鉄道駅における可動式ホーム柵等の整備促進に関する意見書

 国土交通省の調査によれば、都内の鉄道駅におけるホームからの転落等による人身障害事故は年々増加している。
 平成22年8月には、京王線新宿駅で高齢の男性がホームから転落して亡くなる事故が発生し、さらに、平成23年1月にはJR山手線目白駅で全盲の男性がホームから転落し亡くなるという痛ましい事故が発生している。
 こうした事故を無くすためには、可動式ホーム柵等の整備は極めて効果が高いが、駅のホームからの転落等の防止については、鉄道の安全な運行確保の責任を負う鉄道事業者が自ら積極的に取り組むことが基本であるにもかかわらず、既存路線における可動式ホーム柵等の整備は進んでいないのが現状である。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、鉄道事業者による可動式ホーム柵等の早期整備に向けて、次の事項を実現するよう強く要請する。
1鉄道事業者に対し、可動式ホーム柵等の整備促進を指導すること。
2鉄道事業者に対し、それぞれの路線における整備目標と整備計画を早期に策定するよう指導すること。
3可動式ホーム柵等の整備を推進するため、コスト縮減を図るための技術開発の支援等を行うこと。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 平成23年3月11日
東京都議会議長 和田宗春
衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣 国土交通大臣 宛て
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