予算特別委員会速記録第四号〔速報版〕

○小山委員長 国崎たかし委員の発言を許します。

○国崎委員 国民民主党東京都議団の国崎たかしです。
 私たち国民民主党東京都議団は、都政において何より重要なのは、都民の暮らしの現実に向き合い、その声を政策に結びつけ、その政策を着実に実現していくことであると考えています。都政の議論において、その根底に置かなければならないことは、日々、東京で働き、子育てをし、学び、地域を支え、懸命に生活を営む都民一人一人の目線であります。
 今、東京都民の生活を取り巻く環境は大きく変化をしています。物価高騰、エネルギー価格の上昇、社会保障負担の増加、人手不足の深刻化など、都民の暮らしにも、地域経済にも様々な影響が及んでいます。こうした中で求められるのは、単なるばらまきではなく、本当に必要とされているところに必要な支援を届ける政策であり、また、将来にわたって持続可能な財政運営を確保しながら、東京の成長力を高め、その成果を都民に還元していく都政の姿であります。
 私たち国民民主党東京都議団は、都民の皆様からお預かりした大切な税金を、都民生活の向上につながる形で最大限に生かすべきであると考えています。そのためには、徹底した事業の見直しや無駄の排除を進めると同時に、都として自ら稼ぐ力を高め、新たな財源を生み出していく視点も必要です。限られた財源を漫然と配分するのではなく、政策効果を厳しく検証し、本当に必要な施策へ重点的に振り向けていくことこそが都民の信頼に応える道であると考えています。
 また、私たちは、東京の持つ活力や成長の力をさらに伸ばし、その果実を広く都民に行き渡らせることが重要であると考えています。現役世代が安心して存分に仕事や子育てに従事することができ、また、高齢者や障害のある方々が必要な支援を受けながら、安心して暮らせる社会を実現すること、そして、地域の活力を守り、東京の都市としての魅力と国際競争力を高めていくことこそ都政の責任であります。
 本日はそうした立場から、財政の在り方について、宿泊税について、障害者福祉施策について、交通施策について、都民の目線に立って質問をしてまいります。
 まず初めに、財政の在り方についてであります。
 都の令和八年度一般会計予算規模は、前年度に比べて五・四%増の九兆六千五百三十億円となり、うち都税収入は、前年度に比べて六・六%増の七兆三千八百五十六億円となりました。税収は堅調に推移し、都の財政規模は過去最大となる一方で、その構造は決して盤石とはいえません。特に法人二税に依存した税収構造は、景気の影響を大きく受ける不安定なものであり、また、社会保障関係経費の増加などに加えて、物価高が進む中で、おのおの施策に要する経費も年々増加傾向にあります。
 こうした状況の中で、我が会派は、一般質問で、将来世代に過度な負担を残すことなく、持続可能な財政運営をどのような考えの下で確保していくのかという質問に対し、都からは、景気変動の影響を受けやすい歳入構造の下で、安定的かつ継続的に施策を展開するために、基金や都債を発行していくこと、令和八年度予算では、基金を積極的に活用する一方で、一定の残高を確保すること、都債は将来世代の負担を考慮し、計画的に活用し、残高を減少させること、いかなる財政状況においても、将来にわたり施策を積極的に展開していくため、持続可能な財政運営に取り組んでいく旨が示されました。
 基金の積極的活用に関しては、令和八年度の予定額はおよそ八千三百八十一億円とされています。かなり大きい額ですが、どのように活用されているのか。また、予算書案の概要には、将来の財政需要の動向などをしっかり見極めながら、引き続き、中長期的視点に立ち、戦略的な基金の活用を図っていくとありますが、今後の基金の活用についてお伺いをさせていただきます。

