予算特別委員会速記録第三号〔速報版〕

〇小山委員長 おぎの稔委員の発言を許します。
   〔委員長退席、内山副委員長着席〕

〇おぎの委員 都民ファーストの会東京都議団のおぎの稔です。
 令和八年度予算案について質問させていただきます。
 まず、防災について四点質問させていただきます。
 国は、能登半島地震をはじめとする近年の大規模災害を受け、デジタルを活用した災害対応力の抜本強化を推進しています。
 首都東京は、都市機能が集中しており、災害対応における情報の遅れは都民生活に甚大な影響を及ぼします。都としても、早急に広域的な被災者支援の仕組みを整えるべきです。広域自治体として、自治体や関係機関と連携し、多岐にわたる情報を発災直後の安否確認から生活再建に至る復興フェーズまで一貫して管理、共有し、被災者支援に生かしていくことが重要です。避難所の開設状況や物資需要をリアルタイムで把握し支援するためにも、都が司令塔機能を発揮し、区市町村が有効に活用できるような災害情報プラットフォームを確立していくべきです。
 都は昨年度、我が会派の質問に対して仕組みづくりに着手すると答弁がありましたが、今年度の取組状況と今後の予定について伺います。

〇佐藤総務局長 都は、発災直後の支援から復興期の生活再建へ速やかにつなげられるよう、被災者情報を一貫して把握する仕組みづくりに取り組んでおります。
 今年度は、DXを活用した被災者情報の収集や、生活再建支援の手続などについて、現状調査や専門家などからのヒアリングを行いました。
 来年度は、都や区市町村の既存システムとの連携も盛り込んだ基本構想を策定いたします。避難所の入所受付などは先行して運用し、令和十一年度にシステムの全面運用を開始いたします。
 このシステムを活用することによりまして、円滑な被災者支援につなげてまいります。

〇おぎの委員 昨年の九月十一日の水害では、大田区の上池台地区を中心に大きな内水氾濫被害が発生しました。出水期が近づいていることから、早急に整備を進めてほしいとの切実な要望も地域から寄せられております。
 都が進める浸水対策事業をより迅速に実施することが重要です。
 大田区上池台地区の浸水対策のこれまでの整備状況と今後の取組について伺います。

〇藤橋下水道局長 下水道局では、浸水リスクが高い大田区上池台地区を重点地区と位置づけ、施設整備を推進してまいりました。
 当該地区では、既に雨水貯留施設が稼働しておりますが、雨水の排除能力をさらに増強するため、低地部の雨水を既存のポンプ所を通じて速やかに排水するための下水道管の整備を進めております。
 本年度に一部の流域での取水を開始しており、来年度は、取水範囲を拡大するため、さらに下水道管の整備を進めてまいります。
 今後とも、地元区と連携し、地域の方々の協力を得ながら、早期の浸水被害軽減に取り組んでまいります。

〇おぎの委員 私の地元大田区、特に多摩川沿いの矢口地域や六郷地域などは水害のリスクが高い地域です。多摩川が氾濫した場合、水が引かない期間が長い地域もあり、避難生活の長期化や孤立の可能性もあります。
 その中でも、矢口地区は特に水害のリスクが高く、ハザードマップでは浸水する深さが三メートル以上、水が引かない期間が三日以上となっており、高台の確保が急務です。
 本地区は、区民センターや清掃工場、都民住宅などの公共施設が近接しており、これらの建て替え等に合わせて一体で高台まちづくりを進めていくことが有効であり、地元区と都が連携して取り組む必要があると考えますが、来年度の具体的な取組について伺います。

〇谷崎東京都技監 大田区では、大田区高台まちづくり基本方針を策定いたしまして、今年度から、矢口地区において、既存の公共施設の活用や建て替えを契機といたしました高台の確保、創出について検討を開始しております。
 本地区は、国と都が改定いたします災害に強い首都「東京」形成ビジョンにおきまして、高台まちづくりのモデル地区として追加されており、地域特性等を踏まえて、高台化の実践に取り組むこととしております。
 来年度、区は、公共施設の建て替えに向、具体の調査に着手する予定でございまして、都は、技術的な支援を行うとともに、新たな補助制度を通じて、区の高台まちづくりを後押ししてまいります。

〇おぎの委員 今後、本地区における高台の創出が推進されることを期待いたします。
 全国でも東京都と静岡県だけが行政区全域において3Dデジタルマップを作成していると聞いています。都市全体の3Dデジタルマップを構築することで、多様な領域での活用が見込まれます。
 国土交通省のプラトーなどをはじめ、様々な仕組みがございますが、特に防災分野において3Dハザードマップ等を作成し、住民の避難行動を想定したシミュレーションに活用するなど、区市町村の取組としてより効果的な施策の実施が可能になります。
 そのため、3Dデジタルマップを活用した区市町村の取組を後押しする必要があると思いますが、都の見解を伺います。

〇谷崎東京都技監 都市課題を解決し、都民サービスの質の向上などに向け様々な分析やシミュレーションを行うためには、3Dデジタルマップの活用が有効でございます。
 このため都は、都内全域におきまして、高さの情報を付与した建物や道路等の都市基盤などのデータ整備を進めておりまして、令和七年度内に完了する予定でございます。
 引き続き、国の補助金の活用やユースケースの好事例の紹介などを通じまして普及を図るとともに、区市町村が実施する3Dデジタルマップを活用した防災やまちづくりの検討を支援してまいります。

