民生委員・児童委員の厚生労働大臣委嘱の維持に関する要請とその結果

 平成22年11月25日付けで、正副議長以下各会派幹事長の連名で、民生委員・児童委員の厚生労働大臣委嘱の維持に関する要請を内閣総理大臣ほか関係大臣に行いました。


 民生委員・児童委員は、厚生労働大臣の委嘱により、東京都に1万余名が配置され、無報酬で地域住民の福祉に関する相談・支援に携わり、住民と行政との懸け橋として、非常に大きな役割を果たしている。

 現在、政府は、地域主権戦略会議において、出先機関の事務・権限仕分けを実施し検討を行っている。この中で、民生委員・児童委員の委嘱手続を実施している、厚生労働省の出先機関である地方厚生局の廃止に関連し、委嘱権限を都道府県知事に移譲することを検討している。

 しかしながら、全国およそ23万名の民生委員・児童委員は、厚生労働大臣から委嘱されていることを誇りに感じ、使命を果たすべく昼夜を分かたず地域福祉の向上のために尽力している。また、東京都の民生委員・児童委員が組織する東京都民生児童委員連合会や、全国組織である全国民生委員児童委員連合会も、民生委員・児童委員の使命感・責任感を高めるために、厚生労働大臣からの委嘱の堅持を強く求めている。

 よって、東京都議会は、政府に対し、民生委員・児童委員の委嘱権限を引き続き厚生労働大臣が行うこととして維持し、委嘱権限の地方移譲を行うための民生委員法の改正を行わないよう強く要請する。

 平成22年11月25日

 東京都議会議長             和田宗春
 東京都議会副議長            鈴木貫太郎
 都議会民主党幹事長           大沢昇
 東京都議会自由民主党幹事長       三宅茂樹
 都議会公明党幹事長           中嶋義雄
 日本共産党東京都議会議員団幹事長    吉田信夫
 都議会生活者ネットワーク・みらい幹事長 西崎光子

内閣総理大臣 菅 直人 殿
総務大臣   片山 善博 殿
厚生労働大臣 細川 律夫 殿


 なお、その結果として平成22年11月29日に開催された、「第8回地域主権戦略会議」において、「事務・権限については、国に残した上で、移管について地方と協議」という方向で、関係資料が配布されましたので、お知らせします。

資料「自己仕分けの再検討結果の概要(主なもの)」より抜粋
出先機関名 自己仕分けの再検討結果の概要
地方厚生局
  • 次の事務・権限については、国に残した上で、移管について地方と協議。

民生委員・児童委員の委嘱、主任児童委員の指名
理由:当事者団体から、厚労大臣による委嘱こそが有意義であるとの見解が示されているため


 また、12月2日には東京都民生児童委員連合会の川尻会長、福田副会長が都議会に訪れ、これまでの国への対応についてお礼のご挨拶がありました。

 議長は、「都議会として関係大臣あてに要請をさせていただいた。これからも、地域の福祉のために頑張ってください。」と激励しました。

東京都民生児童委員連合会会長、副会長が都議会を訪問 東京都民生児童委員連合会会長、副会長が都議会を訪問

12月28日の閣議において、民生委員・児童委員の厚生労働大臣による委嘱の維持が決定されました。

ページ先頭に戻る