東京都議会情報公開推進委員会速記録第一号

平成十二年四月二十四日(月曜日)
   午前十一時三十九分開議
 出席委員 八名
委員長 松本 文明君
委員長代行 山崎 孝明君
      矢部  一君
      渡辺 康信君
      中山 秀雄君
      田中  良君
      藤川 隆則君
      藤田 愛子君
 欠席委員 なし

本日の会議に付した事件
 公文書開示等の実施状況の報告について
 刊行物目録の公表について
 都議会本会議のインターネット中継の試行について

〇松本委員長 ただいまから東京都議会情報公開推進委員会を開会いたします。
 初めに、公文書開示等の実施状況について、情報公開担当副参事から報告いたさせます。

〇赤堀議会局副参事 総務課副参事の赤堀でございます。よろしくお願いいたします。
 私の方から、平成十一年度の公文書開示の実施状況等についてご報告させていただきます。
 まず、お手元に配布いたしました資料1、平成十一年度東京都議会情報公開条例の実施状況をごらんください。
 ここにありますように、東京都議会情報公開条例の公文書開示制度がことしの一月一日から施行されたわけですけれども、それ以降三月末までの開示請求につきましては、同一人からございました合計三件の請求でございます。
 内容につきましては、ごらんいただきますように、議長交際費関係、東京都議会待遇者会関係、それから平成十一年度の友好代表団の派遣及び受け入れに関する文書でございます。
 右側の開示決定等につきましては、待遇者会の会則につきましては全部開示、それから待遇者会会計の総会報告書につきましては、不存在ということで非開示となっております。そのほかの件につきましては、右側の条例第七条の非開示理由、個人識別情報あるいは六号の犯罪予防・捜査情報等につきましては非開示ということで、それを除きまして一部開示となっております。
 なお、公文書開示の実施状況につきましては、条例第三十一条によりまして、その公表が規定されております。ということで、「都議会リポート」あるいは都議会のホームページ、これに掲載することで公表する予定となっております。
 開示請求に基づきます公文書開示の実施状況については以上でございますけれども、このほか、東京都議会情報公開条例の第四条におきまして、東京都議会が保有しています情報につきましては、できるだけ積極的に公表・提供していきましょうということが規定されておりまして、その具体化をするために、公文書開示制度の施行と同時に、ことしの一月から、東京都議会の保有する情報の公表・提供に関する要綱を策定して施行しています。この要綱に基づきまして、議長交際費執行状況報告書、議員海外・管外出張旅費執行状況報告書あるいは政務調査研究費収支状況報告書など、都議会が持っております主な情報につきまして十九項目に整理いたしまして、議会図書館で無料で閲覧、また、こちらの方は有料でございますけれども、コピーをその場で入手できることになってございます。
 お手元に配布しています資料2で、平成十一年度図書館複写サービス一覧というものをごらんいただければわかりますように、この制度につきましては、かなり多くの方々にご利用されておりまして、一月一日の施行以来三カ月間で、先ほどの要綱に基づきます公表・提供情報、そのほか国会会議録、こういったもののコピーサービスを含めまして、一番下でございますが、合計全部で三十一件、三百四十一枚のコピーを交付いたしております。
 以上、公文書開示の実施状況等についてご報告させていただきました。

〇松本委員長 ただいまの報告について、何か質問はございますでしょうか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

〇松本委員長 発言がないようでしたら、本件については以上でございます。
 次に、東京都議会情報公開条例第三十条により公表が義務づけられております刊行物目録について、情報公開担当副参事から報告いたさせます。

