東京都議会情報公開推進委員会速記録第六号

平成三十年十一月三十日(金曜日)
第十四委員会室
午前十時開議
出席委員 九名
委員長   栗下 善行君
委員長代行 岡本こうき君
      藤井あきら君
      大松あきら君
      高橋 信博君
      小松 大祐君
      白石たみお君
      宮瀬 英治君
      おときた駿君

欠席委員 なし

本日の会議に付した事件
常任委員会のインターネット中継について

○栗下委員長 ただいまから情報公開推進委員会を開会いたします。
 初めに、委員の辞任及び選任について申し上げます。
 議長から、去る十一月二十七日付をもって、上田令子委員の辞任を許可し、新たに、おときた駿議員を選任した旨、通知がありましたので、ご報告いたします。
 この際、新任の委員を紹介いたします。
 おときた駿委員です。

○おときた委員 よろしくお願いします。

○栗下委員長 紹介は終わりました。

○栗下委員長 次に、議席についてお諮りいたします。
 議席は、ただいまご着席のとおりといたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○栗下委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○栗下委員長 それでは、常任委員会のインターネット中継についてを議題といたします。
 前回の委員会に引き続き、常任委員会のインターネット中継を本格実施する場合の具体的な時期や方法について、ご協議いただきたいと思います。
 先日の委員会で、来年度からの常任委員会でのインターネット中継について、実施案をお示しさせていただきましたが、自民党さんから段階実施案についてご提案いただきましたので、本日の委員会でご検討させていただくということで各会派にご了承いただいておりましたが、この間の協議の中で、前回お示しいただいた段階実施案は、あくまで一案であり、私案であるということで、本日の議題とはせずに、本日は、前回にもご発言いただいた本格実施を行うに当たっての懸念や課題について、自民党さんより改めてお示しをしたいということでしたが、高橋委員、それでよろしかったでしょうか。

○高橋委員 はい、結構でございます。

○栗下委員長 それでは、この際、自民党さんから改めて具体的にご説明願います。

○高橋委員 前回、段階的に実施すべきではないかなというふうに申し上げましたのは、やはりこれもひとつ、検証、いろいろな方法があるのではないかということでございます。一遍にそのままこの前の案が出ましたように、いきなりそういうふうに進めるのではなくて、先日の委員会で段階実施すべきということで主張していたんですけれども、この趣旨につきましては、全ての常任委員会で平成三十一年第三回定例会からと一足飛びに結論を出すのではなく、きちんと課題を検証したり、ほかにもっとよい方法がないかなどの確認を、この委員会を経てから、本格実施の結論を出すべきではないかというような趣旨でございます。
 私ども、うちの方で総務委員長を出しておりましたので、その中でちょっと意見を聞きましたところ、委員会の中では、単純なアクセス数のカウントだけではなく、視聴者の意見を一度集めるべきではないか、そしてまた、開かれた議会を進めることは賛成でありますが、定点カメラで単調な映像をただ流すだけの方式で本当にいいのか、ライブと後日の録画における編集のあり方を検証もしないで本格実施に移すなら、試行は何のためだったのか、とりあえずネット中継をすることが議会改革になるのかというような意見をお聞きしているところでございます。
 当然、都民のために都議会が情報公開を進めることは大賛成であります。インターネット中継を拡大すること自体には、異論はありません。しかし、だからこそ、スケジュールありきで急いで結論を出すのではなく、前回委員会で示された方法が最善なのかどうか、丁寧に議論をしておきたいと思います。
 少なくとも、今述べたような、一度に全部整備することについての費用面の妥当性、将来、質問者や答弁者をズームアップしたり、審議時間が長い録画は要約版をつくったりするなど、機能の改善が検討できるのではないか、委員会中に、配信すべきではない状況が生じた場合に、委員会中あるいは事後にどのように処理をするのかといったようなことについて、この委員会で認識を共有しておきたい。
 ほかにも、例えば全ての委員会を中継する場合、視聴者の利便を考えた委員会運営を改善していく必要性なども想定されております。当然、まずやってみて、やりながら軌道修正していくという方法もあると思いますが、事前にわかっている課題については、あらかじめルールを決めておくことも一つの方法だと考えております。
 したがいまして、もう少し時間をかけ、執行機関や視聴者からの意見や感想も聞きながら、この際、実施時期を少しおくらせてでも、いま一度、丁寧に議論した上で結論をまとめるべきであると私どもは考えております。
 以上でございます。

