構造の基準として道路の区分がどうなのか、それから車線数、車線の幅員、あるいは中央帯の幅員、路肩の幅員、設計速度等、そういったことが含まれてございます。
○町田委員 当初、たしかここは北インターの区画整理という事業がございまして、八王子としても物流拠点にしていきたいという、こういったことがございまして、特に公有地が大きくあいているということで、それを生かして、場合によればこの先に市場建設等も視野に入れた中で、区画整理とそして道路事業とが重なっての大きな事業であったんですが、ただ、区画整理の場合にはご存じのように地権者がおるということで、この辺の同意がなかなかとれずに、現在、地元説明会を十五年度に予定をしておるというのが八王子市の流れだということもお聞きしております。
そういった中で、幅員二十メーターで都市計画決定したわけですから、もうその決定線は決定してしまったわけですから、地権者は、その都市計画決定の手続の中で皆さんご理解をしておるということなんですが、ただ残念ながら、ここの両わきが畑が非常に多いんですね。耕作者が多いということで、当初予定されておりました盛り土の形ですと、日が当たらないとか風通しが悪くなるということで、むしろ地元の方で何とか違う形がとれないかという、こんなような話があったと思うんですが、その辺のところはどんななんですか。
○小峰道路建設部長 確かに委員お話しのように、ここは八王子インター北地区土地区画整理事業というのが進められておりまして、この区画整理事業に対応するように盛り土構造ということで考えてございました。
ところが、やはり農業を引き続き継続をしていきたいという方々からなどの意見がございまして、区画整理事業がおくれているということでございます。そういったことから、あるいはまた今お話がありましたように採光、日照ですとか風通しという、そういった点からも考慮いたしまして、橋梁の形式にいたしました。
またその際、幅員がこの部分は二十メートルでございますけれども、その橋梁の外側、両側の部分ですが、そこには四メートルの道路を両側に整備するということで、盛り土形式にした場合とそれに劣らないような機能を持った道路に整備していくということで考えてございます。
○町田委員 確かにこの図を見させていただきますと、当初は四メーターの歩道に二・二五の緑地帯を設ける、緩衝帯を設けるという、こういう形で両方足しますと六・二五メートルの幅を十分とった形なんですが、橋梁にしますと三・五メーターの歩道ということなんですが、ちょっとこの図でわかりづらいんですが、今の説明ですと、両わきにいわゆる四メーターずつの側道をとるということですから、逆に地元としますと、大変ここは古い、昔でいう農道が入り組んでいる地区なわけですよね。そうすると逆に、新しくできた道のラインに沿って四メーターずつの側道ができ上がるという、こういう理解でいいわけですか。
○小峰道路建設部長 そのとおりでございます。
○町田委員 地元でもいろいろ区画整理に向けて地元対応ということで、逆にいえば、この有料道路事業を進める中で、かなり地元のご意見を酌み上げた中での設計変更であったのかなという、私はこういう理解をしておるんですが、今回、この道路公社が行う有料道路部分なんですが、完成後の通常管理ですね、これはどこが行う形になるんですか。
○小峰道路建設部長 借入金などの返済期間が三十年になってございまして、その三十年間は道路公社が維持管理をいたしますが、その時点で返済が終わりますと、本来の道路管理者でございます東京都が管理をいたします。
○町田委員 そうしますと、名称は都道何々号線ということでありますけれども、今みたいに、その返済が終わるまでは公社の管理ということになるわけですね。
そうすると、前段出ておりました首都高につきましても、いわゆる首都高速道路公団というものが管理しておりますけれども、これも議案書見ますと、都道首都高速何とか線という形になっている、これと同じような理解ということでいいのかな。
○小峰道路建設部長 道路法上といいますか、現在でも都道瑞穂あきる野八王子線という名前になってございます。償還後も引き続きこの名前で道路の管理をいたします。
○町田委員 いや、償還前の三十年間についてなんです。ちょっといい足りなかったですが、三十年間についてはそういう理解でいいのかなということなんです。
○小峰道路建設部長 道路の名前として、現時点では八王子中央有料道路ーー公社が管理している間はその名前ということで、公団の場合と同じでございます。
