予算特別委員会速記録第二号〔速報版〕

   午後七時五分開議

○小山委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 まつば多美子理事の発言を許します。

○まつば委員 都議会公明党を代表して質問いたします。
 初めに、現下の国際情勢の緊迫化を受けての対応について質問します。
 アメリカとイスラエルによるイランへの軍事行動に端を発する戦火の報道に接する中、これ以上、犠牲者が増えないことを祈り、一日も早い終結を願います。
 こうした中でも、都民生活を守り抜くことが都にとって最も重要であると考えます。我が国のエネルギーの大半の供給を中東地域に依存していることから、物価高騰が続く中、経済活動の停滞や都民生活への影響を懸念しております。
 本来、こうした事態への対応は国が行うべきものでありますが、都民生活を守り抜くという観点からは、必要な対策を先手で講じることが重要です。
 臨時の経営相談窓口の開設など、都として必要な対策を柔軟に講じていくべきと考えますが、都の見解を求めます。

○山下財務局長 都はこれまでも、物価高騰対策といたしまして、東京アプリ生活応援事業や、最終補正予算におけます介護施設等への支援などに取り組んでまいりました。
 令和八年度当初予算におきましても、物価高騰の影響から都民や事業者を守るため、水道料金に係る基本料金無償臨時特別措置等の都民生活の応援や中小事業者に対する経営相談の実施など、重層的な対策を講じております。
 今後、都民や事業者への影響など、状況を注視してまいります。

○まつば委員 必要な対策を講じていただくように求めておきます。
 次に、国による地方税制度の改悪について何点か質問します。
 初めに、法人二税の新たな収奪についてです。
 昨年末に示された自民党、維新の会による与党税制改正大綱では、さらなる偏在是正措置を進める方針が示されました。
 東京都はこれまでも、累計で十二・六兆円、令和八年度当初予算ベースで年間一・六兆円の都税が国に収奪されています。
 前回の偏在是正措置は、令和元年度税制改正のときでした。その際、国が根拠としたのは、全国に占める都の法人二税のシェアが二六・三%で、都内総生産シェアの一九・九%を上回っているということでした。そのため、その上回っている部分の税収を他の自治体に配分をいたしました。
 しかし、現在の都の法人二税のシェアは一八・五%で、都内総生産のシェア二〇・二%を下回っています。したがって、偏在是正措置を講じる必要は全くないわけです。その時々で都合よく数字を取り上げて、東京を狙い打ちする国の姿勢は到底容認できません。
 そのような中、前回も国が法人二税を収奪する代わりに、都と国との実務者協議会が設けられ、国が都のまちづくりなどの課題に対して支援するということで合意をいたしました。
 そこで、実務者協議会を通じて、都はどういった成果を上げてきたのか、実務者協議会の責任者である中村副知事に見解を求めます。

○中村副知事 これまでの継続的な協議によりまして、鉄道や道路など重要なインフラの整備促進や東京二〇二〇大会の開催に関する協力、規制緩和などを着実に実現してまいりました。
 例えば、首都圏三環状道路は、首都圏の陸海空の要衝を結び、交通渋滞の解消や環境改善を図る首都圏の骨格を形成する極めて重要な道路であります。その中で、中央環状線の整備が完了したほか、現在も着実に工事は進行しております。
 また、羽田空港では、空港容量の拡大や空港アクセスの強化など機能強化が進んだほか、東京八号線及び品川地下鉄では、令和四年に国の事業許可を取得し、都市計画決定につながっております。

○まつば委員 特にハード面で成果を上げてきたというご答弁でありましたが、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会以後は、具体的な成果は上がっていないと仄聞しています。
 また、デジタル化や人材育成などの分野への広がりは十分とはいえません。
 今後の我が国の成長に向けて、国と都が連携していくことは大事であると思いますが、税については、本来の公平、中立、簡素という原則に立ち返った議論をすべきです。
 理にかなわない国のさらなる偏在是正措置については、断固反対の立場を貫くべきと考えますが、知事の見解を求めます。

○小池知事 令和八年度与党税制改正大綱におきましては、都の税収などに着目してその財源を狙い打ちにする、そのような内容が示されております。これは極めて不合理なものであり、都は断固として反対をいたします。
 今般、国と都が連携いたしまして、新たな協議体を設けることとなりました。これまでの実務者協議会とは異なります、あるべき地方税制の在り方や、また、東京ひいては日本全体の持続的な成長などに向けて、大局的な観点から国と議論をするというものでございます。
 今取り組むべきは、限られたパイの奪い合いではありません。パイそのものをいかに大きくするかでございます。
 我が国の成長戦略はもとより、地方の責任と役割に応じました地方税財源の全体の拡充をしっかりと国に働きかけてまいります。

○まつば委員 都は断固として反対をするというご答弁でしたので、ぜひとも頑張っていただきたいと思います。
 次に、道府県民税利子割に関する清算制度について質問します。
 国は、令和八年度に、道府県民税利子割について、税収帰属地と課税団体とが大きく乖離していると結論づけ、都道府県間で個人の所得金額を基準に税収を調整する清算制度の導入を強行しようとしています。
 本来、金融機関からの支払いを受ける預貯金の利子等に対する源泉税については、納税者が居住する自治体で課税するという点については異論はありません。そのためには、昨今のインターネットバンクの利用拡大も踏まえ、正しい実態を把握しなければなりません。
 しかし、今回、国が乖離の根拠とした調査は、極めて少ないサンプル数であり、しかも、東京二十三区のサンプル数より全国の県庁所在地の方が多いサンプル数になっています。さらに、正しい実態を把握するには、金融機関に対して調査をするのが妥当であるにもかかわらず、家計に対する調査しか行っていません。
 そこで、都が利子割について、全ての金融機関に対して正しい実態調査をした上で、東京都税制調査会でオーソライズし、国に提示していくべきと考えますが、見解を求めます。