〇おぎの委員 続いて、東京都の経済政策について七問質問いたします。
 まず、中小企業振興策について伺います。
 これまで都は、四十二万社に上る都内の中小企業の振興を目的として、東京都中小企業振興ビジョンを策定し、数値目標を掲げるなどしてきました。中小企業と一口にいっても規模等が大きく異なることから、各種振興策の効果測定は容易ではありませんでした。
 国は、令和六年、産業競争力強化法により中堅企業を定義、昨年、中堅企業成長ビジョンを策定し、今後の中堅企業支援の方向性を明確に示しました。都もこれを踏まえ、今年度から全国に先駆けて中堅企業に特化した支援を始めています。国内の中堅企業の約八千社の半数が都内に立地しており、中堅企業を後押しすることは地域経済への波及効果が大きく、対象数が限定されることから、効果検証も行いやすくなります。
 そこで、中堅企業振興策を確実に東京の産業の発展に結びつけるため、定量的な効果検証を行い、施策効果を高めるべきと考えますが、見解を伺います。

〇田中産業労働局長 都は今年度から、中堅企業を対象に新事業展開や経営の多角化等に向けた事業計画の策定について、専門家による伴走支援を実施しております。
 来年度は、策定した事業計画の実施に要する設備投資や人材育成等に係る費用の一部につきまして、補助率三分の一、最大一億円の支援を行います。
 今後、今年度実施しました都内中堅企業の実態調査も活用し、売上高成長率などの指標を用いて事業の効果検証を行い、施策の改善につなげてまいります。
 これらによりまして、地域経済の牽引役となる中堅企業の成長を促し、東京の産業発展に結びつけてまいります。

〇おぎの委員 東京、日本の成長につながるスタートアップを持続的に生み出す上で、その担い手となる若者の社会課題の解決に向けたチャレンジを応援することが重要です。
 都はこの間、SusHi Tech Tokyoを舞台に、学生が主体となって創意工夫してセッションやアイデアコンテスを企画運営する活動を支援してきたほか、TIBでは、学生が起業家等の支援の下でアイデアをブラッシュアップするプログラムを実施してまいりました。さらに、我が会派の主張を受け、中学、高校の学校現場へ起業家等を派遣するなど、アントレプレナーシップ育成を実施し、新たに中高生が主体的に実施する取組にまで広げたことを評価いたします。
 SusHi Tech TokyoやTIBといったフィールドを最大限活用し、意欲ある中高生の挑戦をさらに引き出し、その活動を強力に後押ししていくべきと考えますが、知事の所見を伺います。

〇小池知事 世の中をよりよくしたいという若者の思いこそが、東京からイノベーションを生み出す源泉となります。TIBやSusHi Techに集う若者たちは互いに刺激をし合い、また自ら道を切り開くべく活動を続けています。
 昨年の夏には、中高生の政策決定参画プロジェクトで、社会課題に挑戦する同世代の仲間を増やしていきたいという提案を受けました。その熱い思いに応えるため、中高生が自ら企画、実践し、同世代に広げていく取組を新たに開始をいたします。
 政策提案しました意欲ある中高生たちは、既にTIBに自主的に集まって活動を開始しています。四月のSusHi Techでは、身近な社会課題を起業家も交えて話し合うグループワークを自分たちで開催すべく準備を進めています。
 こうした取組を積み重ねまして、刺激を受けた中高生が、今度は自分がSusHi Techにチャレンジするといったサイクルを回しまして、次代を担う若者の挑戦を強力に後押しをしてまいります。

〇おぎの委員 子供の頃に様々な機会に触れることによって、子供の未来の選択肢も増えていきます。さらなる施策の展開を要望いたします。
 さきの代表質問で、我が会派は、有望なスタートアップのスケールアップを目指すための大胆な支援について質問し、都からは、数千億円規模のファンド群を形成するとの答弁がありました。
 都は、創業初期からグロース期まで、様々な成長段階に対応したファンドの創設等に取り組んできました。特にグロース期における急成長、いわゆるスケールアップの創出に注力していく必要があり、資金供給体制の強化が求められます。
 また、企業の研究開発を長期的目線で支援する投資市場を整備することがスタートアップエコシステムの全体の活性化につながります。
 都は来年度、グローバル目線での投資とセカンダリー投資を促進する二つの官民連携ファンドを組成するとのことですが、想定するファンド規模や狙い、また、これらのファンドを基に、民間ファンドを含めたファンド群をどのように創出していくのか見解を伺います。

〇吉村スタートアップ戦略推進本部長 来年度組成いたしますファンドの一つは、戦略的成長分野でのグローバル展開に向け、海外市場を見据えた規模の投資を呼び込むものでございます。
 もう一つは、長期にわたる研究開発と社会実装を支えるため、第一次の投資を引き継ぎ事業を加速するセカンダリー投資市場の活性化を図るものでございます。
 同時に二つのファンドを公募することで、様々なプレーヤーを呼び込み、専門調査や外部有識者の審査により、優れた運営事業者を選定いたします。
 総額五百億円規模のこれらのファンドを呼び水に民間の参画を促しまして、数千億規模のファンド群、SusHi Tech Global Funds形成につなげまして、スケールアップ創出への投資の流れを生み出してまいります。