○栗下委員長 ありがとうございました。
 一応、今後、丁寧に検討をやっていくためにも、項目としてお示しをいただきたいというお話でもあったんですけれども、懸案事項としては幾つ、今、挙げていただきましたか。

○高橋委員 項目というか、これからいろいろ皆さんと検討するんですけれども、例えば六月議会、九月議会、私どもが考えていたのは、平成三十一年度導入に向けて総務委員会で試行をやったということでございますので、まだまだ--アクセス数とか、議会局の方でそういう報告がありましたけれども、私どもの委員としての検証というものは、ただ報告を受けて、それでいいかということではなくて、具体的にいろいろ、総務委員会のことだとか、まだ三十年度も十二月の四定もあることだし、来年の一定もあることだし、いろんなことが考えられると思うんですよね。ただただ流すと長時間になるし、その録画の問題だとか、いろいろあります、例えば参考人招致とかというような。
 あとはズームの問題、予特などはある程度決まりがあるかと思いますけど、予特の放送についてですね、そういうことを検証していかなければいけないと思いますし、あとは映像管理をどういうふうにやっていくかとか、そういうことに当たって、細かい点にわたりまして、もう少し検討を進めるべきではないかなと思っております。
 そしてまた、実施時期とかその辺のところは、その検討次第で、別にずっと長々延ばすわけではなくて、即結論を出すべきではないかなというふうに思っております。

○栗下委員長 ありがとうございます。
 いま一度、最初にご説明をいただいたところもおっしゃっていただいたんですが、今おっしゃったものが全ての懸案事項ということでよろしかったですか。最初におっしゃったところも含めて。

○高橋委員 いや、そうではなく、それに限定することはないと思うんですけれど、それも関連して、要は議会ルール、映像に関するルールという、例えば、常任委員会の委員長さんが、まあ、誰が受けるか、毎年毎年これから続けるわけでございます。そうして、総務委員会が疑問に思ったというか、その委員長の立場で、どういうふうにやっていくのか。
 例えば事務事業質疑というような場合には皆さんも、委員がかわって、いろいろ全てをやるわけですよね、いろいろ、人数も多いということもあるし、あるいは常任委員会の特質というか、その問題が、例えば警察・消防委員会とか、いろんなほかの常任委員会、そのときの時代時代のタイムリーなときに、委員長として、常任委員会の委員長としてどういうふうに進めるか。
 要は、議会ルール、議会の映像に関する運営ルールというか、そういうものをしっかりやって、それに付随するいろんなことが出てくると思いますけれど、そこまで細かくは、そういうことの大筋のことを検討していくべきではないかなと思っています。

○栗下委員長 ありがとうございます。
 実は、先日の委員会でもご発言いただく機会が懸案事項についてはございまして、それでいま一度ご発言をされたいということでしたので、もう全て、全てお出しをいただいた上で、それについてやっぱり真摯に検討をさせていただきたいと思っておるんですけれども、今おっしゃったところで、全部でよろしかったですか。

○高橋委員 今いったことプラスなんですけど、ただ、本日の委員会の中でそれ全てをやることは無理だと思いますので、大きな大枠についてはそうです。

○栗下委員長 決定申し上げるとはいっていないんですけれども、懸案事項については、全て挙げていただいたということでよろしいですか。懸案事項について、来年度の九月の一斉導入について、こういう懸案があるということについては、全て挙げていただいたということでよろしいですか。

○高橋委員 いや……

○栗下委員長 全てということですか。今おっしゃっていただいた内容で全てというふうに考えてよろしいですか、現状のところ。

○高橋委員 それの付随するもの……

○栗下委員長 つまり、よろしいですか。
 先日の委員会でも同様のことを述べる機会はあったんですけれども、それに加えて今回、新たなところがまた加わってきているというところもありまして、だから、もうこれで全てなんですかということでお聞きをしているんですけれども。

