東京都議会海外調査団の報告

アムステルダム・ハーグ・ロンドンの調査
 小林議員を団長として和田議員、馬場議員の三名で平成14年1月27日から2月5日までの10日間、オランダ・イギリスの各都市を訪問し、以下の問題について調査してまいりました。
 最初の訪問先のアムステルダムでは、コンクリート護岸の運河を周辺動植物にもやさしい多自然型に戻す大事業を調査しました。
 次にハーグでは、ワークシェアリングについて調査しました。多種多様な雇用形態を可能にし誰でも各自の事情に応じ働くことが出来る労働環境をつくる取組がされていました。
 ロンドンでは、まず医療制度の調査をしました。イギリスでは医療費が無料であるのに治療を受けられない現実を目の当たりにし、国家一元管理の弊害を感じました。
 次に、ナショナルトラスト運動の調査では、国や自治体と対立するのではなく、互いに協力し合い、組織を維持発展させ、経営を重視することが大切であると教えられました。
 第三に、BSE(牛海綿状脳症)の調査では、原因が全て解明されたわけではないが、とにかく情報を徹底的にオープンにした、と担当者が言い切ったことが印象的でした。
 また、英国税制に関する調査、市民アンケート調査なども実施しましたが、詳細は別途発行する報告書をご覧いただければ幸いです。
シンガポール・ホーチミンシティの調査
 矢部議員を団長に田中、立石、吉野、北城、山加各議員、計6名で平成14年2月4日から2月11日までの8日間、シンガポール及びホーチミンシティーを訪問し、以下の問題について調査してまいりました。
 まずシンガポールでは、交通問題の調査をしました。車の総量規制政策が実施され、乗用車に二〇〇%の輸入関税が課せられており、電子式道路料金徴収システムが導入され、厳しい道路利用規則が実施されていました。
 二つ目は空港問題です。将来チャンギ空港は、3本の滑走路を備え、一日に一時間当たり六六機が二四時間離発着可能になるとのことです。
 三つ目は電子政府についてです。シンガポールは現在IT普及計画の最終段階で、電子経済化などを進めており、自国を国際的な情報国家へ高めることを目指しています。
 四つ目は環境問題です。シンガポール環境省の基本施策には、健全な汚染防止政策の策定、道路清掃・病原菌対策などがあり、この一環として歩行中の喫煙やポイ捨てが禁止され、違反者には罰金が課されます。
 次の訪問都市ホーチミンシティーでは、タントゥアン輸出加工区などを調査しました。日本企業の進出状況を見て産業の空洞化による東京の中小企業への影響の緩和が都政の重要課題だと痛感しました。詳細は別途発行する報告書をご覧いただければ幸いです。
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