○山下財務局長 景気変動の影響を受けやすい歳入構造にある都におきましては、年度間の財源調整機能を持つ基金が財政運営上、重要な役割を果たしております。
 基金の活用に当たりましては、将来の財政需要等を勘案しつつ、毎年度の予算編成におきまして判断することとしております。令和八年度予算におきましても、こうした観点を踏まえ、東京強靱化推進基金など、一定の残高を確保しつつ、事業の財源として積極的に活用しております。
 今後とも、将来に向けた財政対応力にも配慮しながら、基金を戦略的に活用することで中長期にわたり持続可能な財政運営を行ってまいります。

○国崎委員 ご答弁ありがとうございました。
 活用に関しては、基金の目的に応じた将来の財政需要等を勘案しながら判断されていること、令和八年度予算では都市の強靱化推進基金などに事業の財源として充当されていること、また、今後の基金の活用に関しては、将来に配慮しながら基金を戦略的に活用することで、中長期にわたり持続的な財政運営を行う点、確認をすることができました。
 将来起こるかもしれないリスクに備える必要もあり、しかし、安全・安心な東京都を維持するためにも、必要な施策には積極的に基金を活用しなければならないことは我が会派も理解をしています。
 そのために、国民民主党東京都議団はこれまで、無駄を省くこと、そして都が自ら稼いで新たな財源をつくるよう要望してきました。無駄を省くことについては、都は、予算要求段階からのマイナスシーリングで約百二十億円の削減、事業評価の見直し強化による約千三百五十億円の財源を確保するなど、評価に値するものであると考えています。
 我が会派の一般質問で、事業評価について質問したところ、都からは類似事業の整理、統合や、事業の見直しの一層強化により、この十年間で約一兆円もの財源確保を実現したとの答弁がありました。
 具体的には、事業に対する新たなKPI設定の義務づけ、外部有識者の意見を活用する客観性の高い評価の採用、新公会計手法のさらなる活用や施策の見直しの強化などが採用されています。
 そこで、事業評価について、令和八年度はデジタル、広報、出捐金の三つのテーマを取り上げた理由と、三十九件の外部有識者の意見を活用とありますけれども、具体的にどのような意見を活用したのか伺います。

○山下財務局長 令和八年度予算編成における事業評価では、その客観性や信頼性を確保するため、都民の関心や都の行政課題等を踏まえ、三つの重点テーマを設定した上で、外部有識者の知見を積極的に活用いたしました。
 具体的な事例を申し上げますと、特殊詐欺対策に関する評価におきまして、当事者意識の低い若年層等に対する啓発は、日常生活の中でのアプローチが望ましいとの有識者意見も踏まえまして、新たにSNS広告等を実施するなど、ターゲットに合わせた最適な広報に取り組むことで事業の実効性の向上につなげております。
 今後とも、事業評価の取組を深化させ、事業の見直しを一層推進してまいります。

○国崎委員 ご答弁ありがとうございました。
 三つのテーマを挙げた理由として、都民の関心や都の行政課題を踏まえて設定した点、外部有識者の具体的な意見について確認をすることができました。
 事業評価について、先ほども述べたとおり我が会派は高く評価しております。この取組を単年度で終わらせず、不断の見直しの仕組みとして定着をさせ、予算の再配分につなげることが重要であると考えています。
 我が会派は、一般質問で事業評価を持続的な財政改革の仕組みとしてどう根づかせていくのかについて伺い、都からは、予算編成の一環として事業評価を実施しており、事後検証を徹底するなど、継続的な取組を行っている、令和八年度予算編成では、前年度から実施している都民や利用者目線に立った類似事業の整理、統合などにより、事業の見直しを一層強化、今後とも事業の効率性、実体性のさらなる向上に向け事業評価を一層深化させていく旨の答弁をいただきました。
 都民や利用者目線に立って事業の見直しを行っている点は評価に値するものだと考えております。これからも、都民や利用者の方々の目線に立ち、事業評価を充実させながら継続していただくこと、そして、さらなる財源確保に努めていただくことを強く要望をいたします。
 次に、都が自ら稼ぐことについてです。
 金利のある時代において、政策金利の引上げも進む中、公金については安全性を確保しつつも、より積極的な運用を行うことで新たな財源を生み出していく視点が重要ではないでしょうか。
 都として、新たな財源確保に向け公金運用を強化すべきであると考えますが、見解を伺います。また、それに当たり、公金運用に関して外部有識者からはどのような指摘がなされているのか、お尋ねをいたします。