○高橋委員 その点につきましては、全てではないんですけれども、本来ですと文書にして出せばいいんですけれども、そこまでまだ、もっともっと突き詰めていかないと。本日の結論の状況ではそうですけれども。

○栗下委員長 ありがとうございます。
 ほかにも出てくる可能性があるということでよろしいですか。

○高橋委員 はい。

○栗下委員長 わかりました。ありがとうございます。
 それでは、ただいまの高橋委員の発言について、発言のある方は挙手をお願いいたします。

○岡本委員 私どもは、前回の委員会でも申し上げましたように、案で示されております平成三十一年第三回定例会から全ての常任委員会で本格実施をするという案に賛成をしております。今、高橋委員のお話を伺っても、その意見については特に変わりはなく、そのようにすべきだというふうに考えております。
 とはいいましても、私どもはそのように考えておりますけれど、検証すべき課題があるというお話ですので、それについて少し意見を述べたいと思います。
 先ほどの懸案事項、ちょっと整理されていない形でおっしゃられたので、きちんと整理をする必要があるというふうに思います。課題を今後検証するとか議論するに当たっても、漫然と、何を課題として認識して検証するのかというところがはっきりせずに、ただ単に検証を続ける、検証を続けるというのでは、議論が深まりませんし、もし引き続き検証が必要なら、何のために課題を検討するのか、何が課題なのかということをここではっきりとしておくべきだというふうに思います。
 今、高橋委員がおっしゃった内容を私なりに整理をしてみますと、課題、課題とおっしゃっているのは何なのかというところを整理したいと思うんですけれど、視聴者の意見を聞いてみてはどうかというご意見がありました。それから、ライブ録画の単調な切りかえが最善なのかというご指摘がありました。それから、費用面。ズームアップということをおっしゃいましたけど、これも先ほどのライブ動画の切りかえという話と同じなのかなというふうに思います。それから、要約版というお話をされました。
 大体、今の四点なのかなというふうに理解をしたんですが、それについて、まず一つ、ライブ録画の単調な切りかえかどうかというところは、既にこの委員会でも、これまでにわたって何度か議論をしておりまして、インターネットの中継映像については、これまでこちらの案でA案、B案、C案、D案というところで既に検討してきたところであります。これを今さらまた検討するのかというところには非常に疑問を感じるところでして、新しく入られた委員の先生もいるとは思いますが、高橋委員もこのA、B、C、D案の議論には入っておられたわけですから、これを踏まえて、そのときのA案、B案、C案、D案の費用対効果を検討した上で、じゃB案で、総務委員会でやりましょうということになったと。それを踏まえて、今回B案でやって、前回の委員会でもこのBで妥当であろうというところで我々は意見を述べさせていただきました。
 ズームにするとかというのはD案なのかもしれませんけれど、本格実施に当たってもB案で妥当であろうというふうに考えておりますので、ここをまた、議論を戻されるのはいかがなものかなというふうに思います。
 前回の中でも、B案を原則として、今後、本格実施するに当たっても、幾らかズーム等について工夫ができるのであれば、それは本格実施をしながら、そういう工夫をしていこうというご意見も出たところでして、原則このB案をもとに、さらに改善できるところは本格実施の中で改善していけばいいのではないかと。それをあえて段階的な、検討の課題にのせる必要があるのかなというふうには、今思ったところです。
 費用面に関しても同様でして、このA、B、C、D案の中で費用面の話も既にしておりますので、これももう既に議論しているところかと思います。
 あと、要約版をつくるというお話ですが、そもそも情報公開、このネット中継とか配信とかというのは、議事録も当然全文が公開されるものですし、傍聴される場合も来ていただければ当然、全部見ることが可能なわけですし、それをあえて要約版をつくる必要性はないのではないかなと。むしろ、ありのまま、編集の作業が、手が加わらない、ありのままを配信するという方が意味があって、要約版をつくるというのは、ちょっとまた別の目的になってくるのではないかなと。情報公開するという意味では、ありのままの手の加わらないものをそのまま配信すべきなのではないかなというふうに思いました。
 その上で、前回も出ましたように、委員会がまだ開会していないとかというようなところの必要な情報はお出しするというところで、ただ配信自体は、そこに恣意的な編集の手や、何らかのどこを選んでどこを削除するなんていうことが加わっては、逆に情報公開の趣旨に反するのではないかなというふうに思います。
 それから、視聴者の意見に関しても、既に前回の委員会の中でもあったと思うんですが、先ほども少し触れましたが、委員会がなぜ開会していないのか、開会していないことの、開会や再開等がおくれている旨の案内を出してほしいというような意見があったところで、それは視聴者の方の意見だと思います。そういう意見も既に聞こえておりますし、そうしたものを踏まえて改善する。
 今後も、本格実施をしていく中でさらに意見があれば、それを、本格実施しながら、改善できるものについては改善していけばよいのではないかなというふうに思うところでして、今おっしゃった内容に関して、あえてその検証のために、さらにまた試行を続けるという必要性はないのではないかなというふうに私どもとしては考えるところであります。
 ですので、今、高橋委員がおっしゃった検証課題というのは、私は検証すべき課題として取り上げる必要はなく、今後それを踏まえて、本格実施しながら改善できるところは改善していくということでよろしいのではないかというふうに考えます。
 私からは以上です。