○武田主税局長 利子割に係る国の検討会では、金融機関への実態調査を行うことなく、極めて少ないサンプル調査等に基づき、税収帰属地との乖離が生じていると結論づけております。
 そのため今年度、都は独自に一部の銀行に対して都内在住者の預金残高シェアに関する調査を行い、その結果を公表いたしました。
 来年度は、全ての金融機関を対象として実態調査を行いまして、東京都税制調査会で議論した上、国に対して、住所地課税実現に向けた道筋を示すよう強く訴えてまいります。

○まつば委員 次に、被災地応援ツアーについて質問いたします。
 二日後の三月十一日には、東日本大震災の発災から十五年という節目を迎えます。被災地に心を寄せて復興の歩みを後押ししていきたいと思います。
 都議会公明党は、発災直後から、福島県、宮城県、岩手県に行かせていただき、現地の皆様の声を都に届けてきました。福島に東京から多くの方に来ていただき、地域経済を支援していただきたい、地域振興券のような取組をしてほしいとのお声から、被災地応援ツアーという事業が始まりました。
 都がこの間、継続して実施している福島県への被災地応援ツアーは、地域の活性化に直結する大変重要な取組であります。
 そこで、被災地応援ツアーの意義と実績について伺うとともに、来年度も引き続き実施して、復興をしっかりと後押しすべきと考えますが、見解を求めます。

○田中産業労働局長 都は、被災地応援ツアーの実施により、都民による福島県への旅行を促進し、現地での消費を喚起するなど、観光振興を通じて復興を後押ししてまいりました。
 この取組によりまして、平成二十三年度の事業開始から令和六年度までの累計で、約二十万泊の福島県への宿泊旅行などを支援いたしました。
 来年度も、福島県への旅行者を対象に、一人一泊三千円、合計二万泊の支援などを行います。
 また、都内学校の教育旅行や、県が進めますホープツーリズムへの支援も引き続き行いまして、これらにより震災からの復興を後押ししてまいります。

○まつば委員 被災地応援ツアーの継続についての答弁がありました。引き続き、復興の歩みを後押しをしていただくことを要望します。
 そしてまた、我が国は常に災害と隣り合わせであり、災害を教訓にした備えを入念に行っていくことは重要です。
 そこで、防災対策について質問します。
 大規模な地震が発生した際、火災による被害が甚大であることが想定されています。建物火災の約六割は電気が原因といわれており、地震発生時に電気を自動的に遮断する感震ブレーカーは重要な役割を担っています。
 都が令和五年に修正した地域防災計画では、二〇三〇年度までに、初期消火のための消火器の保有率六〇%とともに、感震ブレーカーの設置率を二五%にすることを目標としています。これらの取組により、地震による火災被害は約七割減少すると想定されています。
 そこで都は、地震発生時の火災被害を減少させ、都民の生命、財産を守るため、出火抑制対策に力を入れるべきですが、その取組について答弁を求めます。

○佐藤総務局長 都は今年度、区市町村に対し、消火器の設置促進の補助に加えまして、地域の実情に応じ、感震ブレーカーの設置を進められるよう、購入費を補助する制度を導入いたしました。
 また、あわせて、住宅事業者に対しても、新築の木造住宅に感震ブレーカーを設置する場合の補助事業も開始をいたしました。
 また、感震ブレーカーの設置率向上に向け、区市町村や住宅事業者への訪問等により、補助制度の活用を積極的に働きかけるとともに、現場の課題や要望を聞き取っております。

○まつば委員 都が令和七年度から、区市町村及び住宅事業者向けの補助を開始するなど、感震ブレーカーの設置に積極的に取り組んでいることを確認しました。
 しかしながら、制度をつくっても都民や事業者に活用されないと、感震ブレーカーの設置は進みません。
 都は、現場の課題や要望などの聞き取りを行っているとのことですが、区市町村や事業者が利用しやすいよう、制度を改善していくことが重要です。
 そこで、感震ブレーカーの設置促進に向けて、今後の取組について見解を求めます。

○佐藤総務局長 都は、区市町村や事業者の意見も踏まえまして、感震ブレーカーの設置が進むよう制度を拡充いたします。
 家庭向けの補助は、分電盤に取り付ける一括遮断型の設置を希望する場合、工事費の負担があるため、設置が進みづらいとの区市町村の意見を踏まえ、設置費も補助対象とし、補助上限額を一万円から四万円に引き上げます。
 また、事業者への補助は、建て売りの木造住宅に加え、注文住宅や非木造など全ての新築住宅を対象といたします。
 さらに、自宅の改修は設置のきっかけとなることから、リフォーム工事を行う事業者にも補助を行います。
 こうした制度の内容を区市町村や住宅事業者に丁寧に説明し、感震ブレーカーの重要性を認識してもらうことで、設置を促進してまいります。

○まつば委員 次に、避難生活への支援です。
 都議会公明党はこれまで、都内での災害時の避難者が、避難所や住宅において安全・安心で健康的な避難生活を過ごせるように、繰り返し都に具体的な提案を行い、区市町村や都民への支援の実現を求めてきました。
 令和五年の第一回定例会での災害用トイレ対策を強化すべきとの提案に対し、令和七年度は、トイレトレーラーや下水を通さないでし尿処理が進む自然循環型トイレなど、自治体が選択する災害対応型のトイレ等に対し、二分の一補助の支援などが十億円の予算で計上されました。
 東京強靱化に向けて、来年度は、昨年秋の八丈町における台風被害において、都議会公明党が求めた避難所になる施設への暑さ寒さ対策や、住み慣れた自宅で避難を行うための家庭での備えが一層進むよう、細やかなメニューかつ拡充した予算で区市町村を強力に支援していくべきです。答弁を求めます。

○佐藤総務局長 都は来年度、避難者生活を支援する区市町村の取組に対する支援を強化いたします。
 具体的には、避難所の実態調査に基づき、新たに固定型の冷暖房機器や可搬型のスポットクーラーを補助対象に加えるとともに、停電時に備えた避難所の非常用発電機を新たに支援の対象にいたします。
 また、安全・安心な在宅避難実現のため、家具類転倒等防止対策器具の購入費や取付け費を新たに補助対象とし、し尿処理の負担を軽減できる自己処理型トイレやトイレトレーラーなどについては、補助率を三分の二に引き上げます。
 こうした取組により、避難者の生活環境を向上させてまいります。

