予算特別委員会速記録第四号〔速報版〕

○中田副委員長 北口つよし委員の発言を許します。
   〔中田副委員長退席、委員長着席〕

○北口委員 初めに、脱炭素化の取組について質問をします。
 地球温暖化対策は未来への投資です。将来を生きる子供たちへどのような地球を残すのか、これは私たち大人の責任です。
 近年、地球温暖化に伴う気候変動により、世界中で異常気象が多発をしております。日本でも、夏の豪雨の増加や酷暑など、身近に迫る危機として、年々その深刻の度合いを増しているところでございます。
 地球温暖化対策には温室効果ガスの排出量削減が不可欠ですが、現在、日本のCO2排出量は世界全体の数%でありまして、こうした課題の解決には世界の国々との国際協調が何よりも大切でございます。
 一方で、ウクライナでの戦争をはじめ、アメリカでの脱炭素化の後退や混迷する中東情勢など、世界情勢は混沌としております。こうした中で、今こそ都市間外交の力を発揮して、東京が未来への責任を先頭に立って果たしていくべき、そういうふうに考えております。
 都は、二〇二二年、東京発国際ネットワーク、G-NETSを立ち上げ、世界の各都市と、都市の共通課題の解決に向け連携を強化しております。また、TIME TO ACTを合い言葉に、東京発で世界に向けた気候危機行動ムーブメントを展開しております。こうした活動を有効に活用し、都市の脱炭素化に向けて、世界の各都市とネットワークをより深化させていくべきです。
 都は、都市の脱炭素化の成果を世界の各都市と共有し、連携を一層促進して、温暖化対策のリーダーシップを力強く発揮していくべきというふうに考えますが、都の見解を求めます。

○須藤環境局長 都は、主催するTIME TO ACTやHENCA Tokyoを通じて、脱炭素化への具体的なアクションや水素エネルギーの実装化に係る先進的な都の取組を発信し、実効性ある行動の加速を世界に呼びかけております。これにより、約二百の国、機関から成る気候変動に関する国際会議、COPでの国際的な議論を喚起しております。
 また、イクレイなどの世界的な都市間ネットワークに参加し、他都市の先駆的な事例から施策を磨き上げております。
 さらに、来年度は、アジア諸都市とのパートナーシップを強化し、取組の発展に尽力してまいります。
 こうした都市間の相互連携の仕組みを生かし、世界に進む脱炭素化をリードしてまいります。

○北口委員 カーボンニュートラルは、東京が実現できなければ世界のどの都市でも不可能だというふうに思っております。今後、例えば地球温暖化対策に取り組む国際機関の東京への誘致や、関連する国際会議を東京で開催するなどしながら、脱炭素都市の実現と世界の脱炭素化の推進に、東京都が強力なリーダーシップを発揮して、世界に先駆けた脱炭素都市のモデルケースとなっていくことを期待しております。
 次に、東京における温暖化対策、脱炭素化の取組について伺います。
 都庁全体で戦略的に取り組むことが大変重要だというふうに考えております。都は昨年度末、ゼロエミッション東京戦略 Beyond カーボンハーフを作成しまして、二〇五〇年に目指すべきビジョンと明確な道筋を示し、再生可能エネルギーの基幹エネルギー化や水素の普及拡大など、戦略的に展開をすることとしております。
 まずは、の二〇三〇年での二〇〇〇年比五〇%削減の達成に向け、これまで以上により一層の脱炭素化の推進が求められます。
 都は、来年度予算案で前年度を大幅に上回るゼロエミ関連予算を計上しておりますけれども、ゼロエミッション東京戦略に基づき、都の総力を挙げて施策を一層加速していく必要があると考えます。知事の見解を求めます。

○小池知事 現下の国際情勢は極めて緊迫いたしております。エネルギーの安定供給が喫緊の課題でございます。さらに、急激な気候変動を鑑みますと、エネルギーの安全保障にも資する脱炭素化の取組を強力に進めていく必要がございます。
 令和八年度は、前年度を大幅に上回る約四千億円の予算によりまして、住宅の断熱改修等の省エネの最大化や、浮体式洋上風力等の再エネの基幹エネルギー化、水素の社会実装化のほか、都民を猛暑から守る取組など、健康、防災、産業にも資する取組を全庁を挙げて実行してまいります。
 あわせまして、都民、事業者に向けたHTT、減らす、つくる、ためるの戦略的な広報によりまして、行動変容を促してまいります。
 資源に乏しい我が国におきまして、エネルギーの大消費地として、未来への投資を積極果敢に推し進めることで、二〇五〇年ゼロエミッション東京を実現してまいります。