○梅村会計管理局長 外部有識者からは、今年度、債券割合を増やしたことなどが運用収入の増加に結びついており、次年度に向けて現在の計画をさらに発展させるべきとの意見がございました。
 また、運用効率の向上には複数の基金の一体的な運用が望ましいとの意見や、中期債の構成比を高めることで、全体としてリスク管理と効率性の両立が図られるなどの知見を得ております。
 こうした意見を踏まえまして、来年度は特定目的基金に一括運用を導入するとともに、基金全体で短期から長期の複合ラダー型ポートフォリオを構築し、流動性を確保しつつ、より効率性の高い運用を行います。
 これらの取組を来年度の公金管理計画に反映させ、運用収入の拡大に取り組んでまいります。

○国崎委員 ご答弁ありがとうございます。
 外部有識者からの有益な意見や知見を生かして、それらを基に公金管理計画に反映させる点は評価できます。
 現在の経済環境を踏まえれば、一定の範囲で効率性を追求し、さらなる運用益を確保していくことは十分に可能であると考えています。そして、こうして生み出された利潤をどのように利用するかが重要であります。
 我々国民民主党は、現役世代の手取りを増やし、豊かになった若者の力で超高齢化社会をしっかり支えていく社会づくりを提言してきました。
 その目標の下、国民民主党東京都議団は、東京の将来を支える現役世代への投資を軸に、東京の稼ぐ力を高め、その成果を可処分所得向上という形で都民に還元していく、成長と還元の仕組みづくりが必要だと考えており、この点についても、これからも都に強く要望していきたいと考えております。
 次に、国による地方税制度の見直しについてお尋ねをさせていただきます。
 平成二十年度以降の累次にわたる地方法人税課税の見直しにより、令和八年度は一・六兆円、累計で約十二・六兆円もの都税収入が国により奪われています。
 国による地方税制度の見直しは今に始まったことではなく、都が不利益を被っている規模は年々大幅に増えており、ここに来てまた多くの財源が国に奪われようとしているわけであります。
 令和八年度与党税制改正大綱では、近年、地方税収が増加する中で、令和六年度、七年度の東京都の財源超過額が二年連続で過去最高となるなど、都市、地方の財政力格差が拡大している、こうした状況を背景に、行政サービスの地域間格差も拡大しているなどとして、特に偏在度の高い地方法人課税における税源の偏在を是正する追加的措置として、新たに法人事業税資本割を特別法人事業税、譲与税の対象にすること、法人事業税所得割、収入割に係る特別法人事業税、譲与税の割合を高めることについて、令和九年度税制改正において結論を得ると明記されております。
 加えて、東京都が課税する特別区の土地に係る固定資産税について、著しく税収が偏在している状況を鑑み、必要な措置を検討し、令和九年度以降の税制改正にて結論を得るとの方針を示されています。
 東京都は、地方交付税交付金を受けていない財政自主団体です。都民や企業の努力によって築かれた財源を国が再配分の名の下に奪うことは、地方自治の精神を損なうものです。
 地方法人課税は、都内で事業を行い、雇用を支えてきた企業の成果であり、固定資産税も都市インフラ整備の上に成り立つものです。これを国が取り上げれば、福祉、教育、インフラなど、都民生活を支える施策の継続に重大な影響を与えかねません。
 こうした状況を踏まえて、改めて今般の国による地方税制度の見直しに対する知事の見解を伺います。