○まつば委員 今回の予算ではまだまだ不十分だと思います。今後、予算を増やすことを強く求めます。
 次に、災害時におけるWi-Fi環境の整備について質問します。
 災害時における安全・安心な通信環境を確保するため、モバイル通信の強化をはじめ、Wi-Fiによる通信の多重化は大変重要であります。
 都は今年度から、電話ボックスを活用したオープンローミング対応Wi-Fiの整備に着手しています。公衆電話は、総務省の基準に基づき、市街地においてはおおむね一キロ四方に一台設置しており、こうした取組は極めて重要であると考えます。
 そこで、災害時を見据えて、公衆Wi-Fiの整備や利活用に向けた取組をさらに充実強化すべきと考えますが、都の見解を求めます。

○高野デジタルサービス局長 都は、災害時等を見据え、安全で利便性の高いオープンローミング対応Wi-Fiの整備を進めており、今年度末までに学校等の都有施設約千百か所へ設置するとともに、区市町村施設について、約二百か所で整備を支援しております。
 さらに、今年度から新たに公衆電話ボックスを活用した事業に着手し、現在、駅周辺等約三百か所で整備を進めております。
 来年度は、公衆電話ボックスへ約七百か所整備することとし、公園や避難所の周辺等への拡大を図ってまいります。また、帰宅困難者を支援する一時滞在施設や店舗等への可搬型Wi-Fiの設置を後押ししてまいります。さらに、これらの稼働状況を常時把握し、発信することで、避難者等が必要な情報を得られるよう取り組んでまいります。

○まつば委員 次に、教育環境の充実について質問します。
 都議会公明党は、昨年の第一回定例会から一貫して、令和八年度、令和九年度と、公立小中学校の普通教室の空調が一斉に更新となる実態を踏まえ、現状の国の補助単価では物価高騰の現状に合わず、財政的に更新できないことがあることを指摘し、都が財政支援することを求めてきました。
 今回、令和八年度の新規事業として五十五億円の予算を計上したことを評価します。
 そこで、この事業の具体的なスキームと、区市町村が令和八年度においてこの事業を活用できるように、区市町村に速やかに情報提供をすべきと考えます。
 また、区市町村の公立小中学校からは、特別教室について、いまだ空調が設置されていない教室が数多くあり、着実な支援を都が行ってほしいという強い要望が都議会公明党に寄せられました。
 そこで、区市町村の公立小中学校の特別教室においても空調を確実に導入できるように後押しすべきと考えますが、併せて教育長の見解を求めます。

○坂本教育長 小中学校に通う児童や生徒のため、学習を行う上で良好な環境を整備することは重要でございます。
 都教育委員会では、小中学校の普通教室の空調機器の導入を支援し、全校での設置を実現する一方、既に更新時期を迎える場合も出ております。
 このため、来年度、空調についてより優れた性能の機器に更新する経費に対し、国の補助と併せ、その二分の一まで助成する制度を開始いたします。これと同時に、教室の断熱化のため、窓に遮熱フィルムを貼る等の工夫を行う経費の半分を補助いたします。この支援について、今後、区市町村向けに説明の機会を設けます。
 また、特別教室への空調機器の導入経費について、国の補助と併せて、その二分の一まで助成をいたします。

○まつば委員 次に、不登校支援についてです。
 今年度の問題行動等調査において、中学校における不登校生徒数は減少しましたが、依然高い水準のままであり、中学校に対する重点的な支援が必要です。そのためには、正規の教員を増やすとともに、他の学校の取組を共有する巡回教員が必要だと考えますが、来年度のチャレンジクラスの設置校数と、不登校対応巡回教員の配置人数について見解を求めます。

○坂本教育長 公立中学校での不登校の子供たちに対応するため、きめ細かな指導等を的確に進める体制の充実は重要でございます。
 このため、都教育委員会は、不登校の中学生を受け入れる教室としてチャレンジクラスを設け、教員を配置し、授業や相談対応を行っております。来年度は、これを設ける中学を九校増やし、二十三校といたします。
 また、不登校に係る詳しい知識等を持つ教員が様々な中学校を訪れ、指導や相談対応のサポートを行う取組も実施をしているところでございます。来年度は、こうした巡回教員を三十二人増やし百三十六人とするほか、訪問先を百三十二校増やし、五百八十三校といたします。

○まつば委員 次に、オンラインのフリースクール支援について質問します。
 さきの代表質問やただいまの答弁でも確認をしたように、学校現場においては、別室指導やチャレンジクラスなどの対策を進めていますが、フリースクールのニーズは依然高い状況となっています。
 そこで、都は、都議会公明党の要望に応え、昨年度からフリースクール等の利用者への支援を開始しましたが、現在、フリースクールには通所型、オンライン型、そして通所とオンラインの併設型など様々な形態があります。
 そこで、不登校の児童生徒や保護者への支援をさらに推進する観点から、取組の状況を確認いたします。
 まず、フリースクール等の利用者支援の目的と考え方、利用者支援の対象となるフリースクール等の要件について答弁を求めます。

○田中子供政策連携室長 学校生活になじめない子供が自分らしく成長できるよう、都は昨年度、フリースクール等の利用者に対する助成制度を創設いたしました。この事業では、義務教育段階の子供がフリースクール等に通う場合の利用料に対し、月額二万円を上限に助成を行いまして、保護者の経済的負担を軽減しております。
 利用者支援の対象となるフリースクール等の要件は、不登校支援を主たる目的とするフリースクール等で、将来、社会で自立していく力を身につける観点から、人とのリアルなつながりを持つことができる通所型施設としております。

○まつば委員 不登校の子供たちの中には、精神面の状況や体調不良により外出することが難しく、唯一のつながりを持てるのがオンラインのフリースクールであるという子供もいます。こうした実情に目を向けたとき、支援の実施に当たっては柔軟な対応を行うべきと考えますが、具体的な対応について答弁を求めます。

