核兵器廃絶に関する決議

 平成21年5月25日、北朝鮮は、突如として地下核実験を行った。これは、国連決議や六者会合共同声明に反するものであり、日本はもとより国際社会の平和と安全に対する重大な挑戦であって、断固許すことはできない。
 北朝鮮は、これまでにも我が国同胞の拉致を繰り返してきたばかりか、本年4月にも国際社会の警告を無視してミサイルの発射を強行した。さらに、今回の地下核実験は、人類で唯一核兵器による惨禍を経験した国民の核廃絶を願う心を踏みにじり、国際世論にも背くものであり、我々は強く抗議するものである。
 北朝鮮に対して、核廃絶の気運の高まりに逆行する危険な姿勢を改めさせるとともに、世界が共同して核兵器自体が地上から廃絶されることを目指して、取組を進めなければならず、その点において日本の役割は極めて大きい。
 よって、東京都議会は、北朝鮮に対し、これまでの諸合意に則り、すべての核を放棄し、国際社会の査察を受け入れ、朝鮮半島の非核化に取り組むよう強く求めるものである。
 また、我が国政府においては、北朝鮮に対する制裁を強め、ミサイル防御システムの適切な配備を図るとともに、拉致問題、核兵器開発問題等諸懸案の解決を強力に進めるべきである。そして、国際社会の理解と協力を得て、世界に平和の秩序を打ち立て、地上から核兵器を廃絶するよう最大の努力を尽くすよう求めるものである。
 以上、決議する。
 平成21年6月5日
東京都議会
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