○北口委員 カーボンハーフの達成には、全庁を挙げて、より一層の取組が不可欠でございます。ぜひ知事がその先頭に立ってリーダーシップを発揮していただきたいというふうに思います。
 次に、今のご答弁にもありました再エネの基幹エネルギー化とグリーン水素など、エネルギーセクターの取組についてお伺いをいたします。
 最初に、再生可能エネルギーの活用についてです。
 海に囲まれた日本の特徴を生かせる洋上風力発電は、実現すれば、再エネの基幹エネルギー化に大きな一歩をしるします。エネルギーの大消費地である東京にとっても、伊豆諸島での洋上風力発電の開発は、持続可能な脱炭素都市の実現に欠かせません。
 令和八年度予算案では、二〇三五年に一ギガワットの導入を目指すとしております。これは九十万世帯分に相当する電力でございまして、大変野心的な目標だというふうに思います。
 伊豆諸島は日本国内でも屈指の好風況とのことですので、大変期待しているところでございます。本事業を進めるに当たっては、地元の理解醸成を図るとともに、広く都民の理解醸成も必要でございます。
 そこで、初めに、都が洋上風力発電事業を進める必要性をどのように考えているのか、見解を求めます。

○須藤環境局長 風況のよい伊豆諸島海域において、世界最大クラスの浮体式洋上風力の導入は、エネルギー資源に乏しい我が国にとって大いに期待されるところであり、ゼロエミッション東京の実現や、東京のエネルギー自給率の向上に寄与するものでございます。
 また、洋上風力で発電した電力は、島しょ地域で活用するとともに、余剰電力を本土に送電して活用することを想定しており、本土と島しょ間の電力融通を可能とすることにより、分散型電源が確保され、東京全体のレジリエンス向上につながります。
 さらに、洋上風力については、数万点に及ぶ部品のうち六割強を国内で調達する政府目標が掲げられており、建設や管理運営等を通じた雇用創出など、地域経済への波及効果が期待されております。

○北口委員 洋上風力の電力を島しょ地域でなく本土にも送電して活用するということでございます。本土への送電は脱炭素化には不可欠でございます。これはぜひ実現をしていただきたいというふうに思います。また、こうした事業の意義や効果、しっかりと発信し、広く都民の理解醸成にもつなげていただきたいというふうに思います。
 都は、本事業の令和八年度予算において、予算要求発表時から大幅に増額となる約二十七億円を計上しておりますが、どのような効果を狙い要求したのか、見解を求めます。

○須藤環境局長 都は、二〇三五年までに、伊豆諸島における浮体式洋上風力のギガワット級ファームの導入を目指し、取組を進めております。
 これまでも、地元の方々の理解醸成に向けた住民説明会や利害関係者との調整に必要な漁業操業の実態把握、鳥類などの生息状況調査を行ってまいりました。
 今後、国は、事業者公募に向け、洋上風力に適した区域を促進区域として指定をいたします。これに先んじて、都は来年度、事業に必要な風況や送電系統の調査などを行ってまいります。
 これらの調査を都が先行して実施することにより、事業者の積極的な参入意欲を喚起し、確実かつ早期の実装につなげてまいります。