○田中子供政策連携室長 悩みや困難を抱えている子供に対し、一人一人の状況に応じたきめ細かな支援を行うことは重要でございます。
 このため、通所型施設を利用している方が体調等子供の状況に応じてオンラインを併用する場合には、利用者支援の対象としております。
 例えば、一定期間、体調不良が続き、通所することができず、オンラインによりフリースクール等を利用した場合には、通所できない理由等を書面で提出することで、利用者支援の対象としております。

○まつば委員 体調等により通所が難しい子供に対し、一定の配慮をしているということですが、不登校の子供たちの状況は様々であり、オンラインが他者と関わったり学びを進めたりする際の唯一の糸口となっている子供もいます。こうした実情に合わせた支援の内容にしていく必要があるのではないでしょうか。
 外出さえも難しい子供であっても、支援から取り残されることなく、将来に向けて学びの機会を創出できるよう、まずはオンラインでの学びから始め、徐々に通所型施設にも通い、リアルな人とのつながりも持てるようにサポートしていく、こういう視点を持つべきであると提言をさせていただきます。
 次に、不登校の児童生徒のご家庭への給食費相当分の支援について質問します。
 都議会公明党は、知事への令和八年度予算要望において、私立小中学校に通っている児童生徒の学校給食費の無償化について、区市町村が給食費相当分を支給する場合に東京都が支援することを要望しました。
 それを受けて、都が、区市町村が補助を実施した場合、その二分の一を助成する予算を計上したことを評価するものです。
 その上で、予算要望の際にも申し上げましたが、私立小中学校の児童生徒に加え、不登校児童生徒のご家庭に給食費相当分を支給している自治体もあります。
 私は、保護者の方からこういうお話をいただきました。不登校のお子さんが、給食費、私にもあるということを聞いて、私のことも忘れないでいてくれた、そういうふうに喜んでおられた。そういうお話をいただいて、私は本当に胸がいっぱいになりました。
 都内公立小中学校に在籍する不登校の児童生徒について、区市町村が給食費相当分の支給を行う場合は、都としても支援すべきと考えますが、見解を求めます。

○坂本教育長 学校給食費については、国がその責任と財源において無償化を実現すべきものでございます。
 都は国に先行し、令和六年度から、区市町村が学校給食費の保護者負担軽減に取り組む場合の支援を開始いたしました。また、国に対して、早期にその責任の下、無償化を実現するよう要望をしてきたところでございます。
 現在、国では、令和八年四月から小学校段階での学校給食費の抜本的な負担軽減を実施する方針を示しております。不登校の子供への対応を含め、制度の詳細に関し、国において検討が続いており、その動向を注視してまいります。

○まつば委員 本当に国の動向を注視するということですが、不登校の児童生徒の皆さんの、その思いに応えた取組をしていただくように強く要望をいたします。
 次に、気候変動による健康への影響について質問します。
 都は、二〇五〇東京戦略において、新型コロナと気候危機を二つの危機と位置づけ総括した上で、戦略の推進を図っています。
 コロナ禍では、患者の方を受け入れるために手術を遅らせるなどの事態が起こりましたが、気候変動による異常な暑さでは、熱中症による救急体制の逼迫や、子供が屋外で遊べなくなることによる発育への影響なども懸念されます。また、ぜんそくの悪化や、早産や認知症のリスクが高まるとの研究もあります。気候危機はコロナ禍と同様、社会や都民生活に大きなインパクトを与える課題であります。
 都が、省エネや再エネ拡大など、気候変動を食い止める緩和策や暑さ対策などの適応策について、様々な施策を展開していることは承知をしております。
 一方で、気候変動が進むことで、今後一層大きくなると予測される社会的影響、とりわけ健康への影響について、課題認識を全庁で共有しながら、横断的に取組を進めていく必要があると考えます。小池知事の見解を求めます。

○小池知事 深刻さを増す気候変動によります影響は、人々の生活を脅かす危機そのものでございます。
 都は、二〇五〇東京戦略に基づきまして、猛暑から都民の命を守る取組や、気温上昇を見据えました大気環境の改善など、適応策を推進してまいりました。
 具体的に申し上げますと、東京都気候変動適応計画で、健康、自然災害、農林水産業など五つの分野ごとに予測されます被害の回避、軽減に向けた施策を展開しておりまして、全庁を挙げた推進体制の下、毎年度、取組を強化拡充いたしております。
 今後、気候変動と健康影響という観点からの課題認識を全庁で共有しながら、二〇五〇東京戦略や気候変動適応計画に基づきますアクションプランなどをブラッシュアップしまして、健康リスクを最小化する取組をさらに進めてまいります。

○まつば委員 都民の健康面にも着目した気候変動対策を強力に推進していただきたいと思います。
 気候変動を食い止めていく具体的なアクションとして、食品ロス削減は重要な取組であると考えます。
 都議会公明党は、昨年の第四回定例会の代表質問において、都は区市町村とも連携し、家庭における効果的な食品ロス対策を講じるとともに、食品リサイクルの推進にも一層力を注ぐべきと求めました。都からは、複数の自治体や食品リサイクル事業者などと連携した家庭ごみの広域的な資源回収ルートの構築等を検討するとの答弁があったところであります。
 都は、来年度予算案の中で、食品リサイクルを推進するため、自治体等と連携した広域化支援事業に取り組むとしていますが、具体的な進め方について見解を求めます。

○須藤環境局長 近年の外食産業を中心とした食品ロス発生量のリバウンドを踏まえ、都は、業界団体と連携した発生抑制対策に加え、都内自治体に対して学校給食を含む事業系食品廃棄物のリサイクルを支援するなど、食品ロス実質ゼロに向けて取り組んでまいりました。
 今後は、都内食品廃棄物の七割を占める家庭系のリサイクル促進のため、複数の自治体を対象に事業者との交流会などを通じたマッチングを図り、広域的な回収ルートの構築に向けた実証を行います。
 その際、収集運搬の効率化や回収容器などの適切な管理方法のほか、処理コストなどの検証を行った上で、具体的な実施計画の策定等を伴走型で支援いたします。
 これにより、生ごみの再資源化を促進してまいります。