〇おぎの委員 続いて、国は、クールジャパン関連産業の海外展開の規模を二〇三三年までに五十兆円とすることを目指すとしており、インバウンド誘致、食やコンテンツの海外展開などが掲げられています。
 国の調査では、外国人にとって日本の魅力の体験率の一位が日本食、二位がアニメ、漫画であり、これらをインバウンドにつなげるビジョンが示されております。
 令和六年に都が行った外国人旅行者に対する調査でも、東京訪問目的の一位は食を楽しむであることから、外国人の関心が高い食の魅力を国内外に広く発信する取組は今後の観光振興にとって重要です。
 そこで、東京が誇る食の魅力を活用し、インバウンドを誘致する取組を一層戦略的に進めるべきと考えますが、都の見解を伺います。

〇田中産業労働局長 都はこれまで、東京のグルメを堪能できるフェスティバルや、地域の食文化を紹介する体験ツアーなどを通じ、旅行者に食の魅力をPRしてまいりました。
 今年度は、東京の多彩な食の情報を提供するウェブサイトを開設しておりまして、来年度は、東京で楽しめる料理や食に関するイベントの情報を増やすほか、インフルエンサーを通じた発信を強化いたします。
 また、著名なシェフが調理を実演するイベントにつきまして、海外の有力メディアから意見や要望を聞き取り、企画に反映させるなどの工夫を凝らし、より訴求力の高いプログラムを提供いたします。
 これらによりまして、食の魅力を生かした誘客を進めてまいります。

〇おぎの委員 一位の食に次いで、続いて二位のアニメについて伺います。
 急成長するコンテンツ産業の中でも、アニメと漫画は日本の最大の強みです。国内のアニメ制作会社の八割弱が都内に立地しており、まさに、東京の地場産業と呼べます。
 二〇二四年のアニメ産業市場は、過去最高の約三兆八千億円、海外比率は約六割に達し、グローバルに外貨を稼ぐ東京の経済起爆剤として期待されます。国際競争が激化する中、コンテンツ産業を支える人への投資、育成が重要であります。
 都は、今年度からアニメ、漫画で起業し、海外展開を目指すクリエーターを育成するプログラムを開始しましたが、実際に海外市場に進出するには様々な課題があると聞きます。
 地場産業である東京発のアニメや漫画コンテンツを加速度的に世界に羽ばたかせるべく、育成したクリエーターに対する海外展開に向けた支援を強化すべきと考えますが、見解を伺います。

〇田中産業労働局長 都は、海外展開を目指すアニメーター等を育成するため、先端3DCG等の最新技術を備えた制作環境に加え、経営の知識や大手コンテンツ企業とのマッチング機会を提供するなど、ハード、ソフトの両面から支援するプログラムを行っております。
 来年度は、プログラム参加者の海外展開を一層後押しするため、アニメや漫画の海外見本市等への出展を支援し、現地の配信事業者や制作会社とのネットワーク構築につなげることとしております。さらに、商談に必要となる高品質なプロトタイプの制作に要する経費の二分の一につきまして、五百万円を上限に支援することとしてございます。

〇おぎの委員 クリエーターを支援していく中で大切なのは、彼らの置かれた環境や実情を把握し、施策が本当に役に立つのかも検証して把握していくことです。クリエーターの方々に寄り添いながら進めていければと思います。
 アニメ作品を手がけている制作会社が海外進出するための支援も必要だと考えております。
 アニメ産業の市場規模は、年々拡大しているものの、市場全体の規模拡大ほどには、制作会社の売上げは伸びていません。昨年十一月の事務事業質疑において、アニメ制作会社等の海外展開に関する議題を取り上げ、海外見本市への出展などを通じて著名な制作会社が輩出されていたことを確認いたしました。この見本市が海外展開の足がかりとなるよう、支援を強化するべきと考えますが、見解を伺います。

〇田中産業労働局長 都は、アニメ制作会社がフランスで開催される世界最大規模の見本市へ出展する際に、海外での取引に関するセミナーなどに加え、現地における商談のマッチングやアドバイスなどを行っております。
 また、マーケットの専門家が出展の翌年から三年間にわたり進捗状況に応じた助言を行うなど伴走支援をすることで、海外展開をきめ細かくサポートしております。
 来年度は、出展事業者に対して、進出を目指す海外市場の特性に合わせた映像編集や翻訳に要する経費などにつきまして、助成率二分の一、五百万円を上限に新たな助成を開始し、商談をより効果的に進められるよう後押ししてまいります。

