予算特別委員会速記録第四号

○木村副委員長 馬場信男委員の発言を許します。
   〔木村副委員長退席、委員長着席〕

○馬場委員 いうまでもなく、首都東京は一千三百万人が住む巨大な都市でありまして、それであるがゆえ、さまざまな数多くの課題を有しております。それらの解決のため、都民からお預かりしている税金を予算という形で効果的に反映させていくことが極めて肝要でありますし、この予算特別委員会での議論を行政執行機関にしっかりと理解をしていただき、都民の福祉向上、住み続けていたい快適な都市であり続けるために努力を傾けてまいりたいと思います。
 まず初めに、環境行政、地球温暖化対策についてお伺いをいたします。
 CO2の削減のために、平成三十年度本予算案におきましても、さまざまな取り組みが盛られていることと思います。その中で、事業所の地球温暖化対策についてお伺いをしたいと思います。
 東日本大震災以降、事業所におきましては、省エネの費用対効果の高いLED照明の導入が急速に進んでおります。LED照明は、省エネに資する取り組みであることに加えて、利用者に対して視覚的に訴えることができ、企業のPRになることも普及を後押ししたと考えています。
 このLED照明、例えばその照明の点灯、消灯を自動化することによって、さらに節電をして効果を上げています。
 例えていえば、この都議会議事堂のトイレは、利用者がいないときには電気が消えております。人がトイレに入ると、これを赤外線で感知して点灯します。そして、一定の時間がたつと消灯するという仕組みなのは、多くの皆さんがご存じかと思います。
 同じような仕組みで、人の動きを検知して自動運転するエスカレーターも、無駄なエネルギーを排しているという視覚的な効果のある設備でありますけれども、余り導入が進んでいないように思います。
 現に、都内にも数多くのエスカレーターが設置をされておりますけれども、人が乗っていなくてもずっと動いているエスカレーターがかなりございます。まずは、都の各局の中で、最も多くエスカレーターが設置されているであろうと思うのは交通局ではないかと思いますので、幾つかお聞きしたいと思います。
 都が所有する施設において、都営地下鉄の各駅には、六百九十基のエスカレーターが設置されているそうでございます。しかし、利用者を感知して動き出す自動運転式は、そのうちの百八台、一五・六%にとどまっているようです。利用者の少ない駅には感知装置を設置して、自動用のものに改修することによって、消費電力が削減できるというふうに考えます。
 中でも、大江戸線は地下深くを走っておりますので、エスカレーターの設置の台数も多くて、そして、結構長目のエスカレーターが多いと聞いております。既設のエスカレーターを改修して、自動運転化することで、節電の効果が高いのではないかと思います。
 そこでお伺いしたいと思いますが、都営大江戸線に設置されているエスカレーターで自動運転式のものは何基あるのでしょうか。そしてまた、自動運転式の設置率は何%か、お伺いいたします。

○山手交通局長 大江戸線のエスカレーターは全部で三百八十七基でございます。このうち、エスカレーターを利用されるお客様を感知して動作する自動運転式エスカレーターは八十三基、設置率は約二一%でございます。

○馬場委員 あんな地下深くを走って、エスカレーターも多いんですけれども、たった二一%しかない。八割近くはずっと動いたままであるということでございますね。
 その大江戸線のエスカレーターを始発から終電までずっと動かし続けた場合、消費電力はどのぐらいで、電気料金はどのぐらいなんでしょうか。また、自動運転式に変えた場合、自動運転装置をつけた場合、消費電力と電気料金の削減効果はどの程度になるのでしょうか。さらに、自動運転式エスカレーターへの改修費用は幾らになるのでしょうか、お伺いします。

○山手交通局長 通常のエスカレーターの消費電力は、高低差十メートルのエスカレーターで一日二十時間、標準的に利用された場合には、約百二十キロワット時となります。これに、都営地下鉄駅の一キロワット時当たりの電気料金十五円を乗じますと、一年間の電気料金は約六十五万円でございます。
 一方、自動運転式のエスカレーターにおきまして、一時間当たり十五分停止した場合、消費電力量は約二五%、年間の電気料金として約十六万円の削減が可能となります。
 また、既存のエスカレーターに自動運転機能を付加するためには、利用者を感知する装置等の設置が必要でございまして、追加費用は一基当たり少なくとも五百万円程度が見込まれます。