○まつば委員 都議会公明党は、昨年十二月に都内で学校給食の残渣を回収し、肥料、飼料へのリサイクルを行う企業を視察しました。この企業は、廃棄物をリサイクルしようということは簡単だが、付加価値が生じないと真のリサイクルとはいえないとの思いで、精力的に取り組んでおられました。事業拡大にも意欲を持っておりますが、資金的な課題もあるとのことでしたので、こうした事業者による新たな処理能力の増強に向けた支援策についても、併せて検討することを要望いたします。
 次に、気候変動に関連して質問します。
 気候危機やエネルギー問題の解決、新しい医療などにつながる先端技術分野、いわゆるディープテックは、人々の生活をより豊かにするものであると考えます。
 さきの第四回定例会の代表質問で、都議会公明党はその重要性を指摘し、社会実装に向け、官民を挙げた強力な支援を進めることを求め、知事からは、スタートアップ戦略に基づき重点的に取り組み、研究開発や集中投資など様々な施策を展開するとの答弁があったところです。
 先端技術を具体的なサービスとして世に出すためには、息の長い取組が必要であり、都は、ディープテック技術の開発から製品化までを一貫して強力に支援すべきであると考えます。見解を求めます。

○吉村スタートアップ戦略推進本部長 研究開発に多額の費用と期間を要するディープテックの社会実装に向けまして、都は来年度、キングサーモンプロジェクトにおきまして、先端技術を活用した製品開発支援の取組を開始いたします。
 スタートアップが開発を進めてきた先端技術を基に、大企業などと連携して製品化を図るプロジェクトを募りまして、開発計画の練り上げを行った後、最長二年間、三億円を上限に資金サポートを行います。
 また、こうした技術への投資を促す官民連携ファンドを新たに組成するほか、民間による研究開発支援拠点の整備など多面的な支援を展開し、人々の暮らしを豊かにするディープテックの製品化の道のりを力強く後押ししてまいります。

○まつば委員 次に、中小企業の省エネ対策について質問します。
 専門的な知見を必要とする省エネ対策は、中小企業自らが着手していくことは容易ではなく、特に、建物全体の省エネ等を図るゼロエミッションビル化となれば、より高度な専門性が求められます。
 都は、省エネの専門家がアウトリーチで支援する省エネルギー診断を実施していますが、今後はこうした専門分野への対応も含め、都が省エネによる効果を示しながらサポートすることで、中小企業が無理なく取り組みやすい環境を整えていくことが重要であると考えます。
 現在実施している専門家による省エネルギー診断を質、量両面から一層充実させ、中小企業に寄り添いながら脱炭素化をより強力に推し進めるべきと考えますが、見解を求めます。

○田中産業労働局長 東京の脱炭素化を進める上で、中小企業の省エネ対策を後押しすることは重要でございます。
 都はこれまで、省エネルギー対策を支援するため、東京都環境公社や民間の専門家が現場に出向き、消費エネルギーの効率化に向けた調査分析や改善策を助言する省エネルギー診断を行ってまいりました。
 来年度は、民間事業者を活用した診断件数を三百件に拡充するとともに、コスト面を含め、省エネ効果の見える化など診断内容を充実いたします。さらに、建物全体の省エネ等を目指すゼロエミッションビル化や、熱の有効利用を図る廃熱利用に関する二つの新たな専門診断を設け、それぞれに特化した専門家を新たに派遣するなど、対応を強化してまいります。

○まつば委員 一方で、省エネルギー診断を受けても、実際に導入しなければ意味がないわけであります。
 都は、省エネ設備の導入に向けた支援として助成事業を実施しており、中小企業からは、脱炭素だけでなく光熱費も削減され、経営が改善されたとの声も聞いております。
 しかしながら、現行の助成制度はニーズが高いため、申請枠が早期に埋まると聞いています。異常気象による猛暑やエネルギー価格の高止まりは中小企業を直撃しており、高効率空調など設備更新を必要とする企業が省エネ対策を迅速に行えるよう、都議会公明党は助成制度の充実を要望してきました。
 中小企業の省エネ設備の導入を一段と後押しするため、助成金の規模を拡充するとともに、支給の迅速化を図るべきと考えますが、見解を求めます。

○田中産業労働局長 都はこれまで、中小企業の消費エネルギーを効率化し、脱炭素化を促進するため、省エネ設備の導入や運用改善を図る取組への助成を行ってまいりました。
 来年度は、暑さ対策や蛍光灯の製造終了への対応のため、高効率空調設備やLED照明への交換需要が高まることなどを踏まえ、助成金の規模を約八十八億円から約百四億円へと拡充いたします。また、助成金審査を厳正かつ迅速に行えるよう、人員を増強し、審査体制を強化いたします。さらに、年間の申請受付の回数を五回から六回に増やし、企業の利便性を高めることで、助成金の活用促進を図ってまいります。
 これらによりまして、中小企業の省エネルギー対策をより一層後押ししてまいります。

○まつば委員 中小企業が無理なく省エネに取り組める環境を整え、スピード感を持ってサポートすることで、脱炭素化をしっかりと前進をさせていっていただきたいと思います。
 次に、中小企業の賃上げに向けたDX支援について質問します。
 都議会公明党が重点政策、家計応援計画で掲げる現役世帯の平均年収二百万円アップ実現のため、中小企業がデジタル化等により生産性を向上させることが不可欠であり、かねてよりその取組の拡充を訴えてきました。
 都は、都議会公明党の要望を受け、長期化する物価高騰の状況下においても、物価上昇を上回る賃上げを実現できるよう、中小企業に対するDX支援策を拡充するとのことですが、その具体的な内容について答弁を求めます。

