監査結果報告

東京都監査委員 星野篤功(自民党)

 定例会初日の2月25日、東京都監査委員から過去1年間の監査結果に関する報告がありました。

 都財政が依然厳しい状況が続く中、都民の視点に立って事業の経済性、効率性、有効性の観点などから監査を行った結果、全体としては概ね適正に執行されているものの一部に改善すべき事項が見受けられたため、全体で180件の指摘、意見などを表明しました。

主な指摘事項

定例監査
駅舎工事に当たりユニットシャワーが一度も使用されずに交換され無駄な支出となっているなど50件の指摘と5件の意見を付した。重点監査事項の「公営企業の使用料などの減免」については、下水道料金の減量認定に審査基準がなく適切でないため、基準設定を検討し適切な収入を図るよう求めた。
事務事業監査
「調査研究委託」を検証した結果、建設発生土の積算基準について、統一単価でなく施工地区ごとに単価を設定し処分経費の削減を求めるなど16件の指摘と2件の意見を付した。
決算審査
一般会計では9件、公営企業会計では3会計で処理の誤りが認められたが、そのほかは適正に表示されていた。このうち、世界都市博覧会の中止に伴い発生した約21億円の債権について、整理回収の事務処理を適切に行うよう求めた。
工事監査
福祉施設の厨房ダクト施工に当たり、仕様書よりも薄い板厚のダクトを使用する計画書を承諾し施工したため、施工管理が不適正なものなど12件の指摘及び5件の意見を付した。
住民監査請求
1年間に51件の請求があったが、要件を欠いているため却下したもの37件、監査したもののうち措置すべき事項を執行機関に勧告したもの2件、棄却したもの12件である。

 以上、監査の結果、指摘した事項などについては各局に早急に是正・改善するなど適切な措置を講じるよう求めました。

 今後とも、私ども監査委員は都の行財政の公正かつ効率的な運営を確保すべく、監査業務に万全を期してまいります。

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