○小池知事 東京を狙い打ちにし、都の税収を一方的に収奪するための地方税制の見直しは地方自治の否定であり、都は断固として反対をいたします。
 まず、法人事業税ですが、国が令和元年度の不合理な見直し時に、都に税収が集中しているとした当時の根拠はそもそも現在当てはまらず、さらなる見直しを行う必然性はありません。
 加えまして、固定資産税を他の自治体に分配することは、応益性の原則をゆがめて地方税制の根幹を否定するものにほかなりません。
 さらなる不合理な見直しを進める動きに対しましては、ファクトを示し、強く反論することに加え、様々な機会を捉え国にしっかりと働きかけてまいります。

○国崎委員 ご答弁ありがとうございました。
 知事から、地方税制の見直しは断固反対という強い意思を示していただきました。また、法人事業税のさらなる見直しを行う必要がないこと、固定資産税をほかの自治体に分配することは、応益性の原則をゆがめ、税制の根本を否定する行為であること等、知事の反対姿勢を確認することができました。
 この点につきましては、我が会派も都と同じ気持ちであります。私たちは、地方の活性化を否定するものではありません。しかし、それは、東京を犠牲にして実現されるべきものではなく、国が責任を持って全国の成長戦略を支えるべきであります。
 東京の税は東京のために使う、この原則こそが地方自治の根幹であり、国民民主党東京都議団は、国政政党として国会の仲間と連携し、これからも政府の偏在是正措置に断固反対していきます。都におかれましても、国にぜひ働きかけていくよう強く求めます。
 次に、宿泊税についてお伺いをさせていただきます。
 東京都が観光施策の財源確保に向けて創設した宿泊税は、開始から二十年以上が経過する中、インバウンドをはじめとする旅行客の増加、民泊などの登場、高額な宿泊の増加による宿泊料金の変化など、都内観光を取り巻く環境の変化に伴い、観光施策に対する行政需要も大幅に拡大をしています。
 これまで東京都の宿泊税の税率は、国際的にも他都市と比べて低く設定されていました。そこで、国民民主党東京都議団は、その税率を国際水準まで適正化させるようこれまで求めてきました。
 今般、都は、定率制の導入とともに、税の負担率を他都市の状況等も踏まえ三%に見直すこと、課税免除額を一万三千円未満に引き上げること、民泊や簡易宿所での宿泊を課税対象に追加することなどを盛り込んだ宿泊税の改正条例案を今定例会に提出されました。我が会派の要望を踏まえた案であり、評価するものであります。
 本改正案では、使途の範囲を観光施策に関する計画に基づく施策として明確化する旨が記されています。国民民主党東京都議団は、宿泊税を東京の大切な観光資源の一つである地域の活力再生にも活用すべきだと繰り返し提案をしてまいりました。
 地域の商店街を含め、人々の暮らし、文化、コミュニティこそが東京の魅力的な観光資源であり、日常のにぎわいこそが東京の最大の魅力の一つであると考えております。
 来年度事業にも地域の観光協会によるイベントなどを通じて観光振興を図る取組などが盛り込まれており、地域に多くの観光客が訪れることで、まちのにぎわいにつながっていくことが期待されています。
 そこで、地域の活性化を通じて観光振興を図る取組を前に進めるためにも、その財源として宿泊税を積極的に活用すべきと考えますが、都の見解をお尋ねいたします。

○武田主税局長 宿泊税については、税収の全額を観光施策の財源に充当してございまして、令和八年度予算ではその内容をホームページで公表しております。
 具体的には、区市町村や観光協会等が実施する観光まちづくりを推進するための取組への支援など、地域観光の魅力向上に資する事業にも充当しております。
 宿泊税を取り巻く環境変化を踏まえた見直しを図ることで、引き続き持続可能な観光振興を財政面から支えてまいります。