〇おぎの委員 続いて、ナイトタイム観光への支援について伺います。
 昨年十二月に発表された世界の都市総合力ランキングにおいて、東京はニューヨークを抜き第二位となりました。特にナイトライフ充実度の項目では、大きく順位を伸ばし、世界一位を獲得するに至っています。
 都内に目を向けると、ライトアップやプロジェクションマッピング、さらにはドローンショーなど、光のアートを活用した多彩な夜のイベントも見られるようになりました。こうしたことは、旅行者の観光に費やす時間と消費の増大にもつながる効果の高い取組であります。
 そこで、東京の観光のさらなる発展に向け、都内の各地域に対し、空の活用や光のアートを用いた夜のイベントの開催を一層後押しすべきと考えますが、都の見解を伺います。

〇田中産業労働局長 都は、都内各地における夜間の観光振興を図るため、地域が実施するライトアップやプロジェクションマッピングの取組を支援してございます。
 ライトアップへの支援は、来年度から新たにイルミネーションも対象に加え、必要な経費について三千万円を上限に最大三分の二を助成し、支援規模を十五件から二十件に拡大いたします。また、プロジェクションマッピングへの支援は、来年度からドローンショーも対象に加え、必要な経費について二千五百万円を上限に最大三分の二を助成いたします。
 これらによりまして、地域が主体となって取り組みますナイトタイム観光を後押しいたします。

〇おぎの委員 ありがとうございます。
 続けて、まちづくりについて今度は六点お聞きいたします。
 小池都知事は、品川区長、港区長、江東区長と一緒に、東京港の魅力を紹介しており、こういった取組は大変有意義だと思います。東京港の魅力という意味では、大田区を含めた残りの三区も含めた臨港六区も一緒に協力できればと思っていますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 東京の臨海部は、緑と調和した水辺と都市景観が融合した魅力的なエリアであり、東京の魅力発信やプレゼンス向上に高いポテンシャルを有しています。中でも臨海副都心は開発余地も残されており、東京にとって大変重要な拠点であるとともに、多くの人を呼び込むための要素がまだまだ残っております。
 このエリアでは、昨年アリーナがオープンし、バスケットの公式戦や様々な音楽イベント等が行われ、新たなにぎわいも生まれております。
 さらに、この春には、新たなランドマークとなる噴水、東京アクアシンフォニーがオープンいたします。私は一月に現地での工事の様子も眺めましたけれども、特に夜間は、東京の夜景を背景として、水と音楽と光の演出が楽しめることから、多くの集客が期待できるのではないかと感じました。
 噴水のオープンを契機として臨海副都心に多くの来訪者を呼び込み、まち全体で広くにぎわいを創出していくことが重要でありますが、今後の取組を伺います。

〇田中港湾局長 お台場海浜公園の噴水の運用開始により、来訪者数や滞在時間が増加し、新たな消費喚起が見込まれますことから、進出事業者とも連携し、噴水からエリア全体に広く集客効果を波及させるよう取り組んでまいります。
 春から夏にかけましては、噴水からウエストプロムナードを花をテーマに彩りますとともに、国際的に人気のアニメやキャラクターによるイベントなどとも連携し、昼も夜も滞在を楽しめる取組を展開いたします。
 また、秋から冬には、国際美術展、TOKYO ATLASをはじめ、様々なイベントとの連携により、新たな人の流れを創出してまいります。さらに、次世代モビリティーの運行ルートを拡大し、回遊性の一層の向上を図るなど、にぎわいをまち全体に広げる取組を進めてまいります。

〇おぎの委員 これからの臨海副都心一帯がさらに魅力的になるように期待いたします。
 東京都は、二〇三〇年の空飛ぶクルマの社会実装に向け実装プロジェクトを立ち上げるなど、着実に取組を進めています。
 先日、都は、東京ビッグサイトにおいて空飛ぶクルマの飛行の一般公開を行いました。多くの都民が次世代モビリティーを身近に感じる貴重な機会となったのではないでしょうか。
 空飛ぶクルマの社会実装が進める上での大きな一歩でございますが、今後、市街地へ展開していくことを見据えますと、空飛ぶクルマの安全性や利便性への都民の理解と期待を高め、安心して社会に受け入れられる、いわゆる社会受容性の向上の取組がより重要となります。
 そこで、来年度の空飛ぶクルマの社会受容性向上に向けた取組について伺います。

〇佐藤政策企画局長 空飛ぶクルマの実用化には、安全性や利便性、実現に向けたロードマップを都民に分かりやすく伝え、理解を深めていくことが重要でございます。
 来年度は、官民連携による実装プロジェクトにおいて、臨海部や多摩川で実機を用いた二地点を結ぶ飛行等を行う予定であり、その際、都民が見学できる機会を設けていきます。
 飛行の様子や垂直に離着陸する様子を間近で見ていただくことで、機体の安全性や飛行時の静かさなど、空飛ぶクルマへの理解を深めることとしております。
 あわせて、実機等を展示し、広く魅力を発信するイベントを拡充するほか、新たにオープンハウス型の説明会を実施するなど、社会受容性の向上を推進してまいります。