○馬場委員 大江戸線も駅がたくさんあります。乗降客の少ない駅のエスカレーターについては、長時間停止するエスカレーターが多いんじゃないかなというふうに思いますが、その状況について把握しているんでしょうか、お伺いします。

○山手交通局長 都営地下鉄の一部の自動運転式エスカレーターでは、稼働時間の把握が可能なものがございまして、それによりますと、乗降客が一日九千三百人と少ない国立競技場駅では、停止率が約四割で、一時間当たりの停止時間に換算いたしますと、約二十三分となっております。一方、乗降客数が三万八千人と比較的多い麻布十番駅では、停止率は約一割となっておりまして、一時間当たりの停止時間に換算いたしますと、約七分となっております。

○馬場委員 今の答弁ですと、一時間当たり十五分停止することによって、年間の電気料金が約十六万円の削減の効果があると。メーカー試算であるんでしょう。そして、三十一年で五百万円の削減の効果があるということでございます。
 とするならば、安価な感知装置などをつけて、節電効果を上げることができるわけであります。ぜひともこの節電対策をとるべきではないかと思いますので、見解をお伺いします。

○山手交通局長 先ほどお話し申し上げましたとおり、既存のエスカレーターを改修いたしまして、自動運転機能を付加するための追加費用は約五百万円と見込まれます。一方、電気料金の削減効果は年間十六万円程度でございまして、追加費用を回収するには、エスカレーターの耐用年数三十年を上回る期間が必要でございます。
 都営地下鉄では、現在、耐用年数を迎えたエスカレーターを計画的に更新してございまして、こうした機会を捉えて、利用状況、構造的な課題等を踏まえながら、自動運転式エスカレーターの採用を検討してまいります。

○馬場委員 今の答弁ですと、五百万円をかけて新たに自動運転装置をつけた場合は、三十一年でとんとんということなんでしょうけれども、費用をかければ電気代が節約できるだけですけれども、そもそも新しいエスカレーターが、その機能がついているものであれば五百万円が節約できるということでございますし、その分、CO2の削減ができるということでございます。
 また、乗降客の多い駅であっても、休日や早朝の利用者はかなり少ないでしょうから、自動運転式のものに積極的に変えていくことを希望いたします。
 次に、環境局にお伺いしたいと思います。
 今、交通局の局長とやりとりをさせてもらいましたが、同様に、この対策を広く都内の事業者に促進していけば、地球温暖化対策が進むのではないかなというふうに思いますけれども、所見をお伺いしたいと思います。

○和賀井環境局長 自動運転方式等の省エネ型エスカレーターは、利用者が多く、主に規模の大きい商業施設や公共機関の施設等において、一日の運転の中で利用者が全くいない時間が一定程度ある場合で、導入の効果が見込まれると考えております。
 都は現在、キャップ・アンド・トレード制度の対象である大規模事業所の省エネ対策の一つとして、こうした省エネ型エスカレーターを紹介しております。また、省エネ・再エネ東京仕様では、庁舎など都有施設の新築、改築や大規模改修時に導入を検討する項目に掲げております。
 今後も、事業所への制度説明会の機会などを通じまして、情報を提供してまいります。

○馬場委員 情報提供したいということですので、ぜひそのように努めていただきたいと思います。都内のエスカレーターは何万基もあるでしょうから、ぜひ自動運転化が大きな流れになることを希望したいというふうに思います。
 ただ、全部がとまっちゃうと、上りなのか下りなのかわからないというケースもありますけれども、その場合は既に表示があるんですよね、これは上りです、下りですと。その辺は安心していただきたいと思いますし、インバーター方式というエスカレーターがありまして、人が乗っていないときは結構ゆっくり動いていて、人を感知すると普通に動き出す。そんなものもCO2削減に効果があるというふうに思いますので、よろしく進めていただきたいと思います。
 次に、話は変わりまして、交通行政、日暮里・舎人ライナーの混雑緩和対策についてお伺いしたいと思います。
 この日暮里・舎人ライナーは、都営交通で最も混雑している線でございまして、首都圏ワーストファイブ、ワーストワンの混雑が東西線、二位がJR総武線、三位が小田急線、四位が横須賀線、残念ながら第五位がこの日暮里・舎人ライナーなんですけれども、開業してちょうど、今月三十日で丸十年がたつんですけれども、開業当初から現在までの乗車人員並びに混雑率についてお伺いしたいと思います。

