都内戦災並びに関東大震災遭難者春季慰霊大法要
議長追悼文(三月十日)

 本日、高円宮妃殿下及び承子女王殿下のご臨席を賜り、「都内戦災並びに関東大震災遭難者春季慰霊大法要」が執り行われるにあたり、東京都議会を代表して、謹んで遭難者の御霊に追悼の誠を捧げます。

 東京が焦土と化した東京大空襲から六十六年、そして、未曾有の被害をもたらした関東大震災から八十八年の歳月が流れ去りました。

 私たちは改めて過去における戦争の悲惨さ、大震災から得た教訓を、心に刻み付け、この史実を風化させることなく今日に、また後世に語り継ぎ、その対策に一層の努力をしていかなければなりません。

 さて、世界に目を転じますと、未だ各地において、テロ行為や地域紛争が絶えないなど、平和を脅かす出来事が今なお続いており、尊い命が失われています。

 大都市東京においては、首都直下地震の切迫性が高まっており、ひとたび発生すると人的・物的被害は計り知れないものが予想されます。

 戦争の惨禍を再び繰り返すことのないよう、私たちは、核兵器等の廃絶を世界に訴えるなど、世界の恒久平和の実現に向け、努力をしてまいりました。

 また、震災対策につきましては、各防災機関の組織力や起動力の強化を図りながら、防災都市づくりに向けた様々な施策の実現に向け、全力を注いでおります。

 結びに、戦渦そして震災で犠牲となられた方々のとこしえに安らかなご冥福と、ご遺族の皆様方のご健勝・ご多幸を心からご祈念いたしまして、私の追悼の言葉といたします。

平成二十三年三月十日
東京都議会議長 和田宗春

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