○田中産業労働局長 都はこれまで、業務の生産性向上やDXに必要なデジタル技術の導入を後押しするとともに、その成果を二%以上の賃上げにつなげた場合に、助成率を最大五分の四に引き上げております。
 来年度は、中小企業がDXによる企業変革やAI等の先進技術の活用などを通じて、さらなる賃上げを実現できますよう、専門家による計画策定から実行後のフォローアップまでの支援規模を二百社から三百社に拡充いたします。また、中小企業がDXの成果を六%以上の大幅な賃上げにつなげた際には、助成限度額を最大三千万円から五千万円に引き上げることとしてございます。
 こうした取組によりまして、中小企業における賃上げを一層促進してまいります。

○まつば委員 次に、女性の雇用環境の整備について質問します。
 第四回定例会では、雇用就業への女性の活躍を推進する条例が制定されました。
 都議会公明党は、職業の選択肢の拡大を図る施策展開を行うことは最重要であり、特に女性の就業割合が少ない職種などへの支援を訴えてきました。
 そこでまず、バス事業についてです。
 バス運転士の女性の割合は全体の約二%であり、他の業界と比べても非常に少ない状況です。また、バス運転士不足が深刻化していることも踏まえ、その課題解決に向けては、女性を含む多様な人材の確保と定着が不可欠でもあります。
 女性にも運転士としての就労に目を向けてもらうことが必要ですが、事業者の受入れ環境の整備などに課題があります。
 今後、都営バスを含め、女性等の運転士確保が進むよう取り組んでいくべきと考えますが、知事の見解を求めます。

○小池知事 都民の日々の暮らしを支えるバス路線を適切に維持していくためには、女性を含めまして、幅広い人材の活用によって運転士採用を増やして、安定的に運転士を確保していくための環境整備が必要です。
 都は来年度、事業者等と連携しまして、広く運転士採用に向けましたイベントやPRを実施し、魅力を効果的に発信をしてまいります。
 また、女性等を採用し、働きやすい職場環境づくりや住まいに係る支援を充実させる事業者に対しまして、新たな補助制度等によりまして支援を行います。
 都営バスにおきましては、職場内の女性用スペースの充実、また、女性向けの運転体験会を実施いたします。
 こうした取組によりまして、広くバス運転士への就労を促進することで、バス運行の維持に必要な運転士を確保してまいります。

○まつば委員 次に、土木建設現場の環境整備についてであります。
 建設現場で働く女性にとって、工事現場におけるトイレの問題は極めて切実であり、これまで重機女子の方々など当事者の方々から繰り返し現状を伺ってきました。工事現場に女性専用のトイレなどの環境を整備することが、女性から選ばれ、職場定着へとつながっていくと考えます。
 都議会公明党は、令和七年第四回定例会代表質問で、女性の選択肢の拡大を図る施策展開を行うことは最重要であり、土木建設現場で働く女性たちのトイレなど、ハード面の環境整備のための補助制度の創設を提案しました。
 そこで、建設業界などにおいて、女性が働きやすい職場環境づくりがさらに進むよう、現場に寄り添った取組を実施すべきと考えますが、来年度の取組について答弁を求めます。

○田中産業労働局長 都は来年度、女性が活躍できる選択肢が広がるよう、中小企業が行います女性専用の職場環境の整備に対し、新たに支援いたします。
 具体的には、新規採用の有無を問わず、女性従業員のために企業が設置する更衣室等や購入する移動式のトイレカー、レストカーの費用に対し、補助率三分の二、最大五百万円の助成を開始いたします。
 また、工事現場での女性専用トイレにつきまして、仮設のほか、車載型や移動式のものを企業がリースする場合、その費用に対し十二か月を上限として、補助率三分の二、最大九十万円の助成を開始いたします。

○まつば委員 現場の実情に即した助成金の事業を開始することを確認させていただきましたが、この助成金を活用していただき、環境整備を進めていくことができるかが課題でもあります。
 現場で働く女性たちからは、建設等の業界の事業主の環境整備への理解がいまだ十分ではないといった声や、現場の環境整備が進むかどうかは、現場監督の意識によるところが大きいと聞いております。
 そこで、都は、建設業等の中小企業に向けて、現場の環境整備の必要性等を丁寧にお伝えしていくべきと考えますが、見解を求めます。

○田中産業労働局長 都は来年度、女性が建設業界など様々な分野で安心して働くことができますよう、職場環境づくりの必要性を事業主に対して伝えるなどの普及啓発を実施いたします。
 具体的には、建設業等の中小企業に対して工事現場の環境整備が進みますよう、電話案内や巡回訪問により、労働安全衛生対策の情報提供や環境整備の重要性、都が実施する支援策の周知を行います。
 また、建設業等の職場の取組を取材し、女性活躍や人材確保につながった事例等を専用サイトで発信いたします。
 これらによりまして、女性の職域拡大を支援してまいります。

○まつば委員 助成金が有効に活用され、現場の環境整備が進むよう、必要な情報を中小企業に届け、女性が活躍できる選択肢が広がるように取り組んでいただきたいと思います。
 次に、女性や子供、若者の支援について質問します。
 まず、緊急避妊薬の市販化についてです。
 緊急避妊薬が、先月二月二日から医師の処方箋なしで薬局での販売が開始となりました。販売先は厚労省のホームページで公表しており、都内では九百六十二軒の薬局やドラッグストアなどで購入が可能となっています。
 購入できるのは本人のみで、薬剤師から直接説明を受け、その面前で服用することが条件となっています。
 緊急避妊薬の市販化に伴い、女性の尊厳を守るため、薬局等が販売時に女性のプライバシーを配慮するとともに、中には、性犯罪、性暴力の被害に遭われている場合もあり、被害者の心情に十分配慮し、必要時に関係機関につなげる必要があると考えます。
 都の薬局に対する取組について答弁を求めます。