〇赤堀議会局副参事 引き続きまして、私、赤堀の方からご報告させていただきます。
 条例第三十条におきましては、「議長は、一般に周知する目的をもって作成した刊行物等について、その目録を作成し、毎年公表するものとする。」と規定しておりますけれども、平成十一年度の都議会刊行物目録一覧は、お手元にお配りしています資料3、東京都議会刊行物等目録のとおりでございます。
 本会議の会議録あるいは委員会速記録を初めとしまして、現在のところ十七刊行物となっていますけれども、これら刊行物につきましては、資料4になりますが、「東京都議会情報公開条例第三十条第二項に定める刊行物等の指定基準及び目録の公表方法について」に基づきまして指定したものでございます。
 具体的には、純粋に都議会の内部の事務資料として作成したもの、あるいはポスター等、そういったものを除きまして、一般に広く住民の方々に公表、周知する目的で策定されたもの等となっております。
 なお、この目録につきましては、平成十一年度中に作成したものを対象としておりますので、それ以前に発行した刊行物については含まれておりません。例えば、この目録の上から十二番目、「都議会案内」につきましては、既に英語版、中国語版、ハングル語版及び日本語版の四種類を発行しておりますが、目録上につきましては、昨年度中に増刷した中国語版のみが掲載されております。
 この目録一覧につきましても、先ほどご報告いたしました公文書開示の状況とともに、今後、「都議会リポート」及び都議会Webサイトで公表する予定となっております。
 以上、ご報告させていただきました。

〇松本委員長 ただいまの報告について、何かご質問ございますでしょうか。ーーないですか。

〇山崎委員 「都議会案内」の中国語版、これは十一年度からで、それ以前のものというのは用意しないの。日本語版とか英語版とか、いろいろあるんでしょう。

〇赤堀議会局副参事 この「都議会案内」につきましては四種類ございますが、一応、都議会情報公開条例附則によりまして、条例自体は平成十一年四月一日から施行するんですけれども、第三章、第二十五から二十七条、あるいは三十条を含めましての条文については、条例公布の日から起算して一年を超えない範囲で議長が定める日から施行するというような形になっておりまして、ことしの一月一日から施行ということで、それ以降のものということで、平成十一年度中に発行されたものを対象としてございます。
 刊行物目録については、その根拠がございますので、十一年度中に作成したものというふうに限定しておりますけれども、もし住民の方々から、「都議会案内」等につきまして、そのほかご要望があれば、残部があればご提供するなり、あるいは図書館等にございましたら、そちらの閲覧あるいはコピー等で対応させていただきたいというふうに考えております。

〇山崎委員 いいんだけれども、条例上の規定でそうなるのはわかるけれども、要は、刊行物目録としてあって、なおかつ「都議会案内」なんていうのは全部で四種類あるわけだから、そんなのはどんどん出せばいい、目録に登録すればいいと思うんだけれども、ちょっと趣旨が、意味がよくわからないんだよね。

〇細渕議会局管理部長 済みません。全部ございます。それで、たまたま十一年度中に中国語版だけが足りなくなったので印刷して、それを目録上に載せてあるというだけで、現物は全部ございます。

〇松本委員長 全部載せてくれれば、都民はあるんだなというのがわかる。

〇細渕議会局管理部長 いや、作成したという条例上のあれになっていますから、作成した中国語版だけが載っているわけでございまして、現物は全部ございます。それで、配布しております。英語でも……。

〇松本委員長 都民に、そういうものがあるというのがわかるようにしておかないと……。

〇細渕議会局管理部長 その辺は工夫させていただきます。

〇松本委員長 委員長からお願いしておきますけれども、東京都民が、こういうものがありますよというのがわかるために、この目録を作成していただいているわけですから、その趣旨に沿って、都民に情報できる刊行物の代表的な部分は全部載せておくようにお願いをいたします。よろしいですね。
   〔「はい」と呼ぶ者あり〕

〇松本委員長 それでは、そのように公表をお願いいたしておきます。
 次に、都議会Webサイトにおける本会議インターネット中継の試行等についてご協議を願いますが、最初に、広報課長から説明をお願いいたします。

〇別宮議会局広報課長 さきの第五回の情報公開推進委員会におきましてご提案がございました、都議会Webサイトにおきます都議会本会議のインターネット中継の実施の件につきましては、本格実施を前提といたしました試行を、できれば直近の定例会より実施できるよう、準備を進めてまいりたいと考えております。
 同中継につきましては、庁内のCHテレビで放送しております本会議の映像と音声をインターネットで生中継するとともに、映像と音声につきましては、インターネットのサーバーに蓄積いたしまして、後日、何度でも映像と音声を見ることができるものとするものでございます。そういう方向で進めさせていただきたいと考えております。

