東京都議会情報公開推進委員会速記録第四号

平成二十九年十二月十三日(水曜日)
第十四委員会室
午前十時開議
出席委員 九名
委員長   木村 基成君
委員長代行 岡本こうき君
      ひぐちたかあき君
      伊藤こういち君
      斉藤やすひろ君
      高橋 信博君
      白石たみお君
      西沢けいた君
      おときた駿君

欠席委員 なし

本日の会議に付した事件
委員の辞任及び選任について
議席について
常任委員会のインターネット中継について
公文書一部開示決定に係る審査請求について(非公開)

○木村委員長 ただいまから情報公開推進委員会を開会いたします。
 初めに、委員の辞任及び選任について申し上げます。
 去る十二月一日をもって、山田ひろし委員の辞任を許可し、新たにおときた駿議員を選任した旨の通知がありましたので、ご報告いたします。
 この際、おときた委員をご紹介いたします。

○おときた委員 かがやけTokyoのおときたです。どうぞよろしくお願いいたします。

○木村委員長 次に、議席についてお諮りいたします。
 議席は、ただいまご着席のとおりとすることでよろしいでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○木村委員長 異議なしと認め、議席はそのように決定いたしました。

○木村委員長 それでは議題に入ります。
 まず、常任委員会のインターネット中継についてを議題といたします。
 本日は、広報課長から、概算経費等について説明をいたさせます。

○傳法議会局広報課長 それでは、私から、常任委員会におけるインターネット中継についてご説明させていただきます。
 前回、十一月十六日に開催された本委員会では、常任委員会におけるインターネット中継の拡大に至った議会改革検討委員会での検討経緯の説明及び他府県における常任委員会のインターネット中継映像の幾つかの視聴並びに本件に関する各会派の意見を報告させていただきました。
 二回目の本日は、インターネット中継の試行期間や、前回ごらんいただいた他府県の中継映像について、東京都議会の常任委員会で配信した場合の概算経費などについてご説明させていただきます。
 それでは、お手元に配布させていただきました資料1、常任委員会のインターネット中継についてをごらん願います。
 インターネット中継は、平成三十年度上半期から試行を予定していますが、具体的には、1、試行期間をごらんください。
 平成三十年六月から、第二回定例会から試行を開始したいと事務局では考えております。
 そして、三十一年度以降の本格実施は、2、本格実施をごらんください。
 第二回定例会、第三回定例会の試行の状況を踏まえまして、拡大規模などを検討し、その上で予算要求に反映させていきたいと考えております。
 次に、3、試行に要する概算経費ですが、別紙、常任委員会のインターネット中継に要する概算経費と、参考資料として配布しております他府県の常任委員会インターネット中継映像をあわせてごらん願います。
 別紙の表の頭をごらんください。アルファベットのAからDまでの四つのパターンについて、経費の概算などを記載させていただきました。
 Aは、参考資料でいいますと一番上の三重県のケースでございます。Bは、同じく二番目の奈良県のケースです。Cは、同じく三番目で、前回は紙ではお配りせず最後に中継映像のみでごらんいただきました長崎県のケース、委員全景と執行機関が上下に分割して、一つの画面で中継を行っております。最後のDは、同じく四番目で大阪府のケースでございます。
 それぞれの一委員会の一年間の概算経費は、表側の1、概算経費の欄をごらん願います。
 Aにつきましては約一千万円、BとCはそれぞれ一千五十万円、最後にDは約一千九百五十万円でございます。これは、撮影カメラが最低でも四台必要なこと、また、発言委員それぞれを撮影するには、カメラなど委員会室に設置した機器を制御するシステムの導入が必要なためでございます。
 次に、表側の2、ユーチューブなど動画共有サービスを活用した場合の概算経費の欄をごらんください。
 動画共有サービスを活用いたしまして、議会局の職員が映像の配信を行う場合です。この場合ですと、専用のサーバーを用意する必要がありませんので、その分、ごらんのとおり、経費を抑えることができます。
 ただ、先ほども申し上げましたが、議会局の職員が行うことになりますと、トラブルが発生した場合のバックアップ等の速やかな対応や、将来、複数の委員会を同時にライブ配信した場合に、円滑な配信に懸念のあるところでございます。
 次に、表側の3、その他必要な経費の欄をごらん願います。
 BとDのケースでは、カメラの切りかえ作業が必要となりますので、これに係る経費が発生する可能性があります。
 最後に、表の欄外に記載しております米印のところをごらんください。
 各常任委員会室で委員会のインターネット中継を開始することとなりますが、事務局といたしましては、今後も引き続き、注目を集める委員会につきましては第十五委員会室で審議を行い、その模様をインターネットでライブ配信を行っていきたいと考えております。
 説明は以上です。