○山田保健医療局長 緊急避妊薬は、薬剤師による対面での情報提供の義務づけなど、特に適正な販売が求められる要指導医薬品でございます。
 販売に当たりましては、プライバシーへの配慮などが要件とされ、また、購入者に性被害等が疑われる場合は関係機関を紹介することなどが求められております。
 都は、販売開始に際しまして、薬局等が円滑に性被害の相談機関などにつなげられるよう、薬剤師会などを通じまして相談窓口の周知徹底を図っております。
 また、来年度は、立入調査で要件の遵守状況などにつきまして重点的に監視指導を行うなど、薬局等が適切に対応できるよう取り組んでまいります。

○まつば委員 次に、ユースヘルス事業についてであります。
 思春期の生徒が抱える健康上の様々な悩みを学校において支援する取組は重要です。
 そのような年代の生徒は、自分の体のことについて相談すること自体をちゅうちょする傾向もあり、対応に工夫が必要です。
 都教育委員会では、都立学校におけるユースヘルスケア事業をモデル的に取り組んでいますが、特にオンラインを活用した相談は、顔を知られることなく相談できることから、ハードルが低く、生徒からのニーズも高いことから充実を図っていくべきと考えます。
 そこで、ユースヘルス事業の今年度の取組状況と今後の取組について見解を求めます。

○坂本教育長 都立学校の生徒等の思春期に抱える心身の悩みに関し、専門的な知識を持つ医師が基礎的な知識を速やかに伝える仕組みづくりは重要でございます。
 このため、都教育委員会は今年度、産婦人科の医師が四十二の都立学校におきまして、オンラインで思春期に係る相談に対応する取組を行っております。
 具体的には、生徒が医師とオンラインの画面を通じやり取りを行うほか、ウェブ上のフォームに入力し回答を受ける方法を導入しております。
 こうした対応によりまして、医師から基礎的な知識を学び、様々な不安の解消につながるなどの成果が出ており、利用ニーズも高まっております。
 来年度、このオンラインの相談対応を拡充し、二百十八校で実施をいたします。

○まつば委員 次に、学校での性教育についてでございます。
 都議会公明党は、小学一年生から命の尊さを学ぶ意義は大きいことから、単なる性教育ということではなく、命という視点を重視し、一人一人が貴い存在であることを学ぶ授業が極めて重要であり、産婦人科医だけでなく、命の誕生に立ち会う助産師を外部講師とした性教育――命の授業といっておりますが、を進めていくべきと求めてきました。
 そこで、助産師などの外部講師を活用し、性教育を一層充実させていくべきと考えますが、都教育委員会の見解を求めます。

○坂本教育長 都教育委員会では、学習指導要領の内容に基づき、性教育に関する冊子をつくり、全ての公立学校に配布をいたしました。
 今年度は、この冊子を踏まえまして、産婦人科医が外部講師として公立の四十の中学校で授業を行う取組を支援しております。
 こうした産婦人科医による対応に加えまして、来年度、助産師が新たに三つの中学校で授業をモデル的に行うためのサポートを実施いたします。
 新たな取組に関しまして、区市町村教育委員会と十分な連携を図ってまいります。

○まつば委員 まずは中学校三校からモデル的に行うということでありますが、希望する小中学校で助産師を外部講師とした取組が広がるよう、都として支援を進めていくことを要望いたします。
 次に、若者の居場所について質問します。
 都議会公明党は、昨年の第四回定例会で、Tokyo Innovation BaseのTIB JAM事業を取り上げ、今後の若者支援の新しい展開につながる可能性を指摘し、社会課題の解決を目指す学生や若者の探求の居場所としての取組の強化を求めました。
 これに対し、都からは、中高生を含め、探求する若者が日常的に集う場の充実を図り、若者の挑戦を後押ししていくとの答弁がありました。
 そこで来年度、都は、探求する若者の居場所としてのTIBの充実を図るため、具体的に取組を推進すべきと考えますが、見解を求めます。

○吉村スタートアップ戦略推進本部長 TIBは、二十代以下の登録者が三割を占め、年間三万人の学生が訪れるなど、多くの若者や学生がアイデアを持ち寄り、交流しております。
 この活動をさらに高めるため、来年度、毎週水曜日に実施しておりますTIB JAMでは、AIなど学生の関心の高いテーマを設定し、起業家などにも参画いただき、議論を深め、より幅広い若者の参加につなげてまいります。
 また、SusHi Techの企画運営に携わった学生OBが、いわゆるアルムナイとして若者たちの活動に参加するとともに、中高生が交流する場を新たに設けます。
 また、さらに、ここで磨いたアイデアを競う学生ピッチイベントを開始するなど、探求の居場所としての活動の充実を図り、若者の挑戦を強力に後押ししてまいります。

○まつば委員 一方で、困難を抱える若者の支援も重要であります。
 自殺やひきこもり、非行等に共通する背景として、孤独、孤立の存在が指摘されています。若者の居場所は、孤独、孤立の問題を抱える当事者にとって、人とのつながりを生み出すセーフティーネットとなると考えます。
 昨年の第四回定例会においても、第三期東京都子供・若者計画で掲げた若者の居場所づくりについて、さらなる推進を求めました。
 都からは、計画の目標達成を目指し、一層の支援に取り組むとの答弁があったところですが、計画期間の中で、都内各地に若者の居場所が創出されるよう、さらに多くの区市町村を支援していくべきと考えますが、見解を求めます。

○竹迫都民安全総合対策本部長 都は今年度、若者の居場所づくりに取り組む区市町村に対し、実態調査から開設に至る経費を補助するスタートアップ支援を開始しております。
 昨年夏に、来年度の補助金活用意向調査を行ったところ、若者による検討会を設置し、その意見を反映しながら居場所の設計を進めるといった開設準備や、社会への一歩を踏み出すことに不安を抱える若者向けのフリースペースの整備など、六区市から検討していると回答がございました。
 この結果を踏まえて予算規模を拡大し、子供・若者計画の目標達成に向け、居場所の確保に取り組む区市町村を広く支援してまいります。

