21世紀を拓くために
知恵と工夫で景気浮揚へ

民主党幹事長 田中 良

 わずかなりとも光明が見えて始まった21世紀も、小泉政権の構造改革に伴う先行き不安、アメリカにおけるITバブルの崩壊、そして、同時多発テロが相まって不透明感を増しています。東京における失業率も五・六%に達し、極めて厳しい状況にあります。

 こうした状況を打開するために、国には景気浮揚に結びつく構造改革が求められていますが、東京都においても、将来の財政負担を軽減する道路や公共施設・設備のメンテナンス、改修工事などには借金を増やしてでも思い切った投資を行い、事業量を確保する必要があります。また、羽田空港の国際化、環状道路や情報通信基盤の整備などは、欧米のIT革命の進展、アジア諸都市の発展によって相対的に高まった日本経済の高コスト体質を是正するためにも、国家規模で取り組まなければならない課題です。

 雇用対策においても、仕事の分かち合いであるワークシェアリングを進めて現在の雇用を守るとともに、需要に応じた職業訓練による失業なき労働移動を図っていかなければなりません。加えて、森林整備や放棄農地の再生で雇用の受け皿を確保するための都道府県間連携も進めていく必要があります。

 これまでの取組で、日本経済再生の基盤は築かれつつあります。知恵と工夫で今の苦境を切り抜け、21世紀を拓くために、民主党は今年も全力を挙げます。

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