新年のごあいさつ(議長・副議長)

東京都議会議長 和田 宗春

機能する都議会を! 新年にむけて

 新しい一年がはじまります。今年もお元気で明るい毎日でありますよう、お祈り申しあげます。

 昨年の最大の都政の変化は、10月に開業しました羽田空港の新滑走路の国際線ターミナルの実現でしょう。東京にかぎらず首都圏をはじめ日本全土に人の流れ、モノの流れ、情報の流れを劇的に増加させるに違いありません。東京がかねてから熱望してきました最大懸案の一つです。世界の主要都市と直通することによる経済的、文化的効果は測り知れません。

 都民も企業もこれを機会と捉えて、積極的に世界に飛躍していただきたいものです。

 私たちの頭上に厚く覆う暗雲は、景気の先行きが不透明なことです。この暗雲を霧消させ、都民に笑顔を取り戻すためには、東京がもっている11兆円を超える財政力を駆使するとともに、都議会としても懸命の努力をしていかなければなりません。

 また、日本の景気回復のためには、首都東京に集中するエネルギーをさらに昇華させ、これを全国に拡散していくことです。そのためにも、都議会が日本の景気回復の牽引役になるという気慨を示し、先頭に立つ必要があります。

 個別課題でも、中小企業、雇用就業、医療、福祉、防災などさまざまな課題がありますが、豪雨対策、障害者雇用や児童虐待、難病、自殺・ガン対策など、あまり日の当たらない課題についても、適切に取り組んでいくことが求められています。

 都民の抱えるさまざまな課題に素早く対応していくためには、都議会も自らの改革を進めていかなければなりません。これまで以上に機能する都議会をめざして、議長として、努力する決意を述べ、新年の挨拶とさせていただきます。

東京都議会副議長 鈴木 貫太郎

 あけましておめでとうございます。

 都民の皆様、お一人お一人にとって今年こそが一層の飛躍の年となりますよう、お祈り申しあげます。

 さて、時代の変化を希求したはずでしたが、どうもその羅針盤は逆回転の感を深く致しております。

 我が国の景気は、緩やかに回復しつつありますが、改善の動きは弱く、中小企業の経営は依然として厳しい状況にあります。円高の影響などから困窮を極めている企業も少なくありません。

 また、雇用情勢もますます深刻な問題となっており、非正規雇用者などの問題に加え、新卒者の就職内定に向けた支援も課題となっています。

 さらに、昨年夏は記録的な猛暑となり、多くの方が熱中症で亡くなりました。地球規模での環境問題も顕在化しています。予測できない地震や局地的豪雨などへの懸念もあります。

 しかし、閉塞感漂う時代に、都は「10年後の東京」への実行プログラムを毎年度改定し、着実に実施しているところです。今、建設が進められている東京スカイツリーに象徴されるように、再び世界の東京としての成熟した都市の地位を確保したいものです。

 そのためにも、都議会議員の党派を超えた総合力を発揮し、東京の抱える課題一つ一つを着実に解決して参ります。

 どうか、都議会の活動に大いにご期待をいただき、ご理解とご協力をお願い申しあげます。

 年頭にあたり、都民の皆様のご活躍とご健勝を心よりお祈り申しあげまして、新年の挨拶とさせていただきます。