〇おぎの委員 実際に飛ぶ姿を多くの都民に見てもらうことは重要です。あわせて地元の都民にも丁寧な説明をしてください。
 私も、多摩川沿いに住んでおりますけれども、本事業を通じて多摩川を通して今まで直接つながっていなかった地域が交流できるようになればと期待をしております。
 我が会派からは、都市づくりのグランドデザインの改定に当たり、江戸から受け継ぐ伝統や文化等の地域資源を生かして、東京を魅力ある都市としていくことが重要であることを先日の代表質問の際に述べさせていただきました。
 二月二十七日の読売新聞にも掲載されましたが、地元大田区では、国指定の重要文化財を有する池上本門寺や大森貝塚を核として、区内に点在する歴史的、文化的資源の掘り起こしを行い、区内の貴重な歴史的建造物、文化を守り、後世に継承していくために、都内初となる歴史的風致維持向上計画の策定に向けた検討を進めております。同計画でも、歴史的風致を形成する建造物に位置づけられる予定の明神湯は、宮づくりの銭湯として、昨年、都の歴史的建造物に選定されました。古民家の活用も話題を呼んでおりますが、都民に身近で、歴史的価値のある建物は都内にまだ残っています。
 日常的な使用の中で歴史的な価値を毀損するような改修が行われている場合も多く、現在の制度では、歴史的建造物として適切な評価を受けることが困難です。
 都は、都民に身近な歴史的価値のある建物を適切に評価し、後世に残すための取組をさらに進めていくべきと考えますが、いかがでしょうか。

〇谷崎東京都技監 風格と魅力ある景観を形成するためには、都民に身近な歴史的価値を有する建造物に加え、その価値が失われつつある建造物につきましても、価値を回復させた上で、まちづくりに生かす必要がございます。
 こうした建造物を対象に、所有者が過度な負担なく、本来の歴史的価値を回復できるかを検証するため、その修繕計画の段階で歴史的建造物として評価を行うモデル事業を実施しております。
 今後、建造物の価値の回復が円滑に進められるよう、専門家の意見も聞きながら、モデル事業の成果等を踏まえまして、現行制度の拡充について検討してまいります。

〇おぎの委員 銭湯のような都民に身近な建物は、個人所有のものも多く、所有者の維持、保全に係る費用負担も大きいことから、こうした面についての支援も、今後、都として検討されることを要望いたしまして、次の質問に移ります。
 大田区では、高齢者数や高齢化率が上がることも予想されている中、医療や福祉、商業などの生活利便機能と住居を公共交通で結ぶコンパクトで持続可能なまちづくりを目指す大田区立地適正化計画を策定中であり、こちらが早期に策定されれば、二十三区初となります。
 今後、都内各地域においても同様なことが想定されており、誰もが活動しやすく、快適に暮らすことのできる環境を実現することが必要であります。
 持続可能な都市を目指すため、区市町村による立地適正化計画の策定が促進されるよう、都としても後押ししていくべきと考えますが、都の見解を伺います。

〇谷崎東京都技監 少子高齢化や人口減少が進行する中、行政コストの効率化を図り、都市機能が集約され、誰もが快適に暮らすことができる地域を実現するためには、立地適正化計画の策定も有効でございます。
 地元自治体によります計画の策定に対し、都は、広域的な観点から技術的助言を行うとともに、国の補助金に合わせて財政的な支援を実施しております。
 今後も、大田区をはじめ、都内の自治体が適切に計画策定できるよう、先進事例の紹介や交通、防災といった都の計画の情報提供などを通じまして、継続的に支援を行ってまいります。

〇おぎの委員 大田区では、新空港線整備に伴い、地域のまちづくりへの関心が高まっております。新空港線については、昨年十月、国土交通省から速達性向上計画についての認定をいただきました。今後、事業化に向けて動きが加速することもあり、地域の期待も大きく背負っておりますが、物価高騰などにより、計画に係る費用について高額になるのではないかとの不安も寄せられております。
 そこで、改めて、新空港線事業の必要性と、都としての今後の支援についての見解を伺います。

〇谷崎東京都技監 新空港線は、国の答申におきまして、相互直通運転を通じて、新宿等と羽田空港とのアクセス利便性が向上いたしまして、矢口渡から京急蒲田までの先行整備によりまして、早期の事業効果の発現が可能とされております。
 さらに、地元の大田区におきましても、区内外の移動が便利になるとともに、沿線まちづくりを行うきっかけとなり、地域の活性化に大きく寄与する重要な施策と位置づけられております。
 都は、区との合意に基づき、事業に要する費用の地方負担分の一部を助成することとしておりまして、来年度は事業者による調査設計等への必要な予算を計上いたしまして、事業化に向けた取組を支援してまいります。

〇おぎの委員 続けて、大田区は、東急線沿線を中心に、鉄道沿線のまちが広がっているのが特徴となっております。新空港線計画では、東横線から乗り入れる列車が停車できるよう、東急多摩川線下丸子駅の改良を併せて行うとなっており、整備と連携してまちづくりを進めていくことが必要となっております。現在、同駅周辺においては、連続立体交差を視野に入れたまちづくりの具体的な計画が進められております。
 そこで、本区間の踏切対策についての見解を伺います。