○山手交通局長 お話にありましたとおり、日暮里・舎人ライナーは、平成二十年三月に開業いたしまして、十周年を迎えますが、開業した平成二十年度の乗車人員は一日平均約四万九千人、最混雑時間帯における混雑率は一三二%でございました。
 その後、地域の足として定着するとともに、沿線でのマンションの建設等が進みまして、通勤通学でご利用されるお客様がふえ続けていますことから、平成二十八年度における乗車人員は約八万人、混雑率は一八八%となってございます。

○馬場委員 一八八%ですね、ワーストファイブ、何とか脱却してほしいんですが、この乗車定員の多い新型車両をふやすなどの取り組みを行っていると思いますけれども、これまでの混雑緩和の対策はどのようにとってきたのか伺います。

○山手交通局長 日暮里・舎人ライナーでは、平成二十一年度及び二十三年度にそれぞれ二編成増備し、さらに、平成二十七年度及び今年度に全席をロングシートにして車内空間を広げた新型車両をそれぞれ一編成増備するとともに、朝ラッシュ時間帯に増発を行うなど、適宜、輸送力の増強を図ってまいりました。
 また、開業当初から運行してきた車両につきましても、座席の一部をクロスシートからロングシートに改修するなど、車内レイアウトを改善してございます。
 さらに、平成二十五年度からIC定期券を活用してオフピーク通勤を促進する早起きキャンペーンを実施しておりまして、今年度は時差ビズキャンペーンとも連携するなど、ハード、ソフト両面から混雑対策に取り組んでございます。

○馬場委員 いろいろ対策を進めてもらっていますが、この沿線、まだまだマンションなど建つ用地がたくさん見受けられまして、大手町までライナーに乗れば三十分以内で着くというようなところですので、これからも混雑率が上昇してしまうのかなという懸念があります。
 さらなるダイヤ改正も必要と思われます。現在、ピーク時には三分二十秒に一本の割合で運行されておりますけれども、これを例えば三分に一本、一時間に二本、増便が可能になる計算なんですけれども、この点についてはいかがでしょうか。

○山手交通局長 お話しいただきましたように、日暮里・舎人ライナーは現在、朝ラッシュ時間帯、三分二十秒の間隔で運行をしてございます。
 現在の車両数を前提に運転間隔を三分まで短縮するためには、各駅での停車時間を短くする必要がございまして、お客様の安全で円滑な乗りおりに影響が出るなど、課題があるというふうに認識してございます。

○馬場委員 そうなんです、円滑な乗りおりなんですけれども、これの問題の一つが、旧型車両は出入り口の扉が一枚扉なんですよね。ですから、狭いからスムーズに乗りおりができないということで、新型車両は二枚扉だから、広くて乗降がスムーズなんですけれども、「ゆりかもめ」なんかは、開業して二十年もたたずに、新しい車両にどんどんかえているようですから、ぜひ舎人ライナーも積極的に新しい車両にかえていただきたいなというふうに思います。
 そのほか、例えば、今度その新型車両が、平成三十一年度末に導入されるわけなんですけれども、三十二年の春から運行となると、丸々二年間、ずっと混雑率を指をくわえて見ていなきゃいけないのかなというふうに思うんですけれども、その新型車両導入後の対策はどうしていくのか、見解をお伺いします。

○山手交通局長 日暮里・舎人ライナーでは、平成三十一年度末に従来の車両より定員をふやした新型車両二編成を導入いたしまして、平成三十二年春には朝の混雑時間帯に運行本数をふやすダイヤ改正を行う予定でございます。このことによりまして、一定程度の混雑緩和が図られるものと考えてございます。
 その後の対策につきましては、混雑状況の推移を見きわめた上で検討を行ってまいります。

