東京2020大会のマラソン及び競歩会場の変更について

 本年10月16日、IOCは、東京2020大会のマラソン競技及び競歩の会場を、東京から札幌へと変更する計画を示した。突然の話であり戸惑いを禁じえない。

 東京大会でのマラソンや競歩については、安全で円滑な競技開催にむけ、観戦チケットが既に販売され、沿道等の自治体や商店街等で競技を盛り上げるための取組や、都内の子供たちの大会招待なども着々と準備が進んでいる最中である。また、マラソン及び競歩競技は観戦チケットがなくとも、沿道での観戦やボランティアなど、幅広く都民が関わることができる大変貴重な機会である。さらに、IOCが示した北海道札幌市での開催となった場合、経費負担の問題や宿泊施設の確保、警備体制やボランティア確保など、様々な課題が新たに生じることになる。

 アスリートファーストの観点は極めて重要であり、10月30日から開催予定のIOC調整委員会においては、これまでの東京都での競技開催にむけた取組状況を踏まえ、十分な意見交換が行われなければならない。

 よって、東京都議会は、IOC及び公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会を始めとする関係者に対し、東京と札幌をどのように比較をしたのかなど、IOCの考えやその経緯について、都民に分かるよう明確にするとともに、開催都市である東京都、両競技のアスリート、競技団体の合意と納得のもとに決定するよう求めるものである。

 令和元年10月28日

東京都議会議長 石川良一  
東京都議会副議長 橘正剛   
都民ファーストの会 東京都議団幹事長 増子ひろき 
都議会公明党幹事長 東村邦浩  
東京都議会自由民主党幹事長 鈴木章浩  
日本共産党東京都議会議員団幹事長 大山とも子 
都議会立憲民主党・民主クラブ幹事長 中村ひろし 
無所属 東京みらい幹事長 奥澤高広  

問い合わせ先
議会局議事部議案法制課
電話03-5320-7135
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