○白石委員 私からも、今いろいろな課題がある、そのいろいろが整理されておりませんので、それを一つ一つ検証しなければインターネット中継ができないというふうなことには、全く当たらないというふうに思います。
 一つ、例えば今、高橋委員がいわれたのが、長時間化すればインターネット中継ができなくなるのかって、そんなことは全くないですし、岡本委員からもありましたけれども、そもそも議会で傍聴は今あるわけであって、それに基づいて何か配信しちゃいけない場面があるなんてことでもないですし、傍聴者が退出しなきゃいけない場面というのは極めてまれで、本当にそういうふうなところでも、何かそれを取り上げて時期を延ばしたりとか、さらに試行をするというようなことを考えるというようなことは、いたずらに期間を延ばして、結局、都政の透明化であったり都民参加のところでちゅうちょしていくという姿勢を都議会として示すということになるので、私はやはり三定でやるべきだというふうに思います。
 あと、高橋委員がいった、インターネット中継をすると委員会の長時間化ですか、ちょっとそこら辺がよくわからないんですけれども、委員会がどう変わるからルールをつくらなきゃいけないとかというふうなところも、ちょっと濁した形でいっているんですけど、それをはっきりと、どういうことを想定されていわれているのか、そして、どういうルールが必要だと考えているのかというのも、はっきりとさせていただきたいというふうに思います。
 それから、ダイジェスト版とか編集に手を加えるというのは、先ほど岡本委員もいわれましたけれども、それは、やはりありのままを見せていく、配信していくというのが前提の話であって、議会側や議会局が何か編集をするなんていうことは、それは到底できる話ではないので、やはりそういうふうなところでも検討の課題にもならないというふうに思っております。
 それから、インターネット中継の効果というところでは、もうこの間ずっと、この委員会でも皆さんからも出ているとおり、例えば総務委員会では、人権条例の、都民に注目された審議では、他と比べても三倍以上アクセス数があるというところであったりとか、単にアクセス数じゃないといわれても、全国的に見れば、もう現在、三重県、奈良県、長崎県、大阪府、今年度から神奈川県もインターネット中継を全常任委員会に広げているというふうなところから見ても、全国的にも効果が検証されているものであって、それを何か課題やルールがあって、それを審議しなければ進めることができないというような姿勢をとるのであれば、都議会こそ、都民参加や、それから都政の透明化というのにおくれをとるような形になるということは、改めて指摘しておきたいなというふうに思っております。
 よって、もうこれまでも議論を積み重ねてきましたので、やはり来年の三定で全常任委員会に広げるということ、そして、見やすくしていくというのは、その中で改善をしていけばいいということなので、そこで進めるべきだということを改めて強調したいと思います。
 以上です。