○北口委員 世界での都市間競争はますます激化をしております。東京の成長力を一層高めていくためには、手を緩めることなく、先手先手で未来への投資を行っていただきたいというふうに思います。島しょ地域も含めました東京全体、ひいては日本の脱炭素化に向けて、早期の実現をお願いしたいと思います。
 続きまして、グリーン水素について伺います。
 東京の脱炭素化については、化石燃料からの脱却が重要でございます。
 特に再エネ由来のグリーン水素は、使用時だけでなく製造時もCO2を排出せず、資源豊富で自ら製造でき、長期貯蔵が可能というメリットがございます。
 都が大田区京浜島に開所しましたグリーン水素の製造拠点は、都議会公明党としても視察に伺いましたけれども、非常にコンパクトで、狭隘な敷地が多い都内でも水素製造が十分可能であることを示してモデルケースとなっております。
 また、中央防波堤埋立地での水素製造施設の整備に取り組んでおりまして、こうしたことを評価するものでございます。
 水素は古くから工業製品、製造現場などで利用されてまいりまして、今後、そうした現場に加えて、電気では置き換えられない高温炉や、船舶や長距離輸送の燃料など、その活用の幅を広げ、民間事業者のグリーン水素の利用を後押ししていくべきというふうに考えます。
 脱炭素社会の実現に向けて、京浜島で製造されたこのグリーン水素の活用をさらに進めていくべきと考えますが、今後の取組について見解を求めます。

○田中産業労働局長 グリーン水素の市場を拡大していく上で、東京都産グリーン水素を率先して活用することは重要でございます。
 このため、都は、京浜島の水素について東京ビッグサイトなどでの発電のほか、入札による市場取引の仕組みを活用し、民間企業への供給も開始いたしました。
 来年度は、京浜島の水素を使って、下水汚泥由来のCO2からグリーンメタンをトライアル製造するほか、この水素と窒素から肥料の試験製造を行います。
 また、多くの事業者がグリーン水素の導入を検討できますよう、品質等のテスト用に京浜島産水素の小ロットでのサンプル提供も新たに開始いたします。
 こうした取組を通じまして、グリーン水素の普及拡大を着実に進めてまいります。

○北口委員 民間でのグリーン水素の活用に向けて、サンプル出荷を行うということでございます。
 水素社会の実現に向けて、民間企業への声を聞きながら、また、丁寧な対応を求めておきます。
 エネルギーの最後に、福島産水素の活用と復興についてお伺いをいたします。
 三月十一日で東日本大震災から十五年となりました。都議会公明党はこの間一貫して、東京のエネルギーを支え続けてくれた福島の復興を後押ししてまいりました。
 福島県では、震災と原発事故からの復興を成し遂げ、持続的な発展が可能な社会をつくり上げるために、この再生可能エネルギー先駆けの地の実現や、水素社会の構築に向けた挑戦を続けております。
 都議会公明党はこれまで、福島県内の水素関連施設の視察や、福島県産グリーン水素の活用促進の取組を応援してまいりました。
 福島県の復興のシンボルともいえる水素エネルギーの普及拡大に向けた取組をさらに加速をし、福島復興の後押しを一層強化していくことが重要でございます。
 福島の復興支援と水素エネルギーの普及拡大に向け、東京都と福島県が連携して取組を行うべきと考えますが、見解を求めます。

○田中産業労働局長 福島の復興に向けて、大消費地である東京がグリーン水素の活用を進めていくことは重要でございます。
 都はこれまで、水素分野における福島県との連携を深めるため、昨年度、FCモビリティーの普及や福島県産グリーン水素の活用促進等に関する協定を締結いたしまして、今年度は、FC商用モビリティーの普及拡大に向けた協議会や講習会等を相互に開催し、情報共有などを実施いたしました。
 また、各種イベントにおきまして、福島県産グリーン水素のPRを行ったところでございます。
 来年度も、引き続き福島県と連携し、都内の学生を対象に、県内のグリーン水素関連施設を訪問する見学会を実施するなど、福島の復興とグリーン水素の普及拡大を後押ししてまいります。

○北口委員 引き続き、福島県と連携をして取組を進めていただきたいと思います。
 次に、災害対策について何点か伺います。
 まずは、能登半島地震の振り返りから二点質問します。
 一点目は、大規模災害時の被災情報の集約について質問します。
 能登半島地震で、発災当初、電力、水道、通信等が途絶え、道路が寸断するなど、被害は甚大でございました。
 こうした状況の中、行政側も、どこにどれだけの人が避難をしているのか、なかなか情報を掌握できず、自衛隊、DMAT、そして基礎自治体などからの、ばらばらな情報を集約するのに、大変苦労したということでございます。
 こうした情報集約の遅れは、そのまま公助の遅れとなり、災害関連死に直結いたします。教訓を生かし、首都直下地震にしっかりと備えなければなりません。
 都は、現在、東京都災害情報システムを運用しており、昨年の第一回定例会の都議会公明党からの質問に対して、災害対応業務のさらなる迅速化、効率化に向けて、令和七年度からシステムの再構築に着手していると答弁しました。
 新たなシステムで災害情報をどのように収集し、活用していくのか伺います。