○木村委員長 説明は終わりました。
 ただいまの説明について、各会派のご意見をお伺いいたします。大会派順にお願い申し上げます。
 都民ファーストさん。

○ひぐち委員 都民に対する迅速な情報公開は、都議会の基本的な責務であります。先般、議会改革検討委員会で決まりましたとおり、常任委員会のインターネット中継の実施に賛成であり、迅速に実現すべきと考えます。
 他府県の常任委員会インターネット中継において、最もよいのは、発言委員、執行機関が切りかえて中継される大阪府の例であります。ただ、一方で、そのインターネット中継の具体的方法、範囲に関しては、ほかの自治体と比べた場合の都議会の規模の大きさ、現状の設備の状況などを考慮する必要があります。
 そもそも試行中継は、費用対効果の検証を行うことも一つの目的でありますので、まずは奈良県の例のような、委員全景、執行機関が切りかえて中継されるという、この範囲から開始し、その検証を速やかに行うべきと考えます。また、費用である概算経費についても精査を求めます。

○木村委員長 続きまして、公明党さん、お願いいたします。

○伊藤委員 都議会公明党といたしましては、これまで述べてきたとおり、情報公開の観点から、一日も早くこのインターネット中継、これを開始すべきだと、このように考えております。
 都民の目線から、また情報公開の目的からいえば、費用が先決ではなくて、やはり都民目線から見て見やすい、そしてわかりやすい情報公開をしていくことが第一義だという観点から、このA、B、C、Dの案で申し上げると、D案を公明党としては、ぜひとも推進をしたいというふうに考えております。
 また、都議会公明党の中からさまざまな意見が出る中で、このD案がよろしいんですけれども、D案のような形で、例えば町田市では、発言者が発言ボタンを押すと、カメラが自動的に発言者の方を向くという装置を配備して、このD案のような形をつくっているという意見もありましたので、また、そうした場合に概算経費がどのぐらいかかるのか、また、概算経費、A、B、C、D案とも、もう少し金額も精査をした方がよろしいのではないかというふうに思っております。
 一方、この情報公開の形式を、この委員会の中で決めていくに当たって、今後のこのルールというか、それも今後、検討していかなければならない。例えば、発言の時間であったりとか、人数であったりとか、それも今までどおりの委員会運営でよろしいのかどうか、この辺についても推進委員会で検討していく必要があるのではないかというふうに思っております。
 以上です。

