東京都議会情報公開推進委員会速記録第八号

平成三十年十二月十日(月曜日)
第十四委員会室
午前十一時三十分開議
出席委員 九名
委員長   栗下 善行君
委員長代行 岡本こうき君
      藤井あきら君
      大松あきら君
      高橋 信博君
      小松 大祐君
      白石たみお君
      宮瀬 英治君
      おときた駿君

欠席委員 なし

本日の会議に付した事件
常任委員会のインターネット中継について

○栗下委員長 ただいまから情報公開推進委員会を開会いたします。
 常任委員会のインターネット中継についてを議題といたします。
 引き続き、常任委員会のインターネット中継を本格実施する場合の具体的な時期や方法等についてご協議いただきたいと思います。
 初めに、前回の委員会において、各会派に持ち帰りご検討いただくことになっておりました、要綱に盛り込むべき運用ルールの内容及び都民ニーズの把握や継続的な検証を行う時期や方法の具体案について、各会派のご意見をお伺いしたいと思います。
 順次ご発言を願います。

○藤井委員 都民ファーストの会東京都議団を代表いたしまして、意見を述べさせていただきます。
 結論からまず申しますと、事務局から提示された要綱案に賛成しまして、インターネット中継の全常任委員会での本格実施の時期については、来年の第三回定例会から実施ということで、すぐに必要な契約行為等を準備していただきたいと考えております。
 賛成という前提で、今後の検討事項として、幾つかご指摘をさせていただきます。
 要綱に盛り込む運用ルール、こちらの要綱に関する部分ですが、こちらは前回もご指摘をさせていただきましたが、録画配信の期間というのが二期分、最長で八年、最短ですと四年と数カ月になるかと思うんですが、これはやはり少し短いのではないかと考えております。
 国会のインターネット中継などを確認させていただきましたが、二〇一〇年の一月以降のものを継続して提供するというような運用ルールにもなっておりまして、こちらの方が、国民、そして都民の一般的な感覚としても、しっくりくるのではないかと考えております。ストレージのコストとの兼ね合いになると思いますが、これは、情報公開の観点からも必要な投資だと考えております。
 前回、おときた都議からご指摘もありましたが、昨今ですとユーチューブなど外部のサイトへ公開することなど、コストを抑える方法は幾つかあると思います。この要綱のルール自体は、本会議のインターネット中継録画の期間と合わせての運用ということですので、議運や議会改革での議論の範疇に入るかもしれませんが、今後の検討事項として指摘をさせていただきます。
 都民ニーズの把握についてや、継続的な検証を行う時期や方法の具体案について、こちらも、ご提示いただいた内容で問題ございません。現在議会局で使っているものを利用して、運用を含めて、簡便かつ迅速に使えることを希望いたします。
 もう一点、追加で指摘をさせていただきます。
 今回、情報公開推進委員会では、九つの常任委員会でのインターネット中継の本格実施ということで、これまで検討をしてまいりました。
 これまでの議論の中で、都議会自民党の高橋委員からも、注目を集める大きな委員会でこそ、まずインターネット中継をすべきだというご指摘もございました。これはまさにそのとおりであると私も考えておりますし、常任委員会で本格実施した後でも構いませんので、決算やオリ・パラなど特別委員会などでも、今回の検討の対象外であったインターネット中継については検討すべきだと考えております。
 高橋委員からは段階導入というご提案も以前ございましたので、こちらも議運や議会改革検討委員会での範疇に入るかもしれませんが、特別委員会等への段階導入について、今後の検討事項として要望をして、私の意見を述べさせていただきました。
 ありがとうございます。