○佐藤総務局長 都は、災害情報システムを活用し、国や関係機関等から気象情報やライフラインなどの被害情報を収集しております。
 再構築後は、民間事業者が運用するサービスとも連携をさせまして、鉄道の運行や通信障害の状況などにつきまして、より迅速に把握できるようにいたします。
 また、GPSを活用した車の位置情報により、通行の可否や混雑の状況など、道路状況を面的に把握できるようにいたします。
 さらに、ダッシュボードを実装し、様々な被害情報を視覚的に分かりやすく表示させることで、災害対応の優先順位づけや避難経路の確保、避難所までの物資輸送など、災害対応の作戦立案に役立ててまいります。

○北口委員 再構築したシステムで、情報の集約や表示がより効率的になり、災害時の意思決定に寄与するよう取り組んでいただきたいと思います。
 そのためにも、今後、新システムを活用して、訓練などもぜひ実施をしていただきまして、発災時に備えていただきたいというふうに思います。
 二点目は、避難所での介護人材確保についてでございます。
 能登半島地震では、災害関連死の九八%が六十歳以上であったと発表がありました。
 高齢者施設などが被災し、避難を余儀なくされた場合、その避難先が事実上の福祉避難所というふうになったとも聞いております。
 こうした災害時の避難所での生活は、精神的にも肉体的にも相当な負担があったと思われまして、避難所の運営体制や環境整備の重要性を改めて物語っております。
 そのような中、国は、こうした能登半島地震の教訓を踏まえて、昨年七月、災害救助法の一部を改正しまして、救助の種類に福祉サービスの提供を明示しました。
 介護スタッフが迅速に必要な避難所に配置できる準備を進めることが大変重要でございます。
 都は、令和四年度末に、災害時要配慮者に対する福祉支援を行う災害派遣福祉チーム、東京DWATを結成し、いざというときの介護人材派遣体制を整えておりますけれども、平常時の研修実施など、たゆまぬ努力により、災害時の対応力をより向上させることが必要です。
 都として、どのように取り組んでいくのか伺います。

○高崎福祉局長 都は、東京都社会福祉協議会や職能団体などと災害福祉広域支援ネットワークを構築し、災害時に避難所などにおいて福祉専門職等が要配慮者を支援する東京DWATの派遣体制を整備しておりまして、現在、六百四十二名が登録をしております。
 また、災害時の活動に備えまして、ネットワーク内の連携やDWAT派遣調整の流れなどを確認する訓練や、被災地支援に必要な知識や技術などの向上を図るための実践的な研修などを実施しております。
 来年度は、引き続き訓練を実施するとともに、研修の定員を今年度の百六十人から三百人に拡大するなど、東京DWATの体制強化に向けて取り組んでまいります。

○北口委員 そのほかに、災害関連死を防ぐためには、在宅避難者も含めまして、保険医療チームであるDHEAT、医療チームのDMAT、そして精神医療チームのDPATなどとも連携をして取組を進めることが重要でございます。今後、こうした取組が進むよう要望しておきます。
 次に、東部低地帯の排水対策について質問します。
 先日の我が党の質問で、東部低地帯の河川堤防の耐震補強策について確認をさせていただきました。私も東部低地帯の住民として、取組の着実な推進をお願いしたいと思っております。
 こうした東部低地帯については、耐震対策と併せまして、浸水時の排水対策も大変重要です。
 ゼロメートル地帯が広がる東部低地帯は、一度浸水しますと、自然に川や海に排水することがないため、下水道で排水するか、地中に浸透するのを待つしかないことになります。
 残念ながら、東部低地帯は、水はけがよくない地盤でございますが、下水道整備をしっかりと進めることに加えまして、少しでも流域対策を強化して、雨水流出を抑制することが必要です。
 こうした地域で水はけの状況を調査し、グリーンインフラの可能性について、基礎自治体とも連携をして取組を進める必要があります。
 私の地元葛飾区において、グリーンインフラ導入を産官学の連携でまさに来年度、初めて進めようと検討をしております。
 そこで、この東部低地帯においてもグリーンインフラ導入を推進すべきと考えますけれども、都の見解を求めます。