〇松本委員長 ご協議願います。

〇矢部委員 東京都が一番最初かと思ったらば、静岡と埼玉がもうやっているようですけれども、そのやっているところの状況というのはどうなんですか。

〇別宮議会局広報課長 私どもの方で把握しております他県の状況をご報告させていただきます。
 現在、既に実施済みのところといたしましては、ご存じのとおり衆議院と参議院が、ライブ中継と、ビデオ・オン・デマンドと申しますが、蓄積して後からでも見れる状況になっております。それ以外に県議会レベルでは、北海道議会は、議会ライブ中継と、音声のみ後で聞けるという形でございます。それから埼玉県議会さんが、ライブ中継と、先ほど申し上げた都議会で今計画しているとおりビデオ・オン・デマンドが、後からでも映像と音声ができるという形で実施済みでございます。それから静岡県議会は、ライブ中継のみ実施で、ビデオ・オン・デマンドはやってございません。
 あと、本年六月から計画している県議会さんでは、秋田県議会さんが計画を今進めているそうでございます。それ以外では、秋田県の矢島町という議会さんが六月から実施予定、それから市議会レベルでは、富山県の魚津市議会さんが昨年の秋からライブ中継のみ実施という実態でございまして、都議会が始めますと、こういった実施例はございますが、非常に先進的な例として、また都議会がやるということで、かなり注目を浴びるのではないかというふうに考えてございます。
 以上でございます。

〇矢部委員 三番目かと思ったら、五番目になるようですけれども、後発でやるからには、やっぱり前を超えていくような仕組みだとか努力だとか、何かそうしたものが見えないと、もう二番せんじじゃなくて五番せんじなわけですから、東京都議会がちょっと情けないなという感じもしています。
 本会議のことはともかくとして、そのほか予算委員会をこれからどうするのかとか、ほかの常任委員会なんかも、マスコミが入っているような常任委員会についてはどうするのかとか、やっぱり都議会を都民によく理解してもらうためには、適宜対応していく仕組みがないと、そのよさが全然出てこないと思うんですね。そういうことについては、これからどうされていくんですか。

〇別宮議会局広報課長 ただいま先生のご指摘がありましたとおり、都議会は非常に全国的にも注目を浴びますし、また都民の皆様に対して、今後、あり方検討会そのほかでも、引き続き開かれた都議会ということで進めていかなければいけないと考えてございますので、費用対効果を考えつつ、できるだけ先進的な方策を取り入れていきたいと思っております。
 昨今の通信技術の発達により、例えば、携帯電話で都議会の音声のみを聞くことができるようなことも、技術的には近々可能かもしれないというような話も聞いておりますので、率先してそういった先進的な技術を、当然、費用対効果を考えなければいけないわけですが、考えつつ、都民の皆様にできるだけ都議会が身近に感じられるように、その他の広報メディアとの関連も考えまして、対応を考えていきたいと思っております。

〇山崎委員 聞いておきたいんですが、本会議は、MXテレビが中継する場合に、時間で制限されますね。今回のホームページの場合には、開会から閉会まで全部ライブでできるのかということと、もう一つは、今、矢部先生がおっしゃったように、特に予算委員会について、やはり注目されるので、その場合の中継のカメラは、MXが全部撮っていて流すのか、だれが撮っていて流すのかというのがちょっとわからないんだけれども、その辺説明していただけますか。

〇別宮議会局広報課長 まず、先ほど申し落としてしまいましたが、本会議と予特と、いずれもインターネット中継対象とする手はずで考えてございます。
 それで、今の山崎先生のお問い合わせの、どういった内容のものを使って放送するかということにつきましては、結論的には、CHテレビの映像と音声をそのまま流すということで考えてございます。と申しますのは、CHテレビは、すべてライブで、六時以降でも中継をしております。MXテレビは、残念ながら放送時間の枠がございまして、代表質問でも六時に切れてしまうという状況でございますので、またインターネットの放送のみのために新たに映像とかをつくるということは、コスト的にちょっと考えられませんので、基本的にはCHテレビの映像と音声をそのまま、都議会のまさにライブの中継をやってございますので、それを有効活用して発信するという形で考えてございます。
 以上でございます。