〇谷崎東京都技監 下丸子駅付近は、平成十六年に策定いたしました踏切対策基本方針において、鉄道立体化以外の対策の検討対象区間に位置づけられております。本区間には、歩行者の通行量が多い踏切が複数存在しており、駅周辺の混雑などが課題となっております。
 大田区では、当該地区におきまして、まちづくり構想を策定しており、本区間の課題を踏まえ、道路と鉄道の立体化を見据えたまちづくりの方向性を示しております。
 鉄道立体化の検討に当たりましては、まずは地元区のまちづくりの取組が必要であり、都といたしましては、こうした区によるまちづくりの検討状況等を勘案し、適切に対応してまいります。

〇おぎの委員 現在、都では、踏切対策基本方針の改定に向けた検討を進めていると聞いており、ぜひとも下丸子駅周辺における踏切対策についても、課題を踏まえた適切な対策の方向性が示されるように検討をお願いいたします。
 続いて、中央卸売市場について五問質問いたします。
 卸売市場の経営は、生鮮品等の取扱数量の減少に加え、少子高齢化に伴う様々な社会構造の変化など、これまでにない厳しい局面に直面しております。
 私も当選後に、豊洲、大田、食肉市場などを視察させていただきましたけれども、現在、卸売市場審議会において、東京都中央卸売市場経営計画の改定に向けた議論が進められており、今年二月に開催された審議会では、今後、議論を深めるべきものとして、市場全体の機能最適化、市場機能の持続性確保、市場経営の安定と健全性の向上の三つの論点を整理されました。現在の経営計画を踏まえて、DX等による市場業務の革新や、使用料の在り方全般を踏まえた財政運営の検討など、これまで以上に踏み込んだ対応が不可欠との意見があったと聞いております。
 そこで、現在の中央卸売市場を取り巻く状況と計画改定への考え方について、知事の見解を伺います。

〇小池知事 中央卸売市場は、急速に進む人手不足、物価高騰によるコストの増加、DX等の最新技術の活用など、深化、先鋭化する課題に直面しております。
 先般の卸売市場審議会におきましても、大きく変化する外部環境にありまして、卸売市場の基幹インフラとしての機能を維持するためには、DXの推進や財政の健全性向上といった課題につきまして、従来の延長線上ではない対応が必要という意見が出されたものと認識をいたしております。
 こうした危機意識をしっかりと受け止めまして、市場関係者と共有しつつ、既存の枠組みにとらわれない視点で実効性ある取組を具体化いたしまして、次期経営計画として取りまとめてまいります。

〇おぎの委員 今回の計画改定は、社会構造が大きく転換する中で、市場経営の在り方を根幹から問い直す重要な機会となり、とりわけ、卸売市場におけるDXの実装は急務です。
 我が会派では、都や国の経済成長を持続的なものにしていく観点からも、これまで知事と共に都政全般にわたりDXを推進してまいりました。卸売市場においてDXを活用していくことは、審議会で示された様々な課題の解決にもつながり、まさに持続可能な卸売市場の実現に不可欠な、未来に向けての投資であります。
 そこで、市場機能の持続性の観点から、卸売市場におけるDXについて、これまで以上に強力に推進すべきと考えますが、都の見解を伺います。

〇猪口中央卸売市場長 中央卸売市場が、今後も生鮮品等の安定供給を通じて都民生活を支えていくためには、デジタル技術を用いて取引などの市場業務の高度化を図ることが欠かせないと認識しております。
 卸売市場のDXを加速させていくため、淀橋市場や大田市場、無人搬送機やAIカメラ等を利用した場内物流の省力化の取組を推進しております。
 さらに、来年度は、豊洲市場で商品管理や取引業務の変革を進めるため、先端技術の活用を支える情報通信基盤の再構築等に取り組んでまいります。

〇おぎの委員 今般の知事の施政方針においても、豊洲市場におけるDX導入の推進が明確に示されました。生鮮品等の流通効率化に向けて、卸売市場のDXに大きくかじを切ったものとして評価しております。
 また、私の地元にある大田市場でも、DXによる場内物流の省力化が進められており、狭隘化が進む場内の混雑緩和が期待されるとの声も業界から上がっております。
 一方で、全国から荷が集積する中核拠点である大田市場では、ドライバー不足による荷の集中化が加速しており、将来的に場内の狭隘化が一層深刻となることが懸念されております。
 そこで、大田市場における狭隘化対策について、具体化に向けたさらなる取組状況を伺います。

〇猪口中央卸売市場長 大田市場が、今後も基幹市場としての役割を果たしていけるよう、中長期的な視点での抜本的な対策の検討を加速するため、都は、業界の代表者等で構成する検討会を新たに設置し、現場のニーズ等に基づいた実効性ある協議を開始いたしました。
 まずは、卸売場や積込み場の利用実態を各業界団体やトラックドライバーから直接聞き取り、その上で、場内にある市場会館跡地も含む大田市場全体の具体的な狭隘化対策に向けまして、市場業界と意見交換を重ねてまいります。