○馬場委員 混雑状況の推移を見きわめるということで、多分これは時差ビズの取り組みも含めてなのかなというふうに思うんですけれども、昨年夏に実施しました時差ビズについてお伺いします。効果の方はいかがだったんでしょうか。

○山手交通局長 日暮里・舎人ライナーでは、昨年夏の時差ビズキャンペーンの実施に合わせまして、各駅の朝ラッシュにおける時間帯別の混雑状況を見える化をいたしまして、駅構内のポスターやホームページにおいて公表をさせていただきました。
 加えまして、最混雑時間帯を避けてご乗車の上、駅に設置した専用端末にIC定期券をタッチしたお客様にポイントを付与させていただき、抽せんで景品を提供する取り組みを実施することによりまして、オフピーク通勤や通学を促したところでございます。
 七月十一日から二十五日までの平日十日間で、延べ四千八百人のお客様にご参加をいただきました。

○馬場委員 この時差ビズキャンペーン、これからも期待したいところですけれども、毎年冬に混雑対策として早起きキャンペーンをやっていると思いますが、こちらの方の効果はいかがなんでしょうか。

○山手交通局長 平成二十五年度から毎年冬に実施してございます早起きキャンペーンは、時差ビズキャンペーン同様、IC定期券を活用いたしまして、参加したお客様に特典を付与することで、オフピーク通勤や通学へのご協力を呼びかける取り組みでございます。
 今年度は、従来より約一カ月時期を早めさせていただきまして、十二月十四日から二月末まで、平日五十日間で実施をさせていただきました。一日当たりの平均参加者数は、年々、おかげさまで増加をしておりまして、今年度は千人を超える参加がございました。
 こうした機会も捉えまして、引き続きお客様にピーク時を避けたご利用を呼びかけてまいります。

○馬場委員 これだけ朝晩混んでいる日暮里・舎人ライナーなんですけれども、残念なことに、営業的には、単年度では赤字というふうに聞いておりますが、この赤字、過去三年の推移を教えてください。

○山手交通局長 日暮里・舎人ライナーの過去三年間の経常損失でございますが、平成二十六年度は十一億六千五百万円、平成二十七年度は九億九千四百万円、平成二十八年度は八億一千八百万円でございまして、いずれも赤字となってございます。

○馬場委員 三年間で十一億、九億、八億と、徐々に減ってきておりますので、この間の努力は大いに評価をしたいと思いますが、るる混雑対策を聞いてきましたけれども、本題はここからでございまして、この赤字を何とか減らしていきたいなというふうに思うところでございます。
 ご存じのとおり、運転手も車掌もいないこの舎人ライナーでございまして、駅には駅員もいない。インターホン対応が基本ということで、人件費を節約することはできないんですけれども、何とか乗降客をふやしていきたいなというふうに考える中で、まず第一に挙げたいのは、沿線の舎人公園の充実を、一にも二にも挙げたいなというふうに思います。
 昼の乗降客をふやすということでございますので、次は、この舎人公園についてお聞きしたいなというふうに思います。
 その舎人公園の中には、幾つも、今整備中なんですけれども、その中で注目したいのは野球場です。質疑をしていますこの来年度の予算案の中に、世田谷区の駒沢野球場の改修費が組まれております。この駒沢野球場は、足かけ三年間で約三十億円をかけて大改修するのかなというふうに思いますが、この野球場、正式には、駒沢オリンピック公園総合運動場硬式野球場といいまして、オリンピックを記念した公園でございます。
 オリンピックといえば、二年後に迫る二〇二〇大会なんですけれども、野球とソフトボールがまた競技種目に復活をいたしました。いうまでもなく、野球は日本国民を代表するスポーツで、経験している方も多くいますし、中学、高校の部活動もありますし、プロ野球も侍ジャパンも活躍して、人気とともに実力も伴ったスポーツであります。そして、ソフトボールもまた、各大会も盛り上がっておりますし、PTAのお父さんたちの大会もあるようですし、生涯スポーツとして親しまれております。
 それぞれ、過去のオリンピックでも世界トップクラスの成績を上げて、次の大会でも金メダルを期待されている種目でございます。ぜひとも、これ二〇二〇大会以降も、引き続き人気スポーツであって、実力を伴っていただきたいなというふうに思うんですけれども、そのためには、ぜひとも競技人口増に努めて、ジュニアプレーヤーのための環境の充実ですとか、裾野の拡大が必要だと思います。
 そこでお伺いしたいと思いますが、オリンピックを初めとして、国内外、さまざまな大会に出場するようなすぐれた選手を輩出していくように、野球やソフトボールを含めたジュニアの裾野の拡大が必要であると考えます。
 そこで、ジュニア層のスポーツの振興について、都の取り組みをお伺いいたします。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 東京のアスリートが国体やオリンピックなど国際大会で活躍するためには、スポーツの裾野を広げ、ジュニア期からの選手育成や競技力の強化が重要であります。
 このため、平成十八年度から、地区の体育協会や競技団体と連携し、地域におけるジュニアスポーツの普及振興や、選手の発掘、育成、強化を目的とするジュニア育成地域推進事業を実施しております。
 昨年度は、スポーツ教室や強化練習、指導者講習など、軟式野球やソフトボールを含めました八百四十八事業が各地域で実施されまして、指導者を含め、七万二千八百九十二人が参加をいたしました。