○谷崎東京都技監 葛飾区を含む東部低地帯は、地下水位が高く、雨水がしみにくい特性がございます。
 こうした地域のグリーンインフラにつきまして、学識経験者を含む検討委員会の中で議論を進め、雨水を貯留浸透させる砕石などを地中に広く設置することが効果的であるとの見解を得ました。
 これを踏まえまして、都は、令和八年度から葛飾区と連携いたしまして、区内の大学の敷地等を活用した面的なグリーンインフラの導入に向け、調整をしておるところでございます。
 さらに、こうした結果をケーススタディーとしてまとめ、東部低地帯の自治体などに幅広く展開し、地域特性に対応できるグリーンインフラ導入を推進してまいります。

○北口委員 産官学のこうした取組で知見がしっかりと積み重なって、取組が進むことを期待しております。
 次に、東部低地帯にとっても大事なインフラであります、下水管について確認をします。
 昨年、埼玉県八潮市で道路陥没事故が発生し、一年が経過をしました。現場では今も復旧工事が続いております。
 今年の二月に埼玉県の委員会が公表した、八潮市で発生した道路陥没事故に関する原因究明委員会報告書によりますと、今回の道路陥没事故は、硫化水素によって腐食した下水道管に起因するものであるとされております。
 また、この報告書では、事前に調査は行っていたが、水しぶきにより管路内状況が十分に確認できない箇所があったと報告されており、当該箇所については結果的に異常を発見できずに事故に至りました。
 さらには、このような点検が困難な箇所について、今後、再調査や調査を可能とする対策を検討することなどと指摘をしております。
 国は、全国の自治体に下水道管路の全国特別重点調査の実施を要請し、都においても、現在、調査を実施しているところと聞いておりますが、事故現場のような点検困難箇所でも正しく調査ができるような配慮が必要でございます。
 そこで、都における全国特別重点調査において、管路内の状況を確認するために、どのように配慮を行い、調査しているのか伺います。

○藤橋下水道局長 全国特別重点調査は、管径二メートル以上で平成六年以前に設置された下水道管が対象でございまして、都においては約五百二十七キロメートルを実施しております。
 調査に当たりましては、水位が高く、通常の調査方法では危険が伴う箇所などにおいても状態を把握するため、潜水士やドローン、無人カメラ調査機等を活用するとともに、下水の流れを切り替え、水位低下を図るなど、現地の状況に応じて実施しているところでございます。
 これまでの調査では、一部で腐食による損傷が見られましたが、下水道管本体の構造は安全であることを確認しております。
 損傷箇所につきましては、適切な対策を実施するとともに、残る調査につきましても、安全を確保しつつ、様々な工夫を行いながら実施してまいります。

○北口委員 全国特別重点調査においては、昨年八月に、埼玉県行田市で調査中に作業員が死亡するという痛ましい事故も発生しております。残る箇所についても安全に調査をしていただきたいと思います。
 都内で八潮市のような道路陥没事故が起こらないように、日頃から点検、調査やそれに伴う補修等をしっかりと実施する必要がございます。
 そこで、都は、どのように下水道管の維持管理や老朽化対策に取り組んでいるのか見解を求めます。

○藤橋下水道局長 将来にわたる安定的な流下機能の確保と、下水道に起因する道路陥没防止のためには、きめ細かな維持管理と計画的な再構築が重要でございます。
 下水道局では、日頃の巡視に加え、腐食のおそれの大きい箇所など環境に応じた定期的な調査を行い、状態に応じて補修を実施しております。
 また、アセットマネジメント手法を活用した再構築も進めておりまして、整備年代の古い都心部のエリアでは、道路陥没が約九割減少しております。
 来年度からは、都心部に次いで整備年代の古い区部西部において下水道管の再構築に着手してまいります。
 今後とも、予防保全を重視した取組を一層推進し、都民の安全・安心を確保してまいります。