〇おぎの委員 市場会館跡地の活用も含めて抜本的な対策を検討予定とのことであり、一歩踏み込んだ議論が期待できる一方、場内の敷地がほぼ限界近くまで利用されている実情を踏まえると、場外の用地に目を向けることも検討する必要があるのではないかと思います。将来を見据えながら、業界と共にスピード感を持って進めてもらいたいと思います。
 かねてより我が会派は、持続可能な市場経営を実現すべきと主張し、市場経営の改革の必要性を訴えてまいりました。まず行うべきは、財政基盤の確保です。市場会計の経常収支の赤字が継続する中、今後の市場財政についての踏み込んだ検討は不可欠であり、包括外部監査や審議会においても、使用料を含む財政運営全般の改善に向けた具体的検討をしていくべきとの意見があったと聞いております。
 先般、築地まちづくりに係る負担金が補正予算で計上されましたが、これは市場会計の資金収支に関するものであり、このことが使用料の見直しに直結するものではありません。重要なのは、持続可能な市場経営を長期的な視点で確立させていくことであり、使用料を含む財政運営全般の改善に向け、将来を見据えた取組が必要です。
 そこで、持続可能な市場経営の実現を見据え、今後の市場財政の改善に向けてどう認識し取り組んでいるのか、都の見解を伺います。

〇猪口中央卸売市場長 将来にわたって生鮮品等安定供給の役割を担うためには、市場の機能強化、強靱化や稼ぐ力の強化など、市場取引の活性化に向けました取組の拡充や加速化が必要であり、また、こうした取組を進めるためには、強固で弾力的な財政基盤の確保は欠かせないものと認識してございます。
 これらの課題につきまして、都と市場業界とは様々な機会を捉え議論を重ねてきたところでございまして、使用料の在り方につきましても意見交換を行っているところでございます。

〇おぎの委員 市場財政の改善は何のために行うのか。突き詰めれば、市場を今後も基幹インフラとして運営していくためです。このスタンスを関係者間で共有し、様々な角度から検討してもらいたいと思います。
 では、具体的にどのような意見交換を行っているのか伺います。

〇猪口中央卸売市場長 これまでの意見交換の場におきまして、使用料の在り方に関しましては、市場業界から、市場の使用ルールの徹底による受益と負担の適正化など多くの意見をいただいております。
 こうした意見に丁寧に向き合い、さらには、市場事業者の稼ぐ力の向上や市場施設の整備などの視点を踏まえた使用料体系や、市場機能の強化と負担の在り方等の課題につきましても順次意見交換を深めていくなど、持続的な市場運営という総括的な視点に立ち、議論を進めてまいります。

〇おぎの委員 使用料の在り方全般を含めた財政運営の検討に当たっては、議論が前に進んでいることを今後も継続的に確認させていただきます。
 来年度は現在の経営計画の最終年度であり、次期経営計画を策定する重要な年でもあります。市場業者と一体になって、持続可能な市場経営を実現する実効性のある計画を策定することを求め、次の質問に移ります。
 小池知事からも先日発言ございましたが、ごみ減量について伺います。
 二十三区では、今後、更新期を迎える清掃工場の建て替えが予定されております。この新たな清掃工場の整備には、国の循環型社会形成推進交付金が活用される予定であります。
 この交付金の活用に当たり、国から新たな要件が設定されております。具体的には、令和十年度以降に整備する清掃工場について、その整備規模に見合う交付金を受けるためには、国が示す一人当たりごみ排出量を下回るか、家庭ごみの有料化を導入するか、いずれかの要件を満たす必要があります。
 交付金を活用しながら最適なコストで施設を整備する観点からも、ごみ減量を進めていくことは大変重要であります。ごみ減量の手段として家庭ごみ有料化を行うかどうかは、処理責任を有する区が判断するものです。各区は今後、事業系ごみも含めて、排出抑制や再資源化の取組を進めていくことが求められます。
 都は、今年度末に改定する資源循環・廃棄物処理計画において新たな削減目標案を掲げておりますが、この達成に向けて、都としてどのようにごみ減量を進めていくのか見解を伺います。

〇須藤環境局長 これまで都は、各自治体と連携して、リデュース、リユースを都民に働きかけるなどの取組により、二〇三〇年の一般廃棄物排出量の目標である四百十万トンを前倒しで達成いたしました。
 来年度からは、資源循環・廃棄物処理計画の改定案で掲げる二〇三五年、三百五十八万トンの目標達成に向け、プラスチックの分別収集の促進のほか、外食産業の食品ロス対策や食品廃棄物のリサイクルの強化などに取り組んでまいります。
 また、自治体と連携して、オフィスビルなどでの分別徹底など3R行動を一層促し、ごみの減量を加速してまいります。
 これらにより、都民と事業者の行動変容につなげ、ごみの発生抑制と再資源化を強力に推進してまいります。

〇おぎの委員 次に、子供関係の質問に移ります。
 不健全図書の指定については、日本漫画家協会の有志グループを中心に、不健全という用語の烙印効果が大きいということで対応を求める声が上がり、我が会派からの提案もあり、二〇二四年度からは八条図書という用語を使うようになるなど、時代に合わせた改善をしてきました。当事者の漫画家の方々からも感謝の声があり、名称変更について高く評価いたします。
 青少年条例による有害図書の図書類の規制は、ほぼ全ての都道府県に存在します。曽我部京都大学教授によれば、実務上、東京都条例及びその運用が圧倒的に重要視されており、有害図書類の指定が出版社や著者に及ぼす影響は大きいとされている中で、東京都においては、批判がありつつも、抑制的な運用もされてきたことと思いますが、行政法の手続保障という観点からは依然として大きな課題が残っており、中長期的なスパンでこの点をどうしていくのか、今から調査研究を進めていく必要があるとのことです。
 青少年健全育成条例に基づく八条図書の指定においては、当該書籍等の著者や出版社は、条例上、聴聞や弁明の機会の付与といった手続保障は与えられておりません。特に、自主規制団体に所属していない方は、指定に当たり意見を述べる機会はないのが現状です。
 昨今は、青少年を取り巻く環境も大きく変わっております。都として、現在の青少年健全育成審議会の果たす機能や役割についての見解を伺います。