○まつば委員 次に、高齢者施策について質問します。
 都議会公明党は、高齢者の社会参加と健康増進のために、シルバーパスの果たす役割の重要性を踏まえ、実施から二十五年が経過している現行制度を抜本的に改善すべきと提案し、住民税課税者の利用額は、年額二万五百十円から一万二千円に引き下げられました。
 また、毎年十月に行われる一斉更新については、高齢者の方々にできるだけ負担のない方法を提案してきました。
 そこで都は、来年度の一斉更新時を目指し、利用者の利便性向上等のためにICカード化するとのことですが、具体的な切り替わり方法について、利用者の方々がどうICカードを取得するのか答弁を求めます。

○高崎福祉局長 バス車内や自動改札機でのタッチ乗車や乗り入れ路線での自動精算など、シルバーパスの利便性向上などのため、令和八年十月の一斉更新時に、現在の磁気カードからICカードのPASMOに移行いたします。
 既に記名PASMOをお持ちの方は、お手元のPASMOに情報を登録することで、シルバーパスとして利用することができます。
 記名PASMOをお持ちでない方は、通常、PASMOを新規発行する場合と同様に、預り金五百円と電子マネーのチャージ分五百円の合計千円を利用者負担額に加えてお支払いいただくことで、シルバーパス情報が登録されたPASMOを郵送で受け取ることができます。

○まつば委員 高齢者の方々は、なじみのある磁気カードからICカードに切り替わることや、新しい手続に不安を感じることと思います。来年度の一斉更新に向けて、分かりやすく丁寧に対応すべきと考えますが、見解を求めます。

○高崎福祉局長 シルバーパスの一斉更新は、コロナ禍を機に郵送で実施しておりまして、今年度はスマートフォンで申請できる方式も導入いたしました。
 来年度は、更新と同時にICカードへの移行を行うことになるため、事業の実施主体である東京バス協会と連携しまして、一層丁寧に対応してまいります。
 具体的には、本年四月から、ホームページなどで手続の概要を周知しまして、六月中には分かりやすい更新案内を発送するとともに、コールセンターを拡充いたします。
 また、引き続き郵便局で対面相談を実施するほか、新たに都営地下鉄駅構内などに特設コーナーを設置するとともに、手続をサポートする案内員を配置いたします。
 こうした取組によりまして、利用者に寄り添いながら対応してまいります。

○まつば委員 次に、都市基盤整備について質問します。
 都議会公明党の政策目標であるチャレンジエイトの一つである、鉄道駅のホームドアの設置についてであります。
 これまで都議会公明党は、ホームドア設置について繰り返し提案をしてきました。
 ホームドアの整備加速をはじめ、鉄道駅のさらなる安全性の向上に向けた、都の今後の取組について見解を求めます。

○谷崎東京都技監 都は、本年二月の協議会におきまして、ホームドアと一体的に整備する場合に補助対象となりますホームと車両の段差隙間対策の促進や、AIを活用した転落防止策の共有及びホームドア整備の進捗を確認いたしました。
 今年度開始の補助制度等の活用によりまして、西八王子駅等の九十一駅におきまして二百二十三番線で整備が前倒しされ、目標としている令和十年度末までに整備率約六割を達成予定でございます。
 具体的には、令和七年度末の整備率は約四割、令和八年度には予算計上しております九十三番線の整備を進め、整備率が五割を超える見込みでございます。
 引き続き、官民が連携協力いたしまして、鉄道駅のさらなる安全性の向上に向け、取り組んでまいります。

○まつば委員 次に、在宅療養について質問します。
 高齢化の進展とともに、在宅療養の需要が今後ますます増大することが予測されます。地域における在宅療養体制の確保は重要であります。
 都では、その地域における在宅療養体制の確保に向け、東京都在宅医療推進強化事業を実施し、地域の実情に応じた二十四時間診療体制の構築を進めていますが、より多くの地域において在宅療養の体制が強化されるよう、地域の取組について一層の支援を行うべきと考えますが、都の見解を求めます。

○山田保健医療局長 都は、二十四時間対応可能な在宅での診療体制の構築に向けまして、今年度は三十三の地区医師会と連携して取組を進めております。
 来年度は、取組をさらに広げていくために、区市町村への支援を拡充いたします。
 具体的には、往診医療機関の活用など、地区医師会と連携した体制整備の取組を新たに支援いたします。
 また、かかりつけ医同士の連携による体制確保や医療DXを推進する取組などの好事例を広く横展開し、地域における在宅医療体制の充実に向けた取組を一層後押ししてまいります。

○まつば委員 在宅療養のニーズの増大とともに、在宅における医療の質の向上も求められているため、都が指定している、在宅療養において積極的役割を担う医療機関による取組が重要であり、さらに充実を図っていくべきだと考えますが、都の見解を求めます。

○山田保健医療局長 都は、自ら在宅医療を提供するとともに他の医療機関の診療支援などを行います、在宅療養において積極的役割を担う医療機関として、都内二百九十一施設を指定しております。
 来年度は、これらの医療機関による取組が着実に進むよう、新たな補助事業を開始いたします。
 具体的には、人材の確保、育成や、災害時も見据えた様々な職種や関係機関同士の連携強化などの取組に対しまして、一医療機関当たり基準額二百万円、補助率十分の十で支援をいたします。
 こうした取組によりまして、在宅で療養する患者を地域で支える体制づくりをさらに促進してまいります。

○まつば委員 最後に、モバイルファーマシーです。
 都議会公明党はこれまで、モバイルファーマシーを導入すべきだと提案してきました。
 そこで、都が導入したモバイルファーマシーについて、その経緯と機能、今後の運用、活用について答弁を求め、質問を終わります。

○山田保健医療局長 モバイルファーマシーは、大規模災害で薬局が機能していない地域におきまして、薬剤師による調剤や医薬品の供給を行う車両でございます。
 能登半島地震では、発災後の早い段階から有効に活用されており、都はこうした実績も踏まえて、今月、車両を立川地域防災センターに配備いたしました。
 モバイルファーマシーの運用に当たりまして、都は東京都薬剤師会と協定を締結しておりまして、今後、連携して訓練を実施するなど、災害時に適切に対応できるよう備えてまいります。

○小山委員長 まつば多美子理事の発言は終わりました。(拍手)