○北口委員 取組、着実に進めてください。都としても事故の未然防止に最善を尽くすよう、改めてお願いをいたします。
 この八潮市の事故などを受けて、こうした災害現場の状況を迅速に把握する手段として、ドローンの活用が非常に有効であるというふうに考えております。
 昨年の第一回定例会の都議会公明党の代表質問でも、ドローンの活用の重要性について取り上げましたが、その後も様々な機能を備えたドローンが開発をされております。
 そこで、大規模災害などに対応するため、東京消防庁では、現在どのようなドローンを保有し、どのように活用しているのか、見解を伺います。

○市川消防総監 災害時には、ドローンによる多角的な状況確認等が有効であるため、東京消防庁では、災害実態に合わせ様々な機体を的確に使い分け、効率的な消防活動を展開しております。
 来年度は、林野火災などにおきまして継続的な監視活動が可能な有線給電ドローンを増強するほか、下水道管などの狭小空間内で救出経路や障害物等を迅速に把握するため、壁体や天井に接触しても墜落することなく内部の状況確認が可能な狭小空間用ドローンを新たに導入いたします。
 これに加え、中層建物の消火活動を行う消火用ドローンの早期実用化に向け開発を推進してまいります。

○北口委員 次に、デフアスリートの支援について質問します。
 スポーツは、それぞれの差異を超え、特別な瞬間を共有することで一体感を醸成し、人と人とをつないでいく力があります。その力は、障害がある方へも大きな力になるというふうに信じております。
 昨年開催されたデフリンピックでは、世界レベルのアスリートが限界に挑み挑戦をする姿が、東京のみならず、この日本中に感動をもたらしました。
 大会期間中、多くの都民が、競技への応援やボランティアへの参加などを通してデフアスリートを身近に感じて、さらには障害そのものを理解するきっかけとなりました。
 こうした取組を今後も継続するためにも、引き続きアスリートへの支援が必要でございます。
 そこでまず、選手の支援に関わるこれまでの取組と成果、そしてまた、来年度の取組について伺います。

○渡邉スポーツ推進本部長 都は、東京二〇二五デフリンピックに向けまして、これまで出場実績がなかった四競技を対象に、即戦力となる選手を発掘するトライアウトを実施し、大会に挑戦できる環境を整備いたしました。
 その結果、初めて全ての競技で日本選手の出場を果たしました。
 また、東京ゆかりのデフアスリートの活動を支援いたしまして、十八個のメダルを獲得できました。
 今後も、選手を発掘するための競技体験会を実施するとともに、競技用具の購入費や遠征費等への支援を行うなど、東京ゆかりの選手が国際大会等で活躍できるよう取り組んでまいります。

○北口委員 アスリートの活躍を通じて都民に希望が届けられるよう、今後も取り組んでいただきたいと思います。
 さて、選手の活躍に向けては、選手本人だけではなく、選手の発掘、育成、強化を担う競技団体への支援も重要でございます。
 競技団体はアスリートの活動を支えるだけでなく、都民への各競技の広報も担う大事な存在でございます。
 デフリンピックでは、競技の魅力発信に向けた普及啓発も行い、多くの観客が会場に足を運ぶことにもつながりました。
 今後デフスポーツをはじめとしたパラスポーツの競技団体への支援について、来年度の取組を伺います。

○渡邉スポーツ推進本部長 都はこれまで、東京二〇二五デフリンピックの開催を見据え、国内を統括する中央競技団体が都内で行う強化合宿や選手との交流会等に対し、支援を実施してまいりました。
 その結果、デフリンピックに出場が期待される選手の育成、強化はもとより、都民のデフスポーツへの関心の高まりにもつながりました。
 こうした成果を大会のレガシーとして、来年度もデフスポーツの中央競技団体への支援を継続いたします。
 加えて、支援対象をその他のパラスポーツ団体の都内の活動にも拡大し、幅広い競技で選手の発掘、育成や普及につなげてまいります。