○馬場委員 取り組みは多々あるんでしょうけれども、残念ながら、都内においては競技施設、プレー環境は決して充実しているとはいえないと思います。
 先ほど述べました、三十億円をかけて改修する駒沢野球場は、二十三区内では唯一の都営の野球場なんですけれども、二十三区に一カ所しかないんですよね。この駒沢野球場の年間の利用率というのが九三・五%。九三・五%ということは、これはまず土曜、日曜に限っていえば、新たに大会を開催したいといっても、希望するシーズンにはとれないぐらいの混雑率なのかなというふうに思います。
 よく子供たちの中で、目指せ駒沢という言葉がありまして、甲子園と同じように、子供たちにとってはぜひ一度は駒沢でプレーしたいなという憧れの地だそうでございます。
 その駒沢野球場が利用できないからといって、新たに大きいのをつくってくれということではなくて、先ほどいいました、例えば舎人公園の野球場などに観客スタンドなんかをつけて充実させていただくこともいい方法なのかなというふうに思いますが、それでは、その舎人公園全体のパネルをちょっと見ていただきたいなというふうに思います。
 これが舎人公園で、ここが野球場でございます。ここが野球場。
 ここでちょっと一つ提案したいのは、野球場の偏在なんですよね。今申し上げました駒沢球場というのは世田谷区ですから、一番下の方。これインターネットで中継していますから、幅広くこうやって見せていただいてわかりやすく--舎人公園野球場は随分北の方にありまして、二つ目をつくれということをいっているわけじゃなくて、多少充実させることによって子供たちの夢が広がるのかなというふうに思います。
 話の流れとしては、先ほど日暮里・舎人ライナーが赤字と申し上げましたけれども、ぜひ乗降客をふやす取り組みの一つとして、舎人公園の充実のため野球場に観客席をつくったり、大会が盛り上がるような施設にしていただければいいのかなというふうに思います。
 それでは、次に、この舎人公園にはたくさんの施設もあるんですけれども、大型の滑り台とか、そりゲレンデみたいなもの、そしてまた現在は野球場が二面あるんですけれども、年間利用率は四〇%、土曜、日曜に限りますと八三%なんです。この野球場に観客席が整備されると、ソフトボールの大会に利用されたり、日暮里・舎人ライナーの利用客が確実にふえるのかなというふうに思います。もう一つ、集客の目玉として陸上競技場があります。これに夜間照明がつくということなんですけれども、この夜間照明の設置についての進捗はどのようになっているかお伺いします。