○木村委員長 ありがとうございます。
 続きまして、自民党さん、お願いします。

○高橋委員 先ほど事務局の方から、平成三十一年度に本格導入ということでございまして、また、試行期間として、三十年六月の第二回定例会という、こういうことを考えますと、そしてまたこういうことというのは、いきなり--一番最終的にはD案というか、そういうふうに細かいところまで行く可能性はありますけれども、まず、試行期間であります来年の六月に向けて、また段階的にやっていく必要があると思います。
 A、B、Cありますけれども、やはりA案というのは、単独でちょっとはっきりしないので、私は余り、ちょっとまだ無理だなという、やはり奈良県のB案というか。
 そして、C案というのはちょっと見にくいですね。上と下というふうなことを考えると。
 やはりB案をしていただいて、そして費用対効果が大変重要でございますので、とりあえず、今の段階でいくと、試行期間、そして試行期間やった後、いろいろな課題だとか問題点が出てくると思いますので、それからでも十分間に合うと思います。
 そしてまた、先ほどの事務局の話で、注目を集める委員会については第十五委員会室があるわけですから、それも使えるわけでございます。そして、他府県と違いまして、常任委員会の数が、もう全然、比較的に東京都は違うわけでございますので、やはりその頻度というか、見ていただくのに、余りにも、見てももらえないのに莫大なお金をかけるというのはどうかなと思います。そういうことを考えると、今の段階では、私はB案が一番最善ではないかなと思っております。
 以上です。

○木村委員長 ありがとうございます。
 続きまして、日本共産党さん。

○白石委員 都民に開かれた都政を積極的に実現していくために、インターネット中継を常任委員会に拡大していくことは重要だというふうに思います。
 これまで都議会のインターネット中継は、本会議や予算特別委員会などで行われてきましたが、多くの議案や都の事業について、具体的かつ詳細に審議するのは、九つの常任委員会です。とりわけ、都民が直接都に意見を述べることができる請願や陳情は、これらの常任委員会で、質疑などを通して審議をされております。
 しかし、この常任委員会での議論を知るには、当日の委員会に傍聴に来るか、もしくは三十日から五十日たった速記録の公開を待つしかありません。
 切実な思いを込めた請願や陳情が不採択や継続となった理由と、その議論の経過を知ることは、都民の当然の権利だというふうに思います。
 今回のインターネット配信は都民に待たれていたものであり、より都政が身近となるツールとしても重要な役割を果たすと思います。
 当委員会で、他県のインターネット配信の実例とそれぞれの費用の概算資料を参考にして意見を述べさせていただきますと、ユーチューブなどの媒体を利用して配信する方法は、費用は安く済むと思いますが、動画のダウンロードが容易なことから、加工などを施すなどして悪用される危険性が高まるというふうな懸念もあります。一方で、現在の本会議などの動画は、ダウンロードなどが簡単にできないようにして対策がとられています。
 したがって、リスクマネジメントという観点から、都が直接責任を持って都議会のホームページで管理運営する方法が、よりよい選択であるというふうに思います。
 その上で、適切な費用で都民の見やすさを追求するという観点から、委員と理事者を切りかえ方式で配信するB案の1が、試行段階では最も妥当であるというふうに考えています。B案の1というのは奈良県ですね。
 最後に、都民などの意見を反映したネット配信とするための提案をいたしたいと思います。
 配信方法に関しては、視聴者が意見を寄せることができる仕組みづくりが重要だと思います。例えば、ネット配信中の画面に、意見の募集のメールや連絡先を掲載して、視聴者から広く意見を募って、意見に基づいて絶えず向上、改善することで、さらなるネット配信の効果が発揮され、より広範な人たちに情報公開が促進されるものと考えております。
 以上のことを提案して、日本共産党都議団を代表しての意見とさせていただきます。
 以上です。

○木村委員長 ありがとうございます。
 続きまして、民進党さん。

○西沢委員 まず、費用を抜きにして、A案からD案まででいうと、当然、都民の皆様にとって見やすいものという形で考えれば、D案が望ましいというようには考えられると思っております。
 ただし、これはA案も含めてですけれども、費用が極めて常識的に高いんじゃないのかというように思っております。ですので、まず、これは他の自治体の例なんかを比較して、費用の精査に努めていただく必要があるのではないかと思っております。このまま導入すると、私は、費用が高過ぎるということで、都民の皆様から逆に不信を招くことにもつながるのではないかというように思っております。
 特段、費用によって、A案からD案というのがありますから、D案が望ましいんだけれども、余りにも高過ぎるというようなところ、逆に、抑えられれば、D案であったりとか、B案であったりとか、そういった形の検討、何よりも費用が最初に来るものではないのかなというように思っております。
 単純に一回の委員会で割り返すと、一回五十万円から百万円ぐらい配信にかかるというのは、やっぱり高過ぎるというようなことになるのかと思いますから、まずは費用の精査が十二分に必要だというように思っております。
 その上で、やはり見やすいものということであればD案ないし--執行機関の顔が答弁をしているときに見えないということになると、A案はないのかというように思っているところであります。
 以上です。