○栗下委員長 ほかにございますでしょうか。

○大松委員 公明党といたしましては、先ほどの高橋委員からの発言につきましては、持ち帰らせていただきたいと思います。

○宮瀬委員 私どもの方は、ご発言を受けまして、尊重すべきところはあると思いますが、従来どおり即時実施を求めたいと思います。できれば段階を踏んでというお話ですが、総務委員会で一回試行してという段階も踏んでいますので、急いだ方がいいのではないかなと思います。
 また、前回も申し上げましたが、やりながら改善していくといったことは、しなければいけないと思いますので、ご指摘いただいたご意見は尊重しながら、順次ではなく、情報公開のためにインターネット中継をまずやるといったことがいいと思います。
 少し気になりましたのは、委員会の中で外に出すべきでない状況をどう編集していくのかというご発言がありましたが、そういった状況というのはどういった状況かなと思いまして、私は逆に、その部分の発言で委員会に対する不信感が生まれたら、高橋委員がおっしゃっていたことの本意じゃないんじゃないかなと思っております。
 やっぱり委員会ですので、いいことも悪いことも、誰にとっていいのか悪いのかという判断も出てしまいますので、つまびらかにすべきだと思っております。
 以上でございます。

○おときた委員 私は、きょうからこの委員会に参加いたしましたけれども、前回の未確定版ながら発言録や状況等をお伺いいたしまして、まずもって、前回の高橋委員の発言が私案であって会派を代表する意見ではなかったという点につきましては、この情報公開委員会は、各会派の割り当てのもとで我々代表して来ているものであって、少数会派、入れない委員もいる中で各会派が議論をぶつける中で、私案だったからといって、なしというか、あれは私案だったんだという発言は、私は極めて残念な発言であって、あってはならないことであるということをまずは申し上げておきたいと思います。
 その上で、今回懸念事項として挙げられたことに関しまして、まず、我々会派としては、一刻も早く、三定から全部の委員会で実施することに全面的に賛成の立場でございます。
 そして、高橋委員がいわれた検証課題については、岡本委員長代行や他の委員からもご指摘がありましたので一々申し上げませんけれども、やりながら、実施をしながら改善できるものであって、今この場で議論を交わして先延ばしにする理由は一切ないと思っております。
 高橋委員の方から、ネット中継自体、大賛成で、改革にも賛成だという発言がありましたけれども、では果たして、これを先送りすることが本当に賛成する姿勢なのかと私は率直に疑問に思っております。
 今、宮瀬委員の方からも指摘がありましたけれども、例えば放送すべきでない場面が起きたときどうするのかと。この発言は、一歩間違えれば、何か議会が隠蔽しようとしているんじゃないかというような発言にもとられかねないわけであって、そういうものを防ぐために、ネット中継というのは全部で実施をして、つまびらかに都民に対して情報公開するというのがその趣旨のはずであります。
 これを一刻も早くやるということは、これはもう委員として、都議会議員として、みんながコンセンサスがとれていることであって、そういったことを掘り返すようなことは、やはりこれは議論に後ろ向きだと思われかねない。きょう、これは公開でやっていますからメディアの方も入っています。このような本末転倒ともいえる議論を重ねて、来年三定からやるべきものが四定あるいはその翌年になってしまったら、都民からどう見られるのかということを、我々はいま一度よく考えなければいけないというふうに思います。
 そして、他の委員からも指摘があったように、論点が次から次へと出てくると。この一週間というのは、その論点を整理するためにあった時間であって、この上で論点がまだまだこれが全てでないということであれば、これは何回繰り返しても結論が出ないことになりかねないわけであります。
 全会一致でこういったものは決めるというのが都議会の慣習であることは、私は理解していますけれども、そういった対応をとられるのであれば、私は、こういうインターネット中継のような幅広く効果も検証されていて都民に理解が得られるものに関しては、議論がまとまらないということであれば、多数決という手段で早急に採決するということも一つの一案であると思います。
 オリ・パラの決議等々でも、慣習は全会一致だけれども、都議会、今回は、特例で決議をすることもありますので、そういった選択肢もあるということを委員長にはぜひ考えていただきたいということを申し上げまして、発言を終わります。