○西倉建設局長 陸上競技場の照明設備につきましては、平成二十九年十二月に工事に着手してございまして、平成三十年九月に完成予定でございます。

○馬場委員 十年以上も夜間照明がなかったんですよね。何で聞いたかといいますと、夜間照明のないところも、他にスポーツ施設はあろうかと思いますけれども、近くの中学の陸上部が使っていたんですけれども、夏でも四時になると帰らせられたんですね。一年間、四時までの利用という規定になっているそうで、冬なら暗くなるから、照明がないので利用できないのはわかるんですけれども、夏でも四時に帰らなければならないということで、その後、東京都の方に何とかしてくれという問いかけをしましたら、暫定的に、夏は五時まで使ってもいいよということになったんですけれども、まだ五時でも、七時でも明るいわけですから、何とかしてほしいという話はあったんですが、夜間照明がつくようになったので、その問題は今のところ解決ということになったようでございます。
 次に、もう一つ、さっきの野球場の話に戻りますと、そのパネルの裏、これは、夏の高校野球の予選会場の開催できる球場の分布図なんですけれども、多摩地域に八つあるんですよね。二十三区地域に四つあります。今話しました駒沢野球場ですとか、大田、神宮、江戸川と、二十三区の南の方に四つあるんですけれども、北の方にないんですよね。
 その点も含めまして、足立区はちょっと北の方にある。多摩の方が充実していまして、一般的にいう多摩格差、多摩と逆状況に、逆の多摩格差というようなことは、競技場に関していえるのかなというふうに思います。
 この野球場の偏在に関しまして、それぞれ地域にソフトボールをやる方、そしてまた子供たちの夢を育むためにも、野球場の偏在の是正をこの場でお訴えしたいと思います。
 話は日暮里・舎人ライナーの乗降客の増につながるわけなんですけれども、この舎人公園は、まだ四分の一が未整備でありまして、その未整備部分、このC地区という、この四分の一がまだ整備が途中なんですよね。ですから、まだまだこれから手を加えるところがたくさんある公園でありますので、ぜひとも多くの方が足を運ぶように、知恵を出していってほしいというふうに思います。
 このC地区には、バーベキュー広場やバードサンクチュアリーなど、そしてまたフィールドアスレチック広場があるんですけれども、このフィールドアスレチックの整備計画についてお伺いします。

○西倉建設局長 フィールドアスレチック広場には、家族連れで来られても子供が遊ぶことができる複数の大型遊具を設置する予定でございます。
 現在、具体的な整備内容につきまして検討を進めておりまして、平成三十年度に設計、平成三十一年度に工事に着手する予定でございます。

○馬場委員 この舎人公園はもともと桜で有名になっていまして、千本の桜があるんですけれども、これはそもそも桜の里親制度ということで、一気に植樹が進んだんですよね。里親制度、アダプト制度ということなんですけれども、要するに三万円なり五万円なり寄附を募って、ソメイヨシノ、自分のソメイヨシノを舎人公園に植えると。そして、その自分のソメイヨシノに名札をつけて、思いのたけを書くことができるんです。そのような取り組みで一気に植樹が進んだんですけれども、ぜひともこういった寄附制度なんかも活用して、この桜にかわる新しい園内の季節折々の花を、花の公園として、名所づくりに取り組んでほしいなというふうに思うわけでございますけれども、都の所見をお伺いします。

○西倉建設局長 舎人公園では、寄附制度なども活用いたしまして、一斉に咲き誇るソメイヨシノやオオシマザクラを群植いたしますとともに、長期にわたりまして花が楽しめますよう、開花の時期が異なりますカンヒザクラやサトザクラ等を植栽するなど、桜の名所づくりに取り組んでまいりました。
 また、桜だけでなく、園内の季節折々の花の開花情報等を、ホームページやツイッターなどを活用いたしまして発信してまいりました。
 今後は、ツツジやアジサイを植栽いたしまして、新たな花の見どころづくりに取り組みますとともに、より一層の情報発信に努めてまいります。

○馬場委員 舎人公園の魅力をさらに広めていただいて、あわせて日暮里・舎人ライナーの集客力を伸ばすさまざまな取り組みが望まれます。ぜひ、桜以外の花の見どころをふやす取り組みを進めていただきたいなというふうに思います。
 それでは、この公園につきましての最後に、相乗効果ですね、公園と日暮里・舎人ライナーの相乗効果についてお伺いしたいなというふうに思います。
 この相乗効果を生むには、どのようなタイアップが重要であるか、見解をお伺いします。

