青年・成人の障害者の余暇活動の充実に関する意見書

 我々の生活は、日常生活の基礎である家庭や、社会生活の主たる場である学校や職場だけで成り立っているわけではない。むしろ、それ以外の「第三の場」における、友人・知人等との交流こそが、人生に彩りを添えているともいえる。障害者の権利に関する条約第30条においても、障害者がレクリエーション、余暇活動等に参加する機会を確保することなどを求めている。
 平成28年4月には、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律が施行され、雇用、教育、医療、公共交通など様々な分野において、障害者に対する配慮が行き届くようになることが期待される。
 しかしながら、青年・成人の障害者が、日中活動や就労の後に様々な人々と交流し、集団活動を行う事業は、国の施策として明確に位置付けられていないため、公的な支援が不十分な状況にある。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、青年・成人の障害者が、日中活動や就労の後に様々な人々と交流し集団活動を行う事業を、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律における地域生活支援事業として明確に位置付け、十分な予算措置を講ずるよう強く要請する。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 平成28年3月25日
東京都議会議長 川井しげお
衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 厚生労働大臣 宛て
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