〇渡辺委員 一つ聞きたいんですけれども、例えば、我々がホームページから引き出すという場合だけれども、それは、すぐそのままストレートに入っちゃうわけですか。よくわからないんだけれども、その辺、ちょっと聞かせてください。

〇別宮議会局広報課長 渡辺先生のおっしゃるとおりでございまして、CHテレビは、ライブで庁内で放送しております。その映像と音声を、そのまま広報課から電話回線を通じましてインターネット業者の配信サーバーの方に同時に送りまして、それがそのまま都議会のホームページから流れるということでございます。
 同時に、インターネット業者の方で受けた映像と音声は蓄積もいたしまして、若干編集を加えまして、当日になりますか、翌日になりますか、希望によってリピートができるという形になる予定でございます。

〇田中委員 庁内CHTVで映像を撮っているでしょう。片やMXテレビで、別のカメラで撮っているわけだよね。でも、やっている内容は同じことをやっているわけでしょう。
 要するに、MXテレビの制作費というのは要らないんじゃないの。あるいは、議会の庁内テレビでやっている映像を、むしろ売ればいいんじゃないの、売れば。放映権を売ればいいじゃないですか。

〇別宮議会局広報課長 現実問題としましては、議場にあるカメラの台数につきましては、一応、今、三台議場に入れておりますが、映像につきましては、MXテレビとCHテレビにつきましては、お互いに協力というんでしょうか、互換で映像等を使ってやっておりまして、完全に全く別で動いているというものでもないということがございます。その辺は、できるだけコスト削減等……。

〇田中委員 具体的に、何がどういうふうに、どうなっているの。

〇別宮議会局広報課長 MXテレビの場合は、そのライブだけではなくて、その後のまた編集というのがございます。ご存じのとおり、当日放送できなかった分を、編集いたしまして土日に放送したり等しておりまして、もともとオリジナルの映像と音声につきましては、CHテレビは基本的にはそのまま流しております。MXテレビは、そういったことで、一たん受けたものを、また一部加工いたします。
 また視聴の対象が、庁内テレビは、基本的には都の職員であったり、庁内に来都された都民の方々等に向けたテロップ等を作成してやっておりますが、MXテレビにつきましては、あくまで電波で流れてまいりますので、若干、テロップ等につきましては、それに応じた内容になっておりまして……

〇田中委員 映像は同じなの。

〇別宮議会局広報課長 はい。全部同じというわけではないんですが、一部共用して有効活用を図ってございます。

〇田中委員 要するに、庁内CHTVで撮った映像をMXで放送できないものなのかといったら、決してそうじゃないんだよね、現実問題は。
 カメラは何台使っているんですか、庁内CHTVは。MXは何台使っているの。

〇別宮議会局広報課長 一応、三台で共用といいますか、MXの報道は当然別でございますけれども、いわゆるライブ中継用としましては、三台カメラが入っておりまして……

〇田中委員 MXが。CHTVが。

〇別宮議会局広報課長 両方で三台でございます。

〇田中委員 だって、分けているんでしょう。

〇別宮議会局広報課長 そうですね。

〇田中委員 だから、庁内CHTVの制作というのは、カメラは何台でやっているんですか。MXはMXで、それは都議会がお金を払って制作をしてもらっているという形になっているわけでしょう。それは、カメラは何台でやっているんですか。