○北口委員 来年度は、パラスポーツも含めて中央競技団体への都内活動の支援を行うということでございました。
 引き続き、デフスポーツをはじめ、パラスポーツの競技団体への支援を積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 次に、こうした競技レベルの高い方への支援に加えまして、障害者スポーツを始めようとする方を対象にした、裾野拡大に向けた取組も大変重要でございます。
 障害があってもスポーツに親しみ、その中で他者と関わりを築いていくことは、自身の殻を破り一歩踏み出すためにも大変有効であるというふうに考えております。
 都は、昨年、デフリンピックに向けて、地元葛飾区のろう学校でデフハンドボールの選手を招いたトークショーや競技の体験会を開催いたしました。
 こうした身近な取組は、スポーツ実施のハードルを下げる効果的な取組でございます。
 都内のパラスポーツ振興の裾野拡大のために、地域の身近な場である特別支援学校を今後も積極的に活用していくべきと考えますが、来年度の取組を伺います。

○渡邉スポーツ推進本部長 障害者が身近な地域でスポーツに親しめるよう、都は、特別支援学校の体育施設を活用いたしまして、施設の貸出しと体験教室を実施しており、来年度は実施校数を三十三校から三十五校に拡大いたします。
 このうち二校におきまして、購入や運搬の負担が大きい競技用車椅子を試行的に配置し、貸し出すことで、パラスポーツに取り組みやすい環境を整備してまいります。
 また、デフリンピック一周年の機を捉え、デフ卓球のプログラムを実施するなど体験教室を約百二十回開催し、パラスポーツを楽しめる場を提供してまいります。

○北口委員 願わくば、障害があってもスポーツに親しんで、そしてその中で健常者とも交流をし、障害の有無に関係なく、共にスポーツを楽しむ同志として垣根を越えていける、そんな光景が都内のあちこちで見られますように、これからもパラスポーツ振興に引き続き精力的に取り組んでいただくことを要望いたします。
 次に、デフリンピックを契機に進んだ障害者への情報保障について聞きます。
 この障害者への情報保障を一層進め、障害者があらゆる場面でコミュニケーションを円滑に図れるよう、まち中での情報保障を進めるべきというふうに考えますが、都の見解を伺います。

○高崎福祉局長 都は来年度、障害者の情報コミュニケーションについて都民の理解を促進するため、点字やコミュニケーションボードなど、様々な意思疎通の手段などを紹介するデジタルブックを活用しまして、SNSで発信いたします。
 また、学校などでの啓発講座や普及啓発のイベントなどに取り組む区市町村への支援を開始いたします。
 さらに、障害者IT地域支援センターに事業者向けの相談窓口を新たに設置しまして、職場で活用できる情報保障機器を紹介いたします。
 こうした取組によりまして、社会の様々な場面で障害者の意思疎通などが円滑に行われるよう、情報保障を推進してまいります。

○北口委員 後に振り返ったときに、二〇二一年のパラリンピック、そして二〇二五年のデフリンピックをきっかけに、東京が変わった、住みやすくなった、安心して外出できる、そう障害がある方に思っていただける東京にしていきたいというふうに思います。
 これからも関係各局の取組を要望しまして、次の質問に移りたいと思います。
 次に、都庁内のデータ活用について質問します。
 都庁内には、各局に様々な文献や調査アンケート資料、都民の個人情報から企業情報まで多種多様な様々なデータが存在をいたします。
 各局では、デジタルデータで管理するものもあれば、紙のようなアナログで管理しているものもあるはずでございます。
 こうした膨大なデータは、各局が共通で利用できるような形式でデータを整備し、整備したデータの鮮度を保ち、そしてまた、例えばAIなどを活用して容易に検索できる、こういったことをすることで、データを適切な管理、運用していくような仕組みを構築すべきだと考えます。
 こうした仕組みがあれば、都庁内での意思決定や政策形成にも生かされるとともに、都民サービスの向上につながっていくものと考えますが、都の見解を伺います。

○高野デジタルサービス局長 都は、今年度末を目途にデータマネジメントの方針を取りまとめ、庁内統一的な考え方の下、各局が保有するデータの有効活用を進めてまいります。
 まずは、都民向け支援情報などサービス提供の基本となるデータを標準的な形式にそろえるなど、局を超えて利用できるデータベースを順次整備してまいります。
 また、最新データに基づくサービスを提供できますよう、こどもDXでAIを用いたデータ更新の実証を行っており、その結果等も踏まえ、効率的なデータの管理方法を確立してまいります。
 こうした取組を通じまして、データを庁内で最大限に活用するとともに、都民サービスのさらなる質の向上につなげてまいります。