○国崎委員 ご答弁ありがとうございました。
 地域の観光の魅力向上に資する事業にも充当する点、確認をさせていただきました。
 アフターコロナの今、地域の絆が再構築されつつある一方で、かつてのにぎわいはまだ完全には戻っていません。地域が再び元気を取り戻すことこそ観光都市東京の魅力を高める最大の原動力であり、その成果は観光振興へと確実につながります。
 したがって、私たちは、今回の宿泊税の改正条例案を評価しつつ、条例の趣旨を尊重した上で、地域の観光の魅力向上に資する事業を前に進め、地域の活力再生への活用を強く要望し、また、施策が前進するようご尽力いただけるよう心からお願いを申し上げます。
 また、今回都から示された宿泊税の充当先に、ごみ対策に関する施策が挙げられている点については評価をさせていただいております。
 近年、インバウンドの急速な回復に伴い、観光地や繁華街などでは、いわゆるオーバーツーリズムが課題となりつつあります。観光客の増加は東京の活力につながる一方で、地域住民の生活環境への影響や、地域社会との摩擦が生じる可能性もあることから、観光振興と地域生活の調和を図る視点がこれまで以上に重要になっていると考えております。
 例えば、観光客が集中する地域では、ごみのポイ捨てや路上の混雑など環境面での課題が指摘されており、町会や商店会などが自ら課題解決に向け、日々地域の環境維持に取り組んでいるのが現状であります。
 こうした地域の主体的な取組を支援する観点から、観光と生活調和に向けた施策に宿泊税を活用していくことは、地域の環境改善や活力の向上につながるものと考えております。
 今後も、観光都市としての魅力を高めるとともに、地域住民の生活の環境との調和を図りながら、魅力ある観光都市東京の実現に向けて施策を着実に進めていただくことを要望いたします。
 次に、障害者福祉施策のテーマから、放課後等デイサービスについて質問をいたします。
 障害のある子供たちへの支援は、家庭の所得にかかわらず必要に応じて提供されるべきものであります。
 放課後等デイサービスは、子供たちの発達や社会性の向上を支えるとともに、保護者の就労や日常生活を支える重要な役割を担っております。しかしながら、現行制度では所得に応じた利用者負担が設けられており、一定の所得水準における世帯においては負担が大きくなる仕組みとなっております。
 その結果、現場からは、本来必要な回数の利用を控えている、経済的な理由から利用を調整しているといった声が上がっており、必要な支援が十分に行き届いていない実態があるのではないかと懸念をしております。こうした状況は子供たちの発達や成長の機会に影響を与える可能性があり、看過できない課題であります。
 利用者負担の在り方について、都としてどのような課題認識を持ち、国に対してどのような内容を提案、要望しているのか、具体的にお伺いをさせていただきます。

○高崎福祉局長 放課後等デイサービスの利用に当たりましては、保護者がサービス提供に要した費用の一割を原則として負担することとなっておりまして、国は保護者の収入に応じて負担上限月額を設定しております。
 都は国に対し、放課後等デイサービスの利用実態と利用者負担について適切に把握、分析し、障害の特性に合わせた適切な支援を受けられるよう、利用者負担の在り方を検討することを提案要求しております。