○大松委員 公明党といたしましては、自民党の提案によりまして、配慮を必要とする場合の取り扱いを初め、あらかじめルールを決めておく、この要綱を制定することによりまして、情報公開推進とともに円滑な議会運営に資するものになると評価をいたしまして、これに賛同を表するものでございます。
 そして、インターネット中継の実施時期につきましては、東京オリンピック・パラリンピック大会の一年前に当たり、都議会に注目が集まる第三回定例会から行うことに大変意味があると考えまして、第三回定例会より実施するものと考えるものでございます。
 また、都民ニーズ等を聞いていくシステムづくりにつきましては、この第三回定例会における実施に向けた準備とともに、こうした仕組みづくりを行っていくべきものと考えます。
 以上でございます。

○高橋委員 我が会派がこの間指摘いたしました点につきましては、検討、反映されたものと評価しております。
 運用ルールにつきましては、事務局において詳細を詰め、要綱にまとめていっていただきたいと思います。開始までに新たな課題が見つかったり、ルールの再確認が必要になれば、この委員会で確認をしたいと思います。
 また、これまで主張いたしましたように、試行段階はもとより、本格実施後も、都民や視聴者の意見にアンテナを張るとともに、アクセス数などについても分析を重ね、費用対効果の観点も含めて、より効果的な方法を模索して、続けていくことが重要であることを改めて申し上げておきます。
 本格実施の開始時期については、委員長に一任をいたします。
 以上でございます。

○白石委員 日本共産党都議団としても、意見を述べさせていただきます。
 まず、開始時期については、最速の来年の三定施行を目指すということで、これは一貫して主張してまいりましたので、ぜひそこに向けていきたいというふうなところです。
 それから、要綱については、ルールについては本会議及び予算特別委員会でのケーブルテレビの要領と基本的には同じですので、その運用ルールの中でやっていくと。
 ただ、六番の配慮を必要とする場合の取り扱いというところでは、これは、あるなしにかかわらず配慮する場合というのはありますので、これはしっかりとそれぞれの常任委員会で議論をした上で、適切な運用をしていくということが求められるのかなというふうに思っております。
 同時に、これからの都民ニーズの把握というところでは、都民の声を逐一聞いて、見やすさも含めて反映させていくということが重要かなと思っております。
 やはり時間的には長時間になったりとか、見たい質疑のところとか、十秒送りや十秒戻しなど、ピンポイントで見られるようなテクニカルな点も非常に重要かなというふうに要望しておきます。
 さらに、都民ファーストさんからもありましたけれども、特別委員会のインターネット中継というのは、今回、情報公開推進委員会では議題となっておりませんので、この情報公開推進委員会も、インターネット中継はまだ決まっていないということです。
 全ての委員会にインターネット中継を拡大するということは、今後さらに広げていかなければいけないということも要望いたしまして、意見とさせていただきます。
 以上です。

○宮瀬委員 私どもの方も、運用ルールの案に関しまして賛成でございます。
 その上で、今後、気をつけた方がいいかなというところでありますが、二点カメラといいますか、全景を映すカメラであると思いますけれども、やはり傍聴者の方が映り込む可能性もなきにしもあらずと思いますので、その傍聴者の方にはあらかじめ了承を念のため得ていくことですとか、また期間に関しましてはこちらで一旦はいいのですが、余りお金のかからない方法がありましたら、やっぱり延ばした方がいいのではないかといった意見もございます。
 また、配信終了となった後に情報公開請求の対象になるのかといった細かいルールになりますけれども、検討はしていった方がいいのではないかというところでございます。
 また、例えば四時間の委員会があったときに、そのまま上げるという観点ももちろん必要ですが、同時に、特定の委員の発言を見たいといったときに、探すのが大変だったりしますので、議事順序ですとか発言順序をどこかに記したり、見やすさというのはしっかりと意識していただきたいなと思っております。
 以上でございます。