○木村委員長 ありがとうございます。
 続きまして、かがやけTokyoさん。

○おときた委員 インターネット中継が重要であることは論をまたないと思っております。
 今お示しされているA案からD案についてなんですが、費用対効果については、必ずしも正解や、何か正しい基準があるものではないというのが前提だと思います。
 その上でやはり、私の考え方としては、せっかく実施をされる以上、多くの方に見てもらわなければならないと。せっかく見に来ても、何だ見づらいじゃないか、顔も見えないので見るのやめておこうという都民が多くなっては、これは逆に安物買いの銭失いということにもなりかねないというふうには思っております。
 ですので、極力やはりD案、この一番いい切りかえのパターンの、もちろん費用対効果を外部発注でどこまで安くできるかなどを検証しながら、できる限りD案での実施を目指すのが望ましいと考えております。ただ、試行段階でB案からスタートするであるとか、そういった意見は否定するものではありません。
 二点目の動画の共有、サーバーの件ですが、独自サーバーを持つのと外部サービスを利用するの二案がお示しされているわけですけれども、これまで独自サーバーで第十五委員会室の中継をやってこられたわけですが、それでも、たしか舛添知事のときだったと思いますけれども、想像以上にアクセスが集中したときにはサーバーがダウンしてしまうといったトラブルがありまして、独自だからといって必ずしもトラブルが防げるわけではないと。一方で、ユーチューブなどは、アクセスの面ではかなり強化されていますから、落ちるということはまず考えられないと。
 こういった一長一短ありますので、必ずしも外部発注が悪いというわけじゃなくて、利点もありますので、費用対効果を含めて、外部のサーバーに発注するということも十分に考えられるのではないかと思います。
 最後に三点目が、インターネット中継するに当たって、委員会室は今、インターネット環境がないわけですけれども、今の段階では有線で引いてくるということが考えられているというふうに仄聞しています。
 しかしながら、今後、ペーパーレス化などが進んでいって、タブレットやIC機器の持ち込みが可能になりますと、必ず、WiFiを飛ばした方が拡張性がいろいろと高くなると思いますので、インターネット環境を整備する際には、有線ではなくて、WiFi環境を委員会室並びに議会棟全体に飛ばすというようなことも、あわせて検討していくのが効率的かと思いますので、その点も意見で述べさせていただきます。
 以上です。

○木村委員長 ありがとうございました。
 そのほかご発言ございますか。--そうしましたら、本件に関するご発言、調査、きょうはこの辺にさせていただいて、本日各会派からさまざまなご意見を頂戴しましたので、これを踏まえて、次回、引き続きご協議いただきたいと思います。
 よろしいでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○木村委員長 次に、公文書一部開示決定に係る審査請求についてを議題といたします。
 情報公開条例第二十四条第六項によりまして、本件に係る審議は非公開で行います。
 したがいまして、この際、委員、議会局職員、記録業務従事者以外の方はご退室をお願いいたします。

   〔午前十時十六分非公開に入る〕
   〔午前十時十九分非公開を終わる〕

○木村委員長 それでは、これ以降の委員会は公開とし、速記録も公開されますので、ご了承願います。
 本日予定した議題は以上でございます。
 この際、何かございましたらご発言お願いいたします。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○木村委員長 よろしければ、これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午前十時二十分散会

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