○国崎委員 ご答弁ありがとうございました。ただいまご答弁にありましたとおり、まさに利用者負担の在り方を検討する必要があると考えています。
 我が会派は、都に対して実態把握のため、より詳細な調査を行うよう要望したところ、令和六年度の実態調査についてお示しをいただき、今後は区市町村へのヒアリングを通じて利用者負担の実態をさらに把握していくとの答弁をいただいております。
 こうした調査は重要である一方、現場では既に課題が顕在化しているという認識も必要ではないでしょうか。調査結果を待つだけではなく、現時点で把握されている課題を踏まえ、都として先行的に対応を検討していくべきとも考えています。
 国の施策である点で制度上の制約があるとしても、それを理由に現状維持するのではなくて、都として講じるべき対応を最大限講じるべきであると考えています。
 特に、現役世代の子育て負担が増す中で、障害のある子供を育てる家庭への支援はより重点的に行うべきではないでしょうか。例えば、都独自の負担軽減策の創設や所得区分の見直し、利用上限の弾力的運用など、実質的な支援拡充に向けた方策は考え得るところであります。
 福祉施策は、必要な支援を必要なときにためらうことなく利用できる環境を整えることこそが重要であると考えています。その上、本件は単なる福祉施策にとどまるものではなく、将来の社会を支える人材への投資でもあります。子供たちの成長を社会全体で支えていく観点から、より踏み込んだ対応を今後強く求めていきます。
 次に、交通施策のテーマから、ホームドア設置促進についてお伺いをさせていただきます。
 鉄道駅におけるホームからの転落事故は後を絶たず、視覚障害のある方をはじめ、多くの利用者にとって安全確保は喫緊の課題です。特に、ラッシュ時や混雑駅においては、僅かな接触が重大な事故につながる危険性もあり、日常的にリスクが存在している状況であります。私の地元の杉並区でも、過去に目の不自由な方やお酒を召された方が誤ってホームに転落して命を落とす悲惨な事故がありました。
 こうした中、ホームドアは転落事故を防ぐ極めて有効な対策であり、都民の命を守る上で不可欠なインフラです。ホームドアを設置していれば助かる命がある。その意味でも、ホームドアの整備は、よりスピード感を持って真っ先に取り組まなければならない課題の一つであり、都はこれを支援する立場にあると承知をしております。
 都は、都内におけるホームドアの整備に関して、さらなる整備の加速を図るため、官民で一体となってコストの縮減や工期短縮等につながる工夫を持ち寄り、方策を検討することを目的に、令和六年度からは、国や鉄道事業者が参画するホームドアの整備加速に関する協議会を設置いたしました。
 その後、令和七年度からは、事業者に直接補助を行う新たな補助制度の創設等を通じ、さらなるホームドア整備の加速を図っている点は評価できる点であります。
 そこでまず、都内のJR及び私鉄各線におけるホームドアの設置状況と今後の整備予定についてお伺いをさせていただきます。

○谷崎東京都技監 事業者は、都が今年度から開始いたしました事業者に直接補助する制度の活用などによりホームドア整備の加速に取り組んでおりまして、JR及び私鉄駅におけるホームドア整備率は今年度末で約四三%となります。
 引き続き、昨年六月末に公表いたしました整備加速に取り組む事業者の整備計画に基づきまして、整備を促進してまいります。

○国崎委員 ご答弁ありがとうございます。現在の状況等を確認することができました。
 次に、これからも整備計画を着実に進めることが重要であり、目標達成に向け今後も鉄道事業者に働きかけを続けていくべきだと考えますけれども、都の取組についてお伺いをさせていただきます。

○谷崎東京都技監 都は、令和七年二月の協議会におきまして、JR及び私鉄駅のホームドアについて、従前の目標を二年前倒しし、令和十年度末までに約六割のホームに設置する目標を事業者と共に宣言いたしました。
 今後は、協議会を通じまして、各事業者の進捗状況の確認などを進め、目標の達成に向け整備を促進してまいります。