○おときた委員 我々も今回の事務局に提案していただきましたインターネット中継の運用ルール案については賛同いたします。その実施時期につきましては、できるだけ早い、最速のタイミング、来年の第三回定例会ということで進めていただきたいとお願いを申し上げます。
 その上で意見を述べさせていただきますと、先週、前回お話ししたことの重複でもありますが、まず、録画配信の期間については、やはりこれはデジタルアーカイブとして半永久的に保存されて、参照できることが望ましいということはいうまでもございません。容量の制限等々の事情はあるかと思いますが、まさに技術は文字どおり日進月歩、進化しておりますので、この二期八年の間に大きく状況が変わるということは容易に予測できるものであります。
 あるいはユーチューブなど外部チャンネルを活用するという方法も含めて、これは、変更ができるように、拡張性を持った要綱として作成いただきたいというふうに思います。
 あと、配慮が必要となる場合の取り扱いについても、こちら、配慮という言葉が余りにも恣意的に運用されて、情報公開という本義が満たせなくなるような、そういった事態が出ないように、要綱案でしっかりと規定を定める必要があると思いますので、そこの内容につきましては今後も注視していきたいと思っております。
 今後の運営について一言申し上げたいんですけれども、今後、この要綱案を詳細に詰めていくに当たりましては、必ずしも今後は情報公開推進委員会を開いて議論をしなくてもいいということは、事務局からちょっと聞いたところであります。
 しかしながら、今、各委員から出たような論点もございますし、これは必要に応じては開会も必要になってくるのではないかと。そして藤井委員からも提案がありましたあらゆる特別委員会、私は議会運営委員会とかが特に重要だと思いますけれども、ネット中継を拡張していくとか、あるいは契約案件、今後、契約手続が進んでいきましても、前回試行中継を見ますと、中継の入札は二社ありまして、一社が七十五万円、もう一社が百七十六万円と二倍以上の開きがあって応札があったと。
 こういうところから見ても、契約手続をもっと安く簡便に済ます方法があるのではないかとか、やはり議論は多岐にわたってくると思います。
 情報公開推進委員会に求められる役割というのは、今後大きくなることはあれ、小さくなるということはないと思いますので、必要に応じて積極的に議論をしていくということをぜひ、ご提案いたしまして、私の意見とさせていただきたいと思います。

○栗下委員長 発言は終わりました。ありがとうございました。
 それでは、さまざまに各会派ともご意見をいただきましたけれども、二つの案につきましてはご賛同いただきましたので、本格実施前にお手元配布の運用ルールを盛り込んだ要綱を制定すること及び都議会ホームページを活用したアンケートを速やかに試行期間中から実施することについて、本委員会の調査結果とすることでよろしいでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○栗下委員長 それでは、そのようにさせていただきます。
 次に、本格実施の時期につきましては、この間の議論の中で、皆様方から早期に実施すべきとのご意見をいただいており、運用ルール等の取りまとめもできてまいりましたので、平成三十一年第三回定例会から本格実施するということでよろしいでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○栗下委員長 それでは、そのようにさせていただきます。
 資料の配布をお願いいたします。
 それでは、常任委員会のインターネット中継につきましては、お手元配布の案のとおり、平成三十一年第三回定例会から、全ての常任委員会において本格実施することとし、本委員会の調査結果として議長に報告いたしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○栗下委員長 それでは、そのように決定をいたしました。
 この際、私から一言申し上げます。
 ただいまご決定をいただきました常任委員会におけるインターネット中継の本格実施につきまして、十一月二十一日から四回にもわたる委員会を経て、皆様にさまざまなご意見やご提言をいただいてまいりました。
 この短期間の間で集中的に議論を重ねて、そして、このように議長への調査結果として取りまとめることができましたのは、ひとえに皆様方のインターネット中継、そして、ひいては情報公開にかける熱意のたまものであると思っておりますし、この決定が、長い歴史を持つ都議会、そして東京都の情報公開を新たなステージへと引き上げると確信をいたしております。
 皆様方、本当にありがとうございました。(拍手)
 本日予定をしておりました議題は以上であります。
 この際、何かありましたらご発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○栗下委員長 よろしければ、これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午前十一時四十五分散会

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