〇別宮議会局広報課長 申しわけございません。ちょっと手元に資料がないものですから……。

〇田中委員 ということは、要するに、大差ないと思うわけよ。だって、質問者と答弁者を映すんでしょう、基本的には。だから、大差ないと思うんですよ。
 ということは、庁内CHTVでつくった映像をMXテレビにそのまま送って、MXはMXの枠の中で、そこにどういう加工をするかは、MXの方がやればいいんだけど、もともとの映像は、別にそれで事足りるわけですよね。
 あるいは逆に、庁内CHTVの制作は、都議会は都議会で、それはお金を払ってやっているわけですよね。MXはMXでやっているわけでしょう。だったら、一本にして、MXならMXに委託したらどうなの、庁内CHTVの映像なりを……。
 もう少し制作費を圧縮できるはずだと思うんだけど、そういう研究はしたことないのかしら。

〇別宮議会局広報課長 先生のおっしゃる趣旨は非常によくわかりまして、私自身も、当初からそういう疑問点を持っておりました。
 まず、二点ほどといいますか、映像につきましては共用しておりますが、ディレクターは全く別々にやっております。要するに、そういう意味では、著作権の存在が異なっております。MXテレビの方は、MXテレビの方で著作権を持ってございます。CHテレビは、都議会の方で明確に持っているという事情がございます。
 それから、若干契約の問題がございまして、契約というのは、東京都は、要するにWTOの関連で基本的には自由競争契約、一方において放送の場合は、放送枠の問題がございまして、自由競争というわけにはいかないというような問題もございます。
 幾つか細かい問題がございますので、その中で、現状は対応しているということでございますが、先生のご指摘の趣旨は非常に重々わかりますので、また再度検討いたしまして、経費的にさらに削減ができないものかどうであろうかという点につきましては、引き続き、検討は進めていきたいというふうに考えてございます。

〇田中委員 まじめに、それは研究した方がいいと思いますよ。二重投資だと思うんだよね。どうなんですか。

〇細渕議会局管理部長 今、広報課長がご説明申し上げましたように、CHTVは、都庁の職員あるいは都庁に来訪されている方を対象に、最後まで全部映すと。
 それから、MXテレビの方は、テレビ加入者の問題もありますけれども、テレビのチャンネルをひねれば、だれでも見れるという形になっています。MXの方は、代表質問は全部。日にちは二日にわたる場合もありますけれども。一般質問の方は、ご案内のように、編集して放送するということで、ちょっとやり方、対象が異なるということはあります。
 それから、インターネットの方は、パソコンを通じてどなたでも見れると。こちらの方は、インターネット代がかかるということはあろうかと思います。
 今、お話ししたような実態にはなっておりますけれども、実は、あり方検討委員会の方で、広報活動を全部含めて、今ご指摘の点も含めて、どういうあり方がいいのかというのを根本的に考え直そうということで今、検討を始めておりますので、ご了解をいただきたいと思います。

〇田中委員 例えば、庁内CHTVの制作については、どこか制作会社に委託しているわけでしょう。広報課の職員さんが、そこでカメラを持ってやっているわけじゃないんだよね。

〇別宮議会局広報課長 そうです。

〇田中委員 そうでしょう。どこか制作会社に委託しているわけだよね。例えばMXも、わからないけれどもーー大体、テレビ局の制作なんていうのは、七割が外注ですからね。恐らく今でも変わっていないと思うんです。
 例えば、MXさんのカメラと機材とカメラマンで撮っているかもしれない、もしかしたら。だけれども、基本的には、それは外注でもできることなんですよね、いってみれば。ただ、その責任がどこにあるかという、責任の所在が明確になっているかどうかの違いであって、技術的には、自社制作じゃなくたって、外注だってできるわけですね。
 ということは、MXも、映像の制作会社の部分というのがあるわけですよね。もちろん媒体を持った放送局というのもあるけれども、基本的には、今、放送局というのは、関連会社をつくって、関連会社で全部制作するという形になっているわけだよね。MXの組織がどうなっているかわからないけれども、でも、技術的にはできるわけですよね。
 ということは、庁内CHTVの制作は、私の賛否は別にして、どうしてもMXを使わなきゃならないという、それはいろいろな判断があるんだろうけれども、ただ、MXに委託して、その庁内CHTVの映像を一緒に撮らせれば、それで済んじゃうんだよね。制作会社を一つ余計に使うことはないのよね。あるいは、東京都が発注する制作会社の映像を、MXに送ればいいわけだよね。後はどう加工するかというのは、MXの側が考えればいいわけだよね。その辺の契約関係だけ、きちっとすれば、カメラは倍、必要ないんだよね。絶対必要ないから。
 ばかにならないお金だと思うのよね。その分、浮いたお金を、ほかの委員会にカメラを持ち込むようにするだとか、あるいは、ほかの情報施策の中に振り向けるだとか何かした方がよっぽどいいと思うんだけど、よく研究してみてください。答弁は別にいいですから。