○北口委員 こうしたデジタル化の進展の一方で、サプライチェーンを通じたサイバー攻撃などのリスクも顕在化しております。デジタル化と両輪でセキュリティ対策、これも重要でございます。
 都は昨年十二月に、サイバーセキュリティセンターを立ち上げました。
 そこで、このサイバーセキュリティセンターの活動状況と来年度の取組について伺います。

○高野デジタルサービス局長 昨年十二月に立ち上げたサイバーセキュリティセンターでは、GovTech東京と連携し、全庁共通基盤を対象としたサイバー攻撃のモニタリングや、庁内システムの脆弱性を常時監視し、各局に対し必要な技術的支援を行っております。
 来年度からは、その対象範囲を拡大するとともに、AIを活用し、例えば、センターに集約した膨大な通信ログ等を国内外の最新の攻撃手法と照らし合わせ分析し、攻撃の予兆を迅速に捉え、専門技術者が対処することで被害を未然に防止してまいります。
 センターが司令塔となり、全庁横断的なセキュリティ対策を一元的に推進し、都民の安心・安全を確保してまいります。

○北口委員 よろしくお願いいたします。
 次に、地域公共交通について質問をいたします。
 私の地元葛飾区でも地域住民が運行主体となり、ボランティアを活用した無償運行による、小型で低速の電気自動車であるグリーンスローモビリティー、これが高齢者をはじめとする地域の足を支えております。今年度から本格運用が開始したところでございます。
 私も令和六年の一般質問において、こうした取組も地域公共交通の一つとして捉え、支援の在り方を検討すべきと求めてまいりました。
 そこで、本年一月に公表された東京における地域公共交通の基本の改定に向けた中間まとめに、地域住民が主体となった取組が示されているのか、また、こうした取組を積極的に支援すべきと考えますが、令和八年度以降、具体的にどのように支援を行うのか伺います。

○谷崎東京都技監 グリーンスローモビリティー、いわゆるグリスロは、高低差や狭隘道路等に有効なことから、都は実証運行等に取り組む四区市を支援してまいりました。
 本年一月に公表いたしました基本方針改定に向けた中間まとめでは、区市町村によるコミュニティバス等の再編や、地域住民が主体となったグリスロ等の導入促進などの取組を示しております。
 これを踏まえまして、来年度から、再編の取組への運行経費の支援を二年から五年に延長するとともに、地域が運営するグリスロ等の車両購入費を八百九十万円を限度に支援いたします。
 引き続き、都民の身近な移動手段である地域公共交通の充実に取り組んでまいります。

○北口委員 基本方針にしっかり示していただいたということでございます。
 一方で、地元を含めて、グリスロ実証に取り組む複数の自治体からは、運行に当たり、保険代や電気代、車両リース代などの運行経費も支援の対象にしてほしいという声を聞いております。こうした経常経費の支援についても今後拡充されることを望みます。
 次に、都営住宅の創出用地の活用について伺います。
 近年、都営住宅において住民の高齢化が進んで、様々な面で生活の支援が必要なケースが増えております。私も地元に行きますと、近くにスーパーをつくってほしいといわれます。
 都は、都営住宅の建て替えに伴って生み出された用地に、スーパーやドラッグストアなど、生活利便施設をつくるということをやっております。八王子や北区で取り組んでいるものと承知をしております。葛飾区の高砂団地においても、そうした計画があると聞いております。
 今後、地元区と連携してどのように取り組んでいくのか伺います。

○山崎住宅政策本部長 高砂団地では、平成二十年度より建て替え工事を実施するとともに、創出用地の活用について葛飾区と協議してまいりました。
 これを踏まえ、区は、令和二年度に高砂駅周辺地区まちづくりガイドプランを公表し、創出用地の一部について、地域の活性化に資する生活利便施設を誘導する方針を示しました。
 都は、区のガイドプランに沿った民活事業の検討を進めてきておりまして、来年度は整備する施設の具体的な要件等について調査を実施するなど、事業実施方針の策定に向けて取り組んでまいります。

○小山委員長 北口つよし委員の発言は終わりました。(拍手)