○古賀委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○古賀委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
○古賀委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
○藤堂総務部長 新島・神津島近海の地震への対応についてご報告させていただきます。お手元の資料6をごらんをいただきたいと存じます。
資料のまず1でございますが、地震の概要でございますが、ご承知のとおり、七月一日十六時二分、神津島の震度六弱を初めとする地震がございました。
次に、2の経過及び東京都の対応でございますが、地震発生後、都は直ちに災害即応体制をしくとともに、現地では神津島派遣中の大島支庁土木課長以下四名が直ちに対応を開始いたしました。また、建設局も局長以下関係職員が参集し、現地との情報収集を開始したところでございます。
十六時二十分には神津島村に災害対策本部が設置され、その後、自衛隊、警視庁、消防庁等の救援部隊の派遣が行われ、都も翌二日には、四局二十四名の応援職員が神津島に到着をいたしました。
三日には、都の災害即応体制は解除になりましたが、各局の連絡体制は引き続き継続となってございます。
また四日には、七月一日にさかのぼり、神津島村への災害救助法が適用となってございます。
次に、3の建設局の対応のうち、(1)でございますが、地震発生以降、直ちに応援職員の派遣を行い、四日には道路監が現地を調査したところでございます。
続いて(2)でございますが、最新の災害及び応急復旧の状況でございます。
恐れ入りますが、次のページをごらんをいただきたいと存じます。
まず、道路の被害状況でございます。確認されております被害状況は、表では次ページの図面表示との関係から番号が入り組んでおりますが、二十一カ所でございます。土砂崩れや路面亀裂による通行どめは四カ所になってございます。
次に、急傾斜地・海岸等、これは当局が管理する区域についてでございますが、土砂崩れにより海岸一カ所、急傾斜地三カ所、砂防一カ所で被害がございました。
なお、島全体では、昨日発表されました建設省の調査によりますと、深さは一メートル程度の浅いものが多いようでございますが、約百カ所の土砂崩壊などが確認をされてございます。
続いて、2の復旧態勢等でございます。現在、神津島において大島支庁土木課、当局道路管理部及び河川部職員十六名の派遣職員が情報収集及び復旧工事の準備等に従事してございます。
また、現在神津島では余震が継続中でございまして、二次災害を防止するため、本格的な復旧作業は見合わせてございます。
今後は、日常生活への影響を最小限にとどめることを最優先として、都道の通行の確保を図ってまいります。
資材につきましては、土のう七千二百袋を調達、発送いたしました。
被害箇所については、その次のページに図示してございますので、後ほどご参照いただきたいと存じます。
恐れ入りますが、最初のページにお戻りいただきまして、(3)の今後の対応でございます。
まず〔1〕でございますが、余震継続中のため、二次災害を警戒しつつ、道路及び急傾斜地の早期復旧に努めます。
〔2〕に、当分の間、当局職員を交代で神津島に派遣し、現在の復旧支援体制を維持してまいります。
〔3〕でございますが、さらに、現地の状況によりまして、幹部職員含め職員の派遣等、復旧支援体制の強化を図ります。
〔4〕に、今後予定される国の災害査定に対しまして、局を挙げた応援体制をしくなど経費の確保にも努めてまいります。
以上でございますが、現地ではなお余震が続いており、昨夜来、活発化をしているところでございます。このため、神津島村では本日八時三十分、新たな区域に避難勧告が出されたというふうに報告を受けてございます。また、降雨などによる地盤の緩みも懸念され、かつ大型の台風三号が接近中でございます。本日夜半から未明にかけて直撃のおそれもあるということで、当局は、こういった事態に備え本庁の態勢を整えるとともに、現地に派遣しております職員をもって緊急の対応に万全を期してまいります。
以上で、簡単でございますが報告を終わります。
○古賀委員長 ありがとうございました。
資料によりますと、石河道路監以下三名が現地調査ということになっております。この際、石河道路監から生々しい現地の様子を追加してご報告願います。
○石河道路監 先ほどの総務部長の説明のとおり、一日に地震が発生いたしましたが、四日に現地調査に参りまして、一日かけて道路関係の被害について見てまいりましたので、ご報告をいたします。まず最初の印象といたしましては、行く前に感じたよりもかなり被害が大きいなと、そういう印象を持ったわけですが、現地いろいろ見ましたけれども、まだ余震が続いておりまして、震度三でありますとか震度四、そういう中で土砂崩壊をしたところを調査したわけです。