○西倉建設局長 舎人公園では、日暮里・舎人ライナーの開業を契機として始めました千本桜まつりを、交通局や地元区等と連携し開催しておりまして、昨年は二日間で二十万人もの来園者でにぎわいました。
 また、昨年秋のバーベキュー広場のリニューアルの際には、日暮里・舎人ライナー各駅へポスターを掲出するなど、PR活動を行いました。
 今後は、より多くの方々に舎人公園を訪れていただけますよう、公園のイベントや花の見どころ情報を掲載いたしましたリーフレットを主要駅に置くなど、日暮里・舎人ライナーと連携を強化してまいります。

○馬場委員 先ほど休憩の前に、公明党のうすい委員からも、舎人公園、民間のレストランをつくってほしいというような話もありました。ダブルで話が出ておりますので、ぜひ積極的に取り組んでいただきたいなというふうに思います。
 先ほど申し上げました、野球場の整備にこだわっております理由をもう一つ挙げたいと思います。
 かつて足立区少年軟式野球連盟から、舎人公園の地元であります足立区議会に陳情が出されておりまして、これが採択されているんですね。この件は、当然、都の建設局も承知していることと思いますが、その陳情書をちょっと読ませていただきます。
 この少年軟式野球連盟は、小学生、中学生約百二十チームが参加している団体なんですけれども、全日本足立区予選、東京都足立区予選、足立区ジュニアスポーツ大会予選など、他区との交流大会のグラウンド使用に苦悩しておりますと陳情書に書いてあります。近県の市には、少年野球専用の球場が多くあり、大きな大会開催にも対応しております、しかし、足立区少年軟式野球連盟は、主催大会、他区や市との交流試合にも、球場確保すら難しく、他区や市の関係者の方々も、これほど多くのチームが参加する連盟に専用球場がないのは不思議がられています、観客席のつく球場を要望しますというようなことも出されておりますので、ぜひ取り組みのほどをお願いしたいなというふうに思います。
 残り時間も少なくなってきましたので、質問はこの程度にとどめて、少しご意見を述べたいと思います。
 先ほど、最初にエスカレーターの話をさせてもらいました。当初、設置率が都営交通、地下鉄で一五%、随分低いなと思いました。これの設置率をどんどんふやすにはどうしたらいいんですかと局の方に問いかけたんですけれども、なかなかいい返事がもらえませんでしたね、第一次回答は。利用者検出ポールを取りつけるスペースはありません、取りつけたとしてもコストがかかりますとか、よって効果は限定的ですとか、いろいろ難関はあったようですけれども、当初は設置率が一五%から進む気配はなかったんですけれども、話を進めるうちに、少しずつ前向きな答弁ができたのかなというふうに思いました。大変、職員の方には感謝を申し上げたいなというふうに思います。
 ぜひとも、このようなやる気のある職員がたくさんいる東京都ですから、小池知事もやりがいがあるのかなというふうに思うところでございますけれども、改めてこの一五%という、この設置率は、今後進んでいくのかどうか、機会を見つけてお聞きしたいなと思います。私、任期一年目ですから、四年目あたりにちょっと聞いてみたいなというふうに思いますので、ぜひ、そのときにはいいお答えがいただければありがたいなというふうに思います。
 そしてまた、野球場の話も取り上げました。駒沢の野球場に三十億円を使うということでございますので、同様に、二十三区の北の方にあるこの舎人公園にも、多くの花が植樹されて、多くの都民が訪れて、それと同じように、野球場、陸上競技場に人が集まり、舎人ライナーの乗降客がふえるという、この相乗効果をぜひとも追求いただきたいと思います。それぞれの会計の枠は違うんですけれども、ぜひそれを乗り越えた連携をしていただきたいなというふうに思います。
 地域の人たち、そして舎人ライナーの営業成績、そして都民の皆さんの笑顔がつながる施策につなげていただければありがたいと思います。
 ありがとうございました。(拍手)

○両角委員長 馬場信男委員の発言は終わりました。

ページ先頭に戻る