○国崎委員 ご答弁ありがとうございました。都の支援は本当に重要であると私も考えております。現在の取組については評価をするものでありますけれども、引き続き支援の充実や制度の工夫により、整備のスピードをさらに高めていくことが求められます。
 ホームドアの整備は、都民の命と安全を守る基礎であります。まずは、現行目標の着実な達成と、そして、その先のさらなる加速に向けた取組を強く要望させていただきます。
 本日、質問を通じてるる申し上げてまいりましたけれども、都政において最も重要なことは、何よりもまず税を負担している都民の目線に立つことであると考えています。
 東京都の行政は、いうまでもなく都民の皆様が日々の生活の中で納めている大切な税によって支えられています。その税は決して抽象的な数字ではなく、都民一人一人が日々働き、生活を営む中で生み出された貴重な財源であります。だからこそ、私たちはその重みを常に自覚し、都民からお預かりしている税金がどのように使われているのか、その使途が都民の暮らしにしっかり還元されているのかという視点を持ちながら都政を進めていかなければならないと考えています。
 現在、都民の生活を取り巻く環境は大きく変化をしています。物価の高騰、エネルギー価格の上昇、国際情勢の不安定化など、社会経済情勢は大きく変動しており、その影響は都民生活の様々な場面に及んでいます。食料品や日用品の価格の上昇、光熱費の負担増、住宅費の高騰など、日常生活に密接に関わる分野での負担が増えており、多くの都民が生活の厳しさを実感しております。
 子育て世代にとっては、教育や生活費の増加が家計に重くのしかかっています。保育や教育、子供の成長に必要な様々な費用が増える中で、将来への不安を感じている家庭も少なくありません。
 また、高齢者にとっては、年金生活の中での物価上昇は大きな負担となっており、医療費や生活費の増加に不安を抱えている方も多くいらっしゃいます。
 働く世代においても、住宅費や生活費の負担の増加に加え、将来の生活設計に対する不安が広がっています。
 さらに、地域経済を支える中小企業者や個人事業主にとっても、物価高騰や人件費の上昇、エネルギーコストの増加などは大きな経営課題となっています。地域の商店街や事業者は地域社会を支える重要な存在であり、その経営環境が厳しくなることは地域全体の活力にも影響を及ぼします。
 こうした状況の中で、行政が果たすべき役割はますます重要になっています。都においては、こうした都民生活の実態を丁寧に把握し、現場の声にしっかり耳を傾けることが必要だと考えております。
 都民一人一人が日々の暮らしの中で何に困り、どのような不安を感じ、どのような支援を求めているか、その実態を正確に捉え、その声を政策に反映していくことが私たちの責任であると考えております。
 また、税とは単に徴収され、行政の中で配分されるものではありません。都民の皆様が納めた税は、都民生活を支え、社会全体の発展につながる形で使われるべきものであります。
 したがって、その使い道については常に検証を行い、都民にとって本当に必要な施策となっているのか、都民の生活の向上につながっているのか、公平性や効率性の観点から適切に活用されているのかという視点で見直しを続けていくことが不可欠であります。都民の生活の向上という観点から、どの施策が最も効果的であるかを不断に検証しながら、行政運営を行っていくことが必要であります。
 東京都は、日本最大の自治体であり、その財政規模も極めて大きなものとなっています。大きな財政規模を有する自治体であるからこそ、その財政運営は高い透明性と説明責任が求められます。どのような政策にどれだけの財源が投入され、その結果としてどのような効果が生まれているのか、都民の皆様方が納得する形でプロセスを明示することが必要であります。
 さらに、行政の施策は制度として存在するだけでは十分でありません。重要なのは、それが都民にとって実際に役立つ形で機能しているかであります。制度があっても利用しづらかったり十分に周知されていなかったりすれば、その効果は十分に発揮されません。
 したがって、施策の実効性を高めるためには、制度設計だけではなく、その運用や周知の在り方についても見直し、改善をしていくことが必要であります。
 都政は、都民の生活に最も身近な行政であります。だからこそ、都民の皆様方が都政が自分たちの暮らしを支えていると実感できるような行政運営を実現していくことが重要であります。子育て、教育、福祉、医療、防災、環境、地域振興など、様々な分野において、都民生活の向上につながる施策を着実に進めていくことが求められています。
 我々、国民民主党東京都議団は、都民の皆様が納めた大切な税が確実に都民の生活の向上につながり、その成果を都民一人一人が実感できる都政を実現していくことが重要であると考えております。そのためにも、都民の視点に立った政策の検証、提案を行いながら、東京都と建設的な議論を重ね、より実効性の高い施策の実現に向け取り組んでまいります。
 今後も、都民の声に真摯に耳を傾けながら、都民一人一人の立場に立った政策の推進に取り組んでまいるとも考えております。そして、都民の皆様が安心して暮らし続けることができる東京を実現するため、責任ある立場として政策の実現に向けて取り組むことをお誓い申し上げ、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。(拍手)

○小山委員長 国崎たかし委員の発言は終わりました。