〇松本委員長 藤田先生、いいですか。

〇藤田委員 声が出ないので……。

〇中山委員 今の話は今の話で、工夫をしてもらいたいと思うんですけれども、もう一つ、インターネットで流すだけという形で、ちょっと無味乾燥になってしまうんじゃないかという気もするんですよ。ですから、例えば質問者の略歴を入れるとか、ちょっと工夫をして、見た方が見やすいとか、そういう形にできないものかどうか。その点はどうですか。

〇別宮議会局広報課長 今の先生の趣旨に沿うような方向で考えていきたいと思います。

〇松本委員長 藤川委員、何かございますか。

〇藤川委員 取り越し苦労かもしれないんですけれども、ハッカー等によって、都議会の名誉が著しく傷つけられるようないたずらをされるとか、また、内容を改ざんされるとかということに対する予防的な措置というのは、講じることはできるんですか。

〇別宮議会局広報課長 今の先生のご質問につきましては、従前より、東京都の都議会のホームページにつきましては、ハッカーの侵入を阻止すべく、ファイアーウオール等の対策を厳重にとってございますが、引き続き、万一、侵入された場合には、早期に発見し対応できるように、事務局内に改めて周知徹底をしていきたいというふうに考えてございます。

〇藤川委員 そうすると、常にチェックしているということですか。例えば、気がついて、二、三日放置されたという場合は……。

〇別宮議会局広報課長 現在のところは、そういう事例は、都議会のホームページについてはございませんが、今後、万々が一でもあってしまっては困りますので、そうはないように、広報課自身でも、気がついた折にチェックを職員がかけてございますが、非常に都議会のホームページの情報量はふえてまいっておりまして、単独では対応し切れませんので、少なくとも事務局全体として、所管の課が定期的にチェックをかけるように一部しておりますし、今後、そういうことに十分配慮して対応していきたいというふうに考えてございます。

〇藤川委員 編集ということを今いわれたわけですけれども、我々にとって編集というのは、非常に恐ろしい面があるわけですよね。もし意図的に変な編集をされた場合に、とんでもないことになるわけですが、その編集についての中立的、客観性というのはどういうふうに……。

〇別宮議会局広報課長 まず、さっき申し上げましたライブ中継のような動画につきましては、技術的な面でかなり難しい。ハッカーが入って工作をすることは、現在の技術では非常に難しいと考えておりますが、例えば会議録、既に常任委員会も、ことしの頭にさかのぼりまして、都議会の場合は全部ホームページに載せてございます。こういったものが改ざんされるということは、非常に重大なことでございますので、そういったものが、編集と申しますか工作をされるようなケースがないように、先ほど申し上げたとおり、ファイアーウオール等の対応と同時に、発見次第、訂正をしたり、また、一定時期がたちましたら、特にそういった問題点が発見されなくても、私どもの手持ちで持っておりますオリジナルのものに更新をして、安全度を高めていく。
 そういうふうな方向で、二重、三重の対策を講じながら、できるだけ都民の皆様に開かれた形で情報を提供していきたいというふうに考えてございます。

〇矢部委員 今の会議録なんかですが、常任委員会もというんですけれども、常任委員会は載っていますか。
 私が見た範囲では、この間の一定の本会議、予特は出ていましたけれども、常任委員会の会議録まで載っていないと思ったんですが。