〇竹迫都民安全総合対策本部長 東京都青少年健全育成審議会は、知事が優良映画の推奨や八条指定図書類を指定するときなどに意見を述べる機関であり、業界関係者、青少年の保護者、学識経験者などから構成されております。
 推奨や指定に当たっては、第三者機関として客観的な意見を述べることにより、手続の公正を期すことを目的としております。
 なお、図書類の指定に当たりましては、審議会の前に、出版や図書取次事業者、書店等から成る自主規制団体からの意見も聞いております。

〇おぎの委員 この件については、前回同様、会派としても時間をかけて議論をしていければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 子供への性加害に関する報道が後を絶えません。子供に対する性暴力は、子供の権利を侵害し、心身の発達にも深刻な影響を及ぼしかねない問題であり、決して看過することはできません。
 教育、保育等の現場における子供の性被害を防ぐため、事業者等に課せられる責務を定めた子供性暴力防止法は、今年の十二月二十五日に施行予定となっており、施行まで残り一年を切りました。
 国は、一月に法に関するガイドラインを公表しましたが、非常に難解な制度であるにもかかわらず、国からの説明や情報提供が平易な形で行われているとはいい難く、とりわけ民間事業者にとっては、制度の正確な理解が難しいのではないかと考えております。
 地域の子供の居場所は公立の施設だけではなく、様々な民間事業者が運営する施設などもあります。子供の安全を守るため、自治体だけでなく、民間事業者も子供性暴力防止法の趣旨や仕組みを理解し、制度に対応していくことができる環境が重要だと考えますが、都の見解を伺います。

〇田中子供政策連携室長 子供性暴力防止法の施行に向けて、民間事業者が制度について理解し、円滑な準備を行えるよう、都はこれまで、ガイドラインや事業者向けのリーフレット等を区市町村と連携しながら関係団体等へ周知を図ってまいりました。
 今後は、相談窓口の設置など、法施行に向けた国の具体的な支援策について、効果的な広報を実施してまいります。
 また、国への提案要求では、子供が日常的に過ごす居場所を運営する様々な事業者が制度への対応を適切に進められる環境を整備することなどを求めておりまして、来年度は、現場のニーズや実情を踏まえたより具体的な提案を行ってまいります。

〇おぎの委員 これまで民間事業者への周知や国への要望を進めており、今後は現場の声を踏まえた具体的な提案を検討していることを理解いたしました。
 義務となる公的な施設と違い、民間は法の趣旨にのっとった認定制度がありますので、企業の側が登録する必要があります。
 都としては、今後、子供に関わる民間事業において、都の公金が入る場合は認定を促すようにしていただきたいと思います。子供性暴力防止法で求める取組が様々な子供の居場所で着実に実施されるように取り組んでいただきたいと思いまして、次の質問に移ります。
 次に、がん検診について伺います。
 がんは二人に一人が罹患するといわれており、国や自治体においても対策が進められております。国は、二十歳以上の子宮頸がん、四十歳以上の胃がん、肺がん、大腸がん、乳がんについて検診を推奨しております。しかし、例えば胃がんは、罹患率、死亡率とも下がってきてはいるものの、引き続き低下を図っていかなければならない状況にあります。
 がんは、初期であれば治療により九割以上の方が助かるとされており、胃がんに限らず、早期発見、早期治療につながることが重要で、国が推奨するがん検診について定期的な受診を促す必要があります。
 子宮頸がん検診の対象となる若い女性など受診率が低くなっている世代があることから、世代に注目した働きかけも必要と考えます。
 国が推奨するがん検診は、対象となるがん種や年齢を定めており、その対象者に対してがん検診が大切であることを伝え、若い世代など受診率が低い世代に対して受診を促すことが重要であるかと考えますが、都の見解について伺いまして、質問を終えます。

〇山田保健医療局長 都は、がん対策推進計画で検診受診率六〇%以上を目標に掲げ、啓発イベントやホームページ等を通じまして検診の重要性を周知しております。
 受診率が低い世代のうち、若い女性に対しましては、インフルエンサーの発信力を生かし、子宮頸がん検診の受診を呼びかけております。
 来年度は、女性のがん検診受診応援事業も活用いたしまして、受診を後押しいたします。
 また、定年退職等により受診率が低下する六十歳代に対しましては、その世代に訴求力のある著名人を起用いたしまして受診を促してまいります。
 検診受診率の向上に向けまして、ライフステージに応じた効果的な取組を一層推進してまいります。

〇内山副委員長 おぎの稔委員の発言は終わりました。(拍手)