先ほどの被害の表の中には、土砂崩れとか路面の亀裂とか、そういう表現になっておりますけれども、例えば、土砂崩れと申しましても、単に斜面の表面にある土や土砂が道路の上に乗っかっているというだけじゃなくて、山の斜面全体が滑り落ちたような形で道路の上にかぶさっているわけですね。ですから、道路に土砂があるなら、それを取り除けばすぐ通れるじゃないかとこういわれる方がありますけれども、実際にそれをとれば、また上から全体がこう、ちょうど乗っかっている状態になっているものですから、それをとればまた上からどんどんどんどん崩れていくと、こういう状態ですので、それもどけられないと。もし作業をやろうとしても、余震がありますので、そういう中での作業は非常に危険ということであります。
それから、道路の亀裂ということがありますけれども、亀裂というのは、単に亀裂が入っているというんじゃなくて、要は、道路全体が山の方から谷の方へ押された形になっているんです。それで亀裂ができて、例えば道路の上りと下りの車線がありますと、その下りの間があいちゃっているわけですね。それで二、三十センチあいているとか段になっているとか、それから道路がこうあると、路肩とかガードレールがありますね、道路とそのガードレールの間とガードレールと周りの土の間に亀裂ができて、二十センチ、三十センチあいているわけです。ということは、こっちからずっと足しますと、道路全体が山の方から谷の方へ数十センチ押されてずれていると、そういうようなところも随所に見られまして、今後余震がとまって、とりあえず復旧等やれば、ある部分の交通の開放はできるところもあると思いますけれども、本格的に復旧をするとなると、かなり時間とお金がかかるんじゃないかというふうに思われます。
ここで申したいのは、ただいま申しましたように、今三とか四とか地震が続いていまして、そういう中で職員が現場を回って見ているわけですから、私の行った日はそんなに余震はなかったんですけれども、歩いていると地震が来たのが余りわからないわけですね。一度四が来たら、何となくざわざわというような感じがして、上の斜面から石がざっとおっこってくるわけですね。余震が来るとそういう状態ですので、先ほどありました亀裂があるとか土砂崩壊というのは、そういう中で職員が調査したものでありますし、それから、途中で木が倒れたり土砂がありますと、ある部分はそれを乗り越えて先に進めるんですが、どうしても先に行けないようなところもあるわけです。
要するに、限られたそういう状態で今のところそのデータを集めていまして、それで今後の復旧計画を立てているわけですので、今後、余震が終わって実際に調査をして、例えば斜面の上に上がるとか谷底におりていっていろいろ調べると、もっといろんな被害が発見される、今以上のものがいろいろ発見されるんじゃないかと思います。
ただ、一人の方がお亡くなりになりましたけれども、二次災害というのを起こしちゃいけないということで、危険な箇所は交通どめをしておりますし、それから職員の調査にしても、そういう余震のある中で危険な場所に行くのは非常に危険ですので、くれぐれも注意をしながら調査をするようにというところでございます。
そういうところで、きのう、おとといあたり、また余震がすごかったようですけれども、さらに台風が接近をしておりまして、ああいう亀裂ができたり斜面が崩れた上に大量の雨が降ると、亀裂に全部水が入ってきちゃうわけですね。それから、上の方の崩れかかった斜面に木が生えていますけれども、そこに風が吹いたらまた崩れてくるということで、さらに被害が拡大をするんじゃないかというふうに思っているところでございます。
いずれにいたしましても、日本というのは非常に災害の多い脆弱な国でございます。そういうことで、国土管理ということが非常にいわれていまして、そういう面からも国土の整備、国土管理、防災の対策ということから考えても、まだまだ整備が必要なんじゃないかということを痛感をしたところでございます。
それから最後に、ただいま申しましたようにまだまだ余震があるし、それから台風が近づいている、そういう非常に不安の中で調査に当たったり交通どめにしたり、それから連絡体制に当たっております現地の職員が頑張っているということを述べさせていただきまして、私のご報告といたします。
○古賀委員長 ただいまの現地報告に対して、ご質問がありましたら発言願います。