〇別宮議会局広報課長 ちょっとおくれて申しわけなかったんですが、先週から常任委員会もすべて、当然、特別委員会も全部でございます。

〇松本委員長 三日後だね。

〇別宮議会局広報課長 まず、本会議と予特につきましては、三日後には速報版を載せさせていただきました。
 それから、繰り返しになりますが、各常任委員会、特別委員会等につきましても、ことしの頭にさかのぼりまして、すべて登載済みでございます。
 将来といいますか、近々には、会議録検索システム自身をインターネット上に乗せることも、実現の方向で検討を現在しております。

〇矢部委員 余計に文字がふえるわけですよね。それは大変いいことで、ぜひ早くやってほしいなと思うんですが、その会議録検索システムというのも、入れていただいたパソコンでちょっと見たんですが、なかなか見やすいようにつくられているんだろうと思うんですが、見にくいなと思ったんですね。それは、例えば私の名前で引けば、ずっと出てくるんですが、全部ぶつぶつ切れているわけです。トータルで見ることができない。だから、全部ダウンロードするしかないというようなことになりますね。
 だから、そういう意味では、実際の印刷された会議録と比べたときに、そちらの方が見やすいかなというふうに思えてしまうような感じでは、まずいのかなと。ただ、インデックスをつける関係で、そうしなくちゃいけないんでしょうけれども、あの辺、もうちょっと工夫がほしいなという感じがします。
 それから、さっきから出ていますけれども、あれは文字ばかりになっちゃって、テキストファイルでダウンロードしやすいようにしてあるのは大変いいことだと思うんですね、軽くて。反面、そのおもしろさみたいなところが、ダイナミックなところがないかなと。だから、目次の部分とこちらの部分とをうまく調整していただければなというようなことを思っていますのと、会議録システムは九三年以降ですよね。あれは、それ以前はさかのぼれないんですか。九三年から以降になっていますよね。
 それから、ついでにもう一度聞いちゃいますけれども、インターネットの中継は、絶対のものじゃなくて、相当小さな画像でしょうから、一秒間五コマぐらいですよね。ーーもう少し多いですか。それだとして、一斉にアクセスは何人が可能なんですか。
 要は、MXテレビに変われるかというと、変われるものではなくて、パンクしちゃうわけでしょうから、そんなに多くの人は見ないという前提で、多分つくるでしょうね。だから、MXがなくちゃいけないんでしょうけれども、ただ、これは、世界じゅう、地球の裏でもどこでも即時に見られるという意味では大変意味があるというふうに思っていますが、その辺、どういうふうな構想で、一体、現状はどうなっているのかなと。

〇別宮議会局広報課長 今後の基本的な構想等につきましては、私どもの事務局でも考えてございますが、引き続き、あり方検討会等でテーマとして取り上げさせていただきたいと考えております。
 ただ、四点ほど、ご質問が先生の方からございましたけれども、見やすさの工夫という意味では、会議録検索システムは、どうしてもデータベース化している都合でぶつ切りになってございますが、一方において、都議会のホームページの方に載せております会議録につきましては、逆にべたで載ってございます。ということで、これを両方とも存続するような方向で考えていけば、非常に都民の方にとって使いやすいのではないかというふうに考えてございます。
 二点目の目次と内容との関連性を高めていくということでございますけれども、これは、技術的に可能な範囲で、できるだけ見やすい、使いやすい形にしていきたいと考えてございます。
 三点目の過去の会議録等の件でございますが、差し当たって、現在、会議録検索システムに入ってございます内容は、そのままインターネットの方に移植が可能かと考えてございます。それ以前のもので、かつての古いシステムで取り込んだデータというのも残っておるやに聞いてございますが、果たしてそれが既存のシステムに合う形で復活することができるかどうか、それにどれだけのコストがかかるかどうかというのが、まだわかりませんので、かなり高額になるかもしれないという話もちょっと聞いてございますので、その必要性に応じて、場合によっては検討を進めていきたいなと考えてございます。
 最後に、中継につきましては、まず、一度にどれだけの方が見られるかということにつきましては、委託費用との関係もございますので、一般にどの程度がよろしいかというのは、その費用との関係で考えていきたいと思いますが、現在、私どもの方で衆議院さんの場合を確認したところ、大体、百ストリームということでございます。一般的に、百ストリームあれば、苦情等は来ていないというふうに聞いてございます。
 ただ、これは、数をふやすとコストがかかってまいりますので、この辺は、今後の急速な技術の発展に伴いまして、技術的にもコスト的にも変わってくると思いますので、状況見合いで考えていきたいと思っております。
 また、MXテレビとの関係では、先生おっしったとおり、インターネットの画像、音声は、テレビと比べますと、まだ相当程度、品位が低いというものでございまして、ただ私どもは、一応、最新の技術で、できるだけ画面が大きく、またコマ数も多い技術を今回取り入れていきたいということで、委託業者と話を進めております。
 引き続き、その辺の合理性につきましては、コストとの関係、また都民の方の見やすさとの関係を十分考えながら、あり方検討会、そのほかで考えていきたいなというふうに考えてございます。