○栗下委員長 ほかにございますでしょうか。
 ありがとうございました。
 ただいま、さまざまなご発言がありましたけれども、おおむねのご発言の趣旨としては、懸案事項については整理されているので、原案どおり本格実施を行っていくべきだということだったわけでありますが、高橋委員、自民党さんとして、原案どおりでの本格実施については時期尚早というお考えにお変わりはないでしょうか。

○高橋委員 私どもは別に、三定を延ばそうとかってそういうことではなく、画面の話もありましたけれども、確かに、二つ選ぶとか、それはもう賛成しています。
 ただ、予特のように、例えばパネルだとかいろんな場合も想定、そういうこともできるような、そういうことについて細かくこの委員会で検討しているわけではないので、それはそれで、それでいくということの合意を得ればそれでいいんだけど、ただ向こうから、議会局から提案されて二画面でいくって、それはいいんですよ、その中の細かいところの決め方というか、その合意、あるいはいろいろ中継が途中でというか、例えば委員が発言していて訂正をする場面というのは出てくるわけです。
 あと常任委員会でも役員改選とかそういう、要は視聴者にとって、審議の内容を知りたいわけであって、それで役員改選とか、その最初から最後までそれをやって、そして時間もその次の日になってしまったり長時間になると。それをそのまま放送するのかと。その辺のルールとか、その辺の取り決めを、こちらの方で一致しておけばいいと思うので。
 ただ単純に、もうネットで公開すればいいということではなくて、そういうことを合意を得て進める分には、別に、私どもは三定を延ばそうとか、そういうことをいっているのではなく、その内容の検証について、やってから決めれば、それで合意を皆さんで得れば、それでいいというふうな発言でございます。
 委員長の場合、例えば、先ほどもいいましたけれども、参考人とかいろんな場面が出てくると思います。その参考人の方が出たくはない、画面に映りたくないとか、いろんな事情が出る。例えば予特なんかでも、いろんな場合でも、議会のそういうもののルールをあらかじめ検討しておくということが、突発的に、その場になって判断しなきゃいけない、それは出てくる。
 でも、今いったことは、事前にそういうことも考えられるのではないかと。そういう考えられることを事前にこの委員会の方で検討しておくということは、ある程度のルール、細かいことではなく、そういう大筋の、これから各委員会やるわけですから、それは共通問題でそういうものをやっていかないと、ただ構わずやればいい、そのまま流せばいいというんじゃなくて、常任委員会としてそういうルールを検討しておくべきで、それで、合意を得て、それでいきましょうということになって、実施すべきだというふうなことをいったわけで、何も引き延ばして、そういうことをいうという意味では全然ないわけです。

○栗下委員長 本日のところは、まだ時期尚早であるというお考えでよろしいですか。

○高橋委員 とりあえず、本日の結論は、まだ出すのは時期尚早だということです。

○栗下委員長 ありがとうございます。
 この委員会におきましては、できる限り全会派一致で結論を出すように進めさせていただきたいと思っておりますので、それでは、改めて委員会を開催させていただきたいと思います。
 事前協議でお伝えをしているとおり、来年度九月からの導入を行っていくためには、契約と工事期間の関係上、十二月上旬までに取りまとめを行っていかなくてはなりませんので、委員の皆様におかれましては、大変恐縮ではありますが、円滑な協議にご協力をいただけますよう改めてお願いを申し上げます。
 そういったお時間の関係もございます。例えば、本日の懸案事項につきましては、前日までに遅くともお示しをいただくというふうにお約束をいただいていたんですが、当日口頭でのご提案をいただきました。今後、より一層のご協力をいただきたいと思うんですけれども、自民党さん、いかがでしょうか。

○高橋委員 そのとおりです。

○栗下委員長 それでは、委員会後できるだけ……(「委員長、出すということ、文章で何か出すということですか」と呼ぶ者あり)ご協力をいただくということを今、了承いただきました。
 それでは、委員会後できるだけ早く、次回委員会の開催に向けて、各会派の皆様とご協議をいただきながら方向性を検討させていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○栗下委員長 ありがとうございます。
 本日予定していました議題は以上です。
 この際、何かありましたらご発言願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○栗下委員長 よろしければ、これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午前十時三十三分散会