○小竹委員 今詳しい現地報告をしていただいて、職員の皆さん、それから村の皆さん、相当大変な中で頑張っておられるという点では本当に頭が下がる思いなんですが、神津島にとっては、今回の災害というのは降ってわいたというか、突然起きて、初めての状況で本当に大変な中で頑張っておられるというのは、我が党の調査団、山本都議が国会議員と一緒に行って、三日間現地を回って実態を見てくる中で、地元の皆さんからも切実な訴えがされているという点を含めて、本当に大変な状況の中で島民の皆さん、そして派遣された都の職員の皆さんが頑張っておられるというふうに思っているんですが、今ご説明いただいた都道の状況もそうですし、全体の規模で百カ所以上ということですから、本当に島民の皆さんの生活そのものが脅かされるような状況になっているというふうに思うんですね。
その点では、生活上、どうしても移動するのに都道なり村道を通らなければならないという点では、安全の確保というのが非常に重要だというふうに思うんですけれども、村では応急対応をして村道を通れるように確保するというふうなことでやっておられるようですけれども、いずれにしても都道か村道を通らなければ生活できないという状況の中では、いかに多少でも安全なところを確保するかというのが非常に重要な問題だというふうに思うんですが、その点では派遣されている大島支庁の皆さんや都の職員の皆さん、都道と村道、どっちがより安全なところなのかという点では、村との協議というか、本当に緊密な調整をやらないとならないんではないかというふうに思うんですけれども、その辺はどういうふうになっておられるんでしょうか。
○鈴木道路保全担当部長 都と村は、それぞれ管理いたします道路の点検を実施し、被災後の道路の安全性を確認しております。また、例えば、やむを得ず通行どめが必要になった場合には、都と村が協議して迂回路を設定し、通行の確保に努めておるところでございます。
今後の復旧におきましても、同様に都と村で連携を図りながら、島民の皆さんの生活への影響を最小限にするように努めてまいりたいと思います。
○小竹委員 非常に悲しいことだったわけですけれども、亡くなられた方は、いつもお仕事をなさるときは都道を通って仕事をしておられたそうなんですね。その都道が通行どめになって、村道を走っていくときに事故に遭われたというふうなお話で、島全体が、先ほど道路監のお話でもあったように、本当に危険な状況は否めないというふうに思うんですけれども、そういう点では、今お答えいただいたように、生活上必要なところは確保するということですけれども、地元も必死になって消防団の皆さんや地元で頑張っておられるという点では、本当に村が必要とする支援をしていく必要があるなというふうに思うんですけれども、そういう点では今余震が続いているわけで、昨日も私もテレビのテロップで出るあれを見ていたら、昨日は十時ちょっと前あたりから五分から十分間隔で震度三ないし四というのが、もうずっと出ていたという点でいうと、本当に島の皆さん不安きわまりない状況だというふうに思うんですね。
そういう点で、きょう台風も接近しているわけで、今の災害でさらに土石流の危険性も気象庁が指摘しておりますから、本当に二次災害を防ぐという点でも、村との連携が重要になってくるというふうに思うんです。そういう点では、より緊密な連携をとっていただいて、村が必要とする支援というか、もう本当に少人数での村の体制では、人的なものが一番大変な状況だというふうに思うんですけれども、そういう意味で村をサポートするような東京都の体制と、それから実働の人というか、もう消防団も疲労こんぱいしているというふうな状況もあるようですから、そういう面での人的支援も含めて村をサポートできるように支援していただくように、この点は強く求めて、ご努力いただきたいということをお願いして、終わります。
○古賀委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
報告に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、ご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○古賀委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
以上で建設局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後二時五十八分散会
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