〇矢部委員 百ストリームというのは、同時に百人が見られるということでしょう。
 それと同時に、会議録については三日というのは、今までからすれば飛躍的に早くなったということは大変評価しています。しかし、これで満足しないで、アメリカの連邦議会の二時間後というのが最大限の目標ですから、そこまでは気を抜かずに進めていただきたいなというふうに思っています。
 それから、CHTVのときもそうなんですけれども、CHTVとMXと、どちらが見やすいかといったら、やっぱりMXの方が見やすいんですね。というのは、CHTVはそのままを流しているんだけれども、臨場感がない部分があるんですね。品のないやじかもしれないけれども、やじも多少聞こえた方がいいかなというふうに思ったり、それから予算委員会なんかは、残り時間がどこかに表示をされているというような、リアルタイムに減っていくとか、見ている人間もそこに引き込むようなものが必要だなという感じを持つんですね。CHTVそのものがそうだと思うんですけれども、何かそういう工夫ができないんでしょうか。
 それから、本会議もそうですよね。質問時間が残り何分とかリアルに見えていった方が、その中でちゃんとやっているのか、オーバーしているのかとか、そういうことを、もっと皆さんが理解される方がいいんじゃないかなというようなことを思っております。
 以上でございます。

〇別宮議会局広報課長 二点のご質問の最初の、インターネットの同時受信可能数でございますが、一般に百ストリームというのは同時で百ということでございますが、今回考えております技術は、同じサーバーから、いつ受信しても、そこからスタートして対応できるということで、場合によっては百以上の対応が可能な技術じゃないかなというふうに考えてございます。
 詳細は、私は専門ではございませんので、ここではご説明できないんですが、できるだけたくさんの対応ができるようなーー要するに、同じ時間が五分ずれれば、またこれは別だというふうに考えていけば、無限大に数がふえてきますので、それはまた、別途改めてご説明させていただきたいと考えてございます。
 あとは、番組のあり方につきましては、ご指摘の趣旨を踏まえまして、引き続き検討を進めていきたいというふうに考えております。

〇藤田委員 詳しくわからないので教えていただきたいんですが、図書館から、それぞれの会派につなぐことができるようになったかと思うんですけれども、それと同じものが、そのままそれぞれの自宅のインターネットでとれるというふうに考えていいですか。

〇別宮議会局広報課長 従前、図書館の方で会議録の検索ができました。これが四月から、会派の方でも、無線LANというインフラのもとでできるようになりましたが、それと同様の環境を一般の皆さんがご自宅でできるような方向で、近々といいますか、できれば、ことしの秋口といいますか、後期ぐらいから実現したいというふうに考えているところでございます。

〇藤田委員 現在はまだということですね。

〇別宮議会局広報課長 現在は、都議会のホームページに載っております会議録だけでございます。

〇松本委員長 藤田委員、よろしいですか。ーーないですね。
 発言がないようでしたら、第二回定例会より試行を実施するよう、事務局において準備をお願いいたします。
 その他、何かご意見等はございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

〇松本委員長 発言がないようでしたら、以上をもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後零時二十三分散会

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